JPH0976384A - 着脱式の床敷物状構造物 - Google Patents

着脱式の床敷物状構造物

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JPH0976384A
JPH0976384A JP23674495A JP23674495A JPH0976384A JP H0976384 A JPH0976384 A JP H0976384A JP 23674495 A JP23674495 A JP 23674495A JP 23674495 A JP23674495 A JP 23674495A JP H0976384 A JPH0976384 A JP H0976384A
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Noriyasu Mashita
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】それぞれ独立した部材からなる床敷物本体
および該床敷物本体固定用のタイル基盤材が積層されて
構成され、かつ該床敷物本体と該タイル基盤材の積層面
の剥離強力が300g/m2 以上で1500g/m2
下であるように分離可能に一体化されてなることを特徴
とする着脱式の床敷物状構造物である。 【効果】本発明によれば、通常の使用において、パイル
面の毛羽立ち・へたり・踏み心地なども問題ない床敷物
状構造物であって、しかもカーペット状などの床敷物本
体とタイル基盤材のリサイクル又は再利用に最適な繊維
タイル状の敷物構造体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーペットや人工
芝、スノコ状敷物、マットなどの床敷物状構造物に関す
るものである。更に詳しくは、それを構成する床敷物本
体とタイル基盤材のリサイクル又は再利用に関するもの
であり、換言すればリサイクルおよび再利用に最適な床
敷物状構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カーペット又は人工芝、スノコ状
床敷物などの床敷物の構成は、その床敷物フェース側本
体と基盤材とが一体的にされた構造であるため、床敷物
フェース側本体と基盤材との着脱ないしは両者の分離が
不可能であるばかりでなく、本格的なリサイクル又は再
利用には不適当な構造体であって、これらのリサイクル
等への対応技術は不十分であった。
【0003】一般的なカーペット又は人工芝などのこれ
までのリサイクル又は再利用においては、それらカーペ
ット、人工などを先ず破砕し、この破砕品ないしは更な
る粉砕品を加工し燃料として再利用するか、又は粉砕品
の風送過程における比重差を利用して構成素材ごとに分
別した後、これら分別した素材を用いてグレードの低い
二次加工品として再利用する方法が、僅かに実用化され
ている。
【0004】しかしながら、これらの再利用法では分別
素材の回収純度が低く、経費に対する再利用の価値が乏
しいため、工業的ないしは商業的な採算性が悪く、現実
には、その多くは、廃棄物として焼却処理や埋立て処分
に供されているのが実態である。
【0005】一方、近年の地球環境保護と資源の有効活
用の高まりに呼応して、欧米の合成繊維メーカーを中心
に、カーペットフェース(パイル)部分ないしは全体な
ど、床敷物のリサイクルに関する研究開発と実用化が急
速に進展してきている。
【0006】本発明もこれらと同じ技術思想に基づく本
格的なリサイクル又は再利用の効率的な提案であって、
これまで例えば特開平5−117441号公報、特開平
5−211935号公報および特開平5−214663
号公報などには,100%同系統の合成繊維又は合成樹
脂から成る回収カーペットからのケミカルリサイクル方
式等が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術における10
0%同系統の合成繊維又は合成樹脂から成るカーペット
などの床敷物は理想的なリサイクル構造体であるが、現
