JPH0972824A - フィルタ検査装置 - Google Patents

フィルタ検査装置

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Publication number
JPH0972824A
JPH0972824A JP7230964A JP23096495A JPH0972824A JP H0972824 A JPH0972824 A JP H0972824A JP 7230964 A JP7230964 A JP 7230964A JP 23096495 A JP23096495 A JP 23096495A JP H0972824 A JPH0972824 A JP H0972824A
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JP
Japan
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filter
crt
signal
color filter
transmittance
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JP7230964A
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English (en)
Inventor
Koji Ichigaya
弘司 市ヶ谷
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SEFUTO KENKYUSHO KK
Original Assignee
SEFUTO KENKYUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーフィルタ等のマクロ的な欠陥を高い感
度で検査でき、また、このような検査を自動化できるフ
ィルタ検査装置を提供する 【解決手段】 CRT10の前面に検査対象となるカラ
ーフィルタ11を配置し、その前方に三つのホトセンサ
12R、12G、12Bからなるセンサ部12を設け
る。カラーフィルタ11とセンサ部12の間は、外部か
らの光の侵入を防止するために、フード13で覆う。信
号発生部14は、CRT10にラスター走査を行わせる
ラスター信号を発生し、その出力信号はCRT10用の
モニター回路15へ供給される。また、この信号発生部
14の出力は、表示部16にも供給される。センサ部1
2の出力信号は、増幅回路17を経て画像表示部16へ
供給される。CRT10は、蛍光体として、超短残光白
色蛍光体を塗布したものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に使
用されるカラーフィルタ等を検査するフィルタ検査装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置用カラーフィルタ(以下
「カラーフィルタ」という)は、透明なガラス基板上の
それぞれの画素に対応した位置に赤色(R)、緑色
(G)、青色(B)の微小なフィルタを規則正しく配置
したもので、例えば顔料レジストとフォトリソグラフィ
を組み合わせた顔料分散法などの方法によって作製され
る。このようにして得られるカラーフィルタには、特定
画素の微小フィルタに欠落が生じたり、微小な異物が混
入するといったミクロ的な欠陥の他に、カラーフィルタ
全体として見たときに部分的に濃淡が生じたり、色ムラ
が生じるといったマクロ的な欠陥がある。
【0003】ミクロ的な欠陥の検査としては、画像処理
及びパターン認識を行う方法がある。これは、例えば9
画素ずつの微小なフィルタをCCDカメラで撮像し、こ
れらを互いに比較対照し、差分演算を行うことによっ
て、ミクロ的な欠陥を検出し、同時に、その位置や寸法
を計測する方法である。この方法によれば、コンピュー
タを用いて処理することができるので、自動化が相当程
度進んでいる。
【0004】マクロ的な欠陥は、主として、微小フィル
タの厚みや濃度が変動して透過率が不均一となっている
ことに起因する。例えば、カラーフィルタのうち、中央
部の画素の微小フィルタの透過率がその周囲に比べて小
さければ、カラーフィルタを全体的に見たときに、中央
部だけが暗く見える。また、R,G,Bのうち、例えば
Rの微小フィルタだけが所定の透過率よりも大きくなっ
ていれば、カラーフィルタ全体として赤っぽく見える。
このようなムラについては、例えば「米国における液晶
ディスプレイの市場動向とパネル検査の現状」(イング
モウ・ルウ他、株式会社工業調査会発行、電子材料19
94年9月号別冊「液晶ディスプレイ技術」)に詳述さ
れている。これまでは、このようなカラーフィルタのム
ラの検出は、カラーフィルタの背後から光を当てて人間
