JPH0974310A - 指向性アンテナと中継システム用エリアコントロールアンテナと遠距離通信システムとセキュリティーシステム - Google Patents

指向性アンテナと中継システム用エリアコントロールアンテナと遠距離通信システムとセキュリティーシステム

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JPH0974310A
JPH0974310A JP22776895A JP22776895A JPH0974310A JP H0974310 A JPH0974310 A JP H0974310A JP 22776895 A JP22776895 A JP 22776895A JP 22776895 A JP22776895 A JP 22776895A JP H0974310 A JPH0974310 A JP H0974310A
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JP
Japan
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antenna
corner reflector
long side
degrees
wavelength
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JP22776895A
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Kiyoshi Yamamoto
清志 山本
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F II C KK
SOUDAI KK
Original Assignee
F II C KK
SOUDAI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高利得が得られ且つ指向性の先鋭度及び指向
性密度の可変性を有するアンテナの提供と、良質なTV
受信用、遠距離通信用、中継システム用エリアコントロ
ールアンテナ並びに遠距離通信用システム及びセキュリ
ティーシステムの提供。 【解決手段】 短辺2Bと長辺2Aの比率が1対2から
1対3で長辺2Aが2分の1波長に設定された長方形ル
ープ状の給電素子を設け、該給電素子を中央に挟んで、
長辺44が給電素子の長辺2Aの約1倍長から2倍長で
短辺45が給電素子の短辺2Bの約1倍長から3倍長の
方形状に設定された一対の反射板8,8をくの字状に配
したコーナーレフレクター9を設け、該給電素子の長辺
2A上の片側より3分の1から4分の1の位置に給電点
4を取り、支柱6に給電素子とコーナーレフレクター9
相互の絶縁を確保した上で一体化した指向性アンテナ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信に利用す
る指向性アンテナとそれを利用したTV受信用アンテ
ナ、遠距離通信用アンテナ、中継システム用エリアコン
トロールアンテナ並びに遠距離通信システム及びセキュ
リティーシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の水平面内の指向性を有するアンテ
ナとしては、一般に広く用いられている八木アンテナ
と、コーナーレフレクターアンテナ等が知られている。
【0003】コーナーレフレクターアンテナは、導体を
10分の1波長以下に並べたすだれ状の金属網又は金属
板を折り曲げて反射板とし、折り曲げ角の2分の1の中
心線上に、4分の1波長から4分の3波長離して放射器
を配置したものである。そして、一般的に放射器として
は、半波長ダイポールアンテナが用いられ、反射板の折
り曲げ角度は60度又は90度に固定してある。
【0004】TV受信用アンテナの分野にあっては、屋
外用として八木アンテナが多用されているが、通常は、
八木アンテナの本体素子以外に複数の導波器群を前方
に、後方には反射器(又は反射板)を置くことにより単
一の指向性を保証している。一方、屋内用としては、線
状の垂直アンテナを複数合成して利用しているのが実情
である。
【0005】遠距離通信用アンテナの分野にあっては、
HF、VHF波帯を利用する場合には、ダイポール、又
は八木アンテナを用い、移動体の進行方向を操作する
か、もしくはローテーターを用いて旋回させるのがふつ
うである。
【0006】又、中継システム用エリアコントロールア
ンテナの分野にあっては、例えば、複数のVHFまたは
UHF波帯を使用する無線携帯電話機の中継システムを
構築する場合、中継局を一定間隔で格子状に配置するの
が通例であり、図15の様に各中継局が必要最小限の有
効エリアをもってサービスエリアを漏れなくカバーして
いることにより、最も効率的で確実な中継機能が発揮さ
れることになる。
【0007】屋内外における個人の施設内への無断侵入
を検知し通報する形態の無人セキュリティーシステムの
分野にあっては、電波或いは赤外線を利用したものが存
在する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来より八木アンテナ
は、一般に広く用いられているが、送信アンテナとして
は調整、設計が大変難しいこと、構造が弱くなりやす
く、風圧で破損しやすい問題が指摘されている。又、利
得の点を検討すれば、3素子八木アンテナは相対利得が
プラス6dBであり、素子数を増やせば利得も上昇する
が、同時に指向性密度が極度に鋭敏となり、用途が限定
される。尚、長方形ループアンテナの相対利得は4素子
八木相当のプラス6dB以上であり、コーナーレフレク
