JPH0974352A - Pll回路および周波数比較回路 - Google Patents

Pll回路および周波数比較回路

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JPH0974352A
JPH0974352A JP8182773A JP18277396A JPH0974352A JP H0974352 A JPH0974352 A JP H0974352A JP 8182773 A JP8182773 A JP 8182773A JP 18277396 A JP18277396 A JP 18277396A JP H0974352 A JPH0974352 A JP H0974352A
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Noboru Masuda
昇 益田
Kazunori Nakajima
和則 中島
Bunichi Fujita
文一 藤田
Masakazu Yamamoto
雅一 山本
Kazuhiko Mizuno
和彦 水野
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相差やジッタを低減し、位相精度の高いク
ロック信号を得ることのできるPLL回路を提供するこ
とにある。 【解決手段】 150はリファレンス信号、160はフィード
バック信号であり、位相比較回路101は両信号に位相差
が生じたとき比較結果(どちらの信号が進んでいるかを
示す)を制御パルス発生回路154に送り、回路154はチャ
ージポンプ105のチャージ内容を変化させ、カウンタ回
路102は同じ比較結果が出る度にカウント値がアップさ
れ、比較結果が変化したとき変化した状態に応じてカウ
ント値に比例した値だけチャージ内容を変化させ、周波
数比較回路103は両信号に周波数差が生じたとき比較結
果を制御パルス発生回路154に送り、位相比較結果及び
カウンタ値に係りなくチャージ内容を変化させ、電圧制
御発信器107はチャージポンプ105の出力と位相比較回路
101の比較結果を鈍化した波形鈍化回路106の出力によっ
て制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相同期機能付き
発振回路(いわゆるPLL回路)に係り、特にコンピュ
ータ等の情報処理機器のクロック信号供給用として好適
なPLL回路に関する。また、PLL回路を制御するた
めに好適な周波数比較回路に関する。
【0002】
【従来の技術】PLL回路をコンピュータのクロック信
号供給用として使った従来例としては、例えば1994
年のカスタムインテグレイテッドサーキッツコンファレ
ンス(Custom Integrated Circ
uits Conference)の講演番号25.1
にて“A 1.5% jitter PLL cloc
k generation system for a
500MHz RISC processor”と題
して発表された例のほか、同年の同じ学会の講演番号2
5.2にて発表された例、1992年の同じ学会の講演
番号24.1、24.2、25.1にて発表された例、
1992年のインタナショナルソリッドステイトサーキ
ッツコンファレンス(International S
olid−State Circuits Confe
rence)の講演番号WP3.3にて発表された例な
どがある。これらの例に使用される位相比較回路には、
位相差にほぼ比例して出力値が変化する回路が用いられ
るが、多くの場合は出力信号のパルスの時間幅が出力値
として用いられ、位相差に等しい時間幅のパルスが出力
されるように構成されている。このことは、上記公知例
の文献の内のいくつかは位相比較回路の回路図が示され
ているし、位相比較回路の回路図が示されていない公知
例については、位相比較回路の出力が直接チャージポン
プ回路やフィルタ回路に入力されるような構成になって
いることから推定できる。このため、従来のPLL回路
では電圧制御発振器(以下VCOと称す)を制御する電
圧はその直前に検出された位相差の大小に応じて変化
し、大きな位相差が検出された時には大きく、小さい時
には小さく変化するようになっている。また、VCOを
備えたPLL回路を使用しないクロック位相調整回路と
しては、当社から特開昭63−231516や特開平2
−168308、特開平6−97788として出願した
方式などがある。また、位相比較回路とは別に周波数比
較回路を独立に設けてPLL回路を制御した例として
は、1995年4月に発行されたアイイーイーイージャ
ーナルオブソリッドステイトサーキッツ(IEEE J
OURNAL OF SOLID−STATE CIR
CUITS)という雑誌の第30巻の412〜422ペ
ージに記載された例があり、特にその416ページの図
4には、2個のカウンタを設けて2つの信号のパルス数
をカウントするように構成された周波数比較回路の回路
図が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のPLL回路にお
いて、位相比較回路が判定した1回毎の位相差に比例し
てVCOを制御する係数が大きくなるように構成する
と、突発的なノイズ等によって位相比較回路が誤った信
号を出力した場合には、誤った制御が大きくかかり瞬間
的に大きな位相差が発生する。また、従来のPLL回路
で上記の係数を小さくすると、VCOの発振周波数が狂
い始めても大きな位相差が発生するまでは充分な制御が
かからず、結果的に大きな位相差が発生する。更に位相
差に比例して時間幅が変化するパルス信号を出力するよ
うな位相比較回路を使うと、位相差が0に近くなった時
に比較結果として出力される信号は非常に短い時間幅の
パルス信号となり、実際に実現できる回路では応答でき
なくなる。従って、位相がほぼ合っている時には回路が
応答しない不感領域が生じ、その結果として発振器の出
力の位相が細かく変動するジッタと呼ばれる現象が発生
する。また、当社から特開昭63−231516等とし
て出願した方式では、何回かの位相比較結果を基に制御
信号を決めることができるので突発的なノイズの影響を
受けにくく、また、上記のようなジッタは原理的に発生
しないため、位相精度の高いクロック信号が得られる。
しかしその代わりに、PLLを使用した場合のVCOの
発振周波数に相当する高い周波数の信号をLSIチップ
の外から供給しなければならないので、これを伝送でき
る高価な配線基板等が必要となる。また、周波数比較回
路を使用してPLL回路を制御する場合、その周波数比
較回路として2個のカウンタを設けた構成を使うと、比
較の精度を上げるためには多ビットのカウンタが必要と
なり、使用するトランジスタの数が増加する。さらに、
カウンタがオーバーフローする数のパルスが入力される
までは比較結果が出ないため、周波数比較に時間がかか
る。本発明の目的は、上述の位相差やジッタを低減し、
位相精度の高いクロック信号を得ることのできるPLL
回路を提供することにある。本発明の他の目的は、少な
いトランジスタ数で構成でき、かつ、高速に動作する周
波数比較回路を実現することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の
出力からフィードバックされる信号と外部から加えられ
るリファレンス信号の位相を比較する位相比較回路と、
その位相比較回路の比較結果に基づいて出力電圧を増減
するチャージポンプ回路とを備え、該チャージポンプ回
路の出力電圧を前記電圧制御発振器に加えることにより
前記リファレンス信号と位相の一致するクロック信号を
発生させるPLL回路において、前記位相比較回路が連
続して同一の比較結果を出力しているか否かを判定する
回路を備え、その判定結果が同一の比較結果を出力して
いるとき前記チャージポンプ回路の出力電圧を一定値づ
つ前記比較結果に応じて増減するように構成している。
さらに、前記位相比較回路が連続して同一の比較結果を
出力した回数を計数するカウンタ回路を備え、前記比較
結果が反転したとき、前記チャージポンプ回路の出力電
圧を新たな比較結果に応じて前記計数結果に比例して増
減するように構成している。さらに、前記チャージポン
プ回路の出力電圧を増減させる制御の強さは、前記位相
比較回路が連続して同一の比較結果を出力している間は
概ね一定であり、この時の制御の強さを1単位とした場
合、前記位相比較回路の比較結果が反転した時の制御の
強さは、前記1単位の制御の強さと前記カウンタ回路の
計数結果との積の概ね半分程度となるようにしている。
また、前記電圧制御発振器の出力を分周して前記クロッ
ク信号を発生させる分周回路を備え、前記フィードバッ
クされる信号を前記分周回路の出力の一部とするように
している。また、前記位相比較回路は、前記フィードバ
ックされる信号と前記リファレンス信号の位相差の絶対
値の大小に拘わらず、わずかでも位相に差があることを
検出した時には、後続の回路が確実に動作するために充
分な時間幅の信号を比較結果の信号として出力するよう
にしている。また、前記位相比較回路の他に、前記フィ
ードバックされる信号と前記リファレンス信号の周波数
を比較する周波数比較回路を備え、該周波数比較回路が
周波数に差があることを検出した時には、前記位相比較
回路の比較結果や前記判定する回路の判定結果に拘わら
ず、前記フィードバックされる信号の周波数を前記リフ
ァレンス信号の周波数に近付けるように、前記チャージ
ポンプ回路の出力電圧を増減させるようにしている。ま
た、前記位相比較回路の他に、前記フィードバックされ
る信号と前記リファレンス信号の周波数を比較する周波
数比較回路を備え、該周波数比較回路が周波数に差があ
ることを検出した時には、前記位相比較回路の比較結果
や前記判定する回路の判定結果、前記カウンタ回路の計
数結果等に拘わらず、前記フィードバックされる信号の
周波数を前記リファレンス信号の周波数に近付けるよう
に、前記チャージポンプ回路の出力電圧を増減させるよ
うにしている。また、前記周波数比較回路は、前記フィ
ードバックされる信号と前記リファレンス信号の内のい
ずれか一方の信号の位相比較される側のエッジ(立ち上
がりエッジまたは立ち下がりエッジの内、前記位相比較
回路において位相を比較される側のエッジ)と、他方の
信号の位相比較されない側のエッジ(前記位相比較回路
において位相を比較されない側のエッジ)が交互に現わ
れるか否かを検知し、いずれか一方の信号が2回以上連
続して現われた時にその2回以上連続して現われた信号
の周波数の方が高いことを示す信号を出力するようにし
ている。また、前記電圧制御発振器は、前記チャージポ
ンプ回路の出力電圧の他に、前記位相比較回路の直前の
比較結果によって制御されるようにしている。また、前
記位相比較回路の直前の比較結果の変化による発振周波
数の変化の程度は、前記チャージポンプ回路の出力電圧
を増減させる制御の強さの1単位分だけ増減させた時の
発振周波数の変化の少なくとも2倍を超えるようにして
いる。また、前記PLL回路は1個の半導体集積回路チ
ップの中に構成され、前記半導体集積回路チップの中に
は少なくとも2組以上の電源供給回路を備え、前記電源
供給回路の中の1組は、前記電圧制御発振器と前記電圧
制御発振器に直接信号を出力する回路にのみ電源供給を
行なうようにしている。
【0005】略一定の周波数で繰り返す第1の信号と、
略一定の周波数で繰り返す第2の信号の周波数を比較す
る周波数比較回路であり、前記第1の信号と前記第2の
信号を入力し、該両入力信号が交互に現われるか否かを
検知する手段を備え、該手段は、いずれか一方の信号
が、他方の信号が現われてから次の他方の信号が現われ
までに、2回以上連続して現われた時に該一方の信号の
方が周波数が高いことを示す信号を出力するように構成
している。さらに、前記交互に現われるか否かを検知す
る手段は、前記第1および第2の信号によってセットも
しくはリセットされるS−R型のフリップフロップと、
前記S−R型のフリップフロップの一方の出力を前記第
1の信号に同期して取り込む第2のフリップフロップ
と、前記S−R型のフリップフロップの他方の出力を前
記第2の信号に同期して取り込む第3のフリップフロッ
プとを備え、前記第2のフリップフロップの出力が所定
の一方の出力値を取るとき前記第1の信号の方が周波数
が高いことを示し、前記第3のフリップフロップの出力
が所定の一方の出力値を取るとき前記第2の信号の方が
周波数が高いことを示すように構成している。さらに、
前記交互に現われるか否かを検知する手段は、前記第1
の信号の立ち上がりエッジもしくは立ち下がりエッジの
いずれかに起動されて所定の時間幅のパルス信号を出力
する第1のエッジ検出回路と、前記第2の信号の立ち上
