JPH0968530A - 免疫学的活性物質標識酵素重合体および免疫学的活性物質測定試薬 - Google Patents

免疫学的活性物質標識酵素重合体および免疫学的活性物質測定試薬

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JPH0968530A
JPH0968530A JP22429195A JP22429195A JPH0968530A JP H0968530 A JPH0968530 A JP H0968530A JP 22429195 A JP22429195 A JP 22429195A JP 22429195 A JP22429195 A JP 22429195A JP H0968530 A JPH0968530 A JP H0968530A
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enzyme
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immunologically active
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polymer
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JP22429195A
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English (en)
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Hidejiro Sakaki
秀次郎 榊
Motohiro Mitani
元宏 三谷
Satoshi Yamada
智 山田
Kenshirou Shiyudou
健志郎 首藤
Yasuyoshi Koinuma
康美 鯉沼
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗原または抗体を、酵素免疫測定法により高
感度で短時間に測定する。 【解決手段】 E−[(Y)k−(X)m−R1]n(Eは酵素
の残基、R1はラジカル重合可能な重合性基、Xおよび
Yは2価残基、mおよびkは0または1、nは1以上の
数)で表わされる酵素単量体からなる酵素重合体に、免
疫学的活性物質を化学修飾して免疫学的活性物質標識酵
素重合体を得、この標識酵素重合体と被検物質となる抗
原または抗体を含む検体とを接触させ、標識酵素重合体
と被検物質とを抗原抗体反応させた後、得られる反応生
成物を酵素活性を利用して測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免疫学的活性物質
標識酵素重合体、この標識酵素重合体の製造方法、前記
標識酵素重合体を含む免疫学的活性物質測定試薬および
この試薬を用いた免疫学的活性物質の測定方法に関す
る。本発明の免疫学的活性物質測定試薬は、臨床検査の
分野における免疫学的活性物質(抗原または抗体)の定
性または定量に利用するためのものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種疾患と関連して生体中に出現
するタンパク質等の免疫学的活性物質を、免疫反応(抗
原抗体反応)を利用して検出し、診断に利用することが
広く行われている。このような抗原抗体反応を利用した
測定法としては、放射免疫測定法(RIA)、酵素免疫
測定法(EIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、ラテッ
クス比濁法、免疫比濁法(TIA)などの各種の方法が
開発されている。
【0003】酵素免疫測定法は酵素標識した抗体(また
は酵素)を利用し、被検物質となる抗原(または抗体)
を測定する方法であり、被検物質に抗原抗体反応により
結合した酵素標識抗体(または抗原)の量を、酵素活性
を利用して測定する方法である。このような酵素免疫測
定法は放射性標識物を使用しないので安全であり、また
定量性に優れているなどの理由で広く利用されている。
【0004】近年、ますます高感度の免疫学的測定法が
要望されており、酵素免疫測定法においても改善が行わ
れている。例えば、固定化抗体に検体を加えた後洗浄
し、次にビオチン標識酵素を加えた後洗浄し、次に1)
アビチン標識酵素を加えた後洗浄し、次に酵素の基質を
加える方法や、2)アビチンを加えた後洗浄し、次にビ
オチン標識酵素を加えた後洗浄し、次に酵素の基質を加
える方法などが知られている。しかしながら、これらの
方法は、通常の酵素免疫測定法と比較すると測定感度は
高くなるものの、測定に要する時間が長くなるという問
題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酵素
免疫測定法において、高感度で短時間に測定を行うため
