JPH0968685A - 反射型空間光変調素子および該空間光変調素子を用いた投射光学装置 - Google Patents

反射型空間光変調素子および該空間光変調素子を用いた投射光学装置

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JPH0968685A
JPH0968685A JP8101858A JP10185896A JPH0968685A JP H0968685 A JPH0968685 A JP H0968685A JP 8101858 A JP8101858 A JP 8101858A JP 10185896 A JP10185896 A JP 10185896A JP H0968685 A JPH0968685 A JP H0968685A
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projection optical
reflected
lens group
spatial light
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JP8101858A
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Inventor
Motoo Koyama
元夫 小山
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面からの反射光とは異なる方向に信号光を
取り出すことのできる反射型空間光変調素子を提供する
こと。 【解決手段】 入射光を光変調して射出する反射型空間
光変調素子において、前記入射光に対する前記空間光変
調素子の反射面からの正反射光を実質的に消失させる反
射型回折光学素子を備え、前記入射光に対して前記回折
光学素子により発生した回折光を信号光として射出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空間光変調素子およ
び該空間光変調素子を用いた投射光学装置に関し、特に
液晶プロジェクターのような、空間光変調素子で変調を
受けた光をスクリーン等の被照射面に投射する投射光学
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の投射光学装置の構成を概
略的に示す図である。図8の投射光学装置は、ほぼ平行
な照明光を供給する光源部81を備えている。光源部8
1からの照明光は、照明レンズ82を介して集光され、
照明光絞り83Aに達する。この照明光絞り83Aを介
した光は、投射光学系の第1レンズ群84を介して平行
光となり、その光軸上に配置された反射型空間光変調素
子、たとえばライトバルブ93を照明する。
【0003】反射型散乱タイプのライトバルブ93で光
変調された光は、第1レンズ群84を介して集光され、
その光軸に関して照明光絞り83Aと反対側に配置され
た開口絞り83Bに達する。この開口絞り83Bを介し
た光は、投射光学系の第2レンズ群86を介してスクリ
ーン87上に投射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の反
射型空間光変調素子として、たとえばポリマー分散型液
晶素子が用いられる。ポリマー分散型液晶素子では、光
変調層の上に保護ガラスのような透過部材が形成されて
いる。したがって、ポリマー分散型液晶素子のような従
来の反射型空間光変調素子を用いた投射光学装置では、
照明光に対する透過部材の表面での反射光が有害光(迷
光)となってスクリーン上に達してしまう。その結果、
スクリーン上での像のコントラストが低下してしまうと
いう不都合があった。
【0005】また、上述のような従来の反射型散乱タイ
プの空間光変調素子では、その反射面での正反射光が光
変調された光としてスクリーンに向かって射出される。
したがって、空間光変調素子への入射光の光路と空間光
変調素子からの射出光の光路とを分離するために、空間
光変調素子の反射面の法線に対して照明光を傾けて入射
する必要がある。その結果、投射光学装置の構成が複雑
になるという不都合があった。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、表面からの反射光とは異なる方向に信号光を
取り出すことのできる反射型空間光変調素子を提供する
ことを目的とする。また、本発明の反射型空間光変調素
子を用いて、その表面からの正反射光が有害光となるこ
となく、スクリーン上においてコントラストの優れた像
を得ることのできる簡易な投射光学装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、第1の発明においては、入射光を光変調して射出す
る反射型空間光変調素子において、前記入射光に対する
前記空間光変調素子の反射面からの正反射光を実質的に
消失させる反射型回折光学素子を備え、前記入射光に対
