JPH0968596A - 放射性廃棄物貯蔵施設及び該貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送方法 - Google Patents

放射性廃棄物貯蔵施設及び該貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送方法

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JPH0968596A
JPH0968596A JP22346595A JP22346595A JPH0968596A JP H0968596 A JPH0968596 A JP H0968596A JP 22346595 A JP22346595 A JP 22346595A JP 22346595 A JP22346595 A JP 22346595A JP H0968596 A JPH0968596 A JP H0968596A
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radioactive waste
container body
enclosure
pit
container
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JP22346595A
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Tadatsugu Sakatani
忠嗣 酒谷
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射性廃棄物の崩壊熱を効率よく除去できる
ようにする。 【解決手段】 一端に開口部を有し且つ内部に放射性廃
棄物を内装可能な封入容器本体18a及び封入容器遮蔽
蓋18bよりなる封入容器18と、地中に設けたピット
19と、ピット19の直上に位置するスラブ23に封入
容器18が嵌入し得るように穿設した容器嵌入孔24
と、容器嵌入孔24に嵌入された封入容器18に遊嵌し
得るようにスラブ23の下方に配置した通風筒25と、
通風筒25の外周面の下端近傍部分とピット19の内壁
面との間に気密に設けた下部プレナム形成板26と、通
風筒25の外周面の上端近傍部分とピット19の内壁面
との間に気密に設けた上部プレナム形成板27と、ピッ
ト19の底部近傍へ空気を供給する給気流路21と、ピ
ット19の上部近傍から空気を排出する排気流路22と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射性廃棄物貯蔵施
設及び該貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来より提案されている放射性廃
棄物貯蔵施設の一例を示すものであり、この放射性廃棄
物貯蔵施設は、地表面に近い地中に構築された鉄筋コン
クリート構造の躯体1を有している。
【0003】躯体1の内部には、後述の封入容器2を収
納し得る収納筒3が複数垂下されるピット4と、上下方
向に延び且つ下端部がピット4の最下部に連通する給気
シャフト5と、地上から給気シャフト5の上端部に連な
る給気流路6と、ピット4の上部から地上に連なる排気
流路7とが設けられている。
【0004】収納筒3は、底部が閉塞した筒状に形成さ
れ、その上端部は、ピット4の直上に位置する躯体1の
スラブ8を貫通し且つ該スラブ8に支持されている。
【0005】また、収納筒3の上端の開口部には、それ
ぞれプラグ9が嵌着され得るようになっている。
【0006】更に、収納筒3のピット4の内部に位置し
ている部分には、収納筒3を周方向に取り囲み且つ同軸
に位置するように通風筒10が遊嵌されており、該通風
筒10は、ステー11を介して収納筒3に支持されてい
る。
【0007】上記の通風筒10の外周面の下端近傍部分
とピット4の内壁面との間には、略水平に延びる下部プ
レナム形成板12が気密に設けられ、また、通風筒10
