JPH0975456A - 低摩擦注射針 - Google Patents
低摩擦注射針Info
- Publication number
- JPH0975456A JPH0975456A JP7236896A JP23689695A JPH0975456A JP H0975456 A JPH0975456 A JP H0975456A JP 7236896 A JP7236896 A JP 7236896A JP 23689695 A JP23689695 A JP 23689695A JP H0975456 A JPH0975456 A JP H0975456A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- injection needle
- amorphous carbon
- carbon film
- film
- stainless steel
- Prior art date
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- Withdrawn
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- Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】体内への挿入時に生体組織との良好な摺動性を
示すとともに、安全性に優れる低摩擦注射針を提供す
る。 【解決手段】少なくとも、使用時に体内に挿入される部
分S1に非晶質炭素膜Fが被覆されている低摩擦注射
針。
示すとともに、安全性に優れる低摩擦注射針を提供す
る。 【解決手段】少なくとも、使用時に体内に挿入される部
分S1に非晶質炭素膜Fが被覆されている低摩擦注射
針。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療現場等で患者
の体内に薬液等を注入したり、人体から採血する等のた
めに用いる注射針に関する。
の体内に薬液等を注入したり、人体から採血する等のた
めに用いる注射針に関する。
【0002】
【従来の技術】患者の体内に薬液等を注入したり、人体
から採血する等のために用いる医療用等の注射針の材質
には、通常ステンレススチール等が採用されているが、
生体組織との摺動性が悪いため、体内への挿入時の抵抗
が大きく、被使用者に苦痛を与えたり、注射針との接触
面及びその周辺の生体組織に損傷を与えたりする恐れが
ある。
から採血する等のために用いる医療用等の注射針の材質
には、通常ステンレススチール等が採用されているが、
生体組織との摺動性が悪いため、体内への挿入時の抵抗
が大きく、被使用者に苦痛を与えたり、注射針との接触
面及びその周辺の生体組織に損傷を与えたりする恐れが
ある。
【0003】そこで、このような注射針に、生体組織と
の潤滑性に優れるシリコン系樹脂を被覆したものが用い
られている。
の潤滑性に優れるシリコン系樹脂を被覆したものが用い
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ン系樹脂を被覆した注射針については、体液中へのシリ
コンの溶出、それに起因する血栓の発生の可能性につい
て一応考慮することが望ましいと考えられる。本発明
は、体内への挿入時に生体組織との良好な摺動性を示す
とともに、より安全性に優れる低摩擦注射針を提供する
ことを課題とする。
ン系樹脂を被覆した注射針については、体液中へのシリ
コンの溶出、それに起因する血栓の発生の可能性につい
て一応考慮することが望ましいと考えられる。本発明
は、体内への挿入時に生体組織との良好な摺動性を示す
とともに、より安全性に優れる低摩擦注射針を提供する
ことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の低摩擦注射針は、少なくとも、使用時に体内に挿入
される部分に非晶質炭素膜が被覆されていることを特徴
とする。本発明に係るこの注射針には、静脈内注射や筋
肉内注射等に用いる注射針のみならず、点滴に用いる注
射針、採血に用いる注射針等も含まれる。
明の低摩擦注射針は、少なくとも、使用時に体内に挿入
される部分に非晶質炭素膜が被覆されていることを特徴
とする。本発明に係るこの注射針には、静脈内注射や筋
肉内注射等に用いる注射針のみならず、点滴に用いる注
射針、採血に用いる注射針等も含まれる。
【0006】また、非晶質炭素膜が被覆される注射針基
体の材質としては、通常ステンレススチールが用いられ
るが、これに限らず、非晶質炭素膜との整合性が良好で
該膜を密着性良く被覆できるものであり、且つ、生体に
安全なものであればよい。前記非晶質炭素膜の膜厚は、
その膜密着性等が損なわれない安全な範囲内とすること
が考えられる。
体の材質としては、通常ステンレススチールが用いられ
るが、これに限らず、非晶質炭素膜との整合性が良好で
該膜を密着性良く被覆できるものであり、且つ、生体に
安全なものであればよい。前記非晶質炭素膜の膜厚は、
その膜密着性等が損なわれない安全な範囲内とすること
が考えられる。
【0007】本発明の低摩擦注射針は、被成膜基体とな
る注射針の、少なくとも、使用時に体内に挿入される部
分の外周面にイオンプレーティング法、蒸着とイオン照
