JPH097521A - シャドウマスクの検査方法 - Google Patents

シャドウマスクの検査方法

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JPH097521A
JPH097521A JP15761295A JP15761295A JPH097521A JP H097521 A JPH097521 A JP H097521A JP 15761295 A JP15761295 A JP 15761295A JP 15761295 A JP15761295 A JP 15761295A JP H097521 A JPH097521 A JP H097521A
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JP15761295A
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Kyuichi Yago
久一 谷郷
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Toppan Printing Co Ltd
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】所定パターンに従って金属板を貫通する孔が開
孔されたシャドウマスクを検査する方法に係わり、特に
孔形状の不良を検査する方法を提供する。 【構成】シャドウマスク1面に光照射を行う光照射手段
4と、シャドウマスクを透過した光を受光し、受光量を
電気信号に変換し値として測定する手段7と、予め設定
された閾値と測定値との比較を行い、シャドウマスクに
形成された貫通パターンが欠陥を有するかの判断を行う
ことにより、欠陥パターン部位を検出する手段とを用い
るシャドウマスクの検査方法において、予め設定する閾
値を、照射光のシャドウマスク部位への照射光量に対応
させて、シャドウマスク部位により変化を持たせて設定
するシャドウマスクの検査方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定パターンに従って
金属板を貫通する孔が開孔されたシャドウマスクを検査
する方法に係わり、特に孔形状の不良を検査する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管は、電子銃、シャド
ウマスクおよび、赤、緑、青からなる三色の、例えばド
ット蛍光面等から成り立っている。シャドウマスクは、
蛍光面の手前に一定の距離をもって取り付けられる、鉄
系材料よりなる薄い板であり、電子銃より放出される電
子ビームを通過する貫通孔が、例えばフォトエッチング
法を用いることにより、板上に規則正しく多数配列され
穿孔されているものである。
【0003】シャドウマスクの貫通孔一つが赤、緑、青
の蛍光体ドットの一組三個に対応しており、シャドウマ
スクは電子銃から放出された三本の電子ビームをそれぞ
れの蛍光体ドットに導く役目を果たしている。
【0004】シャドウマスク上に穿孔されるべき貫通孔
の形状および位置は、シャドウマスク製造前の設計段階
において予め設定されており、その形状および位置は、
シャドウマスクがカラー受像管等に組み込まれた際、カ
ラー受像管等が所望する性能を発揮できるよう設定され
ている。そのため、製造されたシャドウマスクに穿孔さ
れた孔が、予め設定された通りの形状および位置となっ
ているか否かは、シャドウマスクが組み込まれたカラー
受像管等が所望する性能を発揮できるか否かを左右する
重要な要素といえる。
【0005】そのため、シャドウマスクの製造が終了し
た時点で、全ての貫通孔の形状および位置が所望された
ものとなっているか、すなわち、設計通りになっている
かの検査を行う必要がある。
【0006】一枚のシャドウマスク上には、例えば数十
万個というように、多数の孔が穿孔されているため、上
記の検査を人間の眼により行うことは、検査精度、作業
効率等の面で到底不可能といる。そのため現在では、機
械的に検査を行う方法、すなわち、自動検査機を用いた
検査が主流となっている。
【0007】自動検査機の構成例を、図2をもとに説明
する。まず、高周波蛍光灯等を光源4とした測定光を、
中央領域が開口部となった枠状のステージ5上に載置さ
れたシャドウマスク1に照射する。次いで、シャドウマ
スク1を透過した光、すなわち、シャドウマスク1に穿
孔された各貫通孔3を通過した光は、レンズ系6を通
