JP3906750B2 - シャドウマスクの検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はシャドウマスクの外観検査方法に関し、詳しくはシャドウマスクの大孔欠陥を検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なカラーディスプレー陰極線管は電子銃、シャドウマスク及び赤、緑、青からなる三色のドット蛍光面から成り立っている。シャドウマスクは蛍光面の手前に取りつけられた薄い鉄系材料で、電子ビームが通過する開口部が規則正しく多数配列されたものである。一つの開口部が赤、緑、青の蛍光体ドットの一組三個に対応しており、電子銃から放出された電子ビームをそれぞれの蛍光体ドットに導く役目を果たしている。
【0003】
図2にシャドウマスク100の模式平面図を、図3(a)にシャドウマスク100の開孔マスク領域30の模式平面図を、図3(b)にマスク領域の開孔マスク領域30をA−A’線で切断した開孔マスクの模式構成断面図をそれぞれ示す。
一般的なシャドウマスクの製造方法は、まず、鉄又は鉄合金よりなる金属基材の両面に感光性樹脂(フォトレジスト)を塗布、乾燥して感光層を形成し、所定の遮光パターンを有する露光用原板(多くの場合、表裏2枚の実用版)を位置合わせ、密着して、所定の露光量で感光層にパターン露光を行い、所定の薬液で現像、硬膜処理等を行い、金属基材の両面に小孔及び大孔パターンからなるレジストパターンを形成する。
【0004】
次に、レジストパターンをレジストにして塩化第2鉄液等を用いて金属基材の両面から1次エッチング(ハーフエッチング)を行い、金属基材の両面に所定形状の小孔側凹部及び大孔側凹部を形成する。
【0005】
次に、金属基材の小孔側凹部を形成した面に所定の樹脂溶液をローラーコーティングやグラビアコーティング、スプレーコーティングなどの方法を用いて塗布、乾燥・硬化してエッチング耐触樹脂層を形成し、金属基材の大孔側凹部を形成した面側より塩化第2鉄液等を用いて金属基材が貫通するまで2次エッチングを行う。
【0006】
次に、金属基材上のエッチング耐触樹脂層及びレジストパターンをアルカリ水溶液を用いて剥離処理して、金属基材に小孔31及び大孔32からなる貫通孔を複数搾設した開孔マスク領域30を有するシャドウマスクを作製する(図2及び図3参照)。
【0007】
次に、上記シャドウマスクの検査(形状検査等)を行って良品、不良品を選別して出荷している。このシャドウマスクの検査は、小孔31の平面視での孔形状を透過光で検査する形状検査と、シャドウマスクの表面欠陥を反射光で検査する外観不良検査とに大きく分類される。形状検査は自動検査機の導入により、検査精度と検査効率はかなり改善されている。
ここで、外観不良の一つとして、シャドウマスク100の開口マスク領域30で大孔32同士が局部的なオーバーエッチングでつながる大孔つながり41不良が上げられる。この大孔つながり41不良は反射光を斜め方向から検査する目視検査で検出可能であるが、大孔つながり41不良が良品レベルなのか、不良品レベルかどうかについては、その検出位置を拡大顕微鏡で観察しないと正確に判定できず、検査の能率を著しく低下させるという問題を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、シャドウマスクの開口マスク領域で局部的に発生する大孔つながり不良を検査精度及び検査能率を落とすことなく検査する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記問題を解決するために、本発明では、金属基材をフォトエッチング加工して作製された小孔及び大孔を有するシャドウマスクの大孔つながり不良を検査する方法であって、シャドウマスクの開ロマスク領域に検査光を照射し、小孔の孔径が規格値よりも大きい小孔を不良として検出する工程と、
大孔側より光照射する落射照明に切り替え、前記小孔不良として検出された同一座標値にある大孔の反射光で得られた画像データを、金属基材表面を白に、大孔側壁エッチング面及び大孔つながり部を黒に2値化した画像データに変換する工程と、
前記画像データから、前記小孔不良として検出された大孔の周辺の四角のエリアを抜き取る工程、抜き取られた2値画像データの中から、四角のエリア面積に対する黒面積比をしきい値として演算処理し、このしきい値が設定された設定値以上になっているものを大孔
つながり不良として判定する工程とを有することを特徴とするシャドウマスクの検査方法としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1(a)及び(b)は、シャドウマスクの開口マスク領域30内で生じた大孔マスクの形状不良モードの一例を示す説明図を、図2はシャドウマスクの形状を模式的に示した説明図を、図3(a)は、大孔32のつながり不良41を模式的に示した模式平面図を、図3(b)は、図3(a)の模式平面図をA−A’線で切断した模式構成断面図をそれぞれ示す。
シャドウマスクの形状不良の一つとして、図1(a)及び(b)に示すような大孔32同士がオーバーエッチング等によりつながり幅wにてつながる大孔つながり41不良がある。
【0011】
大孔つながり41不良は、大孔同士が2個つながったB欠点(モード1)と大孔同士3個つながったA欠点(モード1)があり、いずれもつながり幅wの大きさによって規定されている。一般的に、つながり幅wが正常な小孔31の直径xの0.6以上であれば不良とされる。
また、図1(c)及び(d)に示すように、大孔の縁部に余分なエッチング残りが形成される大孔でっぱり42が発生することがある。この大孔でっぱり42はC欠点(モード2)とも呼ばれ、大孔32同士がつながらなければ良品と判定される。