の免疫学的活性物質標識酵素重合体およびその製造方法
を提案することである。本発明の他の目的は、上記免疫
学的活性物質標識酵素重合体を含み、対応する免疫学的
活性物質を高感度で短時間に測定することができる免疫
学的活性物質測定試薬、およびこの試薬を用いた免疫学
的活性物質の測定方法を提案することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は次の免疫学的活
性物質標識酵素重合体、この標識酵素重合体の製造方
法、前記重合体を含む免疫学的活性物質測定試薬、およ
びこの試薬を用いた免疫学的活性物質の測定方法であ
る。 (1)一般式(1) E−[(Y)k−(X)m−R1]n …(1) (式中、Eは酵素の残基、R1はラジカル重合可能な重
合性基、Xは2価の残基、mは0または1、Yは2価の
残基、kは0または1、nは1以上の数を示す。)で表
わされる酵素単量体をラジカル重合して得られる酵素重
合体に、免疫学的活性物質を化学修飾してなる免疫学的
活性物質標識酵素重合体。 (2)一般式(1) E−[(Y)k−(X)m−R1]n …(1) (式中、Eは酵素の残基、R1はラジカル重合可能な重
合性基、Xは2価の残基、mは0または1、Yは2価の
残基、kは0または1、nは1以上の数を示す。)で表
わされる酵素単量体をラジカル重合した後、得られる酵
素重合体に免疫学的活性物質を化学修飾することを特徴
とする免疫学的活性物質標識酵素重合体の製造方法。 (3)上記(1)記載の免疫学的活性物質標識酵素重合
体を含むことを特徴とする免疫学的活性物質測定試薬。 (4)被検物質となる免疫学的活性物質を含む検体と、
上記(3)記載の免疫学的活性物質測定試薬とを接触さ
せ、検体中の被検物質と免疫学的活性物質測定試薬中の
免疫学的活性物質標識酵素重合体とを抗原抗体反応させ
た後、得られる反応生成物を酵素活性を利用して測定す
ることを特徴とする免疫学的活性物質の測定方法。
【0007】本発明において、「免疫学的活性物質」と
は「抗体および/または抗原」を意味する。また「(メ
タ)アクリ」は「アクリおよび/またはメタクリ」を意
味する。
【0008】前記一般式(1)においてR1で示される
ラジカル重合可能な重合性基としては、ラジカル重合可
能な不飽和結合を含む基であれば特に限定されるもので
はないが、アクリロイル基、メタクリロイル基、マレイ
ミド基、スチリル基、ビニル基などがあげられる。これ
らの中では、一般式(1)で表わされる酵素単量体同
士、または一般式(1)で表わされる酵素単量体と他の
モノマーとの重合性がよいアクリロイル基、メタクリロ
イル基、マレイミド基、スチリル基などのエチレン性不
飽和基が好ましい。
【0009】前記一般式(1)においてEで示される酵
素の残基は、後述の一般式(2)で表わされる修飾剤と
反応し得る反応性官能基、例えば水酸基、カルボキシル
基、アミノ基、メルカプト基、各種糖鎖を開環させたア
ルデヒド基等の反応性官能基を有する酵素の残基であ
る。
【0010】上記酵素としては、従来から酵素免疫測定
法において使用されている酵素が使用でき、例えばアセ
チルコリンエステラーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、
β−D−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、グルコ
ースオキシダーゼ、グルコース−6−リン酸脱水素酵
素、ヘキソキナーゼ、ペニシリナーゼ、ペルオキシダー
ゼ、リゾチームなどがあげられる。これらの中では、酵
素免疫測定法において汎用的に用いられているアルカリ
性ホスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、ペルオ
キシダーゼなどが好ましい。
【0011】前記一般式(1)においてXで示される2
価の残基は特に限定されるものではないが、アミド基、
エステル基、チオエステル基、エーテル基、アルキレン
基、オキシアルキレン基、ポリオキシアルキレン基、ア
ルキレンウレタン基、フェニレン基、スルホニル基など
があげられる。
【0012】前記一般式(1)においてYで示される2
価の残基は、前記酵素中の反応性官能基と、後述の一般
式(2)で表わされる修飾剤中の反応性官能基(Y')
とから形成される基(結合)であり、具体的なものとし
てはアミド基、ジカルバミド結合、ウレア結合、ウレタ
ン結合、ジスルフィド結合、イミド酸アミド結合、3−
チオスクシンイミド基(マレイミド基にチオール基が反
応して形成された結合)などがあげられる。
【0013】前記一般式(1)においてnは1以上の
数、好ましくは酵素の種類にもよるが1〜100、さら
に好ましくは1〜50である。nが100を超えると、
酵素の種類にもよるが、酵素活性が低下する場合があ
る。
【0014】前記一般式(1)で表わされる酵素単量体
は、例えば前記酵素と、一般式(2) Y'−(X)m−R1 …(2) (式中、Y'は酵素中の反応性官能基と結合可能な反応