実にはカーペット本体と基盤材への要求特性が異なるた
め、かかる両者の構成素材も異なっている。
【0008】すなわち、例えばカーペット本体には在来
カーペットの外観品位、圧縮反撥性および耐久性など
が、また、基盤材には重量・厚み、寸法精度および敷込
み施工性などがそれぞれに要求され、特に基盤材につい
ては価格的要素もあってポリ塩化ビニール、ビチューメ
ン(アスファルトピッチ)が圧倒的に多く、カーペット
本体に用いられている多種多様な素材との統一化は、非
常に難しい技術課題であり、これがリサイクル活動の大
きな障害の一つにもなっていた。
【0009】本発明の目的はかかる素材統一の難しさに
鑑み、カーペット又は人工芝などの床敷物をその構成部
材である床敷物本体と基盤材とに容易に分離・剥離又は
分解できる積層構造体として構成せしめると共に、それ
ぞれの構成部材における素材の単一化を図ることによ
り、本格的なリサイクル又は再利用を促進できる着脱式
の床敷物状構造物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の着脱式の床敷物状構造物は、それぞれ独立
した部材からなる床敷物本体およびその床敷物本体固定
用のタイル基盤材が積層されて構成されたもので基本的
に構成され、かつその床敷物本体とタイル基盤材の積層
面の剥離強力が300g/m2 以上で1500g/m2
以下であるように分離可能に一体化されてなることを特
徴とするものである。
【0011】本発明では、好ましくは前記床敷物本体
が、基布にパイル糸が植設されたパイル層と該パイル層
の裏面側に塗布されたパイル固定用の目止め剤で構成さ
れており、また、その床敷物本体を構成する基布、パイ
ル糸および目止め剤が実質的に同質の素材で構成されて
いる。
【0012】更に本発明の好ましい態様として、パイル
層を構成する基布とパイル糸が実質的に同質の素材から
成り、かつ前記目止め剤を熱的又は化学的に分解できる
素材で構成せしめること、前記床敷物本体が織物又は編
物又は不織布又はこれらの起毛品であること、前記床敷
物本体を人工芝またはスノコ状態床敷物で構成せしめた
こと、加えて前記床敷物本体と前記タイル基盤材を剥離
してそれぞれリサイクルまたは再利用に供し得るように
したことなどが挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0014】本発明では、着脱式のカーペット本体など
の床敷物本体とタイル基盤材のリサイクル又は再利用を
本格的に促進すべく、それぞれ独立な部材から成る積層
面において充分な接合力又は接着力と、かつ容易に分離
又は分解できる性能とを必要とするが、これらの特性は
相反する関係にある。これら特性に関して、本発明者は
検討を重ねた結果、特に床敷物本体とタイル基盤材とを
積層して着脱式床敷物状構造物を構成し、それのJIS
K 6301による剥離強力において300g/m2
以上で1500g/m2 以下であること、好ましくは5
00g/m2 以上で1000g/m2 以下であるように
構成することが重要であるとの知見を得たものである。
なお、かかる剥離強力は床敷物積層構造体における接合
材を介しての床敷物本体と基盤材との接着・剥離強力で
あって、タテ方向とヨコ方向の測定による平均値を表し
たものである。
【0015】本発明の基本構成は、このようにカーペッ
トなどの床敷物本体とタイル基盤材との積層構造による
ものであるが、これらを構成する素材としては各種のも
のを用いることができる。即ち、本発明で用いられるパ
イル刺基布、パイル糸、パイル固定用目止め剤、および
カーペットや人工芝、スノコ状床敷物、およびそれらの
固定用タイル基盤材等の素材や材質は特別に制約される
ことなく、在来の各種のカーペット用、人工芝用又はカ
ーマット用などの各種床敷物の原材料を用いることがで
きる。例えば、パイル刺基布等の基布としては、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニー
ルおよびこれらの共重合体などの熱可塑性合成樹脂から
