JPH0969444A - ケース収納型磁心 - Google Patents

ケース収納型磁心

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JPH0969444A
JPH0969444A JP22562895A JP22562895A JPH0969444A JP H0969444 A JPH0969444 A JP H0969444A JP 22562895 A JP22562895 A JP 22562895A JP 22562895 A JP22562895 A JP 22562895A JP H0969444 A JPH0969444 A JP H0969444A
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JP
Japan
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magnetic core
case
type magnetic
fiber
denier
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Pending
Application number
JP22562895A
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English (en)
Inventor
Norio Matsumoto
規雄 松本
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性部品としての高い信頼性を有し、かつ、
発生する騒音が小さいケース収納型磁心を提供する。 【解決手段】 磁心11を、繊維13を植毛したケース
12に収容することによってケース収納型磁心10を形
成する。繊維13としては、たとえば、ナイロン、レー
ヨンからなるものであって、その繊度が、0.5デニー
ル以上かつ3.0デニール以下、かつ、磁心と前記ケー
スとの隙間の寸法の最小値から繊維の長さを減じた値が
0以上かつ0.3mm以下であるものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケース収納型磁心
に係わり、たとえば、電子回路に使用される磁性部品に
用いられるケース収納型磁心に関する。
【0002】
【従来の技術】磁心とその周囲に巻回されたコイルによ
って構成される磁性部品では、コイルは、巻回の途中で
短絡することを防止するために絶縁被覆のあるワイヤを
用いて形成される。その際、ワイヤを磁心に直接巻回す
ると、磁心が絶縁被覆よりも硬いため、巻回中にワイヤ
の絶縁被覆が傷つき、コイルが短絡してしまうことがあ
る。
【0003】このようなワイヤの絶縁被覆の傷つきの発
生を防止するために、従来より、磁心を樹脂製のケース
に収納してから、そのケースにコイルを巻回するといっ
たことや、コイルを予め樹脂製のボビンに巻回した後
に、そのボビンを磁心に取り付けるといったことが行わ
れている。いずれの方法によって絶縁被覆の保護を図る
かは、対象とする磁心の形状に応じて選択されており、
たとえば、磁性合金薄帯を用いた磁心の場合、磁心の形
状がほぼ環状となっているので、前者の方法が採用され
ている。
【0004】さて、ケースに磁心を収納する場合、磁心
をケースに固定しないと、輸送などの際に磁心がケース
内で移動してケース壁面に衝突することによって、磁心
に応力が働き、磁心が破壊してしまうことや磁心の磁気
特性が劣化してしまうことがある。また、磁心がケース
壁面に衝突する衝撃が他の部品に伝播し、その部品に悪
影響を与えてしまうこともある。従って、ケース収納型
磁心を形成する際には、ケース内での磁心の移動を防止
することが、磁性部品としての信頼性を確保するために
必要不可欠なことになっている。
【0005】磁心のケース内での移動を防止する方法と
しては、ケースの内壁の寸法を磁心の外形寸法と同一に
する方法があるが、このようにケース収納型磁心を構成
した場合には、ケースの回りにコイルを形成した際に、
ケースがワイヤに巻き締められて変形し、磁心に応力が
加わってしまうことがある。また、磁心がケースと直接
に接触しているため、磁心の振動がケースに伝播しやす
く、磁心を励磁したときに大きな騒音が発生してしま
う。
【0006】このため、従来は、磁心の外形より大きな
内径を有するケースを用意して、そのケースと磁心との
隙間に、弾性体を配置するといったことが行われてい
る。なお、ケースを磁心に比して著しく大きくした場合
には、磁心とケース間の隙間部分での磁束を考慮しなけ
ればならなくなるため、このようなケース収納型磁心の
作製の際には、磁心より僅かに大きいケースが使用され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来
