JPH0976076A - Al−Ti系クラッド材の製造方法 - Google Patents

Al−Ti系クラッド材の製造方法

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JPH0976076A
JPH0976076A JP23425595A JP23425595A JPH0976076A JP H0976076 A JPH0976076 A JP H0976076A JP 23425595 A JP23425595 A JP 23425595A JP 23425595 A JP23425595 A JP 23425595A JP H0976076 A JPH0976076 A JP H0976076A
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JP
Japan
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plate
alloy
clad
pressure
clad material
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JP23425595A
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English (en)
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Manabu Okui
学 奥井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素材の前処理が通常の酸洗いや脱脂洗浄だけ
で良く、しかも板状の比較的広い面積のクラッド素材を
反り等の変形なく接合し、安価且つ高品質なAl−Ti
系クラッド材を提供する。 【解決手段】 拡散接合法によるAl−Ti系クラッド
材の製造方法で、Al又はAl合金板とTi又はTi合
金板を素材として準備し、両素材を重ね合せた素材対1
を、減圧雰囲気下に570〜600℃で300〜500
kgf/cm2の面圧を負荷する加熱加圧処理によりク
ラッド材とする。予めTi又はTi合金板にステンレス
鋼板を接合した後、Al又はAl合金板を接合すれば、
Al−Ti−ステンレス三層構造のクラッド材となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用、事務器
用、化学処理装置用等の部品部材として好適に利用でき
る、軽量且つ高強度のAl−Ti系クラッド材を、拡散
接合法により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】拡散接合法によるAl−Ti系クラッド
材の製造方法については、既に幾つかの文献等に紹介さ
れている。例えば、特開昭63−207483号によれ
ば、素材のTi板及びAl板に清浄化及び活性化の予備
処理を施した後、その両素材を重ね合わせ、真空雰囲気
中で0.3kgf/mm2(30kgf/cm2)以上の
面圧を付加し、550℃以上の温度で30分以上保持し
て拡散接合する方法が紹介されている。
【0003】同公報には、予備処理の方法として、硝弗
酸を用いた酸洗い又は脱脂処理、及び研磨処理が挙げら
れている。又、接合時の雰囲気としては、通常のロータ
リポンプで得られる程度の排気によって到達されるもの
でも良いとされている。更に、面圧の上限は100kg
f/cm2、温度の上限は640℃、時間のそれは2時
間程度とするのが望ましいとされている。実施例によれ
ば、100mm長×75mm巾でそれぞれの厚みが0.
1mmのサイズのAl板とTi板がクラッド接合されて
おり、180度の曲げ試験では剥離しないとされてい
る。
【0004】又、溶接学会誌、第46巻(1977年)
第2号の32頁〜39頁には、TiとAlの拡散溶接が
概説さている。それによると、純Tiと純Alの直径2
0mmの丸棒を素材に選び、事前にアセトンによって脱
脂洗浄した両素材面を重ね合せ、1×10-4Torr以
下の真空中で高周波誘導加熱の下、一軸加圧することに
よって拡散溶接している。この研究での接合条件は、1
-4Torrの真空中において、温度は450〜600
℃の範囲、及び圧力は0〜50kg/cm2の範囲であ
って、保持時間は10〜300分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のAlとTiをクラッドする事例によると、クラッ
ドすべき素材の接合面を予め酸洗い又は脱脂といった一
般的な清浄化処理を施すほかに、特別に表面の研磨処
理、接合表面の酸化物の除去、油汚れの除去が必要であ
り、又これらの処理後における表面活性状態の経時劣化
により、接合性が大きく左右されるという問題がある。
【0006】又、これらの事例が対象とするクラッド材
の接合面積はせいぜい100cm2程度であり、それ以
上に広い面積のクラッド接合においては、各素材間の熱
膨張差による反り、界面での部分的なボイドの発生等の