り、例えばテレビカメラ、CCDセンサーまたは光電素
子等よりなる光電変換手段7に光像として投影される。
次いで、光電変換手段7にて受けた光像が電気信号に変
換され、この電気信号をもとに貫通孔3が所望された形
状および位置となっているかを、例えばコンピュター等
よりなる検査手段8にて検査判定するものである。
【0008】設計通りに製造された場合、シャドウマス
クは所定の周期パターンに従って配列された貫通孔を持
ち、隣接した貫通孔同志は略同一の形状および略同一の
ピッチとなっているものである。そのため、上述した自
動検査機による検査方法としては、比較検査法が一般的
に用いられるものである。
【0009】ここで、図3を用い、比較検査法の一例を
簡単に説明する。図2中のレンズ系6によりシャドウマ
スク1表面は、拡大された映像となり、例えば図3に示
すような映像として光電変換手段7に投影されるもので
ある。次いで光電変換手段7には、例えば図3に示すよ
うに、複数の光電素子9が一列に並んで配置されてお
り、この光電素子9で映像が電気信号に変換される。
【0010】すなわち、シャドウマスク1に照射され、
シャドウマスク1の各貫通孔3を通過した光は、映像と
しての貫通孔3上に位置する光電素子9に入り、電気信
号に変換される。ここで仮に、変換された電気信号の強
度は、光電素子9に入射した光量に比例するものとす
る。なお、光電素子9に入射する光量は、光が通過する
貫通孔3の形状に左右されるといえる。例えば、同一形
状の部位を通過する光同志の光量は同じとなり、異なっ
た形状部位を通過する光は、光を遮る部位が増減するた
め、通過する光量が異なるといえる。
【0011】ここで、例えば図3に示すように、貫通孔
3aの縁に位置する光電素子9aで得られた電気信号の
強度をAとする。次いで、貫通孔3aの隣の貫通孔3b
における、貫通孔3aの縁に相当する部位に位置する光
電素子9bで得られた電気信号の強度をBとする。比較
検査法とは、隣接する部位、例えば貫通孔部位の同一箇
所に相当する部位で得られた電気信号の強度同志を比較
し、強度差が無ければ互いの測定箇所の形状は同一と見
なし、強度差があれば形状が異なるとするものである。
【0012】例えば、上述した例では、強度Aと強度B
を比較し、AとBが同じ値であれば貫通孔3aの縁の形
状と、貫通孔3bの縁の形状は同一と見なすものであ
る。また、AとBが異なった値となった場合、貫通孔3
aの縁、または、貫通孔3bの縁の少なくともいずれか
一方の形状が異なり、同一の形状となっていないといえ
る。例えば、いずれか一方の貫通孔の縁に、図4(a)
の貫通孔3に示すように、エッチング不良または異物付
着等で余分な凸部が形成され、通過する光が遮光され、
通過する光量が減少した。または、いずれか一方の縁
に、図4(b)に示すように、エッチング不良等により
余分な凹部が貫通孔3に形成され光が通過する部位が増
えたことで、通過光量が増加した場合が考えられる。な
お、図4(d)が、設計上所望される円形の形状とする
ものである。
【0013】次いで上記と同様の二箇所の電気信号の比
較は横方向に順次行われていき、図3においては、光電
素子9cと光電素子9d、光電素子9eと光電素子9
f、光電素子9bと光電素子9g、光電素子9dと光電
素子9hというように、順次隣接する部位の同一箇所に
相当する部位の光電素子で得られた二つの電気信号の比
較を横方向に行っていくものである。なお、貫通孔3の
位置ズレも、上記のように電気信号の比較を行っていく
ことで検出出来ると言える。次いで、図2中の矢印に示
すように、光電変換手段7を駆動手段10により適宜X方
向およびY方向に移動させ、光電変換手段7の位置、例
えば上記光電素子9列の位置を同一の貫通孔列上で上下
左右に移動する、または別の部位の貫通孔列上に移動さ
せる等した後、上記と同様の比較を行う。これを繰り返
すことで、シャドウマスク1の全貫通孔3に対して順次
比較が行われ、これをもって、他とは異なる形状または
ピッチを持つ貫通孔3を抽出し検査とするものである。
なお、上記の比較は、コンピュター等よりなる検査手段
8にて行われるものである。
【0014】なお上述した、隣接する貫通孔3同志の同
一箇所に相当する部位で得られる電気信号の比較を行う
ためには、比較検査を行う前に、あらかじめ人手により
貫通孔3同志の距離、すなわち、貫通孔3のピッチを自
動検査機に入力する必要がある。すなわち、自動検査機
は、どれだけの距離離れた光電素子同志の比較を行えば
良いかは判断できないものである。そのため、比較検査