がりエッジもしくは立ち下がりエッジのいずれかに起動
されて前記所定の時間幅と略等しい時間幅のパルス信号
を出力する第2のエッジ検出回路とを備え、前記交互に
現われるか否かを検知する対象の信号として、前記第1
の信号および第2の信号に代えて、前記第1および第2
のエッジ検出回路の出力するパルス信号を用いるよう構
成している。
【0006】また、アナログの制御電圧とデジタルの制
御信号によって発振周波数を制御される電圧制御発振器
と、前記電圧制御発振器から直接もしくは分周回路等を
介して出力されるフィードバック信号と外部から加えら
れるリファレンス信号の位相を比較する位相比較回路
と、前記フィードバック信号と前記リファレンス信号の
周波数を比較する周波数比較回路と、前記位相比較回路
の比較結果および前記周波数比較回路の比較結果に基づ
いて制御パルスを発生する制御パルス発生回路と、前記
制御パルスによって出力電圧を制御されるチャージポン
プ回路とを備え、前記チャージポンプ回路の出力電圧を
前記電圧制御発振器に前記アナログの制御電圧として加
え、前記位相比較回路の比較結果を前記電圧制御発振器
に前記デジタルの制御信号として加えることによって、
前記フィードバック信号と前記リファレンス信号の周波
数および位相を一致させるように構成されたPLL回路
であり、前記パルス発生回路が、前記周波数比較回路が
前記フィードバック信号と前記リファレンス信号の周波
数に差のあることを検知した時には、前記位相比較回路
の比較結果にかかわらず前記フィードバック信号の周波
数を前記リファレンス信号の周波数に近付かせる制御パ
ルスを発生し、前記周波数比較回路が前記フィードバッ
ク信号と前記リファレンス信号の周波数に差のあること
を検知しなくなった後、前記位相比較回路の比較結果が
所定回数以上反転するまでの間は、前記フィードバック
信号の周波数を変更するような制御パルスは発生せず、
前記周波数比較回路が前記フィードバック信号と前記リ
ファレンス信号の周波数に差のあることを検知しなくな
った後、前記位相比較回路の比較結果が所定回数以上反
転した後は、前記フィードバック信号の位相が前記リフ
ァレンス信号の位相に近付くように前記フィードバック
信号の周波数を変更する制御パルスを発生するように構
成されている。さらに、前記PLL回路の周波数比較回
路を前記した周波数比較回路とするようにしている。さ
らに、前記PLL回路に前記電圧制御発振器の出力を分
周する分周回路を備え、該分周回路の出力を前記フィー
ドバック信号とするようにしている。さらに、前記PL
L回路は1個の半導体集積回路チップの中に構成され、
該半導体集積回路チップへの電源供給回路として、前記
半導体集積回路チップの外部より電源を供給する第1組
の電源供給回路と、前記第1組の電源供給回路から抵抗
性素子を介して電源を供給する第2組の電源供給回路と
を備え、前記第2組の電源供給回路は、前記PLL回路
の前記電圧制御発振器のみ、または、前記電圧制御発振
器と前記チャージポンプ回路の一部のみに電源を供給す
るように構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明によるPLL回路の一実施
例の概略構成を図1に、その中の各構成要素の具体的な
回路図を図3〜図10に示す。図1において、101は
位相比較回路、102はカウンタ回路、103は周波数
比較回路、104は制御パルス発生回路、105はチャ
ージポンプ回路、106は波形鈍化回路、107は電圧
制御発振器、108は分周回路、109はバッファ回路
である。この回路は、チャージポンプ回路105の出力
155と波形鈍化回路106の出力156によって制御
される電圧制御発振器107の出力157を、分周回路
108で分周することによって多相のクロック信号15
8を生成し、これを多数のバッファ回路109を介して
クロック信号159として多数の分配先へ供給するよう
に構成されている。そして、クロック信号159の内の
1つ160をフィードバック信号として位相比較回路1
01に加え、外部から供給されるリファレンス信号15
0の位相と比較する。
【0008】従来のPLL回路はこの位相比較回路10
1が位相の早遅関係と差の絶対値を検出してその結果を
チャージポンプ回路105に直接加えるように構成され
ているが、本発明の特徴は、図1に示すようにカウンタ
回路102と制御パルス発生回路104を設けたことに
ある。そして、位相比較回路101はフィードバック信
号160とリファレンス信号150の位相の早遅関係の
みを検出し、カウンタ回路102は位相比較回路101
が連続して同じ比較結果を検出した回数を計数し、制御
パルス発生回路104はカウンタ回路102の計数結果
と位相比較回路101の比較結果を元に適切な制御パル
ス154を生成し、これをチャージポンプ回路105に
加えるように構成した。なお、周波数比較回路103
は、位相調整動作の開始直後等において、フィードバッ
ク信号160とリファレンス信号150の周波数の差が
大きい場合に引き込み時間を短縮させるために設置した
回路である。また、波形鈍化回路106はチャージポン
プ回路105を通さずに位相比較回路101の出力15
1を電圧制御発振器107に加えることにより、位相比
較結果を直ちに発振周波数に反映させるために設けた回
路である。その時に、位相比較回路101の出力151
が急峻に変化しても電圧制御発振器107の動作が不安
定にならないようにするため、波形鈍化回路106にお
いて波形を鈍化する。なお、上記の動作の不安定を考慮
しなくてもよい場合には、波形鈍化回路106を設けず
に上記位相比較回路101の直前の比較結果を直接電圧
制御発信器107に入力するようにしてもよい。また、
カウンタ回路102と制御パルス発生回路104はクロ
ック信号に従って動作するディジタル回路であり、リフ
ァレンス信号150はそのためのクロック信号としても
使用する。
【0009】次に、図1の回路の動作について説明す
る。周波数比較回路103は、フィードバック信号16
0とリファレンス信号150が交互に現われている時に
はこの2つの信号の周波数はほぼ一致しているとみなし
てアクティブな信号は出力しないが、いずれか一方の信
号のみが連続して2回以上現われると、その信号の方が
周波数が高いと判断してそれを示す信号を153に出力
する。制御パルス発生回路104がこの信号を受ける
と、位相比較回路101の出力151やカウンタ回路1
02の出力152の状態に拘わらず、フィードバック信
号160の周波数をリファレンス信号150の周波数に
近付けるような信号を154に出力する。例えば、電圧
制御発振器107として制御信号155の電圧が高いほ
ど発振周波数が低くなるような回路を使う場合、リファ
レンス信号150が1回現われてから次に現われるまで
の間にフィードバック信号160が2回以上現われてい
る間は、フィードバック信号160の周波数の方が高い
ことを示す信号が153に出力され、制御パルス発生回
路104はチャージポンプ回路105の出力155の電
圧を上げるような信号を154に出力し、その結果制御
信号155の電圧は徐々に上昇して電圧制御発振器10
7の出力157の周波数は徐々に低くなる。すると、そ
れを分周した信号158の周波数も徐々に低くなってそ
の分配先の1つであるフィードバック信号160の周波
数も低くなる。逆に、フィードバック信号160が1回
現われてから次に現われるまでの間にリファレンス信号
150が2回以上現われている間は、フィードバック信
号160の周波数の方が低いことを示す信号が153に
出力され、制御パルス発生回路104はチャージポンプ
回路105の出力155の電圧を下げるような信号を1
54に出力し、その結果制御信号155の電圧は徐々に
下降して電圧制御発振器107の出力157の周波数は
徐々に高くなる。すると、それを分周した信号158の
周波数も徐々に高くなってその分配先の1つであるフィ
ードバック信号160の周波数も高くなる。そして、フ
ィードバック信号160とリファレンス信号150の周
波数がほぼ一致すると、この2つの信号は交互に現われ
ることになり、153にはアクティブな信号は出力され
なくなり、制御パルス発生回路104は位相比較回路1
01の出力151とカウンタ回路102の出力152に
基づいて信号を出力するようになる。なお、フィードバ
ック信号160とリファレンス信号150の周波数と位
相がほぼ一致している時に周波数比較回路103がアク
ティブな信号を出力しないようにするため、具体的には
いずれか一方の信号の立ち上がりエッジと他方の信号の
立ち下がりエッジが交互に現われるか否かを判定するよ
うに構成する。
【0010】次に、周波数比較回路103がアクティブ
な信号を出力しなくなった後の動作を説明する。周波数
比較回路103がアクティブな信号を出力しなくなった
直後にはフィードバック信号160とリファレンス信号
150の位相は大きくずれている場合が多く、しばらく
の間はフィードバック信号160とリファレンス信号1
50の位相の早遅関係は変わらない。この間は、制御パ
ルス発生回路104はチャージポンプ回路105の出力
155の電圧をごくわずかずつ変化させるような信号を
154に出力する。この時の1回当たりの変化分が電圧
制御発振器107の発振周波数の制御の最小単位とな
る。例えばフィードバック信号160の位相の方が早い
場合は、チャージポンプ回路105の出力155の電圧
を制御の最小単位に相当する分ずつ上げるような信号を
154に出力し、電圧制御発振器107の出力157の
周波数はゆっくりと下がってフィードバック信号160
は少しずつ遅くなっていく。この間、カウンタ回路10
2は位相比較回路101が同じ比較結果を出した回数を
カウントする。そしてフィードバック信号160とリフ
ァレンス信号150の位相の早遅関係が逆転すると、制
御パルス発生回路104はカウンタ回路102のカウン
ト数と制御の最小単位に相当する電圧の積の約半分だけ
チャージポンプ回路105の出力電圧を戻すようなパル
スを154に出力する。すると、フィードバック信号1
60とリファレンス信号150の位相の早遅関係が逆転
した少し後(チャージポンプ回路の時定数の分だけ後、
以下同じ)には、チャージポンプ回路105の出力15
5の電圧は、前回に逆転した少し後の電圧と今回逆転す
る直前の電圧のほぼ中間の電圧になる。その電圧は、フ
ィードバック信号160とリファレンス信号150の位
相の早遅関係が前回に逆転した後に最も位相が離れた時
(すなわち、フィードバック信号160とリファレンス
信号150の周波数がほぼ一致した時)の電圧にほぼ等
しい。従って、位相の早遅関係が逆転する毎に(すなわ
ち、位相がほぼ一致する毎に)周波数も一致するように
チャージポンプ回路105の出力155の電圧が制御さ
れるため、位相と周波数が共に一致する状態に急速に近
付く。
【0011】更に、位相比較回路101の比較結果は、
波形鈍化回路106を介して電圧制御発振器107に加
えられている。この信号156は、直前の位相比較結果
のみに基づいて電圧制御発振器107の発振周波数を増
減する。すなわち、チャージポンプ回路105の出力1
55の電圧が同じであっても、フィードバック信号16
0の位相がリファレンス信号150の位相より早いと判
定された直後には、遅いと判定された直後より若干低い
周波数で発振する。この信号156による電圧制御発振
器107の発振周波数の変化量は、制御パルス発生回路
104による制御の最小単位の2倍以上(望ましくは数
倍以上)に設定しておく。すると、位相と周波数がほぼ
一致した後はフィードバック信号160とリファレンス
信号150の位相の早遅関係は位相比較が行われる毎
(すなわち、リファレンス信号150の周期毎)に逆転
し、これに伴って電圧制御発振器107の発振周波数は
この信号156による周波数の変化量だけ上下する。従
って、この回路では突発的に大きなノイズを受けて位相
比較結果が狂っても直ちに大きなジッタが発生すること
はなく、ジッタの大きさはこの信号156による周波数
の変化量分と制御の最小単位による分のみとなる。
【0012】図2には、フィードバック信号160とリ
ファレンス信号150の位相差、フィードバック信号1
60の周波数、位相比較回路101の比較結果、カウン
タ回路102のカウント数、チャージポンプ回路105
の出力電圧の時間変化の概念を、ある時点で位相の早遅
関係が逆転してから交互に繰り返されるまでについて示
す。ただし、簡単のため図2ではチャージポンプ回路1
05の時定数は無視した。図2において、各グラフは上
から順に160と150の位相差、160の周波数、1
01の比較結果、102のカウント数、105の出力電
圧を表わし、横軸は時間の経過を示す。横軸の1目盛は
