JPH0975955A - ミネラル成水器 - Google Patents

ミネラル成水器

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JPH0975955A
JPH0975955A JP23237795A JP23237795A JPH0975955A JP H0975955 A JPH0975955 A JP H0975955A JP 23237795 A JP23237795 A JP 23237795A JP 23237795 A JP23237795 A JP 23237795A JP H0975955 A JPH0975955 A JP H0975955A
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vibration
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cartridge
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Kazuo Tokushima
一雄 徳島
Akiko Ito
晶子 伊藤
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波振動子の振動をミネラル付与材に有効
に伝達する。 【解決手段】 カートリッジ2の内部には、水の流れ上
流側から順にサンゴ石、麦飯石、活性炭が層状に充填さ
れている。また、カートリッジ2の内部には、サンゴ石
と麦飯石とに接触するように、内部に超音波振動子15
をおさめた、振動伝達ケース16が配される。振動伝達
ケース16は略円筒形であり、その内部上面には超音波
振動子15が接着固定される。外壁面がサンゴ石や麦飯
石の内側となるように振動伝達ケース16はカートリッ
ジ2の内部に配されているので、カートリッジ2の内部
から超音波振動子15の振動を伝達することができる。
そのため、ミネラル付与材全体に超音波振動子15の振
動を十分伝達させることができ、ミネラル分の溶出量を
増大できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミネラル付与材に超音
波を照射することによりミネラル溶出特性を向上させる
ミネラル成水器に関する。特に、ミネラル付与部に充填
されるミネラル付与材全体に振動を伝達することができ
る超音波振動子を有するミネラル成水器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ミネラル成水器としては、多孔質
であり、その表面に多くの微細孔を有するミネラル石な
どのミネラル付与材を充填したカートリッジに水道水な
どを通過させ、この水道水に、カルシウムやカリウム、
マグネシウムといった各種ミネラル成分を溶出させるも
のが知られている。
【0003】ところで、水道水などの原水へのミネラル
成分の溶出量を増大させるミネラル成水器としては、例
えば、特開平3−26392号公報に示されているよう
に、ミネラル付与材に超音波を照射してミネラル成分の
溶出量を増大させるミネラル成水器が知られている。こ
の特開平3−26392号公報では、その振動面がミネ
ラル付与材に対向するようにミネラル付与部の端部に超
音波振動子を取付け、この超音波振動子の振動を原水を
介してミネラル付与材に伝達し、原水をミネラル付与材
の表面の微細孔に流入させ、原水とミネラル付与材との
接触面積を増大させたり、ミネラル付与材表面の原水の
流れを撹乱し、溶出したミネラル成分の拡散を行うこと
により、各種ミネラル成分の溶出量を増大させるとして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超音波
振動子からの距離が大きくなるにつれて、超音波振動子
の振動は減衰してしまう。そのため、この特開平3−2
6392号公報に示されているように、超音波振動子を
ミネラル付与部の端部に取付けるような構造とすると、
超音波振動子から離れた部分のミネラル付与材には超音
波振動子の振動が十分に伝達されず、ミネラル付与材全
体にわたって超音波振動子の振動を有効に伝達すること
ができないという問題点があった。
【0005】そこで、本発明は上記の点に鑑みてなされ
たものであり、ミネラル付与材全体に超音波振動子の振
動を有効に伝達することができるミネラル成水器の提供
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1ないし7の発明では、その内部に超音波振
動子を配設した振動伝達ケースがミネラル付与材と接触
する外壁面を有しており、振動伝達ケースの周囲がミネ
ラル付与材に取囲まれるようにミネラル付与部の内部に
配置するという技術的手段を採用するものである。