クラッド時の不具合現象を防止できないのが現状であ
る。
【0007】本発明は、かかる従来の事情に鑑み、Al
及びTiの素材に特別な前処理を必要とせず、通常の酸
洗いやアルコールでの脱脂洗浄のような簡単な清浄化処
理を施すだけで良好な接合が得られ、しかも板状の比較
的広い面積のクラッド素材を反りやボイドの発生なく接
合し得る、安価且つ高品質なAl−Ti系クラッド材の
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、クラッド素材に酸洗や脱脂程度の簡便
な清浄化処理を行った後、接合部が比較的広い面積のA
l−Ti系クラッド材を安価且つ高品質に製造するた
め、以下の方法を採用したものである。
【0009】即ち、本発明の第一の方法は、拡散接合法
によるAl−Ti系クラッド材の製造方法であって、
(1) 素材のAl又はAl合金板とTi又はTi合金板
をアルコールで脱脂洗浄し及び/又は酸洗いする工程
と、(2) 両素材を重ね合せて素材対とする工程と、
(3) 該素材対を減圧雰囲気下に570〜600℃の温
度範囲で加熱すると共に300〜500kgf/cm2
の面圧を負荷する加熱加圧処理によりクラッド材とする
工程とを、含むことを特徴とする。
【0010】この本発明の第1の方法における加熱加圧
処理時における減圧雰囲気の圧力としては、10-1〜1
-2Torrの範囲が好ましく、更にその場合の保持時
間は1〜3時間とするのが好ましい。
【0011】又、本発明の第2の方法は、Ti又はTi
合金板の両面のうち、Al又はAl合金板とクラッドす
る面と反対側の面に予めステンレス鋼板をクラッドし、
その後これにAl又はAl合金板をクラッドして、最終
的にAl又はAl合金/Ti又はTi合金/ステンレス
鋼の三層構造の複合クラッド材とするものである。
【0012】即ち、本発明の第2の方法は、拡散接合法
によるAl−Ti系クラッド材の製造方法であって、
(1) 素材のAl又はAl合金板と、Ti又はTi合金
板とステンレス鋼板をアルコールで脱脂洗浄し及び/又
は酸洗いする工程と、(2) Ti又はTi合金素材の両
面とステンレス鋼素材の片面にそれぞれNiメッキを施
す工程と、(3) Niメッキを施したTi又はTi合金
素材の一面とNiメッキを施したステンレス鋼素材の面
とが対向するように重ね合せて素材対とする工程と、
(4) 該素材対を減圧雰囲気下に650〜700℃の温
度範囲で加熱すると共に400〜800kgf/cm2
の面圧を負荷する第1の加熱加圧処理により予備クラッ
ド材とする工程と、(5) 得られた該予備クラッド材に
おけるNiメッキを施したTi又はTi合金素材のクラ
ッドされていない面に、前記Al又はAl合金素材の一
方の面を対向するように重ね合せて素材対とする工程
と、(6) 該素材対を減圧雰囲気下に570〜600℃
の温度範囲で加熱すると共に300〜500kgf/c
2の面圧を負荷する第2の加熱加圧処理によりクラッ
ド材とする工程とを、含むことを特徴とする。
【0013】上記第2の方法において、ステンレス鋼板
をTi又はTi合金板に接合して予備クラッド材とする
第1の加熱加圧処理、及びその予備クラッド材をAl又
はAl合金板に接合する第2の加熱加圧処理は、前述の
第1の方法の場合と同様に、その減圧雰囲気の圧力を1
-1〜10-2Torrとするのが好ましく、更にその場
合の保持時間は1〜3時間とすることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、クラッドされる両素
材の準備工程において、素材の接合面に予め酸洗及び/
又はアルコール脱脂洗浄程度の簡便な清浄化処理を施
す。通常のAl又はAl合金板及びTi又はTi合金
板、更には通常のステンレス鋼板を素材とする場合、特
に酸化膜及び油汚れの除去処理を行う必要はなく、又表
面研磨等の特別な前処理も不要である。
【0015】即ち、本発明方法では、素材の表面上に極
く薄い酸化膜が残っていても、良好な接合強度で高品質
のクラッド材を得ることができる。その理由は、接合時
の加熱加圧処理において減圧下に570℃以上の加熱と
同時に、特に300kg/cm2以上の高い圧力を負荷
することによって、薄い酸化膜は表面の軟化と共にクラ
ッド途上に破られて活性面が生成し、この活性面の接触
によって充分に金属拡散接合が生じるものと考えられ
る。
【0016】又、仮に素材表面に極く僅かの油が残る場
合もあるが、この極く僅かの油膜又は油汚れについては
加圧前の減圧下の加熱によってガス化し、系外に追い出
される結果、その後に高い圧力が負荷されて拡散接合が
起こる際には油は殆ど残存せず、そのために接合強度に
は影響しないことが判明した。
【0017】このように酸化膜や油汚れの除去を行わな
い簡便な本発明方法では、Al又はAl合金板とTi又
はTi合金板の接合のための加熱加圧処理の条件は、温
度を570〜600℃とし、負荷する面圧を300〜5
00kgf/cm2とする必要がある。温度が570℃