の外周面の上端近傍部分とピット4の内壁面との間に
は、略水平に延びる上部プレナム形成板13が気密に設
けられており、給気流路6から、給気シャフト5、ピッ
ト4の下部プレナム形成板12の下方の空間を経て通風
筒10の内周面と収納筒3の外周面との間の空間に空気
が流入し、更に、この空気は、ピット4の上部プレナム
形成板13の上方の空間から排気流路7を経て地上に排
出されるようになっている。
【0008】封入容器2は、図6に示すように、一端
(上端)に開口部を有し且つ他端(下端)が閉塞した筒
状の封入容器本体2aと、該封入容器本体2aの開口部
に嵌入可能な封入容器蓋2bとから構成されており、前
記の封入容器本体2aには、発電プラントの原子炉等に
おいて使用された燃料(使用済み燃料)等の放射性廃棄
物Sが内装され得るようになっている。
【0009】一方、発電プラントの原子炉で発生した放
射性廃棄物Sは、発電プラントに設けられた図7に示す
ような放射性廃棄物積み込み設備において、放射線遮蔽
機能を有する運搬容器14に内装されて放射性廃棄物貯
蔵施設へ搬送される。
【0010】この運搬容器14は、一端(上端)に開口
部を有し且つ他端(下端)が閉塞した筒状の運搬容器本
体14aと、該運搬容器本体14aの開口部に嵌入可能
な運搬容器蓋14bとから構成されており、前記の運搬
容器本体14aには、先に述べた放射性廃棄物Sが内装
され得るようになっている。
【0011】また運搬容器本体14aの下部には、該運
搬容器本体14aの内部を外部に連通させ得る遠隔操作
弁14cを備えた排水流路14dが設けられている。
【0012】また、放射性廃棄物積み込み設備は、前記
の運搬容器14が設置し得られ且つ水15を貯留し得る
ピット16を有しており、該ピット16の底部には、排
水流路16aが設けられている。
【0013】図5に示す放射性廃棄物貯蔵施設に放射性
廃棄物Sを保管する際には、放射性廃棄物積み込み設備
のピット16に運搬容器本体14aを設置し、ピット1
6及び運搬容器本体14aの内部に水15を貯留した
後、運搬容器本体14aに放射性廃棄物Sをクレーン等
の揚重手段(図示せず)によって挿入する(図7参
照)。
【0014】次いで、上記の揚重手段により運搬容器本
体14aの開口部に運搬容器蓋14bを嵌入し、該運搬
容器蓋14bをボルト等の機械的締結手段(図示せず)
によって運搬容器本体14aに固着する。
【0015】また、排水流路16aによりピット16の
内部に貯留される水15を排水するとともに、遠隔操作
弁14cを開放して運搬容器本体14aの内部の水15
をも排水し、該水15の排水が完了した後、前記の遠隔
操作弁14cを閉止する。
【0016】運搬容器14に放射性廃棄物Sを内装した
ならば、運搬容器14を、トレーラトラック等の輸送手
段によって放射性廃棄物貯蔵施設に搬送し、該放射性廃
棄物貯蔵施設に設けられている放射線遮蔽機能を有する
セルの内部で、運搬容器蓋14bを運搬容器本体14a
から取り外し、該運搬容器本体14aに内装されている
放射性廃棄物Sを封入容器本体2aに詰め替え、封入容
器本体2aの開口部に封入容器蓋2bを嵌入し、該封入
容器蓋2bをボルト等の機械的締結手段(図示せず)に
よって封入容器本体2aに固着する。
【0017】更に、放射性廃棄物Sを封入した封入容器
2(図6参照)を、クレーン等の揚重手段(図示せず)
により、図5に示すプラグ9を取り外した状態の収納筒
3に挿入し、該収納筒3にプラグ9を嵌着する。
【0018】このようにして収納筒3に挿入された封入
容器2の内部の放射性廃棄物Sは、給気流路6、給気シ
ャフト5、ピット4の下部プレナム形成板12の下方の
空間を経て、通風筒10の内周面と収納筒3の外周面と
の間の空間に流入する空気によって崩壊熱を除去され、
また、崩壊熱を吸収した空気は、ピット4の上部プレナ
ム形成板13の上方の空間、排気流路7を経て地上に自
然排出される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示す放射性廃棄物貯蔵施設においては、収納筒3に封入
