JPH097186A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生装置

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JPH097186A
JPH097186A JP15446895A JP15446895A JPH097186A JP H097186 A JPH097186 A JP H097186A JP 15446895 A JP15446895 A JP 15446895A JP 15446895 A JP15446895 A JP 15446895A JP H097186 A JPH097186 A JP H097186A
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speed
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Hiroto Kitai
博人 北井
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シーク開始時の振動を抑制し、かつ簡単な構
成でシーク動作を制御できるようにする。 【構成】 光学ヘッドと光カード107の相対移動速
度、及び移動距離を検出する手段と、予め徐々に増加す
るように決められた第1の目標速度を発生する手段と、
目標位置までの距離と移動距離の差に応じた第2の目標
速度を発生する増幅回路301と、この第1、第2の目
標速度のうち一方を選択する切換回路302と、選択さ
れた目標速度と移動速度の差に応じた速度制御信号を発
生する増幅回路305とを具備し、シーク動作を開始す
る場合は、第1の目標速度と移動速度の差に応じた速度
制御信号によって振動波モータ228を制御し、移動速
度が所定速度に達した場合は、第2の目標速度と移動速
度の差に応じた速度制御信号によって振動波モータ22
8を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体に情報を
記録あるいは再生する光学的情報記録再生装置に関し、
光ヘッド部の光ビームを記録媒体の目的のトラックにア
クセスする場合の速度制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光学的に情報を記録し、あるいは
再生する光学的情報記録再生装置においては、レーザ光
を用いて高密度情報記録媒体に大容量の情報の記録、再
生を行っている。このような光学的情報記録再生装置と
しては、情報の記録や再生を迅速、かつ安定して行うた
めには、光学ヘッドを記録媒体の目標トラックに正確、
かつ高速でランダムアクセスすることが要求される。通
常、光学ヘッドを目標トラックにアクセスする場合、対
物レンズなどの光学素子が内蔵された光学ヘッドをリニ
アモータの駆動により回転している記録ディスクの半径
方向に移動させて目標トラックにアクセスする方法が採
られている。
【0003】図18はこのような従来の光学ヘッドのア
クセス制御回路を示したブロック図である。図中501
は光学ヘッドの位置を検出する光学スケールであり、速
度信号発生回路502では光学スケール501の信号の
パルス間隔から光学ヘッドの移動速度信号を発生する。
また、位置信号発生回路503では光学ヘッド501の
信号をアップ・ダウンカウントすることによって光学ヘ
ッドの現在の位置を示す位置信号を発生する。減算回路
504では位置信号と目標位置を示す目標位置信号xi
の差分が検出され、位置差に応じた基準速度信号が出力
される。
【0004】関数発生回路505では基準速度信号に応
じた速度カーブ信号を発生し、差動増幅回路506では
速度カーブ信号と速度信号発生回路502の速度信号の
差に応じた信号を出力する。そして、この駆動回路50
7ではこの信号をもとにリニアモータ508を駆動し、
光学ヘッドを目標トラックへ移動させる。このように従
来においては、光学ヘッドを目標トラックにアクセスす
る場合、光学ヘッドの速度信号と目標位置までの位置差
に応じた基準速度信号との差分を検出し、この差分によ
って光学ヘッドの移動速度を制御している。但し、速度
カーブ信号は予め速度プロファイルとして決められたも
のではなく、現在位置と目標位置との位置差の関数であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のアクセス制御回路では、リニアモータの駆動開始時
に振動が発生し、フォーカス制御に影響を与えるという
問題があった。即ち、リニアモータの駆動開始時には、
リニアモータの駆動方向(水平方向)に大きな加速度が
発生するので、光学ヘッドの重心と駆動推力中心が合致
していないと、上下方向に振動が発生し、オートフォー
カスのエラー量が増大して、場合によってはフォーカス
外れが発生するという問題があった。また、従来におい
ては、現在の速度信号と基準速度信号の差分によってリ
ニアモータを制御しているだけであるので、装置の環境
変化や経時変化あるいは装置に傾きなどがあった場合、
速度偏差が生じ、安定したアクセスができないという問
題があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、シー
ク開始時の振動の発生を抑制でき、しかも簡単な構成で
シーク動作を制御するようにした光学的情報記録再生装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、情報記
録媒体に光ビームを照射する光ヘッド部と、この光ヘッ
ド部と記録媒体を相対的にトラック横断方向に移動させ
る駆動手段とを有する光学的情報記録再生装置におい
て、前記光ヘッド部と記録媒体の相対移動速度及び移動
距離を検出する手段と、予め徐々に増加するように決め
られた第1の目標速度を発生する手段と、指示された目
標位置までの距離と前記移動距離の差に応じた第2の目
標速度を発生する手段と、前記第1及び第2の目標速度
のうち一方を選択する手段と、選択された目標速度と検
出された移動速度の差に応じた速度制御信号を発生する
手段とを具備し、シーク動作を開始する場合は、前記第
1の目標速度を、前記移動速度が所定速度に達した場合
は、前記第2の目標速度を選択し、それぞれ選択された
目標速度と移動速度の差に応じた速度制御信号によって
前記駆動手段を制御することを特徴とする光学的情報記
録再生装置によって達成される。
【0008】また、本発明の目的は、情報記録媒体に光
ビームを照射する光ヘッド部と、この光ヘッド部と記録
