JPH0971958A - マンホールのステップ取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】特別な部材を準備する必要がなく、しかも、周
壁部が薄い合成樹脂製のマンホールにも、確実にステッ
プを取り付けることができる。 【解決手段】合成樹脂製の中間部構造体１２内に配置さ
れたステップ２０の上下各一対の取付アーム２３および
２４が、中間部構造体１２の上端部および下端部のフラ
ンジ部１２ｂおよび１２ｃに隣接してそれぞれ設けられ
た上下各一対の貫通孔１３ｅおよび１３ｆ内に、それぞ
れ挿入される。そして、中間部構造体１２のフランジ部
１２ｃと底部構造体１１のフランジ部１１ｄとともに、
下側の取付アーム２４もボルト１４およびナット１５に
よって締結される。また、中間部構造体１２のフランジ
部１２ｂと上部構造体１３のフランジ部１３ｃととも
に、上側の取付アーム２３もボルト１４およびナット１
５によって締結される。各貫通孔１３ｅおよび１３ｆ内
には、エポキシ樹脂等の充填材が充填される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製のマン
ホール内に配置されて、マンホール内を作業員が昇降す
るために使用されるステップの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】下水管に接続されるマンホールの内周面
には、作業員が内部を昇降するためのステップが取り付
けられている。例えば、特開昭６０−５１２４１号公報
には、コンクリート製のマンホールの内周面に、「コ」
字状に屈曲された足場金具の各端部を埋設して取り付け
る方法が開示されている。

【０００３】また、特開昭５５−１１１５３２号公報に
は、繊維強化プラスチック製のマンホール周壁部に、足
場金具を取り付ける方法が開示されている。この取付方
法では、マンホール外周面に密着させて、この当材とと
もに、足場金具の各端部を固定するようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】特開昭６０−５１２４
１号公報に開示された方法では、周壁部が厚くなったコ
ンクリート製のマンホールでは、足場金具を確実に固定
することができるが、周壁部が薄い合成樹脂製のマンホ
ールでは、足場金具を確実に固定することができず、周
壁部を厚くしなければならない。従って、このような方
法を合成樹脂製のマンホールに採用すると、経済性およ
び軽量による施工性の良好さが損なわれるという問題が
ある。

【０００５】特開昭５５−１１１５３２号公報に開示さ
れた取付方法では、マンホール外周面に密着する当材を
準備しなければならず、面倒である。又、従来のコンク
リートマンホールは、インバートを施工現場でモルタル
を充填して成形していたため位置決めが困難であり、ス
テップの下端は宙づりだった。

【０００６】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、特別な部材を準備する必要がな
く、しかも、周壁部が薄い合成樹脂製のマンホールに
も、確実にステップを取り付けることができるマンホー
ルのステップ取付構造を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のマンホールのス
テップ取付構造は、端部にフランジ部を有する筒状に構
成された複数個の構造体を上下方向に並べて、隣接する
各構造体のフランジ部同士をボルトおよびナットによっ
て締結されるマンホールと、上下方向に延びる一対の支
柱の間に複数個の足場が架設されており、各支柱の上端
部および下端部からそれぞれ取付アームが同方向に水平
に延出したステップと、マンホールを構成する任意の構
造体の周壁部に、その構造体内に配置されたステップの
各取付アームが挿通するように、上端部および下端部の
各フランジ部に隣接してそれぞれ設けられた上下各一対
の貫通孔と、を具備し、構造体内に配置されたステップ
の各取付アームが、前記各貫通孔に挿通され、その構造
体のフランジ部と、その構造体にそれぞれ隣接して配置
される各構造体のフランジ部とともに、ボルトおよびナ
ットによって一体的に結合されたことを特徴とするもの
であり、そのことにより上記目的が達成される。

