JPH0969411A - Ptc素子 - Google Patents

Ptc素子

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Publication number
JPH0969411A
JPH0969411A JP22349095A JP22349095A JPH0969411A JP H0969411 A JPH0969411 A JP H0969411A JP 22349095 A JP22349095 A JP 22349095A JP 22349095 A JP22349095 A JP 22349095A JP H0969411 A JPH0969411 A JP H0969411A
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JP
Japan
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ptc
polymer layer
layer
ptc polymer
electrode
Prior art date
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Pending
Application number
JP22349095A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadajiro Mori
貞次郎 森
Tatsuya Hayashi
龍也 林
Hideo Horibe
英夫 堀邊
Itsuo Nishiyama
逸雄 西山
Kenichi Nishina
健一 仁科
Masahiro Ishikawa
雅廣 石川
Osamu Hasegawa
修 長谷川
Shiro Murata
士郎 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな負荷電流を通電できるPTC素子をう
る。 【解決手段】 PTC特性を有するPTCポリマー層1
と、該PTCポリマー層の両表面上にそれぞれ融着され
た一対の電極層2からなるPTC素子であって、金属膜
3が前記PTCポリマー層の両表面上に形成された金属
膜の上に前記電極層が融着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短絡電流や過電流
を限流するために用いられるPTC(positive
temperature coefficient)
素子に関する。さらに詳しくは、PTCポリマー層が電
極層に融着されたPTC素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、特開平4−266001号公報
に開示された従来のPTC素子の一例を示す断面図であ
る。図7において、1はPTC特性を有するPTCポリ
マー層で、たとえばポリエチレンにカーボンブラックな
どの導電性粒子を混入したものであり、2はたとえば銅
または黄銅からなる一対の電極層であり、PTCポリマ
ー層1と電極層2とは圧接されている。PTCポリマー
層1の電気抵抗率は図8に示されるように温度T1 まで
は低く、温度T1 を超えると急激に増加し、温度T2
超えると緩やかに増加する。PTCポリマー層の一例で
は、T1 は120℃、T2 は130℃であり、温度T2
における電気抵抗率は温度T1 における電気抵抗率の1
000倍程度である。
【0003】つぎにPTC素子の動作について説明す
る。負荷電流が流れるとジュール熱によりPTCポリマ
ー層1の温度が上昇するが、通電電流が小さいので発熱
量は小さくPTCポリマー層1の温度はT1 より低い。
PTC素子に短絡電流または過電流が流れると、PTC
ポリマー層1の発熱による温度上昇が大きくなり、PT
Cポリマー層1の温度がT2 より高くなるので、PTC
ポリマー層1の電気抵抗率が高くなる。したがって、短
絡電流または過電流が抑制される。抑制された電流は図
示しない開閉器で遮断される。電流が遮断されるとPT
C素子内の熱が発生しなくなり、PTC素子内の熱が外
部に放散されるので、PTCポリマー層1の温度が低下
し、負荷電流の再通電が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のPTC素子は前
述のように動作するが、PTCポリマー層1と電極層2
とのあいだの接触抵抗が高いので、大きな負荷電流を通
電できないという問題点がある。本発明はかかる問題点
を解決するためになされたものであり、大きな負荷電流
を通電できるPTC素子をうることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のPTC素子は、