媒体を相対的にトラック横断方向に移動させる駆動手段
とを有する光学的情報記録再生装置において、前記光ヘ
ッド部と記録媒体の相対移動速度及び移動距離を検出す
る手段と、予め徐々に速度を増加させるように決められ
た第1の速度制御信号を発生する手段と、指示された目
標位置までの距離と前記移動距離の差に応じた目標速度
を発生する手段と、この目標速度と前記移動速度の差に
応じた第2の速度制御信号を発生する手段と、前記第1
の速度制御信号と第2の速度制御信号のうち一方を選択
する手段とを具備し、シーク動作を開始する場合は、前
記第1の速度制御信号によって前記駆動手段を制御し、
前記移動速度が所定速度に達した場合は、前記第2の速
度制御信号によって前記駆動手段を制御することを特徴
とする光学的情報記録再生装置によって達成される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。なお、本実施例では、カード状の情
報記録媒体(以下、光カードという)を用いる光学的情
報記録再生装置を例として説明する。まず、本実施例の
光学的情報記録再生装置に用いる光学ヘッドの構成例を
図6に基づいて説明する。図6において、101は記
録、再生用光源である半導体レーザである。半導体レー
ザ101から射出されたレーザ光束はコリメータレンズ
102で平行化され、更に回拆格子103で複数光束に
分割される。そして、この分割されたレーザ光束は偏光
ビームスプリッタ104、1/4波長板105を経由し
て対物レンズ106に入射し、対物レンズ106におい
て集光することで、光カード107上に微小光スポット
として結像される。
【0010】光カード107からの反射光は、再び対物
レンズ106、1/4波長板105を経由して偏光ビー
ムスプリッタ104に入射し、偏光ビームスプリッタ1
04でトーリックレンズ108側に反射することで半導
体レーザ101からの入射光束と分離される。そして、
光カード107からの反射光束はトーリックレンズ10
8を経由して光検出器109で受光される。ここで、回
拆格子103で分割された光束のうち0次回拆光を用い
て記録、再生、及びオートフォーカス制御(以下、AF
と称す)が行われ、±1次回拆光を用いてオートトラッ
キング制御(以下、ATと称す)が行われる。AFは非
点収差方式、ATは3ビーム方式が採用されている。
【0011】図7(A)は光カード107の記録面を示
した平面図である。光カード107には複数の情報トラ
ックが平行に配列されており、ここではその一部がT
1、T2、T3として示されている。これらの情報トラ
ックはトラッキングトラックtt1〜tt4で区分され
ている。トラッキングトラックtt1〜tt4は、溝状
に形成されていたり、あるいはトラックT1〜T3とは
反射率の異なる物質で形成されており、このような構造
によって情報トラックと区分されている。トラッキング
トラックは、トラッキング信号を得るためのガイドとし
て使用される。
【0012】また、図7(A)では3つの光スポットを
走査しているが、光スポット110は0次回拆光で、前
述のように記録、再生、AF用として用いられ、光スポ
ット111と112は±1次回拆光で、AT用として用
いられる。光スポット110と112はその一部がトラ
ッキングトラックtt3、tt4にかかるように照射さ
れ、その光スポット111、112からの反射光により
後述するようにトラッキング信号が得られ、それを用い
て光スポット110が正しくトラックT3上を走査する
様にトラッキングが制御される。
【0013】各光スポット110、111、112は、
同一の位置関係を保ったまま図示しない機構で光カード
107の情報トラック上を往復走査される。この走査方
式には、光学系を動かす方式と光カードを動かす方式と
があるが、どちらの方式であっても、光学系と光カード
は相対往復運動をするために、光カード両端に一定速度
でない部分が生じる。この様子を示したのが図7(B)
である。図7(B)の横軸は光カードの左右方向を表わ
し、縦軸は走査速度を表わしている。通常、光カード1
07の中央部の定速走査領域が記録領域として使用され
る。
【0014】図8は図7(A)の情報トラックT3付近
を拡大して示した図である。記録、再生、AF用の0次
回拆光の光スポット110はAT用の±1次回拆光の光
スポット111、112の中心に位置し、情報トラック
T3の中心を走査している。斜線部113a、b、c
は、光スポット110で記録された記録情報を示してお
り、一般的には情報ピットと呼ばれている。情報ピット
113a、b、cは周辺と反射率が異なる為、再度弱い
光スポット110で走査すると、光スポット110の反
射光は情報ピット113a、b、cで変調されるので、
情報ピットに対応した再生信号が得られる。
【0015】図9は図6に示した光検出器109の詳細
と信号処理回路を示した回路図である。図9において、
光検出器109は4分割光センサ114、光センサ11
5、116の合計6ケの光センサから構成されている。
また、各光センサ上の光スポット110a、111a、
112aは、各々図7の光スポット110、111、1
12の反射光を示している。即ち、光スポット110の
反射光は4分割光センサ114で受光され、光スポット
111、112の反射光は各々光センサ、115、11
6で受光される。ここで、4分割センサ114の各対角
方向同志のセンサ素子出力は、加算回路117、118
でそれぞれ加算される。
【0016】また、加算回路117、118の加算信号
は更に加算回路121で加算され、情報再生信号RFと
して出力される。即ち、RFは4分割光センサ114の
総和信号に相当する。一方、加算回路117、118の
加算信号は差動回路120で減算され、フォーカス制御
信号Afが出力される。即ち、Afは4分割光センサ1
14の各対角方向の和同士の差分である。この非点収差
方式は文献に詳しいので、ここでは説明を省略する。光
センサ115、116の出力は、差動回路119で減算
され、トラッキング制御信号Atとして出力される。通
常、このAtが零になる様に制御され、これによって光
スポットが情報トラックに追従して走査するようにトラ
ッキング制御が行われる。
【0017】図10は本実施例の光学的情報記録再生装
置のAF制御回路、AT制御回路、レンズ位置検出回
路、及びキャリッジ駆動回路からなる制御回路を示した
ブロック図である。図10において、405はフォーカ
ス制御回路、トラッキング制御回路、対物レンズ106
の位置制御回路を含むAT/AF制御回路である。図9
の信号処理回路で得られたフォーカス制御信号Afは位
