JPH0970501A - 液状物質の濃縮方法 - Google Patents

液状物質の濃縮方法

Info

Publication number
JPH0970501A
JPH0970501A JP7248349A JP24834995A JPH0970501A JP H0970501 A JPH0970501 A JP H0970501A JP 7248349 A JP7248349 A JP 7248349A JP 24834995 A JP24834995 A JP 24834995A JP H0970501 A JPH0970501 A JP H0970501A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
liquid substance
concentrated
evaporation
evaporation container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7248349A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunji Ito
俊二 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP7248349A priority Critical patent/JPH0970501A/ja
Publication of JPH0970501A publication Critical patent/JPH0970501A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃縮処理の能率化のため、加熱面を濃縮させ
る液状物質の沸点より高い温度に加熱しなければなら
ず、また、液状物質がしばしば沸点以上に上昇すること
がある。そのため、特に、伝熱面近傍の液状物質は、沸
点より高くまで昇温され易く、熱に敏感な原料を濃縮処
理するに際し、品質が劣化、例えば色、味、香り等が劣
化する。 【解決手段】 原料容器11内の液状物質Aを蒸発容器
1に供給した状態で、真空源(12)によつて蒸発容器
1内を減圧すると共に、マイクロ波発振機7からのマイ
クロ波をマイクロ波オーブン6内に導入し、マイクロ波
オーブン6内に配置した蒸発容器1内の液状物質Aを減
圧状態でマイクロ波によつて加熱しながら濃縮させ、蒸
発容器1内で濃縮後の液状物質Aを、蒸発容器1内の圧
力以下に減圧した濃縮液容器5に回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状物質の濃縮方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来の液状物質(例えばス
ープ、ジュース等の流動性食品)の濃縮方法としては、
蒸気や温水などの伝熱面を加熱し、その熱を液状物質に
伝え、水分を蒸発させるものが知られている。その場
合、比較的低い温度で濃縮させるために、液状物質を真
空下に置き、濃縮させることも多い。
【0003】しかしながら、このような従来の液状物質
の濃縮方法にあつては、濃縮処理の能率化のため、加熱
面を濃縮させる液状物質の沸点より高い温度に加熱しな
ければならず、また、液状物質の沸騰は、その沸点で起
きるとは限らず、しばしば沸点以上に液温が上昇するこ
とがある。そのため、特に、伝熱面近傍の液状物質は、
沸点より高くまで昇温され易く、熱に敏感な原料を濃縮
処理するに際し、品質を劣化、例えば色、味、香り等を
劣化させるという技術的課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は、次の通りである。請求項1の発明の構成は、原料容
器11内の液状物質Aを蒸発容器1に供給した状態で、
真空源(12)によつて蒸発容器1内を減圧すると共
に、マイクロ波発振機7からのマイクロ波をマイクロ波
オーブン6内に導入し、マイクロ波オーブン6内に配置
した蒸発容器1内の液状物質Aを減圧状態でマイクロ波
によつて加熱しながら濃縮させ、蒸発容器1内で濃縮後
の液状物質Aを、蒸発容器1内の圧力以下に減圧した濃