に先立ち、人手により、どれだけの距離離れた光電素子
同志の比較を行うかを自動検査機に指定するものであ
る。
【0015】貫通孔同志のピッチ、例えば、各貫通孔同
志の中心の距離は、シャドウマスクの設計段階で決めら
れているものである。例えば、図3においては隣接する
貫通孔同志のピッチXは設計段階で決められており、比
較検査前に事前に判っている。そこで、ピッチXの数値
を予め人手により自動検査機に入力しておくことによ
り、以後自動検査機はピッチXの距離離れた光電素子同
志の比較を自動的に行うものである。例えば、貫通孔3
aの縁に位置する光電素子9aの相手は、ピッチXだけ
離れた貫通孔3bの縁に位置する光電素子9bというよ
うに機械が自動的に認識し、強度Aと強度Bを比較する
ものであり、次いで光電素子9bを基準に比較する相手
を選択するときには、ピッチX離れた光電素子9gを自
動的に選択するものであり、以後同様の選択がなされ
る。
【0016】上述したように、自動検査機は、隣接する
部位の同一箇所に相当する部位で得られる二つの電気信
号の比較を行い、相違があった場合に、形状不良として
検出するものである。しかし、実際には、例えば図4
(c)の貫通孔3に示すように、所望する形状とは異な
る形状であっても、形状の変形の程度が小さく、カラー
受像管に組み込んだ際、所望する性能を発揮できる範囲
の形状不良、すなわち、許容できる形状不良である場合
が多く、製造されたシャドウマスクの貫通孔には、許容
範囲内の形状不良が必ず含まれているものである。その
ため、上述した比較検査法を用いる自動検査機で、他と
完全に一致しない貫通孔を全て形状不良として検出する
と、自動検査機で不良有りとされた部位を人が再度検査
し、真の形状不良のみを持つシャドウマスクと許容範囲
内の形状不良のみを持つシャドウマスクとの区分け作業
を行う必要が新たに生じ、作業効率上好ましいものでは
ないといえる。
【0017】この問題を解決するため、通常、自動検査
機では、上述した対応する二つの素子で得られた値に対
して周期相関処理を行う。次いで、真の不良検出のため
閾値を設定し、この閾値をもとに、周期相関処理で得ら
れた値が不良か否かを判定するものであり、以下にこれ
を簡単に説明する。例えば、上述したように対応する二
つの素子で測定した値の差をとる等の周期相関処理を行
い、対応する二つの素子で測定した値が異なった場合、
異常として抽出する。
【0018】次いで、真の形状不良を判定するために一
定の値を閾値として設定し、周期相関処理で得られた値
が閾値以上の場合は真の形状不良として検出し、閾値以
下の場合は許容できる形状不良として検出しないものと
する手法等であり、この一連の処理は、コンピュター等
よりなる検査手段8にて行われるものである。なお、周
期相関処理のやり方は、単に二つの値の差をとる他にも
種々のものが上げられるが、いずれの場合も、二つの値
が異っていた場合、異常として抽出するものである。
【0019】例えば、図4に示す形状の貫通孔3を持つ
貫通孔列に対し比較検査および周期相関処理を行って得
られた結果として、図5のようなグラフが例として得ら
れたものとする。ここで、横軸はシャドウマスク上の位
置を、縦軸は周期相関処理値を示している。図5のグラ
フ中、O部およびP部は、各々図4(a)、図4(b)
の形状不良の貫通孔部を表す部位であり、真の形状不良
であり、値が大きくなっている。それに対し、Q部は図
4(c)の貫通孔部を表す部位であり、許容範囲内の形
状不良であるため、値は小さくなっている。ここで仮
に、図5中に示すように閾値2を設定すると、自動検査
機はO部およびP部を真の形状不良部として検出し、閾
値2以下のQ部は、許容できる形状不良部位として検出
しないものである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】近年、大型ワイドテレ
ビ等に代表されるように、カラー受像管等に用いられる
シャドウマスクも大面積となりつつある。そのため、図
2に示すように、光源4から検査対象となるシャドウマ
スク1面に光照射した際、シャドウマスク各部位に入射
する光量に変化が生じることとなる。例えば、光源4を
シャドウマスク1中心下に位置させた場合、シャドウマ
スク中心部に入射する光量は強いが、大面積化によりシ
ャドウマスク端部領域と光源4との距離が大きくなるこ
とで、シャドウマスク端部領域に入射する光量は弱くな
るといえる。
【0021】また、図2に示すように、シャドウマスク
1の貫通孔3を通過した光を光電変換手段7でとらえ電