相補償器204に入力されると共に、コンパレータ21
8に入力されている。また、コンパレータ218でフォ
ーカス制御信号Afをコンパレートした信号はMPU2
20に入力され、位相補償器204の出力は切換SW2
05のW端子に入力されている。切換SW205はMP
U220からの切換信号によりW端子又はX端子を選択
する。X端子には一定電圧が入力されている。切換SW
205で選択された信号はAFコイルドライバー206
を経てAFアクチュエータのAFコイル207を駆動す
るように構成されている。
【0018】また、トラッキング制御信号Atは位相補
償器209に入力されると共に、コンパレータ217を
介してMPU220に入力されている。位相補償器20
9の出力は切換SW210のY端子に入力されている。
一方、光学ヘッドに設けられた不図示の発光ダイオード
の光が対物レンズ106の鏡筒側面に設けられた反射板
で反射し、1対の位置センサ202a、202bに入力
されている。位置センサ202a、202bの出力信号
は差動増幅器212で差動検出され、レンズ位置信号と
して出力される。レンズ位置信号は差動増幅器213の
一方の入力端子に出力されている。
【0019】差動増幅器213の他方の入力端子はD/
Aコンバータ219を介してMPU220に接続されて
いる。差動増幅器213の出力は位相補償器214を介
して切換SW210のZ端子に入力されている。切換S
W210はMPU220からの切換信号によりトラッキ
ングサーボ状態(Y端子側)と、レンズ位置サーボ状態
(Z端子側)のいずれかを選択するものである。切換S
W210の出力はATコイルドライバー211で電力増
幅され、その出力によってATアクチュエータのATコ
イル215を駆動して、対物レンズ106をトラッキン
グ方向に移動させるように構成されている。
【0020】406は振動波モータの駆動回路であるキ
ャリッジ駆動回路、228はキャリッジを駆動する駆動
源として設けられた振動波モータである。光カード10
7はキャリッジ上に載置され、キャリッジ駆動回路40
6の駆動によってキャリッジをトラック直交方向に移動
させることにより、光学ヘッドからの光ビームを所望の
トラックにアクセスするように構成されている。
【0021】D/Aコンバータ221の入力にはMPU
220からデジタル値(駆動周波数データ)が出力さ
れ、D/Aコンバータ221ではそれに応じたアナログ
電圧を出力する。D/Aコンバータ221の出力は電圧
周波数変換器(VCO)222の電圧/周波数変換によ
って駆動周波数信号fdに変換され、パルス幅設定回路
223に出力される。パルス幅設定回路223ではMP
U220から入力されたパルス幅データとクロック回路
224から入力されたクロックから任意のパルス幅に調
整された信号fwを作成し、リングカウンタ225に出
力する。リングカウンタ225では信号fwをC、D、
E、Fの4つの相に分け、各相出力A、Ax、B、Bx
として切替SW226に出力する。切替SW226には
MPU220からON/OFF信号L及び前、後進信号
kが入力されている。
【0022】ON/OFF信号Lは振動波モータ228
の駆動/停止命令信号であり、前、後進信号kはキャリ
ッジの駆動方向を切換えるための振動波モータ228に
形成する進行波の向きを命令する信号である。切替SW
226では、これらの信号を受け、振動波モータ228
を命令された駆動方向に駆動するように各相出力A、A
x、B、Bx信号を選択し、駆動相出力としてC、D、
E、F信号をドライブ回路227に出力する。ドライブ
回路227では振動波モータ228を駆動出来るように
電力増幅し、駆動信号G、Hを出力する。ここで、パル
ス幅設定回路223にて設定されたパルス幅に対して駆
動信号G、Hの駆動電圧振幅が変化し、これに応じて駆
動対象のキャリッジの移動速度が変化する。例えば、パ
ルス幅を徐々に減少させると、それに応じて駆動電圧振
幅が減少し、キャリッジの速度は徐々に遅くなる。
【0023】次に、光カード107が装置内に挿入され
ると、光カードは不図示の駆動機構によって搬送され、
キャリッジ上に装着される。次いで、半導体レーザ10
1からの光ビームが対物レンズ106で絞られ、キャリ
ッジ上の光カード107に微小光スポットとして集光さ
れる。この場合、AT/AF制御回路405ではMPU
220の指令により光学ヘッド内のAFコイル207を
駆動して光カード107の記録再生面に光ビームが焦点
を結ぶようにAF引込み及びオートフォーカスを行う。
【0024】AFの引込みに際しては、光カード107
にて反射された光ビームのうちセンター光であるAFス
ポットを4分割センサ114で検出され、そのセンサ出
力をもとに得られたフォーカス制御信号Afがコンパレ
ータ218を介してMPU220に取り込まれる。一
方、このAF引込み開始時においては、MPU220か
ら切換SW205に切換信号を与えてX端子側に切換
え、AF引込みモードにしている。そして、AFコイル
207に一定電流を供給して対物レンズ106を媒体面
と垂直方向に移動させる。このとき、MPU220でコ
ンパレータ218の出力を検知しており、コンパレータ
218はAF合焦点で信号を出力するようになっている
ので、このタイミングでMPU220から切換SW20
5に切換信号を送出し、W端子側に切換えてAFサーボ
モードにする。以上でオートフォーカス状態となる。な
お、以上のAF引込みは光スポットがトラック上にある
時に行う。
【0025】次に、AT/AF制御回路405ではMP
U220の指令により光学ヘッド内のATコイル215
を駆動して光カード107上のトラックにトラッキング
するようにAT引込み及びオートトラッキングを行う。
AT引込みに際しては、MPU220から切換SW21
0に切換信号を与えてZ端子に切換え、AT引込みモー
ドにしておく。この状態で、差動増幅器212の出力で
あるレンズ位置信号とMPU220から指令されたD/
Aコンバータ219の出力信号が差動増幅器213に入
力される。そして、差動増幅器213で差動増幅された
信号は位相補償器214、ATコイルドライバー21
1、ATコイル215からなるレンズ位置サーボに出力
され、このときD/Aコンバータ219の出力を徐々に
変化させることにより、対物レンズ106を光カード1
07上のトラックに対して直角方向(トラックを横断す
る方向)にゆっくりと移動させる。
【0026】一方、トラッキング制御信号Atはコンパ
レータ217で2値化してMPU220に取り込まれて
おり、MPU220ではその信号をもとに光スポットが
