JPH096950A - 名刺読み取り装置 - Google Patents

名刺読み取り装置

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JPH096950A
JPH096950A JP7176856A JP17685695A JPH096950A JP H096950 A JPH096950 A JP H096950A JP 7176856 A JP7176856 A JP 7176856A JP 17685695 A JP17685695 A JP 17685695A JP H096950 A JPH096950 A JP H096950A
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JP
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tray
case
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JP7176856A
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English (en)
Inventor
Masaki Oshima
正貴 大嶋
Masataka Hamada
政孝 濱田
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Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Nisca Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で携帯性に優れ、名刺交換の場で名刺デ
−タを取り込むことができ、かつ電池の高寿命化が図ら
れた名刺読取装置を提供することにある。 【構成】 ケース1から手動で名刺トレイ7を所定の突
出位置まで引き出してロック手段30によりに係止し、
名刺9をセットした後にロック手段30を解除し、非突
出位置まで名刺トレイ7を自動的に後退移動させ、これ
により名刺トレイ7内の名刺9をケース1内に配置した
密着センサ10にて読み取らせ、読み取り済みの名刺9
は名刺排出機構35により引掛けてケース1の反対側か
ら排出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、名刺に記載された情報
を読み取る名刺読み取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビジネスマン(特に営業マン)にとって
客先の名刺は財産ともいえるもので、一般には、大量に
ある名刺を1枚1枚ホルダ−等にいれて大事に保管して
いた。このため名刺枚数は年々増え、整理するのに長時
間かけたり、外部企業に整理仕事を発注したりする等、
時間のムダや多くの経費を費やしている。
【0003】近年、名刺スキャナなるものが登場して、
上記の名刺管理をパソコン上で処理するというシステム
が開発されたが、あくまでデスク上で作業を行うことを
前提とするものであったため、最新の情報を手にするに
は会社に戻ってデスク上で作業を行ったり、誰かに電話
で検索してもらう必要があった。また携帯型情報ツ−ル
を使用しているビジネスマンでも、会社に戻って最新情
報をダウンロ−ドする必要があった。
【0004】図25は、この種の名刺読み取り装置の例
を示したもので、名刺挿入口2の近くに、名刺104の
載置台105をスプリング106で昇降可能に配置し、
その最上位の名刺104を、断面6角形以上の多角柱体
から成る分離送給ローラ107により給送して、名刺下
ガイド部材110と名刺上ガイド部材111との間に送
り出す。この名刺104を、駆動装置114により矢印
方向に回転される一対の搬送ローラ112へ、更には、
これから一対の排出ローラ113へと引き渡して、排出
口103から排出する。その際、光源124により透明
板118付の名刺読み取り窓117を介して名刺104
を照射し、その名刺104からの反射光をミラー12
5、レンズ126を介して受光素子アレイ127で受光
し、画像光を電気信号に変換して記憶装置128に送る
ようになっている。なお、名刺104はローラ121a
と弾性部材121bとから成る名刺圧接ユニット121
により透明板118に圧接され、画像のピントずれが防
止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の名刺読
み取り装置は、デスク上で作業を行うことを前提とした
携帯性に乏しい構成のものであった。このため、既に触
れたような問題が派生した。即ち、 (1)従来の名刺スキャナの場合、会社に戻ってからの
デスクワ−クとなり、入力を忘れてしまったり受け取っ
た名刺が溜まったりする。又、デ−タベ−スがパソコン
上にあるため、不意に必要となった名刺などは会社に戻
るか、電話で誰かに検索してもらう必要がある。
【0006】(2)不要になった名刺は廃棄処分となる
ため資源の無駄使いとなる。最近では地球環境の保護が
取り出され紙の大量使用による森林伐採が問題になって
きている中、この名刺についても例外ではない。
【0007】(3)会社が大きくなるにつれて個人の名
刺使用量も増えて経費が増える。
【0008】(4)従来の名刺スキャナは名刺に限定さ
れていたため名刺以外のもを読み取ることができない。
【0009】ところで、かかる問題の解決には、小型で
携帯性に優れ、名刺交換の場で名刺デ−タを取り込むこ
とができると共に、電池の消耗が少ない名刺読み取り装
置の提供が望まれる。
【0010】この点に関し、従来の名刺読み取り装置
は、名刺の搬送系や読み取り部等の構成が大きくならざ
るを得ない。また、搬送ローラ112や排出ローラ11
3を、電池(バッテリ−)による駆動装置114(即ち
モータ)で駆動する方式であるため、電池の消耗が比較
的大きい。従って、従来の名刺読み取り装置は、携帯し
て実際に名刺交換の場で名刺デ−タを取り込むという用
途には適さず、実用性に欠けるものであった。
【0011】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、小型で携帯性に優れ、名刺交換の場で名刺デ−タを
取り込むことができ、かつ電池の高寿命化が図られた名
刺読み取り装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1の形態の名刺読み取り装置は、ケース
(1)に出し入れ自在に配置された名刺トレイ(7)
と、名刺トレイ(7)上の名刺(9)に記載された情報
を読み取るためケース(1)内に配置された読み取りり
センサ部(10)と、ケース(1)から引き出された名
刺トレイ(7)内に名刺をセットした後、これをケース
内に後退移動させて当該名刺(9)に記載された情報を
前記読み取りりセンサ部に読み取らせる名刺トレイ操作
手段(8)とを具備した構成のものである(請求項
1)。
【0013】本発明の第2の形態の名刺読み取り装置