成る合成繊維、あるいは綿、麻および羊毛などの天然繊
維から成る織編物や不織布などの布帛を用いることがで
きる。
【0016】また、パイル糸としてはパイル刺基布と同
様に、カーペット用合成繊維又は天然繊維などからなる
短繊維の紡績糸又は長繊維の捲縮糸および人工芝用の合
成繊維のスプリットヤーン又はモノフィラメントなどを
用いることができる。
【0017】更に、パイル固定用の目止め剤としては、
スチレンブタジエンゴム、ポリ塩化ビニル、ポリウレタ
ンなどの合成樹脂又は天然樹脂から成る目止め剤などを
用いることができ、これらをパイル層の裏面側に塗布し
乾燥してパイル糸を基布に固定できる。
【0018】一方、カーペット状などの床敷物本体を固
定するためのタイル基盤材としては、ポリ塩化ビニル、
アタクチックポリプロピレンなどの合成樹脂又はビチュ
ーメン(アスファルトピッチ)などを用いることができ
る。
【0019】本発明の着脱可能な床敷物状構造物は、か
くして一般的なカーペット用又は人工芝用などの原材料
を用いて構成される通常のカーペット状などの床敷物本
体と、タイル基盤材のそれぞれの部材を一体的に積層せ
しめることからなるが、かかる積層構造物において、カ
ーペット状などの床敷物本体とタイル基盤材の両者の積
層面の剥離強力が300g/m2 以上で1500g/m
2 以下であることが重要であり、好ましくは500g/
2 以上で1000g/m2 以下である。剥離強力が3
00g/m2 未満では、施工時や使用時に床敷物本体と
タイル基盤材が簡単に分離して実用に供し得ない。ま
た、剥離強力が1500g/m2 を超えるときは、リサ
イクル等に際して障害となることが多い。即ち、分離自
体は力を加えても、必ずしもきれいに分かれなかったり
して現実の取扱いに問題を起こすことが多い。
【0020】本発明の実施において、両者をこのように
分離又は分解できるように積層一体化するには、次のよ
うな接合材又は接着剤等を適宜の使用態様にて用いるこ
とができる。即ち、次のA〜Cの手順を適宜用いること
ができるが、いずれにしても剥離強力が上述の範囲とな
る如く、例えばこれらの接合材または接着剤の組成や組
織、塗布・使用の量や形態などを事前に工夫し設定して
用いることが重要である。
【0021】A.粘着力のある両面テープ、繊維同志の
絡み合いによる接合テープ、微多孔を有する吸盤シート
などを用いることが好適である。あるいは、繊維タイル
の敷込み施工用ピールアップ剤などを用いることによ
り、カーペット状などの床敷物本体とタイル基盤材との
積層要件を満足させることができる。
【0022】B.床敷物本体とタイル基盤材に、高周波
接着が可能なフィルムを介在させて、接着・剥離を高周
波で行なうことができる。
【0023】C.また、床敷物本体とタイル基盤材が分
離可能で、タイル基盤材が、サーマルリサイクル可能な
樹脂(例えば,特殊ポリオレフィンAPAO、EVA、
アクリル系樹脂等)と水分や熱に安定な繊維で構成させ
ることができる。
【0024】これらの接合材又は接着剤の介在方法は、
これ自体を単独中間材料として取扱い、これら床敷物構
造物の製造工程で、床敷物本体とタイル基盤材のいずれ
か、またはどちらかの積層面に係合させ、更には、両者
の接合面の間にサンドイッチして加圧することにより、
両者を一体的に積層せしめることができる。
【0025】次に、本発明による着脱式の床敷物状構造
物およびその製造方法の一例を、図面により説明する。
【0026】図1は本発明による着脱式の床敷物状構造
物の構造の1例を示した横断面模式図であって、パイル
刺基布1にパイル糸2が植設されたパイル層3およびそ
の裏面側にパイル固定用の目止め剤4が塗布されたカー
ペット状の床敷物本体5と該カーペット状の床敷物本体
5を固定するためのタイル基盤材6がそれぞれ独立な部
材からなり、これらが発泡ポリエチレン製の両面吸盤シ
ートから成る接合材7をサンドイッチしてそれぞれの接
合面8、8´を介して一体的に積層せしめことにより、
床敷物状構造物9が構成されている。
【0027】この両面吸盤シ−トから成る接合材7は、
それぞれの積層面における剥離強力が300g/m2