【０００８】また、本発明のマンホールのステップ取付
構造は、端部にフランジ部を有する筒状に構成された複
数個の構造体を上下方向に並べて、隣接する各構造体の
フランジ部同士をボルトおよびナットによって締結され
るマンホールと、上下方向に延びる一対の支柱の間に複
数個の足場が架設されており、各支柱に上下方向に適当
な間隔をあけて水平に延出するように取付アームが取り
付けられたステップと、マンホールを構成する任意の構
造体の周壁部に、その構造体内に配置されたステップの
各取付アームがそれぞれ挿通するようにそれぞれ設けら
れた貫通孔と、を具備し、構造体内に配置された取付ア
ームが、前記各貫通孔に挿通され、その構造体の周壁部
の外周面に沿って配置された板材または棒材にそれぞれ
一体的に取り付けられることにより、その周壁部に固定
されているを特徴とするものであり、そのことにより上
記目的が達成される。

【０００９】また、本発明のマンホールのステップ取付
構造は、端部にフランジ部を有する筒状に構成された複
数個の構造体を上下方向に並べて、隣接する各構造体の
フランジ部同士をボルトおよびナットによって締結され
るマンホールと、上下方向に延びる一対の支柱の間に複
数個の足場が架設されており、マンホールの底部を構成
する底部構造体内に配設される部分に、各支柱に適当な
間隔をあけて水平に延出するように一対の取付アームが
取り付けられたステップと、前記底部構造体の周壁部
に、底部構造体内に配置されたステップの各取付アーム
が挿通するようにそれぞれ設けられた貫通孔と、底部構
造体の底壁部にステップの各支柱が嵌着するように設け
られた孔部と、を具備し、底部構造体内に配置されるス
テップの、上方の各取付アームが、前記各貫通孔に挿通
され、底部構造体のフランジ部と、底部構造体の上方に
隣接して配置される構造体のフランジ部とともに、ボル
トとナットにより一体的に結合され、下方の各取付アー
ムが、前記各貫通孔に挿通され、その構造体の周壁部の
外周面に沿って配置された板材または棒材にそれぞれ一
体的に取り付けられることにより、その周壁部に固定さ
れ、ステップの各支柱の下端が底部構造体の底壁部に固
定されていることを特徴とするものであり、そのことに
より上記目的が達成される。

【００１０】〔作用〕本発明のマンホールのステップ取
付構造では、複数の構造体を上下方向に並べて、隣接す
る各構造体のフランジ部同士をボルトおよびナットによ
って締結する際に、任意の構造体の上端部および下端部
のフランジ部に隣接してそれぞれ設けられた上下各一対
の貫通孔内に、その構造体内に位置されたステップの上
下各一対の取付アームがそれぞれ挿通される。そして、
各貫通孔内を挿通した各取付アームの先端部が、各貫通
孔が設けられた構造体のフランジ部と、その構造体の上
下にそれぞれ配置される各構造体のフランジ部ととも
に、ボルトおよびナットによって締結される。各貫通孔
内には、エポキシ樹脂等の充填材が注入されて硬化され
る。

【００１１】また、複数の構造体を上下方向に並べて、
隣接する各構造体のフランジ部同士をボルトおよびナッ
トによって締結し、いずれかの構造体の周壁部に対し
て、ステップを取り付ける際に、ステップの各取付アー
ムに対応する周壁部に貫通孔が形成される。そして、ス
テップの各取付アームが貫通孔をそれぞれ挿通して、周
壁部の外周面に沿って配置された板材または棒材に、各
取付アームの先端部が固定される。これにより、ステッ
プが、構造体の周壁部に固定される。