は、ケース(1)に出し入れ自在に配置された名刺トレ
イ(7)と、名刺トレイ(7)上の名刺(9)に記載さ
れた情報を読み取るためケース(1)内に配置された読
み取りりセンサ部(10)と、ケース(1)から引き出
された名刺トレイ(7)内に名刺をセットした後、これ
をケース内に後退移動させて当該名刺(9)に記載され
た情報を前記読み取りりセンサ部に読み取らせる名刺ト
レイ操作手段(8)と、読み取りの済んだ名刺(9)を
ケース(1)の他端側から排出させる名刺排出機構(3
5)とを具備した構成のものである(請求項2)。
【0014】本発明の第3の形態の名刺読み取り装置
は、ケース(1)に出し入れ自在に配置された名刺トレ
イ(7)と、名刺トレイ(7)上の名刺(9)に記載さ
れた情報を読み取るためケース(1)内に配置された読
み取りりセンサ部(10)と、ケース(1)から手動で
引き出した名刺トレイ(7)を所定の突出位置にて係止
するロック手段(30)と、このロック手段を解除した
際、名刺トレイ(7)を前記突出位置からケース内に収
納した非突出位置まで自動的に後退移動させて名刺トレ
イ(7)内の名刺(9)に記載された情報を前記読み取
りりセンサ部に読み取らせる副走査搬送手段(26,2
7)と、読み取りの済んだ名刺(9)をケース(1)の
他端側から排出させる名刺排出機構(35)とを具備し
た構成のものである(請求項3)。
【0015】この請求項3記載の名刺読み取り装置にお
いては、前記副走査搬送手段を、ケース(1)内に設け
た定荷重バネ(26)と、該定荷重バネの一端を名刺ト
レイ(7)の後端に連結したワイヤー(27)とで構成
するとよい(請求項4)。
【0016】上記請求項1〜3の何れか1項に記載の名
刺読み取り装置において、前記名刺トレイ(7)の名刺
載置面(14)には、読み取り時に名刺(9)を密着セ
ンサ(10)に圧接する名刺押え部材(20)を通すた
めの押さえ用開口(17)を、名刺トレイ(7)の突出
後退方向に沿って横長に設けるのが好ましい(請求項
5)。
【0017】また請求項1〜3のいずれす1項に記載の
名刺読み取り装置においては、前記読み取りりセンサ部
が、イメージセンサ,光源,ロッドレンズアレイを一体
化した密着センサー(10)から成る構成とするのが好
ましい(請求項6)。
【0018】請求項2又は3記載の名刺読み取り装置に
おいて、前記名刺排出機構(35)は、ケース(1)内
に副走査方向に延在して設けられ前後に傾倒し得る揺動
レバー(36)と、前記名刺トレイの引き出し時にこれ
に連行されて前記揺動レバー(36)の前端側に阻止係
合される第1の可動部材であって、前記名刺トレイ
(7)の読み取り終了時に名刺(9)を連行し得る位置
に来る主可動部材(40)と、前記主可動部材(40)
との間を弾性体(42)にて連結された第2の可動部材
であって、前記名刺トレイ(7)の読み取り終了時にお
いて、前記名刺トレイにより前記弾性体(42)に抗し
て前記揺動レバー(36)の後端側へ移置されて前記主
可動部材(40)との阻止係合状態を解き、該主可動部
材(40)を前記弾性体(42)の復帰力で移動させて
名刺(9)を排出させる副可動部材(43)と、を設け
て構成するとよい(請求項7)。
【0019】請求項1〜3の何れか1項に記載の名刺読
み取り装置においては、更に、前記読み取りりセンサ部
(10)で読み取ったデ−タを編集する編集手段と、こ
の編集手段で編集されたデ−タを記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶されたデ−タを検索する検索手段
と、この検索手段で検索されたデ−タを表示する手段
(6)とを設けた構成とすることができる(請求項
8)。
【0020】また、請求項1〜3何れか1項に記載の名
刺読み取り装置においては、更に、前記読み取りりセン
サ部で読み取ったデ−タを編集する編集手段と、この編
集手段で編集されたデ−タを記憶する記憶手段と、この
記憶手段に記憶されたデ−タを検索する検索手段と、こ
の検索手段で検索されたデ−タを表示する手段(6)
と、前記記憶デ−タ又は検索デ−タを外部に送信し或い
は外部からデ−タを受信する送受信手段(70〜73)
とを設けた構成とすることができる(請求項9)。
【0021】
【作用】本発明の名刺読み取り装置の第1の形態(請求
項1)は、ケース(1)から引き出した名刺トレイ
(7)内に名刺(9)をセットした後、これを名刺トレ
イ操作手段(8)によりケース内に後退移動させると、
当該名刺(9)に記載された情報が読み取りりセンサ部
(10)により読み取られる。
【0022】本発明の名刺読み取り装置の第2の形態
(請求項2)は、読み取りの済んだ名刺(9)は名刺排
出機構(35)により引掛けられてケース(1)の他端
側から排出される(請求項2)。
【0023】本発明の名刺読み取り装置の第3の形態
(請求項3)は、名刺トレイを動力により副走査移動さ
せるものである。即ち、ケース(1)から手動で引き出
しロック手段(30)で所定の突出位置に係止させた名
刺トレイ(7)内に名刺(9)をセットし、その後ロッ
ク手段を解除すると、副走査搬送手段(26,27)に
より、名刺トレイ(7)は前記突出位置からケース内に
収納した非突出位置まで自動的に後退移動させられ、そ
の間に名刺(9)上の情報が読み取りりセンサ部(1
0)に読み取られ、読み取りの済んだ名刺(9)は名刺
排出機構(35)によりケース(1)の他端側から自動
的に排出される。
【0024】上記第1〜3の形態のいずれにおいても、
名刺を載置する名刺トレイを用意し、この名刺トレイ自
体をケースに対して出し入れする形式としているため小
型化され、携帯性に優れている。
【0025】そして常時携帯することもできることか
ら、名刺交換時にその場で即読み取り入力できるため、
読み取り済の名刺はその場で返すことができる。そのた
め客先側では経費の節減ができ、こちら側では入力忘れ
や名刺がたまるというようなことはなくなる。
【0026】請求項4の名刺読み取り装置では、上記第
3の形態における副走査搬送手段として、ケース(1)
内に設けた定荷重バネ(26)によりワイヤー(27)
を介して名刺トレイ(7)を牽引することとしているの
で、小型化かつ簡易な構成が得られると共に、名刺トレ
イ及びその中の名刺が、機械動力によりしかも一定荷重
で円滑に副走査移動されるため、簡易な構成ながら良好
な名刺の読み取りがなされる。
【0027】そして、名刺の搬送に電気的動力(モ−タ
−)を使用していないため、読み取り装置の長時間の電
池駆動が可能となり、全体として小型かつ携帯性に優れ
たものとなる。また新しい電池を常備したり、その電池
の寿命の終わりを常に把握しておくといった煩わしさか
ら開放される。なお電池は、一次電池,二次電池の別を
問わない。
【0028】請求項5の名刺読み取り装置では、上記第
1〜3の形態の名刺読み取り装置において、名刺トレイ
(7)の名刺載置面(14)に押さえ用開口(17)を
設け、これを通して名刺押え部材(20)により読み取
り時に名刺(9)の裏面を押圧し、名刺(9)を密着セ