上で1500g/m2 以下、好ましくは500g/m2
以上で1000g/m2 以下である。タイル基盤材6の
サイズは450〜500mmとするのが一般的である
が、特に好ましくは取扱いの点から150〜300mm
である。又、該タイル基盤材6のサイズは、床敷物本体
のサイズより小さくてもよく、例えば床敷物本体1枚に
対して、複数枚のタイル基盤材が並置されて用いるもの
であってもよい。
【0028】図2は本発明による着脱式の床敷物の製造
方法の工程図例であって、それぞれ独立な部材を一体化
させるための積層・圧着加工部および床敷物としての打
抜き加工部の連結加工装置を示している。
【0029】すなわち、3対の供給ロール10に対し、
一般的な方法でパイル刺基布にパイル糸がタフテイング
され、その裏面側にパイル固定用の目止め剤が塗布され
て成るカーペット状などの床敷物本体5と、公知の方法
で製造され又は市販されているカーペット固定用のタイ
ル基盤材6、およびその中間に発泡ポリエチレン製の両
面吸盤シートからなる接合材7をそれぞれの供給ロール
10に供し、接合材7をサンドイッチした状態でフィー
ド率が可変で、かつ加熱と冷却ができる2対セットの加
圧ロール11により強固に圧着し、それぞれの積層面の
剥離強力を、実用上問題のない充分な接合力又は接着力
から成るカーペット積層構造体12とした後、積層加工
歪みを取り除くための調湿エージングボックス13を経
て取出しロ−ル14に送る。次いで油圧シリンダ−によ
るタイル状の加圧打抜きカッタ−15により任意の大き
さの床敷物を加工する。
【0030】図3は、床敷物本体5の剥離治具の例であ
り、タイル基盤材6からのカーペット状などの床敷物本
体5の剥離・分離作業に使用する。すなわち、敷込み施
工状態の繊維タイル状構造物9の床敷物本体5縁部に、
剥離治具16の先端17を引掛けて引き起こすことによ
り、タイル基盤材6から床敷物本体5のみを容易に分離
することができる。例えば、繊維タイルとしての床敷物
の使用後に床敷物本体5のみを回収し、タイル基盤材6
を再利用する場合は、使用済みの接合材又は接着剤を取
り除いた後のタイル基盤材6又は敷込み施工状態での露
出タイル基盤材6から成る再利用品の上に、新たな接合
材又は接着剤と床敷物本体5を再積層することによっ
て、従来にないタイル基盤材の再利用法が可能になる。
【0031】かくして使用後の床敷物状構造物の回収品
は、必要に応じ洗浄し乾燥後、例えば、タンブラーの回
転容器内又はシリンダーの反毛機などに供して回転体の
機械的・物理的作用によりカーペット状などの床敷物本
体とタイル基盤材又は接合材とを分離することができ、
それぞれの分別品をリサイクル又は再利用のために提供
することができる。
【0032】更に、カーペット状などの床敷物本体のパ
イル刺基布、パイル糸およびパイル固定用の目止め剤を
同系統で実質的の同質のポリマー素材から成る合成繊維
および合成樹脂で構成せしめることを特徴とする着脱式
の床敷物およびその製造方法については、本格的なリサ
イクル又は再利用のための理想的な積層構造体であっ
て、分離又は分解後のカーペット状などの床敷物本体と
タイル基盤材の構成素材が異なる場合、それぞれのリサ
イクル部材の回収純度を高めることができるため、それ
ぞれの再利用の価値も高まり工業的ないしは商業的な採
算性と効率的なリサイクル又は再利用を実現することが
できる。
【0033】すなわち、カーペット状等の床敷物本体の
構成素材を同系統のポリマーからなる合成繊維および合
成樹脂で構成せしめることにより、グレードの高い二次
加工品への再利用、更にはこれら合成ポリマーの解重合
による素原料までのケミカルリサイクルを促進すること
ができ、タイル基盤材についても同様に同系統の天然又
は合成樹脂で構成せしめることにより、グレードの高い
二次加工品への再利用やケミカルリサイクル又はこれ自
体を原形のまま繰返し再利用するなど、本格的なリサイ
クル又は再利用が可能になる。
【0034】また、本発明の実施態様におけるパイル層
を構成するパイル刺基布とパイル糸の構成素材が同系統