縮液容器5に回収することを特徴とする液状物質の濃縮
方法である。請求項2の構成は、濃縮液容器5を昇降装
置15によつて次第に下降させながら、蒸発容器1内で
濃縮後の液状物質Aを、濃縮液容器5に回収することを
特徴とする請求項1の液状物質の濃縮方法である。請求
項3の構成は、蒸発容器1と濃縮液容器5との間に流量
を制御する機構4を介在させ、蒸発容器1内で濃縮後の
液状物質Aを該機構4を通して流通させ、濃縮液容器5
に回収することを特徴とする請求項1の液状物質の濃縮
方法である。
【0005】
【作用】請求項1の発明によれば、蒸発容器1内の液状
物質Aを減圧状態でマイクロ波によつて加熱しながら濃
縮させる。マイクロ波が照射された液状物質Aは、内部
から加熱を受けて温度上昇を生ずる傾向を呈するが、蒸
発容器1内の減圧に伴つて沸点が低下しているので、液
状物質Aから水分が速やかに蒸発し、液状物質Aは潜熱
を奪われてマイクロ波の加熱による温度上昇が抑制され
る。かくして、液状物質Aは、過熱を受けることなく、
比較的低温かつ短時間で多量の濃縮処理が施されること
になり、過熱による品質の劣化が防止される。
【0006】そして、濃縮液容器5は、蒸発容器1内の
圧力以下に減圧してある。従つて、濃縮液容器5の高さ
調節又は流量を制御する機構を介在させるとこにより、
蒸発容器1内で濃縮後の液状物質Aを濃縮液容器5に流
して回収することが可能である。なお、蒸発容器1内の
液状物質Aの濃縮処理は、連続的に行い、濃縮処理後の
液状物質Aを連続的に濃縮液容器5に回収することもで
き、また、液状物質Aをバッチ式に処理することも可能
である。
【0007】請求項2の発明によれば、蒸発容器1内の
液状物質Aの濃度が所定値に達したなら、昇降装置15
によつて濃縮液容器5を次第に下降させ、蒸発容器1内
の濃縮された液状物質Aを濃縮液容器5内に回収する。
濃縮液容器5内が蒸発容器1の内圧以下に減圧されてい
るので、濃縮液容器5の高さを次第に低下させながら、
蒸発容器1内の濃縮された液状物質Aを濃縮液容器5内
に回収することができる。かくして、原料容器11内の
液状物質Aを蒸発容器1に適宜に供給しながら、蒸発容
器1内で濃縮処理した後、連続的に濃縮液容器5内に回
収することが容易にできる。
【0008】請求項3の発明によれば、蒸発容器1内の
液状物質Aの濃度が所定値に達したなら、流量を制御す
る機構(4)を適宜に開き、蒸発容器1内の濃縮された
液状物質Aを濃縮液容器5内に順次に回収する。濃縮液
容器5内が蒸発容器1の内圧以下に減圧されているの
で、濃縮液容器5を所定の低位置に設置した状態で、流
量を制御する機構(4)の開度に応じて液状物質Aが流
入するようになる。かくして、原料容器11内の液状物
質Aを蒸発容器1に適宜に供給しながら、蒸発容器1内
で濃縮処理した後、連続的に濃縮液容器5内に回収する
ことが容易にできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施
の形態に係る液状物質の濃縮装置を示す。図中において
符号1は筒状をなす蒸発容器を示し、蒸発容器1は、真
空容器としての強度を備え、少なくとも後記するマイク
ロ波オーブン6の内部に位置する箇所の一部が、マイク
ロ波を通過可能な材料(例えばガラス、石英、合成樹
脂)によつて製作されている。具体的には、蒸発容器1
は、中心軸線を上下方向として配置され、フランジ部1
bよりも上部1cが金属によつて形成され、フランジ部
1aよりも下部1dの少なくとも一部がマイクロ波を通
過可能な材料によつて形成されている。また、蒸発容器
1の下端部には排出口1aが形成され、濃縮処理後の液
状物質A(例えばスープ、ジュース等の流動性食品)が
排出可能になつている。
【0010】蒸発容器1の下部1dの周囲、つまり液状
物質Aが収容される部分は、マイクロ波が外部に漏れな
いように金属製のマイクロ波オーブン6によつて囲んで
マイクロ波通路2を画成し、マイクロ波オーブン6には
導波管7aを介してマイクロ波発振機7を接続してあ
る。しかして、マイクロ波発振機7から出力されるマイ
クロ波は、導波管7aからマイクロ波通路2に入り、マ