【0007】請求項1ないし7の発明によれば、超音波
発振器により超音波振動子を振動させると、この超音波
振動子の振動は振動伝達ケースに伝達し、振動伝達ケー
スの外壁面は振動する。振動伝達ケースの外壁面は多孔
質のミネラル付与材が接触しているので、振動伝達ケー
スの外壁面の振動は原水を介してミネラル付与材に伝達
する。
【0008】ミネラル付与材は多孔質であるため、その
表面には多数の微細孔が存在する。したがって、ミネラ
ル付与材に超音波振動子の振動が伝達されると、ミネラ
ル付与材の表面の微細孔に原水が流入し、ミネラル付与
材と原水との接触面積が増大する。また、ミネラル付与
材の表面の原水が撹乱されるので、原水に溶出したミネ
ラル成分の拡散が起こる。その結果、原水へのミネラル
成分の溶出量は増大する。
【0009】請求項1ないし5の発明では、特に、振動
伝達ケースはミネラル付与材に取囲まれるように配置さ
れているので、超音波振動子の振動をミネラル付与部の
内側から外側に向かってミネラル付与材に伝達すること
ができる。そのため、従来のようなミネラル付与部の端
部に超音波振動子を配置した構造のものにくらべ、振動
伝達ケースから最も離れたミネラル付与材の部分と、振
動伝達ケースの外壁面との距離を短くすることができ、
超音波振動子の振動が減衰する前にミネラル付与材全体
にわたって超音波振動子の振動を伝達することができ
る。その結果、ミネラル付与材全体にわたって超音波振
動子の振動を有効に伝達することができ、ミネラル分の
溶出量を増大させることができる。
【0010】また、超音波振動子の振動は振動伝達ケー
スを介してミネラル付与材に伝達されるので、超音波振
動子の振動により、超音波振動子の振動面だけではな
く、振動伝達ケースの外壁面も振動するので、ミネラル
付与材に超音波振動子の振動を伝達する部分の面積を増
大することができ、より多くのミネラル付与材に超音波
振動子の振動を伝達することができる。その結果、ミネ
ラル分の溶出量を増大させることができる。
【0011】また、請求項2の発明では、特に、振動伝
達ケースの、ミネラル付与材と接触する外壁面から、対
向するミネラル付与部の内壁面までの距離が一定となる
ように振動伝達ケースを配置するという技術的手段を採
用するものである。請求項2の発明によれば、ミネラル
付与材全体に均一の強度で超音波振動子の振動を伝達す
ることができる。
【0012】さらに請求項3の発明では、特に、ミネラ
ル付与材よりも水の流れの下流側に水質浄化剤をミネラ
ル付与部に充填するという技術的手段を採用するもので
ある。ところで、超音波振動子によりミネラル付与材を
振動させることにより、ミネラル付与材が破損し、破片
となってしまう可能性があるが、請求項3の発明によれ
ば、超音波振動子の振動により生じるミネラル付与材の
破片を水質浄化剤により除去することができ、ミネラル
付与材の破片のミネラル水への混入を防止することがで
きる。また、原水に含まれる各種不純物を水質浄化剤に
より除去することもできる。
【0013】さらに請求項4の発明では、特に、ミネラ
ル付与部に複数の種類のミネラル付与材を充填し、これ
らの複数の種類のミネラル付与材のうち、2種類以上の
ミネラル付与材と振動伝達ケースの外壁面とを接触させ
るという技術的手段を採用するものである。さらに請求
項5の発明では、特に、振動伝達ケースをミネラル付与
部の内壁面に固定し、超音波振動子を振動伝達ケースの
内壁面の、この振動伝達ケースがミネラル付与部に固定
される部分と対向する面に固定するという技術的手段を
採用するものである。
【0014】このような位置に超音波振動子を配置する
ことにより、超音波振動子をミネラル付与部のより内側
に配置することができ、超音波振動子の振動をミネラル
付与材に均一に伝達することができる。さらに請求項6
の発明では、特に、超音波振動子として圧電素子を用い
るという技術的手段を採用するものである。
【0015】さらに請求項7の発明では、特に、振動伝
達ケースが円筒形であるという技術的手段を採用するも
のである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。 〔第1の実施の形態〕図1は、ミネラル成水器1の全体
を示す模式的な断面図である。ミネラル成水器1は、上
部ケース3と下部ケース4とを備えている。樹脂からな
る上部ケース3は略円筒形で、その内部にはミネラル付
与部であるカートリッジ2が収められている。
【0017】上部ケース3の円筒面の内壁には、略垂直
にガイド溝(図示しない)が形成されている。一方、樹
脂からなる下部ケース4は、円錐台形状であり、上部ケ
ース3の下方に配される。上部ケース3と下部ケース4
との間には仕切板4aが配されており、上部ケース3と
下部ケース4とが水密となるよう接合されている。な