容器2を挿入して放射性廃棄物S(図6参照)を保管す
るので、該放射性廃棄物Sの崩壊熱を効率よく除去する
ことができない。
【0020】また、図5に示す放射性廃棄物貯蔵施設に
放射性廃棄物Sを保管する際には、運搬容器14に放射
性廃棄物Sを積み込む作業と、運搬容器14から封入容
器2へ放射性廃棄物Sを積み替える作業とを行うので、
放射性廃棄物Sを保管するまでに多大な労力を要する。
【0021】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、放射性廃棄物の崩壊熱を効率よく除去することが可
能な放射性廃棄物貯蔵施設を提供し、また、放射性廃棄
物貯蔵施設への放射性廃棄物の移送に要する労力を軽減
することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載の放射性廃棄物貯蔵施設で
は、一端に開口部を有し且つ内部に放射性廃棄物を内装
可能な封入容器本体と、該封入容器本体の開口部に嵌入
可能な封入容器遮蔽蓋と、地中に設けたピットと、該ピ
ットの直上に位置するスラブに前記の封入容器本体が嵌
入し得るように穿設した容器嵌入孔と、該容器嵌入孔に
嵌入された封入容器本体に遊嵌し得るようにスラブの下
方に配置した通風筒と、該通風筒の外周面の下端近傍部
分とピットの内壁面との間に気密に設けた下部プレナム
形成板と、前記の通風筒の外周面の上端近傍部分とピッ
トの内壁面との間に気密に設けた上部プレナム形成板
と、前記のピットの底部近傍へ空気を供給する給気流路
と、前記のピットの上部近傍から空気を排出する排気流
路とを備えている。
【0023】また、本発明の請求項2に記載の放射性廃
棄物貯蔵施設では、上述した本発明の請求項1に記載の
放射性廃棄物貯蔵施設の構成に加え、封入容器遮蔽蓋の
反封入容器本体側の面に対峙して封入容器本体の開口部
に嵌入可能な封入容器密封蓋を有している。
【0024】本発明の請求項3に記載の放射性廃棄物貯
蔵施設に対する放射性廃棄物の移送方法では、放射性廃
棄物積み込み設備のピットに設置され且つ一端に開口部
を有する運搬容器本体の内部に、一端に開口部を有する
封入容器本体を挿入し、前記のピット、運搬容器本体及
び封入容器本体の内部に水を貯留したうえ、封入容器本
体に放射性廃棄物を挿入し、封入容器本体の開口部に排
水流路を備えた封入容器遮蔽蓋を嵌入し、ピット、運搬
容器本体の内部の水を排水して封入容器遮蔽蓋と封入容
器本体とを気密に固着したうえ、前記の排水流路から封
入容器本体の内部の水を外部へ排出し、前記の運搬容器
本体の開口部に運搬容器蓋を嵌入固着し、放射性廃棄
物、封入容器本体、封入容器遮蔽蓋を内装した運搬容器
本体及び運搬容器蓋を放射性廃棄物貯蔵施設に搬送し、
該放射性廃棄物貯蔵施設において、運搬容器本体から運
搬容器蓋を取り外した後、放射性廃棄物を封入した封入
容器本体及び封入容器遮蔽蓋を運搬容器本体から取り出
す。
【0025】また、本発明の請求項4に記載の放射性廃
棄物貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送方法では、放
射性廃棄物積み込み設備のピットに設置され且つ一端に
開口部を有する運搬容器本体の内部に、一端に開口部を
有する封入容器本体を挿入し、前記のピット、運搬容器
本体及び封入容器本体の内部に水を貯留したうえ、封入
容器本体に放射性廃棄物を挿入し、封入容器本体の開口
部に排水流路を備えた封入容器遮蔽蓋を嵌入し、ピッ
ト、運搬容器本体の内部の水を排水して封入容器遮蔽蓋
と封入容器本体とを気密に固着したうえ、前記の排水流
路から封入容器本体の内部の水を外部へ排出し、前記の
封入容器遮蔽蓋と対峙するように封入容器本体の開口部
に封入容器密閉蓋を嵌入して気密に固着し、前記の運搬
容器本体の開口部に運搬容器蓋を嵌入固着し、放射性廃
棄物、封入容器本体、封入容器遮蔽蓋、封入容器密閉蓋
を内装した運搬容器本体及び運搬容器蓋を放射性廃棄物
貯蔵施設に搬送し、該放射性廃棄物貯蔵施設において、
運搬容器本体から運搬容器蓋を取り外した後、放射性廃