で実質的に同質のポリマーからなる合成繊維で、かつパ
イル固定用の目止めが熱的又は化学的に分解できる目止
め剤で構成せしめる着脱式の床敷物状構造物およびその
製造方法については、リサイクル又は再利用のための使
用後の回収カーペット、人工芝又はカーマット等におけ
るカーペット状などの床敷物本体とタイル基盤材との分
離又は分解に際して、物理的な強制外力をほとんど加え
ることなく、これらの分離又は分解が容易な接合材又は
接着剤を介在せしめることを特徴とするものであって、
例えば、水又はアルカリ溶解性の接着剤や、乳酸系ポリ
マーなどの合成樹脂又は天然樹脂を用いることができ
る。
【0035】本発明の着脱式の床敷物状構造物は、繊維
タイル状のもののみでなく、繊維タイル以外の形状を有
する同じような構造の敷物や床材において、例えば広幅
ロール・畳物ピース・センターラグ・小物マットなどの
カーペットや人工芝、スノコ状床敷物、マット類などに
も使用できるものであって、これらの敷物や床材の構造
体も本格的なリサイクル又は再利用に供される。
【0036】
【実施例】ナイロンタフタに不染化処理およびヒートセ
ット加工を施したパイル刺基布に、東レ株式会社製BC
Fナイロン2600D−160F−M207のパイル糸
を、1/10インチゲージのループパイルタフティング
装置を用いて、パイル高さ5.5mm、ステッチ数10
/インチに植設した後、拡布状ウインス染色機で染色
し、次いで通常のカーペットバッキング装置により、パ
イル層の裏面側に東レ製アキュアナイロンを2.5Kg
/m2 塗布し乾燥してカーペット状の床敷物本体とし
た。
【0037】次に、図2に示す積層・圧着加工およびタ
イル状の打抜き加工の連結加工装置により、厚さ15m
mの塩化ビニール製マットと、カーペット状の床敷物本
体の中間に、微多孔を有する厚さ3.5mmの発泡ポリ
エチレン製吸盤シートをサンドイッチして積層一体品と
した後、50cm×50cmサイズにカットして本発明
による床敷物状構造物のサンプルを得た。
【0038】また、同時に上記の発泡ポリエチレン製吸
盤シートに代えて、積層一体品の接合・接着力を変化さ
せるため、住友3M株式会社製“ピールボンド”のカー
ペット敷込み施工用ピールアップ剤の塗布量を変えて、
カーペット状本体とタイル基盤材との接合・接着力の変
更サンプルを加工し、相反する分離・分解力との特性バ
ランスを調査した。
【0039】比較例として、上記と同じカーペット状の
床敷物本体を用い、一般的なポリ塩化ビニールのタイル
加工により通常のカーペット(繊維)タイルを加工し
た。
【0040】これらの本発明および比較例の繊維タイル
のそれぞれ各40枚と、接合・接着力変更の繊維タイル
各8枚/水準×5水準を、オフィスビルのフロアコーナ
ーに敷込み施工し、3カ月間の実用テストを行なった。
【0041】本発明、比較例および接合・接着力変更の
繊維タイルについて、実用テスト前のカーペット状の床
敷物本体とタイル基盤材の剥離強力(JIS K 63
01)、カーペット積層構造における接合材を介しての
カーペット状の床敷物本体とタイル基盤材との接着・剥
離性能(5段階評価)、カーペット状の床敷物本体のず
れや浮きなどのカーペット積層構造に関わる外観品位の
劣化評価、およびこれらから成る総合評価結果を表1に
示す。剥離強力はタテ方向、ヨコ方向、それぞれn数5
として測定し、それらの平均値をとったものである。
【0042】その結果、本発明品の性能は、比較例品に
対してほぼ同等で、実用テストによるパイル面の毛羽立
ち・へたり・踏み心地なども問題ない結果を得た。とく
に本発明品の場合、実用段階におけるカーペット状の床
敷物本体とタイル基盤材の積層面における両者のズレ・
剥離・分離などの問題は認められなかった。
【0043】一方、接合・接着力変更品による実用テス
トから、積層面の接合・接着力と分離・分解力との特性
バランスとしては、剥離強力との相関度が強く、剥離強
力(実用テスト前)として300g/m2 以上で150
0g/m2 以下であることが良好なものである。
【0044】さらに、実用テスト後におけるタイル基盤