リファレンス信号150の1周期に相当する。次に、1
60の周波数のグラフについて説明する。電圧制御発振
器107の発振周波数はチャージポンプ回路105の出
力電圧と位相比較回路101の直前の比較結果(図1に
おける信号156)によって決まるが、位相比較回路1
01の比較結果には2つの状態しかないので、チャージ
ポンプ回路105の出力電圧が決まれば電圧制御発振器
107の発振周波数は2つの内のいずれかになる。この
図にはその両方の場合に対応するフィードバック信号1
60の周波数を示し、実際に起きたとした状態の側を実
線、他方を破線で示した。
【0013】ここで、チャージポンプ回路105の最初
の出力電圧が、安定後の電圧(フィードバック信号16
0とリファレンス信号150の周波数がほぼ一致する時
の電圧)よりかなり低い状態にあったとする。すると、
電圧制御発振器107が安定後の周波数より高い周波数
で発振するため、フィードバック信号160の周波数も
リファレンス信号150の周波数より高い状態にある。
この状態で図2の最初に示すようにフィードバック信号
160とリファレンス信号150の位相が逆転すると、
その後しばらくの間はフィードバック信号160の位相
の方がリファレンス信号150の位相より早い状態が連
続するので、チャージポンプ回路105の出力電圧は制
御の最小単位ずつ上昇し、フィードバック信号160の
周波数もその分だけ低くなっていく。そして何周期か後
にはフィードバック信号160の周波数はリファレンス
信号150の周波数より低くなるが、その直後はフィー
ドバック信号160の位相はリファレンス信号150の
位相より相当早い状態になっているので、その後もしば
らくの間は位相比較回路101の比較結果は変わらず、
チャージポンプ回路105の出力電圧は制御の最小単位
ずつの上昇を続け、フィードバック信号160の周波数
もその分だけ低くなっていく。ところが、その間はフィ
ードバック信号160とリファレンス信号150の位相
差は徐々に小さくなり、ある時点で位相差が逆転し10
1の比較結果が反転する。ここで、カウンタ回路102
のカウント数と制御の最小単位の積の半分(制御の最小
単位に満たない端数は切り捨て)に相当する電圧だけ、
チャージポンプ回路105の出力電圧が戻される。する
と、チャージポンプ回路105の出力電圧は、位相比較
回路101の比較結果が最初に逆転した直後における電
圧と次に逆転する直前における電圧の中間の値(すなわ
ち、位相差が最も大きくなった時に近い値)になる。こ
れが何回か繰り返された後、チャージポンプ回路105
の出力電圧は安定し、位相比較回路101は両方の比較
結果を交互に出力するようになり、フィードバック信号
160の周波数はリファレンス信号150の周波数の上
下を細かく変化し、位相差は殆ど無い状態になる。この
後は、突発的なノイズ等によって位相比較回路101の
比較結果が狂わされても、従来のPLL回路のように瞬
時に大きなジッタが発生することはなく、位相比較回路
101の比較結果による発振周波数の変化分のジッタし
か出ない。
【0014】図3は、位相比較回路101の具体的な回
路構成の一実施例を示した図である。図3において、3
01および302はセットリセット型のフリップフロッ
プを構成するNAND回路、303および304はエッ
ジトリガ型のフリップフロップ、305、306および
309〜311はバッファとして作用するインバータ回
路、307はNOR回路、308は信号を遅延させるた
めのインバータ回路である。図3の回路は、150と1
60の両方の信号がローレベルである間は350と36
0の信号は両方ともハイレベルになるが、150と16
0のいずれか一方の信号がハイレベルになるとそれに対
応する側の350または360の信号がローレベルにな
る。その後150と160の信号が両方ともハイレベル
になっても、後からハイレベルになった方に対応する3
50または360の信号はハイレベルのままである。す
なわち、NAND回路301および302はセットリセ
ット型フリップフロップとして動作し、150と160
の信号の立ち上がりエッジの位相の早遅関係が比較さ
れ、その結果が350と360の信号に現われる。そし
て150と160の信号が両方ともハイレベルになる
と、その少し後にはNOR回路307の出力もハイレベ
ルとなり、更にその少し後にはフリップフロップ304
のクロック端子に加えられている信号370もハイレベ
ルとなる。すると、360の信号に現われている比較結
果がフリップフロップ304に取り込まれ、インバータ
回路309を介して151の信号として出力される。な
お、フリップフロップ303は、NAND回路301お
よび302の負荷を等しくするために設けたダミーのフ
リップフロップである。また、インバータ回路305、
306、310および311は、リファレンス信号15
0とフィードバック信号160に直接かかる負荷をなる
べく軽くしてより正確な位相比較を行うためのバッファ
として設けた回路であり、カウンタ回路102、周波数
比較回路103や制御パルス発生回路104へのリファ
レンス信号150およびフィードバック信号160の供
給には、インバータ回路310および311の出力35
1および361を使用する。
【0015】図4は、カウンタ回路102の具体的な回
路構成の一実施例を示した図である。図4において、4
01、411、421、431、441はエッジトリガ
型のフリップフロップ、442は排他的論理和回路であ
る。図4の回路は、位相比較回路101内のインバータ
回路310を介して送られてくるリファレンス信号35
1をクロック信号として、これに同期して動作する。フ
リップフロップ441には位相比較結果を示す信号15
1がクロック信号351に同期して取り込まれるため、
前回の位相比較結果が記憶されている。従って、同じ位
相比較結果が連続している間(すなわち、前回の位相比
較結果と今回の位相比較結果が等しい時)は、前回の位
相比較結果を表わすフリップフロップ441の出力と今
回の位相比較結果を表わす151の信号が等しいため、
排他的論理和回路442の出力490はローレベルとな
る。この間は、フリップフロップ401、411、42
1、431の出力450〜480に現われる信号を2進
数とみなした時、クロック信号351が立ち上がる毎に
この2進数の表わす数値が1ずつ増加するように変化す
る。ただし、450がLSB、480がMSBである。
なお、このカウンタは450〜480に現われる信号が
全てハイレベルになった時(すなわち、最大カウント値
に達した時)には、ゲート回路443の出力491がハ
イレベルとなり、以後は最大カウント値が保持されるよ
うに構成されている。そして位相比較結果が反転すると
(すなわち、前回の位相比較結果と今回の位相比較結果
が異なる時)、排他的論理和回路442の出力490は
ハイレベルとなってゲート回路402、412、42
2、432の出力がローレベルとなり、その次にクロッ
ク信号351が立ち上がるとフリップフロップ401、
411、421、431の出力450〜480がリセッ
トされる。その後再び同一の位相比較結果が続くと、改
めてカウントが始まる。
【0016】図5は、周波数比較回路103の具体的な
回路構成の一実施例を示した図である。図5において、
500〜502はリファレンス信号351の立ち上がり
エッジが現われる毎に単発のパルス信号を出力するゲー
ト回路群、511および512はフィードバック信号3
61の立ち下がりエッジが現われる毎に単発のパルス信
号を出力するゲート回路群、503および513はセッ
トリセット型のフリップフロップを構成するNOR回
路、504および514はエッジトリガ型のフリップフ
ロップである。この回路は、リファレンス信号351が
立ち上がると、ゲート502から550に単発のパルス
信号が出力され、この単発のパルス信号はフリップフロ
ップ504のクロック信号となり、この単発パルス信号
発生時のNOR回路503の出力551をフリップフロ
ップ504に取り込むと共に、その少し後に、この単発
パルス信号によりNOR回路503の出力551をロー
レベルにする。また、フィードバック信号361が立ち
下がると、ゲート512から560に単発のパルス信号
が出力され、この単発のパルス信号はフリップフロップ
514のクロック信号となり、この単発パルス信号発生
時のNOR回路513の出力561をフリップフロップ
514に取り込むと共に、その少し後に、この単発パル
ス信号によりNOR回路513の出力561をローレベ
ルにする。そして、リファレンス信号351の立ち上が
りとフィードバック信号361の立ち下がりが同時に現
われない限り、551と561のいずれか一方がローレ
ベルになると他方はハイレベルになる。また、もし仮に
同時に現われたとしても、先に単発パルスが消えた側が
ハイレベル、他方がローレベルになる。従って、リファ
レンス信号150とフィードバック信号160の位相と
周波数がほぼ一致した後は、リファレンス信号351の
立ち上がりとフィードバック信号361の立ち下がりは
ほぼ半周期毎に必ず交互に現われるためフリップフロッ
プ504および514には必ずハイレベルが取り込まれ
るが、いずれかの周波数が高い状態が続くと、位相差が
1周期ずれる毎に周波数の高い側に2回連続して単発パ
ルスが現われ、その側のフリップフロップ504または
514にローレベルが取り込まれる。これが、周波数に
差があることを示す信号として553または563に出
力される。
【0017】図6は、制御パルス発生回路104の具体
的な回路構成の一実施例を示した図である。図6におい
て、615、616、625、626、635、636
はエッジトリガ型のフリップフロップであり、位相比較
回路101内のインバータ回路310を介して送られて
くるリファレンス信号351をクロック信号として、こ
れに同期して動作する。また、603および604はク
ロック信号351の立ち下がりエッジが現われる毎に単
発のパルス信号を出力するゲート回路群である。また、
図6の回路の出力の内、661、671、681はチャ
ージポンプ回路105の出力電圧を下げるための制御パ
ルスを出力し、661をLSB、681をMSBとする
2進数でその制御の大きさが表現される。同様に66
2、672、682はチャージポンプ回路105の出力
電圧を上げるための制御パルスを出力し、662をLS
B、682をMSBとする2進数の補数でその制御の大
きさが表現される。
【0018】この回路は、リファレンス信号の周波数の
方がフィードバック信号の周波数より高いことを示す信
号553がハイレベルの時は、位相比較回路101やカ
ウンタ回路102から来る信号の状態にかかわらず、ゲ
ート回路613、623、633の出力はローレベルに
なり、ゲート回路614、624、634の出力はハイ
レベルになる。その状態でクロック信号351が立ち上
がると、フリップフロップ615、625、635の出
力はハイレベル、フリップフロップ616、626、6
36の出力はローレベルとなる。更にその後クロック信
号351が立ち下がると、ゲート回路604の出力65
1に単発パルスが現われ、チャージポンプ回路の出力電
圧を下げるための信号661、671、681は、その
単発パルスが現われている間だけ全てハイレベル(すな
わち、最大数を表わす信号)となる。この間、チャージ
ポンプ回路の出力電圧を上げるための信号662、67
2、682は、全てハイレベル(すなわち、補数で
“0”を表わす信号)に固定されたままである。また逆
に、フィードバック信号の周波数の方がリファレンス信
号の周波数より高いことを示す信号563がハイレベル
の時は、チャージポンプ回路の出力電圧を上げるための
信号662、672、682は、ゲート回路604の出
力651に単発パルスが現われている間だけ全てローレ
ベル(すなわち、補数で最大数を表わす信号)となる。
この間、チャージポンプ回路の出力電圧を下げるための
信号661、671、681は、全てローレベル(すな
わち、“0”を表わす信号)に固定されたままである。
【0019】周波数比較回路103から来る信号553
および563が共にローレベルになると、図6の回路の
出力はカウンタ回路102から来る信号460〜490
と位相比較回路101から来る信号151に基づいて変
化する。このうち、位相比較回路101から来る信号1
51がローレベルの時(すなわち、リファレンス信号の
位相の方がフィードバック信号の位相より早い時)に
は、チャージポンプ回路の出力電圧を上げるための信号
662、672、682は全てハイレベル(すなわち、
補数で“0”を表わす信号)に固定され、チャージポン
プ回路の出力電圧を下げるための信号661、671、
681はゲート回路604の出力651に単発パルスが