【００１２】また、複数の構造体を上下方向に並べて、
隣接する各構造体のフランジ部同士をボルトおよびナッ
トによって締結し、底部構造体に対して、ステップの底
部構造体内に配設される部分を取り付ける際に、底部構
造体の上端部のフランジに隣接してそれぞれ設けられた
各貫通孔内に、底部構造体内に配設される部分の上方の
各取付アームが挿通され、その先端部が底部構造体と、
その上に配置される構造体のフランジとともに、ボルト
およびナットにて締結される。また、ステップの下方の
各取付アームが各貫通孔を挿通して、周壁部の外周面に
沿って配設された板または棒材に、各取付アームの先端
部が固定される。各貫通孔内には、エボキシ樹脂等の充
填材が注入硬化される。これらより、ステップが底部構
造体の周壁部に固定される。同時に、例えば、ステップ
の各支柱の下端が、底部構造体の低壁部に設けられた孔
部に、水膨張性ゴム等のシール材を介して嵌着されよう
にして、ステップが底部構造体の低壁部にも固定され
る。

【００１３】

【発明の実施の態様】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。

【００１４】図１は本発明のマンホールのステップ取付
構造の一例を示すマンホール全体の一部破断側面図であ
る。マンホール１０は、合成樹脂によって構成された有
底長円筒状の底部構造体１１と、合成樹脂により長円筒
状に構成されて底部構造体１１上に同心状に配置された
中間部構造体１２と、合成樹脂により中空の円錐台状に
構成されて中間部構造体１２上に配置された上部構造体
１３とを有している。

【００１５】底部構造体１１には、周壁部１１ａから放
射方向に突出する管状の挿し口部１１ｂが設けられてお
り、また、その挿し口部１１ｂとは対向する位置に、放
射方向に突出する受け口部１１ｃが設けられている。挿
し口部１１ｂおよび受け口部１１ｃには下水管がそれぞ
れ接続される。

【００１６】底部構造体１１における周壁部１１ａの上
端部には、水平状態で外方に延出するフランジ部１１ｄ
が設けられている。フランジ部１１ｄには、周方向に適
当な間隔をあけて複数のボルト孔（図示せず）が設けら
れている。このような構成の底部構造体１１は、所定の
合成樹脂によって一体的に成形されている。

【００１７】底部構造体１１上に設けられた中間部構造
体１２は、底部構造体１１の周壁部１１ａよりも肉厚の
小さい周壁部１２ａを有しており、上端面および下端面
がそれぞれ開口している。この周壁部１２ａの外径は、
底部構造体１１の外径と等しくなっている。

【００１８】中間部構造体１２における周壁部１２ａの
上端部および下端部には、水平に外方に延出するフラン
ジ部１２ｂおよび１２ｃがそれぞれ設けられている。各
フランジ部１２ｂおよび１２ｃには、周方向に適当な間
隔をあけて複数のボルト孔（図示せず）が設けられてい
る。

【００１９】このような構成の中間部構造体１２も、所
定の合成樹脂によって一体的に成形されている。そし
て、下端部に設けられたフランジ部１２ｃが、底部構造
体１１の上端部に設けられたフランジ部１１ｄ上に載置
されて、各フランジ部１２ｃおよび１２ｄの相互に整合
状態になったそれぞれのボルト孔にボルト１４が挿通さ
れてナット１５によって締結される。

【００２０】中間部構造体１２上に設けられた上部構造
体１３は、上端部および下端部がそれぞれ開口するとと
もに、一方の側部が傾斜状態になった周壁部１３ａを有
している。上部構造体１３の上下方向長さは、中間部構
造体１２の上下方向長さに等しくなっている。周壁部１
３ａの上端部の開口は、下端部の開口に対して傾斜した
側部とは反対側に偏心しており、傾斜した側部とは反対
側に位置する周壁部１３ａの側部内周面は鉛直になって
いる。周壁部１３ａの上端部および下端部には、水平状
に外方に延出するフランジ部１３ｂおよび１３ｃがそれ
ぞれ設けられている。各フランジ部１３ｂおよび１３ｃ
には、周方向に適当な間隔をあけて複数のボルト孔（図
示せず）が設けられている。