射を併用するイオン蒸着薄膜形成(IVD)法、プラズ
マCVD法等の手法で非晶質炭素膜を形成することで製
造できる。本発明の低摩擦注射針によると、少なくと
も、使用時に体内に挿入される部分、すなわち挿入時に
生体組織と摺動する部分にこれら生体組織との摺動性が
良好な非晶質炭素膜が被覆されているため、挿入時、或
いはさらに抜出時の抵抗が小さく、その結果、被使用者
に余り苦痛を与えず、また注射針との接触面及びその周
辺の生体組織に余り損傷を与えない。また、該膜は生体
適合性が良好で、人体にとって安全な膜である。
る注射針の、少なくとも、使用時に体内に挿入される部
分の外周面にイオンプレーティング法、蒸着とイオン照
射を併用するイオン蒸着薄膜形成(IVD)法、プラズ
マCVD法等の手法で非晶質炭素膜を形成することで製
造できる。本発明の低摩擦注射針によると、少なくと
も、使用時に体内に挿入される部分、すなわち挿入時に
生体組織と摺動する部分にこれら生体組織との摺動性が
良好な非晶質炭素膜が被覆されているため、挿入時、或
いはさらに抜出時の抵抗が小さく、その結果、被使用者
に余り苦痛を与えず、また注射針との接触面及びその周
辺の生体組織に余り損傷を与えない。また、該膜は生体
適合性が良好で、人体にとって安全な膜である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1(A)は、本発明の1実施形
態である低摩擦注射針の一部の拡大断面図であり、図1
(B)は同注射針の一部の先端開口側から見た図であ
る。この注射針は、注射針基体Sの、使用時に体内に挿
入される部分S1(基体Sの先端面を含む)の外周面に
非晶質炭素膜Fが形成されたものである。図中、Hは針
先端の開口である。
を参照して説明する。図1(A)は、本発明の1実施形
態である低摩擦注射針の一部の拡大断面図であり、図1
(B)は同注射針の一部の先端開口側から見た図であ
る。この注射針は、注射針基体Sの、使用時に体内に挿
入される部分S1(基体Sの先端面を含む)の外周面に
非晶質炭素膜Fが形成されたものである。図中、Hは針
先端の開口である。
【0009】なお、本発明に係る低摩擦注射針として
は、この他、針製造上の都合等に応じて注射針基体Sの
使用時に体内に挿入される部分に加えて、使用時に体内
に挿入されない部分の一部又は全部が非晶質炭素膜Fで
被覆されているものも考えられる。次に、図1に示す本
発明注射針の製造の実施例、並びに得られた注射針につ
いて行った膜密着性の評価、安全性の試験管内評価並び
に実際に人体に適用した場合の痛み及び安全性の評価に
ついて説明する。 実施例1 IVD法により、ステンレススチールからなる注射針基
体Sの使用時に体内に挿入される部分の外周面に非晶質
炭素膜Fを形成し、図1に示す低摩擦注射針を得た。
は、この他、針製造上の都合等に応じて注射針基体Sの
使用時に体内に挿入される部分に加えて、使用時に体内
に挿入されない部分の一部又は全部が非晶質炭素膜Fで
被覆されているものも考えられる。次に、図1に示す本
発明注射針の製造の実施例、並びに得られた注射針につ
いて行った膜密着性の評価、安全性の試験管内評価並び
に実際に人体に適用した場合の痛み及び安全性の評価に
ついて説明する。 実施例1 IVD法により、ステンレススチールからなる注射針基
体Sの使用時に体内に挿入される部分の外周面に非晶質
炭素膜Fを形成し、図1に示す低摩擦注射針を得た。
【0010】得られた注射針上の膜Fを爪で引っ掻く方
法により膜密着性を調べたところ、膜剥離は生じず、通
常の使用状態下では膜剥離は生じないことが判った。ま
た、得られた注射針を血液に浸漬し、炭素の溶出量及び
血管内で血栓を生じさせると考えられる凝固物の生成量
を調べたところ、通常の注射針使用状態下では問題は生
じない程度であった。
法により膜密着性を調べたところ、膜剥離は生じず、通
常の使用状態下では膜剥離は生じないことが判った。ま
た、得られた注射針を血液に浸漬し、炭素の溶出量及び
血管内で血栓を生じさせると考えられる凝固物の生成量
を調べたところ、通常の注射針使用状態下では問題は生
じない程度であった。
【0011】また、得られた注射針を人に対して使用し
たところ、安全性について問題は生じず、また、挿入時
に感じる苦痛は、従来のシリコン系樹脂を被覆した注射
針と同様に小さいという結果が得られた。 実施例2 蒸発物質として炭素を用いたイオンプレーティング法に
より、ステンレススチールからなる注射針基体Sの使用
時に体内に挿入される部分の外周面に非晶質炭素膜Fを
形成し、図1に示す低摩擦注射針を得た。
たところ、安全性について問題は生じず、また、挿入時
に感じる苦痛は、従来のシリコン系樹脂を被覆した注射
針と同様に小さいという結果が得られた。 実施例2 蒸発物質として炭素を用いたイオンプレーティング法に
より、ステンレススチールからなる注射針基体Sの使用
時に体内に挿入される部分の外周面に非晶質炭素膜Fを
形成し、図1に示す低摩擦注射針を得た。
【0012】得られた注射針について、実施例1と同様
に、血液中への膜中炭素の溶出量及び血液中での凝固物
の生成量を調べ、また人に対してこの注射針を使用した
ところ、問題は生じなかった。膜密着性については、実
施例1と同様の試験及び粘着テープを用いた引き剥がし
試験を行ったところ、いずれの場合も膜剥離は生じなか