PTC特性を有するPTCポリマー層と、該PTCポリ
マー層の両表面上にそれぞれ融着された一対の電極層と
からなるPTC素子であって、金属膜が前記PTCポリ
マー層の両表面上にあらかじめ形成されたのち、当該形
成された金属膜の上に前記電極層が融着せしめられてい
る。
【0006】また、本発明のPTC素子は、PTC特性
を有するPTCポリマー層と、該PTCポリマー層の両
表面上にそれぞれ融着された一対の電極層とからなるP
TC素子であって、それぞれの前記PTCポリマー層と
前記電極層のあいだに電気抵抗率がPTCポリマー層の
それより小さい金属粒子層が形成されている。
【0007】本発明のPTC素子は、PTC特性を有す
るPTCポリマー層と、該PTCポリマー層の両表面上
にそれぞれ融着された一対の電極層とからなるPTC素
子であって、前記電極層をなす導電材料の電気抵抗率よ
り低い電気抵抗率の金属で前記電極層の表面があらかじ
めメッキされたのち、当該メッキされた金属膜の上に前
記電極層が融着せしめられている。
【0008】また、本発明のPTC素子は、PTC特性
を有するPTCポリマー層と、該PTCポリマー層の両
表面上にそれぞれ融着された一対の粗面化された電極層
とからなるPTC素子であって、前記電極層のPTCポ
リマー層側の面が凹凸状に形成され、前記電極層が融着
せしめられている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例であるPT
C素子を図に基づいて説明する。
【0010】[実施例1]図1は、本発明の一実施例で
あるPTC素子を示す断面図である。図1において、1
はPTC特性を有するPTCポリマー層であり、2は一
対の粗面化された電極層であり、3は金属膜である。本
実施例1によるPTC素子はまずPTCポリマー層1の
両表面に金属膜3を形成し、この金属膜3を介しPTC
ポリマー層1を電極層2と融着して形成している。な
お、PTCポリマー1は、たとえば1mm程度の厚さで
ある。金属膜3はたとえば銀からなり、蒸着、溶射によ
って形成され、その厚さはたとえば0.05〜100μ
mである。PTCポリマー層1としては、従来と同様の
ものを用いることができ、したがってその電気抵抗率は
前述のように図8と同様である。
【0011】つぎに本発明のPTC素子の動作について
説明する。負荷電流が流れるとジュール熱によりPTC
ポリマー層1の温度が上昇するが、通電電流が小さいの
でPTCポリマー層1の温度は、温度T1 より低い。短
絡電流または過電流が流れると、発熱量が大きくPTC
ポリマー層1の温度上昇が大きくなり、PTCポリマー
層1の温度がT2 より高くなるので、PTCポリマー層
1の電気抵抗率が高くなる。したがって、短絡電流また
は過電流が抑制される。抑制された電流は図示しない開
閉器で遮断される。電流が遮断されるとPTC素子にお
いて熱が発生しなくなるので、自然放熱によりPTCポ
リマー層1の温度が低下し、負荷電流の再通電が可能と
なる。
【0012】ところで、本実施例では、PTCポリマー
層1の表面にPTCポリマー層1の電気抵抗率より高い
電気抵抗率をもつ金属膜3が形成されたのちに、金属膜
3の形成されたPTCポリマー層1が電極層2に融着さ
れている。その結果、PTCポリマー層1の電極層2と
接触する層(金属膜3)に金属が含まれるので、PTC
素子の、PTCポリマー層1を挟む上下の電極層間の合
成抵抗が小さくなる。したがって、大きな負荷電流を連
続して流すことができる。なお、融着の過程で金属膜3
には、PTCポリマー層1が混じり込むこともありうる
が、このばあいでも金属膜3の平均電気抵抗率は、PT
Cポリマー層1の常温抵抗率より大きいので、大きな負
荷電流を連続して流すことができる。
【0013】[実施例2]図2は、本発明の他の実施例
であるPTC素子を示す断面図である。
【0014】実施例2のPTC素子は、その断面図が図
2に示されるように、実施例1で用いたものと同様のP
TCポリマー層1と前記電極層2のあいだに電気抵抗率
がPTCポリマー層1のそれより小さい金属粒子を入れ
て金属粒子層4をあらかじめ形成したのち、金属粒子層
4の上に電極層2が融着されることによって形成されて
いる。なお、融着の過程で金属粒子間を通してPTCポ
リマー層1の一部分が電極の粗面部に到達する。金属粒
子層4は、たとえば銀、銅、鉄、アルミニウム、クロ
ム、ニッケルをたとえば蒸着、溶射により形成したもの
である。PTCポリマー層1の電極層2と接触する界面
部分に金属粒子層4が含まれるので、PTCポリマー層
1と電極層2とを直接接続するよりも抵抗が小さくな
り、結果としてPTC素子の上下の電極層間の合成抵抗
が小さくなる。したがって、大きな負荷電流を連続して
流すことができる。なお、金属粒子の電気抵抗率が電極
の電気抵抗率より低くなるように構成すれば合成抵抗を