未満又は面圧が300kgf/cm2未満の場合には、
上記の接合促進現象は安定して生じない。又、600℃
を越す温度ではAl又はAl合金の軟化が激しくなり、
加圧下での形状の保持が困難となる。同様に500kg
f/cm2を越す圧力を負荷しても形状維持が困難とな
るうえ、それ以上圧力を負荷しても接合強度は向上しな
い。
【0018】このような条件でクラッドすることにっ
て、Al又はAl合金板とTi又はTi合金板との界面
で接合強度に優れた拡散接合が得られ、具体的には剥離
強度が3kgf/5mm以上のAl−Ti系クラッド材
が得られる。尚、接合界面の剥離強度とは、クラッド材
から5mm巾の試片を切り出し、その一端のクラッド部
を強制的にAl素材とTi素材に剥離して開口両端を引
張試験機のチャックで保持し、開口が他端まで剥離する
間における両端1cmの部分を除く部分の引張強度の最
低値であり、kgf/5mmの単位で表わす。
【0019】このような加熱加圧処理中の接合促進現象
を150cm2以上の広い接合面積に確実に生ぜしめ、
均一な接合を得るためには、減圧雰囲気の圧力を10-1
〜10-2Torrにコントロールする必要がある。更
に、上記剥離強度を10kgf/5mm以上とするため
には、少なくとも加熱加圧処理における保持時間を1〜
3時間とする必要がある。
【0020】尚、素材であるAl合金又はTi合金の種
類によって、特に表面酸化膜が強固で接合性が劣る場
合、例えばAl−Mg合金等のAl合金やα+βチタン
合金等のTi合金の場合には、それらの素材の接合面に
予めNiメッキを施すことにより、その接合性を改善す
る。即ち、これら各素材の接合面にNiメッキを施した
後、各素材を重ね合わせて素材対とし、以下上記のごと
く加熱加圧処理によりクラッド材とすることができる。
この場合、各素材にNiメッキに必要な通常の前処理を
施す必要があることは勿論である。
【0021】加熱加圧の方法としては、図1に示すよう
に、減圧された一軸加圧装置内に素材対1を重畳セット
し、加熱及び加圧する方法がある。このように素材対1
を複数重ねてセットする場合には、各素材対1の間にク
ラッド後の分離を容易にするため分離材2を介挿する。
分離材としては、カーボン板、あるいはアルミナ、ジル
コニア、窒化ケイ素等のセラミック板が好適に用いられ
る。尚、分離材の表面は、分離を容易にし且つクラッド
材の面を平滑に保つために、予めその表面粗さをRmax
で2μm以下に平滑にしておくのが望ましい。他の加熱
加圧の方法として、例えば素材対を連続供給する連続加
熱加圧方式も可能である。
【0022】次に、本発明において、Ti又はTi合金
板にステンレス鋼板を予めクラッドし、その後Al又は
Al合金板をクラッドする第2の方法について説明す
る。この場合には、Ti又はTi合金板には接合面とそ
の反対面の両面に、及びステンレス鋼板には接合面のみ
に、予めNiメッキを施す。予め接合面側にNiメッキ
を行う理由は、ステンレス鋼はその表面酸化膜が特に強
固であるため、Niメッキを行わずに加熱加圧を行って
もクラッド材構成成分の拡散が妨げられ、好ましい拡散
接合が得られないからである。
【0023】又、Ti又はTi合金板のステンレス鋼板
との接合面と反対側の面に予めNiメッキするのは、そ
の面がAl又はAl合金との接合面となるため、そのA
l又はAl合金板とのクラッド時の加熱加圧によっても
破れない程度の厚さ(通常0.1μm以上)の酸化膜又
はヒーターや前記分離材がカーボンであればTiC膜等
が、ステンレス鋼板との加熱加圧クラッド処理時に形成
されるのをNiメッキによって防止するためである。
【0024】これらNiメッキは、広い面に均一に成膜
できる電解メッキが望ましい。無電解メッキでは密着強
度が弱く、未着部が発生し易いため、特に接合面が15
0cm2以上の広い面積のものでは好ましくない。又、
Niメッキの厚みは5〜20μmとする。5μm未満で
は上記した効果にバラツキが生じ易く、20μmを越え
ると広面積のものでは膜厚に端部と中央とで差が生じる
ため接合の均一性が低下する場合もあり、また経済上必
ずしも好ましくない。尚、Niメッキに際しては、素材
にNiメッキに必要な通常の前処理を行う。
【0025】このようにNiメッキを施したTi又はT
i合金板及びステンレス鋼板の両素材を、互いのNiメ
ッキ面を密着させた状態で加熱加圧して接合する。この
第1の加熱加圧処理の温度は650〜700℃とし、負
荷する面圧は400〜800kgf/cm2とする。こ
の場合Ti又はTi合金板とステンレス板の界面ではN
iの拡散が生じるが、温度650℃未満又は圧力400
kgf/cm2未満ではその拡散が充分に生じず、その
結果接合部の強度が低下する。又、温度が700℃を越
えるか圧力が800kgf/cm2を越す場合には、T
i又はTi合金板とステンレス板の界面にTi−Ni系
の金属間化合物からなる脆性層が生じるため接合部の強
度が低下すると共に、過温過圧によるTiの塑性変形量
が増大し形状の維持が難しくなる。
【0026】Ti又はTi合金板とステンレス鋼板の両