ターアンテナの標準アンテナに対する相対利得はプラス
9dBである。
【0009】例えば送受信両面の無線業務を営む場合に
は、多素子の八木アンテナ、又はそのスタックを利用し
て特定方向の通信相手方に集中的に電波を放射または受
信することが通例であるが、八木アンテナは導波器を有
し、その為に相当な長さの複雑な無給電素子群を持たね
ばならない。この様な多素子八木アンテナは利得に優れ
ているものの半減角が極めて狭いという特性を有する。
2〜4素子の八木アンテナであれば半減角は適当である
が、その反面、充分な利得が得られないという欠点があ
る。しかも送信可能な周波数の範囲は通例周波数の2倍
を超えることはなく、完全な調整が困難で指向性密度の
変更も不可能である。
【0010】又、従来のコーナーレフレクターアンテナ
は開閉自在な一対の反射板の間に放射器であるダイポー
ルアンテナを配し、容易に高利得が得られるようにした
ものであるが、サイドローブが出やすく調整が難しいこ
とに加えて水平面パターンと垂直面パターンに差異が生
じるという問題があった。
【0011】一方、TV受信用アンテナの分野にあって
は、屋外用として用いる八木アンテナの場合、高利得の
受信性能は中心周波数より上下3倍以内に制限されるの
が普通であるために、VHF波帯、UHF波帯ではアン
テナを別々に設置しなければならず、しかも複数の導波
器群を持つ為に全長が2波長前後でなければ高利得性能
を得ることができないという制約がある。又、従来の屋
内用TV受信用アンテナでは、利得不足やゴーストを免
れることはできず、電波が強い地域以外では映像の鮮明
さの点で屋外アンテナに大きく劣るのが実情であった。
【0012】又、遠距離通信用アンテナは、他の用途に
比べて特に利得の高さが求められ、通信の相手方の位置
が捕捉できた後は、更に指向性密度を高め必要最小限度
の送信出力で通信し得ることが求められる。そして、通
信の相手方を捕捉した後に相手方との相対的位置関係が
変わっても、自動的に相手を追尾することも求められる
場合がある。
【0013】従来の中継システム用エリアコントロール
アンテナでは、各中継局の有効エリア半径が中継局の間
隔に対して相対的に広すぎると、同一の携帯電話機の信
号電波を最初に捕らえる局数が3個以上になってしまう
場合があり、通話チャンネル数の減少が生じやすいばか
りか、転送が過度に頻繁となり、通話の中断事故を誘発
する結果となる。反対に各中継局のエリアが狭すぎる場
合にはサービス漏れの地域が発生したり、通話の中断や
感度不足といった動作エラーが発生し、いずれにしても
一般加入電話としての商業通信サービスとしての信頼性
を欠くことになってしまうという技術的問題が存在す
る。この問題は、単純な全方向アンテナの投入送信電力
を加減することである程度解決するものの、送信機出力
の加減に伴ってエリアの広さも同時に増大してしまうと
いう問題が生じる。
【0014】又、携帯無線電話機器の普及と需要の拡大
に伴って、チャンネルの飽和が都市部を中心に発生する
事態に対しては、中継局間の間隔を接近させることで対
応しているが、これにも一定の限界がある。この解決策
として各中継局のアンテナが確実に一定領域にほぼ一定
の信号電界強度を与える中継サービスを可能とし、更に
は一定領域外には不要な電波を出さないという高度な技
術課題が提起されている。即ち、中継局の投射電波を一
定領域内にほぼ一定の強度で閉じ込める、言い換えれ
ば、正確にサービスエリアをコントロールできるアンテ
ナシステムが切に求められているのである。
【0015】更に、セキュリティーシステムの分野にあ
っては、電波を利用しその周波数の変化を検出する方法
は誤動作が発生しやすく、赤外線を利用したものはコス
トが高くつくという問題が存在する。
【0016】本発明は、上記先行技術に比べ一層の高利
得を得られ、且つ指向性の先鋭度を用途にしたがって加
減できる可変性を有し、更に指向性密度を自由に変更で
きるアンテナを提供すると共に、その特性を利用した従
来より良質なTV受信用アンテナ、遠距離通信用アンテ
ナ、中継システム用エリアコントロールアンテナ並びに
遠距離通信用システム及びセキュリティーシステムの提
供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、2分の√2〜
1波長を長辺とし、3分の1〜2分の1波長を短辺とす
る一対の反射板で形成したコーナーレフレクターの開放
角を60度〜120度の範囲で可変可能としたこと、開
放角の中心線上に、2分の1波長を長辺とし6分の1波
長を短辺とする長方形ループの長辺に給電点を持つ給電
素子を配置したことを特徴とするものである。
【0018】また、前記指向性アンテナと共に、導電材
料を素材とし短辺と長辺の比率が1対2から1対3で長
辺の長さが2分の1波長に設定された長方形ループ状の
給電素子を設け、該給電素子を中央に挟んで、長辺の長
さが給電素子の長辺の約1倍長から2倍長で、短辺の長
さが給電素子の短辺の約1倍長から3倍長の方形状に設
定された一対の反射板をくの字状に配したコーナーレフ
レクターを設け、該給電素子の長辺上の片側より3分の
1から4分の1の位置に給電点を取り、支柱に前記給電
素子とコーナーレフレクターを相互の絶縁を確保した上
で一体的に支持した指向性アンテナでも良く。用途に応
じて反射板の形態やサイズ或いは給電素子のサイズや向
きを変えたり、アンテナを旋回させる回転駆動手段や、
反射板の開き加減を調整する開閉手段を設けても良い。
時にはアンテナを複数並設して全方向アンテナとして用
いる場合もある。
【0019】長方形ループアンテナの放射電波はループ
と垂直な方向の両側に放射され、標準アンテナに近い8