お、下部ケース4の内部には、超音波発振器5が収めら
れている。この超音波発振器5は図示しない制御手段に
より制御される。
【0018】図2はカートリッジ2の模式的な断面図で
あり、図2(a)はカートリッジの軸方向に平行な面で
の断面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線断
面図である。カートリッジ2は、樹脂からなる略円筒形
のカートリッジケース9の内部に吸着剤10を充填した
もので、通過する原水にミネラル分を添加するミネラル
付与部である。また、カートリッジ2の内部には、ステ
ンレスからなる超音波振動子15の振動をミネラル付与
材に伝達する振動伝達ケース16がおさめられている。
【0019】吸着剤10は、水の流れ上流側から順に、
第1のミネラル付与層11、第2のミネラル付与層1
2、水質浄化剤層13が積層してなるものである。本実
施の形態では、第1のミネラル付与層11は粉砕したサ
ンゴ石からなり、第2のミネラル付与層12は粉砕した
麦飯石からなる。なお、サンゴ石および麦飯石は、ミネ
ラル付与材の一種であり、それぞれ、Ca、K、Mgな
どのミネラル成分を溶出するが、溶出する各種ミネラル
成分の溶出量や比率は異なっている。また、本実施の形
態では、水質浄化剤層13は水質浄化剤である活性炭か
らなる。
【0020】カートリッジケース9の上部内側には、制
菌のための電極8を保持するための樹脂からなる略円筒
形の保持部17a、17bがカートリッジケース9の内
側に向けて立設されている。なお、保持部17aの端部
は水質浄化剤層13まで伸びている。一方、保持部17
bの端部は、第1のミネラル付与層11と第2のミネラ
ル付与層12との境界に近い、第1のミネラル付与層1
1の部分まで伸びている。
【0021】制菌のための電極8は、炭素棒からなる正
の電極8aと、アルミニウムからなる棒状の負の電極8
bとからなる。正の電極8aは前述した保持部17a
に、負の電極8bは前述した保持部17bにより、それ
ぞれの先端部が突出した状態でそれぞれ保持されてい
る。そのため、正の電極8aの先端部は水質浄化剤層1
3に接触しており、負の電極8bの先端部は第1のミネ
ラル付与層11をなすサンゴ石に接触している。
【0022】カートリッジケース9の下底面と第1のミ
ネラル付与層11との間と、カートリッジケース9の上
端面と水質浄化剤層13との間には、それぞれ不織布な
どのフィルタ14が配置されており、吸着剤10のカー
トリッジ2外部への流出を防止している。また、活性炭
層13と第2のミネラル付与層12との間にも不織布な
どのフィルタ14が配置されており、水質浄化剤のミネ
ラル付与材への混入を防止している。
【0023】カートリッジケース9の円筒面外側には、
図示しないが突出部が立設されている。カートリッジ2
を上部ケース3に組み付ける際に、この突出部が上部ケ
ース3の、前述したガイド溝に沿って挿入され、カート
リッジ2は上部ケース3に固定される。振動伝達ケース
16は、カートリッジケース9の径よりも小さな径を有
する略円筒形であり、内部には後述する超音波振動子1
5が固定される。振動伝達ケース16の下端面には開口
部(図示しない)が形成されており、この開口部は超音
波振動子15を超音波発振器5に接続するための配線
(図示しない)を通すための開口部となっている。な
お、振動伝達ケース16の内部に水が流入しないよう
に、この開口部には防水パッキンが設けられており、水
密となるようシールされている。
【0024】振動伝達ケース16の下端16cはカート
リッジケース9の底面の、ほぼ軸中心となる位置に固定
されており、その上端は第2のミネラル付与層12の内
部に含まれるよう配置されている。つまり、振動伝達ケ
ース16の円筒面の外壁面16bと振動伝達ケース16
の上端の外壁面16aとは、カートリッジ2の内部にお
いて、ミネラル付与材よりも内側に位置している。
【0025】振動伝達ケース16の周囲はミネラル付与
材であるサンゴ石と麦飯石とに取り囲まれており、振動
伝達ケース16の上端の外壁面16aは第2のミネラル
付与層12と、円筒面の外壁面16bは第1のミネラル
付与層11と第2のミネラル付与層12と接触してい
る。超音波振動子15は略円柱形の圧電素子であり、略
円柱状のPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)15aの両側
に、ホーン部15bとなるアルミニウムを塗布したもの
である。超音波振動子15は、振動伝達ケース16の上
端面内側にエポキシ樹脂などにより、接着固定されてい
る。この際、超音波振動子15の外周面とカートリッジ
ケース9の内壁面9aとの距離(図2b中、lで示す)
がほぼ一定となるように超音波振動子15を配置する。
【0026】原水が通過する通水路は、水道水蛇口(図