材からのカーペット状の床敷物本体のみの剥離・分解も
敷込み施工状態から、図3に示した剥離治具を用いての
作業および回転タンブラーの物理的作用においても容易
であって、本発明による着脱可能な作用効果を確認でき
た。
【0045】
【表1】 (注)接着・剥離性能点:5(良好)、4(僅良)、3
(普通)、2(僅不良)、1(不良) 総合評価結果記号:◎(特に良好)、○(良好)、△
(僅不良)、×(不良)
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、通常の使用において、
パイル面の毛羽立ち・へたり・踏み心地なども問題ない
床敷物状構造物であって、しかもカーペット状などの床
敷物本体とタイル基盤材のリサイクル又は再利用に最適
な繊維タイル状の敷物構造体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる着脱式の床敷物状構造物の構造
に関わる横断面模式図である。
【図2】本発明にかかる着脱式の床敷物状構造物の製造
方法の工程図例を示す模式図である。
【図3】カーペット状などの床敷物本体の剥離治具であ
る。
【符号の説明】 1:パイル刺基布 2:パイル糸 3:パイル層 4:目止め剤 5:カーペット状の床敷物本体 6:タイル基盤材 7:接合材 8、8´:接合面 9:繊維タイル 10:給糸ロール 11:加圧ロール 12:カーペット積層構造体 13:調湿エージングボックス 14:取出しロール 15:加圧打抜きカッター 16:剥離治具 17:剥離治具先端

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ独立した部材からなる床敷物本体
    および該床敷物本体固定用のタイル基盤材が積層されて
    構成され、かつ該床敷物本体と該タイル基盤材の積層面
    の剥離強力が300g/m2 以上で1500g/m2
    下であるように分離可能に一体化されてなることを特徴
    とする着脱式の床敷物状構造物。
  2. 【請求項2】前記床敷物本体が、基布にパイル糸が植設
    されたパイル層と該パイル層の裏面側に塗布されたパイ
    ル固定用の目止め剤で構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の着脱式の床敷物状構造物。
  3. 【請求項3】前記床敷物本体を構成する基布、パイル糸
    および目止め剤が実質的に同質の素材で構成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の着脱式の床敷物状構造
    物。
  4. 【請求項4】前記パイル層を構成する基布とパイル糸が
    実質的に同質の素材から成り、かつ前記目止め剤を熱的
    又は化学的に分解できる素材で構成せしめることを特徴
    とする請求項2または3に記載の着脱式の床敷物状構造
    物。
  5. 【請求項5】前記床敷物本体が織物又は編物又は不織布
    又はこれらの起毛品であることを特徴とする請求項1記
    載の着脱式の床敷物状構造物。
  6. 【請求項6】前記床敷物本体を人工芝で構成せしめたこ
    とを特徴とする請求項1記載の着脱式の床敷物状構造
    物。
  7. 【請求項7】前記床敷物本体をスノコ状態床敷物で構成
    せしめたことを特徴とする請求項1記載の着脱式の床敷
    物状構造物。
  8. 【請求項8】前記床敷物本体と前記タイル基盤材を剥離
    してそれぞれリサイクルまたは再利用に供し得るように
    したことを特徴とする請求項1〜7記載の着脱式の床敷
    物状構造物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2003236957A (ja) * 2002-02-18 2003-08-26 Suzuko Seisakusho:Kk 再生床敷材
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