が目で見て検査するという、目視検査に頼っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、人間の目視
検査に頼らざるを得ないマクロ的な欠陥の検査では、僅
かなムラまで完全に検出することは困難である。また、
かかる検査には熟練を要するため、検査を実行できる人
が限られるとともに、検査者によって検査結果が異なっ
たり、また、検出された欠陥を定量化できないという問
題がある。このため、マクロ的な欠陥検査を自動化し、
定量的かつ客観的な検査を実現したいという要請があ
る。
【0006】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
のであり、カラーフィルタ等のマクロ的な欠陥を高い精
度で検査でき、また、このような検査を自動化できるフ
ィルタ検査装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1記載の発明は、検査対象であるフィルタの
一方の面に対向して近接配置されるCRTと、前記CR
Tの表示画面にスポット状の輝点を表示させるとともに
表示画面上で走査させるための信号を発生し前記CRT
に供給する信号発生手段と、前記フィルタの他方の面に
対向して配置され、前記CRTの表示画面上の輝点から
発せられ、前記フィルタを透過した光信号を電気信号に
変換する光電変換手段とを備え、前記光電変換手段の出
力信号に基づいて、走査した各輝点についてフィルタの
透過率を検査することを特徴とするものである。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記光電変換手段の出力信号に基づいて、
走査した各輝点についてのフィルタの透過率を、フィル
タ全体について一見して視認できるよう画像表示する画
像表示手段を設けたことを特徴とするものである。請求
項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明におい
て、前記CRTは、超短残光白色蛍光体を塗布したもの
であることを特徴とするものである。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1,2又3
記載の発明において、前記信号発生手段は、前記CRT
に供給する信号に高周波の振幅変調をかけることを特徴
とするものである。請求項5記載の発明は、請求項1,
2,3又は4記載の発明において、前記フィルタは、カ
ラー液晶表示装置のカラーフィルタであることを特徴と
するものである。
【0010】
【作用】信号発生手段は、CRTに、白色の輝点を表示
させ、これを例えば30フレーム/秒の速度でラスター
走査を行わせる信号を発生する。CRTとしては、超短
残光白色蛍光体を塗布したものを用いることによって、
高いS/N比で高速な検査が可能となる。CRTの輝点
から発せられた光は、検査対象である例えばカラー液晶
表示装置等のフィルタを透過して光電変換手段に到達す
る。このため、フィルタの透過率が小さく吸収される光
の量が多ければ、光電変換手段の出力信号は小さくな
り、フィルタの透過率が大きく吸収される光の量が少な
ければ光電変換手段の出力信号は大きくなる。光電変換
手段からの出力信号をA/D変換して取り込めば、上記
輝点をCRT画面上て1フレーム分走査させたときに、
走査した各輝点に対するフィルタの透過率がディジタル
情報として得られる。このディジタル情報に基づいて、
例えば輝点がフィルタの1画素よりも小さい場合には、
フィルタのそれぞれの画素ごとの透過率を求めることが
できる他、透過率ムラなどのマクロ的な欠陥も検査する
ことができる。また、コンピュータによる適当なアルゴ
リズムを利用し、適当な閾値を設定することによって、
フィルタの良・不良を自動的に判定するようにすること
も可能となる。
【0011】また、前記光電変換手段の出力信号に基づ
いて、走査した各輝点についてのフィルタの透過率を表
示する画像表示手段を設けることにより、フィルタ全体
の透過率の変化を、一見して視認できる。更に、特に、
超短残光白色蛍光体ではなく、通常の蛍光体を塗布した
CRTの場合に、信号発生手段からCRTに供給される
輝度の信号に高周波の振幅変調をかけることによって、
光電変換手段の出力信号からDC分を除去することによ
って、高いS/N比でのムラの検出が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。図1は、本発明の第一の
実施形態であるフィルタ検査装置の概略構成図である。
図1において、CRT10の前面には、これと対向する
ように、検査対象となるカラーフィルタ11を近接配置
し、その前方にセンサ部12を設ける。センサ部12は
三つのホトセンサ12R、12G、12Bからなり、こ
れらは、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)