して前記回折光学素子により発生した回折光を信号光と
して射出することを特徴とする反射型空間光変調素子を
提供する。
【0008】第1の発明の好ましい態様によれば、前記
回折光学素子は、前記空間光変調素子の反射面上におい
て規則的に配列された位相シフターで構成され、前記位
相シフターは、前記位相シフターを介して前記反射面で
反射された光と前記位相シフターを介することなく前記
反射面で反射された光との位相差が実質的に1/2波長
となるように構成されている。
【0009】また、本発明の別の局面によれば、第2の
発明においては、照明光を供給するための照明光供給手
段と、該照明光供給手段からの照明光を光変調するため
の反射型空間光変調素子と、該空間光変調素子で光変調
された光をスクリーン上に投影するための投射光学系と
を備えた投射光学装置において、前記空間光変調素子
は、前記照明光に対する前記空間光変調素子の反射面か
らの正反射光を実質的に消失させる反射型回折光学素子
を備え、前記照明光に対して前記回折光学素子により発
生した回折光を信号光として前記投射光学系を介して前
記スクリーン上に投影することを特徴とする投射光学装
置を提供する。
【0010】第2の発明の好ましい態様によれば、前記
投射光学系は、前記空間光変調素子側から順に、第1レ
ンズ群と、開口絞りと、第2レンズ群とを備え、前記照
明光供給手段は、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群
との間の光路中に配置された照明光絞りを有し、前記照
明光絞りおよび前記第1レンズ群を介して前記空間光変
調素子を照射し、前記投射光学系は、前記空間光変調素
子からの前記信号光を、前記第1レンズ群、前記開口絞
りおよび前記第2レンズ群を介して前記スクリーンに導
く。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の反射型空間光変調素子で
は、入射光に対する反射面からの正反射光を実質的に消
失させるように構成された反射型回折光学素子が設けら
れている。そして、入射光に対して回折光学素子により
発生した回折光を空間光変調素子で変調された光として
射出する。このように、本発明の反射型空間光変調素子
では、入射光に対する正反射光の代わりに一次回折光ま
たは高次の回折光が、光変調を受けた信号光として得ら
れる。すなわち、表面からの反射光とは異なる方向に信
号光を取り出すことができる。
【0012】したがって、本発明の反射型空間光変調素
子を投射光学装置に適用した場合、空間光変調素子から
の回折光が開口絞りを介して信号光としてスクリーンに
達するが、空間光変調素子の表面からの反射光は回折光
とは方向が異なるので開口絞りで遮られてスクリーンに
達することがない。その結果、有害光を抑えてスクリー
ン上においてコントラストの優れた像を得ることができ
る。
【0013】また、本発明の反射型空間光変調素子で
は、その反射面に垂直に入射した照明光に対して、信号
光(回折光)は反射面の法線に対して傾いて射出され
る。したがって、本発明の反射型空間光変調素子を投射
光学装置に適用した場合、照明光供給手段を投射光学系
に対して同軸に構成することができる。すなわち、投射
光学装置として簡易な構成が可能となり、各光学部材の
調整等が容易になる。
【0014】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明の第1実施例にかかる反
射型空間光変調素子の構成を概略的に示す断面図であ
る。また、図2は、図1の位相シフターの配列の様子を
示す上面図である。図1の空間光変調素子では、反射面
12上において、図2に示すように、位相シフター11
が市松模様を形成するように規則的に配列されている。
図2において破線で囲む領域13は、スクリーン上での
1画素に対応した空間光変調素子上の領域の大きさを例
示的に示している。
【0015】反射面12上には、複数の位相シフター1
1を挟んで、ポリマー分散型液晶層10が形成されてい
る。また、ポリマー分散型液晶層10の上には、保護ガ
ラス層9が形成されている。さらに、光電導体層、透明
電導体(ITO)膜、遮光層、反射防止膜等(いずれも
不図示)の機能膜が、必要に応じて併設される。
【0016】なお、入射光が位相シフター11を一度通
過すると約1/4波長の位相差が生じるように、位相シ
フター11の厚さが設定されている。したがって、使用
波長(入射光の波長)に対して、入射光が位相シフター
11を介して反射面12で反射し再び位相シフター11
を介して射出されたときの光の位相と、入射光が位相シ
フター11を介することなく反射面12で反射して射出
されたときの光の位相との差が約1/2波長になるよう
に構成されている。
【0017】図1において、保護ガラス層9を介して、
ポリマー分散型液晶層10に入射した光は、液晶層10
の状態に応じて光変調を受ける。そして、光変調を受け
た光は、液晶層10を通過した後、反射面12で反射さ