従来の検査方法では、これらの欠陥レベルを正確に見分けるためには、拡大顕微鏡等で拡大して良品、不良品レベルを判定せざるを得ず、検査の能率を著しく低下させている。
【0012】
本発明は、検査精度及び検査能率を低下させることなく、大孔つながり不良を検査するシャドウマスクの検査方法を提供するものであり、以下にその説明を行う。
まず、図2に示すシャドウマスク100の開口マスク領域30に検査光を照射し、貫通孔部を透過した透過光にて小孔31の孔形状検査を自動検査機にて行う。これにより、小孔31の孔径が規格値よりも大きい小孔31を小孔不良として検出する。
ここでいう小孔不良は、あくまでも大孔つながり不良を検査するための検査位置を特定するためのもので、ここで直接シャドウマスクの小孔不良品を判定するものではない。
小孔検査で検出された小孔不良は、シャドウマスクで設定されている不良品に該当するものもあるし、該当しないものも含まれる。
【0013】
次に、大孔側より光照射する落射照明に切り替え、上記小孔不良として検出された同一座標値にある大孔32の反射光検査を行う。
ここで、上記座標値の大孔32のモニター画面は、図4(a)及び(c)に示すように、金属基材11表面は白に、大孔側壁エッチング面32a及び大孔つながり41は黒に2値化された画像データに変換される。
次に、図4(a)及び(c)に示すように、孔径大として検出された大孔32の周辺を四角のエリアを貼り付けて抜き取り、抜き取られた2値画像データの中から、四角のエリア面積に対する黒面積(SB1)または(SB2+SB3)比をしきい値として検査機内で演算処理し、このしきい値がある設定値以上になっているものを大孔つながり不良として判定する(図4(b)及び(d)参照)。
【0014】
上記の検査方法では、小孔31の透過光形状検査及び大孔32の反射光検査のいずれも自動検査機が使用でき、測定手順をプログラム化することにより自動検査が可能になり、測定精度及び検査効率を低下させることなく、大孔32のつながり不良を確実に検出できるようになる。
従来、同じ内容の大孔つながり不良を検査するのに、検査時間36秒要していたものが、本発明の方法で検査することにより、20秒に短縮できた。
また、従来の検査法では誤検査が5%程発生していたが、本発明の検査法では100枚検査してゼロであった。
【0015】
この大孔つながり不良は、図面上ではつながり比率=つながり幅w/小口径x×100(%)で規定されており、60%以上を不良とする規格になっている。なお、この規格はシャドウマスクの仕様に応じて、適宜変更しても構わない。また、大孔のつながり不良は大孔がオーバーエッチングになった場合に発生し、大孔がオーバーエッチングになると小孔も数μm大きくなることが従来から分かっていた。この小孔の正常孔径と異常孔径の差を小孔差αと呼んでいる。
ここで、大孔のつながり不良として検出されたサンプルを抽出し、拡大顕微鏡測長機で形状測定を行い、本発明の検査方法で検査したシャドウマスクの大孔つながり不良の検査精度の検証を行った。
【0016】
まず、透過光により小孔31の孔径xを測定し、次に、反射光にて大孔32のつながり幅wを測定し、小孔31の孔径xと正常小孔との孔径差を算出して小孔差αとし、つながり比率を(w/x×100)%で表した結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
表1の結果をグラフ化したものを図5に示す。このグラフからも分かるように、本発明の検査方法で大孔つながり不良と判定されたものは、いずれも小孔差α3μm以上、つながり比率60%以上に入っており、本発明の検査方法及びしきい値設定の妥当性を裏付けることができた。
【0019】
【発明の効果】
本発明のシャドウマスクの検査方法で大孔つながり不良を検査することにより、自動検査が可能になり、検査精度及び検査能率を落とすことなく、シャドウマスクの大孔つながり不良を検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、シャドウマスクの大孔つながり形状の一例を示す説明図である。
【図2】シャドウマスクの構成を示す説明図である。
【図3】(a)は、シャドウマスクの大孔つながり不良の一例を示す模式平面図である。(b)は、(a)をA−A’線で切断した模式構成断面図である。
【図4】(a)及び(b)は、落射照明で大孔を撮像し、四角のエリアを張った一例を示す説明図である。
【図5】本発明の検査方法で検査したシャドウマスクの大孔つながり不良として検出されたサンプルを抽出し、拡大顕微鏡測長機で形状測定を行った結果を示す説明図である。
【符号の説明】
11……金属基材
30……開口マスク領域
31……小孔
32……大孔
32a……大孔側壁エッチング面
41……つながり
42……でっぱり
30……開孔マスク
100……シャドウマスク
x……小孔径
w……つながり幅
Claims (1)
- 金属基材をフォトエッチング加工して作製された小孔及び大孔を有するシャドウマスクの大孔つながり不良を検査する方法であって、
シャドウマスクの開ロマスク領域に検査光を照射し、小孔の孔径が規格値よりも大きい小孔を不良として検出する工程と、
大孔側より光照射する落射照明に切り替え、前記小孔不良として検出された同一座標値にある大孔の反射光で得られた画像データを、金属基材表面を白に、大孔側壁エッチング面及び大孔つながり部を黒に2値化した画像データに変換する工程と、
前記画像データから、前記小孔不良として検出された大孔の周辺の四角のエリアを抜き取る工程、抜き取られた2値画像データの中から、四角のエリア面積に対する黒面積比をしきい値として演算処理し、このしきい値が設定された設定値以上になっているものを大孔つながり不良として判定する工程とを有することを特徴とするシャドウマスクの検査方法。
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