ンサ(10)に圧接させる構成としているので、名刺の
読み取りにかすれを生じることなく均一な読み取りがな
される。しかも、名刺押え部材に合成樹脂シートを使用
すれば軽薄化が図れる。
【0029】請求項6の名刺読み取り装置では、上記第
1〜3の形態における読み取りりセンサ部を、イメージ
センサ,光源,ロッドレンズアレイを一体化した密着セ
ンサー(10)で構成しているので、縮小光学系を用い
る場合に比べ、小型軽量化が図られる。
【0030】請求項7の名刺読み取り装置では、上記第
2及び第3の形態における名刺排出機構(35)の具体
的構成が提供される。この名刺排出機構(35)の場
合、名刺トレイ(7)の引き出し時には、これに主可動
部材(40)が連行されて前記揺動レバー(36)の前
端側に阻止係合される。名刺トレイ(7)の読み取り終
了時には、この主可動部材(40)は名刺(9)を連行
し得る待機位置に来る。一方、主可動部材(40)に弾
性体(42)を介して連結された副可動部材(43)
は、名刺トレイ(7)の読み取り終了時において、名刺
トレイ(7)に連行されて、弾性体(42)に抗して前
記揺動レバー(36)の後端側へ移置され、これにより
上記主可動部材(40)との阻止係合状態が解かれる。
上記待機位置にあった主可動部材(40)は、弾性体
(42)の復帰力で移動し、この主可動部材(40)に
名刺(9)が引掛けられて連行され、排出される。
【0031】従って、この名刺排出機構によれば、名刺
トレイが読み取りを終えてケースに収まる際に、自動的
に名刺がケースから他側に排出される。よって、再度名
刺を取り出すために名刺トレイを引き出す等の操作を要
しない。
【0032】請求項8の名刺読み取り装置では、上記第
1〜3の形態の名刺読み取り装置において、読み取りり
センサ部(10)で読み取ったデ−タを編集手段で編集
し、この編集手段で編集されたデ−タを記憶手段で記憶
し、この記憶手段に記憶されたデ−タを検索手段で検索
し、この検索手段で検索されたデ−タを表示手段(6)
で表示することができるので、データの有効利用が図れ
る。
【0033】また、請求項9の名刺読み取り装置では、
上記第1〜3の形態の名刺読み取り装置において、読み
取りりセンサ部(10)で読み取ったデ−タを編集手段
で編集し、この編集手段で編集されたデ−タを記憶手段
で記憶し、この記憶手段に記憶されたデ−タを検索手段
で検索し、この検索手段で検索されたデ−タを表示手段
(6)で表示することができるだけでなく、上記の記憶
デ−タ又は検索デ−タを、例えば赤外通信機能の送受信
手段(70〜73)により、外部に送信し或いは外部か
らデ−タを受信することができる。従って、通信機能に
より名刺レス化が可能である。
【0034】
【実施例】以下、本発明を、カードとして名刺を取り扱
った図示の実施例に基づいて説明する。
【0035】図1に示す名刺読み取り装置は電子名刺手
帳タイプのものであり、本体ケース1と、該本体ケース
にヒンジ2にて開閉可能に取り付けられた蓋体3とで構
成され、本体ケース1は内側面にキーボード4や電源ス
イッチ5等を、また蓋体3はその内側面に表示手段とし
ての液晶ディスプレイ装置6を備える。そして、この電
子名刺手帳は、本体ケース1の内部にマイクロプロセッ
サ(CPU)61を主体とした制御装置(図19)を具
備しており、これにより上記キーボード4からキー入力
した文字等を液晶ディスプレイ装置6に表示させる文字
操作機能と名刺読み取り装置の本来の読み取り機能とを
具現せしめている。
【0036】後者の名刺読み取り装置は次のように構成
されている。即ち、本体ケース1内には、名刺をセット
するための合成樹脂製の名刺トレイ7が、引き出し可能
に収納されており、該名刺トレイ7は、本体ケース1の
サイドに引き出し用レバーの形で突出させた操作部(名
刺トレイ操作手段)8を手動で矢印A方向に移動させる
ことにより本体ケース1の一端側(図1右側)に引き出
され、図1に示す最も引き出された位置(セット位置)
にて一旦ロックされる。名刺9を載置した後に、名刺ト
レイ7を矢印B方向に移動(引き戻し)させると、その
名刺表面の文字等が、本体ケース1内に設けたいわゆる
密着型センサ10により読み取られ、読み取り後は、名
刺9のみが、点線で示す如く本体ケース1の他端側(図
1左側)から飛び出して排出されるようになっている。
【0037】要するに、本体ケース1に出し入れ自在に
装置された合成樹脂製の名刺をセットするための名刺ト
レイ7と、名刺トレイ7上の名刺9に記載された情報を
読み取るため本体ケース1内に装置された密着型センサ
10から成る読み取りりセンサ部と、本体ケース1から
引き出された名刺トレイ7を所定の突出位置に係止する
ロック手段と、このロック手段を解除した際、名刺トレ
イ7を上記突出位置から本体ケース内に収納した非突出
位置まで後退移動させて名刺トレイ7内の名刺9に記載
された情報を上記読み取りりセンサ部に読み取らせる機
械動力式の副走査搬送手段(26,27)と、読み取り
の済んだ名刺9を本体ケース1の他端側(図1左側)か
ら排出させる名刺排出機構35(図5)とを具備してい
る。ここで、密着センサー10は、光源(LEDアレイ
10a),イメージセンサ(CCDラインセンサ10
b),ロッドレンズアレイ等を一体化したものであり、
光源により照らした名刺表面からの反射光を、ロッドレ
ンズアレイを通して原寸大のままCCDに導いて電気的
信号に変換する。
【0038】上記副走査搬送手段は手動により名刺トレ
イ7を後退方向に移動させることとしてもよいが、本実
施例では定荷重バネ26による機械動力式のものとして
いる。
【0039】更に、名刺読み取り装置は、上記の密着型
センサ10から成る読み取りりセンサ部で読み取ったデ
−タを編集する編集手段と、この編集手段で編集された
デ−タを記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶され
たデ−タを検索する検索手段と、この検索手段で検索さ
れたデ−タを表示する手段(6)と、前記記憶デ−タ又
は検索デ−タを外部に送信或いは外部からデ−タを受信
する送受信手段(70〜73)とを有する。
【0040】以下詳述するに、図2は名刺読み取り装置
の上面図、図3は側面図、図4は右端面図である。但
し、図2〜図4では本体ケース1の内外の要素を同時に
描いてある。
【0041】本体ケース1は、図3から分かるように上
ケース1a,下ケース1bから成り、両者の間に名刺ト
レイ7が図7の如く引き出し可能に装置されている。こ
の名刺トレイ7の本体ケース1に対する出し入れを円滑
かつ安定して行わせるトレイ案内機構11を構成するた
め、下ケース1bと名刺トレイ7との相対向する面のう
ち、一方の面にはガイド溝12が、また他方の面には凸
条13が、それぞれ名刺トレイ7の突出後退方向に沿っ
て設けられ、両者は互いに緩く嵌合している。また、名
刺トレイ7ないにセットした名刺9に対する上下方向の
ガイド面を構成するため、上ケース1a内の側部には、