素材を接合した予備クラッド材は、次にTi又はTi合
金板のNiメッキを施した面のうちステンレス鋼板が接
合されていない面に、Al又はAl合金板の素材を密着
させ、加熱加圧して接合して複合クラッド材とする。こ
の第2の加熱加圧処理の条件は、前記したステンレス鋼
板を用いないAl又はAl合金板とTi又はTi合金板
の接合の場合と同様である。
【0027】このような方法でクラッドすることによっ
て、得られるAl又はAl合金/Ti又はTi合金/ス
テンレス鋼の三層構造からなるクラッド材のTiとステ
ンレス鋼の接合界面は、前記Al又はAl合金板とTi
又はTi合金板の接合界面の剥離強度ほど高くはない
が、3kgf/5mm以上の実用上支障のない程度の剥
離強度を備えている。
【0028】この三層構造のクラッド材の製造方法にお
ける第1及び第2の加熱加圧処理においても、150c
2以上の広面積のもので均一な接合を得るためには、
減圧雰囲気圧は10-1〜10-2Torrとするのが好ま
しい。又、5kgf/5mm以上の剥離強度を安定して
得るためには、更に保持時間を1〜3時間の範囲とする
必要がある。
【0029】本発明方法によりクラッドされる各素材の
寸法は、広い面積のものを接合によって反り等の変形を
極めて小さく抑えて、形状を維持しながら安定に製造す
るために、特に各素材の熱膨張並びに変形を考慮して設
定する必要がある。この点はクラッド材を部品として用
いる場合の熱サイクル信頼性の点でも重要である。ちな
みに、Al、Ti、及びステレス鋼の熱膨張係数は、そ
れぞれ約24、8.5、17×10-6Kであり、ヤング
率はそれぞれ約7、11、22×103kgf/mm2
ある。
【0030】本発明において確認されたところによれ
ば、Al又はAl合金板、Ti又はTi合金板、ステン
レス鋼板の各素材の板厚を、それぞれTa、Tt、Ts
とするとき、Ta/Tt≧2の条件を満たせばAl又は
Al合金/Ti又はTi合金のクラッド材に反り等の変
形が極めて少なく、またTa/Tt≧2且つTs/Tt
≧4であればAl又はAl合金/Ti又はTi合金/ス
テンレス鋼のクラッド材に反り等の変形が極めて少ない
ことが判明した。
【0031】これは、上記の熱膨張係数のそれぞれの大
きさの違いと、熱膨張係数の差を緩和吸収し得る変形能
(ヤング率の低さが関与する)のそれぞれの差によって
生じているものと考えられる。各素材の板厚の比を上記
のごとく選定することは、特に接合面積が150cm2
以上のもので重要である。
【0032】
【実施例】実施例1 Al合金板と純Ti板のクラッド接合を試みた。素材と
して、市販のAl合金板(JIS A3004、直径2
00mm、板厚1.5mm)、及び市販の純Ti板(J
IS2種、直径200mm、板厚0.5mm)を用意し
た。
【0033】まず、接合に先立って、各板の表面をアル
コールで簡単に脱脂洗浄する清浄化処理のみを行った。
尚、試料19では、各板の表面に脱脂洗浄に加え、更に
硝酸でのエッチングによる活性化処理を施した。これら
の前処理を施した各素材を、図2に示すようにAl合金
板1aと純Ti板1bを重ねて素材対1とし、複数の素
材対1の間に分離材2を挟んで一軸加圧装置内にセット
した。
【0034】即ち、図1に示すような一軸加圧装置の断
熱材7を内張りした炉体6内に、ステンレス製の臼3と
ハイス製又は黒鉛製の下杵4及び上杵5を配置し、臼3
内に図2に示すごとく重畳した素材対1と分離材2をセ
ットした。次に、真空ポンプ10で炉体6内を所定の圧
力まで減圧し、ヒーター8で加熱しながら熱電対11で
炉体6内を一定温度に保持し、油圧装置9により上杵5
に所定の面圧を負荷して一定時間保持した。それぞれ前
処理を行った各素材の接合の条件、即ち温度、負荷面
圧、減圧雰囲気、及び時間は下記表1に示す通りであ
る。
【0035】得られた各クラッド材について、接合性の
判定として剥離強度を測定した。その測定方法は、接合
したクラッド材から5mm巾の試片を切り出し、その一
方の先端をチタン部とアルミ部に引き剥して各々を引張
試験機のチャックでつかみ、その引張強度を測定し、各
試料ごとに試片10個の平均値をもって剥離強度とし
た。
【0036】表1に示した剥離強度の判定符号は、◎が
アルミ母材で破断する程に高く10kgf/5mm以上
のもの、○が同3kgf/5mm以上のものであり、こ
れらはいずれも試片全域又各試片にわたって健全な接合
体の得られたものである。△は試片中央部(すなわちク
ラッド材の中央部)で剥離強度3kgf/5mm未満の
箇所が存在したものである。×は均一に接合されておら
ず又その剥離強度レベルが低く、切断時に既に中心部で
剥離したものである。
【0037】