【００２１】このような構成の上部構造体１３も、所定
の合成樹脂によって一体的に成形されている。そして、
下端部に設けられたフランジ部１３ｃが、中間部構造体
１２の上端部に設けられたフランジ部１２ｂ上に載置さ
れて、各フランジ部１３ｃおよび１２ｂの整合状態にな
ったそれぞれのボルト孔内にボルト１４が挿通されてナ
ット１５によって締結される。

【００２２】上部構造体１３上には、蓋支持構造体１６
が設けられている。この蓋支持構造体１６は、上下方向
長さが短い、円筒状をした周壁部１６ａを有しており、
その周壁部１６ａの下端部に、水平状に外方に延出する
フランジ部１６ｂが設けられている。フランジ部１６ｂ
には、周方向に適当な間隔をあけて複数のボルト孔（図
示せず）が設けられている。

【００２３】このような構成の蓋支持構造体１６は、一
般的に使用されているように鋳鉄製である。そして、下
端部に設けられたフランジ部１６ｂが、上部構造体１３
の上端部に設けられたフランジ部１３ｂ上に載置され
て、各フランジ部１６ｂおよび１３ｂの整合状態になっ
たそれぞれのボルト孔内にボルト１４が挿通されてナッ
ト１５によって締結されている。蓋支持構造体１６にお
ける周壁部１６ａの上端部内には蓋が嵌合されて、周壁
部１６ａが閉塞される。

【００２４】底部構造体１１、中間部構造体１２、上部
構造体１３、蓋支持構造体１６によって構成されたマン
ホール１０は、上部構造体１３の鉛直になった周壁部１
３ａの内周面、および、中間部構造体１２の周壁部１２
ａ内周面に沿って、ステップ２０がそれぞれ取り付けら
れる。図２は、ステップ２０の一例を示す斜視図であ
る。ステップ２０は、それぞれが上下方向に延びる一対
の支柱２１と、各支柱２１間に上下方向に等しい間隔を
あけて水平に架設された３本の足場２２とを有してい
る。

【００２５】各支柱２１は、例えば、３００ｍｍの間隔
をあけて配置されており、それぞれの上下方向長さは、
中間部構造体１２および上部構造体１３の上下方向長さ
に等しく、例えば６００ｍｍになっている。各支柱２１
の上端面には、位置決め穴２１ａがそれぞれ設けられて
おり、また、各支柱の下端面には、各位置決め穴２１ａ
内に嵌合し得る位置決め突起２１ｂがそれぞれ設けられ
ている。

【００２６】また、各支柱２１の上部および下部には、
水平方向に片持ち状態で支持された取付アーム２３およ
び２４がそれぞれ設けられている。各取付アーム２３お
よび２４は、断面正方形状をしており、相互に平行にな
っている。そして、上側の取付アーム２３の上面と下側
の取付アーム２４の下面との間隔は、中間部構造体１２
の上端部および下端部に設けられたフランジ部１２ｂお
よび１２ｃの間隔、および、上部構造体１３の上端部お
よび下端部に設けられたフランジ部１３ｂおよび１３ｃ
の間隔に、それぞれ等しくなっている。各取付アーム２
３および２４の先端部には、上下方向に貫通するボルト
孔２３ａおよび２４ａがそれぞれ設けられている。

【００２７】図１に示すように、上部構造体１３の周壁
部１３ａにおける鉛直になった内周面の上端部には、内
外方向に貫通する一対の貫通孔１３ｅが設けられてい
る。各貫通孔１３ｅは、フランジ部１３ｂに隣接してお
り、各貫通孔１３ｅの上端縁は、上部構造体１３の上端
部に設けられたフランジ部１３ｂの下面に対応してい
る。また、各貫通孔１３ｅの間隔は、ステップ２０の各
取付アーム２３同士の間隔に対応しており、従って、各
取付アーム２３は、各貫通孔１３ｅをそれぞれ挿通し得
るようになっている。