2本以上から成る適数本のガイドリブ1eが内縁に沿っ
て所定間隔で配置されている(図3)。
【0042】<名刺トレイ7>名刺トレイ7は、図6及
び図7に示すように、名刺載置面14の前端側(図7右
側)にカードの端を合わせる段差15を形成する縁部1
6を有すると共に、名刺トレイ側部の突出移動方向に見
た後端には名刺トレイ操作手段としての操作部8が突出
され、該操作部は本体ケース1のサイドに設けたスリッ
ト1c(図1)から延出されている。また、名刺トレイ
7の名刺載置面14の面内には、読み取り時に名刺9を
密着センサ10に圧接する合成樹脂シートなどのような
名刺押え部材20を通すための押さえ用開口17が、名
刺トレイ7の突出後退方向に沿って横長に設けられてい
る。なお、名刺押え部材20にマイラー(商品名)など
の合成樹脂シートを使用することにより軽量化が図れ
る。
【0043】更に、操作部8の存する側において、名刺
トレイ7の名刺載置面14の面内には、名刺排出機構3
5の一構成要素たる主可動部材40を部分的に下方から
名刺載置面14上に突出させるための排出操作用開口1
8が、名刺トレイ7の突出後退方向に沿って横長に設け
られている。この排出操作用開口18は、排出時に主可
動部材40を名刺9の端の外側に位置させるための凹所
19を形づくるため、縁部15内に入り込んでいる。
【0044】一方、操作部8の設けられていない名刺ト
レイ7の側部にはラック21が形成され、速度センサ2
2の構成要素であるギヤ23と噛み合わされている。こ
の速度センサ22は、名刺トレイ7の移動に伴って、つ
まり名刺9の送り速度に比例して、ギヤ23を介し回転
される金属製のスリット円板24と、該スリット円板の
スリットの通過を検知するフォトインタラプタ25とを
有するエンコーダより構成されている。この速度センサ
22は、読み取り時の名刺トレイ7の速度を検出するた
めのものであるが、上記トレイ案内機構11と共に名刺
トレイ7の本体ケース1に対する出し入れを円滑かつ安
定して行わせる働きをする。
【0045】<副走査搬送手段>名刺トレイ7を後退方
向に移動させる副走査搬送手段は手動によることとして
もよいのであるが、本実施例では、下ケース1b内に名
刺セット後の名刺トレイ7の駆動源である定荷重バネ2
6を設け、該バネの一端をワイヤー27を介して名刺ト
レイ7の後端に連結した機械動力式のものとなってい
る。その際、プーリ28、29によりワイヤー27の方
向を変え、名刺トレイ7をトレイ案内機構11によるガ
イド方向と合致する方向に牽引するようになっており、
定荷重バネ26は一定荷重で名刺トレイ7を引く。
【0046】上記定荷重バネ26に抗して手動で図7の
突出位置まで名刺トレイ7を持ち来たすと、電気的スタ
ートスイッチ30a(図19)を備えスタートボタンと
して作用するロック手段30により当該突出位置に係止
される。このロック手段30は、復帰バネ32により常
時凸位置に付勢されている合成樹脂製のロック解除杆3
1と、図17の如く、このロック解除杆31の先端部に
形成した係合突起331と、合成樹脂製の名刺トレイ7
の裏面に一体に形成されたロック用リブ34とから構成
されている。そして、図7の突出位置まで名刺トレイ7
を持ち来たすと、図17(a)に示すように、ロック解
除杆31の係合突起33に名刺トレイ7のロック用リブ
34が係合して名刺トレイ7の戻りを阻止するが、ロッ
ク解除杆31を復帰バネ32に抗して押し込むと、図1
7(b)に示すように、ロック解除杆31の係合突起3
3が名刺トレイ7のロック用リブ34から離れ、名刺ト
レイ7の矢印B方向への後退移動を許すように構成され
ている。即ち、ロック手段30は名刺セット後のスタ−
トボタン(電気的スタートスイッチ30a付)の役目も
担う。
【0047】このロック手段を解除すると、名刺トレイ
7は、副走査搬送手段(26〜29)の定荷重バネ26
の力により、図7,図8に示す突出位置から図6に示す
非突出位置まで後退移動せしめられ、その移動過程にお
いて、名刺トレイ7内の名刺9に記載された情報が、密
着センサ10により読み取られる。このときの名刺トレ
イ7の移動速度、即ち副走査速度は速度センサ22によ
り検出され、実際速度に応じた読み取り画像処理がなさ
れる。
【0048】次に、読み取りの済んだ名刺9を本体ケー
ス1から排出させる名刺排出機構35について説明す
る。
【0049】図5は名刺トレイ7を除去した状態を示
す。名刺排出機構35は、下ケース1b内に副走査方向
に延在して設けられ支点37(図9)を中心として前後
に傾倒し得る合成樹脂製のレバーであって、名刺セット
時の主可動部材40を止めておき、名刺読み取りり後に
解除する揺動レバー36と、下ケース1b内に設けたガ
イド部材38,39に案内されて揺動レバー36に沿っ
て移動し得る合成樹脂製の第1の可動部材であって、上
記の排出操作用開口18内に入り込んだ連行排出爪41
を有する主可動部材40と、同じくガイド部材38,3
9に案内されて揺動レバー36に沿って移動し得る合成
樹脂製の第2の可動部材であって、一定長のコイルバネ
から成る排出バネ42によって主可動部材40に連結さ
れ、名刺の読み取り中に排出バネ42に付勢力を蓄積さ
せるべく移動し、名刺の読み取り後は主可動部材40を
弾発移動(排出運動)させる固定拠点となる副可動部材
43とを有する。主可動部材40は突出側にまた副可動
部材43は後退側に位置されており、両者を排出バネ4
2によって連結した可動部材全体は、排出バネ42が引
っ張られていない通常の非付勢状態下で、揺動レバー3
5の長さ領域の支点37より片側に位置するような大き
さに定められている。また、揺動レバー36は、その前
側アーム361が板バネから成る掛け止め用バネ55に
よって常時上方向に付勢されている。
【0050】一方、図6及び図7に示すように、名刺ト
レイ7の裏面には、名刺トレイ7の引き出し時に上記主
可動部材40を揺動レバー36の前側アーム361の前
端(上向き突起)36aに係止させる位置(セット位
置)まで連行しセットするためのセット用突起44,4
5が、名刺トレイ7の後端付近に設けられている。更
に、名刺トレイ7の裏面には、その名刺トレイ7の移動
方向中間部において、名刺トレイ7の引き戻し時に上記
副可動部材43を排出バネ42に抗して連行し主可動部
材40から離するための、つまり排出バネ42を引っ張
って付勢するための一対の付勢用突起46,47が設け
られている。一対のセット用突起44,45及び一対の
付勢用突起46,47は、ここでは、名刺トレイ7の裏
面に一体に形成したリブからそれぞれ成る。
【0051】この一対のセット用突起44,45は副可
動部材43の両側を素通りして主可動部材40に当接す
るように離間して配設されており、また、一対の付勢用
突起46,47も主可動部材40を通過して揺動レバー
36の前側アーム361の前端36a外の位置に移動し
うるように構成すべく、主可動部材40には付勢用突起
46,47の通過し得る溝48,49が形成され、以
て、セット用突起44,45は主可動部材40にだけ当