は、磁心・ケース間の隙間に弾性体を配置することによ
って、磁心のケース内での移動と、磁心の振動がケース
に伝搬することを防止していた。しかしながら、元々、
磁心とケース間の隙間は、1mm以下であるので、その
隙間に設けられた弾性体が振動吸収力を充分に発揮でき
ないこともあり、弾性体の配置による騒音低減効果は不
十分なものとなっていた。また、弾性体としては、接着
剤が用いられていたため、接着剤の塗布量を誤った場
合、硬化時の体積増加に起因する歪みによって、接着剤
(弾性体)の振動吸収力が失われてしまうこともあっ
た。
【0008】そこで、本発明の課題は、磁性部品として
の高い信頼性を有し、かつ、発生する騒音が小さいケー
ス収納型磁心を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のケース収納型磁
心は、磁心をケースに収納したケース収納型磁心であっ
て、ケースがその内面の一部分に繊維が植毛されている
ものであり、その繊維によって磁心がケース内に保持さ
れていることを特徴とする。
【0010】すなわち、本発明では、ケース内での磁心
の移動や、磁心の振動がケースに伝搬することを防止す
るために、その内面の一部分に繊維を植毛したケースを
用い、その繊維によって磁心がケース内に保持されるよ
うにする。
【0011】本発明のケース収納型磁心では、その繊度
が、0.1デニール以上かつ3.0デニール以下の繊維
を用いることが好ましく、また、磁心とケースとの隙間
の寸法の最小値から繊維の長さを減じた値が0以上かつ
0.3mm以下となるようにすることが望ましい。
【0012】なお、繊維としては、ナイロンあるいはレ
ーヨンを用いることが出来る。また、本発明は、非晶質
合金(例えばFe基非晶質合金)、ケイ素鋼、フェライ
ト、ダスト等、さまざまな材料からなる磁心に適用可能
であるが、特に非晶質合金からなる磁心に適用すること
により大きな効果が得られる。さらに、本発明のケース
収納型磁心に用いるケースは、密閉構造であることが望
ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。図1に模式的に示してあるように、本発
明によるケース収納型磁心10は、磁心11を、繊維1
3を植毛したケース12に収容することによって形成さ
れる。
【0014】本発明者らの実験では、磁心11として、
SiとBを含むFe基非晶質合金である非晶質磁性合金
薄帯(米国アライドシグナル社製、商品名:Metgl
as2605S−2)によって形成した外径27.0m
m、内径15.0mm、高さ10.0mmの環状巻回体
を、約470℃で熱処理したものを用い、ケース12と
して、外径が27.7mm、内径14.7mm、高さ1
0.3mm(いずれも内寸法)のケース(東レ社製、商
品名:1184G−30)を主に用いた。
【0015】ケース12に植毛する繊維13としては、
ナイロンとレーヨンとを用い、繊維の繊度、長さが異な
る数種類のケース収納型磁心を作製した。そして、作製
した各ケース収納型磁心に、1.0mmφのマグネチッ
クワイヤを31ターン巻回してコイルを形成することに
よって評価用試料を構成し、各試料に対して、磁性部品
としての信頼性を評価するための固定試験と、動作時の
騒音レベルを評価するための騒音測定試験を行った。
【0016】固定試験は、ケース収納型磁心を手で支持
し、磁心の積層端面と平行な方向に強く振ることによっ
て行い、磁心の動きを感じる場合に、不合格であるとし
た。このように、固定試験は、かなり過酷な条件下で行
っており、本固定試験に合格する試料は、著しく優れた
信頼性を有することになる。
【0017】騒音測定試験は、図2に模式的に示したよ
うに、ケース収納型磁心10に巻回されたコイル15に
励磁信号を供給したときに、ケース収納型磁心10が発
生する騒音レベルを、ケース収納型磁心10の中心から
200mm隔たった場所に設置したマイクロフォン21
によって測定することにより行った。ここでは、マイク
ロフォン21を介して測定された1/3オクターブバン
ドの中心周波数が10kHzの音圧レベルを騒音レベル
としており、各試料の騒音レベルを、接着剤を用いたケ
ース収納型磁心の騒音レベル58dBと比較した。な
お、コイル15に供給する励磁信号としては、図3に模
式的に示したように、電流値が、0から6Aの間で変化
する500〜20000Hz掃引正弦波を用いている。
【0018】図4に、ナイロン繊維を用いた試料の評価
結果を示す。ここで、試料1と試料2は、ケースと磁心
間の隙間の長さを0.3mmとした試料であり、試料1
では、ケースに、0.5デニール、長さ0.3mmのナ
イロン繊維を植毛してあり、試料2では、1デニール、
長さ0.3mmのナイロン繊維を植毛してある。また、