【００２８】上部構造体１３の周壁部１３ａにおける鉛
直になった内周面の下端部にも、下端部のフランジ部１
３ｃに隣接して、内外方向に貫通する一対の貫通孔１３
ｆが設けられている。各貫通孔１３ｆの下端縁は、上部
構造体１３の下端部に設けられたフランジ部１３ｃの上
面に対応している。また、各貫通孔１３ｆの間隔は、ス
テップ２０の各取付アーム２４同士の間隔に対応してお
り、各取付アーム２４は、各貫通孔１３ｆにそれぞれ挿
通し得るようになっている。

【００２９】中間部構造体１２における周壁部１２ａの
上端部および下端部にも、各一対の貫通孔１２ｅおよび
１２ｆが、それぞれ、フランジ部１２ｂおよび１２ｃに
隣接して設けられている。各貫通孔１２ｅおよび１２ｆ
は、上部構造体１３の周壁部１３ａに設けられた各貫通
孔１３ｅおよび１３ｆの下方域に配置されている。そし
て、上側の一対の貫通孔１２ｅの上端縁は、中間部構造
体１２の上端部に設けられたフランジ部１２ｂの下面に
対応している。また、各貫通孔１２ｅの間隔は、ステッ
プ２０の各取付アーム２３同士の間隔に対応しており、
各取付アーム２３は、各貫通孔１２ｅをそれぞれ挿通し
得るようになっている。下側の一対の貫通孔１２ｆの下
端縁は、中間部構造体１２の下端部に設けられたフラン
ジ部１２ｃの上面に対応している。また、各貫通孔１２
ｆの間隔は、ステップ２０の各取付アーム２４同士の間
隔に対応しており、各取付アーム２４は、各貫通孔１２
ｆをそれぞれ挿通し得るようになっている。

【００３０】上部構造体１３内に配置されるステップ２
０は、図３に示すように、上端部に設けられた各取付ア
ーム２３が、上部構造体１３の上端部に設けられた一対
の貫通孔１３ｅ内にそれぞれ挿通されるとともに、下端
部に設けられた各取付アーム２４が、上部構造体１３の
下端部に設けられた一対の貫通孔１３ｆ内にそれぞれ挿
通され、これにより、上部構造体１３に支持される。そ
して、各取付アーム２３の先端部に設けられたボルト孔
２３ａが、上部構造体１３の上側のフランジ体１３ｂに
設けられたボルト孔に整合状態とされる。

【００３１】このフランジ体１３ｂのボルト孔には、蓋
支持構造体１６のフランジ部１６ｂに設けられたボルト
孔が整合状態になっており、蓋支持構造体１６のフラン
ジ体１６ｂに設けられたボルト孔と、上部構造体１３の
フランジ体１３ｂに設けられたボルト孔と、各取付アー
ム２３に設けられたボルト孔２３ａとが相互に整合状態
になって、それらのボルト孔内にボルト１４が挿通され
る。そしてボルト１４にナットが螺合されることによ
り、蓋支持構造体１６のフランジ体１６ｂと上部構造体
１３のフランジ体１３ｂと各取付アーム２３とが一体に
締結される。

【００３２】各取付アーム２３が挿通する各貫通孔１３
ｅには、エポキシ樹脂等の充填材１８が注入されて硬化
される。これにより、ステップ２０の上端部が、上部構
造体１３に取り付けられる。

【００３３】このステップ２０の下端部に設けられた各
取付アーム２４は、上部構造体１３の下端部に設けられ
た貫通孔１３ｆにそれぞれ挿通されて、上部構造体１３
のフランジ部１３ｃと中間部構造体１２の上端部に設け
られたフランジ部１２ｂとともに、ボルト１４およびナ
ット１５によって締結される。そして、各貫通孔１３ｆ
内にエポキシ樹脂等の充填材１８が充填されて硬化され
ることにより、ステップ２０の各取付アーム２４が、上
部構造体１３に取り付けられる。