接し、付勢用突起46,47は副可動部材43にだけ当
接する関係になっている。この当接は、主可動部材40
と副可動部材43との互いに対向する面側で行われる。
【0052】揺動レバー36は、その後側アーム362
の後端が、図11に示すような下向突出部36bとして
形成されている。一方、副可動部材43は、図18に示
すように、揺動レバー36の挿通間隔Dを有して揺動レ
バー36を抱き抱える抱擁部50を有し、該抱擁部50
の下支持部51の上面は傾斜面52として形成されてい
る。これは、副可動部材43が揺動レバー36の後端3
6bを抱える位置に来たとき、揺動レバー36の後側ア
ーム362をこの傾斜面52に接触させて引き上げるこ
とができるようにする、つまり前側アーム361の前端
36aと主可動部材40との係合を外すことができるよ
うにするためである。このため、副可動部材43の傾斜
面52に対応する上部分53と、下支持部53の存在し
ない下部分54は、揺動レバー36の後側アーム362
に対する逃げを構成するよう切り欠かれている。
【0053】<動作>次に上記構成の動作について説明
する。
【0054】(1)通常状態 図9及び図10は、名刺トレイ7が本体ケース1内に収
納された通常状態を示す。この通常状態下では、セット
用突起44,45と付勢用突起46,47は主可動部材
40と副可動部材43に対して無接触であるか、軽く付
勢用突起46,47が副可動部材43に対して触れてい
るだけであり、排出バネ42は付勢されていない。従っ
て、主可動部材40と副可動部材43間は排出バネ42
の自然長の間隔で連結されているだけであり、また、こ
の主可動部材40と副可動部材43の連結体の位置は揺
動レバー36の後側アーム36b上に在る。
【0055】揺動レバー36の後端36bが副可動部材
43の傾斜面52上に来ているため、揺動レバー36は
後側アーム362が引き上げられている。
【0056】(2)名刺トレイの引き出し 図9,図10の状態下において、名刺をセットするため
に、操作部8を操作して名刺トレイ1を手動で図の右方
向に引き出すと、図11,図12に示す突出位置でロッ
クがかかる。即ち、名刺トレイ1を突出移動させると、
名刺トレイ1裏面のロック用リブ34がロック解除杆3
1の係合突起33下を一旦通過し、その後ワイヤー27
を介した定荷重バネ26の力により引き戻されて、図1
2の如く係合突起33の右側に掛け止められる。
【0057】一方、名刺トレイ1が突出移動すると、名
刺トレイ1がある程度突出した位置より、そのトレイ裏
面に設けられているセット用突起44,45が、主可動
部材40に当接する。このため、名刺トレイ1の突出動
作に伴い、セット用突起44,45により主可動部材4
0が一緒に矢印a方向に引っ張られる。主可動部材40
及びこれに排出バネ42で連結された副可動部材43
も、一緒に、揺動レバー36上を図の右側に移動する。
主可動部材40は、掛け止め用バネ55により常時下方
から上向きに押されている揺動レバー36の前端36a
を乗り越え、図11、図12に示すように、前端36a
の外側に来る。即ち、図11、図12に示すように、排
出バネ42が若干伸び、主可動部材40が揺動レバー3
6の前端36aに引掛けられた状態(阻止位置)とな
る。
【0058】(3)名刺のセット 上記の如く引き出されて突出位置にロックされた名刺ト
レイ1に、名刺を所定の向きで載置しセットする。この
名刺セットは、名刺の一端を縁部16の段差15に合わ
せて名刺トレイ1内に載置することで行われる。
【0059】(4)名刺の読み取り 名刺をセットした後は、ロック解除杆31を図17
(a)の矢印c方向に押す。これによりロック手段30
のロック状態が解除される。即ち、ロック解除杆31が
軸方向に移動し、その係合突起33が、図17(a)の
作用位置から図17(b)の非作用位置へと変化して、
ロック用リブ34との係合が解除される。これにより名
刺トレイ7は、定荷重バネ26の力により矢印B方向へ
引き戻され始める。
【0060】名刺9は上方に位置する密着型センサ10
に接しながら矢印B方向に後退移動して行く。このとき
の密着型センサ10に対する名刺9の密着性を良くする
ため、名刺9の裏面が、押さえ用開口17を通して名刺
押え部材20により押圧される。
【0061】矢印B方向への名刺トレイ7の後退移動
は、定荷重バネ26により一定荷重で行われる。名刺ト
レイ7が後退移動するに伴い、名刺トレイ7上の名刺9
に記載されている文字等の画像、例えば名前や企業名,
所在地といった文字情報が、密着型センサ10で読み取
られて行く。この読み取りは、密着型センサー10のC
CDの主走査と定荷重バネ26による副走査とで行われ
る。
【0062】名刺トレイ7が読み取り動作移動するに伴
い、名刺トレイ7下面の付勢用突起46,47は、やが
て主可動部材40の溝48,49を通過して、図13及
び図14に示すように、副可動部材43の主可動部材4
0に対する対向側の面に当接する。
【0063】この時点では、まだ主可動部材40は揺動
レバー36に引掛けられて移動を阻止されている。名刺
トレイ7下面の移動(矢印B方向)に伴い、付勢用突起
46,47によって、副可動部材43だけが矢印b方向
に連行せしめられる。従って、主可動部材40及び副可
動部材43間の間隔が開き、両者間を連結している排出
バネ42が、それまでの自由長から徐々に伸ばされて行
く。
【0064】(5)名刺の排出 名刺トレイ7が本体ケース1の内側縁に当接(図6)し
た時点で、名刺トレイ7の移動は止み、読み取りが終了
となる。
【0065】この間に、名刺トレイ7と主可動部材40
との関係においては、主可動部材40が相対的に名刺ト
レイ7の排出操作用開口18内を凹所19まで移動し、
凹所19内にて名刺表面レベルより高く突出して、図1
5及び図16に示すように、主可動部材40が名刺9の
端を支えた状態となる。
【0066】一方、副可動部材43と揺動レバー36と
の関係においては、副可動部材43が、読み取りが終了
した直後には、揺動レバー36の後端36bの直下に来
て、その下支持部51の傾斜面52(図18)上に揺動
レバー36の後端36bが乗るようになっている。つま
り、副可動部材43の傾斜面52により揺動レバー36
の後端36bが押し上げられて、揺動レバー36が、支
点37を中心に、掛け止め用バネ55に抗して図15で
時計回りに傾動し、その前端36aが下がって主可動部
材40から外れる。
【0067】図15及び図16は、このようにして揺動
レバー36が主可動部材40に対する阻止位置から釈放
位置へと切り替わった直後の状態を示しており、主可動
部材40は排出バネ42の復帰力により副可動部材43
側へ引き付けられ、矢印b方向へ移動する。
【0068】従って、名刺トレイ7上にセットされてい
た名刺9は、その読み取りが終わった後、上記の釈放さ
れた主可動部材40の動きにより弾かれて、反対側つま
り後端側に設けた排出口1d(図1)から飛び出てく
る。
【0069】上記構成の名刺読み取り装置は、名刺トレ
イを装置ケースより手動で引き出し、読み取りスタ−ト