の光を検出する。カラーフィルタ11とセンサ部12の
間は、外部からの光の侵入を防止するために、フード1
3で覆う。信号発生部14は、CRT10にラスター走
査を行わせるためのラスター信号を発生するもので、そ
の出力信号はCRT10用のモニター回路15へ供給さ
れる。また、この信号発生部14の出力は、画像表示部
16にも供給される。センサ部12の出力信号は、増幅
回路17を経て画像表示部16へ供給される。
【0013】CRT10は、蛍光体として、超短残光白
色蛍光体を塗布したものを用いる。図2は、テレビジョ
ン受像機用CRTに用いられる一般的な蛍光体の残光特
性(a)と超短残光白色蛍光体の残光特性(b)を比較
して示した図である。いずれの蛍光体も、時刻tにおい
て電子ビームが照射されると高い輝度で発光し、その後
徐々に輝度が低下するという点で共通するが、超短残光
白色蛍光体の輝度の低下速度は、通常の蛍光体のそれに
比べると極めて速い。すなわち、超短残光白色蛍光体で
は、一般のテレビジョン受像機用のCRTに用いられて
いる蛍光体に比べて残光時間が極めて短い。このような
超短残光白色蛍光体は、かつて、映画フィルムをテレビ
信号に変換するための装置に用いられていたフライング
・スポット・チューブ(飛点管)の蛍光体として使われ
ていた。
【0014】図3は、通常の白色蛍光体を塗布したCR
T(a)と超短残光白色蛍光体を塗布したCRT(b)
を、通常のテレビジョン受像機と同じ30フレーム/
秒、水平同期周波数15.75KHz で走査させた状態
を、超高速カメラで撮影したときの様子を概略的に示し
た図である。CRTは、B点からE点まで、電子ビーム
をラスター走査して画面全体をカバーする。通常の白色
蛍光体を塗布したCRTでは、図2(a)に示すよう
に、電子ビームが30で示す位置に達しても、それ以前
に走査した部分の蛍光体は、上記の残光特性によって依
然として発光し続けている。かかる残光特性があること
によって、画像信号によって電子ビームを走査させたと
きに人間の目に当該画像が認識される。一方、超短残光
白色蛍光体を塗布したCRTでは、図2(b)に示すよ
うに、電子ビームが当たった後に僅かに残光があるけ
で、短時間で発光しなくなるため、ほぼ輝点のみが
(a)の30と同じ位置にスポット状に見える。
【0015】図1において、超短残光白色蛍光体が塗布
されたCRT10で電子ビームをラスター走査させる
と、その表示面では上記のようなスポット状の輝点が1
ラインずつ左から右に高速に移動する。超短残光白色蛍
光体を光源として発せられた光は、検査対象であるカラ
ーフィルタ11を透過してセンサ部12に達する。した
がって、センサ部12における光の量は、カラーフィル
タ11における光の吸収のされ方に依存して変化する。
【0016】図4(a)は、一例として、R用のホトセ
ンサ12Rの出力信号の概略を示したものである。尚、
ここでは、CRT10の表示面における輝点の大きさ
を、各画素のそれぞれのカラーフィルタの大きさよりも
小さく絞った場合の信号とする。カラーフィルタには
R,G,B3色の微小フィルタが順番に規則正しく配置
されているので、同図に示すように、ホトセンサ12R
の出力信号は、CRT上の輝点からの光がRのフィルタ
を通過する場合にのみハイレベルとなり、その他のとこ
ろではローレベルとなっている。R用のフィルタの透過
率がいたるところで一定であれば、ホトセンサ12Rの
出力信号のハイレベルの電圧値は常に一定となる。これ
に対して、ホトセンサ12Rの出力信号のハイレベルの
電圧値が他よりも小さいところ(同図に記号pで示す)
があれば、その光が透過したR用フィルタは、他の部分
に比べて光の透過率が小さいことを示し、逆に、ハイレ
ベルの電圧値が他よりも大きいところがあれば、その光
が透過したR用フィルタは、他の部分に比べて光の透過
率が大きいことを示す。
【0017】センサ部12の出力信号は、図1に示す増
幅回路17によって増幅されたあと、適当なフィルタ回
路を通して平均化される。図4(b)は、このようにし
て平均化した信号(平均化信号)qの変化の様子を示
す。同図に示すように、ハイレベルの電圧値が他よりも
小さい部分では、平均化信号の値が小さくなり、逆に、
ハイレベルの電圧値が他よりも大きい部分では、平均化
信号の値は大きくなる。このように、平均化信号の変化
は、丁度、カラーフィルタのムラに対応する。この平均
化信号を画像表示部16に入力し、更に、CRTのモニ
ター回路15に供給される信号と同じラスター信号を信
号発生部14から画像表示部16に供給すると、この平
均化信号の変化を画像として、画像表示部16に表示さ
せることができる。このようにして画像表示部16に表
示される画像は、検査対象であるカラーフィルタ11に
生じているムラを強調して映し出したものとなる。ま
た、センサ部12の出力信号をフィルタ回路を通して平
均化する代わりに、CRT10のスポット状の輝点の大