オントラックした時点で切換SW210に切換信号を送
り、Y端子側に切換えてATサーボモードにする。以上
でオートトラッキング(AT)状態となる。こうしてト
ラッキング状態になると、光学ヘッドの光ビームと光カ
ード107を図示しない機構により相対的にトラック方
向に往復移動させ、光ビームを情報トラック上に走査す
る。このとき、情報トラック上に予めプリフォーマット
されているトラック番号を再生し、光ビームの現在位置
を認識する。光学ヘッドと光カードをトラック方向に相
対的に往復移動させるには、前述のように光学ヘッドを
適宜の駆動手段で往復移動させてもよいし、光カードを
往復移動させてもよい。
【0027】次に、本発明の第1実施例について説明す
る。図1は本実施例の光ビームを目標トラックにシーク
させるためのシーク制御回路を示したブロック図であ
る。図1において、まず情報の記録または再生命令が発
行されると、MPU220は切換SW210をZ側に切
換え、対物レンズ位置サーボループをクローズして対物
レンズ106を固定する。同時に、MPU220はキャ
リッジ駆動回路406に振動波モータ228の駆動を指
示するオン信号、移動方向を指示する信号及び駆動周波
数データを出力し、キャリッジをトラック横断方向に移
動させる。これにより、キャリッジに載置された光カー
ド107もトラック横断方向に移動し、これに伴なって
光学ヘッドからの光ビームはトラックを横切っていく。
なお、D/Aコンバータ221への駆動周波数データは
一定の値を出力する。
【0028】図2(a)はこのときのトラッキング制御
信号(トラック横断信号)Atを示しており、ほぼ正弦
波状の信号となる。このトラック横断信号の1周期は1
本のトラックに対応している。トラック横断信号は図1
0のコンパレータ217でスライスレベルVL と比較さ
れ、図2(b)のようにトラック横断パルスTRCに2値
化される。MPU220ではトラック横断パルスを取り
込み、そのパルス間隔から移動速度Vo を算出し、パル
スのカウント結果から移動量Xo を算出する。移動量X
o は差分計算回路308に、移動速度Vo は差分計算回
路309にそれぞれ出力される。
【0029】また、図1において、Vt はアクセス開始
からの目標速度を指令する第1の目標速度信号であり、
後述するようにアクセス開始から時間とともに徐々に増
加するような目標速度信号である。この第1の目標速度
信号Vt は切換回路302のa端子に出力される。Xi
は光カード上の目標位置を示す目標位置信号である。差
分計算回路308では目標位置信号Xi と移動量Xo
差分ex が算出され、得られた差分ex は増幅回路30
1で増幅されて第2の目標速度Vx として出力される。
x は切換回路302のb端子に出力される。切換指令
回路303ではVt とVx を比較し、その比較結果から
切換回路302にVt とVx のうちどちらの信号を選択
するかを指示するための切換信号を出力する。この比較
結果による目標速度信号の切り換えについては詳しく後
述する。
【0030】切換回路302で選択された目標速度信号
i はリミッタ304を介して差動計算回路309に出
力され、トラック横断信号から得られた移動速度Vo
の差分が算出される。得られた差分の信号は増幅回路3
05で増幅され、速度制御信号εP としてパルス幅デー
タ作成回路306に出力される。そして、パルス幅デー
タ作成回路306では速度制御信号に応じてパルス幅デ
ータPW を作成し、キャリッジ駆動回路406内のパル
ス幅設定回路223に出力する。これにより、前述のよ
うな動作で振動波モータ228が駆動され、キャリッジ
の移動速度が制御される。
【0031】次に、MPU220の演算処理によって光
ビームのシーク動作を制御する場合の制御動作を図3、
図4に基づいて説明する。まず、図3はトラック横断パ
ルスから移動速度と移動量を算出する処理を示したフロ
ーチャートである。図3において、トラック横断パルス
RCは図2(b)のようにコンパレータ217で作成さ
れ、MPU220に取り込まれる。MPU220ではト
ラック横断パルスを検知すると(S1)、そのパルスカ
ウント値から移動量Xo を算出し(S2)、パルス間隔
から移動速度Vo を算出する(S3)。得られた移動量
と移動速度はMPU220のメモリに格納しておく。次
いで、S4でリターンし、S1でトラック横断パルスを
検知すると、再度移動量と移動速度を算出する。このよ
うにトラック横断パルスを検知するごとに移動量と移動
量を算出してその都度メモリの値を更新していく。
【0032】図4はMPU220によるシーク制御の処
理の流れを示したフローチャートである。図4におい
て、まずシークが開始されると、MPU220では第1
の目標速度Vt を算出する(S1)。このVt はVt
ΔVで得られ、初期値は0、1回目はΔV、2回目は2
・ΔV、n回目はn・ΔVとなるように算出される。つ
まり、本実施例では、等加速度指令を行っている。次い
で、MPU220では第2の目標速度Vx を算出する
(S2)。第2の目標速度Vt は、 Vx =(Xi −Xo )Kk で算出される。Xi は目標位置、Xo は図3で得られた
移動量、Kk は位置比例定数である。つまり、第2の目
標速度としは目標位置と現在位置の位置差に比例定数を
乗じることで得られる。これは、図1の増幅回路301
の出力に対応している。
【0033】第1、第2の目標速度Vt 、Vx を算出す
ると、Vt とVx を比較して速度値の小さい方を選択す
る(S3)。即ち、Vt ≦Vx の比較を行い、Vt ≦V
x であれば、第1の目標速度Vt が小さいので、これを
目標速度Vi として選択し(S4)、Vt >Vx であれ
ば、第2の目標速度Vx を目標速度として選択する(S
5)。この処理は図1の切換回路302と切換指令回路
303による目標速度の切換動作に対応している。次い
で、選択された目標速度Vi と所定速度Vc を比較し
(S6)、Vic であればそのままS8に進み、Vc
>Vi であれば目標速度Vi をVc に設定して(S
7)、S8に進む。つまり、Vc は速度の上限の制限速
度であり、目標速度が制限速度を越えている場合は、そ
れ以上速度が早くならないように目標速度を制限する。
これは、図1のリミッタ304の機能に対応している。
【0034】目標速度が決定すると、速度制御信号を算
出する処理を行う(S8)、速度制御信号εは次式によ
って算出される。
【0035】ε=εp =(Vi −Vo )Kpi は目標速度、Vo は図3で得られた現在の移動速
度、Kp は速度比例定数である。この処理は、図1の差