れ、再び液晶層10および保護ガラス層9を介して射出
される。このとき、上述のように、位相シフター11を
通過した反射面12での反射光と、位相シフター11を
通過しない反射面12での反射光とは、約1/2波長の
位相差を有する。したがって、これらの2つの反射光は
互いに打ち消し合い、反射面12からの0次光すなわち
正反射光は実質的に消失する。
【0018】一方、市松模様を形成するように規則的に
配列された位相シフター11は、反射型回折光学素子を
構成している。したがって、反射面12からの正反射光
の代わりに、入射光に対する反射型回折光学素子の回折
作用により一次回折光や二次回折光などが射出される。
すなわち、入射光に対する正反射光とは異なる方向に射
出される回折光、たとえば一次回折光を光変調を受けた
信号光として取り出すことができる。
【0019】したがって、第1実施例の反射型空間光変
調素子を投射光学装置に適用した場合、空間光変調素子
からの回折光が開口絞りを介して信号光としてスクリー
ンに達するが、空間光変調素子の表面からの正反射光は
回折光とは方向が異なるので開口絞りで遮られてスクリ
ーンに達することがない。その結果、有害光を抑えてス
クリーン上においてコントラストの優れた像を得ること
ができる。
【0020】図3は、本発明の第2実施例にかかる反射
型空間光変調素子の構成を概略的に示す断面図である。
第2実施例の空間光変調素子は、第1実施例と類似の構
成を有する。しかしながら、反射面での正反射光を消失
させるように構成された反射型回折光学素子を、第1実
施例では位相シフターで構成しているのに対し、第2実
施例では凹凸部で構成している点が基本的に相違する。
【0021】第2実施例では、図3に示すように、反射
面12において規則的に形成された凹部12aおよび凸
部12bが反射型回折光学素子を構成している。すなわ
ち、凹部12aおよび凸部12bは、第1実施例の位相
シフターと同様、たとえば市松模様状に反射面12に直
接形成されている。そして、使用波長(入射光の波長)
に対して、入射光が反射面12の凹部12aで反射して
射出されたときの光の位相と、入射光が反射面12の凸
部12bで反射して射出されたときの光の位相との差が
約1/2波長になるように構成されている。
【0022】保護ガラス層9を介して、ポリマー分散型
液晶層10に入射した光は、液晶層10の状態に応じて
光変調を受ける。そして、光変調を受けた光は、液晶層
10を通過した後、反射面12の凹部12aまたは凸部
12bで反射され、再び液晶層10および保護ガラス層
9を介して射出される。このとき、上述したように、凹
部12aでの反射光と凸部12bでの反射光とは、約1
/2波長の位相差を有する。したがって、第2実施例に
おいても、これらの2つの反射光は互いに打ち消し合
い、反射面12からの0次光すなわち正反射光は実質的
に消失する。
【0023】なお、上述の第1実施例および第2実施例
において、位相シフター11や凹部12aおよび凸部1
2bがそれぞれ正方形状を有し、全体として市松模様を
形成している。しかしながら、位相シフター11や凹部
12aおよび凸部12bの各形状は、正方形に限定され
るものではない。また、全体配置についても、市松模様
状に限定されるものではなく、位相シフター11や凹部
12aおよび凸部12bが周期性をもって規則的に且つ
二次元的に配置されていれば、空間光変調素子の反射面
からの正反射光を実質的に消失させるようになった反射
型回折光学素子を構成することができることは明らかで
ある。
【0024】また、上述の第1実施例および第2実施例
では、片道光路において約1/4波長の位相差を生じる
ような位相シフター11や凹部12aおよび凸部12b
を用いている。しかしながら、これらの位相シフター1
1や凹12aおよび凸部12bに代えて、多段階の厚さ
を有する位相シフターや凹凸部からなるバイナリーオプ
ティクスを用いてもよい。この場合、特定の次数の回折
光を強めることができ、光の利用効率を向上させること
ができる。また、多段階のバイナリーオプティクスの形
状を、段階的なすなわち不連続な形状ではなく連続的な
形状にすることにより、さらに光の利用効率を向上させ
ることも可能である。
【0025】なお、本発明中で用いられる位相シフター
およびミラーの凹凸構造は、たとえばフォトリソグラフ
ィーの手法で作製することができる。また、位相シフタ
ーの材料としては、液晶変調層との屈折率差があり且つ
使用波長における吸収が問題のない材料であれば、種々
の材料を使用することができる。たとえば、液晶変調層
にポリマーとしてエポキシ樹脂を主体としたPDLC
(ポリマー分散型液晶)を用いたとき、PDLCのd線
に対する屈折率n1は約1.524である。したがっ
て、可視域で用いる場合、位相シフターの材料として
は、たとえば屈折率が2程度のSi3N4 を主体とした窒化
シリコンを用いることができる。窒化シリコンは、プロ
セスのコントロールにより、その屈折率n2の値を約