棄物を封入した封入容器本体、封入容器遮蔽蓋、封入容
器密閉蓋を運搬容器本体から取り出す。
【0026】本発明の請求項1及び請求項2に記載の放
射性廃棄物貯蔵施設では、放射性廃棄物を内装し且つ封
入容器蓋が開口部に嵌入固着された封入容器本体を、容
器嵌入孔に嵌入し、給気流路、ピットの下部プレナム形
成板の下方の空間を経て、通風筒の内周面と封入容器本
体の外周面との間の空間に流入する空気によって封入容
器本体の内部の放射性廃棄物の崩壊熱を除去し、崩壊熱
を吸収した空気を、ピットの上部プレナム形成板の上方
の空間、排気流路を経て地上に排出する。
【0027】また、本発明の請求項2に記載の放射性廃
棄物貯蔵施設では、封入容器遮蔽蓋と封入容器密封蓋と
により封入容器本体の開口部を閉止し、放射性廃棄物の
封入性を高める。
【0028】本発明の請求項3及び請求項4に記載の放
射性廃棄物貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送方法で
は、運搬容器本体の内部に配置した封入容器本体に放射
性廃棄物を挿入し、封入容器本体の開口部に封入容器遮
蔽蓋を嵌入固着し、また運搬容器本体の開口部に運搬容
器蓋を嵌入固着した後、放射性廃棄物を封入した封入容
器本体及び封入容器遮蔽蓋を運搬容器本体及び運搬容器
蓋とともに放射性廃棄物貯蔵施設に搬送し、該放射性廃
棄物貯蔵施設における放射性廃棄物の積み替え作業を省
略する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0030】図1及び図2は本発明の放射性廃棄物貯蔵
施設の実施の形態の一例を示すものであり、この放射性
廃棄物貯蔵施設は、地表面に近い地中に構築された鉄筋
コンクリート構造の躯体17を有している。
【0031】躯体17の内部には、後述の封入容器18
が複数垂下されるピット19と、上下方向に延び且つ下
端部がピット19の最下部に連通する給気シャフト20
と、地上から給気シャフト20の上端部に連なる給気流
路21と、ピット19の上部から地上に連なる排気流路
22とが設けられている。
【0032】封入容器18は、図3に示すように一端
(上端)に開口部を有し且つ他端(下端)が閉塞した筒
状の封入容器本体18aと、該封入容器本体18aの開
口部に嵌入可能な封入容器遮蔽蓋18b及び封入容器密
封蓋18cとから構成されており、封入容器本体18a
の外周面一端(上端)部には、径方向に突出するフラン
ジ部18dが形成されている。
【0033】封入容器本体18aには、発電プラントの
原子炉等において使用された燃料(使用済み燃料)等の
放射性廃棄物Sが内装され得るようになっており、封入
容器本体18aの全長及びフランジ部18dの直径は、
運搬容器14(図4参照)に内装され得るように形成さ
れている。
【0034】この運搬容器14は、先に述べた図7に示
すものと略同等の構成を具備している。
【0035】また、封入容器遮蔽蓋18bは、封入容器
本体18aに内装される放射性廃棄物Sから放出される
放射線を遮蔽し得る厚さを備えている。
【0036】更に、封入容器遮蔽蓋18bには、該封入
容器遮蔽蓋18bを貫通する排水流路18eと補助流路
18fとが設けられており、封入容器本体18aの開口
部に封入容器遮蔽蓋18bを嵌入した際には、排水流路
18eによって封入容器本体18aの内底部付近と封入
容器18の外部とを連通し、また、補助流路18fによ
って封入容器本体18aの内部上方と封入容器18の外
部とが連通するようになっている。
【0037】ピット19の直上に位置する躯体17のス
ラブ23には、前記の封入容器本体18aが上方から嵌
入可能な容器嵌入孔24が複数穿設されている。
【0038】この容器嵌入孔24は、スラブ23の上面
から下方へ延びる大径部24aと、該大径部24aの下
端から径方向中心に向って略水平に突出する環状の支持
部24bと、該支持部24bの内縁部からスラブ23の
下面へ延びる小径部24cとによって構成されている。
【0039】大径部24aの内径は、封入容器18のフ