示しない)に連結された、流入部である流入管6と、カ
ートリッジ2を通過したミネラル水をミネラル成水器1
の外部に流出させる、流出部である流出管7とからな
る。流入管6は、下部ケース4の側壁に形成された開口
部4bを貫通し、下部ケース4の中央部付近で上方に向
けて屈曲し、仕切板4aのほぼ中央を貫通して、上部ケ
ース3の内部に至る。内部ケース3の内部に至った流入
管6はカートリッジ2の底面に接続される。
【0027】一方、流出管7は、上部ケース3の上部に
形成された開口部を貫通し、上部ケース3の内部におい
てカートリッジ2の上面に接続されている。続いて、作
動について述べる。水道水蛇口から送られた原水は、流
入管6を介してカートリッジ2内部に流入する。カート
リッジ2に流入した原水は、まず第1のミネラル付与層
11および第2のミネラル付与層12を通過する。この
際、これらのミネラル付与材からミネラル分が溶出し、
原水にミネラル分が添加される。続いて、ミネラル分が
添加された原水は水質浄化剤層13を通過し、塩素や各
種不純物などが除去され、浄化されたミネラル水とな
る。カートリッジを通過したミネラル水は、流出管7を
経てミネラル成水器1の外部へと送られる。
【0028】ミネラル成水器1の作動時に超音波発振器
5を作動させると、PZT15aが振動する。PZT1
5aの振動はホーン部15bにより増幅されるととも
に、超音波振動子15全体が振動する。超音波振動子1
5全体の振動は、超音波振動子15が固定された振動伝
達ケース16に伝達される。本実施形態では、その下端
面16cを除く外壁面16a、16bが、第1のミネラ
ル付与層11と第2のミネラル付与層12とに接触する
ように、振動伝達ケース16はカートリッジ2の内部に
配置されているので、超音波振動子15の振動は振動伝
達ケース16を介して第1のミネラル付与層11と第2
のミネラル付与層12に伝達される。
【0029】ミネラル付与材は多孔質であるため、その
表面には多数の微細孔が存在する。したがって、ミネラ
ル付与材からなる第1のミネラル付与層11と第2のミ
ネラル付与層12に超音波振動子15の振動が伝達され
ると、ミネラル付与材の表面の微細孔に原水が流入し、
ミネラル付与材と原水との接触面積が増大する。また、
ミネラル付与材の表面の原水が撹乱されるので、原水に
溶出したミネラル成分の拡散が起こる。その結果、原水
へのミネラル成分の溶出量は増大する。
【0030】ところで、従来技術の項でも述べたよう
に、従来例として示した、超音波振動子の振動をミネラ
ル付与材に伝達し、ミネラル分の溶出量を増大させるミ
ネラル成水器では、その振動面がミネラル付与材に対向
するように超音波振動子がミネラル付与部の端部に取付
けられた構造となっている。しかしながら、超音波振動
子から離れるにつれて超音波振動子の振動は減衰してし
まうので、このような構造であると、超音波振動子から
離れた部分のミネラル付与材には超音波振動子の振動を
十分に伝達することができず、ミネラル付与材全体にわ
たって超音波振動子の振動を有効に伝達することができ
ない。
【0031】しかしながら、本実施の形態では、振動伝
達ケース16はカートリッジ2の内部に、その周囲をミ
ネラル付与材に取囲まれるように配置されているので、
超音波振動子15の振動は第1のミネラル付与層11お
よび第2のミネラル付与層12の内側から外側に向けて
伝達される。そのため、ミネラル付与材の、振動伝達ケ
ース16から最も離れた部分と、振動伝達ケース16と
の距離を短くすることができ、ミネラル付与材の最も離
れた部分に対しても超音波振動子15の振動を十分に伝
達することができる。したがって、ミネラル付与材全体
に超音波振動子15の振動を有効に伝達させることがで
き、原水へのミネラル分の溶出量を増大させることがで
きる。
【0032】また、振動伝達ケース16の円周面の外壁
面16bおよび上端の外壁面16aは第1のミネラル付
与層11と第2のミネラル付与層12とに接触している
ので、従来例のように、超音波振動子の振動面のみがミ
ネラル付与材に超音波振動子の振動を伝達する構造のも
のに比べて、超音波振動子15の振動を伝達する部分
(本実施の形態では振動伝達ケース16の円周面の外壁
面16bおよび上端の外壁面16b)の面積を増大させ
ることができるので、超音波振動子15の振動を、より
多くのミネラル付与材に伝達することができる。そのた
め、ミネラル分の溶出量を増大させることができる。
【0033】また、カートリッジケース9の内壁面9a
と、振動伝達ケース16の外壁面16bおよび超音波振
動子15の外面とがほぼ一定の距離となるようにそれぞ
れ配置されているため、ミネラル付与材にほぼ均一な強
度で超音波振動子15の振動を伝達することができる。
したがって、ミネラル付与材の、振動伝達ケース16か