1.8〜2.0程度の範囲で任意に設定することができ
る。
【0026】PDLCの屈折率をn1とし、位相シフタ
ーの屈折率をn2とし、1/4波長の位相シフターの厚
さをdとすると、次の式(1)で示す関係が成立する。 n2・d−n1・d=(1/4+N)・λ (1) ここで、 N:0以上の整数(n1<n2のとき) λ:使用波長 したがって、1/4波長の位相シフターの厚さdは、次
の式(2)で表される。 d=(1/4+N)・λ/(n2−n1) (2)
【0027】図4は、本発明の第3実施例にかかる投射
光学装置の構成を概略的に示す図である。第3実施例の
投射光学装置には、たとえば第1実施例または第2実施
例に示すような本発明の反射型空間光変調素子が用いら
れている。また、図5は、図4の照明光絞りおよび開口
絞りの構成を示す図であって、図4の投射光学系の光軸
AXに沿って見た図である。
【0028】図4の投射光学装置は、ほぼ平行な照明光
を供給するための光源部1を備えている。リフレクター
タイプの光源部1は、照明レンズ2の光軸上に配置され
ている。そして、光源部1からの平行照明光は、照明レ
ンズ2を介して集光され、折り曲げミラー8で反射され
た後、光源像を形成する。光源像が形成される位置に
は、照明光絞り3Aが配置されている。
【0029】照明光絞り3Aを介した光源像からの光
は、投射光学系の第1レンズ群4を介して平行光とな
り、投射光学系の光軸AX上に配置された反射型空間光
変調素子5を照明する。このように、光源部1、照明レ
ンズ2、折り曲げミラー8および照明光絞り3Aは、空
間光変調素子5に照明光を供給するための照明光供給手
段を構成している。
【0030】さらに、図4の投射光学装置は、画像情報
を入力する入力部40と、この入力部40からの画像情
報に基づいて空間光変調素子5を制御する制御部41と
を備えている。入力部40として、たとえば磁気記憶媒
体(FDやビデオテープ等)、光学的記憶媒体(フォト
CD、MO(光磁気記憶媒体)等)、電気的記憶媒体
(ICカード等)が有する画像情報を読み出す手段を適
用することができる。また、入力部40を投射光学装置
本体とは別体に構成し、たとえば端子を介して投射光学
装置本体に接続されるように構成することもできる。ま
た、空間光変調素子5としては、例えば入力部からの画
像情報を電気的に変調するもの、この画像情報を例えば
CRTやLCD等の画像表示手段に表示して、この画像
表示手段に表示された画像からの光を空間光変調素子に
導いて空間光変調を行う形式、いわゆる光書込み形式の
変調素子などを適用することができる。
【0031】空間光変調素子5で光変調を受けて射出さ
れた光すなわち信号光は、第1レンズ群4を介して集光
され、一旦結像する。この結像位置には、開口絞り3B
が配置されている。この開口絞り3Bを介した信号光
は、投射光学系の第2レンズ群6を介して、投射光学系
の光軸AX上に配置されたスクリーン7上に投射され
る。こうして、入力された画像情報に基づいて、空間光
変調素子5の光変調作用に応じた明暗のパターンがスク
リーン7上に画像として形成される。
【0032】図8に示す従来の反射型空間光変調素子を
用いた投射光学装置では、光変調を受けた信号光と光変
調素子の表面での反射光(図中破線で示す)とがほぼ同
一経路を介して開口絞りに達する。その結果、光変調素
子の表面での反射光すなわち有害光が信号光とともにス
クリーン上に導かれ、像のコントラストを低下させる原
因となっていた。
【0033】しかしながら、第3実施例では、信号光は
空間光変調素子の反射面からの正反射光ではなく、空間
光変調素子内の反射型回折光学素子により発生した回折
光である。したがって、光変調を受けた信号光と光変調
素子の表面での反射光とは、互いに実質的に異なる経路
を介して開口絞り3Bに達することになる。図5に示す
ように、開口絞り3Bはたとえば4つの開口部を有す
る。そして、各開口部3Bを信号光である回折光が通過
し、第2レンズ群6を介してスクリーン7上に導かれ
る。
【0034】一方、図4および図5を参照しても明らか
ように、光変調素子の表面での反射光すなわち有害光
は、開口絞り3Bの4つの開口部の中央の点Pに達す
る。その結果、有害光は開口絞り3Bに遮られてスクリ
ーン7に達することがなく、スクリーン7上においてコ
ントラストの優れた像を得ることができる。
【0035】図6は、本発明の第4実施例にかかる投射
光学装置の構成を概略的に示す図である。第4実施例の
投射光学装置にも、たとえば第1実施例または第2実施
例に示すような本発明の反射型空間光変調素子が用いら
れている。また、図7は、図6の照明光絞りおよび開口
絞りの構成を示す図であって、図6の投射光学系の光軸
AXに沿って見た図である。
【0036】図6の投射光学装置は、第3実施例の装置
と類似の構成を有する。しかしながら、第3実施例では
光源部および照明レンズが投射光学系の光軸AX上に配
置されることなく光軸AXに関して非対称な全体構成を