ランジ部18d及び封入容器本体18aの外径よりも大
きく形成され、また、小径部24cの内径は、封入容器
18のフランジ部18dの外径よりも小さく且つ封入容
器本体18aの外径よりも大きく形成されており、容器
嵌入孔24に封入容器18を嵌入すると、該封入容器1
8のフランジ部18dの下面が容器嵌入孔24の支持部
24bの上面に当接し、スラブ23に封入容器18が支
持されるようになっている(図1あるいは図2参照)。
【0040】更に、ピット19の内部には、スラブ23
の下面に対して所定の間隔を隔て且つ容器嵌入孔24と
同軸に位置するように、上下方向に延びる通風筒25が
配設されている。
【0041】この通風筒25の内径は、封入容器18の
封入容器本体18aの外径よりも大きく形成されてい
る。
【0042】上記の通風筒25の外周面の下端近傍部分
とピット19の内壁面との間には、略水平に延びる下部
プレナム形成板26が気密に設けられ、また、通風筒2
5の外周面の上端近傍部分とピット19の内壁面との間
には、略水平に延びる上部プレナム形成板27が気密に
設けられており、給気流路21から、給気シャフト2
0、ピット19の下部プレナム形成板26の下方の空間
を経て通風筒25の内方に空気が流入し、更に、この空
気は、ピット19の上部プレナム形成板27の上方の空
間から排気流路22を経て地上に排出されるようになっ
ている。
【0043】図1に示す放射性廃棄物貯蔵施設に放射性
廃棄物Sを保管する際には、図4に示すような放射性廃
棄物積み込み設備のピット16に設置した運搬容器本体
14aの内部に封入容器本体18aを挿入し、ピット1
6、運搬容器本体14a及び封入容器本体18aの内部
に水15を貯留した後、封入容器本体18aに放射性廃
棄物Sをクレーン等の揚重手段(図示せず)によって挿
入する。
【0044】次いで、上記の揚重手段により封入容器本
体18aの開口部に封入容器遮蔽蓋18bを嵌入し、ま
た、排水流路16aによりピット16の内部に貯留され
る水15を排水するとともに、遠隔操作弁14cを開放
して運搬容器本体14aの内部の水15をも排水し、該
水15の排水が完了した後、前記の遠隔操作弁14cを
閉止する。
【0045】運搬容器本体14aの内部から水15が排
出されたならば、封入容器遮蔽蓋18bの上面外縁部と
封入容器本体18aの開口部の内縁部とを溶接によって
気密に固着し、封入容器遮蔽蓋18bの排水流路18e
に排水ポンプ(図示せず)を接続し、封入容器本体18
aの内部の水15を外部へ排出する。
【0046】また、封入容器遮蔽蓋18bの補助流路1
8fを溶接等の手段により気密に閉止し、排水流路18
eに真空ポンプ(図示せず)を接続して封入容器本体1
8aの内部を減圧した後、排水流路18eから封入容器
本体18aの内部に、ヘリウム(He)ガスを充填す
る。
【0047】更に、封入容器本体18aの開口部に、前
記の封入容器遮蔽蓋18bに当接するように封入容器密
封蓋18cを嵌入し、該封入容器密封蓋18cの上面外
縁部と封入容器本体18aの開口部の内縁部とを溶接に
よって気密に固着する。
【0048】すなわち、放射性廃棄物Sは、充分に遮蔽
機能を有する封入容器遮蔽蓋18bとそれに加えた封入
容器密封蓋18cとにより封入容器本体18aに封入さ
れることになるので、封入容器18の信頼性が高い。
【0049】上述した手順により、封入容器18に対す
る放射性廃棄物Sの封入作業を完了したならば、先に述
べた揚重手段により運搬容器本体14aの開口部に運搬
容器蓋14bを嵌入し、該運搬容器蓋14bをボルト等
の機械的締結手段(図示せず)によって運搬容器本体1
4aに固着する。
【0050】このようにして運搬容器14に封入容器1
8を内装したならば、運搬容器14を、トレーラトラッ
ク等の輸送手段によって放射性廃棄物貯蔵施設に搬送
し、該放射性廃棄物貯蔵施設において、運搬容器蓋14
bを運搬容器本体14aから取り外し、放射性廃棄物S
が封入されている封入容器18を、運搬容器本体14a
から取り出す。
【0051】従って、従来のような、放射性廃棄物貯蔵