気信号としているが、光電変換手段7はレンズ系6を持
つものである。シャドウマスクを通過した光は、例えば
レンズ系6を通り拡大された後、結像し、その映像を、
例えば上述した光電素子9で検査するものである。
【0022】しかし、レンズ系6の収差により、結像さ
れた映像はボケを生ずるものである。すなわち、レンズ
視野の中心領域は鮮明な像となっているが、視野の端部
領域の映像はレンズ収差によりボケた像となるものであ
る。また、レンズによる光量低下のため、レンズ視野の
端部領域の像は、視野中心の像より暗い像となる。この
ため、例えばレンズ系6を持つ光電変換手段7を大面積
のシャドウマスクの中心上に置き、シャドウマスク面を
映像化すると、シャドウマスク中心領域は鮮明な明るい
像としてとらえられるが、シャドウマスク端部の映像は
ボケた暗いものとなってしまう。
【0023】大面積のシャドウマスクに、(従来の技
術)の項で記した自動検査機で比較検査および検査後の
周期相関処理を行うと、例えば図6のようなグラフが得
られる。比較検査は、例えば図2のC−C線の部位に行
ったものであり、図6の横軸はシャドウマスク上の位置
を示し、横軸中央がシャドウマスク中心となっており、
シャドウマスク中心の左右方向が各々シャドウマスク左
右の両端部となっている。また、縦軸は周期相関処理で
得られた値を示している。
【0024】図6において、実線の縦棒は、真の形状不
良により得られた部位を示し、破線の縦棒は、許容範囲
内の形状不良の部位を示している。ここで、上述したシ
ャドウマスク面各部位への入射光量の変化、および、レ
ンズ収差によるシャドウマスク面各部位の映像の明るさ
に応じて、得られる周期相関処理値も影響を受けるた
め、例えば、シャドウマスク端部領域で検出された真の
形状不良による周期相関処理値であっても、シャドウマ
スク中心付近で検出された許容範囲内の形状不良による
値より小さくなってしまう。
【0025】このため、(従来の技術)の項で記した、
自動検査機によるシャドウマスクの検査、特に大面積の
シャドウマスクの検査においては、閾値2をシャドウマ
スク中心付近の真の形状不良に合わせ閾値2Kのように
設定するとシャドウマスク端部領域の真の形状不良が検
出できなかったり、また、閾値2をシャドウマスク端部
領域の真の形状不良に合わせ閾値2Lのように設定する
と許容範囲内の形状不良を拾ってしまい疑似エラーが多
くなる等、検査精度の悪いものとなっていた。また、こ
れを防止するため、一枚のシャドウマスクの検査に用い
る自動検査機の台数を増やし、一枚のシャドウマスク面
を分担して複数の検査機で検査したり、シャドウマスク
面を細かく区画分けし、各区画毎に順次一台の検査機で
検査を行う等、作業効率の悪いものとなっていた。本発
明は、以上のような事情に鑑み、自動検査機を用いたシ
ャドウマスクの検査において、検査精度が良く、かつ、
作業効率の良い検査方法を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、金
属の薄板に所定パターンに従って貫通孔が穿孔されたシ
ャドウマスク面に光照射を行う光照射手段と、前記光照
射手段の反対面に位置し、シャドウマスクを透過した光
を受光し、受光量を電気信号に変換し値として測定する
手段と、あらかじめ設定された閾値と前記測定値との比
較を行い、シャドウマスクに形成された貫通パターンが
欠陥を有するかの判断を行うことにより、欠陥パターン
部位を検出する手段とを用いるシャドウマスクの検査方
法において、前記あらかじめ設定する閾値を、前記照射
光のシャドウマスク部位への照射光量に対応させて、シ
ャドウマスクへの照射光量が大きい部位で高くし、シャ
ドウマスクへの照射光量が小さい部位で低くなるよう、
シャドウマスク部位により変化を持たせて設定すること
を特徴とするシャドウマスクの検査方法を提供すること
で、上記の課題を解決したものである。
【0027】本発明者らは、本課題を解決すべく、自動
検査機によるシャドウマスクの検査、特に大面積のシャ
ドウマスクの検査において、真の形状不良を抽出できな
かったり、許容範囲内の形状不良を拾ってしまう等、精
度の悪いものとしている要因について鋭意検討を行っ
た。その結果、図6に示すように、真の不良検出のため
に設定した閾値2が、シャドウマスク各部位に関係無
く、常に一定の値としていたことに着目したものであ
る。
【0028】上述したように、光源4およびレンズ系6
と、シャドウマスク面各部位との距離は異なるものであ