イクロ波を通過可能な材料にて製作された部分から蒸発
容器1内の液状物質Aに照射される。
【0011】また、蒸発容器1の上部1cには、原料供
給用通路8及び減圧用通路9が接続され、原料供給用通
路8には、定量注入が可能なポンプ10を介して原料容
器11が接続され、減圧用通路9には、圧力調節弁17
並びに真空源である真空ポンプ装置12が接続されてい
る。しかして、真空ポンプ装置12を駆動すれば、圧力
調節弁17によつて設定した所定圧力に、蒸発容器1内
が減圧される。なお、減圧用通路9は、真空ポンプ装置
12によつて蒸発容器1内の液状物質Aが吸い込まれ難
い位置を選定して、蒸発容器1の上部1cに接続すれば
よく、原料供給用通路8は、原料容器11からの液状物
質Aが蒸発容器1内の液状物質Aの上方から供給される
ように、蒸発容器1の上部1cに接続すればよい。
【0012】更に、蒸発容器1の排出口1aには、可撓
性を有する排出用通路13の一端が接続され、排出用通
路13の他端には、蒸発容器1内で濃縮処理された液状
物質Aを回収する濃縮液容器5の上部が接続されてい
る。また、濃縮液容器5内を蒸発容器1内と同圧に維持
するために、濃縮液容器5の上端部と減圧用通路9との
間を、可撓性を有する圧力制御通路14によつて接続し
てある。更に、濃縮液容器5は、昇降装置15によつて
所定高さ位置に昇降駆動することが可能である。この昇
降装置15は、シリンダ装置によつて構成され、ピスト
ン15aの上端に固着した支持台15b上に濃縮液容器
5を載置してある。昇降装置15は、シリンダ装置の
他、ラックアンドピニオン等の直線運動を与えるもので
構成することが可能である。各通路13,14に可撓性
を与えたので、濃縮液容器5の昇降移動が許容される。
【0013】次に、液状物質Aを連続的に濃縮処理する
方法について説明する。先ず、ポンプ10を駆動し、原
料容器11内の液状物質Aの所定量を蒸発容器1内に供
給し、ポンプ10を停止して原料供給用通路8からの液
状物質Aの流入を遮断する。この液状物質Aの蒸発容器
1内での初期高さは、図1に示すように排出用通路13
の濃縮液容器5への接続箇所13aと同一又はそれ以下
とし、蒸発容器1内の液状物質Aが、排出用通路13を
通つて濃縮液容器5内に流入することを抑制する。その
際、昇降装置15によつて濃縮液容器5を上昇させる。
【0014】蒸発容器1内に所定量の液状物質Aが投入
されたなら、真空ポンプ装置12を駆動し、蒸発容器1
内を、圧力調節弁17によつて設定した所定圧(例えば
15Torr程度)に減圧用通路9を介して減圧する。
これにより、圧力制御通路14を通じて濃縮液容器5内
も減圧され、濃縮液容器5内が蒸発容器1内と同圧にな
る。また、マイクロ波発振機7を駆動してマイクロ波を
マイクロ波通路2に導き、蒸発容器1の内部に照射させ
る。マイクロ波は、マイクロ波を通過可能な材料にて形
成された箇所から、蒸発容器1内に照射される。なお、
駆動を停止したポンプ10は、原料供給用通路8を遮断
する機能を有し、減圧状態の蒸発容器1内に原料容器1
1内の液状物質Aが供給されることは抑制されるが、原
料供給用通路8を遮断する開閉弁を別途に設けることも
可能である。
【0015】この状態で、蒸発容器1内で貯溜状態にあ
る液状物質Aに、マイクロ波が照射される。マイクロ波
が照射された液状物質Aは、内部から加熱を受けて温度
上昇を生ずる傾向を呈するが、蒸発容器1内の減圧に伴
つて沸点が低下しているので、液状物質Aから水分が速
やかに蒸発し、液状物質Aは潜熱を奪われてマイクロ波
の加熱による温度上昇が抑制される。かくして、液状物
質Aは、過熱を受けることなく、比較的低温かつ短時間
で多量の濃縮処理が施されることになり、過熱による品
質の劣化、例えば色、味、香り等の劣化が防止される。
【0016】なお、原料容器11内の液状物質Aを蒸発
容器1に供給するためにポンプ10を配置したが、蒸発
容器1内は減圧状態にあるため、ポンプ10によつて強
制的に送ることなく、液状物質Aを蒸発容器1に供給す
ることも可能である。従つて、ポンプ10に代えて、絞
り、流量制御弁等の流量を調節可能な機構を配置するこ
とも可能である。
