JPH0970414A

JPH0970414A - パンツ型の使捨ておむつ及びその製造方法

Info

Publication number: JPH0970414A
Application number: JP8097859A
Authority: JP
Inventors: Shinji Yoshimura; 真治吉村
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 1995-06-26
Filing date: 1996-04-19
Publication date: 1997-03-18

Abstract

(57)【要約】【目的】防漏シート、表面シート等の資材の使用を必
要な部分にのみ限定して有効に利用し、パンツ型のおむ
つの廉価な形成を可能にする。また、使用者の大腿部、
腹部にフィットするギャザーを形成し、体液の漏れを防
止する。【構成】表面シート５、吸収層４及び防漏シート１を
積層し、吸収層４両側のサイドフラップ９にレッグギャ
ザー２２を設けて吸収本体６を形成する。また、防漏シ
ート１の外面を不織布製の被覆シート７で被覆し、被覆
シート７の膨出部１３を吸収本体６の外周に配置する。
また、サイド側の膨出部１４にレッグ開口部１２を切欠
形成する。また、エンド側の膨出部１３を表面シート５
側に折返して積層部１６を形成し、積層部１６の腹側及
び背側の両側を、腹部挿入口１８を設けて環状に連結す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パンツ型の使捨ておむ
つ及びその製造方法に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、パンツ型の使捨ておむつには、特
開平４−３５４９４８号公報記載の発明が知られてい
る。この従来の発明は、液不透過性のバックシートの表
面に、バックシートよりも小さな面積で設けた液吸収性
の吸収層を載置する。また、吸収層の表面に、吸収層よ
りも大きな面積の表面シートを載置して、吸収本体を形
成する。また、吸収本体は、吸収層の外周に、表面シー
ト及びバックシートとから成るエンドフラップとサイド
フラップとを突出し、この各々のフラップに弾性体を装
着して、ウエストギャザー及びレッグギャザーを形成し
ている。そして、上記のバックシートと表面シートから
成るサイドフラップは、おむつを使用者に装着した状態
で、使用者の両側で接続できる大きさに突出している。
また、吸収本体は、サイドフラップの中央部を内方弧状
に切り欠いて、レッグ開口部を形成するとともに、腹側
及び背側のサイドフラップの両側を、腹部挿入口を設け
て環状に連結している。

【０００３】また、上記の従来方法は、液不透過性の防
漏フィルムの外面に不織布等の外面素材を積層して、バ
ックシートを形成するものである。この従来方法は、防
漏フィルムの外面を外面素材によって被覆できるため、
防漏フィルムのみによってバックシートを形成する場合
に比較して、手触り感が良好となり、パンツの如き風合
いに形成する事が可能であった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バック
シートと表面シートから成るサイドフラップは、おむつ
をパンツ型に形成するためには、使用者の両側で接続で
きる長さに形成する必要があるものの、漏れ防止の目的
からは、防漏シートを使用者の両側で接続できる長さで
形成する必要はない。したがって、漏れ防止の目的から
は、従来のパンツ型おむつは、防漏シートを不必要な部
分に使用し、高価な防漏シートを無駄に消費していたも
のである。また、この防漏シート使用量に比例して、防
漏シートと同一の幅で形成する表面シートの使用量も多
くなり、これらの資材が無駄に使用され、コスト高にな
っていた。

【０００５】本発明は上述の如き課題を解決しようとす
るものであって、防漏シート、表面シート等の資材の使
用を必要な部分にのみ限定して有効に利用し、廉価なパ
ンツ型のおむつの形成を可能にしようとするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、液透過性の表面シートと液不透過性の
防漏シートとの間に表面シートおよび防漏シートよりも
小さな面積の液吸収性の吸収層を介装するとともにこの
吸収層の外周に、表面シートおよび防漏シートとから成
るエンドフラップとサイドフラップとを突出し、このサ
イドフラップに弾性体を装着してレッグギャザーを形成
する事により吸収本体を形成し、この吸収本体よりも大
きな面積の不織布製の被覆シートで吸収本体の防漏シー
ト側の外面を被覆するとともに吸収本体の外周に被覆シ
ートの膨出部を突出し、この吸収本体のサイドフラップ
側の両側に配置するサイド側の膨出部の中央部を内方弧
状に切り欠いて使用者の足を挿入するレッグ開口部を形
成するとともに吸収本体のエンドフラップ側の両端に配
置するエンド側の膨出部を、吸収本体の表面シート側に
折返して、吸収本体のエンドフラップ側の表面に被覆シ
ートの膨出部を積層し、この被覆シートの折返し部に、
吸収本体のエンドフラップと平行に弾性体を装着してウ
エストギャザーを設けるとともにこの被覆シートの積層
部の腹側および背側の両側を、使用者の腹部挿入口を設
けて環状に連結して成るものである。