より低くすることができる。
【0015】[実施例3]実施例3のPTC素子は、そ
の断面図が図1に示されるように電極層2の材料の電気
抵抗率より低い電気抵抗率の金属、たとえば銀、銅、
鉄、ニッケル、クロム、アルミニウムで、厚さがたとえ
ば0.1μmとなるように電極層2の表面をたとえば無
電界メッキした(金属膜3を形成した)のち、実施例1
で用いたものと同様のPTCポリマー層1が電極層2の
金属がメッキされている面に融着されている。本実施例
3では、電極層2が電極層2の電気抵抗率より低い電気
抵抗率の金属でメッキされているので、電極層2とPT
Cポリマー層1のあいだの接触抵抗は、メッキしないば
あいに比べて小さくなる。したがって、大きな負荷電流
を連続して流すことができる。
【0016】[実施例4]図3、図4および図5は本発
明の第4の実施例であるPTC素子を示す断面図であ
る。
【0017】実施例4のPTC素子は、図3にその断面
図が示されるように粗面化された電極層2のPTCポリ
マー層側の表面を材料加工、たとえばプレス加工して凹
凸状に形成したのち、前述の実施例と同様のPTCポリ
マー層1が電極層2の凹凸の形成された面に融着されて
いる。粗面化の方法は、たとえば特公平5−9921号
公報に記載されている電解質溶液を用いるなどの方法で
行なうことができる。粗面化の程度はたとえば平均で1
5μmである。本実施例4では、電極層2が平面である
ばあいに比べて電極層2とPTCポリマー層1の接触面
積が大きくなるので、電極層2とPTCポリマー層1と
のあいだの接触抵抗が小さくなる。したがって、大きな
負荷電流を連続して流すことができる。
【0018】なお、PTCポリマー層1と接触する側の
電極層表面の断面の凹凸の形状は、図4のようなのこぎ
り形でも図5の波形のような形状であっても前述と同様
の効果がえられる。また、電極層2は、図6に示される
ように銅や銀などの金属板5がPTCポリマー層1に沿
うように折り曲げられて形成されるものであっても前述
と同様の効果がえられる。
【0019】本発明において用いられるPTCポリマー
は結晶性ポリマー中に導電性粒子を分散させたものであ
る。結晶性ポリマーとしては、前述のように、その融点
において結晶が融解する際に急激な体積膨脹を起こし、
この結晶性ポリマー中に分散させた導電性粒子の間隔を
広げる作用を有するものであればとくに限定されない。
結晶化度は20%以上が好ましく、特に40%以上がよ
り好ましい。具体例としては、たとえば特公昭64−3
322号公報、特公平4−28744号公報、特公平5
−66001号公報などに開示されるような結晶性ポリ
マーがあげられ、それらのうち、より好ましい例とし
て、たとえば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ−ブテン−1、ポリメチルペンチン(TP
X)、エチレンプロピレンゴムなどのポリオレフィン
類;ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフル
オロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレンなどの
フルオロカーボンポリマー類;ポリアミド、ポリアセタ
ール、シンジオクタチック−ポリスチレン、飽和ポリエ
ステルなどの他の結晶性高分子などの1種または2種以
上の混合物があげられる。これらの中で、より結晶化度
が高いことにより高い抵抗増加率がえられるという観点
からポリオレフィン類の中のポリエチレンがより好まし
い。
【0020】導電性粒子としては、粒径が0.02〜2
00μm程度のたとえば、カーボンブラック、グラファ
イト、金属繊維、カーボンファイバー、金属粒子など
を、結晶性ポリマー中に40〜80重量%混入すること
が常温電気抵抗率を0.5Ω・cm程度以下に保つため
に好ましい。さらに、実用面およびコスト面のバランス
からは、粒径0.03〜0.2μm程度のカーボンブラ
ックを、結晶性ポリマー中に50〜70重量%混入する
ことが最も好ましい。
【0021】本発明の金属粒子層に用いられる金属粒子
は、粒子として存在しうることと、かつ抵抗を下げる観
点から粒径はたとえば50μm程度のたとえば銀、銅、
鉄、ニッケル、クロム、アルミニウムが用いられる。ま
た、その金属粒子層はたとえば電極層を融着する際、同
様に形成される。
【0022】本発明の電極層としては、高導電性の点か
ら銀、銅などが好ましい。
【0023】本発明においては、高密度ポリエチレンに
粒径0.09μm程度のカーボンブラックを55重量%
程度配合して厚さ1mm程度のPTCポリマー層とし、
該PTCポリマーの両表面に銀を0.1μm程度蒸着し
て電極層とする組合わせが電気抵抗を下げる観点から好
ましい。
【0024】
【発明の効果】請求項1にかかわる発明によれば、PT
Cポリマー層の両表面上にあらかじめ金属膜が形成され
たのちPTCポリマー層が電極層に融着されたことによ
り、PTCポリマー層と電極層のあいだの接触抵抗が小
さくなるので、PTC素子の連続通電電流を大きくする
ことができる。
【0025】請求項2にかかわる発明によれば、PTC
ポリマー層と一対の電極層のそれぞれの界面に金属粒子
層が形成されたことにより、PTCポリマー層と電極層
のあいだの接触抵抗が小さくなるので、PTC素子の連
続通電電流を大きくすることができる。
【0026】請求項3にかかわる発明によれば、電極層
をなす導電材料の電気抵抗率より低い電気抵抗率の金属
で電極層表面がメッキされたのち、当該メッキされた金
属膜の上に前記電極層が融着されたことにより、PTC
ポリマー層と電極層のあいだの接触抵抗が小さくなるの
で、PTC素子の連続通電電流を大きくすることができ
る。
【0027】請求項4にかかわる発明によれば、粗面化
された電極層表面を凹凸状に形成したのち、PTCポリ
マー層が電極層に融着されたことにより接触面積が大き
くなり、PTCポリマー層と電極層のあいだの接触抵抗
が小さくなるので、PTC素子の連続通電電流を大きく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるPTC素子を示す断
面図である。
【図2】 本発明の他の実施例によるPTC素子を示す
断面図である。
【図3】 本発明のさらに他の実施例であるPTC素子
を示す断面図である。
【図4】 本発明のさらに他の実施例であるPTC素子
を示す断面図である。
【図5】 本発明のさらに他の実施例であるPTC素子
を示す断面図である。
【図6】 本発明のさらに他の実施例であるPTC素子
を示す断面図である。
【図7】 従来のPTC素子の一例を示す断面図であ
る。
【図8】 PTCポリマー層の温度と電気抵抗率の関係
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 PTCポリマー層、2 電極層、3 金属膜、4
金属粒子層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 逸雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 仁科 健一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 石川 雅廣 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 長谷川 修 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 村田 士郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PTC特性を有するPTCポリマー層
    と、該PTCポリマー層の両表面上にそれぞれ融着され
    た一対の電極層とからなるPTC素子であって、金属膜
    が前記PTCポリマー層の両表面上にあらかじめ形成さ
    れたのち、当該形成された金属膜の上に前記電極層が融
    着せしめられたPTC素子。
  2. 【請求項2】 PTC特性を有するPTCポリマー層
    と、該PTCポリマー層の両表面上にそれぞれ融着され
    た一対の電極層とからなるPTC素子であって、それぞ
    れの前記PTCポリマー層と前記電極層のあいだに電気
    抵抗率がPTCポリマー層のそれより小さい金属粒子層
    が形成されたPTC素子。
  3. 【請求項3】 PTC特性を有するPTCポリマー層
    と、該PTCポリマー層の両表面上にそれぞれ融着され
    た一対の電極層とからなるPTC素子であって、前記電
    極層をなす導電材料の電気抵抗率より低い電気抵抗率の
    金属で前記電極層の表面があらかじめメッキされたの
    ち、当該メッキされた金属膜の上に前記電極層が融着せ
    しめられたPTC素子。
  4. 【請求項4】 PTC特性を有するPTCポリマー層
    と、該PTCポリマー層の両表面上にそれぞれ融着され
    た一対の粗面化された電極層とからなるPTC素子であ
    って、前記電極層のPTCポリマー層側の面が凹凸状に
    形成され、前記電極層が融着せしめられたPTC素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4519276B2 (ja) * 2000-06-20 2010-08-04 三菱電線工業株式会社 分極反転結晶の製造方法

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