【0017】このようにして液状物質Aの濃度が所定値
に達したなら、ポンプ10を再度駆動すると同時に、昇
降装置15によつて支持台15b及び濃縮液容器5を次
第に下降させ、蒸発容器1内の濃縮された液状物質Aを
排出用通路13を通して濃縮液容器5内に流し、回収す
る。濃縮液容器5内が、圧力制御通路14を通じて蒸発
容器1内と同圧に減圧された状態にあるので、排出用通
路13の濃縮液容器5への接続箇所13aの高さを蒸発
容器1内の液状物質Aの高さと合致させながら、濃縮さ
れた液状物質Aを濃縮液容器5内に回収することができ
る。かくして、原料容器11内の液状物質Aを蒸発容器
1に適宜に供給しながら、蒸発容器1内で濃縮処理した
後、連続的に濃縮液容器5内に回収することができる。
【0018】次に、上記第1実施の形態に係る液状物質
の濃縮装置を使用して、液状物質Aを連続的に濃縮処理
する他の方法について説明する。先ず、真空ポンプ装置
12によつて蒸発容器1内を所定圧に減圧すると共に、
ポンプ10を駆動し、原料容器11からの液状物質Aを
濃縮液容器5内に供給する。その際、濃縮液容器5は、
昇降装置15によつて十分に高い位置に上昇させ、蒸発
容器1内の液状物質Aが濃縮液容器5内に流入しないよ
うにしておく。真空ポンプ装置12の駆動により、蒸発
容器1内が圧力調節弁17によつて設定した所定圧に減
圧されると同時に、圧力制御通路14を通じて濃縮液容
器5内も減圧され、濃縮液容器5内が蒸発容器1内と同
圧になる。このようにして、濃縮液容器5内に第1所定
量の液状物質Aが溜まつたなら、マイクロ波発振機7を
駆動してマイクロ波をマイクロ波通路2に導き、蒸発容
器1の内部に照射させる。マイクロ波は、マイクロ波を
通過可能な材料にて形成された箇所から、蒸発容器1内
に照射される。その間、ポンプ10の駆動を停止するこ
となく、原料供給用通路8からの液状物質Aの流入を継
続させる。
【0019】かくして、蒸発容器1内でマイクロ波が照
射された液状物質Aは、減圧状態で内部から加熱を受け
て濃縮される。蒸発容器1内の液状物質Aが所定の濃縮
率になつたなら、昇降装置15によつて濃縮液容器5を
下降させ、濃縮された液状物質Aを濃縮液容器5に回収
させる。このとき、蒸発容器1内での液状物質Aの蒸発
量よりも供給量の方が多ければ、濃縮された液状物質A
を濃縮液容器5に連続的に回収することができる。
【0020】このように、この濃縮方法は、ポンプ10
の駆動を停止することなく、蒸発容器1内への液状物質
Aの供給を継続させ、蒸発容器1内の液状物質Aが第1
所定量よりも大きな第2所定量に達した際に、液状物質
Aの濃度を所定値とし、その後、蒸発容器1内への液状
物質Aの供給を継続させながら、濃縮された液状物質A
を濃縮液容器5に連続的に回収する。蒸発容器1内の液
状物質Aの濃度が所定の濃度に達した際に、蒸発容器1
内に存在する液状物質Aの量(第2所定量)をコントロ
ールする方法としては、マイクロ波を一定に照射し、液
状物質Aの供給量をコントロールする方法と、液状物質
Aの供給量を一定とし、マイクロ波の照射量をコントロ
ールする方法とがある。
【0021】図2は、本発明の第2実施の形態に係る液
状物質の濃縮装置を示し、第1実施の形態と実質的に同
一機能部分には同一符号を付してそれらの説明は省略す
る。第2実施の形態にあつては、蒸発容器1の排出口1
aと濃縮液容器5とを接続する排出用通路13に、液状
物質Aの流量を制御する機構として、可変機能を有する
絞り4を介在させてある。そして、濃縮液容器5は、蒸
発容器1よりも低位置として、基盤20の上に定置して
ある。このように、濃縮液容器5は蒸発容器1に対して
移動しないため、排出用通路13及び圧力制御通路14
に可撓性を与える必要はない。
【0022】この第2実施の形態に係る液状物質の濃縮
装置によれば、先ず、ポンプ10を駆動し、原料容器1
1内の液状物質Aの所定量を蒸発容器1内に供給する
が、その際の液状物質Aの蒸発容器1内での初期高さの
設定は、絞り4を遮断して行う。同時に、真空ポンプ装
置12を駆動し、減圧用通路9を介して蒸発容器1内を
減圧する。これにより、圧力制御通路14を通じて濃縮