る。例えば、光源4およびレンズ系6をシャドウマスク
中心に位置させた場合、シャドウマスク端部領域に入射
する光量は、シャドウマスク中心の光量より低下し、ま
た、レンズ系6で得られる映像は、シャドウマスク中心
領域では鮮明であるが、シャドウマスク端部領域に近ず
くにつれて次第にボケ、かつ、暗い像となる。その結
果、図6に示すように、シャドウマスク端部領域で検出
された真の形状不良による周期相関処理値であっても、
シャドウマスク中心付近で検出された許容範囲内の形状
不良による値より小さくなってしまうものである。
【0029】そこで本発明者らは、真の不良検出のため
に設定する閾値2を、シャドウマスク各部位に入射する
光量に応じて変化させることを提案するものであり、こ
れが本発明の特徴となっている。
【0030】例えば、図1は、図6と同様に大面積のシ
ャドウマスクに、(従来の技術)の項で記した自動検査
機で比較検査および検査後の周期相関処理を行い、異常
な部位の検出を行って得たグラフである。比較検査は図
2のC−C線の部位に行ったものであり、図1の横軸は
シャドウマスク上の位置を示し、中央がシャドウマスク
中心となっており、シャドウマスク中心の左右方向が各
々シャドウマスク左右の両端部となっている。また、縦
軸は周期相関処理値を示している。また、実線の縦棒
は、真の形状不良により得られた部位を示し、破線の縦
棒は、許容範囲内の形状不良の部位を示している。
【0031】ここで、本発明により、真の不良検出のた
めに設定する閾値2を、図1に示すよう、例えば弓型に
設定するものである。閾値2は、シャドウマスクへの入
射光量の強い中心部では高く設定し、入射光量が弱く、
かつ、レンズ系の収差によりボケおよび光量低下を生じ
るシャドウマスク端部領域にいくにつれ、漸次低くなる
よう設定したものである。なお、本発明による閾値2
は、シャドウマスク各部位への入射光量分布を、予め測
定しておき、この入射光量分布をもとに設定するもので
あり、例えば、シャドウマスク各部位への入射光量分布
と相似形とするものである。
【0032】上記のように、例えば閾値を、シャドウマ
スク面への入射光量分布に応じて弓型に設定することに
より、シャドウマスクの検査の際、シャドウマスク端部
領域での、真の不良と許容範囲内の不良との区分けが可
能となり、同様に、シャドウマスク中心領域において
も、真の不良と許容範囲内の不良との区分けが可能とな
る。
【0033】
【作用】閾値を、シャドウマスク面への入射光量分布に
応じて弓型に設定することにより、シャドウマスク端部
領域での、真の不良と許容範囲内の不良との区分けが可
能となり、同様に、シャドウマスク中心領域において
も、真の不良と許容範囲内の不良との区分けが可能とな
る。
【0034】
【実施例】本発明の実施例を以下に記す。 <実施例>板厚0 .13mmの低炭素鋼をシャドウマスク材
とし、公知の方法、例えばフォトエッチング法により図
8に示すシャドウマスクを製造した。なお、貫通孔が穿
孔されたシャドウマスクの画像部領域の大きさは、 300
mm× 200mmとなっている。次いで、(従来の技術)の項
で記したように、自動検査機により、図8に示すシャド
ウマスクの貫通孔同志の比較検査を行い、形状不良の貫
通孔の検出を行ったものである。その際、光源4として
30000lxの高周波蛍光灯を用い、光源4とシャドウマス
ク面との距離を 100mmとして、シャドウマスクへの光照
射を行った。また、シャドウマスク表面の映像から電気
信号への変換を行う光電変換手段7としてCCDライン
センサー(クボテック社製、商品名「オプティクス」)
を用い、シャドウマスク面からの距離を 500mmとした。
【0035】ここで、本発明により、不良判定のための
閾値2を設定するものであるが、閾値2の設定に先立
ち、シャドウマスク面各部位への光源4からの入射光量
分布を測定し、シャドウマスク各部位での入射光量の変
化を測定した。その結果、大きく分けて、図8中(イ)
〜(ホ)の約60mmの幅を持つ五つの領域にシャドウマス
ク面の入射光量の変化は分けられた。そのため、本発明
による閾値2の設定は、図7の(a)〜(e)に示すも
のとした。なお、図7の(a)〜(e)の閾値2の設定
は、図8中のシャドウマスク上の各領域(イ)〜(ホ)
に各々対応しているものである。
【0036】上述した閾値を設定したシャドウマスクの
自動検査機による検査においては、従来みられた問題、
すなわち、許容範囲内の不良を検出する疑似エラーの発
生は生じなかった。また、シャドウマスク端部領域の真