有するのに対し、第4実施例では光源部および照明レン
ズが光軸AX上に配置され光軸AXに関して対称な全体
構成を有する点が基本的に相違する。なお、第4実施例
において、入力部および制御部の図示を省略するととも
に、第3実施例と同様の機能を有する要素には同じ参照
符号を付している。
【0037】図6の投射光学装置では、投射光学系
(4,6)の光軸AX上に配置された光源部1からの平
行光束が、同じく光軸AX上に配置された照明レンズ2
を介して集光され、光源像を形成する。光源像が形成さ
れる光軸AX上の位置には、照明光絞り3Aが配置され
ている。照明光絞り3Aを介した光は、第1レンズ群4
を介して平行光となり、光軸AX上に配置された反射型
空間光変調素子5を照明する。
【0038】空間光変調素子5で光変調を受けて射出さ
れた回折光すなわち信号光は、第1レンズ群4、開口絞
り3Bおよび第2レンズ群6を介して、投射光学系の光
軸AX上に配置されたスクリーン7上に投射される。図
7に示すように、照明光絞り3Aは光軸AXを中心とし
て形成され、開口絞り3Bは光軸AXを中心とする正方
形の各頂点位置を中心として形成された4つの開口部を
有する。
【0039】したがって、第4実施例では、信号光であ
る回折光が開口絞り3Bの各開口部を通過し、第2レン
ズ群6を介してスクリーン7上に導かれる。一方、図6
を参照して明らかように、光変調素子5の表面での反射
光すなわち有害光は、照明光絞り3Aを介して再び光源
部1の側に戻され、スクリーン7に達することがない。
その結果、第4実施例においても、スクリーン7上にお
いてコントラストの優れた像を得ることができる。この
ように、第4実施例では、照明光供給手段を投射光学系
に対して同軸に構成することができるので、装置として
簡易な構成が可能となり、各光学部材の調整等が容易に
なる。
【0040】なお、上述の第3実施例および第4実施例
における開口絞り3Bの各開口部の個数、形状および配
置は単に例示的であって、空間光変調素子5からの回折
光のパターンに依存して適宜変更されるべき設計事項で
あることはいうまでもない。また、上述の第4実施例に
おいて、光軸AXに対して対称な全体構成を崩さずにそ
の光路を折曲げミラー等で曲げてもよい。たとえば図6
において、光源部1と照明光絞り3Aとの間の光路中に
折曲げミラーを設け、光軸AXを横切る方向から照明光
絞り3Aに照明光を導いてもよい。
【0041】さらに、フルカラー投射光学装置に本発明
を適用する場合、一般には、R、G、Bの波長光線に対
してそれぞれ空間光変調素子が必要となる。この場合、
投射光学系の第1レンズ群の瞳面(開口絞りの面)に形
成される回折光のパターンは、R、G、Bの各バンド内
の波長毎に若干異なる。このため、開口絞りの各開口部
の形状および配置を適宜選択することにより、通過する
光の波長を制御することができる。その結果、カラーバ
ランスの調整あるいは色純度の制御を行うことも可能で
ある。
【0042】なお、上述の第3実施例および第4実施例
では、ほぼ平行な照明光を供給する光源部を用いた例を
示している。しかしながら、ほぼ平行な照明光を供給す
る光源部に必ずしも限定されることなく、被照射面であ
るスクリーンとの光学的な共役関係を適宜変化させるこ
とにより、たとえば発散光を供給する光源部を用いるこ
ともできる。また、第3実施例および第4実施例では、
リフレクタータイプの光源部を用いた例を示したが、他
の適当なタイプの光源部を用いることもできる。
【0043】
【効果】以上説明したように、本発明の反射型空間光変
調素子では、入射光に対する正反射光の代わりに回折光
が信号光として得られる。すなわち、表面からの反射光
とは異なる方向に信号光を取り出すことができる。した
がって、本発明の反射型空間光変調素子を投射光学装置
に適用した場合、空間光変調素子の表面からの反射光は
回折光とは方向が異なるので開口絞りで遮られてスクリ
ーンに達することがない。その結果、有害光を抑えてス
クリーン上においてコントラストの優れた像を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる反射型空間光変調
素子の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】図1の位相シフターの配列の様子を示す上面図
である。
【図3】本発明の第2実施例にかかる反射型空間光変調
素子の構成を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施例にかかる投射光学装置の構
成を概略的に示す図である。
【図5】図4の照明光絞りおよび開口絞りの構成を示す
図であって、図4の投射光学系の光軸AXに沿って見た
図である。
【図6】本発明の第4実施例にかかる投射光学装置の構
成を概略的に示す図である。
【図7】図6の照明光絞りおよび開口絞りの構成を示す
図であって、図6の投射光学系の光軸AXに沿って見た
図である。
【図8】従来の投射光学装置の構成を概略的に示す図で