の字型の方向特性を有するが、後方のコーナーレフレク
ターを介して前方に集中的に放射でき、コーナーレフレ
クターの開き角を可変することにより指向性を鋭くで
き、開き角の中心線上に配置した給電素子は高い利得が
得られる。
【0020】したがって、相手方の位置が不明確な場合
は、コーナーレフレクターの開き角を加減することによ
って指向性を2分の1ダイポール程度にゆるめ、入感後
に方位を確かめつつ指向性を絞り、同時に送信出力を絞
って効果的に通信でき、又、相手方の電波の到来方向を
探査しつつ、相手方との通話を中断せずに位置を正確に
計測できる作用を奏するのである。
【0021】短辺と長辺の比率が1対2から1対3で長
辺の長さが2分の1波長に設定された長方形ループ状の
面界輻射型アンテナ(図3)は、電波を反射する際の作
用にスロットアンテナと共通点が多く、給電点の位置を
ずらすことで容易にインピーダンスを調整することので
きる分布定数型アンテナであると同時に、使用波長と比
較して給電素子が小さくなった場合には90度の方向転
換があるものの、広帯域受信性能を持ち、受信時のS/
N比率も良く、反射板を付設しない状態であっても4素
子八木アンテナ並のプラス6dBの性能がある。また、
指向特性は、図16に示すごとくダイポール同様、ルー
プ面に対して垂直方向への8の字型指向性を有し、ある
程度の偏波ダイバーシティー性能をも有する。
【0022】このアンテナを、図6のごとく一定の調整
変更可能な開き角度で構成したコーナーレフレクターの
中央部の付け根付近に、反射板と給電素子間の絶縁を施
して配置することにより面界輻射型の可変指向性密度ア
ンテナが構成される。給電素子自体の指向特性は、先に
も記した通り標準ダイポールアンテナと類似した8の字
型である。該給電素子自体のダイポール相対利得が約6
dBであるのに対し、120度角のコーナーレフレクタ
ー9を入れた場合は、図17に示す分布で約10dB。
90度角のコーナーレフレクター9を入れた場合は図1
8に示す分布で15dB。60度角のものを用いる場合
には図19に示す分布で20dBとなる。この様に、コ
ーナーレフレクターを形成する反射板は電波の集中度を
高めて指向性を強化すると共に、指定方向以外の電波を
カットして受信時のパターン変動の補正を行うことがで
きる。
【0023】又、電波の放射中心点が、反射板の付け根
から約4分の1波長の位置にある場合、ダイポールをコ
ーナーレフレクター間に置く従来のコーナレフレクター
アンテナとは異なって前方サイドローブも発生せず、ア
ンテナの実効開口面積が大きいため利得が前記のごとく
15dBにも達する他、自在に水平面指向性密度を調節
できることで、反射板との連係効果によって立体的にも
整った指向性を持つアンテナとしての特徴が加わること
となる。尚、給電点の位置を反射板の付け根に近い側に
置くことを原則とするが、用途に応じて給電点の位置を
反射板の付け根とは反対側に置くことも可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明による指向性アンテ
ナの実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は
本発明による第1の実施形態を示す側面図である。アン
テナの給電素子(以下アンテナ本体1と称する)は、2
分の1波長を長辺2Aとし、6分の1波長を短辺2Bと
する長方形ループ3を本体素子(放射器)とし(図3参
照)、長辺の設定した支柱6に対し、先方に位置する給
電点4を可動接点とし、フィーダー線は反射板外の位置
より絶縁体のフィーダーのサポーター15で保持され送
受信機へ導かれる。本アンテナは長方形ループ3より電
波が放出し、ショートセクション5でインピーダンス調
整機能を持ち、調整が容易かつ高利得で忠実な再生能力
とダイバーシティー性能を有し、又、本アンテナの偏波
特性は水平偏波を主体とする円偏波である。
【0025】アンテナ本体1の設定した支柱6は、ロー
テーター7により旋回可能としてあり、支柱6には一対
の反射板8,8で形成したコーナーレフレクター9が設
定してある。コーナーレフレクター9を形成する反射板
8,8は、中間に前記アンテナ本体1を位置せしめて、
ヒンジ13,13により二枚の反射板8,8が形成する
角度を可変可能に支柱6に設けてある(図2参照)。
【0026】反射板8,8で形成する角度の中心線上に
アンテナ本体1が常に位置すべく、反射板8,8の支柱
6から等距離に自在継手14を介して等長リンク杆1
0,10を連結し、この等長リンク杆10,10の他端
とアンテナ本体1の直下で支柱6に固定されたシリンダ
ー11の垂直方向へ伸縮するシリンダーロッド12を連
結している。したがって、シリンダーロッド12の伸縮
によって二枚の反射板8,8で形成したコーナーレフレ
クター9は角度可変となり、アンテナ本体は常にその中
心線上に位置することとなる。
【0027】又、コーナーレフレクター9の開き可変角
度は60度乃至120度の範囲とすべく、等長リンク杆
10の長さおよびシリンダーロッド12の伸縮を調節し
てあり、この範囲内で鋭い指向性及び電界強度を充分に
得られる。更に、反射板8,8は金属板又は金属線を2
0分の1波長以内の間隔で格子状に並べた金属線格子を
用い、大きさは長辺を2分の√2〜1波長とし、短辺を
3分の1〜2分の1波長の長方形であり、アンテナ本体
1の大きさ及びコーナーレフレクターの可変角度範囲内
での鋭い指向性を確保している。
【0028】本実施形態でのループアンテナの指向性
は、標準アンテナに類似した8の字型であり、緩い指向
性を有し、利得は4素子八木に匹敵し、相対利得は少な
くともプラス6dBを得ることができる。そして、放射