現われている間だけカウンタ回路102から来る信号4
60〜490によって決まる値をとる。逆に位相比較回
路101から来る信号151がハイレベルの時(すなわ
ち、フィードバック信号の位相の方がリファレンス信号
の位相より早い時)にはチャージポンプ回路の出力電圧
を下げるための信号661、671、681は、全てロ
ーレベル(すなわち、“0”を表わす信号)に固定さ
れ、チャージポンプ回路の出力電圧を上げるための信号
662、672、682はゲート回路604の出力65
1に単発パルスが現われている間だけカウンタ回路10
2から来る信号460〜490によって決まる値をと
る。
【0020】カウンタ回路102から来る信号のうち、
490がローレベルの間(すなわち、同じ比較結果が連
続している間)は、フリップフロップ615または61
6の出力はハイレベル、フリップフロップ625、62
6、635および636の出力はローレベルとなる。す
ると、チャージポンプ回路の出力電圧を下げるための信
号681、671、661または上げるための信号68
2、672、662のいずれかに、“001”を表わす
信号または補数で“001”を表わす信号が出力され
る。490がハイレベルの時(すなわち、比較結果が反
転した時)は、カウンタ回路102から来る信号48
0、470、460の表わす数値がそのままもしくは補
数で出力される。カウンタ回路102から来る信号48
0、470、460の表わす数値は、カウンタ回路10
2のカウント値を表わす信号488、470、460、
450の内のLSBを除いた数値(すなわち、カウント
値の半分に相当する値)である。
【0021】以上による図6の回路の動作をまとめる
と、以下のようになる。 (1)リファレンス信号の周波数の方がフィードバック
信号の周波数より高いことを示す信号がハイレベルの時
は、チャージポンプ回路の出力電圧を下げるための信号
には最大数を表わすパルスが出力され、チャージポンプ
回路の出力電圧を上げるための信号は補数で“0”を表
わす信号に固定される。 (2)フィードバック信号の周波数の方がリファレンス
信号の周波数より高いことを示す信号がハイレベルの時
は、チャージポンプ回路の出力電圧を上げるための信号
には補数で最大数を表わすパルスが出力され、チャージ
ポンプ回路の出力電圧を下げるための信号は“0”を表
わす信号に固定される。 (3)周波数比較回路の出力が共にローレベルで、位相
比較回路の出力はリファレンス信号の位相の方がフィー
ドバック信号の位相より早いことを示している時は、同
じ比較結果が連続している間は“1”を表わすパルス、
比較結果が反転した時にはカウント値の半分に相当する
値を表わすパルスがチャージポンプ回路の出力電圧を下
げるための信号に出力され、チャージポンプ回路の出力
電圧を上げるための信号は補数で“0”を表わす信号に
固定される。 (4)周波数比較回路の出力が共にローレベルで、位相
比較回路の出力はフィードバック信号の位相の方がリフ
ァレンス信号の位相より早いことを示している時は、同
じ比較結果が連続している間は補数で“1”を表わすパ
ルス、比較結果が反転した時にはカウント値の半分に相
当する値を補数で表わすパルスがチャージポンプ回路の
出力電圧を上げるための信号に出力され、チャージポン
プ回路の出力電圧を下げるための信号は“0”を表わす
信号に固定される。
【0022】図7は、チャージポンプ回路105の具体
的な回路構成の一実施例を示した図である。図7におい
て、711、721、731、713、723および7
33はNMOS素子、712、722、732、71
4、724および734はPMOS素子、701および
702は容量素子、703および704は抵抗素子であ
る。また、760にはマイナス側の電源、770および
771にはプラス側の電源を加える。ただし、771に
加える電源は、他の論理回路等の動作により発生するノ
イズの影響を受けにくいような方法で、特に安定な電源
を加えるのが望ましい。
【0023】図7のNMOS素子およびPMOS素子の
大きさは、713と714は同じ程度の電流が流れる大
きさ、723および724はそれぞれその約2倍、73
3および734はそれぞれ更にその約2倍の電流が流れ
る大きさとする。711、721、731、712、7
22および732については、それぞれ713、72
3、733、714、724および734と同程度もし
くはそれ以上の電流が流れる大きさとするが、後述する
ように713、723、733、714、724および
734に流す電流は通常のMOS素子に流れる電流より
絞ることになるので、711、721、731、71
2、722および732には通常のMOS素子を使えば
充分な大きさになる。
【0024】図7の回路の661、671(または/お
よび)681にパルスが加わると、そのパルスが加わっ
ている間だけNMOS素子711、721(または/お
よび)731が導通状態となって750の電圧が下が
り、これが容量素子701、702と抵抗素子703、
704が構成するローパスフィルタによって平滑化さ
れ、制御信号155の電圧を下げる。その時の制御信号
155の電圧の変化量は、そのパルス幅と、NMOS素
子713、723(または/および)733に流れる電
流値と、容量素子701および702の容量値によって
決まる。NMOS素子733に流れる電流はNMOS素
子723に流れる電流の約2倍、NMOS素子723に
流れる電流はNMOS素子713に流れる電流の約2倍
であるから、制御信号155の電圧の変化量は661、
671、681に加わる信号が表わす2進数の数値に比
例した大きさとなり、NMOS素子713に流れる電流
によって決まる制御信号155の電圧の変化量が制御の
最小単位に相当する。662、672(または/およ
び)682に補数を表わすパルスが加わった場合も同様
である。また、NMOS素子713に流れる電流とPM
OS素子714に流れる電流がほぼ同じであるから、制
御信号155の電圧を上昇させる時の制御の最小単位と
下降させる時の制御の最小単位もほぼ等しくなる。
【0025】なお、制御信号155の電圧を例えば0.
1mV単位で制御しようとした場合、仮に図6のゲート
回路群603および604が発生するパルスの幅を約1
ns、容量素子701および702の容量値の和を約1
00pF程度とすると、NMOS素子713に流れる電
流は約10μA程度に絞らなければならない。しかしな
がら、仮にゲート長が0.5μmのMOS素子を製作す
るプロセスを使った場合、通常のNMOS素子ではゲー
ト幅を約1μmに絞っても100μA程度以上の電流が
流れるので、通常のNMOS素子よりゲート長を長くし
て電流を絞ることも必要である。NMOS素子723、
733およびPMOS素子714、724、734につ
いても同様である。
【0026】図8は、波形鈍化回路106の具体的な回
路構成の一実施例を示した図である。図8において、8
01および803はNMOS素子、802および804
はPMOS素子、821および822は容量素子、81
1および812は抵抗素子である。また、760および
761にはマイナス側の電源、770および771には
プラス側の電源を加えるが、図7の場合と同様に、76
1および771に加える電源は、他の論理回路等の動作
により発生するノイズの影響を受けにくいような方法
で、特に安定な電源を加えるのが望ましい。
【0027】図8の回路は、位相比較回路101の出力
151に対応して同じ論理値の信号862と反転信号8
61を電圧制御発振器107に送る回路であるが、この
回路は、電圧制御発振器107に加える信号が急峻に変
化するのを防ぐことと、他の論理回路等の動作によって
760または770の電源が揺れた時に電圧制御発振器
107に加える信号861および862の揺れを低減す
ることを目的として設けた回路である。ただし、この回
路は、位相比較回路101の出力151の変化をなるべ
く早く電圧制御発振器107に伝える必要があるので、
容量素子821または822と抵抗素子811または8
12が構成するローパスフィルタの時定数は図7のチャ
ージポンプ回路の場合に較べてかなり短くする必要があ
る。また、861および862の信号の電圧変動による
影響は、図7の155の信号の電圧変動による影響より
はるかに小さいので、場合によっては容量素子821お
よび822と抵抗素子811および812が構成するロ
ーパスフィルタは省略して850および851の信号を
電圧制御発振器107に直接加える構成も有り得る。
【0028】図9は、電圧制御発振器107の具体的な
回路構成の一実施例を示した図である。図9において9
01〜905、920〜925、941、942および
944はNMOS素子、911〜915、930〜93
5、940、943および945はPMOS素子であ
る。また、図7や図8と同様に761にはマイナス側の
電源、771にはプラス側の電源を加えるが、これらの
電源は他の論理回路等の動作により発生するノイズの影
響を受けにくいような方法で、特に安定な電源を加える
のが望ましい。図9の回路は、NMOS素子901〜9
05とPMOS素子911〜915が構成するリングオ
シレータが発振し、その出力157を次段の分周回路1
08に加えるようになっている。このリングオシレータ
の発振周波数はNMOS素子921〜925とPMOS
素子931〜935に流れる電流によって制御される
が、その電流はNMOS素子941および942とPM
OS素子940および943によって制御され、更にそ
の電流は155に加えられる制御電圧によって制御され
る。すなわち、155に加えられる制御電圧が下がる
と、PMOS素子940に流れる電流が増加し、NMO
S素子941に同じ電流が流れるまで950の電圧が上
昇してNMOS素子921〜925に流し得る電流が増
加する。更にこの時、NMOS素子942に流れる電流
も増加し、PMOS素子943に同じ電流が流れるまで
951の電圧が下降してPMOS素子931〜935に
流し得る電流も増加する。NMOS素子921〜925
に流し得る電流とPMOS素子931〜935に流し得
る電流が増加すると、NMOS素子901〜905とP
MOS素子911〜915が構成するリングオシレータ
の発振周波数が高くなる。逆に155に加えられる制御
電圧が上がると、NMOS素子901〜905とPMO
S素子911〜915が構成するリングオシレータの発
振周波数は低くなる。また、861に加えられる信号が
ハイレベルになり、862に加えられる信号がローレベ
ルになると、NMOS素子944とPMOS素子945
が導通して、NMOS素子921とPMOS素子931
に流れる電流にはそれぞれNMOS素子920とPMO
S素子930に流れる電流が加勢され、NMOS素子9
01〜905とPMOS素子911〜915が構成する
リングオシレータの発振周波数は若干高くなる。従っ
て、861および862に加えられる信号(すなわち、
位相比較回路101の出力151によって決まる信号)
によってもリングオシレータの発振周波数を制御でき
る。なおその時の制御の強さは、NMOS素子921〜
925の大きさとNMOS素子920の大きさの比やP
MOS素子931〜935の大きさとPMOS素子93
0の大きさの比によって決まるが、図2の説明で前述し
たように、この制御の強さは制御パルス発生回路104
による制御の最小単位の2倍以上(望ましくは数倍以
上)になるように設定しておくのが望ましい。ただし、
この制御による発振周波数の変化分が安定後のジッタの
大きさを決めるので、これが目標とするジッタの大きさ
を超えないように設定しなければならない。従って、制
御パルス発生回路104による制御の最小単位は、可能
な限り小さくすることが望ましい。
【0029】図10は、分周回路108の具体的な回路
構成の一実施例を示した図である。図10において、1
001〜1005および1011〜1014はレベルセ
ンス型のフリップフロップ、1021〜1024はエッ
ジトリガ型のフリップフロップ、1031〜1042は
ゲート回路である。図10の回路は、電圧制御発振器1
07の出力157をバッファ用のゲート回路1040で
受け、これを分周した信号1051〜1053を出力す
るようになっている。この内、1051は157に入力
される信号を2分周した信号、1052はその反転信
号、1053は更にそれを4分周(すなわち、157に
入力される信号を8分周)した信号である。バッファ用
のゲート回路1040で受けた信号は、更に他のバッフ
ァ用のゲート回路1041または1042を介して各フ
リップフロップのクロック信号1071または1072
として供給されるようになっているが、フリップフロッ
プ1011〜1014および1021〜1024には全
て同じ相の信号が供給され、フリップフロップ1001