分計算回路309と増幅回路305の機能に対応してい
る。次いで、MPU220では、得られた速度制御信号
εに比例定数Pを乗じてパルス幅データPW に変換し
(S9)、キャリッジ駆動回路406に出力する(S1
0)。これにより、速度制御信号に応じて振動波モータ
228が駆動され、キャリッジは目標速度に追従するよ
うに制御される。
【0036】以上で1回の制御動作が終了し、以後一定
時間ごとに同様の処理を繰り返し行う。図5はこのよう
に制御を行った場合の目標速度の変化を示した図であ
る。横軸は目標位置までの距離で、Xi は目標位置であ
る。また、縦軸は目標速度である。第1の目標速度Vt
はシーク開始から徐々に増加し、他方の第2の目標速度
x は出発位置から目標位置まで直線状に変化してい
る。ここで、シーク開始からA点までは、Vt の方がV
x よりも小さいので、目標速度はVt が選択され、キャ
リッジの速度はVt に追従するように制御される。但
し、B点になると、目標速度Vt が制限速度Vc を越え
るので、B点以後はVc に追従して定速で移動してい
く。
【0037】次いで、C点になると、第2の目標速度V
x が第1の目標速度Vt よりも小さくなるので、目標速
度はVx が選択され、キャリッジの速度はVx に追従し
て徐々に減速していく。そして、目標位置Xi に到達す
ると、MPU220はキャリッジ駆動回路406に振動
波モータ228の駆動停止を指示するオフ信号を出力
し、同時に切換SW210をY側に切り換えてトラッキ
ングサーボをオンする。以上で光ビームは目標の情報ト
ラック上に引き込まれ、全てのシーク動作を終了する。
なお、図4、図5ではB点からC点まではVt がVc
越えるので、制限速度Vc で速度を制限すると説明した
が、A点までVt に追従するように制御してもよい。ま
た、図5において、D点から目標位置Xi までの直線状
の目標速度は従来のシーク制御の目標速度に対応してい
る。
【0038】本実施例においては、シークを開始する場
合に、予め徐々に増加するように決められた目標速度に
追従するように速度を制御するので、振動波モータを徐
々に加速することが可能となり、駆動開始時の振動の発
生を抑制することができる。従って、シーク時にフォー
カス外れが発生することを未然に防止でき、装置の動作
を安定化することができる。また、シーク開始から所定
の速度になるまで徐々に増加するような目標速度で制御
し、その後は目標位置までの残差距離に比例した目標速
度で制御するので、速度プロファイルとしては加速時の
所定速度になるまでの速度プロファイルだけを持ってい
ればよく、簡単な構成でシーク制御を行うことができ
る。
【0039】即ち、図5の0からB点までは徐々に振動
波モータを加速するような速度プロファイルが必要であ
るが、それ以降は簡単な演算処理だけで振動波モータの
速度を制御することができ、シーク開始から目標位置ま
での速度プロファイルを持つような場合に比べて著しく
構成を簡単化することができる。また、この場合、目標
速度の切り換えを2つの目標速度が一致する点とすれ
ば、目標位置の遠近に拘わらず、切換点を予め決める必
要がなく、前述のように加速時以外の目標速度プロファ
イルは不要である。更に、加速時に目標速度を所定の制
限速度で制限すれば、加速時の振動を更に抑制でき、シ
ーク距離に拘わらず、一定の振動内に抑え込むことがで
きる。
【0040】図11は本発明の第2実施例を示したブロ
ック図である。図11では図1と同一部分は同一符号を
付して詳しい説明を省略する。本実施例は、図1の実施
例とは速度制御信号εを求める方法のみが異なってい
る。具体的に説明すると、差分計算回路309の後段に
積分回路310と増幅回路305が並列に設けられてい
て、この2つの出力を加算回路311で加算すること
で、速度制御信号εが作成される。差分計算回路309
は前述のように目標速度と現在の移動速度との速度誤差
を出力し、積分回路310ではこれを積分定数KI で積
分して積分値εI が得られる。一方、増幅回路305は
図1のものと同じで、速度誤差出力をKP 倍に増幅して
速度制御信号εP が作成される。従って、この速度誤差
に比例した速度制御信号に速度誤差の積分値を加算する
ことで速度制御信号が得られる。その他の構成は図1と
全く同じである。
【0041】図12は以上のようなシーク制御をMPU
220の演算処理にて制御する場合の処理の流れを示し
たフローチャートである。なお、移動速度と移動量につ
いては図3で説明したようにトラック横断パルスを検知
するごとに算出してメモリに格納するものとする。ま
た、図12においては、第1実施例の図4と同一処理を
行う部分は同一ステップ番号を付して詳しい説明を省略
する。図12において、まずS1〜S7までは図4と同
じである。即ち、第1及び第2の目標速度Vx 、Vt
算出(S1、S2)、Vt とVx の比較(S3)、その
比較結果に基づいての目標速度の選択(S4、S5)、
目標速度Vi と制限速度Vc の比較(S6)、Vi がV
c を越えていたときに目標速度をVc で制限する処理を
行う(S7)。
【0042】目標速度Vi が求まると、目標速度Vi
現在の移動速度Vo の差に速度比例定数KP を乗じて速
度制御信号εP を算出し、また目標速度と現在速度の速
度誤差を積分する(S8)。この積分値εI (k)は次
式で得られる。
【0043】εI (k)=εI (k−1)+KIS
{Vi −Vo (k−1)} KI は積分定数、TS は制御時間間隔、Vi −Vo (k
−1)は前回の制御時の速度誤差、εI(k−1)は前回
の制御時の積分値である。続いて、先に得られた速度制
御信号εP と積分値εI (k)を加算して、速度制御信
号εを作成する(S8)。後は図4と同じで、速度制御
信号εに比例定数Pを乗じてパルス幅データPW に変換
し(S9)、キャリッジ駆動回路406に出力する(S
10)。以上で1回の制御動作が終了し、以後目標位置
に到達するまで一定時間ごとに同様の処理を繰り返し行
う。
【0044】本実施例では、先の実施例と同様に加速時
の振動を抑制できるばかりでなく、速度偏差を補正で
き、より正確にシーク動作を制御することができる。即
ち、目標速度と現在速度の差分に比例した速度制御信号
に、その差分を積分した速度制御信号を加算しているの
で、速度偏差を補正でき、環境変化や経時変化、あるい
は装置の傾斜などがあった場合においても、それらの影
響を低減して安定かつ正確にシークを行うことができ
る。
【0045】なお、図1、図11ではリミッタ304を
切換回路302の後段に設けているが、増幅回路301