ら離れた部分に、超音波振動子15の振動を減衰してし
まう前に伝達させることができ、超音波振動子15の振
動をミネラル付与材に効率良く伝達することができる。
このように、ミネラル付与材の、振動伝達ケース16か
ら離れた部分に対しても十分な強度で超音波振動子15
の振動を伝達することができるので、ミネラル分の溶出
量を増大させることができる。
【0034】ところで、ミネラル成水器1の作動停止時
には、水がカートリッジ2に滞留するため、いったん雑
菌がカートリッジ2に混入すると雑菌が繁殖しやすい。
このような雑菌の繁殖を抑制する方法の1つとして、水
に晒した電極に通電する方法が知られている。そこで、
本実施の形態では、電極8に通電することにより、カー
トリッジ2に滞留する水に含まれる雑菌の抑制を行う。
【0035】水質浄化剤層13は導電性を有する活性炭
からなるので、電極8に通電すると、正の電極8aの先
端部が接触する水質浄化剤層13全体は正に帯電する。
水中では雑菌は負に帯電しているため、雑菌は水質浄化
剤層13に含まれる活性炭の表面に付着する。活性炭の
表面において、付着した雑菌の補酵素は酸化され、その
代謝は阻害される。その結果、雑菌の繁殖は抑制され、
衛生的なミネラル水を得ることができる。
【0036】また、カートリッジ2に滞留する水に含ま
れる雑菌の抑制は、電極8の通電によって行われるだけ
ではなく、ミネラル成分の溶出量の増大のための、ミネ
ラル付与材への超音波の照射によっても行うことができ
る。続いて、超音波の照射によるカートリッジに滞留す
る水に対する制菌の効果について検討した実験例につい
て示す。
【0037】
【実験例】第1の実施の形態に示したミネラル成水器1
と同様の構造を有するミネラル成水器を用いて実験を行
った。カートリッジ内に蒸留水を満たし、一般菌数の計
測を行うことにより、ミネラル付与材への超音波照射に
よる殺菌効果についての評価を行った。一般菌数の計測
はJIS K 0102に従い、標準寒天培地を用いて
36±1℃で24±2時間培養し、培地上で集落を形成
した生菌を集落計数器により数えることにより行った。
カートリッジとして、内径83mm、長さ210mmのカー
トリッジケースの内部にミネラル付与材としてサンゴ石
140g、水質浄化剤として繊維状の活性炭60gを充
填したものを用いた。ミネラル付与材には、周波数45
KHzの超音波を出力強度を、0W/cm2 、0.1W/
cm2 、0.2W/cm2 と変化させて、40秒間および8
0秒間照射した。なお、この計測結果については、図3
に示した。
【0038】衛生的な観点から、飲水中に含まれる一般
細菌数の望ましい値は、102 個/ml以下であるとされ
ている。図3に示すように、照射時間の長短にかかわら
ず出力強度が大きくなるにつれて、ミネラル付与材への
超音波照射により、採取した水に含まれる一般細菌数は
著しく減少した。超音波の出力強度が0.1W/cm2
場合、80秒間の照射によって、採取した水に含まれる
一般細菌数は望ましいとされる値を下回る。一方、超音
波の出力強度が0.2W/cm2 の場合、40秒間の照射
であっても、採取した水に含まれる一般細菌数は望まし
いとされる値を下回る。
【0039】以上に示したように、電極8に通電するこ
とによっても、第1のミネラル付与層11および第2の
ミネラル付与層12を形成するミネラル付与材に超音波
を照射することによっても、カートリッジ2中での細菌
の繁殖を防止することができる。また、以上に示したよ
うに、本実施の形態では、カートリッジ2にミネラル付
与材のみを充填するのではなく、ミネラル付与材が充填
される第1のミネラル付与層11および第2のミネラル
付与層12よりも水の流れ下流側に水質浄化剤層13を
配することにより、原水に含まれる塩素や不純物を除去
することができるだけではなく、ミネラル付与材への超
音波の照射により生じるミネラル付与材の破片のミネラ
ル水への混入を防止することができる。
【0040】
【その他の実施の形態】なお、以上に示した第1の実施
の形態では、流入管をカートリッジの底面に直接接続す
る構造としたが、図4に示すような構造としてもよい。
上部ケース3は第1の実施の形態とほぼ同様の構造であ
るが、流入管6をカートリッジ2の底面に接続し、カー
トリッジ2に原水を直接流入させるのではなく、原水を
いったん上部ケース3の内部に流入させた後、カートリ
ッジ2に原水を流入させる構造とする。
【0041】水道水蛇口(図示しない)と接続された流
入管6は仕切板4aを貫通し、上部ケース3の内壁面に
沿って上方へと伸びており、原水を上方から上部ケース
3の内部へと流入させる。上部ケース3の内部は原水に
よって満たされる空間となっている。原水によって満た
された上部ケース3の内部に配されるカートリッジ2
は、実施の形態とほぼ同様の形状であるが、カートリッ