電波は後方のコーナーレフレクターを介して前方に集中
的に放射され、3エレ八木を上回るループアンテナの電
波強度はコーナーレフレクター作用で倍化され、且つ適
度の先鋭度に調整され、プラス15dB以上の相対利得
を得られた。又、受信専用とした場合でもループアンテ
ナ本体は最大感度方向に置かれ、反射板の集中効果も得
ることができる。
【0029】図6は、上記アンテナを屋外用TV受信ア
ンテナとして構成した第2の実施形態である。この場
合、アンテナ本体1の長辺2Aの長さを2分の1波長、
短辺2Bの長さを6分の1波長から4分の1波長の範囲
で定め、インピーダンスを調整すべく給電点4を長辺2
Aの片側より4分の1から3分の1の範囲で移動可能に
設定し、反射板8は長辺44の長さが前記アンテナ本体
1の長辺2Aの1.4倍から1.5倍、短辺45の長さ
がアンテナ本体1の短辺2Bの2倍に定める。この実施
形態では、ヒンジを用いず支柱6にアンテナ本体1や反
射板8,8等を絶縁支持具15,16を介してそれぞれ
揺動自在に支持する形態が採られている。反射板8は、
方形状とし、各金属格子線の間隔が長辺の15分割以下
(一辺がおおむね4cm以内)の正方形格子を形成す
る。更に金属格子線を波状にウエーブさせておいても良
い。
【0030】使用の際は、一対の反射板8,8より成る
コーナーレフレクター9に対してアンテナ本体1を電波
到来方向に向け、反射板8,8の開放角を60度から1
20度の範囲で画像が最良となるよう調整すれば良い。
このように開放角を変更し電界の強度と指向性の密度を
自在に加減できるので各放送局との距離や方位に合わせ
た設置が可能となる。
【0031】アンテナ本体1のみで反射板8,8を設け
ない状態での利得は6dB程度であるが、反射板8,8
を設けた場合には、最良時で15dBの利得増加があり
弱電界対応性能が見込まれる。又、サイドローブがほと
んど無くゴーストの発生も押さえられる。そして、反射
板8を格子状とすることにより乱反射効果が付加され、
更にその格子線を波型にウエーブさせれば金属格子線を
太くしたと同様の効果が生じ、受風率を上げることなく
反射効率を上げ、しかも、格子線が特定波長に共振する
ことを防止し、乱反射効果を充分に発揮することができ
る。反射板8は、電波の光学的集中のみならず、指定方
向以外の電波を排除し、ループアンテナ固有の空中線効
果を補正する作用を持つものである。
【0032】図8は上記アンテナを屋内用TV受信アン
テナとして構成した第3の実施形態である。このアンテ
ナは、長方形ループ3を絶縁保護板16の表面に薄膜状
に形成し、長辺2Aの長さを2分の1波長、短辺2Bの
長さを4分の1波長に定め、インピーダンスを調整すべ
く給電点4を長辺2Aの片側から4分の1の位置に取っ
て給電線17を導くと共に、一対の反射板8,8を、ア
ンテナ本体1を成す長方形ループ3の長手方向の給電点
4が設けられていない側に、該長方形ループ3を中央に
挟み込む状態で、その短辺に沿った支柱6に60度の開
放角をもって固着したものである。
【0033】該反射板8,8は長方形状を成し、その長
辺44の長さが、前記長方形ループ3の長辺2Aとほぼ
等しく、短辺45の長さが長方形ループ3の短辺2Bを
やや上回る大きさに設定されている。更に、該長方形ル
ープ3より成るアンテナ本体1を一対の反射板8,8と
共に旋回させるべく、絶縁保護板16の下の長辺44中
央に旋回軸18を該絶縁保護板16の短辺45と平行に
固着し、充分な安定性を持ったアンテナ基台19へ回転
自在に立設する。基台19には、必要に応じて高周波増
幅回路等を内蔵する。
【0034】このアンテナにおいて、反射板8は電波を
集中させる作用を奏し、指定方向以外の電波を排除し、
アンテナ本体1の固有中心周波数付近のループアンテナ
固有の欠点である空中線効果を補正し、絶えず前方の電
波を集中させることとなる。より反射板8の効率を上
げ、サイドローブを防止する為には、反射板8を単純な
平板構造とせず、前記の如くウエーブの入った格子状の
ものとして、反射板8に固有周波数を持たせることなく
結果的に格子線を太くしたことと同様の効果が生じるよ
うに構成することが有益である。しかしながら、この方
法を室内アンテナに適用するには問題があるので、同じ
様に効率を高めるべく導電材料より成る板体20に、孔
22をX字状に配列して1単位とするスリット21を複
数設け(図9参照)、図10のようにスリット21の幅
に乱数的な相違をもたせると美観も付加されて効果も高
い。
【0035】この実施形態は、高利得、高感度(15d
Bから20dB)で、中心周波数前後で使用するときは
20dBを上回る。その上、指向性が立体的に完成され
ており、サイドローブがなく旋回方向の調整のみで必ず
電波到来中心方向の電波を集中的に入感し、指定方向以
外の不必要な電波が入らず、ゴーストが発生しない。
又、磁界波動エネルギーを有効に利用できるので、広帯
域使用ができ、この為にVHF,UHF波帯の兼用が可
能である。また、このような高性能を有するにもかかわ
らずサイズが小さくて済み、設置時の調整が容易で水平
方向以外の調整が不要である。
【0036】図13は本発明による指向性アンテナの第
4の実施形態を示したものである。このアンテナは、ア
ンテナ本体1を、長辺2Aの長さが2分の1波長で、ア
ンテナ本体1の短辺2Bの長さが6分の1波長の長方形
の枠型とし、長辺2Aの端から4分の1の位置に一対の
給電点4,4を並べて取り、該アンテナ本体1を、開閉
自在に支持された一対の反射板8,8の中央に配し、該
アンテナ本体1の放射中心が反射板8,8の支持点23
から4分の1波長隔てた位置にくるように固定したもの
である。尚、この時アンテナ本体1の放射中心は、給電