【表1】 温度 負荷面圧 減 圧 時間 剥離強度試料 前処理 (℃) (kgf/cm2) (Torr) (Hr) 分離材 (n=10) 備 考 1* 脱脂 550 400 10-2 1.0 カーホ゛ン × 接合不良 2 〃 570 400 10-2 1.0 カーホ゛ン ◎ 3 〃 600 400 10-2 1.0 カーホ゛ン ◎ 4* 〃 630 400 10-2 1.0 カーホ゛ン ○ Al部変形 5* 〃 600 200 10-2 1.0 カーホ゛ン × 接合不良 6 〃 600 300 10-2 1.0 カーホ゛ン ◎ 7 〃 600 500 10-2 1.0 カーホ゛ン ◎ 8* 〃 600 550 10-2 1.0 カーホ゛ン ○ Al部変形 9 〃 600 400 10-1 1.0 カーホ゛ン ◎ 10 〃 600 400 0.5 1.0 カーホ゛ン ○ 11 〃 600 400 1 1.0 カーホ゛ン ○ 12 〃 600 400 10-2 0.5 カーホ゛ン ○ 13 〃 600 400 10-2 2.0 カーホ゛ン ◎ 14 〃 600 400 10-2 3.0 カーホ゛ン ◎ 15 〃 600 400 10-2 3.5 カーホ゛ン ○ 16 〃 600 400 10-2 3.0 Al2O3 ◎ 17 〃 600 400 10-2 3.0 ZrO2 ◎ 18 〃 600 400 10-2 3.0 Si3N4 ◎ 19* 活性化 600 100 10-2 1.0 カーホ゛ン × 接合不良 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0038】表1の結果より、加熱加圧処理の温度、圧
力が本発明の範囲の下限未満では剥離強度が低下し、同
範囲の上限を越すと接合強度は良好であってもAl部の
形状維持が出来なくなることが判る。又、温度と圧力が
本発明の範囲内であることに加え、保持時間が1〜3時
間、雰囲気圧が10-2〜10-1Torrの場合、より高
い剥離強度のものが得られることがわかる。尚、試料1
9は硝酸でのエッチングにより予めAl合金板と純Ti
板を活性化処理したものであるが、負荷した面圧が低い
ため本発明のような広面積のものでは充分な剥離強度が
出なかったものである。
【0039】図3にEPMA元素分析で確認した試料3
のAl合金板と純Ti板の界面での元素の分布状況を示
す。TiとAlの界面で両成分が相互に拡散し、接合さ
れていることが判る。
【0040】実施例2 前記実施例1と同じAl合金板と純Ti板、及び市販の
SUS304のステンレス鋼板(JIS 4303、直
径200mm、板厚2.0mm厚)を用意した。各板
は、実施例1と同様にアルコールでの脱脂洗浄による前
処理を行った。
【0041】まず、前記の純Ti板とSUS板のクラッ
ド接合を試みた。即ち、Niメッキの前処理として、予
め板の表面をアルカリ洗浄、酸中和、水洗浄の順に処理
し、通常の電解ニッケルメッキを行い、純Ti板にはそ
の両面に平均8μmのNiメッキ層をつけ、同様にSU
S板の純Ti板と接合する面に同様の方法で平均10μ
mのNiメッキ層をつけた。又、比較のため、純Ti板
及びSUS板ともに全てメッキ処理をしないもの(表2
の試料38〜41)、及びクラッド対向面のTi側のみ
又はSUS側のみにそれぞれ平均8μm、平均10μm
のNiメッキ層を設けたもの(表2の試料42、43)
も準備した。
【0042】これらの各素材を用い、図2のAl合金板
1aとSUS板を入れかえた状態にセットし、下記表2
に示す条件にて第1の加熱加圧処理を行った。得られた
予備クラット材について、実施例1と同様の方法で接合
性の判定を行った。表2に示す剥離強度の欄の○、△、
×の符号については、表1と同じ意味である。尚、同表
中に◎がないのは、Niメッキ層を介して接合されてい
るため、10kgf/5mm以上の剥離強度に達しなか
ったからである。
【0043】
【表2】 Niメッキ層 温度 負荷面圧 減 圧 時間 剥離強度試料 (厚μm) (℃) (kgf/cm2) (Torr) (Hr) 分離材 (n=10) 備 考 20* 両板(10) 600 500 10-2 1.5 カーホ゛ン × 接合不良 21 〃 650 500 10-2 1.5 カーホ゛ン ○ 22 〃 700 500 10-2 1.5 カーホ゛ン ○ 23* 〃 750 500 10-2 1.5 カーホ゛ン × Ti部変形 24* 〃 650 350 10-2 1.5 カーホ゛ン × 接合不良 25 〃 650 400 10-2 1.5 カーホ゛ン ○ 26 〃 650 600 10-2 1.5 カーホ゛ン ○ 27 〃 650 800 10-2 1.5 カーホ゛ン ○ 28* 〃 650 850 10-2 1.5 カーホ゛ン △ Ti部変形 29 〃 650 600 10-1 1.5 カーホ゛ン ○ 30 〃 650 600 1 1.5 カーホ゛ン △ 31 〃 650 600 10-2 0.5 カーホ゛ン △ 32 〃 650 600 10-2 2.0 カーホ゛ン ○ 33 〃 650 600 10-2 3.0 カーホ゛ン ○ 34 〃 650 600 10-2 3.5 カーホ゛ン ○ 35 〃 650 600 10-2 3.0 Al2O3 ○ 36 〃 650 600 10-2 3.0 ZrO2 ○ 37 〃 650 600 10-2 3.0 Si3N4 ○ 38* なし 650 