施設における放射性廃棄物Sの積み替え作業が省略され
る。
【0052】更に、放射性廃棄物S(図3参照)を封入
した封入容器18を、クレーン等の揚重手段(図示せ
ず)により、ピット19の直上に位置するスラブ23に
形成した容器嵌入孔24に嵌入する。
【0053】このようにして容器嵌入孔24に嵌入され
た封入容器18の内部の放射性廃棄物S(図3参照)
は、給気流路21、給気シャフト20、ピット19の下
部プレナム形成板26の下方の空間を経て、通風筒25
の内周面と封入容器18の外周面との間の空間に流入す
る空気によって崩壊熱を除去され、また、崩壊熱を吸収
した空気は、ピット19の上部プレナム形成板27の上
方の空間、排気流路22を経て地上に自然に排出され
る。
【0054】すなわち、放射性廃棄物S(図3参照)の
崩壊熱は、封入容器本体18aを介して通風筒25の内
方を流通する空気に伝達されることになり、従来に比べ
て放射性廃棄物Sの崩壊熱を効率よく除去することが可
能になる。
【0055】なお、本発明の放射性廃棄物貯蔵施設及び
該貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送方法は、上述し
た実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ること
は勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の放射性廃棄
物貯蔵施設及び該貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送
方法では、下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0057】(1)本発明の請求項1及び請求項2に記
載の放射性廃棄物貯蔵施設においては、放射性廃棄物を
内装し且つ封入容器蓋が開口部に嵌入固着された封入容
器本体を、容器嵌入孔に嵌入し、給気流路、ピットの下
部プレナム形成板の下方の空間を経て、通風筒の内周面
と封入容器本体の外周面との間の空間に空気が流入する
ので、封入容器本体の内部の放射性廃棄物の崩壊熱を効
率よく除去することができる。
【0058】(2)本発明の請求項2に記載した放射性
廃棄物貯蔵施設においては、封入容器遮蔽蓋と封入容器
密封蓋とにより封入容器本体の開口部を閉止するので、
放射性廃棄物の封入性を高めることができる。
【0059】(3)本発明の請求項3及び請求項4に記
載の放射性廃棄物貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送
方法においては、運搬容器本体の内部に配置した封入容
器本体に放射性廃棄物を挿入し、封入容器本体の開口部
に封入容器遮蔽蓋を嵌入固着し、また運搬容器本体の開
口部に運搬容器蓋を嵌入固着した後、放射性廃棄物を封
入した封入容器本体及び封入容器遮蔽蓋を運搬容器本体
及び運搬容器蓋とともに放射性廃棄物貯蔵施設に搬送す
るので、該放射性廃棄物貯蔵施設における放射性廃棄物
の積み替え作業を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射性廃棄物貯蔵施設において放射性
廃棄物を封入した封入容器を保管している状態を示す概
念図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図1に示す封入容器の縦断面図である。
【図4】放射性廃棄物積み込み設備において図3に示す
封入容器に放射性廃棄物を封入する状態を示す縦断面図
である。
【図5】従来より提案されている放射性廃棄物貯蔵施設
の一例を示す概念図である。
【図6】図5に示す封入容器の縦断面図である。
【図7】放射性廃棄物積み込み設備において図6に示す
封入容器に放射性廃棄物を封入する状態を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