〜1005にはこれとは逆の相の信号が供給される。そ
して、フリップフロップ1001および1011の間で
2分周、フリップフロップ1002、1003および1
012の間で更に2分周、フリップフロップ1013、
1004、1005および1014の間で更に2分周が
行なわれ、フリップフロップ1021〜1024によっ
てクロック信号1072に同期して出力される。図10
の分周回路は、フリップフロップ1001〜1005と
逆相のクロックで動くフリップフロップ1011〜10
14の間が、ファンイン数2以下のゲート回路を必ず1
段介して接続されているので、フリップフロップ100
1〜1005に加えるクロック信号1071とフリップ
フロップ1011〜1014に加えるクロック信号10
72を丁度半周期ずらせた状態にしたときが最も動作マ
ージンが広くなり、従ってこれらのフリップフロップに
加えるクロック信号の配線設計が容易である。
【0030】図11は、図7〜9のチャージポンプ回路
や波形鈍化回路、電圧制御発振器等に使用する安定な電
源761や771について、その具体的な供給方法の一
実施例を示した図である。図11において、1101は
本発明のPLL回路を搭載するLSIチップ、1102
はそのLSIチップを搭載するLSIパッケージ、11
03はそのLSIパッケージを含む多数のLSIパッケ
ージやその他の部品を搭載する配線基板を示す。また、
1111〜1115は電源電圧の揺れを抑えるために設
けた容量素子(いわゆるパスコン)、1121〜113
2は配線に伴って必然的に生じる誘導性素子(いわゆる
寄生インダクタンス)、1141〜1144は配線に伴
って必然的に生じる抵抗性素子(いわゆる配線抵抗)で
ある。外部から供給される電源は、1160にマイナス
側を受け、1170にプラス側を受ける。LSIチップ
1101の内部に設ける図7〜図9の回路の電源は、7
60、770、761および771から供給する。LS
Iチップ1101の内部の他の回路の電源は、760お
よび770から供給する。配線基板1103内の他のL
SIチップやその他の部品の電源は、1161および1
171から同じような回路を介して供給する。
【0031】760および770から電源供給を受ける
回路は多数あるため、回路動作に伴う電源電流値の変動
が大きくなる。更に、入力信号に応じて種々の動作をす
るため、更に大きな電源電流値の変動が突発的に生じる
場合がある。この電流値の変動に起因して、寄生インダ
クタンス1123、1124、1127、1128等に
発生する起電力等が電源電圧変動となって、760およ
び770から電源供給を受ける回路に影響を及ぼす。こ
れに対し、761および771から電源供給を受ける回
路は図7〜9の回路のみであり、これらの回路に流れる
電源電流は微小でかつ時間変化が非常に小さい。すなわ
ち、図7〜9の回路の中では図9の電圧制御発振器が7
61および771から供給される電源電流の殆どを消費
するが、この回路に流れる電流は、時間変化の殆ど無い
定常電流が流れる部分(PMOS素子940およびNM
OS素子941からなる部分とPMOS素子943およ
びNMOS素子942からなる部分)と、常に1つの電
流パスしか切り替わらずかつ常にいずれか1つの電流パ
スが切り替わるリングオシレータの部分(PMOS素子
911〜915およびNMOS素子901〜905から
なる部分)のみであるため、電源電流値の時間変動は非
常に小さくなる。従って、図11に示すように760お
よび770に供給する電源と761および771に供給
する電源を配線基板1103上で分離してLSIパッケ
ージ1102には別々に供給することにより、配線基板
1103上のパスコン1113を761および771に
供給する電源専用に設けることができる。LSIチップ
内のパスコン1111や1112はその容量値を大きく
することが難しいため、配線基板1103上のパスコン
1113を761および771に供給する電源専用に設
けることにより安定な電源を供給することができる。
【0032】以上、本発明の一実施例について述べた
が、この他にも種々の構成方法が有り得る。例えば、図
12はチャージポンプ回路105の他の実施例を示した
回路図である。図12において、1201は抵抗素子、
1202および1203はNMOS素子、1204はP
MOS素子である。また、701〜734はそれぞれ図
7の701〜734と同じ目的の容量素子、抵抗素子、
NMOS素子およびPMOS素子であり、155、66
1〜682、760〜771はそれぞれ図7の155、
661〜682、760〜771と同じ信号および電源
である。図12において、抵抗素子1201およびNM
OS素子1202はNMOS素子713、723、73
3および1203のゲート端子に加える制御電圧を作る
回路を構成し、NMOS素子1203およびPMOS素
子1204はPMOS素子714、724、734のゲ
ート端子に加える制御電圧を作る回路を構成する。NM
OS素子713、723および733のゲート幅の比を
1:2:4とし、PMOS素子714、724、734
および1204のゲート幅の比をNMOS素子713、
723、733および1203のゲート幅の比と一致さ
せておけば、NMOS素子713とPMOS素子714
に流れる電流はほぼ等しくなり、NMOS素子723お
よびPMOS素子724に流れる電流はその約2倍、N
MOS素子733およびPMOS素子734に流れる電
流は更にその約2倍となる。また、図12の回路を使え
ば、NMOS素子1202のゲート幅をNMOS素子7
13のゲート幅よりかなり大きくし抵抗素子1201の
抵抗値を大きくすることによってNMOS素子713に
流れる電流を絞ることができるので、図7の場合のよう
にゲート長の長い特殊なMOS素子を使用しなくても微
小な電流を得ることができる。あるいは、図12の回路
においてNMOS素子713、723、733および1
203とPMOS素子714、724、734および1
204にゲート長の長いMOS素子を使用すれば、更に
電流を絞って非常に細かい制御をすることも可能とな
る。
【0033】また、図4にはカウンタ回路102の実施
例として4ビットのカウンタ回路を示したが、本発明に
使用可能なカウンタ回路は4ビットカウンタに限定され
るわけではない。このカウンタ回路のビット数を削減す
ると、記憶できる計数値の上限が小さくなるため位相調
整の動作を開始してから収束するまでの時間は長くなる
が、カウンタ回路102のほか制御パルス発生回路10
4やチャージポンプ回路105を構成する素子の数を削
減することができる。図13A、図13Bには、カウン
タ回路102として2ビットカウンタを使った場合の各
信号の時間変化の概念を、図2と同じ初期状態から始め
た場合について示す。なお、この図示は1枚の図には入
らないため、前半部分の図13Aと後半部分の図13B
に分けて示す。この図に示すように、カウンタ回路が最
大カウント値に達すると位相比較回路101の比較結果
が反転してもチャージポンプ回路105の出力電圧が充
分には引き戻されなくなるが、時間をかければ少しずつ
は安定後の電圧に近づくことがわかる。なお、図13B
に示すようにチャージポンプ回路105の出力電圧の制
御の最小単位に相当する電圧分の振動が収まらない場合
もあるが、これは制御の最小単位を細かくすることによ
りその影響を低減できる。
【0034】図14および図15は、カウンタ回路10
2のビット数を更に削減して位相比較回路101の比較
結果が反転したか否かを検出するのみの回路に変えた場
合の102の回路と制御パルス発生回路104の具体的
な回路構成の一実施例を示した図である。この回路を使
えば、位相比較回路101が同一の比較結果を出力して
いる間はチャージポンプ回路105の出力電圧は制御の
最小単位に相当する分だけ変化するが、比較結果が反転
した時には変化しない。従って、チャージポンプ回路1
05の出力電圧が安定するまでには時間がかかるが、回
路を構成する素子の数は削減できる。
【0035】また、図9に示した電圧制御発振器107
の実施例では、位相比較回路101による直前の比較結
果によって発振周波数を制御する部分として、NMOS
素子920および944によってNMOS素子901に
流れる電流を増減する回路とPMOS素子930および
945によってPMOS素子911に流れる電流を増減
する回路があるが、いずれか一方のみとする構成も有り
得る。更に、電圧制御発振器107の動作を安定化させ
るために他の回路とは別系統の電源761および771
を供給することを前提に説明を進めたが、別系統で供給
することは必須ではなく、他の回路と共通の電源760
および770を供給するような構成も有り得る。
【0036】周波数比較回路の他の実施例を図16に示
す。図16において、550および560は周波数比較
の対象となる2つの入力信号、553は入力信号550
の方が周波数が高いと検知した時にパルスを出力する信
号、563は入力信号560の方が周波数が高いと検知
した時にパルスを出力する信号である。また、503お
よび513はそれぞれNOR回路であり、この2つのN
OR回路は550および560を入力とし551および
561を出力とするS−R型のフリップフロップ160
0を構成する。504および514はそれぞれ550ま
たは560の信号の立ち上がりに同期して551または
561の信号を取り込むエッジトリガ型のフリップフロ
ップである。
【0037】フリップフロップ504、514の出力側
の丸印はリセット出力(セット出力の反転出力)である
ことを示す。他の図においても同様である。図16の回
路は、入力信号550の立ち上がりエッジと入力信号5
60の立ち上がりエッジが交互に現われるか否かを検知
するように構成されている。
【0038】図16の回路の動作の一例を図17に示
す。図17において、550〜563は図16の同じ符
号で示す信号の電圧の変化を表わす。図17に示すよう
に、入力信号550と560が略一定の周波数で繰り返
すほぼ同じ時間幅のパルスである場合、そのパルスが交
互に現われている間は、入力信号550が立ち上がる直
前には551の信号はハイレベルで561の信号はロー
レベルであり、入力信号560が立ち上がる直前には5
51の信号はローレベルで561の信号はハイレベルで
ある。従ってこの間は、553と563の信号は共にロ
ーレベルである。
【0039】ところが、図17に示すように例えば入力
信号550の方が入力信号560より周波数が高い場
合、何サイクルかの間には入力信号550のパルスが2
回連続して現われるサイクルが必ず存在する。その2回
目のパルスが立ち上がる直前には551の信号はローレ
ベルで561の信号はハイレベルとなっている。従っ
て、2回目のパルスの次のサイクルには553の信号は
ハイレベルとなる。逆に入力信号550の方が入力信号
560より周波数が低い場合には、入力信号560のパ
ルスが2回連続して現われるサイクルが存在し、その2
回目のパルスの次のサイクルには563の信号がハイレ
ベルとなる。553と563の信号が長時間に渡って共
にローレベルを保つ場合は、入力信号550と560の
周波数がほぼ等しい場合である。これにより入力信号5
50と560の周波数を比較することができる。
【0040】本発明による周波数比較回路の他の実施例
を図18に示す。図18において、503および513
はそれぞれNAND回路であり、この2つのNAND回
路がS−R型のフリップフロップ1600を構成する。
504および514はそれぞれ550または560の信
号の立ち下がりに同期して551または561の信号を
取り込むエッジトリガ型のフリップフロップである。図
18の回路は図16の回路と相補な関係にあり、図18
の回路の場合、550および560と551および56
1の信号に対しては図16の場合と極性が逆の同じ動作
をする。ただし、553および563の信号については
図16の場合と同じ極性で動作し、入力信号550と5
60の周波数がほぼ等しい場合には共にローレベルを保
ち、異なる場合には周波数の高い方に対応する側にハイ
レベルのパルスが現われるように構成されている。
【0041】本発明による周波数比較回路の他の実施例
を図19に示す。図19において、501は奇数段のイ
ンバータ回路群、502はNOR回路である。これらの
回路は入力信号150の立ち下がりエッジに起動されて
インバータ回路群501の遅延時間に相当する時間幅の
パルスを出力するエッジ検出回路1900を構成する。
同様に、511は奇数段のインバータ回路群、512は
NOR回路であり、これらの回路は入力信号160の立
ち下がりエッジに起動されてインバータ回路群511の
遅延時間に相当する時間幅のパルスを出力するエッジ検