600 10-2 1.5 カーホ゛ン × 接合不良 39* 〃 700 600 10-2 1.5 カーホ゛ン × 接合不良 40* 〃 850 600 10-2 1.5 カーホ゛ン × 接合不良 41* 〃 900 600 10-2 1.5 カーホ゛ン △ Ti部変形 42* Ti板(8) 650 600 10-2 1.5 カーホ゛ン × 接合不良 43* SUS板(10) 650 600 10-2 1.5 カーホ゛ン × 接合不良 44 両板(3) 700 500 10-2 1.5 カーホ゛ン △ 45 両板(22) 700 500 10-2 1.5 カーホ゛ン △ (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0044】表2の結果より、加熱加圧処理の温度、加
圧力が本発明の範囲の下限未満では剥離強度が低下し、
同範囲の上限を越えるとTiとステンレスの界面にTi
−Ni系金属間化合物の脆化層が生じて剥離強度が低下
すると共に、Ti部の変形が生じるため形状維持が難し
くなることが判る。又、処理時間が1〜3時間、雰囲気
圧が10-2〜10-1Torrの場合、より高い剥離強度
のものが得られることが判る。
【0045】図4に、EPMA元素分析で確認した試料
22のTiとステンレスの界面の元素の分布状況を示
す。TiとNiメッキ層の界面及びステンレスとNiメ
ッキ層の界面でそれぞれの成分が相互に拡散し、Niメ
ッキ層を介して接合されていることが判る。
【0046】又、クラッドされるTi側、ステンレス側
のいずれか1面若しくは両側の面にNiメッキ層がない
場合、剥離強度が充分に出ないことが判る。特にステン
レス表面にNiメッキを施す効用としては、メッキ前に
行うステンレス表面のアルカリ処理による活性化(表面
酸化皮膜の除去)にあるものと考えられる。尚、前記の
ように純Ti板は、SUS板とクラッドされる面の反対
面についても予めNiメッキ層が形成され、後のAl合
金板とのクラッド接合を確実に完遂するために、このス
テンレスとの接合時に表面の変質層膜の生成を抑えてい
る。
【0047】表2の試料44、45のように、Niメッ
キ層の平均厚みが5〜20μmの範囲外では、試料の接
合面内で剥離強度にバラツキが生じる。これは、素材が
200cm2以上の接合面を有するため、接合面でメッ
キの厚みがバラつき、薄い場合には未着に近い薄い部分
が生じ、逆に厚い場合には特に端部が極端に厚くなるこ
とに起因するものと考えられる。
【0048】次に、表2の試料22と同一条件で予めク
ラッドしたチタン/ステンレスの予備クラッド材と、前
記Al合金板とを、下記表3の条件でクラッド処理を行
った。尚、前記のように予備クラット材の純Ti板は、
SUS板とクラッドされる面の反対面についても予めN
iメッキ層が形成されている。
【0049】即ち、まず、予備クラット材及びAl合金
板の表面を再度アルコールで清浄化し、その後Al合金
板と予備クラット材の純Ti板を対向させてセッティン
グし、下記表3に示す条件にて第2の加熱加圧処理を行
った。尚、Al合金板のクラッド面にはNiメッキはし
なかった。得られた各クラット材の接合性(Al−Ti
界面)を実施例1と同様に評価し、結果を表3に併せて
示した。表3に示す剥離強度の欄の◎、○、×の符号に
ついては、表1と同じ意味である。
【0050】
【表3】 温度 負荷面圧 減 圧 時間 剥離強度試 料 (℃) (kgf/cm2) (Torr) (Hr) 分離材 (n=10) 備 考 22−1* 530 450 10-2 1.0 カーホ゛ン × 接合不良 22−2 580 450 10-2 1.0 カーホ゛ン ◎ 22−3* 620 450 10-2 1.0 カーホ゛ン × 接合不良 22−4* 580 250 10-2 1.0 カーホ゛ン × 接合不良 22−5 580 350 10-2 1.0 カーホ゛ン ◎ 22−6* 580 550 10-2 1.0 カーホ゛ン ○ Al部変形 22−7 580 450 10-1 1.0 カーホ゛ン ◎ 22−8 580 450 0.5 1.0 カーホ゛ン ○ 22−9 580 450 1 1.0 カーホ゛ン ○ 22−10 580 450 10-2 0.5 カーホ゛ン ○ 22−11 580 450 10-2 1.0 カーホ゛ン ◎ 22−12 580 450 10-2 3.0 カーホ゛ン ◎ 22−13 580 450 10-2 3.5 カーホ゛ン ○ (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0051】表3の結果より、Al合金とTiとの界面
のクラッド部における剥離強度は、加熱加圧の温度及び
圧力が本発明の条件内の場合に高い値が得られ、又雰囲
気圧が10-1〜10-2Torrの場合及び保持時間が1
〜3時間の場合より高い剥離強度のものが得られた。
尚、前記の第1の加熱加圧処理の工程でクラッドされた
Tiとステンレスの界面の状態は、この第2の加熱加圧
処理において若干のNiの拡散が進んだものの剥離強度