点4を設けた側と反対側の短辺2B近傍の内縁に集中す
る。
【0037】本アンテナにおいてアンテナ本体1自体の
利得は約6dBであるが、前述の如く、120度に開い
た反射板8,8を利用することで約10dBとなり、そ
の角度が90度に狭まると15dB、更に60度に狭ま
ると20dB以上に達する。しかも、反射板8,8の開
放角が60度の時の通信相手を捕捉し得る有効角度範囲
は30度であり、多素子八木スタックを上回る高利得性
を有するにもかかわらず、通信相手の捕捉角度範囲がパ
ラボラアンテナほど極端に狭くならないという特徴もあ
【0038】図5は、本発明による指向性アンテナを複
数組合わせて全方向アンテナとして利用する場合を示す
第5の実施形態を示したもので、同一平面上に4個の互
いに直交する素子に90度角の各々二枚の反射板8,8
の中間角度に4個のアンテナ本体1を配したものであ
る。ローテーターを用いない固定施設とした場合は、中
継局又は放送局としての利用も可能であり、全方向へ略
均等の高利得の電波送出が可能であり、又、多段化する
ことによりスーパーゲイン化も可能となる(図4参
照)。
【0039】図14は、前記第5の実施形態の類例であ
り、携帯用電話中継局のアンテナシステム用に設計した
中継システム用エリアコントロールアンテナ(第6の実
施形態)を示すものである。この実施形態においては、
前述の共振、非共振兼用特性を有する面界輻射型可変指
向性密度アンテナ(請求項3又は4記載の指向性アンテ
ナ)30を、通常の使用状況とは異なる倒伏状態で4個
配し、これらを腕木28を介して90度間隔で配置し、
給電線17を介して電気的整合措置をとった上で4分の
1周期間隔の位相差給電を行い、同時励振させて水平面
上の全方向アンテナとして利用するものである。
【0040】本アンテナを正確なサービスエリアのコン
トロール機能を持たせて使用する場合は、一定領域(カ
バーエリア31)内で電波を封じ、境界線上で明確に電
波を消失(空間への拡散)させる目的で、4個のアンテ
ナ30に等しく水平面34に対して下向きの下垂角βを
設定する必要がある。尚、この下垂角βは通常10度か
ら30度が実用範囲であるとされている。
【0041】図20に示す如く、電波放射の中心軸Oが
アンテナの設置された高所より下方に曲げられた場合、
等電界強度エリア(空間上で受ける電波の強度が等しい
点が連続するエリア)33に対する地表近傍領域32が
全カバーエリア31の半分以上を占める事となり、動作
に必要な最低電界強度が得られる領域が大半となる。こ
の領域はアンテナの設置高度の30倍から50倍に相当
する半径範囲に及び、その地域内では電界強度の偏差が
ほとんど無く均一な電波の照射が可能となる。このアン
テナシステムを用いれば、主として送信電界出力とこの
下垂角度との相互的調節に従って非常に正確なカバーエ
リアのコントロールが可能と成る。
【0042】但し、このアンテナシステム構築の際は、
面界輻射型可変指向性密度アンテナ30単体としてのの
指向性パターンを念頭に置かなければならない。本発明
による指向性アンテナにおいては、開放角度が60度か
ら120度の間で有効に作用するが、そのうち90度か
ら120度の範囲でコーナーレフレクター9の開放角を
調節すれば、図21の様に緩やかにのびるカーテン状の
広い等電界強度領域35を持つこととなる(水平面と交
差する方向の等電界曲線はやや先鋭となる)。即ち、こ
の実施形態では、アンテナ群を水平面上に配列してある
ことに加え、とくにUHF波帯では電波が光に類似した
直進性を持つため、アンテナの設置高、下垂角度β、開
放角度、投入電力との相互関係の調節を適切に実施する
ことにより、カバーエリア31の大半の領域で、端末機
器に対するほぼ一定の電波感度を保持でき、一方では、
カバーエリア31以外では全く電波を入感させないとい
う理想的な支配領域設定が可能となる。
【0043】この中継システム用エリアコントロールア
ンテナによれば、サービスエリアのコントロールが正確
且つ自在なアンテナシステムの構築が可能となる。この
技術的特徴は双方向的通信を要求される携帯、移動加入
電話の中継に限局されず、放送、狭い地域への情報伝達
において、或いは無線通信において正確な領域設定が必
要とされるあらゆる場合に適用可能である。しかも、中
継、放送、送信施設のアンテナとしては動作利得に余裕
があり、受信相手側に対して、信号音声を確実に伝達で
き、送信に関わる電力効率を向上できる。又、構造が比
較的単純で安価に製造できるし、受風率が4%以内とな
るように構成することもできるという利点もある。更
に、4個のアンテナが一体となる構成であるために、仮
に1個に破損が生じてもフェールセーフ性が生じる利点
があり、アンテナ自身のS/N比率が良く、良質な受信
音質を保証することもできる。
【0044】図11は本発明による指向性アンテナを利
用した遠距離通信システムの一例を示したものである。
このシステムに使用したアンテナは、アンテナ本体1の
長辺2Aの長さを2分の1波長、短辺2Bの長さを6分
の1波長とし、長辺2A上の片側から4分の1の位置に
給電点4を設け、開閉自在に支持された一対の反射板
8,8を、アンテナ本体1の放射中心が、該反射板8,
8の支持点23から4分の1波長離れた位置になるよう
に取り付けたものである。前記アンテナ本体1と反射板
8,8は一本の支柱6に固定される一方、反射板8,8
は、アンテナ本体1を中央に配し、リンク機構24によ
り60度から120度の範囲で開閉自在となっている。
支柱6は建造物等の頂に旋回軸25を介して回転可能に
支持され、該旋回軸25をローテーター機構(図示省
略)に連結されることにより、アンテナ本体1と反射板
8,8を一体化して東西南北360度に亘る任意の方向