で名刺トレイがバネの動力(手動でも可)で動き出し、
名刺トレイが内部に入り読み取りが終了すると名刺が自
動的に(バネの力)排出されるという構成であり、また
名刺の搬送に電気的な動力を使わない構成であるので、
小型で携帯性に優れかつ電池の消耗の小さい高寿命の読
み取り装置が得られる。
【0070】図19に、名刺読み取り装置のハードウエ
アのブロック図を、図20に名刺読み取り装置の全体の
制御フローを示す。
【0071】図示するように、名刺読み取り装置の制御
装置は、マイクロプロセッサ(CPU)61を主体に、
プログラムROM62、ワーキングRAM63、不揮発
性メモリ(EEPROM)64を具備する。また、ライ
ンセンサー10bからアナログ回路65を通して得られ
る画像信号に対するA/Dコンバータ66と、センサー
コントロール、2値化、シェーディング補正回路等とし
てのゲートアレイ67と、ラインメモリ68を有する。
更に、OCRエンジン69を具備するほか、DRAM
(ダイナミックラム)70、RS232Cドライバー7
1、赤外線通信部72及びDRAMコントローラ,RS
232Cコントローラとしてのゲートアレイ73等を具
備する。
【0072】図20の制御フローにおいて、名刺トレイ
7を引き出し名刺9をセットし、スタートボタン(ロッ
ク手段30)を押すと、スタートスイッチ30a(図1
9)がONして密着センサ10の光源たるLEDアレイ
10aが点灯し、読み取り処理(図21,図22)が
なされる。
【0073】この読み取り処理においては、予め図2
1に示すキャリブレーション(基準白読み取り)処理が
なされる。これは、シェーディング補正をするための基
準白データを取り込むもので、名刺の代わりに予め用意
された白シート(シェーディングシート)をセットし、
5ライン分のデータを取り込み、各画素の中央値を取っ
てEEPROM64に格納するものである。
【0074】即ち、読み取り開始と同時に、エンコーダ
(速度センサ22)からのパルスの入力が許可され(ス
テップ(1))、入力可直後のエンコーダパルスを受けて
1ラインのスタートパルスが出力され(ステップ
(2))、このスタートパルスを受けて、要求されたモー
ドにより各レジスタにデータがセットされる(ステップ
(3))。読み取り始端(頭出し)位置をカウントし(ス
テップ(4))、読み取り始端位置直後の5ライン分のデ
ータを連続してラインメモリ68に格納する(ステップ
(5))。ラインメモリ68からデータを読み出し、各画
素毎の5つのデータの中から中央値を取り出し基準白デ
ータとする(ステップ(6))。この基準白データをEE
PROM64に格納する(ステップ(7))。読み取りが
終了すると先に許可されたエンコーダ入力の許可を解除
する(ステップ(8))。
【0075】次に、図22に、実際の名刺の読み取りフ
ローを示す。即ち、読み取り開始と同時に、速度センサ
22からの入力つまりエンコーダ入力がイネーブルされ
て、上記と同様に同期スタートパルス出力、必要なモー
ドセットがなされる。上記でEEPROM64に予め格
納された補正用データがラインメモリ68に転送され
(ステップ(9))、名刺トレイ7の所定の読み取り始端
位置よりシェーディング補正をなしつつ画像の2値化が
行われる(ステップ(10)(11))。この2値化データはO
CR処理ICから成るOCRエンジン69に転送される
(ステップ(12))。そして、名刺トレイ7の所定の読み
取り終端位置ここでは指定読み取りサイズに至ると(ス
テップ(13))、エンコーダ入力をディスエーブルして読
み取り処理を終える。
【0076】上記OCR処理ICに転送された2値化デ
ータは、図20,図23にで示すOCR処理、LCD
表示処理に送られる。即ち、文字認識がなされ(ステッ
プ(14))、認識された文字の中から特定文字、例えば”
TEL””FAX””株”を検出してタイトル別に選別する
(ステップ(15))。そして定形フォーマット上に識別さ
れた文字を表示する(ステップ(16))。
【0077】続いて、修正・登録処理のルーチンを通
る。ここでは、修正画面表示がされ、修正をする場合
は、文字検索がなされ(ステップ(17))、選択された文
字について類似文字候補を上げて修正を簡素化する。修
正を行わなくなった場合は、登録する(ステップ(1
8))。これにより、修正されたデータがEEPROMに
保存される。
【0078】上記のOCR処理・LCD表示処理は、
密着型センサ10から成る読み取りりセンサ部で読み取
ったデ−タを編集する編集手段として機能し、またEE
PROM64はこの編集手段で編集されたデ−タを記憶
する記憶手段として機能し、上記の修正・登録処理は
この記憶手段に記憶されたデ−タを検索する検索手段と
して機能し、そして上記の液晶ディスプレイ6はこの検
索手段で検索されたデ−タを表示する手段として機能す
る。
【0079】また、上記のDRAM70、RS232C
ドライバー71、赤外線通信部72及びゲートアレイ7
3は、上記記憶デ−タ又は検索デ−タを無線により外部
に送信或いは外部からデ−タ受信する送受信手段として
機能する。この送受信手段を用いれば、名刺デ−タを記
憶する第1のステップと、記憶した名刺デ−タを送受信
する第2のステップと、受信した名刺デ−タを記憶する
第3のステップとを有する名刺デ−タ処理方法を採用す
ることにより、名刺交換を、無線によるデ−タ送受信で
行い、他者とのデ−タ−ベ−スを共用することができ
る。
【0080】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果が得られる。
【0081】1)請求項1に記載の発明によれば、ケー
スから引き出した名刺トレイ内に名刺をセットした後、
これを名刺トレイ操作手段によりケース内に後退移動さ
せると、当該名刺に記載された情報が読み取りりセンサ
部により読み取られる。
【0082】請求項2に記載の発明によれば、読み取り
の済んだ名刺は名刺排出機構によりケースの他端側から
排出される。
【0083】請求項3の発明によれば、ケースから手動
で引き出しロック手段で所定の突出位置に係止させた名
刺トレイ内に名刺をセットし、その後ロック手段を解除
すると、副走査搬送手段により、名刺トレイは前記突出
位置からケース内に収納した非突出位置まで自動的に後
退移動させられ、その間に名刺上の情報が読み取りりセ
ンサ部に読み取られ、読み取りの済んだ名刺は名刺排出
機構によりケースの他端側から自動的に排出される。
【0084】請求項1〜3の発明のいずれにおいても、
名刺を載置する名刺トレイを用意し、この名刺トレイ自
体をケースに対して出し入れする形式としているため小
型化され、携帯性に優れている。
【0085】そして常時携帯することもできることか
ら、名刺交換時にその場で即読み取り入力できるため、
読み取り済の名刺はその場で返すこともできる。そのた
め客先側では経費の節減ができ、こちら側では入力忘れ
や名刺がたまるというようなことはなくなる。
【0086】2)請求項4の発明によれば、請求項3の
発明における副走査搬送手段として、ケース内に設けた