【０００７】また、液透過性の表面シートと液不透過性
の防漏シートとの間に表面シートおよび防漏シートより
も小さな面積の液吸収性の吸収層を介装するとともにこ
の吸収層の外周に、表面シートおよび防漏シートとから
成るエンドフラップとサイドフラップとを突出し、この
サイドフラップに弾性体を装着してレッグギャザーを形
成する事により吸収本体を形成し、この吸収本体よりも
大きな面積の不織布製の被覆シートで吸収本体の防漏シ
ート側の外面を被覆するとともに吸収本体の外周に被覆
シートの膨出部を突出し、この吸収本体のサイドフラッ
プ側の両側に配置するサイド側の膨出部の中央部を内方
弧状に切り欠いて使用者の足を挿入するレッグ開口部を
形成するとともに吸収本体のエンドフラップ側の両端に
配置するエンド側の膨出部を、吸収本体の表面シート側
に折返して、吸収本体のエンドフラップ側の表面に被覆
シートの膨出部を積層し、この被覆シートの折返し部
に、吸収本体のエンドフラップと平行に弾性体を装着し
てウエストギャザーを設けるとともに、被覆シートの先
端部側に先端部弾性体を止着して被覆シートに先端ギャ
ザー部を形成し、この被覆シートの積層部の腹側および
背側の両側を、使用者の腹部挿入口を設けて環状に連結
して形成しても良い。

【０００８】また、上記発明を実施する製造方法は、液
不透過性の防漏シートの表面に、防漏シートよりも幅狭
な体液吸収性の吸収層を載置し、この吸収層の両側に突
出する防漏シートの表面にレッグギャザー用の弾性体を
伸張状態で止着するとともに吸収層の表面を、吸収層よ
りも幅広の液透過性の表面シートで被覆する事により吸
収本体を形成する第１工程と、吸収本体の長さ方向の間
隔よりも幅広で長尺状の不織布製の被覆シートの表面両
側に、被覆シートの長さ方向と平行してウエストギャザ
ー用の弾性体を止着する第２工程と、弾性体を止着した
被覆シートの表面に、複数の吸収本体をレッグ開口部の
形成間隔を介して載置する第３工程と、被覆シートの吸
収本体の間隔に設けたレッグ開口部の対応位置を打ち抜
いて、使用者の足が挿入可能なレッグ開口部を形成する
第４工程と、吸収本体の両端側に突出する被覆シートを
表面側に折返し、吸収本体のエンドフラップ側の表面を
被覆する第５工程と、吸収本体を内側に配置して被覆シ
ートを長さ方向に二つ折りする第６工程と、この折返し
た被覆シートのサイド側の膨出部の内面を止着する第７
工程と、この止着部を吸収本体の長さ方向と平行にカッ
トして個々のおむつを形成する第８工程とから成るもの
である。