へ向ける事が可能となっている。
【0045】本システムはこれらの構成により、指向性
を調整しつつ電波到来方向へアンテナ全体を旋回させ、
通信相手に対してアンテナを正確に向ける作業を行いつ
つ指向性を先鋭化することができ、鋭い指向性と高利得
を要求される遠距離通信に適したシステムとなるもので
ある。尚、この反射板8のサイズは、長辺44の長さが
アンテナ本体1の長辺2Aの1.4倍から2倍の長さ
で、短辺45の長さはアンテナ本体1の短辺2Bの2倍
から3倍に設定する。反射板8の構造としては、20分
の1波長以下の間隔をもって配設された金属格子線によ
る網状にすることが望ましい。
【0046】本アンテナの向き及び反射板8,8の開放
角度は、ローテーターやリンク機構24を遠隔制御する
ことにより調整される。その為の管理装置はコンピュー
タシステムなど様々な形で構築できるが、例えば図12
に示すような360度に亘る方位置角と反射板8,8の
開放角をくの字状に表し、同時に指向性密度を表示した
遠隔操作表示板26を設け、それに基いて通信の相手方
との相対方位に応じアンテナの向きや反射板8,8の開
放角度を調節すれば良い。また、通信の相手方を補足し
た後、自動的に相手を追尾する自動追尾装置を設けても
良く、海上における用途の場合は、船体の進路変化を補
正する自動方位維持装置を設けるなど、様々な処理を自
動的に行える自動制御装置を構築しても良い。更に、前
記アンテナの上部に長方形の枠型ループアンテナを4個
水平に90度間隔で配置して成る全方向アンテナを予備
アンテナ27として付設しても良い。
【0047】上記構造の遠距離通信システムをアマチュ
ア無線や海上航行業務に用いれば、HF、VHF帯で用
いた場合にあっては、高利得性と方位指向性に優れ、遠
距離対象に向けて正確に電波を投射できるし、通信の相
手方の位置関係に最適な通信モードで最小限の出力によ
る通信を維持できる。また、国際VHF波帯で用いれ
ば、早期に入出国管理通知が可能となり、予備アンテナ
の付設により悪天候時や氷結時においても予備的な通信
が可能となる。
【0048】図22は、本発明による指向性アンテナを
用いたセキュリティーシステムの一例を示すものであ
る。本システムは基本的に、図13の如く、長辺2Aと
短辺2Bとの比率が1対3の長方形ループ3の各長辺2
Aにおける片側から4分の1の点より一対の給電点4,
4を取り、そこから給電線17を取る形式の面界輻射型
のアンテナ本体1を用いたもので、該アンテナ本体1を
中央に、2枚の格子状反射板8,8を60度の開放角を
もって対称的に配し、アンテナ本体1と反射板8とを一
体化せしめた指向性アンテナを各々具備する送信ユニッ
ト37と受信ユニット38とで構成される。送信ユニッ
ト37のアンテナ本体1については、サイズ縮小を図る
べく図23の様に両長辺にセンターローディングコイル
39を設ける場合もある。
【0049】このセキュリティーシステムの原理は、送
信ユニット37からビーム状の微弱電波を受信ユニット
38に向けて出力し、送信ユニット37と受信ユニット
38間に電波伝送経路40を形成することによる。受信
ユニット38は、送信ユニットより送られる無変調搬送
波の定常利得電位を計測しながら、例えば人が電波伝送
経路40を横切った場合、人体通過に伴って電波伝送経
路40が閉塞された際の電位の大幅な低下を電気的に検
出し、例えば、電波伝搬経路40が平常である状態と比
較して相対的に10dBから15dB以上の大幅な低下
が発生した場合に警報信号41を送出して報知手段等を
作動させる管理装置42を起動するといったものであ
る。受信ユニット38には、警報信号41を例えばV,
UHF波帯のFM信号として発振する発振手段を設け、
そして、管理装置42等に、V,UHF波帯のFM受信
手段を設けておくことにより、複数の検出経路の無線的
且つ一元的な管理を行うことができる。
【0050】実施にあたっては送受信ユニット37,3
8に適当な覆いを被せることが必要となる場合もある。
又、電波伝送経路40中に電波ミラーを設置し、電波伝
送経路40を屈折させることにより、ビーム状の電波に
よる警戒包囲網を敷設することも可能である。更に、前
記警報信号41を前記管理装置42の起動信号とすのみ
ならず、管理装置42を介して或いは直接的に、防犯カ
メラ43の起動信号、或いは警備会社等との電話回線を
接続するスイッチとして利用することも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明はループアンテナ
の長所を最大限実用の通信に活用するものであって、か
つ八木アンテナの高性能をも引き継ぐものであり、請求
項1及び2記載の指向性アンテナは、第一に高利得性に
優れ、受信機としては高感度となり、送信機としては遠
距離性能を与える効果を有する。
【0052】第二には、ループアンテナの本来持つ高忠
実度再生能力で、HF帯ではフェージング減少性が在
り、V、UHF帯ではダイバーシティー性に優れ、通信
のS/N比を上げる効果を有し、第三には、垂直偏波を
含む高指向性の電波は遠距離通達能力を高めるため通信
到達能力を高め、HFでは電波の投射角が低くなりV、
UHFでは通信圏を高める効果を有する。
【0053】第四には、構造が簡易で高度を有すると共
に全長が短くなる効果があり、具体的には占有面積が八
木アンテナの10分の1になる。加えて、風圧耐久力も
大きく向上する。そして、先鋭部がないこと及び小型化
は取り付けも容易となる効果もある。第五に、指向性を
与えることによって近隣妨害と混信を防止する効果をも
有するのである。
【0054】すなわち、本願発明はTV・FM放送の中
継・受信、使用電力に制限がある遠隔無線操作、山岳・