【００３４】中間部構造体１２内に配置されるステップ
２０も、上側の各取付アーム２３が、中間部構造体１２
の上端部に設けられた貫通孔１２ｅにそれぞれ挿通され
て、中間部構造体１２のフランジ部１２ｂと上部構造体
１３の下端部に設けられたフランジ部１３ｃとともに、
ボルト１４およびナット１５によって締結される。そし
て、各貫通孔１２ｅ内にエポキシ樹脂等の充填材１８が
充填されて硬化されることにより、ステップ２０の各取
付アーム２３が、中間部構造体１３に取り付けられる。

【００３５】このとき、そのステップ２０は、各支柱２
１の上端面に設けられた位置決め孔２１ａが、上部取付
体１３に取り付けられたステップ２０における各支柱２
１の下端面に設けられた位置決め突起２１ｂに嵌合され
て、位置決めされる。

【００３６】下側の各取付アーム２４も、中間部構造体
１２の下端部に設けられた貫通孔１２ｆにそれぞれ挿通
されて、中間部構造体１２のフランジ部１２ｃと底部構
造体１１の上端部に設けられたフランジ部１１ｄととも
に、ボルト１４およびナット１５によって締結される。
そして、各貫通孔１２ｆ内にエポキシ樹脂等の充填材１
８が充填されて硬化されることにより、ステップ２０の
各取付アーム２４が、中間部構造体１２に取り付けられ
る。

【００３７】図４は、本発明のマンホールのステップ取
付構造に使用されるステップの他の実施例を示す斜視図
である。このステップ２０は、各支柱２１には、上部の
各足場２２および中央部の各足場２２にそれぞれ対応し
た高さ位置に、上部の取付アーム２３と平行になるよう
に、各一対の取付アーム２５および２６が、それぞれ取
り付けられている。各取付アーム２５および２６は、円
柱状をしており、それぞれの先端部に、ネジ溝２５ａお
よび２６ａがそれぞれ設けられている。

【００３８】このようなステップ２０は、図５に示すよ
うに、下部の取付アーム２４が、中間部構造体１２の下
側のフランジ部１２ｃに、ボルト１４およびナット１５
によって取り付けられるが、上部の取付アーム２３は、
鉄板３０によって、各取付アーム２５および２６ととも
に、中間部構造体１２の周壁部１２ａに固定されるよう
になっている。

【００３９】すなわち、上部の各取付アーム２３は、中
間部構造体１２の周壁部１２ａに設けられた各貫通孔１
２ｇをそれぞれ貫通しており、また、各取付アーム２５
及び２６も、中間部構造体１２の周壁部１２ａに設けら
れた各貫通孔１２ｈおよび１２ｋをそれぞれ貫通してい
る。そして、中間部構造体１２の周壁部１２ａに沿って
湾曲した鉄板３０が、その周壁部１２ａの外周面に沿っ
て配置されて、その鉄板３０に設けられた各貫通孔３１
を、各取付アーム２３、各取付アーム２５および２６が
それぞれ貫通している。各取付アーム２５および２６に
は、鉄板３０と中間部構造体１２の周壁部１２ａとの間
に位置するように、パッキング３３および３４が、それ
ぞれ嵌合されている。そして、各取付アーム２５および
２６の先端部のネジ溝２５ａおよび２６ａにナット３５
および３６がそれぞれネジ結合される。各ナット３５お
よび３６は、鉄板３０を押圧しており、鉄板３０は、各
パッキング３３および３４を介して、中間部構造体１２
の周壁部１２ａに圧接されている。

【００４０】鉄板３０の貫通孔３１を貫通する上部の取
付アーム２３は、先端部のボルト孔２３ａにネジ結合さ
れたボルト１４およびナット１５によって抜け止めされ
ている。中間構造体１２の周壁部１２ａに設けられた各
貫通孔１２ｇ、１２ｈおよび１２ｋ内には、前記実施例
と同様に、充填材１８がそれぞれ充填される。その他の
構成は、前記実施例と同様である。