【０００９】また、液不透過性の防漏シートの表面に、
防漏シートよりも幅狭な体液吸収性の吸収層を載置し、
この吸収層の両側に突出する防漏シートの表面にレッグ
ギャザー用の弾性体を伸張状態で止着するとともに吸収
層の表面を、吸収層よりも幅広の液透過性の表面シート
で被覆する事により吸収本体を形成する第１工程と、吸
収本体の長さ方向の間隔よりも幅広で長尺状の不織布製
の被覆シートの表面両側に、被覆シートの長さ方向と平
行してウエストギャザー用の弾性体を止着するととも
に、被覆シートの両端部に、先端ギャザー部用の先端部
弾性体を長さ方向に止着する第２工程と、弾性体を止着
した被覆シートの表面に、複数の吸収本体をレッグ開口
部の形成間隔を介して載置する第３工程と、被覆シート
の吸収本体の間隔に設けたレッグ開口部の対応位置を打
ち抜いて、使用者の足が挿入可能なレッグ開口部を形成
する第４工程と、吸収本体の両端側に突出する被覆シー
トを表面側に折返し、吸収本体のエンドフラップ側の表
面を被覆する第５工程と、吸収本体を内側に配置して被
覆シートを長さ方向に二つ折りする第６工程と、この折
返した被覆シートのサイド側の膨出部の内面を止着する
第７工程と、この止着部を吸収本体の長さ方向と平行に
カットして個々のおむつを形成する第８工程とから形成
しても良い。

【００１０】また、被覆シートは、撥水性の不織布にて
形成しても良い。

【００１１】

【作用】上述の如く構成したものに於て、赤ちゃん等の
使用者におむつを装着するには、腹部挿入口に、使用者
の腹部を挿入しながら、使用者の腹部外周にウエストギ
ャザーを配置する。また、吸収本体の両側に配置するレ
ッグ開口部から左右の足を外方に突出させる。この装着
は、使用者が寝ている姿勢で行っても良いし、立ってい
る姿勢でも行う事が可能である。また、レッグ開口部か
ら左右の足を外方に突出すると、吸収本体のサイドフラ
ップに配置するレッグギャザーは、大腿部の外周で復元
収縮し、レッグ開口部からの体液の横漏れを防止する。

【００１２】また、このおむつを装着すると、使用者の
股部の形状に沿って、吸収本体が内面弧状に凹設変形す
る。また、この弧状に変形した吸収本体は、被覆シート
のエンド側の膨出部を表面シート側に折返し、エンドフ
ラップ側の表面に被覆シートを積層している。そのた
め、被覆シートを撥水性の不織布により形成すれば、使
用者から急激に体液が排出され、吸収層によって迅速に
吸収されなかった場合、表面シート側に折返した膨出部
が、表面シートの表面をセリ上がろうとする体液の勢い
を弱め、体液の急激な縦漏れを防止する事が可能とな
る。更に、この被覆シートの折返し部分にはウエストギ
ャザーを形成しているから、おむつを装着すると、この
ウエストギャザー部分が復元収縮して使用者のウエスト
部外周に密着する。従って、このウエストギャザー部分
で体液がおむつの外部に漏れるのを抑える事ができる。

【００１３】また、被覆シートの折返しの先端部には先
端部弾性体を止着して先端ギャザー部を形成すれば、弾
性体の復元収縮力により、被覆シートの折返しの先端部
が使用者の腹部に密着する。よって、使用者からの体液
が、被覆シートの折返し方向にセリ上がろうとしても、
この先端ギャザー部でせき止める事ができ、漏れを防止
する事ができる。

【００１４】また、被覆シートは、柔軟な手触り感が得
られ、パンツの如き風合いに形成する事が可能となる。
また、被覆シートは、体液の透過を防止しながら、汗等
の蒸気を透過する事が可能となり、汗疹等の肌のカブレ
を防止する事が可能になる。

【００１５】また、本発明のおむつは、吸収本体の防漏
シートの外面を被覆シートで被覆し、この被覆シートを
吸収本体の両側から突出する。そして、装着状態に於
て、使用者の両側でパンツ型に連結するのは、被覆シー
トにより行う事ができる。そのため、おむつは、漏れを
防止する必要量だけ防漏シートを使用し、従来方法の如
く、防漏シートを使用者の両側でパンツ型に接続する長
さまで形成する必要がなく、高価な防漏シートの無駄の
ない使用が可能となる。また、この防漏シートの使用量
を少なくする事により、防漏シートと同一の幅で形成す
る表面シートの使用量も低減する事ができ、これらの資
材を有効に利用して、おむつの廉価な形成を可能にする
ものである。

