JPH0977884A - 薄型電池 - Google Patents

薄型電池

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JPH0977884A
JPH0977884A JP7236872A JP23687295A JPH0977884A JP H0977884 A JPH0977884 A JP H0977884A JP 7236872 A JP7236872 A JP 7236872A JP 23687295 A JP23687295 A JP 23687295A JP H0977884 A JPH0977884 A JP H0977884A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal polyester
thin
thin battery
film
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JP7236872A
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Motonobu Furuta
元信 古田
Hitoshi Miura
等 三浦
Takazou Yamaguchi
登造 山口
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスバリア性、耐薬品性、耐熱性、接着性な
どが優れた樹脂フィルムを外装材とする薄型電池を提供
する。 【解決手段】 下式A1 で示される繰り返し単位構造
を、少なくとも30モル%含有する液晶ポリエステルよ
りなるフィルムを外装材とする薄型電池に係るものであ
る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂フィルムを外
装材とする薄型電池に関する。更に詳しくは、液晶ポリ
エステル樹脂フィルムを外装材とする薄型電池に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型薄肉化、軽量化が
進み、例えばOA機器の分野では、ワープロ、電子手
帳、電子スチルカメラなども一層の薄肉化、軽量化が進
んでいる。一方、この様な電子機器の電源として用いら
れる電池についても、小型薄肉化、軽量化が市場から要
求されており、種々の薄型電池の開発、改良が行われて
いる。
【0003】しかしながら、これら薄型電池を実用化し
ていくにあたり、いまだ解決されていない問題点が残っ
ている。例えば、リチウム二次電池により電極材料の高
エネルギー密度化は一応実現されるが、軽量化、薄肉化
を指向する上で、適当な薄型電池外装材の開発が急務と
なっている。
【0004】該外装材として、鉄、SUS、アルミの如
き金属を用いた場合には、薄型電池の柔軟性が損なわれ
る上に、薄型電池の重量が増加し、しかも短絡、感電の
危険性もあり、好ましくない。また、特開昭61−82
662号公報には、酸化ケイ素を蒸着したポリエチレン
テレフタレート(PET)を外装材とした薄型電池に関
して記載されているが、外装材としてのガスバリア性や
屈曲性等不十分なものであった。
【0005】特開平5−325923号公報には、薄型
電池の外装材としてPETにポリエチレン(PE)をラ
ミネートしたフィルムを用いた例が記載されている。し
かしながら、かかる外装材は、ガスバリア性、耐薬品性
が十分なものではなく、場合によっては電池の電解液が
外部へ漏れたり、電池の電極や電解液が劣化するなどと
いう恐れもあった。
【0006】特開平6−124692号公報には、外装
材がプラスチック保護層、無機質皮膜層により形成され
たものが開示されているが、外装材として耐熱性、ガス
バリア性などは十分ではなかった。
【0007】その他、従来の薄型電池開発上の問題点と
して、電池の封口材と外装材の間の接着強度が不十分な
ために、接着剤層が必要とされ作業効率が悪い。また、
該封口部に欠陥が生じる、あるいは高分子電解質に含有
される溶剤による外装材の劣化、液もれなどの種々の問
題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる実状に鑑み、本
発明の目的、即ち本発明の課題とするところは、ガスバ
リア性、耐薬品性、耐熱性、接着性などが優れた樹脂フ
ィルムを外装材とする薄型電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な問題を解決すべく鋭意検討を続け、本発明に到達し
た。即ち、本発明は、下式A1 で示される繰り返し単位
構造を、少なくとも30モル%含有する液晶ポリエステ
ルよりなるフィルムを外装材とする薄型電池に係るもの
である。
【化5】
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
本発明における薄型電池の外装材を形成する液晶ポリエ