液容器5内も減圧され、濃縮液容器5内が蒸発容器1内
と同圧に減圧された状態となる。蒸発容器1内に所定量
の液状物質Aが投入されたなら、マイクロ波発振機7を
駆動してマイクロ波を蒸発容器1の内部に照射させる。
【0023】この状態で、蒸発容器1内でマイクロ波の
照射を受ける液状物質Aは、上記第1実施の形態と同様
に濃縮処理が施される。そして、液状物質Aの濃度が所
定値に達したなら、ポンプ10を駆動しながら絞り4を
適宜に開き、蒸発容器1内の濃縮された液状物質Aを排
出用通路13を通して濃縮液容器5内に順次に回収す
る。濃縮液容器5内が、圧力制御通路14を通じて蒸発
容器1内と同圧に減圧された状態にあるので、低位置に
設置した濃縮液容器5内には、絞り4の開度に応じて排
出用通路13からの液状物質Aが流入する。このように
して、原料容器11内の液状物質Aを蒸発容器1に適宜
に供給しながら、蒸発容器1内で濃縮処理した後、連続
的に濃縮液容器5内に回収することができる。
【0024】ところで、上記第1,第2実施の形態にあ
つては、濃縮液容器5内の圧力を蒸発容器1と同一にす
るために、濃縮液容器5と減圧用通路9との間を圧力制
御通路14によつて連通させた。しかして、濃縮液容器
5内を減圧する理由は、蒸発容器1内の液状物質Aを、
強制的に送ることなく濃縮液容器5に回収することを可
能にさせるところにある。従つて、濃縮液容器5を真空
ポンプ装置12とは別途の真空源に接続させ、濃縮液容
器5内を蒸発容器1内の圧力を超えてより低圧に減圧
し、蒸発容器1内の液状物質Aを濃縮液容器5に導入す
ることも可能である。特に、第2実施の形態のように蒸
発容器1の排出口1aと濃縮液容器5とを接続する排出
用通路13に、液状物質Aの流量を制御する機構(可変
機能を備える絞り4)を介在させる場合には、排出用通
路13の流路面積を増減調節して、液状物質Aの流量を
制御することができるため、濃縮液容器5内を蒸発容器
1内の圧力未満に減圧して、蒸発容器1内の液状物質A
を濃縮液容器5に導入することが容易である。勿論、絞
り4は、液状物質Aの流量を制御する機構であればよ
く、排出用通路13を開閉する開閉弁、流量制御弁等を
介在させ、同様の作用を得ることもできる。
【0025】また、上記第1,第2実施の形態にあつて
は、蒸発容器1内の液状物質Aの濃縮処理を継続させな
がら、連続的に濃縮液容器5に回収したが、バッチ式処
理も可能である。すなわち、蒸発容器1内に入れた所定
量の液状物質Aを一度に所定濃度にまで濃縮処理し、濃
縮処理が終了した全量を濃縮液容器5に回収することも
できる。その際、マイクロ波発振機7並びに真空ポンプ
装置12の駆動を停止し、濃縮終了後の液状物質Aを外
部に取り出す。再度、ポンプ10を駆動し、所定量の液
状物質Aを原料容器11から蒸発容器1内に投入し、同
様の手順によつて濃縮処理をバッチ式に行う。
【0026】更に、二個又はそれ以上の濃縮液容器5を
蒸発容器1に接続し、3方切換え弁等によつて適宜の濃
縮液容器5を蒸発容器1に連通させ、複数個の濃縮液容
器5に濃縮処理後の液状物質Aを順次に回収することも
可能である。
【0027】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明にかかる液状物質の濃縮方法によれば、次の効果
を奏することができる。すなわち、液状物質に対する伝
熱面が存在しないので、蒸発容器内を減圧することとも
相まつて、濃縮処理に伴つて液状物質が沸点以上に加熱
される恐れがほぼ解消する。その結果、熱に敏感な原料
に対しても、品質の劣化を抑制しながら、短時間に多量
の濃縮処理を施すことができる。加えて、マイクロ波加
熱は、強制的に液体の内部から加熱し、単位体積当たり
の入熱量を大きく採れるので、濃縮処理装置をコンパク
トに構成し、処理作業を能率的に行うことができる。更
に、濃縮液容器を蒸発容器内の圧力以下に減圧してある
ので、蒸発容器内の液状物質を強制的に送ることなく、
濃縮液容器に簡単に回収することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態にかかる液状物質の
濃縮方法に使用する濃縮装置を示す配置図。