【００１６】

【実施例】以下本発明の製造方法の一実施例を図面に於
て説明する。まず、第１工程を図３に於て説明すれば、
(１)は防漏シートで、液不透過性のポリエチレンフィル
ム等により形成する。このカット前の防漏シート(１)
は、長尺状に形成している。

【００１７】また、この防漏シート(１)の表面両側に、
生ゴム、ウレタン糸等から成るレッグギャザー用の弾性
体(２)を長さ方向に止着する。この弾性体(２)の止着方
法は、防漏シート(１)の表面にホットメルト等の粘着剤
を塗布して、防漏シート(１)の長さ方向と平行に塗布面
(３)を形成し、この塗布面(３)に、伸張状態の弾性体
(２)を止着する事が可能である。

【００１８】また、防漏シート(１)は、防漏シート(１)
よりも幅狭な体液吸収性の吸収層(４)を一定の間隔を介
して長さ方向に載置する。この吸収層(４)は、コット
ン、パルプ、吸収性高分子等の素材から形成し、一定の
長さでカットする。また、吸収層(４)を載置した防漏シ
ート(１)は、吸収層(４)よりも大きく形成する必要はあ
るが、防漏目的を達成できる範囲のものであれば良く、
使用者への装着状態に於て両側を接続できる幅とする必
要はない。

【００１９】次に、吸収層(４)の表面を、吸収層(４)よ
りも幅広の液透過性の不織布等から成る表面シート(５)
で被覆する。また、同時に、吸収層(４)の外周に、防漏
シート(１)と表面シート(５)とを積層して、エンドフラ
ップ(１５)およびサイドフラップ(９)を形成する。この
サイドフラップ(９)は、レッグギャザー用の弾性体(２)
を介装し、レッグギャザー(２３)を形成している。ま
た、吸収層(４)間のエンドフラップ(１５)を中間位置で
カットし、個々の吸収本体(６)を形成する。このように
して、第１工程に於て吸収本体(６)を形成する。この吸
収本体(６)は、使用者に装着したとしても、使用者の両
側でパンツ型に接続することはできない。

【００２０】また、第２工程を、図２、図４に於て説明
する。この第２工程で使用する長尺状の被覆シート(７)
は、吸収本体(６)の長さ方向の寸法よりも幅広に形成し
ている。また、この被覆シート(７)の表面両側に、ホッ
トメルト等の粘着剤を塗布して、塗布部(８)を長さ方向
に形成する。次に、この塗布部(８)に、伸張した状態の
ウエストギャザー用の弾性体(１０)を、被覆シート(７)
の長さ方向と平行して止着する。また、被覆シート(７)
の長さ方向の両端部に、伸長した状態の先端ギャザー部
用の先端部弾性体(２４)を、被覆シート(７)の表面側に
配置して止着する。この弾性体(１０)及び先端部弾性体
(２４)は、生ゴム、ウレタン糸等から形成する事が可能
である。また、被覆シート(７)は、撥水性の不織布等に
より形成する事が可能である。この撥水性の不織布を用
いれば、被覆シート(７)は、柔軟な手触り感が得られ、
パンツの如き風合いに形成する事が可能となる。また、
被覆シート(７)は、体液の透過を防止しながら、汗等の
蒸気を透過する事が可能となり、汗疹等の肌のカブレを
防止する事が可能となる。

【００２１】また、この第３工程は、被覆シート(７)の
表面に、ホットメルト等の粘着剤を塗布し、この粘着剤
塗布部(１１)に、図２に示す如く、第１工程の吸収本体
(６)をレッグ開口部(１２)の形成間隔を介して載置す
る。この形成間隔は、中間部で切断した時に、おむつの
装着状態で使用者の両側まで接続できる長さとする必要
がある。また、吸収本体(６)の載置方向は、吸収本体
(６)の長さ方向を、被覆シート(７)の幅方向に載置す
る。このように吸収本体(６)を載置すると、吸収本体
(６)の外周に、図４に示す如く、被覆シート(７)から成
るエンド側の膨出部(１３)とサイド側の膨出部(１４)と
を突出する事ができる。また、粘着剤塗布部(１１)は、
上記第２工程に於て、塗布部(８)と同時に形成する事も
可能である。

