JPH0971202A - エアバッグの製造方法 - Google Patents
エアバッグの製造方法Info
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- JPH0971202A JPH0971202A JP22885595A JP22885595A JPH0971202A JP H0971202 A JPH0971202 A JP H0971202A JP 22885595 A JP22885595 A JP 22885595A JP 22885595 A JP22885595 A JP 22885595A JP H0971202 A JPH0971202 A JP H0971202A
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Abstract
コストを低減できるエアバッグの製造方法を提供するを
提供することを目的とする。 【解決手段】本発明のエアバッグの製造方法は、エアバ
ッグ形状としたキャビィティ3aをもつ型3の型面4
0、50に溶融した合成樹脂2aを繊維状に噴出すると
ともに気流Sにより吹き付け、該型面40、50に繊維
2bを堆積しエアバッグ6を形成することを特徴とす
る。
Description
車の所定の収容位置に収容されて用いられ、走行中の自
動車が衝突した時、車体と乗員との間で膨張し、衝撃を
吸収し緩和する機能を果たすエアバッグの製造方法に関
する。
ば、 (1)平織り等の織布をそのまま袋状に縫製したり、シ
リコンなどをコートした織布を袋状に縫製してエアバッ
グを製造する方法が用いられている。 (2)特開平3ー266745号公開公報には、膨張さ
せたマンドレルの周りにエラストマー繊維糸を巻回して
加熱し、袋体を成形した後、マンドレルを縮ませて抜き
出しエアバッグを製造する方法が開示されている。
アバッグの製造方法によると、例えば、製織準備工程、
製織工程、精錬(洗浄.乾燥)工程、織布にシリコンを
コートするコート工程、裁断工程、縫製工程などの多種
工程を必要としているため、製造しにくく、製造コスト
が高くなる。
方法によると、エラストマー繊維糸を巻回して、所定の
大きさの加熱し、袋体を成形するため、巻回するための
手間が大変であり、さらにマンドレルを縮ませて抜き出
すなど、面倒な工程を必要とし、製造しにくく、製造コ
ストが高くなる。本発明は、前記問題点に鑑みなされた
もので、工程数が少なく製造しやすく、製造コストを低
減できるエアバッグの製造方法を提供することを課題と
する。
グの製造方法は、エアバッグ形状としたキャビィティを
もつ型の型面に溶融した合成樹脂を繊維状に噴出すると
ともに気流により吹き付け、該型面に繊維を堆積しエア
バッグを形成することを特徴とする。請求項1記載のエ
アバッグの製造方法において、融点の異なる2種類以上
の合成樹脂を順次吹き付け、2種類以上の複層構造をも
つエアバッグとすることができる。
いて、型面に堆積する繊維に、無機繊維を混入すること
ができる。請求項1記載のエアバッグの製造方法におい
て、型のキャビィティ内に予め基材袋を装置し、該基材
袋内面に繊維を堆積した層を形成することができる。請
求項1記載のエアバッグの製造方法において、エアバッ
グの直径方向に型閉じおよび型開きする型を用いること
ができる。
グの製造方法において、形成されたエアバッグをプレス
型により加圧することができる。
方法で用いられる合成樹脂としては、例えばポリエチレ
ンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン
などのオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートなど
のポリエステル系、ナイロン6、ナイロン66などのポ
リアミド系、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコ
−ル、ポリ塩化ビニリデン、ウレタンなどの熱可塑性樹
脂を素材(以下、熱可塑性樹脂素材と称する。)として
用いることができる。
面に堆積される繊維は、長繊維、短繊維、長繊維と短繊
維との中間の長さの繊維などとし、目的に応じて自由に
選択できる。長繊維は、例えば、スパンポンド法によっ
て生成することができ、デニール1d/f〜デニール5
d/fのものを用いることができる。長繊維を用いて形
成された層は、低いバルク性を備え強度に優れる。
によって生成することができ、繊維径0.5μm×繊維
長さ10mm〜繊維径5μm×繊維長さ30mmのもの
を用いることができる。短繊維を用いて形成された層
は、柔軟性、非透過性、絶縁性に優れる。堆積とは、溶
融した合成樹脂を繊維状として型の型面に沿って吹き付
け、軟化および凝固せしめて繊維同士を結合して所定の
厚さに層を形成する状態である。
付け圧力、吹き付け時の温度、吹き付け繊維の堆積量、
などを目的に応じて変化させることによって、種々設定
できる。請求項2の2種類以上の複層構造をもつエアバ
ッグを製造する方法の態様としては、前記型を用いその
型面に、まずメルトブロー法によりポリプロピレン製繊
維を気流により吹き付けて堆積させる。引き続きメルト
ブロー法によりポリブチレンテレフタレート製繊維を気
流により吹き付けて堆積させることによって複層構造を
もつエアバッグを製造することができる。
造する方法の他の態様としてエアバッグ形状としたキャ
ビィティをもつ型例えば、メッシュ状の型や、電鋳金型
などの通気性を備え型を用いることができる。この通気
性を備えた型を用いた場合には、スパンボンド法により
溶融したポリエチレンテレフタレート製繊維を型面に気
流により吹き付けて堆積し、この後、堆積した内面に熱
エンボス加工により点(スポット)状に熱圧を加え、ス
パンボンド不織布として形成する。引き続き、エアバッ
グがクッション体として機能する膨張時に、乗員(特
に、顔面)に当接する領域のみに、メルトブロー法によ
りポリプロピレン製繊維を気流により吹き付けて堆積さ
せ、部分的領域に前記複層構造をもつエアバッグを製造
できる。
樹脂としては、例えばナイロンなどとポリプロピレンな
どを、時間差を設けて別々に繊維状として型の型面に沿
って吹き付けることができる。請求項3の無機繊維とし
ては、タルク、炭カル、粘土鉱物、セラミックスなどの
無機充填材を用いて繊維となしたものであってもよい。
粉砕され、原料チップとして用いられる。熱可塑性樹脂
素材と他の素材(無機充填材やエストラマー)とその混
合重量比率は、熱可塑性樹脂素材:他の素材=99.
5:0.5〜95:5とすることができ、この場合各繊
維を堆積することにより形成された不織布面重量は10
g/m2 〜500g/m2 とすることができる。
比率は、熱可塑性樹脂繊維:無機繊維=10:90〜9
0:10とすることができ、この場合各繊維を堆積する
ことにより形成された不織布面重量は10g/m2 〜5
00g/m2 とすることができる。請求項4の基材袋と
しては、予め種々の方法で製造されたシート製の袋や、
不織布製の袋、織布製の袋などを用いることができる。
なお、基材袋として織布製の袋を用いた場合には、袋内
面に繊維を堆積した層よりなる不織布を形成した後、裏
表を反転することにより、不織布を表出面側に配置し、
織布を内面側に配置したエアバッグとして用いることが
好ましい。また、前記裏表を反転することにより形成さ
れたエアバッグは、その表出面側となる領域あるいは表
出面側のうち、乗員(特に、顔面)に当接する領域部分
には、柔軟な材質(ポリエチレンやポリプロピレン)よ
りなる繊維を堆積した柔軟層よりなる不織布製であるこ
とが好ましい。
袋を装置し、該基材袋内面に繊維を堆積した層を形成す
る場合、予め型内に熱可塑性フィルムあるいは熱可塑性
シートを配置した後、その内周側に前記合成樹脂を繊維
状に吹き付け堆積させ、不織布よりなる内層として形成