14a 運搬容器本体 14b 運搬容器蓋 15 水 16 放射性廃棄物積み込み設備のピット 18a 封入容器本体 18b 封入容器遮蔽蓋 18c 封入容器密封蓋 18e 排水流路 19 ピット 23 スラブ 24 容器嵌入孔 25 通風筒 26 下部プレナム形成板 27 上部プレナム形成板 S 放射性廃棄物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に開口部を有し且つ内部に放射性廃
    棄物を内装可能な封入容器本体と、該封入容器本体の開
    口部に嵌入可能な封入容器遮蔽蓋と、地中に設けたピッ
    トと、該ピットの直上に位置するスラブに前記の封入容
    器本体が嵌入し得るように穿設した容器嵌入孔と、該容
    器嵌入孔に嵌入された封入容器本体に遊嵌し得るように
    スラブの下方に配置した通風筒と、該通風筒の外周面の
    下端近傍部分とピットの内壁面との間に気密に設けた下
    部プレナム形成板と、前記の通風筒の外周面の上端近傍
    部分とピットの内壁面との間に気密に設けた上部プレナ
    ム形成板と、前記のピットの底部近傍へ空気を供給する
    給気流路と、前記のピットの上部近傍から空気を排出す
    る排気流路とを備えてなることを特徴とする放射性廃棄
    物貯蔵施設。
  2. 【請求項2】 封入容器遮蔽蓋の反封入容器本体側の面
    に対峙して封入容器本体の開口部に嵌入可能な封入容器
    密封蓋を有する請求項1に記載の放射性廃棄物貯蔵施
    設。
  3. 【請求項3】 放射性廃棄物積み込み設備のピットに設
    置され且つ一端に開口部を有する運搬容器本体の内部
    に、一端に開口部を有する封入容器本体を挿入し、前記
    のピット、運搬容器本体及び封入容器本体の内部に水を
    貯留したうえ、封入容器本体に放射性廃棄物を挿入し、
    封入容器本体の開口部に排水流路を備えた封入容器遮蔽
    蓋を嵌入し、ピット、運搬容器本体の内部の水を排水し
    て封入容器遮蔽蓋と封入容器本体とを気密に固着したう
    え、前記の排水流路から封入容器本体の内部の水を外部
    へ排出し、前記の運搬容器本体の開口部に運搬容器蓋を
    嵌入固着し、放射性廃棄物、封入容器本体、封入容器遮
    蔽蓋を内装した運搬容器本体及び運搬容器蓋を放射性廃
    棄物貯蔵施設に搬送し、該放射性廃棄物貯蔵施設におい
    て、運搬容器本体から運搬容器蓋を取り外した後、放射
    性廃棄物を封入した封入容器本体及び封入容器遮蔽蓋を
    運搬容器本体から取り出す請求項1に記載の放射性廃棄
    物貯蔵施設に対する放射性廃棄物の移送方法。
  4. 【請求項4】 放射性廃棄物積み込み設備のピットに設
    置され且つ一端に開口部を有する運搬容器本体の内部
    に、一端に開口部を有する封入容器本体を挿入し、前記
    のピット、運搬容器本体及び封入容器本体の内部に水を
    貯留したうえ、封入容器本体に放射性廃棄物を挿入し、
    封入容器本体の開口部に排水流路を備えた封入容器遮蔽
    蓋を嵌入し、ピット、運搬容器本体の内部の水を排水し
    て封入容器遮蔽蓋と封入容器本体とを気密に固着したう
    え、前記の排水流路から封入容器本体の内部の水を外部
    へ排出し、前記の封入容器遮蔽蓋と対峙するように封入
    容器本体の開口部に封入容器密閉蓋を嵌入して気密に固
    着し、前記の運搬容器本体の開口部に運搬容器蓋を嵌入
    固着し、放射性廃棄物、封入容器本体、封入容器遮蔽
    蓋、封入容器密閉蓋を内装した運搬容器本体及び運搬容
    器蓋を放射性廃棄物貯蔵施設に搬送し、該放射性廃棄物
    貯蔵施設において、運搬容器本体から運搬容器蓋を取り
    外した後、放射性廃棄物を封入した封入容器本体、封入
    容器遮蔽蓋、封入容器密閉蓋を運搬容器本体から取り出
    す請求項2に記載の放射性廃棄物貯蔵施設に対する放射
    性廃棄物の移送方法。
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