出回路1910を構成する。図19の回路の右半分は図
16の回路と同じ構成である。
【0042】図16の実施例では、550および560
に入力されるパルス信号の時間幅がほぼ等しい時には問
題無いが、2つの入力信号の周波数が近い場合にその時
間幅が異なると、正確に比較されない場合が有り得る。
図19の実施例はこの問題を解消した構成の例であり、
150もしくは160に極端に時間幅の短いパルス信号
が入力されない限り、それぞれの信号の立ち下がりエッ
ジに起動されてほぼ等しい時間幅のパルス信号が550
もしくは560の信号として現われる。従って、150
および160に入力される信号の時間幅が異なる場合で
も、その立ち下がりエッジのみに基づいて正確な周波数
比較をすることができる。
【0043】本発明による周波数比較回路の他の実施例
を図20に示す。図20の回路は図19の回路と相補な
関係にあり、502および512はそれぞれNAND回
路、図20の回路の右半分は図18の回路と同じ構成で
あり、インバータ回路群は図19と同じである。図20
の回路を使えば、150および160に入力される信号
の立ち上がりエッジのみに基づいて正確な周波数比較を
することができる。
【0044】本発明による周波数比較回路の他の実施例
を図21に示す。図21の回路は、図20の回路にイン
バータ回路500を付加した構成であり、150に入力
される信号の立ち下がりエッジと160に入力される信
号の立ち上がりエッジが交互に現われるか否かを検知す
ることにより周波数を比較するような構成になってい
る。これにより、比較対象となる2つの信号の周波数と
位相がほぼ一致している時に周波数が一致していないこ
とを示す信号が誤って出力されることはなくなる。すな
わち、周波数比較回路をPLL回路等の制御に使う場
合、比較対象となる2つの信号は定常状態において位相
がほぼ一致するため、150および160に入力される
信号はほぼ同時に現われることになる。すると、位相比
較回路が例えば両方の信号の立ち上がりエッジ同士の早
遅関係を比較するように構成され、これが一致するよう
にPLL回路が構成されている場合、周波数比較回路を
両方の信号の立ち上がりエッジが交互に現われるか否か
を検知するように構成すると、定常状態においては両方
の信号はほぼ同時に立ち上がるため、たとえ周波数が一
致してもわずかなノイズによっていずれかの信号が2回
連続して立ち上がり、周波数が一致していないことを示
す信号が出力される恐れがある。図21の実施例はこれ
を解決した構成である。すなわち、2つの信号の立ち上
がりエッジが同時に現われる時には一方の信号の立ち上
がりエッジと他方の信号の立ち下がりエッジは必ず交互
に現われるため、2つの信号の周波数と位相が一致して
いる時に周波数が一致していないことを示す信号が誤っ
て出力されることはなくなる。
【0045】前述の図5の実施例は、図19の回路にイ
ンバータ回路500を付加した構成であり、150に入
力される信号の立ち上がりエッジと160に入力される
信号の立ち下がりエッジが交互に現われるか否かによっ
て周波数を比較するような構成になっている。この構成
でも、図21と同様に比較対象となる2つの信号の周波
数と位相がほぼ一致している時に周波数が一致していな
いことを示す信号が誤って出力されることはなくなる。
なお、位相比較回路が一方の信号の立ち上がりエッジと
他方の信号の立ち下がりエッジの早遅関係を比較するよ
うに構成されている場合は、周波数比較回路は図16〜
20のように両方の信号の同じ側のエッジが交互に現わ
れるか否かを観測するように構成しても良いことは言う
までもない。
【0046】本発明による周波数比較回路の他の実施例
を図22に示す。図22の回路は、図19の回路にイン
バータ回路2200および2210を付加した構成であ
る。フリップフロップ504および514の動作速度が
遅い(具体的にはホールドタイムが長い)場合には、5
50もしくは560の信号が立ち上がってから551も
しくは561の信号が立ち下がるまでの間にフリップフ
ロップ504もしくは514の状態が確定しない恐れが
ある。この場合には図22に示すようにインバータ回路
2200および2210等をフリップフロップ504お
よび514の前に付加して551および561の信号を
遅らせ、フリップフロップの状態が確定してから入力が
変化するように構成する。図19以外の周波数比較回路
についても、必要に応じてこのようにフリップフロップ
504および514の前にインバータ回路等を付加す
る。
【0047】本発明によるPLL回路の他の実施例を図
23に示す。図23において、制御パルス発生回路23
04、チャージポンプ回路2305、電圧制御発振器2
307は、図1の制御パルス発生回路104、チャージ
ポンプ回路105、電圧制御発振器107とはそれぞれ
その内部構成は異なるが、位相比較回路101、周波数
比較回路103および回路の右側半分の分周回路108
以降の回路は図1の対応する回路と同じでよい。また、
制御パルス発生回路2304、チャージポンプ回路23
05、電圧制御発振器2307の構成については、それ
ぞれ図24〜26に示す。図23の実施例と図1の実施
例の主な違いは、制御パルス発生回路2304における
制御方法を変更しカウンタ回路102を不要とした点で
ある。また、図23の実施例では電圧制御発振器230
7として155の制御電圧が高くなるほど発振周波数が
高くなる回路を使用する例を示した。
【0048】図23の実施例に使う制御パルス発生回路
2304の構成を図24に示す。図24において、24
00〜2403はエッジトリガ型のフリップフロップ、
2410はNOR回路、2411はインバータ回路、2
413は排他的NOR回路、2414はNAND回路、
2412および2415はOR−NAND型の複合ゲー
ト回路、2416および2417はAND−NOR型の
複合ゲート回路、その他の構成要素は図6の回路の構成
要素と同じである。
【0049】次に図24の制御パルス発生回路の動作を
説明する。周波数比較回路の出力153がリファレンス
信号とフィードバック信号の周波数が異なることを示し
ている間は、位相比較回路の出力151の状態にかかわ
らず、図24の制御パルス発生回路の出力154にはフ
ィードバック信号の周波数をリファレンス信号の周波数
に近づけるようなパルスが出力されるように構成されて
いる。例えば、リファレンス信号の周波数よりフィード
バック信号の周波数の方が低いことを示す信号553が
ハイレベルになると次のサイクルではフリップフロップ
616の出力がハイレベルとなり、チャージポンプ回路
の出力電圧を上げる信号662にパルスが出力される。
その時にはフリップフロップ2403はNOR回路24
10を介してリセットされているため、その出力245
0はローレベルとなりフリップフロップ615の出力も
ローレベルとなって、チャージポンプ回路の出力電圧を
下げる信号661はローレベルに固定される。逆にリフ
ァレンス信号の周波数よりフィードバック信号の周波数
の方が高いことを示す信号563がハイレベルになる
と、チャージポンプ回路の出力電圧を下げる信号661
にパルスが出力され、662はハイレベルに固定され
る。
【0050】また、その後リファレンス信号とフィード
バック信号の周波数が異なることを示す信号153が両
方ともローレベルになると、その直後にはチャージポン
プ回路の出力電圧を変化させる信号154は出力されな
いが、その状態で位相比較回路の出力151が2回以上
反転するとフィードバック信号の位相をリファレンス信
号の位相に近づけるようなパルスが出力されるように構
成されている。すなわち、周波数が異なることを示す信
号153のいずれか(すなわち553もしくは563)
がハイレベルの間はフリップフロップ2402および2
403は共にリセットされているが、その後153が両
方ともローレベルになると、フリップフロップ2402
および2403のリセットが解除されるとともに、フリ
ップフロップ2400には位相比較回路の出力151が
記憶され、フリップフロップ2401には1サイクル前
の位相比較回路の出力151が記憶される状態となる。
従って、同じ比較結果が続いている間はフリップフロッ
プ2400および2401には同じ内容が記憶されてい
るため、排他的NOR回路2413の出力はハイレベル
となってフリップフロップ2402および2403の出
力は保持される。
【0051】ところが位相比較回路の出力151が反転
すると、その1サイクル後にはフリップフロップ240
0および2401には異なる内容が記憶された状態にな
り、排他的NOR回路2413の出力がローレベルとな
ってフリップフロップ2402の出力はローレベルにな
る。更にその後もう一度位相比較回路の出力151が反
転すると、その1サイクル後には再び排他的NOR回路
2413の出力がローレベルとなり、フリップフロップ
2403から複合ゲート回路2416および2417に
出力される信号2450がハイレベルとなる。以後は、
位相比較回路の出力151がハイレベル(すなわち、リ
ファレンス信号よりフィードバック信号の位相のほうが
早い)の状態が連続するとフリップフロップ2400お
よび2401の記憶内容がローレベルとなってチャージ
ポンプ回路の出力電圧を下げる信号661にパルスが出
力され、位相比較回路の出力151がローレベルの状態
が連続するとチャージポンプ回路の出力電圧を上げる信
号662にパルスが出力されるようになる。また、この
時に位相比較回路の出力151が毎サイクル反転するよ
うな状態が続くと、フリップフロップ2400および2
401の出力が常に異なるため複合ゲート回路2416
および2417の出力は共にハイレベルとなり、661
および662はそれぞれローレベルおよびハイレベルに
固定される。ただし、上記のいずれかの段階で1回でも
553もしくは563の信号がハイレベル(すなわち、
周波数比較回路がリファレンス信号とフィードバック信
号の周波数が異なることを検知した状態)になると、フ
リップフロップ2402および2403がリセットされ
た状態に戻る。
【0052】周波数が異なることを示す信号153が出
力されなくなった後、位相比較回路の出力151が2回
以上反転するまでチャージポンプ回路の出力電圧を変化
させない理由は次の通りである。周波数比較回路を図5
や図21に示したようにリファレンス信号とフィードバ
ック信号の互いに反対側のエッジが交互に現われるか否
かを検知するように構成した場合、周波数が異なること
を示す信号がハイレベルになった時は位相がほぼ半サイ
クルずれた時でもある。一方、リファレンス信号とフィ
ードバック信号の周波数がある程度近付くと、周波数が
異なることを示す信号は何サイクルか毎にしか出力され
なくなる。すると、周波数が異なることを示す信号がロ
ーレベルになった直後は位相がほぼ半サイクルずれた状
態の直後でもあり、その時には周波数の低い側の信号の
方が位相が早いことになる。従って、この時の位相比較
結果に基づいてチャージポンプ回路の出力電圧を制御す
ると、かえって周波数を遠ざけるような制御がかかるこ
とになる。しかしながら、周波数比較結果がローレベル
に固定されたまま位相比較結果のみが反転した時は、位
相がほぼ一致している状態で早遅関係が逆転したと考え
られる。従って、その後は必ず周波数の高い側が早くな
り、その時から位相比較結果に基づいてチャージポンプ
回路の制御を開始すれば、必ず周波数を近づけるような
制御がかかる。なお、リファレンス信号とフィードバッ
ク信号の周波数の差が10%前後の時には、周波数比較
結果がハイレベルからローレベルになった直後に位相比
較結果が反転することもある。すると、周波数が異なる
ことを示す信号がローレベルになった直後に(すなわち
位相ががほぼ半サイクルずれた状態で)位相比較結果が
1回反転することになる。従って、位相がほぼ一致して
いる状態で早遅関係が逆転した時点と確実に保証できる
のは、位相比較結果が2回以上反転した後である。従っ
て、位相比較回路の出力が2回反転してからチャージポ
ンプ回路の出力電圧の制御を開始する。
【0053】また、リファレンス信号とフィードバック
信号の周波数がほぼ一致している時には、何サイクルか
に渡って一方の立ち上がりエッジと他方の立ち下がりエ
ッジがほぼ同時に現われることもあり、その時には周波
数が異なることを示す信号が連続してハイレベルになる
こともある。また、多くの場合はその間に位相比較結果
が反転する。その場合には、周波数が異なることを示す
信号がローレベルになった後に最初に位相比較結果が反
転した時点ですでに位相がほぼ一致しているため、2回
反転するのを待ってからチャージポンプ回路の制御を開
始すると収束するまでに長い時間がかかることになる。
これを防ぐため、図24の回路では周波数が異なること