ジケース9の底面には原水をカートリッジ2に流入させ
るための複数の開口部(図示しない)が形成されてい
る。
【0042】なお、他の構成は第1の実施の形態と同様
であるので説明を省略する。流入管6から送られた原水
は上部ケース3の内部へと上方から流入し、図4中矢印
で示すように下向きに流れる。続いて、原水はカートリ
ッジケース9の底面に形成された開口部からカートリッ
ジ2に流入し、図4中矢印で示すように、カートリッジ
2の内部を上向きに流れる。カートリッジ2に流入した
原水はミネラル分を添加されるとともに、塩素や不純物
が除去され、ミネラル水となる。ミネラル水は、流出管
7からミネラル成水器1の外部へと流出する。
【0043】カートリッジケース9の底面に形成され
た、原水をカートリッジ2に流入させるための開口部は
全て上部ケース3の内部の空間に対して開口しているた
め、上部ケース3の内部の空間に流入した原水は、カー
トリッジケース9の底面に形成された全ての開口部から
カートリッジ2の内部に流入することができる。このよ
うに、いったん原水を上部ケース3の内部に流入させた
後、カートリッジ2に流入させる構造とすると、原水を
流入管6からカートリッジ2に直接流入させる構造に比
較して、原水がカートリッジ2を均一に通過することが
でき、より効率良くミネラル付与材からミネラル分を溶
出させることができる。
【0044】なお、以上の実施の形態では、超音波振動
子を振動伝達ケースの上面に接着固定したが、超音波振
動子が振動伝達ケースの、いずれかの内壁面に配設され
ていればよく、その配設される位置については特に限定
されない。ただし、超音波振動子により発生する振動を
均一に伝達させるためには、超音波振動子を振動伝達ケ
ースの上面または下面に固定することが望ましい。
【0045】また、以上の実施の形態では、振動伝達ケ
ースをカートリッジの底面に固定した構造としたが、振
動伝達ケースが配される位置はこの部分に限定されるも
のではない。また、以上に示した実施の形態では、振動
伝達ケースの上端の外壁面と円筒面の外壁面とがミネラ
ル付与材と接触するようにカートリッジの内部に配した
が、振動伝達ケースの円筒面の外壁面のみがミネラル付
与材と接触するようにカートリッジの内部に配しても良
く、振動伝達ケースの大きさは特に限定されない。
【0046】また以上の実施の形態では振動伝達ケース
の形状を円筒状としたが、振動伝達ケースの形状はこれ
に限定されるものではない。また、以上の実施の形態で
は、ミネラル付与材としてサンゴ石と麦飯石の2種類を
用いたが、ミネラル付与材の種類はこれらに限定される
ものではないし、カートリッジに充填されるミネラル付
与材の種類の数もこれに限定されるものではない。
【0047】また、以上の実施の形態では、ミネラル付
与材からなる第1のミネラル付与層および第2のミネラ
ル付与層と、水質浄化剤層とからなる吸着剤をカートリ
ッジに充填したが、ミネラル付与材のみをカートリッジ
に充填してもよい。また、ケースの内部が原水とミネラ
ル水とが混合しないような構造となっていれば、ケース
に原水を流入させる向きや、ケースからミネラル水を流
出される向き、ケース内での水の流れの向きといった、
ミネラル成水器における水の流れの向きについては、特
に限定されない。
【0048】
【符号の説明】
1 ミネラル成水器 2 ミネラル付与部であるカートリッジ 3 ケースの一部である上部ケース 4 ケースの一部である下部ケース 5 超音波発振器 6 流入部である流入管 7 流出部である流出管 9a ミネラル付与部の内壁面であるカートリッジケー
ス9の内壁面 15 超音波振動子 16 振動伝達ケース 16a 振動伝達ケースの外壁面 16b 振動伝達ケースの外壁面 16c 振動伝達ケースの外壁面
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるミネラル成水器の模
式的な透明斜視図である。
【図2】図2(a)はカートリッジの軸方向に平行な面
での模式的な断面図であり、図2(b)は図2(a)の
A−A線断面図である。
【図3】実験例の結果を示す図であり、カートリッジに
超音波を照射することによる殺菌効果を示す図である。
【図4】その他の実施の形態におけるミネラル成水器の
模式的な断面図である。
【符号の説明】 1 ミネラル成水器 2 ミネラル付与部であるカートリッジ 3 ケースの一部である上部ケース 4 ケースの一部である下部ケース 5 超音波発振器 6 流入部である流入管 7 流出部である流出管 9a ミネラル付与部の内壁面であるカートリッジケー
ス9の内壁面 15 超音波振動子 16 振動伝達ケース 16a 振動伝達ケースの外壁面 16b 振動伝達ケースの外壁面 16c 振動伝達ケースの外壁面