の後段、あるいは第2の目標速度Vt の入力段に設けて
もよい。
【0046】図13は本発明の第3実施例を示したブロ
ック図である。図中εt は第1の速度制御信号であり、
切換回路302のa端子に入力されている。第1の速度
制御信号εt はシーク開始から時間に応じて徐々に増加
するように予め決められている。Xi は目標位置を示す
目標位置信号であり、差分計算回路308では目標位置
i と現在の移動量Xo の差分、即ち目標位置までの残
りの差分ex が得られる。増幅回路301ではex をK
k 倍に増幅して残りの移動距離に比例した目標速度Vx
を出力し、リミッタ302ではVx を所定の制限速度V
c で制限して出力する。リミッタ304の出力を目標速
度Vi とする。
【0047】差分計算回路309ではVi と現在の移動
速度Vo の差分を算出し、増幅回路305ではこの速度
誤差を速度比例定数Kp 倍に増幅して、第2の速度制御
信号εP (=εPI)を生成する。第2の速度制御信号は
切換回路302のb端子に出力される。一方、切換指令
回路303においては、目標速度Vi と現在の移動速度
o を比較し、その比較結果に応じて切換回路302に
切換信号を出力する。この切換動作については詳しく後
述するが、Vo <Vi を判定し、Vo がVi よりも小さ
ければ第1の速度制御信号εt を選択し、Vo がVi
越えると第2の速度制御信号εP に切り換える。切換回
路302で選択された速度制御信号εはパルス幅データ
作成回路306に送られ、ここで比例定数Pを乗じるこ
とでパルス幅データPw に変換される。パルス幅データ
はキャリッジ駆動回路406に出力され、振動波モータ
228が駆動される。
【0048】図14は以上のシーク制御をMPU220
で処理する場合の処理の流れを示したフローチャートで
ある。なお、本実施例においても、MPU220は、ト
ラック横断パルスを検知するごとに図3のフローチャー
トに従って移動速度Vo 、移動量Xo を算出し、メモリ
に格納するものとする。図14において、まずシークが
開始されると、MPU220では目標速度Vx を算出す
る(S1)。目標速度Vx は、 Vx =(Xi −Xo )Kk で得られる。Xi は目標位置、Xo は移動量、Kk は位
置比例定数であり、現在位置と目標位置の位置差に比例
した目標速度を算出する。この目標速度の算出処理は図
13の差分計算回路308、増幅回路301の機能に対
応している。
【0049】次いで、MPU220では、目標速度Vx
と制限速度Vc を比較し、目標速度Vx が制限速度Vc
以下であるか否かを判定する(S2)。ここで、もしV
x ≦Vc であれば、目標速度Vi としてVx を選択し、
i =Vx とする(S3)。一方、Vx >Vc であれ
ば、目標速度Vi を制限速度Vc で制限し、Vi =Vc
とする(S4)。この処理は図13のリミッタ304の
機能に対応している。続いて、MPU220は、C=9
か否かの判定を行う(S5)。Cは所定の数値でCの初
期値は0である。ここでは、C=0であるので、判定結
果はNo となり、S6に進んでVo とVc を比較し、V
o <Vc か否かを判定する。
【0050】この場合、シーク開始直後はVo は小さ
く、Vo <Vi であるので、S7に進んで速度制御信号
εを作成する。即ち、S7においては、先に説明した第
1の速度制御信号εt を作成するものであり、1回目の
速度制御ではεt =Δεを作成する。なお、第1の制御
信号εt としては、2回目は2・Δε、3回目は3・Δ
ε・・・、n回目はn・Δεというように徐々に増加さ
せて等加速駆動を行う。次いで、速度制御信号εに比例
定数Pを乗じてパルス幅データPw を作成し(S1
0)、キャリッジ駆動回路406に出力する。以上で1
回目の制御動作が終了し、以後同様の処理を一定時間ご
とに繰り返し行う。
【0051】このように同様の処理を繰り返し行うと、
移動速度VO は図15に示すように徐々に増加してい
く。つまり、Vo <Vi である場合は、第1の速度制御
信号によって制御されるので、Vo は等加速度で増加し
ていく。そして、B点において現在の移動速度Vo が目
標速度Vi 以上になると、S6の判定結果はNo となる
ので、S8に進んで、第2の速度制御信号を作成する。
つまり、本実施例では、目標速度Vi をVc で制限して
いるので、B点でVo がVi を越えてしまい、速度制御
信号を第1の速度制御信号から第2の速度制御信号に切
り換える。このS5、S6の処理は図13の切換指令回
路303と切換回路302の機能に対応している。S8
においては、第2の速度制御信号εを算出する処理を行
う。第2の速度制御信号は次式によって算出される。
【0052】ε=εPI=εP =(Vi −Vo )KPi は目標速度、Vo は現在の移動速度、KP は速度比
例定数である。この第2の速度制御信号を算出する処理
は図13の差分計算回路309、増幅回路305の機能
に対応している。次いで、Cに9をセットし(S9)、
その後、第2の速度制御信号をパルス幅データに変換し
(S10)、キャリッジ駆動回路406に出力する(S
11)。ここで、S9でC=9としたので、以後S5は
YESとなり、第2の速度制御信号によって制御を行
う。但し、依然として目標速度Vi はVc で制限される
ので、図15に示すようにB点以後は定速で移動してい
く。そして、A点に到達してVx ≦Vc になると、目標
速度の制限が解除されるので、目標速度Vi として目標
位置までの残差距離に比例した目標速度Vx を用いて第
2の速度制御信号が算出される。従って、図15のよう
にA点以後は速度はVxとなり、目標位置Xi まで直線
的に減速していく。目標位置に到達すると、トラッキン
グサーボをオンし、かつキャリッジ駆動回路406にオ
フ信号を出力してシーク動作を終了する。
【0053】本実施例では、シークを開始する場合に、
徐々に速度を加速するような速度制御信号によって振動
波モータの速度を制御するので、先の実施例と同様に加
速時の振動を抑制することができる。また、加速時のみ
徐々に加速するような速度制御信号のプロファイル以外
は予め持つ必要はなく、また目標速度が現在速度に達し
たときに速度制御信号を切り換えることにより、先の実
施例と同様に簡単な構成でシーク動作を制御することが
できる。更に、目標速度を所定の制限速度で制限するこ
とにより、加速時の振動をより抑制することができる。
なお、本実施例においても、目標速度を制限速度で制限
すると説明したが、制限速度で制限しなくてもよい。こ