【００２２】次に、第４工程に於ては、被覆シート(７)
のサイド側の膨出部(１４)に設けたレッグ開口部(１２)
の対応位置を、カッター等で打ち抜き、図２、図４に示
す如く、使用者の足が挿入可能なレッグ開口部(１２)を
形成する。このレッグ開口部(１２)の打抜形状は、円
型、楕円等の形状に形成する。

【００２３】また、第５工程は、被覆シート(７)のサイ
ド側の膨出部(１４)を表面側に折返して折返し部(１９)
を形成し、吸収本体(６)のエンドフラップ(１５)側の表
面を、図４に示す如く被覆する。そして、折返した被覆
シート(７)の内面を、被覆シート(７)の表面に設けた塗
布部(８)に止着し、吸収本体(６)のエンドフラップ(１
５)側に、被覆シート(７)の積層部(１６)を形成する。

【００２４】また、この第６工程は、吸収本体(６)間の
積層部(１６)の表面にホットメルト等の粘着剤を塗布し
て、図５に示す如く、止着塗布部(１７)を形成する。ま
た、吸収本体(６)を内側に配置して被覆シート(７)を長
さ方向に二つ折りする。

【００２５】また、第７工程は、折返した被覆シート
(７)の積層部(１６)の両側を止着して、使用者の腹部挿
入口(１８)を形成する。また、積層部(１６)の止着方法
は、折返した積層部(１６)の外面を押圧し、積層部(１
６)の両側内面を止着塗布部(１７)で止着し、腹側及び
背側の積層部(１６)の両側を、図５に示す如く止着部
(２０)で連結する。

【００２６】また、第８工程に於ては、積層部(１６)の
両側の止着部(２０)を、図５に示す如く、吸収本体(６)
の長さ方向と平行にカットして、個々のおむつ(２１)を
形成する。

【００２７】上述の如く構成したものに於て、赤ちゃん
等の使用者におむつ(２１)を装着するには、腹部挿入口
(１８)に、使用者の腹部を挿入しながら、使用者の腹部
外周に、先端ギャザー部(２５)を配置する。そして、使
用者のウエスト部外周にウエストギャザー(２２)を配置
する。すると、おむつ(２１)の使用者の腹部外周に接触
する部分が復元収縮し、おむつ(２１)の腹部挿入口(１
８)からの体液の縦漏れを防止できる。また、吸収本体
(６)の両側に配置するレッグ開口部(１２)から左右の足
を外方に突出させる。この装着は、使用者が寝ている姿
勢で行っても良いし、立っている姿勢でも行う事が可能
である。また、レッグ開口部(１２)から左右の足を外方
に突出すると、吸収本体(６)のサイドフラップ(９)に配
置するレッグギャザー(２３)は、大腿部の外周で復元収
縮し、レッグ開口部(１２)からの体液の横漏れを防止で
きる。

【００２８】また、このおむつ(２１)の装着状態は、使
用者の股部の形状に沿って、吸収本体(６)が内面弧状に
凹設変形する。また、この弧状に変形した吸収本体(６)
は、被覆シート(７)のエンド側の膨出部(１３)を表面シ
ート(５)側に折返し、エンドフラップ(１５)側の表面に
撥水性の被覆シート(７)を積層し、その先端部に先端部
弾性体(２４)を配して先端ギャザー部(２５)を形成して
いる。そのため、使用者から急激に体液が排出され、吸
収層(４)によって迅速に吸収されなかった場合にも、表
面シート(５)の表面を伝わってセリ上がろうとする体液
を、撥水性の被覆シート(７)により形成したエンド側の
膨出部(１３)が阻止し、腹部挿入口(１８)からの体液の
縦漏れを防止する事が可能となる。更に、先端ギャザー
部(２５)が、使用者の腹部外周に密着して体液をせき止
めるから、より確実に体液の漏れを防止できる。