した後、型内より取り出し内層と外層とを反転すること
により、内層側に熱可塑性フィルムあるいは熱可塑性シ
ートを配置し、かつ外層側に不織布を配置して、前記乗
員に当接する側の対向領域に露出するようにすることも
できる。
グの厚み方向に半分割りして設けた2個の袋中間形状体
を用いてキャビィティ内に設置した後、前記2個の袋中
間形状体を接合し、一体化することができる。この場合
においても、エアバッグとして車の所定位置に組み込ま
れ、膨張させた使用時に、乗員に当接する側の対向領域
と、その反対側の背向領域とで材質を変えることができ
る。
乗員にソフトに当接する柔軟性に優れたポリプロピレン
などを用い、背向領域の材質としては、強度に優れたナ
イロン66などを用いることができる。請求項6のエア
バッグの製造方法で形成されたエアバッグをプレス型に
より加圧した場合には、エアバッグの層を堆積して形成
する各繊維よりなる不織布状の繊維集積体を所定の圧力
で加圧することによって、各繊維の接合度および密度を
高め、非透過性および強度をさらに向上することができ
る。
を図1〜図4に基づいて説明する。実施例1のエアバッ
グの製造方法は、図1〜図3に示す紡糸装置1およびエ
アバッグ成形型(以下、成形型と称す)3を用い、型閉
じ工程、堆積工程、取り出し工程などを順次、実施する
ことによって、中空のエアバッグ6(図4参照)を製造
するものである。
を実施するに先立ち、紡糸装置1および成形型3を説明
する。紡糸装置1は、原料チップ2a(図3参照)の溶
融樹脂供給口10と、溶融樹脂供給口10より供給され
た原料チップ2aを加熱溶融する筒部11と、筒部11
内の原料チップ2aを加圧するスクリュー12と、筒部
11内の溶融した原料チップ2aをスクリュー1で加圧
することにより繊維2bとして噴出する繊維噴出口(ノ
ズル部)13と、高温の気流源(図示せず)をもつ気流
供給通路14と、繊維噴出口13の外周側に配設される
とともに気流供給通路14に接続し高温の気流S(図3
参照)を繊維噴出口13の前方に向かって噴出する気流
噴出口15と、繊維噴出口13および気流噴出口15の
前方に配置され、繊維噴出口13から噴出した繊維2b
(図3参照)を、気流噴出口15から噴出した気流Sに
よって後で述べる成形型3のキャビィティ3aまで流動
(搬送)させ、かつ先端噴出口17より第1分割型4の
第1型内面40および第2分割型5の第2型内面50に
吹き付ける揺動噴出筒部16と、を備えている。
繊維2bや噴出口15から噴出される気流Sの噴出量、
噴出流速等の噴出条件は、特開昭54ー134177号
公報に準じて製造できる。揺動噴出筒部16は、図略の
揺動装置によって、その先端噴出口17を中心軸線Pを
基準として、間欠的にあるいは連続的に揺動できる首振
り機能をもつ。
等が用いられる。成形型3は、いわゆる縦割り方式のも
ので図4に示すエアバッグ6の厚みt方向(図1、図2
で左右方向)に型開き(図1参照)および型閉じ(図2
参照)する第1分割型4と第2分割型5とが用いられ
る。第1分割型4および第2分割型5とは、型閉じ時
に、互いに所定の間隔を隔てて対向するとともに、エア
バッグ6の外観形状を形成する第1型内面40および第
2型内面50を備え、かつ第1型内面40と第2型内面
50とでキャビィティ3aを形成する。
インフレータ(図示せず)を装着するための開口部62
を形成するため、第1型内面40に連接された開口部形
成用の孔壁状型面41に囲まれ、前記紡糸装置1の揺動
噴出筒部16を出し入れ可能に挿通する孔状挿通部42
が設けられている。前記紡糸装置1および成形型3を用
いたエアバッグ製造方法を、以下に説明する。
工程、取り出し工程などを順に実施する。そして、型閉
じ工程では、図2に示されるように、紡糸装置1の揺動
噴出筒部16の先端噴出口17が第1分割型4の挿通部
42に位置するようにセットされる。また成形型3は、
第1分割型4と第2分割型5とがそれぞれ矢印X1、X
2方向に型閉じされ、かつ固定位置に保持されキャビィ
ティ3aを形成する。
糸装置1が作動され、溶融樹脂供給口10より投入され
た原料チップ2aが筒部11で300度に加熱され、溶
融した状態でスクリュー12により加圧されて押し出さ
れ、繊維2bとなって繊維噴出口13より噴出する。一
方、気流噴出口15より繊維噴出口13の前方に向かっ
て噴出した高温の気流Sとともに揺動噴出筒部16内を
移動し、その先端噴出口17よりキャビィティ3aに溶
融状態にある繊維2bが吹き付けられる。
わち、所定の角度で所定の回転方向に首振り運動を付与
され、揺動噴出筒部16の先端噴出口17より吹き付け
られる繊維2bは、第1分割型4の第1型内面40、孔
壁状型面41および第2分割型5の第2型内面50に沿
って、所定の厚さに堆積するとともに、高熱で溶融状態
にあるため自己接着して層60が形成され、かつ内部空
間61をもつエアバッグ6が製造される。
が自己接着し層状となり、製造されたエアバッグ6は、
所定の時間、自然冷却された後、第1分割型4と第2分
割型5とがそれぞれ矢印X2、X1方向に型開き(図1
参照)されることにより外部に取り出される。このよう
に、実施例1の堆積工程によると、揺動噴出筒部16の
先端噴出口17よりキャビィティ3aに吹き付けられる
繊維2bは、それぞれ高熱で溶融状態にあるため、自己
接着しながら、所定の厚さに堆積する。そして、充分な
引っ張り強度(500N/15mm)を得ることができ
る。
ば、図3に示すように、揺動噴出筒部16の先端噴出口
17より溶融した繊維2bを噴出するとともに、高温の
気流Sにより吹き付け、第1分割型4の第1型内面40
および第2分割型5の第2型内面50に繊維2bを堆積
することによって前記第1型内面40および第2型内面
50の型面形状の外観をもつエアバッグ6を簡易に製造
することができる。
法によれば、前記従来のエアバッグの製造方法で必要と
していた多種工程を実施せずに、あるいはマンドレルを
用いてその外周部に繊維を巻回したり、マンドレルを縮
ませて抜き出すなど、面倒な工程を実施せず、容易に製
造でき、製造コストを低減できる。実施例1のエアバッ
グの製造方法により得られたエアバッグ6は、高温状態
にある繊維2b同士が第1型内面40および第2型内面
50に沿って堆積されるとき、自己接着して一体化した
層を備えているため、引裂強度に優れる。
接着剤を用いずに自己接着して一体化できるため、接着
剤を用いることによる接着剤および接着剤に含まれる各
揮発成分などによる空気汚染がなく、衛生面で優れる。
さらに、エアバッグ6を不織布で形成できるため、車の
収容部に収容した使用する場合、クッション体として機
能する膨張時に、乗員との当接部分でソフトに接触で
き、かつ膨張に伴い乗員(特に顔面)に与える衝撃を和
らげることができる。
は、型閉じ状態とした固定位置に保持された成形型3に
対し、揺動噴出筒部16を揺動する場合で説明したが、
これに限定されるものではなく、逆に、揺動噴出筒部1
6を固定位置に保持し、成形型3を図略の揺動装置によ
り揺動することや、揺動噴出筒部16と成形型3との両
者を図略の揺動装置により揺動するようにすることもで
きる。
出筒部16を用いて、互いに型閉じ状態にある第1分割
型4の第1型内面40および第2分割型5の第2型内面
50に沿って、所定の厚さに繊維2bを堆積する場合を
示したが、これに限定されるものではなく、例えば、第
1分割型4と第2分割型5とが型閉じ状態でない場合で
あっても、第1分割型4の第1型内面40あるいは第2
分割型5の第2型内面50のいずれか一方に、揺動噴出
筒部16の先端噴出口17が対向するようにセットし、
かつ首振り運動を付与された揺動噴出筒部16の先端噴
出口17から高温で溶融状態にある繊維2bを、前記第
1型内面40あるいは第2型内面50のいずれか一方に
沿って、所定の厚さに堆積した後、前記第1型内面40
あるいは第2型内面50のいずれか他方に沿って、所定
の厚さに堆積するようにすることもできる。
法の実施例2を図5、図6および実施例1で用いた図1
〜図3を参考にして説明する。実施例2のエアバッグの
製造方法は、図6に示す2層(層60と層60a)より
なるエアバッグ6Aを製造する場合に適用される。
施例1と同様、図1に示される紡糸装置1およびエアバ
ッグの成形型3を用い、型閉じ工程、第1堆積工程を順
次、実施することによって、図3に示される成形型3内
でエアバッグ6を製造した後、第2堆積工程および取り
出し工程とを実施するものである。すなわち、まず第1
堆積工程を実施し、ポリプロピレンよりなる原料チップ
2aを用いて生成した繊維2bを所定の厚さに自己接着
して層60を形成した後、第2堆積工程を実施し図5に
示されるように、ポリエステルを用いた原料チップ2c
より生成した繊維2dを所定の厚さに、自己接着して前
記層60の内表面600に第2の層60aを形成したも
のである。
同じ取り出し工程により第1分割型4と第2分割型5と
を型開きすることによりエアバッグ6Aが外部に取り出
される。実施例2のエアバッグの製造方法で得られたエ
アバッグ6Aは、互いに接合する第1の層60と第2の
層60aとで材質を異にする2層よりなるため、実施例
1のエアバッグ6の効果に加えて、材料の置換により様
々な特性、強度の選択が可能になる。
法の実施例3を図7および実施例1で用いた図1〜図
3、実施例2で用いた図5を参考にして説明する。実施
例3のエアバッグの製造方法では、実施例1と同様、図
1に示される紡糸装置1およびエアバッグの成形型3を
用い、型閉じ工程、第1堆積工程を順次、実施すること
によって、図3に示される成形型3内でエアバッグ6B
を第1中間成形品として製造した後、図5に示されるよ
うに、第2堆積工程、取り出し工程とを実施しエアバッ
グ6Cを第2中間成形品として製造し、さらにエアバッ
グ6Cを図7に示されるように、裏表、反転してエアバ
ッグ6C`を製造するものである。
の第1堆積工程で実施例1と同様、図3に示されるよう
に型閉じ工程の後、ナイロン6よりなる原料チップ2e
を用いて生成した繊維2fを所定の厚さに自己接着して
層63aを形成しエアバッグ6Bを得た後、第2堆積工
程を実施し図5に示されるように、ポリエステルを用い
た原料チップ2cより生成した繊維2dを所定の厚さ
に、自己接着して前記層63aの内表面630に第2の
層60aを形成し得られたエアバッグ6Cを成形型3よ
り取り出し、このエアバッグ6C(図7左位置参照)
を、裏表、反転し、かつ層63aの内表面630に形成
されている第2の層60aを外部に表出(露出)させた
エアバッグ6C`(図7右位置参照)としたものであ
る。
法によると、一旦、製造されたエアバッグ6Cを、二つ
の押圧ローラ7、8間に挿通し、かつエアバッグ6Cを
径方向に押圧する。すると、層63aと第2の層60a
とは、より強く接合するとともに、押圧ローラ7、8と
接触する層63aは接合強度が向上するとともに、密度
を高め、通気量を減らすことができ、所定の強度を得る
ことができる。
2を外部方向に押し広げながら、層63aと第2の層6
0aとを裏表、反転し、かつ第2の層60aを外部に表
出(露出)させ、エアバッグ6C`とする。なお、前記
実施例3のエアバッグの製造方法で得られたエアバッグ
6C`は、第2の層60aを柔軟な材質で形成すれば、
エアバッグ6C`を車の収容部に収容して使用する場
合、クッション体として機能する膨張時に、乗員との当
接部分で実施例1のエアバッグ6よりもさらにソフトに
接触でき、かつ膨張に伴い乗員(特に顔面)に与える衝
撃を和らげることができる。
法の実施例4を図8〜図11を用いて説明する。実施例
4のエアバッグの製造方法は、実施例1で用いた紡糸装
置1と成形型3とを利用するとともに、紡糸装置1と第
1分割型4とをセットするセット工程と、前記第1分割
型4にポリプロピレンよりなる原料チップ2aを用いて
生成した繊維2bを堆積する第1堆積工程と、第1分割
型と第2分割型5とを型閉めする型閉め工程と、第2分
割型5に前記原料チップ2aを用いて生成した繊維2b
を堆積する第2堆積工程と、取り出し工程などを順次、
実施することによって、図11に示される1層よりなる
エアバッグ6Dを製造するものである。
紡糸装置1の揺動噴出筒部16の先端噴出口17に対
し、第1分割型4を前後180度反転し、かつ孔壁状型
面41側を、紡糸装置1の揺動噴出筒部16の先端噴出
口17と反対側に向けて配置する。第1堆積工程では、
同図8に示されるように、揺動噴出筒部16の先端噴出
口17より繊維2bを第1分割型4の第1型内面40お
よび孔壁状型面41に沿って吹き付け、所定の厚さに堆
積させるとともに、繊維2bは高熱で溶融状態にあるた
め自己接着して層6aとして形成される。
および孔壁状型面41に層6aが形成できる。型閉め工
程では、図9に示されるように、前記第1堆積工程で繊
維2bを第1型内面40および孔壁状型面41に所定の
厚さに堆積させた第1分割型4を、前後180度反転し
て元の位置に戻す。そして第1分割型4に第2分割型5
を一致して型閉めするとともに、揺動噴出筒部16の先
端噴出口17が第1分割型4の挿通部42に位置するよ
うにセットされる。また第1分割型4と第2分割型5と
が型閉じされキャビィティ3aを形成している。
揺動噴出筒部16の先端噴出口17より吹き付けられる
繊維2bは、第2分割型5の第2型内面50に沿って、
所定の厚さに堆積するとともに、高熱で溶融状態にある
ため自己接着して層6bとして形成され、かつ第1堆積
工程で第1分割型4の第1型内面40に形成された前記
層6aの端面aに接合し、一体化する。このため、第1
分割型4の第1型内面40および孔壁状型面41と第2
分割型5の第2型内面50に沿って、エアバッグ6Dが
形成できる。
が自己接着し層状となり、形成されたエアバッグ6D
は、所定の時間、自然冷却された後、第1分割型4と第
2分割型5とを型開きすることにより外部に取り出され
る。実施例4のエアバッグの製造方法により得られたエ
アバッグ6Dは、実施例1のエアバッグ6とほぼ同じ効
果が得られる。
法の実施例5を図12〜図14および実施例1で用いた
図1〜図3を参考にして説明する。実施例5のエアバッ
グの製造方法では、図14に示すように、膨張時に、自
動車の乗員との当接する側のみを2層にしたエアバッグ
6Eを製造する場合に適用したもので、型閉じ工程、第
1堆積工程、第2堆積工程、取り出し工程とを順次、実
施するものである。
施例1と同様、図1に示される紡糸装置1およびエアバ
ッグの成形型3を用いるとともに、図2に示されるよう
に、紡糸装置1の揺動噴出筒部16の先端噴出口17が
第1分割型4の挿通部42に位置するようにセットされ
る。また第1分割型4と第2分割型5とが型閉じされキ
ャビィティ3aを形成している。
に、紡糸装置1が作動され、溶融樹脂供給口10より投
入されたポリエチレンよりなる原料チップ2gが筒部1
1で280度に加熱され、溶融した状態で加圧押し出し
ブランジャー12により加圧されて押し出され、繊維2
hとなって繊維噴出口13より噴出する。一方、気流噴
出口15より繊維噴出口13の前方に向かって噴出した
高温の気流Sとともに揺動噴出筒部16内を移動し、そ
の先端噴出口17より第2分割型5の第2型内面50に
繊維2hが吹き付けられる。
わち、所定の角度で所定の回転方向に首振り運動を付与
され、揺動噴出筒部16の先端噴出口17より吹き付け
られる繊維2hは、第2分割型5の第2型内面50に沿
って、所定の厚さに堆積するとともに、高熱で溶融状態
にあるため自己接着して層状となり、エアバッグ6Eの
右半部の第1層60cとして形成される。
に、紡糸装置1が作動され、溶融樹脂供給口10より投
入されたナイロン6よりなる原料チップ2eが筒部11
で330度に加熱され、溶融した状態で加圧押し出しブ
ランジャー12により加圧されて押し出され、繊維2f
となって繊維噴出口13より噴出する。一方、気流噴出
口15より繊維噴出口13の前方に向かって噴出した高
温の気流Sとともに揺動噴出筒部16内を移動し、その
先端噴出口17より前記繊維2fで形成されている第1
層60cの上面cおよび第1分割型4の第1型内面4
0、孔壁状型面41に沿って、繊維2fが吹き付けら
れ、所定の厚さに堆積し、高熱で溶融状態にあるため自
己接着して層状となる。ここでエアバッグ6Eが作動す
る際は、インフレータ(図示しない)より熱風が吹き出
され、エアバッグ6Eが膨らむため、不織布の密度調整
をする上でも有効である。
域部分では、繊維2fのみによる第2層63cでエアバ
ッグ6Eの左半部が形成され、エア第2分割型5の第2
型内面50領域部分では、繊維2hによる第1層60c
と繊維2fによる第2層63cとの複数層よりなるエア
バッグ6Eの右半部が形成される。取り出し工程では、
前記堆積した繊維2fおよび繊維2fと2hがそれぞれ
自己接着し層状となり、形成されたエアバッグ6Eは、
所定の時間、自然冷却された後、第1分割型4と第2分
割型5とを型開きすることにより外部に取り出される。
たエアバッグ6Eは、車の収容部に収容した使用する場
合、クッション体として機能する膨張時に、乗員との当
接領域を形成する右半部が2層からなり、実施例1のエ
アバッグ6の効果に加えて、さらに強度が優れ、しか
も、乗員に対向する表層側をソフトな材質を用いること
により、乗員(特に顔面)に与える衝撃をさらに和らげ
ることができる。
バッグ形状としたキャビィティをもつ型の型面に溶融し
た合成樹脂を繊維状に噴出するとともに気流により吹き
付け、型面に繊維を堆積することによって前記型面形状
の外観をもつエアバッグを簡易に製造することができ
る。
によると、前記従来のエアバッグの製造方法で必要とし
ていた多種工程を実施せずに、あるいはマンドレルを用
いてその外周部に繊維を巻回したり、マンドレルを縮ま
せて抜き出すなど、面倒な工程を実施せず、容易に製造
でき、製造コストを低減できる。本発明の製造方法で製
造されたエアバッグは、その製造時に、前記型面に堆積
され高温で溶融状態にある各繊維が自己接着して一体化
して形成された所定の厚さの不織布状の層を備えている
ため、引裂強度に優れている。また前記不織布状の層
は、各繊維を接着剤を用いずに自己接着して一体化でき
るため、接着剤を用いることによる接着剤および接着剤
に含まれる各揮発成分などによる空気汚染がなく、衛生
面で優れる。
ため、車の収容部に収容して使用する場合、クッション
体として機能する膨張時に、乗員との当接部分でソフト
に接触でき、かつ膨張に伴い乗員(特に顔面)に与える
衝撃を和らげることができる。なお、繊維状とする合成
樹脂の種類、繊維の堆積方法(熱プレス装着法)、堆積
重量などを、種々選択することによって、強伸度、通気
量などを目的の値となしたエアバッグを製造することが
できる。
装置とエアバッグ成形型を断面して示す断面図。
示す断面図。
い、気流により成形型内で吹き付けられた繊維が型面に
堆積され層を形成する状態を示す断面図。
れたエアバッグを断面して示す断面図。
装置とエアバッグ成形型を用い、気流により成形型内で
吹き付けられた繊維が堆積され形成される層を、2層と
した場合を示す断面図。
れたエアバッグを断面して示す断面図。
工程、反転工程および製造されたエアバッグを断面して
示す断面図。
堆積工程で紡糸装置とエアバッグ成形型の第1分割型を
用い、気流により成形型内で吹き付けられた繊維が型面
に堆積され層を形成する状態を示す断面図。
バッグ成形型の型閉じ状態を示す断面図。
2堆積工程で紡糸装置とエアバッグ成形型の第2分割型
を用い、気流により成形型内で吹き付けられた繊維が第
2分割型の第2型面に堆積され層を形成する状態を示す
断面図。
されたエアバッグを断面して示す断面図。
1堆積工程で紡糸装置とエアバッグ成形型の第2分割型
を用い、気流により成形型内で吹き付けられた繊維が第
2分割型の第2型面に堆積されエアバッグの右半分で第
1層を形成する状態を示す断面図。
2堆積工程で紡糸装置とエアバッグ成形型の第1分割型
と第2分割型を用い、気流により成形型内で吹き付けら
れた繊維が第1層および第1分割型の第1型面に堆積さ
れエアバッグの右半分で第2層および左半分で第1層を
形成する状態を示す断面図。
されたエアバッグを断面して示す断面図。
流噴出口 16…揺動噴出筒部 17…先端噴出口 2a、2c、2e、2g…原料チップ 2b、2d、
2f、2h…繊維 3…エアバッグ成形型 3a…キャビィティ 4…第1分割型 40…第1型面 5…第2分
割型 50…第2型面 6、6A、6B、6C、6C`、6
D、6E…エアバッグ 60、63…層
Claims (6)
- 【請求項1】エアバッグ形状としたキャビィティをもつ
型の型面に溶融した合成樹脂を繊維状に噴出するととも
に気流により吹き付け、該型面に繊維を堆積しエアバッ
グを形成することを特徴とするエアバッグの製造方法。 - 【請求項2】融点の異なる2種類以上の合成樹脂を順次
吹き付け、2種類以上の複層構造をもつエアバッグとす
る請求項1記載のエアバッグの製造方法。 - 【請求項3】型面に堆積する繊維に、無機繊維を混入す
る請求項1記載のエアバッグの製造方法。 - 【請求項4】型のキャビィティ内に予め基材袋を装置
し、該基材袋内面に繊維を堆積した層を形成する請求項
1記載のエアバッグの製造方法。 - 【請求項5】エアバッグの直径方向に型閉じおよび型開
きする型を用いた請求項1記載のエアバッグの製造方
法。 - 【請求項6】形成されたエアバッグをプレス型により加
圧する請求項1あるいは請求項2記載のエアバッグの製
造方法。
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---|---|---|---|
JP22885595A JP3633051B2 (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | エアバッグの製造方法 |
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JP22885595A JP3633051B2 (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | エアバッグの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0971202A true JPH0971202A (ja) | 1997-03-18 |
JP3633051B2 JP3633051B2 (ja) | 2005-03-30 |
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JP (1) | JP3633051B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007522008A (ja) * | 2004-02-10 | 2007-08-09 | オートリブ ディヴェロプメント アクチボラゲット | エアバッグの製造方法及びエアバッグ |
-
1995
- 1995-09-06 JP JP22885595A patent/JP3633051B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007522008A (ja) * | 2004-02-10 | 2007-08-09 | オートリブ ディヴェロプメント アクチボラゲット | エアバッグの製造方法及びエアバッグ |
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