試料3は、ケースと磁心間の隙間の長さを0.6mmと
し、1デニール、長さ0.4mmのナイロン繊維を植毛
した試料である。
【0019】図4に示したように、いずれの試料の騒音
レベルも37dBとなっており、従来の全面に接着剤を
塗布して固定したケース収納型磁心の騒音レベル58d
Bと比して著しく低い騒音レベルが得られており、固定
試験にも合格している。また、レーヨンを用いた試料に
おいても、同様の実験結果が得られており、これらの実
験結果から、ケースに繊維を植毛し、その繊維によって
磁心がケース内に保持されるようにすることによって、
磁性部品としての高い信頼性を有し、かつ、発生する騒
音が小さいケース収納型磁心が構成できることが分か
る。
【0020】本発明において、繊維で磁心を保持する構
成とした場合には、従来の接着剤を用いたケース収納型
磁心よりは発生する騒音が小さく、かつ、実用上問題の
ない信頼性を有するケース収納型磁心を得ることが出来
るが、騒音レベルが極めて低く、また、著しく高い信頼
性を有するケース収納型磁心を得たい場合には、使用す
る繊維の繊度を、0.1デニール以上かつ3.0デニー
ル以下、特に0.5デニール以上かつ3.0デニール以
下とするとことが好ましい。さらに、本発明では、前記
の効果を得るために磁心とケースとの隙間の寸法の最小
値から繊維の長さを減じた値が0以上かつ0.3mm以
下となるようにすることが好ましい。
【0021】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、ケース内での磁心の移動と、磁心の振動のケー
スへの伝搬とを共に防止できることになるので、磁性部
品としての信頼性が高く、かつ、使用時に発する騒音が
小さいケース収納型磁心が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケース収納型磁心の構成を示すための
説明図である。
【図2】ケース収納型磁心の騒音測定試験の概要を示し
た説明図である。
【図3】騒音測定試験時にコイルに供給した励磁信号の
波形図である。
【図4】各ケース収納型磁心に対する試験結果を示した
図である。
【符号の説明】
10 ケース収納型磁心 11 磁心 12 ケース 13 繊維 15 コイル 21 マイクロフォン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁心をケースに収納したケース収納型磁
    心であって、前記ケースがその内面の一部分に繊維が植
    毛されているものであり、その繊維によって前記磁心が
    ケース内に保持されていることを特徴とするケース収納
    型磁心。
  2. 【請求項2】 前記繊維の繊度が、0.1デニール以上
    かつ3.0デニール以下であることを特徴とする請求項
    1記載のケース収納型磁心。
  3. 【請求項3】 前記磁心と前記ケースとの隙間の寸法の
    最小値から前記繊維の長さを減じた値が0以上かつ0.
    3mm以下であることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載のケース収納型磁心。
  4. 【請求項4】 前記繊維がナイロンあるいはレーヨンで
    あることを特徴とする請求項1または請求項3記載のケ
    ース収納型磁心。
  5. 【請求項5】 前記磁心が非晶質磁性合金薄帯からなる
    ものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4記
    載のケース収納型磁心。
  6. 【請求項6】 前記ケースが密閉構造であることを特徴
    とする請求項1ないし請求項5記載のケース収納型磁
    心。
JP22562895A 1995-09-01 1995-09-01 ケース収納型磁心 Pending JPH0969444A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002299126A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Nippon Chemicon Corp インダクタンス素子
JP2003017330A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Nippon Chemicon Corp インダクタンス素子およびケース
US7196605B2 (en) 2001-03-30 2007-03-27 Nippon Chemi-Con Corporation Inductance element and case

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