【００４１】本実施例では、ステップ２０の長さが、中
間部構造体１２および上部構造体１３の上下方向長さに
対応していないような場合にも、中間部構造体１２およ
び上部構造体１３の周壁部１２ａおよび１３ａに容易に
取り付けることができる。

【００４２】なお、本実施例では、各取付アーム２３、
２５、２６を、鉄板３０によって連結する構成であった
が、水平方向に隣接する各取付アーム２３同士、２５同
士等を棒材によって連結するようにしてもよい。

【００４３】図６は、本発明のマンホールのステップ取
付構造の他の例を示す一部破断側面図である。底部構造
体１１内に配設されるステップ２０が、底部構造体１１
の周壁部１２ａと底壁部に固定されるようになってい
る。

【００４４】すなわち、底部構造体１１内に配設される
ステップ２０には、支柱２１に適当な間隔をあけて水平
に延出するように一対の取付アーム２３，２４が取り付
けられている。取付アーム２３，２４の先端部には、そ
れぞれ特に図示しないボルト孔が設けられている。底部
構造体１１の周壁部１１ａには、底部構造体１１内に配
置されるステップ２０の各取付アーム２３，２４が挿通
するようにそれぞれ貫通孔１１ｅ，１１ｆが設けられて
いる。また、底部構造体１１の底壁部には、ステップの
各支柱が嵌着されるように設けられた孔部１１ｇが設け
られている。

【００４５】ステップ２０は、上方の各取付アーム２３
が、底部構造体１１の貫通孔１１ｅに充填材１８を介し
て挿通され、フランジ部１１ｄと、中間部構造体１２の
フランジ部１２ｃとともに、ボルト１４とナット５によ
り一体的に結合され、下方の各取付アーム２４が、貫通
孔１１ｆに充填材１８を介して挿通され、底部構造体１
１の周壁部１１ａの外周面に沿って配置された板材また
は棒材３０にそれぞれ一体的に取り付けられることによ
り、その周壁部１１ａに固定されている。また、ステッ
プ２０の各支柱２１の下端が底部構造体１１の底壁部に
設けられた孔部１１ｅに水膨張ゴムのようなシール材を
介して嵌着されている。

【００４６】

【発明の効果】本発明のマンホールのステップ取付構造
は、このように、マンホールを構成する構造体同士を連
結する際に、構造体に設けられた各貫通孔を挿通したス
テップの取付アームが、各構造体と一体に締結されるた
めに、ステップは強固に取り付けられる。請求項１記載
の発明は、構造体同士を連結するボルトナットをステッ
プの取付アーム用の締結具として兼用できるため、特別
の部材も必要でなく、作業は容易である。また、フラン
ジ部は肉厚であるため、強度的に優れている。請求項２
記載の発明は、周壁を介してステップの取付アームと板
材または棒材とで箱状に形成されるために、強度的に優
れている。請求項３記載の発明は、合成樹脂製で工場成
形であり、ステップの下端とインバートの上面との位置
が決まっているため固定することかできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマンホールのステップ取付構造の一例
を示すマンホール全体の一部破断側面図である。