海上でのVHF通信に於いて、到達距離を増大し、送信
機の出力負担を大幅に減少させ、無線通信に伴う近隣妨
害と混信を防止することとなり、更にHFに利用した場
合はSSB、CWによってグローバルな通信を可能とす
るものである。
【0055】殊に、請求項4記載の構造とした指向性ア
ンテナを使用すれば、高利得を得ることが可能で、反射
機構を通じて指定方向の電波が集中されると同時に指定
方向以外の電波をカットし、送信時に必要以外の方向へ
電波を投射せず、これらの特性により通信エリアが拡大
する。また、若干有するダイバーシティー性能が相俟っ
て特にHF帯で遠距離通信性能の高さが顕著となるの
で、UHFからHFまで僅かな電気的整合措置を施すこ
とで広く利用できる。しかも、本アンテナは、ほぼ完全
なペンシルビーム性能を持ち、FB比が大きくサイドロ
ーブが発生しないので、受信時において忠実度の高い再
生が可能となる。従って、従来のコーナーレフレクター
アンテナのような前方サイドローブによる問題が克服さ
れ連続的に指向性密度を変化させることができる。これ
らの結果、通信相手もこの指向性アンテナを使用してい
る場合にあっては、回線確保時に通信の秘密を保護する
ことも可能となる。
【0056】一方、請求項3記載の指向性アンテナは、
基本的には同様の効果を奏するが、遠距離通信での有効
性については、請求項4記載の指向性アンテナと比べて
やや劣る。しかしながら、比較的近距離をカバーする用
途に使用する場合、例えばTV受信に用いれば、受信状
態と非受信状態との切れが良く、容易にアンテナの設置
状態を調節することができる点で都合が良い。
【0057】そして、請求項5又は6記載の指向性アン
テナを屋内用TVアンテナとして使用すれば、前記長所
が相俟って室内条件という厳しい電波条件下でも弱、中
電界対応力を発揮して、高忠実度で鮮明な画像再生が可
能となる。以上のごとく本発明による指向性アンテナを
TV受信用として使用すれば、UHF多局化時代に対応
して、低出力のTV放送局の電波エリア内において確実
に受信することができ、また視聴者の量的拡大を図るこ
とができる。
【0058】請求項7の中継システム用エリアコントロ
ールアンテナを、例えば移動無線加入電話機の中継施設
に利用すれば、カバーエリア内でのチャンネル処理能力
を飛躍的に高め、動作のエラー、サービス漏れを大幅に
減少することが可能である。いわゆるPHSサービスを
両と質の両面から改善することが可能である。また、中
継局間の通信、結合、伝送にあたっては定点的な方法で
一対の面界輻射型アンテナを利用することが可能であ
る。
【0059】又、例えば、本アンテナを、VHF波帯で
使用した場合、主として発展途上国での地域的多目的通
信施設として、一定間隔(15キロメートルから50キ
ロメートル)で線状、格子状に配列して、多目的な行政
サービス(警察、公安、救急、治水、防災)に活用で
き、広大な原野(未開地、砂漠等)の管理を容易にし、
緊急事態の対処のみならず、放送、電信、電話事業等様
々な公益事業に貢献することができる。
【0060】又、請求項3記載の指向性アンテナや請求
項8記載の遠距離通信システムを使用すれば、アマチュ
ア無線、航行業務無線、軍用、公共用途において、通信
に必要な送信電力を最小限に絞りつつ、お互いに混信、
妨害を避けつつ、希少資源である電波を有効に活用させ
遠距離、近距離両面の電波通信を、量と質の両面から発
展させることができる。
【0061】請求項9記載のセキュリティーシステム
は、全方向アンテナを利用した各受信装置との連係によ
り、無線的な方法による全面的管理が可能で、建造物に
損害を及ぼすことなく低コストで機器システムを構築、
撤去できる利点がある。また、周波数検知方式と比べて
小さな外乱(小動物の通過や樹木の揺れ)による誤動作
が少なく、微小な電波を使用するので人畜無害である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による指向性アンテナの第1の実施形態
を示す側面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】本発明による指向性アンテナのアンテナ本体の
側面図である。
【図4】図3のアンテナ本体を多段化した一例を示す一
部側面図である。
【図5】本発明による指向性アンテナを用いて全方向ア
ンテナとした場合の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明による指向性アンテナを屋外用TVアン
テナとして構成した第2の実施形態を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明による第2の実施形態のアンテナ本体を
示す概略図である。
【図8】本発明による指向性アンテナを屋内用TVアン
テナとして構成した第3の実施形態を示す斜視図であ
る。
【図9】本発明による第3の実施形態に用いる反射板の
一例を示す概略図である。
【図10】本発明による第3の実施形態の反射板に設け
るスリットの一例を示す平面図である。
【図11】本発明による指向性アンテナを用いた遠距離
通信システムの一例を示す外観図である。
【図12】本発明による指向性アンテナにおける遠隔操
作表示板の一例を示す概略図である。
【図13】本発明による指向性アンテナを送受信型可変
指向性密度アンテナとして構成した第4の実施形態を示
す斜視図である。
【図14】本発明による中継システム用エリアコントロ
ールアンテナの一例を示す斜視図である。
【図15】携帯用電話中継局のアンテナシステムの一例
を示す概略図である。
【図16】方形ループ状面界輻射型アンテナの指向特性
を示す説明図である。