の場合は、図15において、Vo とVx が一致したとき
に速度制御信号を切り換えればよい。
【0054】図16は本発明の第4実施例を示したブロ
ック図である。図16では第3実施例の図13と同一部
分は同一符号を付して詳しい説明を省略する。本実施例
は図13の実施例とは第2の速度制御信号を求める方法
のみが異なっている。即ち、本実施例では、差分計算回
路309の後段に積分回路310と増幅回路305が並
列に設けられていて、この2つの出力を加算回路311
で加算することで、第2の速度制御信号を得ている。積
分回路310では差分計算回路309から出力される現
在速度と目標速度の速度誤差出力を積分定数KI で積分
して積分値εIが得られ、増幅回路305では図13と
同様に速度誤差出力をKP 倍に増幅して速度制御信号ε
P が得られる。従って、この速度制御信号εP に速度誤
差の積分値εI を加算して第2の速度制御信号εPIが作
成される。その他の構成は図13と全く同じである。
【0055】図17は以上のようなシーク制御をMPU
220の演算処理にて制御する場合の処理の流れを示し
たフローチャートである。本実施例においても、図3の
フローチャートで説明したようにトラック横断パルスを
検知するごとに移動速度と移動量を検出してメモリに格
納するものとする。また、図17においては、第3実施
例の図14と同じ処理を行うところは同一ステップ番号
を付して詳しい説明を省略する。図17において、まず
S1〜S7までは図14と同じである。即ち、目標速度
x の算出、目標速度Vx と制限速度Vc の比較、その
比較結果に応じた目標速度Vi の設定、現在の移動速度
o と目標速度Vi の比較、Vo がViよりも小さい場
合に第1の速度制御信号εt の算出を行う。
【0056】Vo <Vi である間は、第1の速度制御信
号εt の算出(S7)、それのパルス幅データPw への
変換(S10)、パルス幅データPw のキャリッジ駆動
回路406への出力(S11)を繰り返し行い、第1の
速度制御信号εt を用いて速度制御を行う。そして、S
6において、Vo がVi を越えると、S8に進んで第2
の速度制御信号を算出する。本実施例では、S8で第2
の速度制御信号を算出する場合、まず目標速度Vi と移
動速度Vo の速度誤差(Vi −Vo )に速度比例定数K
P を乗じて速度制御信号εP を算出する。次いで、S8
では速度誤差を積分する処理を行う。これは、図12と
同様に前回の制御時の速度誤差の積分値εI (k−1)
に、前回の制御時の速度誤差であるVi −Vo (k−
1)に積分定数KI 、制御時間間隔TS を乗じた信号を
加算してεI (k)を算出する。続いて、S8では先に
得られた速度制御信号εP に積分値εI (k)を加算し
て速度制御信号εPIが算出される。
【0057】こうして第2の速度制御信号εPIを算出
し、後は同様にCを9に設定した後(S9)、第2の速
度制御信号をパルス幅データPw に変換し(S10)、
キャリッジ駆動回路406に出力する(S11)。S6
で移動速度Vo が目標速度Vi以上となった後は、第2
の速度制御信号の算出、パルス幅データへの変換と出力
を繰り返し行い、第2の速度制御信号を用いて速度制御
を行う。
【0058】本実施例では、第3実施例の効果に加え
て、目標速度と移動速度の差に比例した速度制御信号
に、その差を積分した信号を加算しているので、速度偏
差を補正でき、環境変化や経時変化あるいは装置に傾斜
などがある場合にも、それらの影響を低減して安定かつ
正確にシーク動作を制御することができる。
【0059】なお、以上の実施例では、増幅回路301
で、目標位置Xi と移動距離Xo の差分ex に比例した
目標速度を得ているが、その代わりにex に対応した関
数発生器を設けてもよい。また、パルス幅データ作成回
路306では速度制御信号に比例定数Pを乗算してパル
ス幅データPw に変換しているが、これ以外に、Pw
f(εp )のような関数を発生する関数発生回路を設け
てもよい。更に、実施例では、振動波モータの速度をパ
ルス幅を増減させることで制御しているが、駆動周波数
を変化させてもよい。また、キャリッジを移動させる手
段として振動波モータを用いているが、これ以外にも、
例えばDCモータやVCMなどを用いてもよく、更に光
ヘッドの光ビームを目的のトラックにアクセスする場合
に、キャリッジを移動させているが、キャリッジは固定
として光学ヘッドをトラック横断方向に移動させてもよ
い。もちろん、この光学ヘッドのシークに際しては、前
述のような速度制御を行うことによって光ビームを目的
のトラックにアクセスすればよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ーク開始時は徐々に増加するように予め決められた目標
速度を用い、移動速度が所定速度に達した場合は、目標
位置までの位置差に応じた目標速度を用いて駆動手段を
制御するので、加速時の振動の発生を抑制できるばかり
でなく、加速時のみ目標速度プロファイルを持てばよい
ため、簡単な構成でシーク動作を制御できるという効果
がある。また、シーク開始時は徐々に増加するような速
度制御信号で制御し、移動速度が所定速度に達した場合
は、目標速度と移動速度の差に応じた速度制御信号によ
って駆動手段を制御することにより、同様に加速時の振
動を抑制でき、かつ簡単な構成でシーク動作を制御する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的情報記録再生装置の第1実施例
の要部構成を示したブロック図である。
【図2】シーク時のトラッキングエラー信号及びそれを
2値化したトラック横断パルスを示した信号波形図であ
る。
【図3】図2のトラック横断パルスからキャリッジの移
動速度と移動距離を求める処理を示したフローチャート
である。
【図4】図1の実施例のシーク制御の処理の流れを示し
たフローチャートである。
【図5】図1の実施例のシーク制御の距離と速度の関係
を示した図である。
【図6】本発明に使用される光学ヘッドの構成例を示し
た図である。
【図7】本発明に使用される光カードの記録面及び光カ
ードの領域と光スポットの走査速度の関係を示した図で
ある。
【図8】光カードの情報トラック上に光スポットが走査
する様子を示した図である。
【図9】図6の光学ヘッド内に設けられた光センサ及び
この光センサの出力信号を処理して情報再生信号などを
出力する信号処理回路を示した図である。
【図10】本発明に使用されるトラッキングとフォーカ
スを制御するAT/AF制御回路及びキャリッジをトラ