【図2】 本発明の第2実施の形態にかかる液状物質の
濃縮方法に使用する濃縮装置を示す配置図。
【符号の説明】
1:蒸発容器、4:絞り(流量を制御する機構)、5:
濃縮液容器、6:マイクロ波オーブン、7:マイクロ波
発振機、11:原料容器、12:真空ポンプ装置(真空
源)、15:昇降装置、A:液状物質。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料容器(11)内の液状物質(A)を
    蒸発容器(1)に供給した状態で、真空源(12)によ
    つて蒸発容器(1)内を減圧すると共に、マイクロ波発
    振機(7)からのマイクロ波をマイクロ波オーブン
    (6)内に導入し、マイクロ波オーブン(6)内に配置
    した蒸発容器(1)内の液状物質(A)を減圧状態でマ
    イクロ波によつて加熱しながら濃縮させ、蒸発容器
    (1)内で濃縮後の液状物質(A)を、蒸発容器(1)
    内の圧力以下に減圧した濃縮液容器(5)に回収するこ
    とを特徴とする液状物質の濃縮方法。
  2. 【請求項2】 濃縮液容器(5)を昇降装置(15)に
    よつて次第に下降させながら、蒸発容器(1)内で濃縮
    後の液状物質(A)を、濃縮液容器(5)に回収するこ
    とを特徴とする請求項1の液状物質の濃縮方法。
  3. 【請求項3】 蒸発容器(1)と濃縮液容器(5)との
    間に流量を制御する機構(4)を介在させ、蒸発容器
    (1)内で濃縮後の液状物質(A)を該機構(4)を通
    して流通させ、濃縮液容器(5)に回収することを特徴
    とする請求項1の液状物質の濃縮方法。
JP7248349A 1995-09-04 1995-09-04 液状物質の濃縮方法 Pending JPH0970501A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7248349A JPH0970501A (ja) 1995-09-04 1995-09-04 液状物質の濃縮方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7248349A JPH0970501A (ja) 1995-09-04 1995-09-04 液状物質の濃縮方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0970501A true JPH0970501A (ja) 1997-03-18

Family

ID=17176778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7248349A Pending JPH0970501A (ja) 1995-09-04 1995-09-04 液状物質の濃縮方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0970501A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009036471A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Kanematsu Engineering Kk 真空、乾燥・濃縮システム
KR100921247B1 (ko) * 2007-05-11 2009-10-13 박장우 고점도의 금속성 용액의 농축방법, 및 고점도의 금속성농축액과 그 제조방법, 그리고 이를 이용한 전극형성방법
CN102774908A (zh) * 2012-08-21 2012-11-14 昆明理工大学 一种微波加热含盐酸废液再生的方法
JP2019044070A (ja) * 2017-09-01 2019-03-22 西光エンジニアリング株式会社 セルロースナノファイバー濃縮、乾燥品の製造方法とセルロースナノファイバー再分散液の製造方法