【図２】その取付構造に使用されるステップの斜視図で
ある。

【図３】その取付構造の要部を示すマンホールの一部の
平断面図である。

【図４】本発明のマンホールのステップ取付構造に使用
されるステップの他の実施例を示す斜視図である。

【図５】そのステップを使用した取付構造の要部縦断面
図である。

【図６】本発明のマンホールのステップ取付構造の別の
例を示す一部破断側面図である。

【符号の説明】 １０ マンホール １１ 底部構造体 １１ａ 周壁部 １１ｄ フランジ部 １１ｅ，１１ｆ 貫通孔 １１ｇ 孔部 １２ 中間部構造体 １２ａ 周壁部 １２ｂ，１２ｃ フランジ部 １２ｅ，１２ｆ，１２ｇ，１２ｈ，１２ｋ 貫通孔 １３ 上部構造体 １３ａ 周壁部 １３ｂ，１３ｃ フランジ部 １３ｅ，１３ｆ 貫通孔 １４ ボルト １５ ナット １６ 蓋支持構造体 １６ａ 周壁部 １６ｂ フランジ体 １８ 充填材 ２０ ステップ ２１ 支柱 ２２ 足場 ２３，２４，２５，２６ 取付アーム ２３ａ，２４ａ ボルト孔 ３０ 鉄板 ３３ パッキング ３４ ナット

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 端部にフランジ部を有する筒状に構成さ
   れた複数個の構造体を上下方向に並べて、隣接する各構
   造体のフランジ部同士をボルトおよびナットによって締
   結されるマンホールと、 上下方向に延びる一対の支柱の間に複数個の足場が架設
   されており、各支柱の上端部および下端部からそれぞれ
   取付アームが同方向に水平に延出したステップと、 マンホールを構成する任意の構造体の周壁部に、その構
   造体内に配置されたステップの各取付アームが挿通する
   ように、上端部および下端部の各フランジ部に隣接して
   それぞれ設けられた上下各一対の貫通孔と、を具備し、 構造体内に配置されたステップの各取付アームが、前記
   各貫通孔に挿通され、その構造体のフランジ部と、その
   構造体にそれぞれ隣接して配置される各構造体のフラン
   ジ部とともに、ボルトおよびナットによって一体的に結
   合されたことを特徴とするマンホールのステップ取付構
   造。
2. 【請求項２】 端部にフランジ部を有する筒状に構成さ
   れた複数個の構造体を上下方向に並べて、隣接する各構
   造体のフランジ部同士をボルトおよびナットによって締
   結されるマンホールと、 上下方向に延びる一対の支柱の間に複数個の足場が架設
   されており、各支柱に上下方向に適当な間隔をあけて水
   平に延出するように取付アームが取り付けられたステッ
   プと、 マンホールを構成する任意の構造体の周壁部に、その構
   造体内に配置されたステップの各取付アームがそれぞれ
   挿通するようにそれぞれ設けられた貫通孔と、を具備
   し、 構造体内に配置された取付アームが、前記各貫通孔に挿
   通され、その構造体の周壁部の外周面に沿って配置され
   た板材または棒材にそれぞれ一体的に取り付けられるこ
   とにより、その周壁部に固定されていることを特徴とす
   るマンホールのステップ取付構造。
3. 【請求項３】 端部にフランジ部を有する筒状に構成さ
   れた複数個の構造体を上下方向に並べて、隣接する各構
   造体のフランジ部同士をボルトおよびナットによって締
   結されるマンホールと、 上下方向に延びる一対の支柱の間に複数個の足場が架設
   されており、マンホールの底部を構成する底部構造体内
   に配設される部分に、各支柱に適当な間隔をあけて水平
   に延出するように一対の取付アームが取り付けられたス
   テップと、 前記底部構造体の周壁部に、底部構造体内に配置された
   ステップの各取付アームが挿通するようにそれぞれ設け
   られた貫通孔と、底部構造体の底壁部にステップの各支
   柱が嵌着するように設けられた孔部と、を具備し、 底部構造体内に配置されるステップの、上方の各取付ア
   ームが、前記各貫通孔に挿通され、底部構造体のフラン
   ジ部と、底部構造体の上方に隣接して配置される構造体
   のフランジ部とともに、ボルトとナットにより一体的に
   結合され、下方の各取付アームが、前記各貫通孔に挿通
   され、その構造体の周壁部の外周面に沿って配置された
   板材または棒材にそれぞれ一体的に取り付けられること
   により、その周壁部に固定され、ステップの各支柱の下
   端が底部構造体の底壁部に固定されていることを特徴と
   するマンホールのステップ取付構造。