ステルは、サーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれるポ
リエステルである。具体的には、(1)芳香族ジカルボ
ン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒドロキシカルボン酸と
の組み合わせからなるもの、(2)異種の芳香族ヒドロ
キシカルボン酸の組み合わせからなるもの、(3)芳香
族ジカルボン酸と核置換芳香族ジオールとの組み合わせ
からなるもの、(4)ポリエチレンテレフタレートなど
のポリエステルに芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応さ
せて得られるものなどが挙げられ、400℃以下の温度
で異方性溶融体を形成するものである。なお、これらの
芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオールおよび芳香族ヒド
ロキシカルボン酸の代わりに、それらのエステル形成性
誘導体が使用されることもある。
【0011】該液晶ポリエステルの繰返し構造単位とし
ては下記のものを例示することができるが、これらに限
定されるものではない。 芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し構造単位:
【化6】
【0012】
【化7】 芳香族ジオールに由来する繰返し構造単位:
【0013】
【化8】
【0014】
【化9】 芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰返し構造単
位:
【0015】
【化10】
【0016】耐熱性、機械的特性、加工性のバランスか
ら特に好ましい液晶ポリエステルは
【化11】 なる繰り返し構造単位を含むものであり、具体的には繰
り返し構造単位の組み合わせが下記(I)〜(V)のも
のである。
【0017】
【化12】
【0018】
【化13】
【0019】
【化14】
【0020】
【化15】
【0021】
【化16】
【0022】該液晶ポリエステル(I)〜(V)につい
ては、例えば特公昭47−47870号公報、特公昭6
3−3888号公報、特公昭63−3891号公報、特
公昭56−18016号公報、特開平2−51523号
公報等に記載されている。これらの中で好ましくは
(I)、(II)、(IV)の組み合せが挙げられ、さらに
好ましくは、(I)、(II)の組み合せが挙げられる。
【0023】本発明に使用する液晶ポリエステルにおい
て、高い耐熱性が要求される場合には液晶ポリエステル
が、下記の繰り返し単位(a’)が30〜80モル%、
繰り返し単位(b’)が0〜10モル%、繰り返し単位
(c’)が10〜25モル%、繰り返し単位(d’)が
10〜35モル%からなる液晶ポリエステルが好ましく
使用される。
【0024】
【化17】 (式中、Arは2価の芳香族基である。)
【0025】本発明に使用する液晶ポリエステルには、
所望により無機充填剤が用いられる。このような無機充
填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリ
カ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、ア
ルミナ、石膏、ガラスフレーク、ガラス繊維、炭素繊
維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、ホウ酸アルミ
ニウムウィスカ、チタン酸カリウム繊維等が例示され
る。
【0026】本発明に使用する液晶ポリエステルに、必
要に応じて、さらに、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定
剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機または
有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面
平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂などの離型改良剤
などの各種の添加剤を製造工程中あるいはその後の加工
工程において添加することができる。
【0027】本発明における薄型電池外装材の液晶ポリ
エステルのフィルムは、特に成膜方法を限定するもので
はないが、液晶ポリエステルを押出機で溶融混練し、T
ダイを通して押出した溶融樹脂を巻き取り機方向(長手
方向)に延伸しながら巻き取って得られる一軸配向フィ
ルム、または二軸延伸フィルムが好ましく用いられる。
【0028】一軸配向フィルムの成膜時における押出機
の設定条件は組成物の組成に応じて適宜設定できるが、
シリンダー設定温度は200〜360℃の範囲が好まし
く、230〜340℃の範囲がさらに好ましい。この範
囲外であると組成物の熱分解が生じたり、成膜が困難と
なる場合があり好ましくない。
【0029】Tダイのスリット間隔は、一般的には0.