を示す信号153のいずれかがハイレベルの間はフリッ
プフロップ2400はその前の記憶内容を保持するよう
に構成し、周波数が異なることを示す信号153のいず
れかがハイレベルの間に位相比較結果が反転した場合に
は、周波数が異なることを示す信号153がローレベル
になるまで反転する前の比較結果を保持するように構成
した。これにより、周波数が異なることを示す信号がハ
イレベルの間に反転した分が1回目としてカウントさ
れ、最初に位相比較結果がほぼ一致した時からチャージ
ポンプ回路の制御が開始され効率良く収束することにな
る。
【0054】図25は、チャージポンプ回路2305の
具体的な回路構成の一実施例を示した図である。図25
において、2501はNMOS素子、2502はPMO
S素子、2500は抵抗素子、2503および2504
は容量素子、その他の素子は図7の素子と同じである。
図25の回路では、PMOS素子2502および抵抗素
子2500およびNMOS素子2501には常に一定の
電流が流れ、その時にNMOS素子2501のゲート電
極にかかる電圧とPMOS素子2502のゲート電極に
かかる電圧がそれぞれNMOS素子713とPMOS素
子714のゲート電極にかかる。従って、抵抗素子25
00の抵抗値を大きな値(例えば数KΩ〜数百KΩ)に
設定し、NMOS素子2501やPMOS素子2502
のゲート幅をNMOS素子713やPMOS素子714
のゲート幅よりはるかに大きく(例えば数倍〜数百倍)
なるように設定すれば、NMOS素子713やPMOS
素子714に流れ得る電流を1μA程度に絞ることがで
きる。この状態で662もしくは661の信号として時
間幅が1ns程度以下のパルスが現われ、その間だけP
MOS素子712もしくはNMOS素子711が導通す
ると、その間にPMOS素子712を介して容量素子7
01へ流入しもしくは容量素子701からNMOS素子
711を介して流出する電荷量は1fC程度以下に抑え
ることができる。従って、容量素子701の容量値を1
0〜100pF程度に設定しておけば、750のノード
の電圧変化は100μV程度以下に抑えることができ
る。この電圧が抵抗素子704および容量素子702に
よるローパスフィルタで平滑化され、155の制御電圧
として電圧制御発振器2307に加えられる。抵抗素子
704および容量素子702によるローパスフィルタの
時定数は、定常状態における電圧制御発振器2307の
発振周期と同じ程度にしておけば、この制御によって電
圧制御発振器2307の動作が不安定になることはな
い。
【0055】図26は、電圧制御発振器2307の具体
的な回路構成の一実施例を示した図である。図26の電
圧制御発振器は、図9の電圧制御発振器の一部を抜き出
した構成であり、155の制御電圧をNMOS素子92
1〜925や942のゲート電極に直接加えるような構
成になっている。また図26の電圧制御発振器では、位
相比較回路101の出力151により発振周波数を直接
制御する部分は、PMOS素子930および945によ
る部分のみとしNMOS素子による部分を除いた構成に
なっている。この回路は、155の制御電圧が高くなる
と、NMOS素子921〜925に流れ得る電流が増加
するとともに、PMOS素子931〜935のゲート電
極951の電圧が低くなってPMOS素子931〜93
5に流れ得る電流も増加する。すると、NMOS素子9
01〜905やPMOS素子911〜915に流れる電
流が増加してスイッチングに要する時間が短縮され発振
周波数が高くなる。すなわち、155の制御電圧が高く
なるほど発振周波数が高くなる。
【0056】さらにこの回路は、151の信号がハイレ
ベルからローレベルになるとPMOS素子945が導通
し、PMOS素子930に流れる電流がPMOS素子9
11に流れる電流に加算されてその分だけ発振周波数が
高くなる。155の制御電圧の変化によって発振周波数
を変化させる制御はチャージポンプ回路を介して行われ
るため位相比較結果や周波数比較結果が現われてから制
御の効果が出るまでにある程度の時間がかかるのに対
し、位相比較回路の出力である151の信号による直接
制御は比較結果が現われた直後から発振周波数が変化す
る。従って、151の信号を変化させることによる高速
な発振周波数の制御の大きさがチャージポンプ回路の1
パルス当たりに対する発振周波数の変化の大きさの少な
くとも2倍以上(望ましくは数倍以上)になるように設
計しておけば、155の制御電圧の変化による発振周波
数の制御は定常状態においては平滑化されることにな
る。
【0057】図27は、電圧制御発振器2307の他の
実施例を示した図である。図27において、2700は
容量素子、2701はNMOS素子、2702はPMO
S素子、2704はインバータ回路である。また、他の
素子は図26の素子と同じである。この回路は、155
の制御電圧による発振周波数の制御動作は図26と同様
である。一方、この回路の151の信号による発振周波
数の制御は、NMOS素子902およびPMOS素子9
12が駆動する負荷の重さを変えることによって行な
う。すなわち、151の信号がローレベルからハイレベ
ルになるとNMOS素子2701およびPMOS素子2
702は導通し容量素子2700による容量がNMOS
素子902およびPMOS素子912が駆動する負荷に
加算され、その分だけ発振周波数が低くなる。このよう
に、電圧制御発振器内の一部のMOS素子が駆動する負
荷の重さを変えることによって発振周波数を制御するこ
ともできる。
【0058】図28は、電圧制御発振器2307の他の
実施例を示した図である。図28において、2801は
抵抗素子、2802は容量素子であり、他の素子は図2
6と同じである。この回路は、図26の回路において電
源電圧が急に変化した時に発振周波数が急に変化するの
を抑えることを目的としている。すなわち、図26の回
路において761と771の間の電源電圧が変化すると
PMOS素子943およびNMOS素子942を流れる
電流が若干変化する。すると、PMOS素子943のゲ
ートソース間電圧(すなわち951のノードと771の
電源の間の電圧)も若干変化する。この電圧はPMOS
素子930〜935のゲートソース間電圧でもあり、従
ってPMOS素子930〜935に流れ得る電流も変化
する。これが、電源電圧変動による発振周波数変動の原
因となる。
【0059】図28の回路は、抵抗素子2801と容量
素子2802が構成するローパスフィルタによってPM
OS素子930〜935のゲートソース間電圧の変化を
平滑化し、PMOS素子930〜935に流れ得る電流
を急には変化させないような構成になっている。このよ
うに構成すれば、761と771の間の電源電圧が急に
変化しても発振周波数が急に変化することは抑制され、
発振周波数が徐々に変化していく間に位相比較回路の出
力に基づく制御がかかり、発振周波数の変化を補正する
ことが可能である。
【0060】図29は、電圧制御発振器2307の他の
実施例を示した図である。この回路は、図27の回路に
抵抗素子2801および容量素子2802を付加した構
成であり、図28の実施例と同様に、電源電圧が急に変
化した時に発振周波数が急に変化するのを抑えた構成で
ある。図30は、電圧制御発振器2307の電源電圧を
安定させるための電源供給方法について、他の実施例を
示した図である。この図において、3001は容量素
子、3011および3021は抵抗素子、他の構成要素
は図11の構成要素と同じである。本発明のPLL回路
のように、761および771から供給される電源電流
の直流成分が小さい場合、図30に示すように抵抗素子
3011および3021を介して電源を供給しても、そ
の抵抗素子による電圧降下を小さくすることができる。
また、761および771から供給される電源電流の交
流成分の内の周期の長い成分が本発明のPLL回路のよ
うに小さい場合には、抵抗素子3011および3021
と容量素子3001が構成するローパスフィルタによる
平滑化が行われ易い。よって、本発明のPLL回路で
は、図30のような回路によって電圧制御発振器230
7の電源電圧を安定させることが容易である。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば突発
的なノイズ等によって位相比較回路が誤った信号を出力
しても、大きな位相差が発生することはない。更に、本
発明によれば位相比較回路はどちらの信号が早いかを示
す信号を必ず出力するので、不感領域によるジッタは発
生しない。更に、本発明によれば1回の制御に対する発
振周波数の変化量はあらかじめ設計時に決めることがで
きるので、ジッタの大きさを設計時に予測しかつ必要な
まで低減することが可能である。更に、本発明によれば
周波数比較回路は、比較対象である2つの信号の内の同
じ側が2回連続して現われると直ちに比較結果を出力す
るので、従来の周波数比較回路より短い時間で比較結果
を出力することができる。更に、本発明によれば周波数
比較回路は、従来のカウンタを含む周波数比較回路より
少ない素子数で構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示すブロック図
である。
【図2】図1の実施例の動作を示すグラフである。
【図3】図1の実施例の一構成要素である位相比較回路
の詳細を示す回路図である。
【図4】図1の実施例の一構成要素であるカウンタ回路
の詳細を示す回路図である。
【図5】図1の実施例の一構成要素である周波数比較回
路の詳細を示す回路図である。
【図6】図1の実施例の一構成要素である制御パルス発
生回路の詳細を示す回路図である。
【図7】図1の実施例の一構成要素であるチャージポン
プ回路の詳細を示す回路図である。
【図8】図1の実施例の一構成要素である波形鈍化回路
の詳細を示す回路図である。
【図9】図1の実施例の一構成要素である電圧制御発振
器の詳細を示す回路図である。
【図10】図1の実施例の一構成要素である分周回路の
詳細を示す回路図である。
【図11】図9の電圧制御発振器等への電源供給方法の
一実施例を示す回路図である。
【図12】図7のチャージポンプ回路の他の実施例の詳
細を示す回路図である。
【図13A】図2の他の実施例の動作を示すグラフの一
部である。
【図13B】図2の他の実施例の動作を示すグラフの図
13Aに続く部分である。
【図14】他の実施例において、図4のカウンタ回路の
代わりとして使う反転検出回路の詳細を示す回路図であ
る。
【図15】図6の制御パルス発生回路の他の実施例の詳
細を示す回路図である。
【図16】周波数比較回路の他の実施例の詳細を示す回
路図である。
【図17】図16の実施例の動作を示すグラフである。
【図18】周波数比較回路のさらに他の実施例の詳細を
示す回路図である。
【図19】周波数比較回路のさらに他の実施例の詳細を
示す回路図である。
【図20】周波数比較回路のさらに他の実施例の詳細を
示す回路図である。
【図21】周波数比較回路のさらに他の実施例の詳細を
示す回路図である。
【図22】周波数比較回路のさらに他の実施例の詳細を
示す回路図である。
【図23】PLL回路の他の実施例の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図24】図23の実施例の一構成要素である制御パル
ス発生回路の詳細を示す回路図である。
【図25】図23の実施例の一構成要素であるチャージ
ポンプ回路の詳細を示す回路図である。
【図26】図23の実施例の一構成要素である電圧制御
発振器の詳細を示す回路図である。
【図27】図26の電圧制御発振器の他の実施例の詳細
を示す回路図である。
【図28】図26の電圧制御発振器のさらに他の実施例
の詳細を示す回路図である。
【図29】図26の電圧制御発振器のさらに他の実施例
の詳細を示す回路図である。
【図30】図11の電源供給方法の他の実施例を示す回
路図である。
【符号の説明】
101 位相比較回路 102 カウンタ回路 103 周波数比較回路 104 制御パルス発生回路 105 チャージポンプ回路 106 波形鈍化回路 107 電圧制御発振器 108 分周回路 109 バッファ回路 150 リファレンス信号 159 クロック信号 160 フィードバック信号 1600 S−R型のフリップフロップ 1900、1910 エッジ検出回路 2304 制御パルス発生回路 2305 チャージポンプ回路 2307 電圧制御発振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 雅一 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 水野 和彦 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の