きさを、数画素にわたる程度に大きくすれば、信号がセ
ンサ部12から出力される時点で、既に図4(b)に示
すような平均化された信号となる。
【0018】図5は、上記のようにして検査対象である
カラーフィルタ11の広い部分に生じたムラの様子の一
例を画像表示部16に示した図である。同図では、フィ
ルタ11の中央部に透過率の低い暗い部分が示されてい
る。このようにカラーフィルタ11の全体的なムラを強
調して表示させることによって、通常の目視検査では気
づかないわずかなムラであっても、図1に示すように、
画像表示部16上に強調して表示することによって、容
易に検出できるようになり、したがって熟練者でなくて
も簡単にカラーフィルタの検査を行うことができる。
尚、図4及び図5では、R用のホトセンサ12Rからの
信号だけを考えたが、G用、B用のホトセンサセンサ1
2G、12Bからの信号についても、全く同様の処理を
行うことができる。
【0019】一方、センサ部12の出力を増幅回路17
に供給する代わりに、各ホトセンサの出力信号をA/D
変換したあと、コンピュータなどに取り込んで、所定の
基準値と比較するなどの適当な処理を施せば、フィルタ
の透過率が他と異なる箇所を画素単位で特定することが
可能となる。しかも、かかる処理に要する時間は、画像
処理などの複雑な処理を行う場合に比べて、極めて短時
間で済む。このため、従来のように画素単位で画像を取
り込んで、差分演算を行い、画像認識処理を行う場合に
比べて、大幅に検査時間が短縮されるという利点があ
る。
【0020】ところで、上記のようにしてCRTのスポ
ット状の輝点を光源として利用する場合に、各点におけ
る輝点の輝度が異なっていると、それは検出結果に影響
し、精度が低下する原因となる。しかし、表示面に蛍光
体を塗布し、これに電子ビームを照射して発光させると
いう技術は、テレビジョン受像機用ブラウン管を始めと
するすべてのCRTにおいて共通した技術であり、長年
の技術的な蓄積によって、蛍光体をCRTの表示面全体
に極めて均一に塗布することができるようになってい
る。したがって、CRTの表示面におけるスポット状の
輝点は、どこでもほとんど一定と考えることができる。
これに対して、CCDを用いてカラーフィルタの各画素
ごとの画像を取り込む方法では、CCDの各受光セル自
体にいくらかの感度のムラが生じることは避けられな
い。また、カラーCCDの場合には、それぞれのセルに
R,G,Bの微小フィルタが設けられており、これらの
微小フィルタの透過率が常に均一であるとはいえない。
このため、本実施形態におけるムラの検出は、CCDを
用いた場合に比べて、高いS/N比を実現できる。
【0021】また、上記のように、通常のテレビジョン
受像機と同じ30フレーム/秒の速度でラスター走査さ
せた場合、1枚のカラーフィルタの検査に要する時間は
30分の1秒となり、非常に高速な検査が可能となる。
尚、これほどの高速さを要求されない場合には、ラスタ
ー走査の速度を小さくするようにしてもよい。また、こ
のようにラスター走査の速度を小さくすれば、超短残光
白色蛍光体ではなく、通常の蛍光体を塗布したCRTで
あっても、十分なS/N比を実現できる。
【0022】図6は、本発明の第二の実施の形態を示し
た概略構成図である。同図において、図1に示したもの
と同一の機能を有するものについては同一の符号を付
し、その説明を省略する。図6では、センサ部12の三
つのホトセンサ12R、12G、12Bの出力信号を、
A/D変換器20によってディジタル信号に変換し、パ
ーソナルコンピュータ21に取り込む。このようして一
旦ディジタル信号に変化してしまえば、あとは必要に応
じて種々の処理を行うことが可能である。例えば、カラ
ーフィルタ11を装着しない状態で、まず、1フレーム
分のラスター走査を行い、そのときのセンサ部12から
の信号をA/D変換し、これを基準データとしてパーソ
ナルコンピュータ21に取り込んでおく。その後、検査
対象であるカラーフィルタ11を装着し、同じようにし
て1フレーム分のディジタル信号を取り込む。このよう
にして得られた二組のデータについて差分演算を行え
ば、仮にCRTのスポット状の輝点の輝度が場所によっ
て異なる場合であっても、その影響を排除して、カラー
フィルタの正確な透過率の変動を検査することができ
る。
【0023】また、図6のように、一旦ディジタル信号
に変化したものについても、適当な信号処理によって、
カラーフィルタの各位置の透過率の変化を強調して、パ
ーソナルコンピュータのモニターにグラフィック表示す
れば、図1の場合と同様に、カラーフィルタのムラを視
覚的に表示させることができる。更に、ディジタルデー
タに変化すれば、欠陥やムラの数値的な処理も可能とな
り、定量的な取り扱いが可能となる。このため、例え
ば、ディジタル化した信号値にある一定の変動幅を設定
し、それ以上の変動が生じた場合には自動的にそのカラ