定荷重バネによりワイヤーを介して名刺トレイを牽引す
ることとしているので、小型化かつ簡易な構成が得られ
ると共に、名刺トレイ及びその中の名刺が、機械動力に
よりしかも一定荷重で円滑に副走査移動されるため、簡
易な構成ながら良好な名刺の読み取りがなされる。
【0087】そして、名刺の搬送に電気的動力(モ−タ
−)を使用していないため、読み取り装置の長時間の電
池駆動が可能となり、全体として小型かつ携帯性に優れ
たものとなる。また新しい電池を常備したり、その電池
の寿命の終わりを常に把握しておくといった煩わしさか
ら開放される。なお電池は、一次電池,二次電池の別を
問わない。
【0088】3)請求項5の発明によれば、請求項1〜
3の形態の名刺読み取り装置において、名刺トレイに押
さえ用開口を設け、これを通して名刺押え部材で名刺裏
面を押圧しているので、名刺が密着センサ密着し、名刺
の読み取りにかすれを生じることなく均一な読み取りが
なされる。
【0089】4)請求項6の発明によれば、請求項1〜
3の形態における読み取りりセンサ部を、イメージセン
サ,光源,ロッドレンズアレイを一体化した密着センサ
ーで構成しているので、縮小光学系を用いる場合に比
べ、小型軽量化が図られる。
【0090】5)請求項7の発明によれば、請求項2及
び請求項3の形態における名刺排出機構の具体的構成が
提供され、名刺トレイが読み取りを終えてケースに収ま
る際には、自動的に名刺がケースから他側に排出され
る。よって、再度名刺を取り出すために名刺トレイを引
き出す等の操作を要しない。
【0091】6)請求項8の発明によれば、請求項1〜
3の形態の名刺読み取り装置において、読み取りりセン
サ部で読み取ったデ−タを編集手段で編集し、この編集
手段で編集されたデ−タを記憶手段で記憶し、この記憶
手段に記憶されたデ−タを検索手段で検索し、この検索
手段で検索されたデ−タを表示手段で表示することがで
きるので、データの有効利用が図れる。
【0092】また、請求項9の発明によれば、請求項1
〜3の形態の名刺読み取り装置において、読み取りりセ
ンサ部で読み取ったデ−タを編集手段で編集し、この編
集手段で編集されたデ−タを記憶手段で記憶し、この記
憶手段に記憶されたデ−タを検索手段で検索し、この検
索手段で検索されたデ−タを表示手段で表示することが
できるだけでなく、上記の記憶デ−タ又は検索デ−タ
を、例えば赤外通信機能の送受信手段により、外部に送
信し或いは外部からデ−タを受信することができる。従
って、通信機能により名刺レス化が可能である。
【0093】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の名刺読み取り装置の全体概念図であ
る。
【図2】本発明の名刺読み取り装置の平面的な構成を示
す図である。
【図3】本発明の名刺読み取り装置の側面的な構成を示
す図である。
【図4】本発明の名刺読み取り装置の端面的な構成を示
す図である。
【図5】本発明の名刺読み取り装置から上ケース及び名
刺トレイを取り去った状態の下ケース部分の平面図であ
る。
【図6】本発明の名刺読み取り装置から上ケースを取り
去り名刺トレイを残した状態の下ケース部分の平面図で
ある。
【図7】名刺トレイを引き出した状態を示す図6と同様
の平面図である。
【図8】名刺トレイを引き出した状態を示す名刺読み取
り装置の側面図である。
【図9】本発明における名刺排出機構の通常状態を示し
た側面図である。
【図10】図9の名刺排出機構の通常状態を示した平面
図である。
【図11】本発明における名刺排出機構のセット状態を
示した側面図である。
【図12】図11の名刺排出機構のセット状態を示した
平面図である。
【図13】本発明における名刺排出機構の読み取り中の
状態を示した側面図である。
【図14】図13の名刺排出機構の読み取り中の状態を
示した平面図である。
【図15】本発明における名刺排出機構の排出時の状態
を示した側面図である。
【図16】図15の名刺排出機構の排出時の状態を示し
た平面図である。
【図17】本発明の名刺読み取り装置におけるロック手
段を示したもので、(a)はロック状態を示した図、
(b)はロック解除状態を示した図である。
【図18】本発明の名刺読み取り装置における副可動部
材を示した斜視図である。
【図19】本発明の名刺読み取り装置のハードウエア部
を示すブロック図である。
【図20】本発明の名刺読み取り装置の全体の制御フロ
ーを示す図である。
【図21】図20の制御フロー中のキャリブレーション
フローを示した図である。
【図22】図20の制御フロー中の読み取りフローを示
した図である。
【図23】図20の制御フロー中のOCR処理、LCD
表示処理のフローを示した図である。
【図24】図20の制御フロー中の修正、登録処理のフ
ローを示した図である。
【図25】従来の名刺読み取り装置を示した図である。
【符号の説明】
1 本体ケース 1a 上ケース 1b 下ケース 1c スリット 1d 排出口 1e ガイドリブ 2 ヒンジ 3 蓋体 4 キーボード 5 電源スイッチ 6 液晶ディスプレイ(表示手段) 7 名刺トレイ 8 操作部(名刺トレイ操作手段) 9 名刺 10 密着型センサ 10a LEDアレイ(光源) 11 トレイ案内機構 12 ガイド溝(トレイ案内機構) 13 凸条(トレイ案内機構) 14 名刺載置面 15 段差 16 縁部 17 押さえ用開口 18 排出操作用開口 19 凹所 20 名刺押え部材 21 ラック 22 速度センサ(エンコーダ) 23 ギヤ 24 スリット円板 25 フォトインタラプタ 26 定荷重バネ 27 ワイヤー 28,29 プーリ 30 ロック手段(スタートボタン) 30a スタートスイッチ 31 ロック解除杆 32 復帰バネ 33 係合突起 34 ロック用リブ 35 名刺排出機構 36 揺動レバー 36a 前端(上向き突起) 36b 後端(下向突出部) 361 前側アーム 362 後側アーム 37 支点 38,39 ガイド部材 40 主可動部材 41 連行排出爪 42 排出バネ 43 副可動部材 44,45 セット用突起 46,47 付勢用突起 48,49 溝 50 抱擁部 51 下支持部 52 傾斜面 53 上部分(切欠) 54 下部分(切欠) 55 掛け止め用バネ 61 マイクロプロセッサ(CPU) 62 プログラムROM 63 ワーキングRAM 64 不揮発性メモリ(EEPROM) 65 アナログ回路 66 A/Dコンバータ 67 ゲートアレイ 68 ラインメモリ 69 OCRエンジン 70 DRAM 71 RS232Cドライバー 72 赤外線通信部 73 ゲートアレイ A 矢印(突出移動方向) a 矢印 B 矢印(後退移動方向) b 矢印 c 矢印 D 間隔 104 名刺 105 載置台 106 スプリング 107 分離送給ローラ 110 名刺下ガイド部材 111 名刺上ガイド部材 112 搬送ローラ 113 排出ローラ 114 駆動装置 117 名刺読み取り窓 118 透明板 121a ローラ 121b 弾性部材 124 光源 125 ミラー 126 レンズ 127 受光素子アレイ 128 記憶装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース(1)に出し入れ自在に配置され