    出力からフィードバックされる信号と外部から加えられ
    るリファレンス信号の位相を比較する位相比較回路と、
    その位相比較回路の比較結果に基づいて出力電圧を増減
    するチャージポンプ回路とを備え、該チャージポンプ回
    路の出力電圧を前記電圧制御発振器に加えることにより
    前記リファレンス信号と位相の一致するクロック信号を
    発生させるPLL回路において、 前記位相比較回路が連続して同一の比較結果を出力して
    いるか否かを判定する回路を備え、その判定結果が同一
    の比較結果を出力しているとき前記チャージポンプ回路
    の出力電圧を一定値づつ前記比較結果に応じて増減する
    ように構成されたことを特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のPLL回路において、 前記位相比較回路が連続して同一の比較結果を出力した
    回数を計数するカウンタ回路を備え、前記比較結果が反
    転したとき、前記チャージポンプ回路の出力電圧を新た
    な比較結果に応じて前記計数結果に比例して増減するよ
    うに構成されたことを特徴とするPLL回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のPLL回路において、 前記チャージポンプ回路の出力電圧を増減させる制御の
    強さは、前記位相比較回路が連続して同一の比較結果を
    出力している間は概ね一定であり、この時の制御の強さ
    を1単位とした場合、前記位相比較回路の比較結果が反
    転した時の制御の強さは、前記1単位の制御の強さと前
    記カウンタ回路の計数結果との積の概ね半分程度となる
    ようにしたことを特徴とするPLL回路。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかの請求
    項記載のPLL回路において、 前記電圧制御発振器の出力を分周して前記クロック信号
    を発生させる分周回路を備え、前記フィードバックされ
    る信号を前記分周回路の出力の一部とすることを特徴と
    するPLL回路。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかの請求
    項記載のPLL回路において、 前記位相比較回路は、前記フィードバックされる信号と
    前記リファレンス信号の位相差の絶対値の大小に拘わら
    ず、わずかでも位相に差があることを検出した時には、
    後続の回路が確実に動作するために充分な時間幅の信号
    を比較結果の信号として出力するよう構成されたことを
    特徴とするPLL回路。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のPLL回路において、 前記位相比較回路の他に、前記フィードバックされる信
    号と前記リファレンス信号の周波数を比較する周波数比
    較回路を備え、該周波数比較回路が周波数に差があるこ
    とを検出した時には、前記位相比較回路の比較結果や前
    記判定する回路の判定結果に拘わらず、前記フィードバ
    ックされる信号の周波数を前記リファレンス信号の周波
    数に近付けるように、前記チャージポンプ回路の出力電
    圧を増減させるよう構成されたことを特徴とするPLL
    回路。
  7. 【請求項7】 請求項2または請求項3記載のPLL回
    路において、 前記位相比較回路の他に、前記フィードバックされる信
    号と前記リファレンス信号の周波数を比較する周波数比
    較回路を備え、該周波数比較回路が周波数に差があるこ
    とを検出した時には、前記位相比較回路の比較結果や前
    記判定する回路の判定結果、前記カウンタ回路の計数結
    果等に拘わらず、前記フィードバックされる信号の周波
    数を前記リファレンス信号の周波数に近付けるように、
    前記チャージポンプ回路の出力電圧を増減させるよう構
    成されたことを特徴とするPLL回路。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7記載のPLL回
    路において、 前記周波数比較回路は、前記フィードバックされる信号
    と前記リファレンス信号の内のいずれか一方の信号の位
    相比較される側のエッジ(立ち上がりエッジまたは立ち
    下がりエッジの内、前記位相比較回路において位相を比
    較される側のエッジ)と、他方の信号の位相比較されな
    い側のエッジ(前記位相比較回路において位相を比較さ
    れない側のエッジ)が交互に現われるか否かを検知し、
    いずれか一方の信号が2回以上連続して現われた時にそ
    の2回以上連続して現われた信号の周波数の方が高いこ
    とを示す信号を出力するよう構成されたことを特徴とす
    るPLL回路。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかの請求
    項記載のPLL回路において、 前記電圧制御発振器は、前記チャージポンプ回路の出力
    電圧の他に、前記位相比較回路の直前の比較結果によっ
    て制御されるよう構成されたことを特徴とするPLL回
    路。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のPLL回路において、 前記位相比較回路の直前の比較結果の変化による発振周
    波数の変化の程度は、前記チャージポンプ回路の出力電
    圧を増減させる制御の強さの1単位分だけ増減させた時
    の発振周波数の変化の少なくとも2倍を超えるようにし
    たことを特徴とするPLL回路。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれかの
    請求項記載のPLL回路において、 前記PLL回路は1個の半導体集積回路チップの中に構
    成され、前記半導体集積回路チップの中には少なくとも
    2組以上の電源供給回路を備え、前記電源供給回路の中
    の1組は、前記電圧制御発振器と前記電圧制御発振器に
    直接信号を出力する回路にのみ電源供給を行なうよう構
    成したことを特徴とするPLL回路。
  12. 【請求項12】 略一定の周波数で繰り返す第1の信号
    と、略一定の周波数で繰り返す第2の信号の周波数を比
    較する周波数比較回路であって、 前記第1の信号と前記第2の信号を入力し、該両入力信
    号が交互に現われるか否かを検知する手段を備え、 該手段は、いずれか一方の信号が、他方の信号が現われ
    てから次の他方の信号が現われまでに、2回以上連続し
    て現われた時に該一方の信号の方が周波数が高いことを
    示す信号を出力するように構成されたことを特徴とする
    周波数比較回路。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の周波数比較回路にお
    いて、 前記交互に現われるか否かを検知する手段は、 前記第1および第2の信号によってセットもしくはリセ
    ットされるS−R型のフリップフロップと、 前記S−R型のフリップフロップの一方の出力を前記第
    1の信号に同期して取り込む第2のフリップフロップ
    と、 前記S−R型のフリップフロップの他方の出力を前記第
    2の信号に同期して取り込む第3のフリップフロップと
    を備え、 前記第2のフリップフロップの出力が所定の一方の出力
    値を取るとき前記第1の信号の方が周波数が高いことを
    示し、 前記第3のフリップフロップの出力が所定の一方の出力
    値を取るとき前記第2の信号の方が周波数が高いことを
    示すように構成されたことを特徴とする周波数比較回
    路。
  14. 【請求項14】 請求項12または請求項13記載の周
    波数比較回路において、 前記交互に現われるか否かを検知する手段は、 前記第1の信号の立ち上がりエッジもしくは立ち下がり
    エッジのいずれかに起動されて所定の時間幅のパルス信
    号を出力する第1のエッジ検出回路と、 前記第2の信号の立ち上がりエッジもしくは立ち下がり
    エッジのいずれかに起動されて前記所定の時間幅と略等
    しい時間幅のパルス信号を出力する第2のエッジ検出回
    路とを備え、 前記交互に現われるか否かを検知する対象の信号とし
    て、前記第1の信号および第2の信号に代えて、前記第
    1および第2のエッジ検出回路の出力するパルス信号を
    用いるよう構成されたことを特徴とする周波数比較回
    路。
  15. 【請求項15】 アナログの制御電圧とデジタルの制御
    信号によって発振周波数を制御される電圧制御発振器
    と、 前記電圧制御発振器から直接もしくは分周回路等を介し
    て出力されるフィードバック信号と外部から加えられる
    リファレンス信号の位相を比較する位相比較回路と、 前記フィードバック信号と前記リファレンス信号の周波
    数を比較する周波数比較回路と、 前記位相比較回路の比較結果および前記周波数比較回路
    の比較結果に基づいて制御パルスを発生する制御パルス
    発生回路と、 前記制御パルスによって出力電圧を制御されるチャージ
    ポンプ回路とを備え、 前記チャージポンプ回路の出力電圧を前記電圧制御発振
    器に前記アナログの制御電圧として加え、 前記位相比較回路の比較結果を前記電圧制御発振器に前
    記デジタルの制御信号として加えることによって、前記
    フィードバック信号と前記リファレンス信号の周波数お
    よび位相を一致させるように構成されたPLL回路であ
    って、 前記パルス発生回路が、 前記周波数比較回路が前記フィードバック信号と前記リ
    ファレンス信号の周波数に差のあることを検知した時に
    は、前記位相比較回路の比較結果にかかわらず前記フィ
    ードバック信号の周波数を前記リファレンス信号の周波
    数に近付かせる制御パルスを発生し、 前記周波数比較回路が前記フィードバック信号と前記リ
    ファレンス信号の周波数に差のあることを検知しなくな
    った後、前記位相比較回路の比較結果が所定回数以上反
    転するまでの間は、前記フィードバック信号の周波数を
    変更するような制御パルスは発生せず、 前記周波数比較回路が前記フィードバック信号と前記リ
    ファレンス信号の周波数に差のあることを検知しなくな
    った後、前記位相比較回路の比較結果が所定回数以上反
    転した後は、前記フィードバック信号の位相が前記リフ
    ァレンス信号の位相に近付くように前記フィードバック
    信号の周波数を変更する制御パルスを発生するように構
    成されたことを特徴とするPLL回路。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のPLL回路におい
    て、 前記周波数比較回路は、請求項12乃至請求項14のい
    ずれかの請求項記載の周波数比較回路であることを特徴
    とするPLL回路。
  17. 【請求項17】 請求項15または請求項16記載のP
    LL回路において、 前記電圧制御発振器の出力を分周する分周回路を備え、 該分周回路の出力を前記フィードバック信号としたこと
    を特徴とするPLL回路。
  18. 【請求項18】 請求項15乃至請求項17のいずれか
    の請求項記載のPLL回路において、 前記PLL回路は1個の半導体集積回路チップの中に構
    成され、 該半導体集積回路チップへの電源供給回路として、前記
    半導体集積回路チップの外部より電源を供給する第1組
    の電源供給回路と、 前記第1組の電源供給回路から抵抗性素子を介して電源
    を供給する第2組の電源供給回路とを備え、 前記第2組の電源供給回路は、 前記PLL回路の前記電圧制御発振器のみ、または、前
    記電圧制御発振器と前記チャージポンプ回路の一部のみ
    に電源を供給するように構成されたことを特徴とするP
    LL回路。
JP18277396A 1995-07-04 1996-06-24 Pll回路および周波数比較回路 Expired - Fee Related JP3698282B2 (ja)

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