2〜0.8mmであり、また、一軸配向フィルムのドラ
フト比は、1.1〜40.0の範囲のものが好ましい。
【0030】ここでいうドラフト比とは、Tダイスリッ
トの断面積を長手方向のフィルム断面積で除した値をい
う。ドラフト比が1.1未満であるとフィルム強度が不
十分であり、ドラフト比が40.0を越すとフィルムの
表面平滑性が不十分となる場合があり、好ましくない。
ドラフト比は押出機の設定条件、巻き取り速度などを制
御して設定することができる。
【0031】二軸延伸フィルムは、一軸配向フィルムの
成膜と同様の押出機の設定条件、すなわちシリンダー設
定温度が好ましくは200〜360℃の範囲、さらに好
ましくは230〜340℃の範囲、Tダイのスリット間
隔が好ましくは0.2〜0.8の範囲で該組成物の溶融
押出しを行ない、Tダイから押出した溶融体シートを長
手方向および長手方向と垂直方向(横手方向)に同時に
延伸する方法、またはTダイから押出した溶融体シート
をまず長手方向に延伸し、ついでこの延伸シートを同一
工程内で100〜300℃の高温下でテンターにより横
手方向に延伸する逐次延伸の方法などにより得られる。
【0032】円筒形のダイから押出した溶融体シートを
インフレーション法で成膜して得られる、二軸延伸フィ
ルムの一種といえるインフレーションフィルムなども本
発明の液晶ポリエステルのフィルムとして好ましく用い
られる。
【0033】二軸配向フィルムを得る際、その延伸比は
長手方向に1.1〜20倍、横手方向に1.1〜20倍
の範囲が好ましい。延伸比が上記の範囲外であると、該
組成物フィルムの強度が不十分となったり、または均一
な厚みのフィルムを得るのが困難となる場合があり好ま
しくない。
【0034】本発明における液晶ポリエステルのフィル
ムと薄型電池封口材とは、接着性が比較的良好であり、
通常熱圧着により接着されるが、場合によっては接着剤
を使用して液晶ポリエステルフィルムの外装材と封口材
とを接着させることもできる。
【0035】本発明における外装材の液晶ポリエステル
フィルムの厚さは特に制限するものではなく、フィルム
からシートまで目的に応じて選ぶこともできる。
【0036】本発明における薄型電池とは、代表的には
非水系リチウム一次電池、二次電池が挙げられ、正極、
負極、電解質などの部材から構成されるものである。以
下、リチウム系二次電池を例にとり、より詳細に説明す
るが、これらは単なる一例にしかすぎず、本材料の適用
を何ら制限するものではない。
【0037】薄型電池における負極とは、リチウム金属
もしくはリチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料
を活物質とし、それと必要であればポリエチレン、ポリ
プロピレン、フッ素樹脂等の適当な結着材と、さらに必
要であれば導電材とを混合し、圧縮等の方法により成形
し集電体に密着した構成のものが挙げられる。
【0038】このような薄型電池の負極に使用する、リ
チウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料としては、
リチウムアルミニウム合金等の他に、天然黒鉛、人造黒
鉛、コークス、カーボンブラック、熱分解炭素、炭素繊
維、高分子化合物を焼成して得られた炭素材料などが例
示できる。また、これら炭素材料を主成分とする複合材
料が例示できる。
【0039】薄型電池における正極とは、リチウムイオ
ンをドープ・脱ドープ可能な物質を活物質として、さら
にポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂等の適当
な結着材とさらに導電材とを混合し、圧縮等の方法によ
り成形し集電体に密着した構成のものが挙げられる。
【0040】このような薄型電池の正極に使用する、リ
チウムイオンをドープ・脱ドープ可能な活物質として
は、いわゆるα−NaFeO2 型構造を母体とする層状
リチウム複合酸化物、スピネル型構造を母体とする遷移
金属酸化物またはリチウム複合酸化物、遷移金属カルコ
ゲン化物などが例示できる。さらに正極活物質として
は、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル等
の遷移金属の層状リチウム複合酸化物、またはリチウム
・コバルト・ニッケル複合酸化物を主体とした層状リチ
ウム複合酸化物等が例示される。
【0041】リチウム塩としては従来より公知のものが
いずれも使用でき、LiClO4 、LiPF6 、LiA
sF6 、LiBF4 、LiCF3 SO3 、LiN(CF
3 SO2 2 等が例示できる。なかでも好ましくは電気
伝導度の大きく、毒性の低いLiPF6 、LiBF4
が望ましい。
【0042】薄型電池における電解液は、前記リチウム
塩の少なくとも1種以上を含み、前記リチウム塩を0.