JP2020041142A (ja) * 2017-09-01 2020-03-19 西光エンジニアリング株式会社 セルロースナノファイバー濃縮、乾燥品の製造方法とセルロースナノファイバー再分散液の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100921247B1 (ko) * 2007-05-11 2009-10-13 박장우 고점도의 금속성 용액의 농축방법, 및 고점도의 금속성농축액과 그 제조방법, 그리고 이를 이용한 전극형성방법
JP2009036471A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Kanematsu Engineering Kk 真空、乾燥・濃縮システム
CN102774908A (zh) * 2012-08-21 2012-11-14 昆明理工大学 一种微波加热含盐酸废液再生的方法
JP2019044070A (ja) * 2017-09-01 2019-03-22 西光エンジニアリング株式会社 セルロースナノファイバー濃縮、乾燥品の製造方法とセルロースナノファイバー再分散液の製造方法
JP2020041142A (ja) * 2017-09-01 2020-03-19 西光エンジニアリング株式会社 セルロースナノファイバー濃縮、乾燥品の製造方法とセルロースナノファイバー再分散液の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5589214A (en) Process for heat treatment of particulate materials such as food
US9034194B2 (en) Apparatus for treating a fluid with microwave radiation
US5341576A (en) Method and apparatus for drying granular materials
US5697291A (en) Method and apparatus for microwave enhanced pasteurization and enzyme inactivation of continuously flowing product
JPH0970501A (ja) 液状物質の濃縮方法
US5976592A (en) Method and apparatus for sterilizing biological liquids, particularly milk and its by-products
RO125073B1 (ro) Procedeu şi instalaţie de procesare termică a laptelui
JPH0274219A (ja) 加減圧調理器
KR20090086525A (ko) 증기 접촉식 가열 장치
EP0885569B1 (en) An apparatus for heating prepackaged food
JPH0771463B2 (ja) 高圧処理装置
JP2517216Y2 (ja) 減圧蒸気加熱装置
SU1526629A1 (ru) Способ стерилизации консервов в автоклавах
JPS614501A (ja) マイクロ波加熱式遠心蒸発装置
JPS6041974Y2 (ja) マイクロウエ−ブ殺菌装置
RU2272550C2 (ru) Способ и устройство концентрирования жидкого продукта
JP3250324B2 (ja) 食品の加熱殺菌処理方法および装置
JP2012157642A (ja) 蒸煮装置
JPS62186770A (ja) ホワイトソ−スの殺菌方法
JPH0429947B2 (ja)
JP3037403B2 (ja) 液状可食物の減圧連続濃縮装置
JPH0799951A (ja) 真空高周波解凍方法とその装置
JPS60120970A (ja) 高周波加圧加熱による食品の連続加工方法及び装置
JPH05284951A (ja) 連続流量可変式液体殺菌装置
SU1004204A1 (ru) Устройство дл извлечени в зких веществ из емкостей