った。 実施例3 原料ガスとして炭化水素ガスを用いたプラズマCVD法
により、ステンレススチールからなる注射針基体Sの使
用時に体内に挿入される部分の外周面に非晶質炭素膜F
を形成し、図1に示す低摩擦注射針を得た。
に、血液中への膜中炭素の溶出量及び血液中での凝固物
の生成量を調べ、また人に対してこの注射針を使用した
ところ、問題は生じなかった。膜密着性については、実
施例1と同様の試験及び粘着テープを用いた引き剥がし
試験を行ったところ、いずれの場合も膜剥離は生じなか
った。 実施例3 原料ガスとして炭化水素ガスを用いたプラズマCVD法
により、ステンレススチールからなる注射針基体Sの使
用時に体内に挿入される部分の外周面に非晶質炭素膜F
を形成し、図1に示す低摩擦注射針を得た。
【0013】得られた注射針について、実施例1と同様
に、血液中への膜中炭素の溶出量及び血液中での凝固物
の生成量を調べ、また人に対してこの注射針を使用した
ところ、問題は生じなかった。膜密着性については、実
施例1と同様の試験及び粘着テープを用いた引き剥がし
試験を行ったところ、いずれの場合も膜剥離は生じなか
った。
に、血液中への膜中炭素の溶出量及び血液中での凝固物
の生成量を調べ、また人に対してこの注射針を使用した
ところ、問題は生じなかった。膜密着性については、実
施例1と同様の試験及び粘着テープを用いた引き剥がし
試験を行ったところ、いずれの場合も膜剥離は生じなか
った。
【0014】なお、前記各例における低摩擦注射針の製
造にあたっては、注射針基体Sの使用時に体外に残され
る部分には膜形成されないように該部分をマスキング材
等で覆った状態で、また基体S上に均一に成膜が行われ
るように注射針基体Sをその長さ方向を軸としてその周
りに回転させながら、成膜を行った。
造にあたっては、注射針基体Sの使用時に体外に残され
る部分には膜形成されないように該部分をマスキング材
等で覆った状態で、また基体S上に均一に成膜が行われ
るように注射針基体Sをその長さ方向を軸としてその周
りに回転させながら、成膜を行った。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明は、体内への挿入時
に生体組織との良好な摺動性を示すとともに、安全性に
優れる低摩擦注射針を提供することができる。
に生体組織との良好な摺動性を示すとともに、安全性に
優れる低摩擦注射針を提供することができる。
【図1】図(A)は本発明の1実施形態である低摩擦注
射針の一部の拡大断面図であり、図(B)は同注射針の
一部の先端開口側から見た図である。
射針の一部の拡大断面図であり、図(B)は同注射針の
一部の先端開口側から見た図である。
S 注射針基体 S1 体内に挿入される部分 F 非晶質炭素膜 H 開口
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも、使用時に体内に挿入される
部分に非晶質炭素膜が被覆されていることを特徴とする
低摩擦注射針。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7236896A JPH0975456A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 低摩擦注射針 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7236896A JPH0975456A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 低摩擦注射針 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0975456A true JPH0975456A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17007375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7236896A Withdrawn JPH0975456A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 低摩擦注射針 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0975456A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1066721A (ja) * | 1996-08-28 | 1998-03-10 | Showa Gomme Kk | ガスクラスターイオンビームによる医療用物品の表面 処理方法 |
-
1995
- 1995-09-14 JP JP7236896A patent/JPH0975456A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1066721A (ja) * | 1996-08-28 | 1998-03-10 | Showa Gomme Kk | ガスクラスターイオンビームによる医療用物品の表面 処理方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |