JPH0970923A - 金属とポリアセタールとの複合体 - Google Patents
金属とポリアセタールとの複合体Info
- Publication number
- JPH0970923A JPH0970923A JP22634795A JP22634795A JPH0970923A JP H0970923 A JPH0970923 A JP H0970923A JP 22634795 A JP22634795 A JP 22634795A JP 22634795 A JP22634795 A JP 22634795A JP H0970923 A JPH0970923 A JP H0970923A
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- polyurethane
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐溶剤性、耐ガソリン性に優れ、金属および
ポリアセタールとの接着性が良好で、しかもゴム状弾性
を有し、かつ有機溶剤を使用することなく塗布できるプ
ライマーを提供し、性能の優れた金属−ポリアセタール
複合体を提供する。 【解決手段】 金属−ポリアセタール複合体の金属部材
とポリアセタール部材との間に、水性ポリウレタン樹脂
からなるプライマー層を形成する。
ポリアセタールとの接着性が良好で、しかもゴム状弾性
を有し、かつ有機溶剤を使用することなく塗布できるプ
ライマーを提供し、性能の優れた金属−ポリアセタール
複合体を提供する。 【解決手段】 金属−ポリアセタール複合体の金属部材
とポリアセタール部材との間に、水性ポリウレタン樹脂
からなるプライマー層を形成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属とポリアセタ
ールとの複合体に関し、さらに詳しくは、金属部材とポ
リアセタール部材とからなり、両者の間に特定のプライ
マー層を供給した複合体、例えば金属端子をインサート
成形したポリアセタール製フュエルセンダユニットに関
する。
ールとの複合体に関し、さらに詳しくは、金属部材とポ
リアセタール部材とからなり、両者の間に特定のプライ
マー層を供給した複合体、例えば金属端子をインサート
成形したポリアセタール製フュエルセンダユニットに関
する。
【０００２】
【従来の技術】フュエルセンダユニットは、金属部品に
より構成されていたが、軽量化や組立工数削減のため
に、金属端子をインサート成形した樹脂製のフュエルセ
ンダユニットが開発され、使用されている。樹脂として
は、耐ガソリン性の良好なポリアセタール（以下、ＰＯ
Ｍと言う。）が好ましく使用される。ところが、ＰＯＭ
は金属との接着性が悪いという欠点がある。そこで、金
属端子にプライマーを塗布し、ＰＯＭとの接着性の改善
を図っている。
より構成されていたが、軽量化や組立工数削減のため
に、金属端子をインサート成形した樹脂製のフュエルセ
ンダユニットが開発され、使用されている。樹脂として
は、耐ガソリン性の良好なポリアセタール（以下、ＰＯ
Ｍと言う。）が好ましく使用される。ところが、ＰＯＭ
は金属との接着性が悪いという欠点がある。そこで、金
属端子にプライマーを塗布し、ＰＯＭとの接着性の改善
を図っている。
【０００３】そのようなプライマーの材料として、各種
樹脂またはゴムが提案されている。例えば、フュエルセ
ンダユニットでは、耐ガソリンに優れ、かつ金属および
ＰＯＭの両方との接着性が良好なゴム状弾性体がプライ
マー材料として好ましく、例えば、ＮＢＲ、フッ素ゴム
などを溶剤に溶解した合成ゴム系プライマー塗料が使用
されている。しかし、溶剤を使用することから、生産ラ
インに局所排気設備や防爆設備が必要になり、生産コス
ト的に不利である。
樹脂またはゴムが提案されている。例えば、フュエルセ
ンダユニットでは、耐ガソリンに優れ、かつ金属および
ＰＯＭの両方との接着性が良好なゴム状弾性体がプライ
マー材料として好ましく、例えば、ＮＢＲ、フッ素ゴム
などを溶剤に溶解した合成ゴム系プライマー塗料が使用
されている。しかし、溶剤を使用することから、生産ラ
インに局所排気設備や防爆設備が必要になり、生産コス
ト的に不利である。
【０００４】溶剤を用いたプライマーの欠点を解消する
ために、水性エマルジョン型プライマーも提案されてい
る（特開平１−１５２０５５号公報参照）。ところが、
この公報に開示されている高分子材料はアクリル酸アル
キルエステルをベースとするポリエステルであるため、
弾性に乏しく、シール性に劣る。
ために、水性エマルジョン型プライマーも提案されてい
る（特開平１−１５２０５５号公報参照）。ところが、
この公報に開示されている高分子材料はアクリル酸アル
キルエステルをベースとするポリエステルであるため、
弾性に乏しく、シール性に劣る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のプラ
イマーの欠点を解消し、耐溶剤性、耐ガソリン性に優
れ、金属およびＰＯＭとの接着性が良好で、しかもゴム
状弾性を有し、かつ有機溶剤を使用することなく塗布で
きるプライマーを提供し、性能の優れた金属−ＰＯＭ複
合体を提供しようとするものである。
イマーの欠点を解消し、耐溶剤性、耐ガソリン性に優
れ、金属およびＰＯＭとの接着性が良好で、しかもゴム
状弾性を有し、かつ有機溶剤を使用することなく塗布で
きるプライマーを提供し、性能の優れた金属−ＰＯＭ複
合体を提供しようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題は、金属部材とポリアセタール部材からなる複合体で
あって、金属部分とポリアセタール部分との間に、水性
ポリウレタン樹脂からなるプライマー層を有する複合体
により解決される。
題は、金属部材とポリアセタール部材からなる複合体で
あって、金属部分とポリアセタール部分との間に、水性
ポリウレタン樹脂からなるプライマー層を有する複合体
により解決される。
【０００７】金属部材の金属は、特に限定されるもので
はなく、鉄、鋼、ステンレス鋼、銅、銅合金、亜鉛、亜
鉛メッキ鋼、アルミニウムなど広範囲の金属から選択で
き、さらに、樹脂やその他の非金属材料を金属で被覆し
た、たとえばメッキした部材も使用することができる。
金属部材の形状も特に限定されない。
はなく、鉄、鋼、ステンレス鋼、銅、銅合金、亜鉛、亜
鉛メッキ鋼、アルミニウムなど広範囲の金属から選択で
き、さらに、樹脂やその他の非金属材料を金属で被覆し
た、たとえばメッキした部材も使用することができる。
金属部材の形状も特に限定されない。
【０００８】ＰＯＭは、従来既知のポリマーであり、一
般式：-(Ｒ-ＣＨＯ)n-（式中、Ｒは水素原子または低級
アルキル基である。）で示される繰り返し単位を有する
熱可塑性樹脂である。本発明では、市販されているＰＯ
Ｍを使用することができる。
般式：-(Ｒ-ＣＨＯ)n-（式中、Ｒは水素原子または低級
アルキル基である。）で示される繰り返し単位を有する
熱可塑性樹脂である。本発明では、市販されているＰＯ
Ｍを使用することができる。
【０００９】水性ポリウレタンは、水に分散ないし溶解
させたポリウレタンであり、市販されている。水性ポリ
ウレタンの粘度は、本発明では特に限定されず、プライ
マーとしての性能を考慮して、適宜選択すればよい。あ
まり粘度が低いと、塗布・乾燥時に流動するため均一な
プライマー層が形成されない恐がある。一方、粘度が高
すぎると、分散液または溶液の塗布が困難になることが
ある。このような点を考慮して、好ましい粘度は２０〜
１５００cＰ／２５℃である。水性ポリウレタンは、ど
のような方法で塗布してもよく、はけ塗布、噴霧塗布、
スピン塗布など、従来の塗布方法がいずれも採用でき
る。
させたポリウレタンであり、市販されている。水性ポリ
ウレタンの粘度は、本発明では特に限定されず、プライ
マーとしての性能を考慮して、適宜選択すればよい。あ
まり粘度が低いと、塗布・乾燥時に流動するため均一な
プライマー層が形成されない恐がある。一方、粘度が高
すぎると、分散液または溶液の塗布が困難になることが
ある。このような点を考慮して、好ましい粘度は２０〜
１５００cＰ／２５℃である。水性ポリウレタンは、ど
のような方法で塗布してもよく、はけ塗布、噴霧塗布、
スピン塗布など、従来の塗布方法がいずれも採用でき
る。
【００１０】塗布後、乾燥し、適当な温度で加熱してポ
リウレタンを硬化する。硬化条件としては、ポリウレタ
ンについて既知の条件を採用すればよい。プライマー層
の厚さは、一般に、１０〜５００μｍ、好ましくは１０
０〜２００μｍである。
リウレタンを硬化する。硬化条件としては、ポリウレタ
ンについて既知の条件を採用すればよい。プライマー層
の厚さは、一般に、１０〜５００μｍ、好ましくは１０
０〜２００μｍである。
【００１１】その後、ＰＯＭを適当な方法により成形す
る。成形は、射出成形、押出成形や、ポリウレタンを塗
布した金属部材を用いたインサート成形などにより行う
ことができる。成形条件は、常套のＰＯＭ成形時の条件
と同じでよい。
る。成形は、射出成形、押出成形や、ポリウレタンを塗
布した金属部材を用いたインサート成形などにより行う
ことができる。成形条件は、常套のＰＯＭ成形時の条件
と同じでよい。
【００１２】
【実施例】以下、金属端子をインサート成形したＰＯＭ
製フュエルセンダユニットを製造する実施例を参照して
本発明を説明するが、本発明は、これに限定されるもの
ではなく、広く金属部材とＰＯＭ部材とを有する複合体
を包含するものである。
製フュエルセンダユニットを製造する実施例を参照して
本発明を説明するが、本発明は、これに限定されるもの
ではなく、広く金属部材とＰＯＭ部材とを有する複合体
を包含するものである。
【００１３】実施例１ 図１に示す黄銅２種（ＪＩＳ Ｃ２６８０）製インサー
ト端子１のインサート部２（ハッチ部分）の表面に、水
性ポリウレタン（アデカボンタイターＨＵＸ−３２０。
旭電化工業株式会社製）を塗布し、１２０℃で１時間加
熱硬化した。その後、インサート端子１を、図２に示す
ように金型３に配置し、ゲート４からポリアセタール
（ウルトラフォルムＮ２３２０。ＢＡＳＦ社製）５の溶
融物を供給し、インサート成形した。成形機として、ツ
バコー・ミニショット２型を用い、樹脂温度２１０℃、
射出圧力６００kgf／cm2で成形して、フュエルセンダユ
ニットを得た。
ト端子１のインサート部２（ハッチ部分）の表面に、水
性ポリウレタン（アデカボンタイターＨＵＸ−３２０。
旭電化工業株式会社製）を塗布し、１２０℃で１時間加
熱硬化した。その後、インサート端子１を、図２に示す
ように金型３に配置し、ゲート４からポリアセタール
（ウルトラフォルムＮ２３２０。ＢＡＳＦ社製）５の溶
融物を供給し、インサート成形した。成形機として、ツ
バコー・ミニショット２型を用い、樹脂温度２１０℃、
射出圧力６００kgf／cm2で成形して、フュエルセンダユ
ニットを得た。
【００１４】得られたフュエルセンダユニットについ
て、加圧式エアリークテスタを用いて気密性を試験し
た。その結果、０.５kgf／cm2のエア圧力でもリークは
認められなかった。
て、加圧式エアリークテスタを用いて気密性を試験し
た。その結果、０.５kgf／cm2のエア圧力でもリークは
認められなかった。
【図１】 (ａ)はインサート端子の平面図、(ｂ)はイン
サート端子の正面図である。
サート端子の正面図である。
【図２】 フュエルセンダユニット成形用金型の断面図
である。１…インサート端子、３…金型、４…ゲート、
５…ポリアセタール樹脂。
である。１…インサート端子、３…金型、４…ゲート、
５…ポリアセタール樹脂。
Claims (2)
- 【請求項１】 金属部材とポリアセタール部材からなる
複合体であって、金属部材とポリアセタール部材との間
に、水性ポリウレタン樹脂からなるプライマー層を有す
る複合体。 - 【請求項２】 複合体が、金属端子をインサート成形し
たポリアセタール製フュエルセンダユニットである請求
項１に記載の複合体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22634795A JPH0970923A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 金属とポリアセタールとの複合体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22634795A JPH0970923A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 金属とポリアセタールとの複合体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0970923A true JPH0970923A (ja) | 1997-03-18 |
Family
ID=16843747
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22634795A Pending JPH0970923A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 金属とポリアセタールとの複合体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0970923A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013226842A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-11-07 | Nisshin Steel Co Ltd | 塗装金属素形材 |
| JP2013226796A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-11-07 | Nisshin Steel Co Ltd | 塗装金属素形材と熱可塑性樹脂組成物の成形体とが接合された複合体およびその製造方法 |
-
1995
- 1995-09-04 JP JP22634795A patent/JPH0970923A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013226842A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-11-07 | Nisshin Steel Co Ltd | 塗装金属素形材 |
| JP2013226796A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-11-07 | Nisshin Steel Co Ltd | 塗装金属素形材と熱可塑性樹脂組成物の成形体とが接合された複合体およびその製造方法 |
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