【図17】面界輻射型可変指向性アンテナの指向特性及
び利得を示す説明図である。
【図18】面界輻射型可変指向性アンテナの指向特性及
び利得を示す説明図である。
【図19】面界輻射型可変指向性アンテナの指向特性及
び利得を示す説明図である。
【図20】中継システム用エリアコントロールアンテナ
の下垂角と等電界強度エリアとの関係を示す説明図であ
る。
【図21】面界輻射型可変指向性アンテナの指向特性を
示す説明図である。
【図22】本発明によるセキュリティーシステムの一例
を示す構成図である。
【図23】受信ユニットに用いたアンテナ本体の側面図
である。
【符号の説明】
2A 長辺 2B 短辺 3 長方形ループ 4 給電点 6 支柱 8 反射板 9 コーナーレフレクター 44 長辺 45 短辺 19 基台 21 スリット 22 孔 27 予備アンテナ 29 支持柱 37 送信ユニット 38 受信ユニット 41 警報信号 42 管理装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2分の√2〜1波長を長辺とし、3分の
    1〜2分の1波長を短辺とする一対の反射板(8,8)
    で形成したコーナーレフレクター(9)の開放角を60
    度〜120度の範囲で可変可能としたこと、開放角の中
    心線上に、2分の1波長を長辺(2A)とし6分の1波
    長を短辺(2B)とする長方形ループ(3)の長辺(2
    A)に給電点(4)を持つ給電素子を配置したことを特
    徴とする指向性アンテナ。
  2. 【請求項2】 導電材料を素材とし短辺(2B)と長辺
    (2A)の比率が1対2から1対3で長辺(2A)の長
    さが2分の1波長に設定された長方形ループ状の給電素
    子を設け、該給電素子を中央に挟んで、長辺(44)の
    長さが給電素子の長辺(2A)の約1倍長から2倍長で
    短辺(45)の長さが給電素子の短辺(2B)の約1倍
    長から3倍長の方形状に設定された一対の反射板(8,
    8)をくの字状に配したコーナーレフレクター(9)を
    設け、該給電素子の長辺(2A)上の片側より3分の1
    から4分の1の位置に給電点(4)を取り、基体に支持
    された支柱(6)に前記給電素子とコーナーレフレクタ
    ー(9)を相互の絶縁を確保した上で一体的に支持した
    ことを特徴とする指向性アンテナ。
  3. 【請求項3】 前記給電素子の長手方向における給電点
    (4)のある側の反対の端部近傍にコーナーレフレクタ
    ー(9)の角を位置せしめたことを特徴とする請求項2
    記載の指向性アンテナ。
  4. 【請求項4】 前記給電素子の放射中心をコーナーレフ
    レクター(9)の角から4分の1波長離れた位置に設定
    すべく給電素子の長手方向における給電点(4)のある
    側の端部近傍にコーナーレフレクター(9)の角を位置
    せしめたことを特徴とする請求項2記載の指向性アンテ
    ナ。
  5. 【請求項5】 前記コーナーレフレクター(9)を構成
    する反射板(8)を60度の開放角をもって固定し、安
    定載置可能な基台(19)へ旋回自在に立設したことを
    特徴とする請求項3記載の指向性アンテナ。
  6. 【請求項6】 前記反射板(8,8)に、複数の孔(2
    2)をX字状に配して1単位とするスリット(21)を
    複数穿設し、該スリット(21)を構成する孔(22)
    の幅を乱数的に異ならせたことを特徴とする請求項5記
    載の指向性アンテナ。
  7. 【請求項7】 前記コーナーレフレクター(9)を構成
    する一対の反射板(8,8)を開放角が少なくとも60
    度から120度の範囲で設定し得るように配した請求項
    3又は4記載の指向性アンテナの集合体であって、基体
    に支持された支持柱(29)の回りに前記指向性アンテ
    ナを90度間隔で平面的に4個配設し、隣合う指向性ア
    ンテナは水平方向について相互に90度異なる方向を向
    き、且つ各々が水平より10度から30度下方を向いて
    いることを特徴とする中継システム用エリアコントロー
    ルアンテナ。
  8. 【請求項8】 前記コーナーレフレクター(9)を構成
    する一対の反射板(8,8)を開放角が少なくとも60
    度から120度の範囲で設定し得るように配した請求項
    4記載の指向性アンテナを回転駆動手段で旋回自在に立
    設すると共に、コーナーレフレクター(9)の開放角を
    変化させる開閉手段を設け、これらを遠隔制御する管理
    装置と、長方形ループ状を呈する4個のアンテナ素子を
    90度間隔で平面的に配して成る全方向予備アンテナ
    (27)を具備することを特徴とする遠距離通信システ
    ム。
  9. 【請求項9】 コーナーレフレクター(9)を構成する
    反射板(8)を60度の開放角をもって固定した請求項
    4記載の指向性アンテナを有する送信ユニット(37)
    及び受信ユニット(38)と、受信ユニット(38)か
    らの警報信号(41)を受けて所定の防災処理を行う管
    理装置(42)より構成され、受信ユニット(38)に
    警報信号(41)を電波として送出する全方向アンテナ
    素子を具備した発信手段を設け、管理装置に警報信号を
    受信する全方向アンテナ素子を具備した受信手段を設け
    たことを特徴とするセキュリティーシステム。
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