    た名刺トレイ(7)と、 名刺トレイ(7)上の名刺(9)に記載された情報を読
    み取るためケース(1)内に配置された読み取りりセン
    サ部(10)と、 ケース(1)から引き出された名刺トレイ(7)内に名
    刺をセットした後、これをケース内に後退移動させて当
    該名刺(9)に記載された情報を前記読み取りりセンサ
    部に読み取らせる名刺トレイ操作手段(8)とを具備し
    たことを特徴とする名刺読み取り装置。
  2. 【請求項2】 ケース(1)に出し入れ自在に配置され
    た名刺トレイ(7)と、 名刺トレイ(7)上の名刺(9)に記載された情報を読
    み取るためケース(1)内に配置された読み取りりセン
    サ部(10)と、 ケース(1)から引き出された名刺トレイ(7)内に名
    刺をセットした後、これをケース内に後退移動させて当
    該名刺(9)に記載された情報を前記読み取りりセンサ
    部に読み取らせる名刺トレイ操作手段(8)と、 読み取りの済んだ名刺(9)をケース(1)の他端側か
    ら排出させる名刺排出機構(35)とを具備したことを
    特徴とする名刺読み取り装置。
  3. 【請求項3】 ケース(1)に出し入れ自在に配置され
    た名刺トレイ(7)と、 名刺トレイ(7)上の名刺(9)に記載された情報を読
    み取るためケース(1)内に配置された読み取りりセン
    サ部(10)と、 ケース(1)から手動で引き出した名刺トレイ(7)を
    所定の突出位置にて係止するロック手段(30)と、 このロック手段を解除した際、名刺トレイ(7)を前記
    突出位置からケース内に収納した非突出位置まで自動的
    に後退移動させて名刺トレイ(7)内の名刺(9)に記
    載された情報を前記読み取りりセンサ部に読み取らせる
    副走査搬送手段(26,27)と、 読み取りの済んだ名刺(9)をケース(1)の他端側か
    ら排出させる名刺排出機構(35)とを具備したことを
    特徴とする名刺読み取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の名刺読み取り装置におい
    て、前記副走査搬送手段を、ケース(1)内に設けた定
    荷重バネ(26)と、該定荷重バネの一端を名刺トレイ
    (7)の後端に連結したワイヤー(27)とで構成した
    ことを特徴とする名刺読み取り装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れか1項に記載の名刺
    読み取り装置において、前記名刺トレイ(7)の名刺載
    置面(14)には、読み取り時に名刺(9)を密着セン
    サ(10)に圧接する名刺押え部材(20)を通すため
    の押さえ用開口(17)を、名刺トレイ(7)の突出後
    退方向に沿って横長に設けたことを特徴とする名刺読み
    取り装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3の何れか1項に記載の名刺
    読み取り装置において、前記読み取りりセンサ部が、イ
    メージセンサ,光源,ロッドレンズアレイを一体化した
    密着センサー(10)から成ることを特徴とする名刺読
    み取り装置。
  7. 【請求項7】 請求項2又は3記載の名刺読み取り装置
    において、 前記名刺排出機構(35)は、 ケース(1)内に副走査方向に延在して設けられ前後に
    傾倒し得る揺動レバー(36)と、 前記名刺トレイの引き出し時にこれに連行されて前記揺
    動レバー(36)の前端側に阻止係合される第1の可動
    部材であって、前記名刺トレイ(7)の読み取り終了時
    に名刺(9)を連行し得る位置に来る主可動部材(4
    0)と、 前記主可動部材(40)との間を弾性体(42)にて連
    結された第2の可動部材であって、前記名刺トレイ
    (7)の読み取り終了時において、前記名刺トレイによ
    り前記弾性体(42)に抗して前記揺動レバー(36)
    の後端側へ移置されて前記主可動部材(40)との阻止
    係合状態を解き、該主可動部材(40)を前記弾性体
    (42)の復帰力で移動させて名刺(9)を排出させる
    副可動部材(43)と、を設けて構成したことを特徴と
    する名刺読み取り装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3の何れか1項に記載の名刺
    読み取り装置において、更に、前記読み取りりセンサ部
    (10)で読み取ったデ−タを編集する編集手段と、こ
    の編集手段で編集されたデ−タを記憶する記憶手段と、
    この記憶手段に記憶されたデ−タを検索する検索手段
    と、この検索手段で検索されたデ−タを表示する手段
    (6)とを設けたことを特徴とする名刺読み取り装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜3の何れか1項に記載の名刺
    読み取り装置において、更に、前記読み取りりセンサ部
    で読み取ったデ−タを編集する編集手段と、この編集手
    段で編集されたデ−タを記憶する記憶手段と、この記憶
    手段に記憶されたデ−タを検索する検索手段と、この検
    索手段で検索されたデ−タを表示する手段(6)と、前
    記記憶デ−タ又は検索デ−タを外部に送信し或いは外部
    からデ−タを受信する送受信手段とを設けたことを特徴
    とする名刺読み取り装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6816363B2 (en) 2001-10-30 2004-11-09 Nec Corporation Portable information terminal capable of sliding one case unit against another case unit in the use state
JP2008113388A (ja) * 2006-10-31 2008-05-15 Canon Electronics Inc 画像読取装置
JP2009288361A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Mitsubishi Electric Corp 液晶表示装置
JP2011182473A (ja) * 2011-06-20 2011-09-15 Canon Electronics Inc 画像読取装置

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