ック横断方向に移動させるキャリッジ駆動回路の具体例
を示した図である。
【図11】本発明の第2実施例を示したブロック図であ
る。
【図12】図11の実施例のシーク制御の処理の流れを
示したフローチャートである。
【図13】本発明の第3実施例を示したブロック図であ
る。
【図14】図13の実施例のシーク制御の処理の流れを
示したフローチャートである。
【図15】図13の実施例のシーク制御の距離と速度の
関係を示した図である。
【図16】本発明の第4実施例を示したブロック図であ
る。
【図17】図16の実施例のシーク制御の処理の流れを
示したフローチャートである。
【図18】従来の光学ヘッドを目標トラックにアクセス
する制御回路の例を示したブロック図である。
【符号の説明】
101 半導体レーザ 106 対物レンズ 107 光カード 220 MPU 228 振動波モータ 301、305 増幅回路 302 切換回路 304 リミッタ 306 パルス幅データ作成回路 308、309 差分計算回路 310 積分回路 405 AT/AF制御回路 406 キャリッジ駆動回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体に光ビームを照射する光ヘ
    ッド部と、この光ヘッド部と記録媒体を相対的にトラッ
    ク横断方向に移動させる駆動手段とを有する光学的情報
    記録再生装置において、前記光ヘッド部と記録媒体の相
    対移動速度及び移動距離を検出する手段と、予め徐々に
    増加するように決められた第1の目標速度を発生する手
    段と、指示された目標位置までの距離と前記移動距離の
    差に応じた第2の目標速度を発生する手段と、前記第1
    及び第2の目標速度のうち一方を選択する手段と、選択
    された目標速度と検出された移動速度の差に応じた速度
    制御信号を発生する手段とを具備し、シーク動作を開始
    する場合は、前記第1の目標速度を、前記移動速度が所
    定速度に達した場合は、前記第2の目標速度を選択し、
    それぞれ選択された目標速度と移動速度の差に応じた速
    度制御信号によって前記駆動手段を制御することを特徴
    とする光学的情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学的情報記録再生装
    置において、前記第1の目標速度発生手段は、シーク開
    始から等加速度的に増加するように目標速度を発生する
    ことを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光学的情報記録再生装
    置において、前記所定速度は、前記第1の目標速度と第
    2の目標速度が一致したときの速度であることを特徴と
    する光学的情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光学的情報記録再生装
    置において、前記第1の目標速度を所定の制限速度で制
    限する手段を有し、前記第1の目標速度が制限速度に達
    した場合は、該制限速度と移動速度の差に応じた速度制
    御信号によって前記駆動手段を制御することを特徴とす
    る光学的情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光学的情報記録再生装
    置において、前記速度制御信号発生手段は、選択された
    目標速度と移動速度の差に比例した速度制御信号に、前
    記差を積分した信号を加算することによって、速度制御
    信号を補正することを特徴とする光学的情報記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】 情報記録媒体に光ビームを照射する光ヘ
    ッド部と、この光ヘッド部と記録媒体を相対的にトラッ
    ク横断方向に移動させる駆動手段とを有する光学的情報
    記録再生装置において、前記光ヘッド部と記録媒体の相
    対移動速度、及び移動距離を検出する手段と、予め徐々
    に速度を増加させるように決められた第1の速度制御信
    号を発生する手段と、指示された目標位置までの距離と
    前記移動距離の差に応じた目標速度を発生する手段と、
    この目標速度と前記移動速度の差に応じた第2の速度制
    御信号を発生する手段と、前記第1の速度制御信号と第
    2の速度制御信号のうち一方を選択する手段とを具備
    し、シーク動作を開始する場合は、前記第1の速度制御
    信号によって前記駆動手段を制御し、前記移動速度が所
    定速度に達した場合は、前記第2の速度制御信号によっ
    て前記駆動手段を制御することを特徴とする光学的情報
    記録再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光学的情報記録再生装
    置において、前記第1の速度制御信号発生手段は、シー
    ク開始から等加速度的に速度が増加するように速度制御
    信号を発生することを特徴とする光学的情報記録再生装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の光学的情報記録再生装
    置において、前記第2の速度制御信号発生手段は、前記
    目標速度と移動速度の差に応じた速度制御信号に、前記
    差を積分した信号を加算することによって、速度制御信
    号を補正することを特徴とする光学的情報記録再生装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の光学的情報記録再生装
    置において、前記所定速度は、前記目標速度と移動速度
    が一致する速度であることを特徴とする光学的情報記録
    再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載の光学的情報記録再生
    装置において、前記目標速度を所定の制限速度で制限す
    る手段を有し、前記目標速度が制限速度に達した場合
    は、該制限速度に応じた速度制御信号によって前記駆動
    手段を制御することを特徴とする光学的情報記録再生装
    置。
JP15446895A 1995-06-21 1995-06-21 光学的情報記録再生装置 Pending JPH097186A (ja)

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