の形状不良も正しく検出できていた。
【0037】
【発明の効果】本発明においては、閾値を、シャドウマ
スク面への入射光量分布に応じて、例えば弓型に設定す
ることにより、シャドウマスク端部領域での、真の不良
と許容範囲内の不良との区分けが可能となり、同様に、
シャドウマスク中心領域においても、真の不良と許容範
囲内の不良との区分けが可能となる。これにより、大面
積のシャドウマスクの検査であっても、疑似エラーの少
ない検査結果が得られ、検査精度が上がり、形状不良品
の見落としが防止できるといえる。また、検査機が検査
できる面積を大きくできることで、従来のように検査機
の台数を増やすことなく、少数の検査機で検査が可能と
なるといえ、また、検査機のカバーできる面積が大きい
ため、ステージを移動させる等のロス時間が減らせ、検
査時間の短縮が可能となる等、本発明は実用上優れてい
るといえる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシャドウマスクの検査方法の一実
施例の要部を示す説明図。
【図2】自動検査機の構成の一例を示す説明図。
【図3】自動検査機による検査方法の要部の一例を示す
平面説明図。
【図4】(a)〜(d)はシャドウマスクの貫通孔の形
状の例を示す平面図。
【図5】従来の検査方法の一例を示す説明図。
【図6】従来の検査方法の他の例を示す説明図。
【図7】(a)〜(e)は本発明によるシャドウマスク
の検査方法の他の例の要部を示す説明図。
【図8】シャドウマスクの一例を示す平面説明図。
【符号の説明】
1 シャドウマスク 2 閾値 3 貫通孔 4 光源 5 ステージ 6 レンズ系 7 光電変換手段 8 検査手段 9 光電素子 10 駆動手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属の薄板に所定パターンに従って貫通孔
    が穿孔されたシャドウマスク面に光照射を行う光照射手
    段と、前記光照射手段の反対面に位置し、シャドウマス
    クを透過した光を受光し、受光量を電気信号に変換し値
    として測定する手段と、あらかじめ設定された閾値と前
    記測定値との比較を行い、シャドウマスクに形成された
    貫通パターンが欠陥を有するかの判断を行うことによ
    り、欠陥パターン部位を検出する手段とを用いるシャド
    ウマスクの検査方法において、前記あらかじめ設定する
    閾値を、前記照射光のシャドウマスク部位への照射光量
    に対応させて、シャドウマスクへの照射光量が大きい部
    位で高くし、シャドウマスクへの照射光量が小さい部位
    で低くなるよう、シャドウマスク部位により変化を持た
    せて設定することを特徴とするシャドウマスクの検査方
    法。
JP15761295A 1995-06-23 1995-06-23 シャドウマスクの検査方法 Pending JPH097521A (ja)

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JP15761295A Pending JPH097521A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 シャドウマスクの検査方法

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JP (1) JPH097521A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6484306B1 (en) * 1999-12-17 2002-11-19 The Regents Of The University Of California Multi-level scanning method for defect inspection
KR101375190B1 (ko) * 2011-12-09 2014-03-17 삼성테크윈 주식회사 망 형상 구조체의 이상 유무 검지 시스템 및 이상 유무 검지 방법

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KR101375190B1 (ko) * 2011-12-09 2014-03-17 삼성테크윈 주식회사 망 형상 구조체의 이상 유무 검지 시스템 및 이상 유무 검지 방법

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