1M(モル/リットル)〜2Mの濃度範囲で溶解してい
る。なかでも好ましくは0.5M〜1.5Mの濃度範囲
が望ましい。電解液としては、公知の固体電解質、もし
くは有機電解液の中から適当なものを選択することがで
きるが、プロピレンカーボネート系やエチレンカーボネ
ート系のものが好ましく使用される。
【0043】薄型電池の封口材としては、ポリオレフィ
ン、エンジニアリングプラスチックスなどの高分子材料
が挙げられる。
【0044】薄型電池においてはセパレーターを用いる
ことができる。セパレーターとしては、フッ素系樹脂や
ポリエチレン、ポリプロピレンなどオレフィン系樹脂の
他孔体フィルムや、フッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどオレフィン系樹脂、ナイロンなどの不織
布が例示される。
【0045】
【作用】本発明における液晶ポリエステルフィルムは、
ガスバリア性、耐熱性、耐薬品性などが優れるものであ
り、薄型電池の外装材として該フィルムを用いることに
より、薄型電池内部へ水蒸気、酸素などの侵入を防げる
作用があり、薄型電池内部の電解液の液もれ防止作用も
ある。また、本発明における薄型電池外装材は、このよ
うな樹脂フィルムであるため、電池が軽量で、短絡、感
電の危険もない。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、こ
れらは単なる例示であり、本発明はこれらに限定される
ことはない。
【0047】参考例1 p−アセトキシ安息香酸10.8kg(60モル)、テ
レフタル酸2.49kg(15モル)、イソフタル酸
0.83kg(5モル)および4,4’−ジアセトキシ
ジフェニル5.45kg(20.2モル)を櫛型撹拌翼
をもつ重合槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しなが
ら昇温し330℃で1時間重合させた。この間に副生す
る酢酸ガスを冷却管で液化し回収、除去しながら、強力
な撹拌下で重合させた。その後、系を徐々に冷却し、2
00℃で得られたポリマーを系外へ取出した。この得ら
れたポリマーを細川ミクロン(株)製のハンマーミルで
粉砕し、2.5mm以下の粒子とした。これを更にロー
タリーキルン中で窒素ガス雰囲気下に280℃で3時間
処理することによって、流動温度が324℃の粒子状の
下記の繰り返し構造単位からなる全芳香族ポリエステル
を得た。ここで、流動温度とは、島津社製高化式フロー
テスターCFT−500型を用いて、4℃/分の昇温速
度で加熱された樹脂を、荷重100kgf/cm2 のも
とで、内径1mm、長さ10mmのノズルから押し出す
ときに、溶融粘度が48000ポイズを示す温度のこと
をいう。以下該液晶ポリエステルをA−1と略記する。
このポリマーは加圧下で340℃以上で光学異方性を示
した。液晶ポリエステルA−1の繰り返し構造単位は、
次の通りである。
【0048】
【化18】
【0049】参考例2 p−ヒドロキシ安息香酸16.6kg(12.1モル)
と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸8.4kg(4.5
モル)および無水酢酸18.6kg(18.2モル)を
櫛型撹拌翼付きの重合槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で
攪拌しながら昇温し、320℃で1時間、そしてさらに
2.0torrの減圧下に320℃で1時間重合させ
た。この間に、副生する酢酸を系外へ留出し続けた。そ
の後、系を除々に冷却し、180℃で得られたポリマー
を系外へ取出した。この得られたポリマーを前記の
(i)と同様に粉砕したあと、ロータリーキルン中で窒
素ガス雰囲気下に240℃で5時間処理することによっ
て、流動温度が270℃の粒子状の下記の繰り返し単位
からなる全芳香族ポリエステルを得た。以下該液晶ポリ
エステルをA−2と略記する。このポリマーは加圧下で
280℃以上で光学異方性を示した。液晶ポリエステル
A−2の繰り返し構造単位の比率は次の通りである。
【0050】
【化19】
【0051】参考例3 液晶ポリエステルA−1をTダイを備えた40mm単軸
押出機を使用してシリンダー設定温度352℃、ダイリ
ップ幅100mm、ダイスリット間隔0.8mmとした
Tダイから押出し、圧縮ロールを通して3.6m/mi
nの速度で巻き取り、厚さ95μmのフィルムを得た。
【0052】参考例4 液晶ポリエステルA−2を288℃で熱プレスし、厚さ
125μmのフィルムを作製した。
【0053】実施例1 試験に供した薄型電池のリチウム二次電池の正極は、次
に述べる方法で得た。コバルト酸リチウム粉末87重量
%に、数平均一次粒径が40nmのアセチレンブラック
(電気化学工業社製、商品名:デンカブラック50%プ
レス品)1重量%と、重量平均粒径が7.2μmの鱗片
状人造黒鉛(ロンザ社製、商品名:KS15)9重量%
を混合したものに対して、バインダーとしてN−メチル
ピロリドンを溶媒としたポリフッ化ビニリデン3重量%
相当分加えて充分に混練し、ペーストとした。該ペース
トを乾燥、圧縮成形し、集電体であるアルミニウム製エ
キスパンドメタルに密着した後、厚さ300μmで一辺
3.2cm×3.2cmの正方形に切断して、正極を得
た。
【0054】負極炭素粉末は次に述べる方法で得た。3
000℃で熱処理した、窒素吸着法による比表面積が9
2 /g、数平均粒径が10μm、真比重が2.26の
天然黒鉛粉末95重量部に対して、2800℃で黒鉛化
処理した窒素吸着法による比表面積が30、真比重が
2.04の擬黒鉛質カーボンブラック粉末(東海カーボ
ン社製、商品名:TB3800)5重量%との混合炭素
材を用い、シランカップリング剤(日本ユニカー社製、
商品名:A186)を予め純粋に分散したものを1重量
部相当分添加して充分混合後、150℃で真空乾燥し
て、シランカップリング剤で処理した炭素粉末を得た。
【0055】該シランカップリング剤処理材料90重量
%に対して、バインダーとしてN−メチルピロリドンを
溶媒としたポリフッ化ビニリデンを10重量%相当分を
加えて充分に混練し、ペーストとした。該ペーストを乾
燥、圧縮成形し、集電体である銅製エキスパンドメタル
に密着した後、厚さ300μmで一辺3.2cm×3.