ーフィルタを不良品と判断するといったアルゴリズムを
適用して、必要に応じてラインからの排除機構を設ける
ことも可能である。更に、例えば、カラーフィルタのあ
る点の透過率が、平均値から10%変動する場合であっ
ても、その変動のし方が、液晶パネルの一方の端部から
他方の端部まで徐々に変化して10%変化するのか、隣
合う画素で直ちに10%変動するのかによって、見た目
のムラの感じ方が異なり、後者の場合には、前者ほど、
画像表示上の問題は生じない。したがって、このような
場合の良、不良の判断も、定量的な取り扱いをすること
によって、より柔軟な対応が可能となる。このようにし
て得られたディジタルデータは、製品の良、不良の判定
だけでなく、どのような場合にどの程度の透過率の変動
が発生するかというデータを蓄積することによって、製
造工程の改善にも役立つ貴重な情報となる。
【0024】上記の各実施形態では、CRT10とし
て、図2(b)及び図3(b)に示すような残光特性を
有する超短残光白色蛍光体を塗布したものを用いた場合
について説明したが、以下では、図2(a)及び図3
(a)に示すような残光特性を有する蛍光体を塗布した
一般的なCRTを用いて、カラーフィルタの検査を行う
場合について説明する。仮に、図2(a)及び図3
(a)に示すような残光特性を有する蛍光体を塗布した
CRTを用いて、図1及び図6に示すような構成でカラ
ーフィルタの検査を行うと、センサ部12から得られる
出力信号には、CRTの電子ビームが当たっている部分
からの光の他に、それ以前に電子ビームが当たったとき
の残光によって発光しているCRTの部分からの光も含
まれる。したがって、この信号を上記と同様に処理して
も、そのS/N比は著しく低下することになる。
【0025】そこで、図2(a)及び図3(a)に示す
ような残光特性を有する蛍光体を塗布した一般的なCR
Tを用いる場合には、信号発生部14からモニター回路
15に供給する信号に高周波の振幅変調をかけることに
よって、CRT上の輝点の輝度を高周波で変動させる。
図7は、このようにして変調した場合に、センサ部12
から得られる信号の概略を示したものである。同図に示
す信号のうち、DC成分は主として蛍光体の残光によっ
て生じる成分であり、この上に乗ったAC成分は、この
変調によって生じるものである。
【0026】通常のテレビジョン受像機の場合、電子ビ
ームを1ライン分走査するのに要する時間は約70μse
c である。したがって、幅が100mmのカラーフィルタ
を検査する場合、輝点が画面上を1mm移動するの要する
時間は約0.7μsec である。信号発生部14からモニ
ター回路15に供給する信号に、一例として100MHz
の振幅変調をかけるとすると、輝点は1mm移動する0.
7μsec の間に約70回点滅する。このため、時間をう
んと引き延ばして考えると、輝点はほぼ静止した状態で
点滅していると考えることができる。
【0027】図7に示す信号から、図8に示すようなフ
ィルタ回路40を介してDC成分を除去し、このAC成
分だけを取り出すと、その振幅の大きさが検査対象であ
るカラーフィルタの透過率に対応する。このAC成分を
アンプ41で増幅し、検波回路42で検波すると、図4
(b)に示した信号と同様の信号が得られる。この信号
の変化の仕方は、検査対象であるカラーフィルタ11に
ついての透過率の変化に対応し、図1及び図6のセンサ
部12から得られる出力信号と等価なものとなる。した
がって、上記と同様の処理を行うことによって、カラー
フィルタの欠陥を検出することができる。このような方
法を用いれば、テレビジョン受像機などに用いられてい
る一般的な蛍光体が塗布されたCRTを、液晶カラーフ
ィルタの検査に利用することが可能となる。また、残光
特性などは、温度その他の影響を受けやすいので、この
ような方法を超短残光白色蛍光体が塗布されたCRTに
適用することによって、精度をより向上させることもで
きる。
【0028】本発明は、上記の各実施形態に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内で種々の変更が可能で
ある。例えば、上記の各実施形態では、センサ部12に
三つのホトセンサ12R,12G,12Bを用いたが、
センサ部12の前方にR,G又はBのフィルタを配置し
て、各色のフィルタについてそれぞれ測定するようにす
れば、1個のホトセンサだけを設ければよい。あるい
は、また、白色CRTの代わりに、カラーCRTを用い
て、R,G,B各色のスポットを表示させるようにして
も、ホトセンサを1個にすることができる。また、カラ
ーフィルタではなく、モノクロのフィルタを検査する場
合であれば、当然、ホトセンサは1個で足りる。
【0029】更に、上記各実施形態では、液晶表示装置
用のカラーフィルタを検査する場合について説明した
が、例えば、カラー液晶表示装置と同様のカラーフィル