【００２９】

【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、おむつを形成する場合、吸収本体の防漏シートの
外面を被覆シートで被覆し、この被覆シートを吸収本体
の両側から突出する。そして、装着状態に於て、使用者
の両側でパンツ型に連結するのは被覆シートにより行う
事ができる。そのため、おむつは、漏れを防止する必要
量だけ防漏シートを使用し、従来方法の如く、防漏シー
トを使用者の両側でパンツ型に接続する長さまで形成す
る必要がなく、高価な防漏シートの無駄のない使用が可
能となる。

【００３０】また、この防漏シートの使用量を少なくす
る事により、防漏シートと同一の幅で形成する表面シー
トの使用量も低減する事ができ、これらの資材を有効に
利用して、おむつの廉価な形成を可能にするものであ
る。

【００３１】また、レッグ開口部に弾性体を止着してレ
ッグギャザーを形成し、使用者の大腿部におむつをフィ
ットさせる事により、レッグ開口部からの体液の漏れを
防ぐ事ができる。また、被覆シートを使用者のウエスト
部分で折返して積層部を形成するとともに、この折返し
部に弾性体を止着してウエストギャザーを形成し、使用
者のウエスト部外周へのフィット感を高める事により、
おむつの腹部挿入口からの体液の漏れを防止する事がで
きる。

【００３２】更に、被覆シートの折返しの先端部に先端
部弾性体を止着して先端ギャザー部を形成する事によ
り、被覆シートの折返しの先端部が使用者の腹部外周に
密着して、体液の上昇を防止し、おむつの腹部挿入口か
らの体液の漏れを、より効果的に防止する事が可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の縦断面図である。