2cmの正方形に切断して、負極を得た。
【0056】非水電解液溶媒としてジメチルカーボネー
トとエチルメチルカーボネートとエチレンカーボネート
を体積比35:35:30の割合で混合したものを用
い、該溶媒に電解質としてLiPF6 を1モル/リット
ルとなるように溶解した非水電解液を用いた。上記正極
と負極とセパレータおよび電池の各部材は、電解液以
外、すべて50℃で24時間以上減圧乾燥した。その
後、上記正極と負極を電解液を含浸した張り合わせ、上
記液晶ポリエステルA−1のフィルムを用いてポリエチ
レンテレフタレート製の封口材に熱圧着することにより
外装を行った。このようにして作製した薄型電池の断面
図を図1に示す。この薄型電池であるリチウム二次電池
を初期容量22.0mAhで充電を行ったのち、温度5
0℃、湿度60%のもとで10日間放置する劣化試験を
行ない、室温で電池の放電容量を測定した。容量保持率
は99.5%であった。
【0057】実施例2 外装材として液晶ポリエステルA−2のフィルムを用い
た以外は実施例1と同様にして薄型電池を作成し、実施
例1と同様の条件で充電し、劣化試験を行った結果、容
量保持率は97.8%であった。
【0058】比較例1 外装材として厚さ85μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして薄型電
池を作成し、実施例1と同様の条件で充電し、劣化試験
を行った結果、容量保持率は28.3%であった。
【0059】
【発明の効果】本発明における液晶ポリエステルフィル
ムからなる薄型電池外装材は、ガスバリア性、耐薬品
性、耐熱性に優れるもので、これから薄型、軽量で長寿
命な薄型電池を得ることができる。本発明の薄型電池
は、例えば電卓、パソコン、ポケットベル、携帯電話、
ラジオ、通信機器、玩具などの電源として使用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の一例である実施例において
作製した薄型電池の断面図である。
【符号の説明】
1・・・外装材 2・・・正極集電体 3・・・正極活物質 4・・・電解質/セパレーター 5・・・負極活物質 6・・・負極集電体 7・・・封口材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式A1 で示される繰り返し単位構造を、
    少なくとも30モル%含有する液晶ポリエステルよりな
    るフィルムを外装材とすることを特徴とする薄型電池。 【化1】
  2. 【請求項2】液晶ポリエステルが、芳香族ジカルボン酸
    と芳香族ジオールと芳香族ヒドロキシカルボン酸とを反
    応させて得られるものであることを特徴とする請求項1
    記載の薄型電池。
  3. 【請求項3】液晶ポリエステルが、異種の芳香族ヒドロ
    キシカルボン酸の組合せを反応させて得られるものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の薄型電池。
  4. 【請求項4】液晶ポリエステルが、下記の繰り返し単位
    からなるものであることを特徴とする請求項1記載の薄
    型電池。 【化2】
  5. 【請求項5】液晶ポリエステルが、下記の繰り返し単位
    からなるものであることを特徴とする請求項1記載の薄
    型電池。 【化3】
  6. 【請求項6】液晶ポリエステルが、下記の繰り返し単位
    からなるものであることを特徴とする請求項1記載の薄
    型電池。 【化4】
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