の劣化は認められなかった。
【0052】実施例3 Al合金板、純Ti板、SUS板の各板厚による影響を
見るため、以下の実験を行った。用いたAl板、純Ti
板、SUS板は実施例1及び2と同種のもの(直径20
0mm、ただし板厚を変更)であり、又得られたクラッ
ド材の接合性の判定に対しては実施例1と同様の方法で
評価し、剥離強度として同様に◎(Al母材で破断する
程の高い剥離強度で10kgf/5mm以上)及び○
(試片全体で3kgf/5mm以上)で示し、同時にク
ラッド材の反りを目視評価した。
【0053】まず、下記表4に示す板厚のAl合金板と
Ti板にそれぞれ実施例1と同様の脱脂洗浄による清浄
化処理を施し、互いに重ね合わせた複数の素材対を実施
例1と同様に炉内にセットした。全ての試料について、
雰囲気圧10-2Torr、温度600℃、負荷面圧40
0kgf/cm2及び保持時間1時間の条件で加熱加圧
処理してクラッド接合させた。
【0054】
【表4】 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0055】次に、下記表5に示す板厚の純Ti板とS
US板を実施例1と同様にアルコールで脱脂洗浄し、実
施例2と同様にそれぞれの面に厚さ8μmのNiメッキ
を施した。これらの純Ti板とSUS板を重ね合わせた
複数の素材対を実施例2と同様に炉内にセットし、全て
の試料について雰囲気圧10-2Torr、温度700
℃、負荷面圧400kgf/cm2及び保持時間は1.5
時間の条件で第1の加熱加圧処理し、SUS/Tiの予
備クラッド材を得た。
【0056】
【表5】 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0057】上記により得られた試料B−4の予備クラ
ッド材に、そのSUS板との接合面と反対側の純Ti板
の面(Niメッキ有り)に対向させて前記Al合金板を
重ね合わせ、その複数の素材対を実施例2と同様に炉内
にセットした。全ての試料について、雰囲気圧10-2
orr、温度600℃、負荷面圧400kgf/cm2
及び保持時間は1.5時間の条件で第2の加熱加圧処理
を行い、Al/Ti/SUSの三層構造のクラッド材を
得た。
【0058】
【表6】 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0059】以上の結果から、本発明の接合方法によれ
ば、150cm2以上の比較的広い面積のAl−Ti二
層クラッド接合又はAl−Ti−SUS三層クラッド接
合において、Al又はAl合金板の板厚をTa、Ti又
はTi合金板の板厚をTt、ステンレス板の板厚をTs
とすると、Ai−Tiの二層クラッド材の場合少なくと
もTa/Ttが2以上とすること、またAl−Ti−S
USの三層クラッド材の場合は少なくともTa/Ttが
2以上且つTs/Ttが4以上とすることにより、反り
等の変形のないクラッド材が得られることが判る。
【0060】尚、接合面積が150cm2未満のものに
ついても、板厚比を変えてAl合金板とTi板の2層、
及びこれに更にステンレス鋼板を加えた3層のクラッド
接合を同様に行ったが、これらの場合にはそれぞれ板厚
比がTa/Tt2で未満、及びTs/Ttで4未満であ
っても、クラッド材に反りは殆ど生じなかった。
【0061】実施例4 Al合金とTi合金の接合において、それらの表面酸化
膜が強固で接合性の悪いものである場合、例えばAl合
金がA5052、A2014等のAl−Mg合金である
場合、Ti合金がTi−8Mn等のα+βチタン合金で
ある場合には、その接合面にNiメッキを施して接合性
を改善する。
【0062】この実施例では、Al合金及びTi合金の
材質による影響を調べるため、下記表7に示すAl合金
とTi合金を使用し、各素材の厚さはAl合金が1.5
mm及びTi合金が1.0mmとし、接合条件はいずれ
も600℃の温度と400kgf/cm2の負荷面圧で
1.5Hr加圧した。尚、各素材の前処理はアルコール
での脱脂洗浄のほか、Niメッキを施す素材については
通常のNiメッキの前処理を行った。
【0063】得られた各クラッド材について、実施例1
と同様に剥離強度を測定し、その結果を表7に示した。
尚、剥離強度における◎、○、△、×の符号は、実施例
1の表1と同じ意味である。下記表7から、Al合金が
A5052又はTi合金がTi−8Mn合金のように強
固な表面酸化膜を持つ場合には、そのまま接合しても高
い剥離強度が得られないが、その接合面にNiメッキを
施すことによって接合性が改善され、剥離強度が向上す
ることが判る。
【0064】
【表7】 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、拡散接合法によって、
Al及びTiの素材に特別な前処理を必要とせず、通常
の酸洗いや脱脂のような清浄化処理を施すだけで良好な
接合が得られ、しかも板状の比較的広い面積のクラッド
素材を反りやボイドの発生なく接合し、安価且つ高品質