タが用いられているカラーCCDカメラのカラーフィル
タ等の検査にも、本発明を適用できることは言うまでも
ない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、光電変換手段からの出力信号に対し信号処
理手段によって適当な処理を施すことによって、検査対
象であるフィルタの透過率の変化を定量的に求めること
ができるので、コンピュータ等を用いる周知の方法によ
って、高速かつ自動的に検査対象であるフィルタの良・
不良を判定することが可能となるフィルタ検査装置を提
供することができる。
【0031】請求項2記載の発明によれば、光電変換手
段から出力信号を画像表示手段に供給するとともに、C
RT上で輝点を走査させる信号をこの画像表示手段にも
供給することによって、検査対象であるフィルタのマク
ロ的なムラを強調した状態で画像表示させることが可能
となるので、通常の目視検査では見落とすようなわずか
なムラも検出でき、検査精度が向上するフィルタ検査装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態であるフィルタ検査装
置の概略構成図である。
【図2】一般的な蛍光体と超短残光白色蛍光体の残光特
性を比較して示す図である。
【図3】一般的な蛍光体を塗布したCRTと、超短残光
白色蛍光体を塗布したCRTの残光の様子を示す図であ
る。
【図4】赤色(R)用のホトセンサの出力信号の概略概
略及びこの信号を平均化した信号の概略を示す図であ
る。
【図5】検査対象であるカラーフィルタの広い部分に生
じたムラの様子の一例を画像表示部に示した図である。
【図6】本発明の第二の実施形態であるフィルタ検査装
置の概略構成図である。
【図7】ラスター信号を高周波で振幅変調してときに得
られるホトセンサの出力信号の概略を示す図である。
【図8】DC成分を除去するフィルタ回路及び検波回路
を示す図である。
【符号の説明】
10 CRT 11 カラーフィルタ 12 センサ部 12R,12G,12B ホトセンサ 13 フード 14 信号発生部 15 モニター回路 16 画像表示部 17 増幅回路 20 A/D変換器 21 パーソナルコンピュータ 40 フィルタ回路 41 アンプ 42 検波回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象であるフィルタの一方の面に対
    向して近接配置されるCRTと、 前記CRTの表示画面にスポット状の輝点を表示させる
    とともに表示画面上で走査させるための信号を発生し前
    記CRTに供給する信号発生手段と、 前記フィルタの他方の面に対向して配置され、前記CR
    Tの表示画面上の輝点から発せられ、前記フィルタを透
    過した光信号を電気信号に変換する光電変換手段とを備
    え、 前記光電変換手段の出力信号に基づいて、走査した各輝
    点についてフィルタの透過率を検査することを特徴とす
    るフィルタ検査装置。
  2. 【請求項2】 前記光電変換手段の出力信号に基づい
    て、走査した各輝点についてのフィルタの透過率を、フ
    ィルタ全体について一見して視認できるよう画像表示す
    る画像表示手段を設けたことを特徴とする請求項1記載
    のフィルタ検査装置。
  3. 【請求項3】 前記CRTは、超短残光白色蛍光体を塗
    布したものであることを特徴とする請求項1又は2記載
    のフィルタ検査装置。
  4. 【請求項4】 前記信号発生手段は、前記CRTに供給
    する信号に振幅変調をかけることを特徴とする請求項
    1,2又は3記載のフィルタ検査装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタは、カラー液晶表示装置の
    カラーフィルタであることを特徴とする請求項1,2,
    3又は4記載のフィルタ検査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004177193A (ja) * 2002-11-26 2004-06-24 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタ評価装置
WO2008066129A1 (fr) * 2006-11-29 2008-06-05 Sharp Kabushiki Kaisha Appareil d'analyse, procédé d'analyse, système d'analyse de prise d'image, procédé de fabrication d'un filtre coloré, et programme d'analyse
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