【図２】被覆シートのエンド側の膨張部を吸収本体の表
面側に折り返す過程を示す平面図である。

【図３】吸収本体の成形過程を示す斜視図である。

【図４】被覆シートに吸収本体を載置する過程を示す斜
視図である。

【図５】吸収本体を内側に配置して被覆シートを二つに
折り返す過程を示す斜視図である。

【符号の説明】

１防漏シート２レッグギャザー用の弾性体４吸収層５表面シート６吸収本体７被覆シート９サイドフラップ１０ウエストギャザー用の弾性体１２レッグ開口部１３エンド側の膨出部１４サイド側の膨出部１５エンドフラップ１６積層部１８腹部挿入口１９折返し部２２ウエストギャザー２３レッグギャザー２４先端部弾性体２５先端ギャザー部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シートと液不透過性の防
漏シートとの間に表面シートおよび防漏シートよりも小
さな面積の液吸収性の吸収層を介装するとともにこの吸
収層の外周に、表面シートおよび防漏シートとから成る
エンドフラップとサイドフラップとを突出し、このサイ
ドフラップに弾性体を装着してレッグギャザーを形成す
る事により吸収本体を形成し、この吸収本体よりも大き
な面積の不織布製の被覆シートで吸収本体の防漏シート
側の外面を被覆するとともに吸収本体の外周に被覆シー
トの膨出部を突出し、この吸収本体のサイドフラップ側
の両側に配置するサイド側の膨出部の中央部を内方弧状
に切り欠いて使用者の足を挿入するレッグ開口部を形成
するとともに吸収本体のエンドフラップ側の両端に配置
するエンド側の膨出部を、吸収本体の表面シート側に折
返して、吸収本体のエンドフラップ側の表面に被覆シー
トの膨出部を積層し、この被覆シートの折返し部に、吸
収本体のエンドフラップと平行に弾性体を装着してウエ
ストギャザーを設けるとともにこの被覆シートの積層部
の腹側および背側の両側を、使用者の腹部挿入口を設け
て環状に連結した事を特徴とするパンツ型の使捨ておむ
つ。
【請求項２】液透過性の表面シートと液不透過性の防
漏シートとの間に表面シートおよび防漏シートよりも小
さな面積の液吸収性の吸収層を介装するとともにこの吸
収層の外周に、表面シートおよび防漏シートとから成る
エンドフラップとサイドフラップとを突出し、このサイ
ドフラップに弾性体を装着してレッグギャザーを形成す
る事により吸収本体を形成し、この吸収本体よりも大き
な面積の不織布製の被覆シートで吸収本体の防漏シート
側の外面を被覆するとともに吸収本体の外周に被覆シー
トの膨出部を突出し、この吸収本体のサイドフラップ側
の両側に配置するサイド側の膨出部の中央部を内方弧状
に切り欠いて使用者の足を挿入するレッグ開口部を形成
するとともに吸収本体のエンドフラップ側の両端に配置
するエンド側の膨出部を、吸収本体の表面シート側に折
返して、吸収本体のエンドフラップ側の表面に被覆シー
トの膨出部を積層し、この被覆シートの折返し部に、吸
収本体のエンドフラップと平行に弾性体を装着してウエ
ストギャザーを設けるとともに、被覆シートの先端部側
に先端部弾性体を止着して被覆シートに先端ギャザー部
を形成し、この被覆シートの積層部の腹側および背側の
両側を、使用者の腹部挿入口を設けて環状に連結した事
を特徴とする請求項１のパンツ型の使捨ておむつ。
【請求項３】液不透過性の防漏シートの表面に、防漏
シートよりも幅狭な体液吸収性の吸収層を載置し、この
吸収層の両側に突出する防漏シートの表面にレッグギャ
ザー用の弾性体を伸張状態で止着するとともに吸収層の
表面を、吸収層よりも幅広の液透過性の表面シートで被
覆する事により吸収本体を形成する第１工程と、吸収本
体の長さ方向の間隔よりも幅広で長尺状の不織布製の被
覆シートの表面両側に、被覆シートの長さ方向と平行し
てウエストギャザー用の弾性体を止着する第２工程と、
弾性体を止着した被覆シートの表面に、複数の吸収本体
をレッグ開口部の形成間隔を介して載置する第３工程
と、被覆シートの吸収本体の間隔に設けたレッグ開口部
の対応位置を打ち抜いて、使用者の足が挿入可能なレッ
グ開口部を形成する第４工程と、吸収本体の両端側に突
出する被覆シートを表面側に折返し、吸収本体のエンド
フラップ側の表面を被覆する第５工程と、吸収本体を内
側に配置して被覆シートを長さ方向に二つ折りする第６
工程と、この折返した被覆シートのサイド側の膨出部の
内面を止着する第７工程と、この止着部を吸収本体の長
さ方向と平行にカットして個々のおむつを形成する第８
工程とから成る事を特徴とするパンツ型の使捨ておむつ
の製造方法。
【請求項４】液不透過性の防漏シートの表面に、防漏
シートよりも幅狭な体液吸収性の吸収層を載置し、この
吸収層の両側に突出する防漏シートの表面にレッグギャ
ザー用の弾性体を伸張状態で止着するとともに吸収層の
表面を、吸収層よりも幅広の液透過性の表面シートで被
覆する事により吸収本体を形成する第１工程と、吸収本
体の長さ方向の間隔よりも幅広で長尺状の不織布製の被
覆シートの表面両側に、被覆シートの長さ方向と平行し
てウエストギャザー用の弾性体を止着するとともに、被
覆シートの両端部に、先端ギャザー部用の先端部弾性体
を長さ方向に止着する第２工程と、弾性体を止着した被
覆シートの表面に、複数の吸収本体をレッグ開口部の形
成間隔を介して載置する第３工程と、被覆シートの吸収
本体の間隔に設けたレッグ開口部の対応位置を打ち抜い
て、使用者の足が挿入可能なレッグ開口部を形成する第
４工程と、吸収本体の両端側に突出する被覆シートを表
面側に折返し、吸収本体のエンドフラップ側の表面を被
覆する第５工程と、吸収本体を内側に配置して被覆シー
トを長さ方向に二つ折りする第６工程と、この折返した
被覆シートのサイド側の膨出部の内面を止着する第７工
程と、この止着部を吸収本体の長さ方向と平行にカット
して個々のおむつを形成する第８工程とから成る事を特
徴とする請求項３のパンツ型の使捨ておむつの製造方
法。
【請求項５】被覆シートは、撥水性の不織布にて形成
した事を特徴とする請求項１または２のパンツ型の使捨
ておむつ。
【請求項６】被覆シートは、撥水性の不織布にて形成
した事を特徴とする請求項３または４のパンツ型の使捨
ておむつの製造方法。