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/68 540 C02F 1/68 540Z 1/36 1/36

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水が流入する流入部およびミネラル水
    を流出させる流出部を有するケースと、 このケース内に配設され、前記原水と直接接触して前記
    原水中にミネラル成分を溶出させる多孔質のミネラル付
    与材が充填されるミネラル付与部と、 このミネラル付与部の内部に配される振動伝達ケース
    と、 この振動伝達ケースの内壁面に固定される超音波振動子
    と、 この超音波振動子を振動させる超音波発振器とを備え、 前記振動伝達ケースが、前記ミネラル付与部の内部にお
    いて前記ミネラル付与材に周囲を取囲まれるように配置
    され、前記ミネラル付与材と接触する外壁面を有するこ
    とを特徴とするミネラル成水器。
  2. 【請求項2】 前記振動伝達ケースの、前記ミネラル付
    与材と接触する外壁面から、この前記振動伝達ケースの
    外壁面と対向する前記ミネラル付与部の内壁面までの距
    離が一定となるように、前記振動伝達ケースを配置する
    ことを特徴とする請求項1記載のミネラル成水器。
  3. 【請求項3】 前記ミネラル付与部の、前記ミネラル付
    与材よりも前記原水の流れの下流側に水質浄化剤が充填
    されていることを特徴とする請求項1または2記載のミ
    ネラル成水器。
  4. 【請求項4】 前記ミネラル付与部に複数の種類のミネ
    ラル付与材が充填され、これらの複数の種類のミネラル
    付与材のうち、2種類以上のミネラル付与材と前記振動
    伝達ケースの外壁面とが接触することを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか1つに記載のミネラル成水器。
  5. 【請求項5】 前記振動伝達ケースが前記ミネラル付与
    部の内壁面に固定され、前記超音波振動子が前記振動伝
    達ケースの内壁面の、この振動伝達ケースが前記ミネラ
    ル付与部に固定される部分と対向する面に固定されるこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載
    のミネラル成水器。
  6. 【請求項6】 前記超音波超音波振動子として圧電素子
    を用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    1つに記載のミネラル成水器。
  7. 【請求項7】 前記振動伝達ケースが円筒形であること
    を特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の
    ミネラル成水器。
JP23237795A 1995-08-24 1995-09-11 ミネラル成水器 Withdrawn JPH0975955A (ja)

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JP23237795A JPH0975955A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 ミネラル成水器
FR9610391A FR2738007B1 (fr) 1995-08-24 1996-08-23 Procede et dispositif pour produire une eau minerale
US08/702,160 US5958228A (en) 1995-08-24 1996-08-23 Method of and an apparatus for producing a mineral water
FR9700243A FR2741871B1 (fr) 1995-08-24 1997-01-13 Procede et dispositif pour produire une eau minerale

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014417A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 固相カートリッジ自動切換え装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010014417A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 固相カートリッジ自動切換え装置

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