ある。
【符号の説明】
1 光源部 2 照明レンズ 3A 照明光絞り 3B 開口絞り 4 投射光学系の第1レンズ群 5 反射型光変調素子 6 投射光学系の第2レンズ群 7 スクリーン 40 入力部 41 制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を光変調して射出する反射型空間
    光変調素子において、 前記入射光に対する前記空間光変調素子の反射面からの
    正反射光を実質的に消失させる反射型回折光学素子を備
    え、 前記入射光に対して前記回折光学素子により発生した回
    折光を信号光として射出することを特徴とする反射型空
    間光変調素子。
  2. 【請求項2】 前記回折光学素子は、前記空間光変調素
    子の反射面上において規則的に配列された位相シフター
    で構成され、 前記位相シフターは、前記位相シフターを介して前記反
    射面で反射された光と前記位相シフターを介することな
    く前記反射面で反射された光との位相差が実質的に1/
    2波長となるように構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の空間光変調素子。
  3. 【請求項3】 前記回折光学素子は、前記空間光変調素
    子の反射面上において規則的に形成された凹部および凸
    部で構成され、 前記凹部および凸部は、反射面の凹部で反射された光と
    前記反射面の凸部で反射された光との位相差が実質的に
    1/2波長となるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の空間光変調素子。
  4. 【請求項4】 照明光を供給するための照明光供給手段
    と、該照明光供給手段からの照明光を光変調するための
    反射型空間光変調素子と、該空間光変調素子で光変調さ
    れた光をスクリーン上に投影するための投射光学系とを
    備えた投射光学装置において、 前記空間光変調素子は、前記照明光に対する前記空間光
    変調素子の反射面からの正反射光を実質的に消失させる
    反射型回折光学素子を備え、 前記照明光に対して前記回折光学素子により発生した回
    折光を信号光として前記投射光学系を介して前記スクリ
    ーン上に投影することを特徴とする投射光学装置。
  5. 【請求項5】 前記投射光学系は、前記空間光変調素子
    側から順に、第1レンズ群と、開口絞りと、第2レンズ
    群とを備え、 前記照明光供給手段は、前記第1レンズ群と前記第2レ
    ンズ群との間の光路中に配置された照明光絞りを有し、
    前記照明光絞りおよび前記第1レンズ群を介して前記空
    間光変調素子を照射し、 前記投射光学系は、前記空間光変調素子からの前記信号
    光を、前記第1レンズ群、前記開口絞りおよび前記第2
    レンズ群を介して前記スクリーンに導くことを特徴とす
    る請求項4に記載の投射光学装置。
  6. 【請求項6】 前記照明光供給手段は、前記第1レンズ
    群と前記第2レンズ群との間の光路中において前記投射
    光学系の光軸上に配置されていることを特徴とする請求
    項5に記載の投射光学装置。
JP8101858A 1995-06-22 1996-04-01 反射型空間光変調素子および該空間光変調素子を用いた投射光学装置 Pending JPH0968685A (ja)

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US08/668,943 US5949503A (en) 1995-06-22 1996-06-24 Reflective liquid crystal spatial light modulator and projection apparatus comprising same

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JP7-179369 1995-06-22
JP17936995 1995-06-22
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1050775A1 (en) * 1999-04-22 2000-11-08 Thomas Swan And Co., Ltd. Optical phase modulator
US6193376B1 (en) 1998-02-27 2001-02-27 Minolta Co., Ltd. Display apparatus
JP2009536747A (ja) * 2006-05-11 2009-10-15 ケンブリッジ・エンタープライズ・リミテッド イメージ形成方法およびイメージ投影装置

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