なAl−Ti系クラッド材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための一軸加圧装置を示す概
略断面図である。
【図2】一軸加圧装置内にセットした素材と分離材の配
置例を示す概略断面図である。
【図3】実施例1で得たAi−Tiクラッド材の接合界
面における元素の分布を示すEPMA元素分析のグラフ
である。
【図4】実施例2で得たSUS−Ti予備クラッド材の
接合界面における元素の分布を示すEPMA元素分析の
グラフである。
【符号の説明】
1 素材対 1a Al合金板 1b 純Ti板 2 分離材 3 臼 4 下杵 5 上杵 6 炉体 7 断熱材 8 ヒーター 9 油圧装置 10 真空ポンプ 11 熱電対

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡散接合法によるAl−Ti系クラッド
    材の製造方法であって、(1) 素材のAl又はAl合金
    板とTi又はTi合金板をアルコールで脱脂洗浄し及び
    /又は酸洗いする工程と、(2) 両素材を重ね合せて素
    材対とする工程と、(3) 該素材対を減圧雰囲気下に5
    70〜600℃の温度範囲で加熱すると共に300〜5
    00kgf/cm2の面圧を負荷する加熱加圧処理によ
    りクラッド材とする工程とを、含むことを特徴とするA
    l−Ti系クラッド材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱加圧処理における減圧雰囲気の
    圧力が、10-1〜10-2Torrであることを特徴とす
    る、請求項1に記載のAl−Ti系クラッド材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記加熱加圧処理の保持時間が、1〜3
    時間であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の
    Al−Ti系クラッド材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記クラッド材の接合面が150cm2
    以上であって、前記Al又はAl合金素材、Ti又はT
    i合金素材の板厚をそれぞれTa、Ttとしたとき、T
    a/Tt≧2であることを特徴とする、請求項1に記載
    のAl−Ti系クラッド材の製造方法。
  5. 【請求項5】 拡散接合法によるAl−Ti系クラッド
    材の製造方法であって、(1) 素材のAl又はAl合金
    板と、Ti又はTi合金板とステンレス鋼板をアルコー
    ルで脱脂洗浄し及び/又は酸洗いする工程と、(2) T
    i又はTi合金素材の両面とステンレス鋼素材の片面に
    それぞれNiメッキを施す工程と、(3) Niメッキを
    施したTi又はTi合金素材の一面とNiメッキを施し
    たステンレス鋼素材の面とが対向するように重ね合せて
    素材対とする工程と、(4) 該素材対を減圧雰囲気下に
    650〜700℃の温度範囲で加熱すると共に400〜
    800kgf/cm2の面圧を負荷する第1の加熱加圧
    処理により予備クラッド材とする工程と、(5) 得られ
    た該予備クラッド材におけるNiメッキを施したTi又
    はTi合金素材のクラッドされていない面に、前記Al
    又はAl合金素材の一方の面を対向するように重ね合せ
    て素材対とする工程と、(6) 該素材対を減圧雰囲気下
    に570〜600℃の温度範囲で加熱すると共に300
    〜500kgf/cm2の面圧を負荷する第2の加熱加
    圧処理によりクラッド材とする工程とを、含むことを特
    徴とするAl−Ti系クラッド材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の加熱加圧処理におけ
    る減圧雰囲気の圧力が、共に10-1〜10-2Torrで
    あることを特徴とする請求項5に記載のAl−Ti系ク
    ラッド材の製造方法
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の加熱加圧処理におけ
    る保持時間が、共に1〜3時間であることを特徴とする
    請求項5又は6に記載のAl−Ti系クラッド材の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記クラッド材の接合面が150cm2
    以上であって、前記Al又はAl合金素材、Ti又はT
    i合金素材及びステンレス鋼素材の板厚をそれぞれT
    a、Tt、及びTsとしたとき、Ta/Tt≧2且つT
    s/Tt≧4であることを特徴とする、請求項5に記載
    のAl−Ti系クラッド材の製造方法。
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