性官能基、X、mおよびR1は前記と同じものを示
す。)で表わされる修飾剤とを反応させることにより製
造することができる。
【0015】上記一般式(2)においてY'で示される
反応性官能基としては、前記酵素中の反応性官能基と結
合可能な反応性官能基であれば特に限定されるものでは
ないが、水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、アミ
ノ基、メルカプト基、スクシニミジルオキシカルボニル
基、イミドエステル基、ハロゲノニトロアリル基、ピリ
ジノジスルフィド基、マレイミド基、フタルイミドチオ
基、ハロゲノメチルカルボニル基、ハロゲノカルボニル
基、ハロゲノスルホニル基、ニトロアジドフェニル基、
ジアゾトリフルオロアセチル基、イソシアネート基など
があげられる。これらの中では、前記酵素中のアミノ基
との結合が容易なスクシニミジルオキシカルボニル基、
イソシアネート基、ハロゲノカルボニル基、ハロゲノス
ルホニル基などが好ましい。
【0016】前記一般式(2)で表わされる修飾剤の具
体的なものとしては、次のものが例示される。R1
(メタ)アクリロイルを有する重合性基である修飾剤と
しては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクロレイン、
(メタ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリロイルイ
ソシアネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソ
シアネート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルア
ミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、6
−((メタ)アクリロイルアミノ)カプロン酸、3−
((メタ)アクリロイルアミノ)プロピオン酸などをあ
げることができる。これらの中では、前記酵素との反応
が容易な(メタ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリ
ロイルイソシアネート、(メタ)アクリロイルオキシエ
チルイソシアネートなどが好ましい。
【0017】またR1がマレイミド基を有する重合性基
である修飾剤としては、N−(6−マレイミドカプロイ
ルオキシ)スクシンイミド、N−(4−マレイミドブチ
リルオキシ)スクシンイミド、N−(8−マレイミドカ
プリルオキシ)スクシンイミド、N−(11−マレイミ
ドウンデカノイル)スクシンイミド、N−(6−マレイ
ミドカプロイルオキシ)サルフォスクシンイミドナトリ
ウム塩、N−(4−マレイミドブチリルオキシ)サルフ
ォスクシンイミドナトリウム塩、N−(8−マレイミド
カプリルオキシ)サルフォスクシンイミドナトリウム
塩、N−(11−マレイミドウンデカノイル)サルフォ
スクシンイミドナトリウム塩、N,N′−オキシジメチ
レンジマレイミド、N,N′−o−フェニレンジマレイ
ミド、N,N′−m−フェニレンジマレイミド、スクシ
ニミジル 4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサ
ン−1−カルボキシレート、サルフォスクシニミジル
4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カ
ルボキシレート、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒド
ロキシスクシンイミドエステル、m−マレイミドベンゾ
イル−N−ヒドロキシサルフォスクシンイミドエステ
ル、スクシニミジル 4−(m−マレイミドフェニル)
ブチレート、サルフォスクシニミジル 4−(m−マレ
イミドフェニル)ブチレートなどをあげることができ
る。これらの中では、水溶性を有し、前記酵素との反応
が容易なN−(6−マレイミドカプロイルオキシ)スク
シンイミド、N−(6−マレイミドカプロイルオキシ)
サルフォスクシンイミドナトリウム塩、N−(4−マレ
イミドブチリルオキシ)サルフォスクシンイミドナトリ
ウム塩、N−(8−マレイミドカプリルオキシ)サルフ
ォスクシンイミドナトリウム塩、N−(11−マレイミ
ドウンデカノイル)サルフォスクシンイミドナトリウム
塩などが好ましい。
【0018】さらに、R1がスチリル基を有する重合性
基である修飾剤としては、カルボキシスチレン、ホルミ
ルスチレン、ヒドロキシスチレン、アミノスチレン、ス
チレンカルボン酸クロリド、スチレンスルホン酸クロリ
ドなどをあげることができる。これらの中では、前記酵
素との反応が容易なスチレンカルボン酸クロリド、スチ
レンスルホン酸クロリドなどが好ましい。
【0019】前記酵素に前記一般式(2)で表わされる
修飾剤を反応させることにより、酵素中の前記反応性官
能基と修飾剤中の前記反応性官能基(Y')とが反応
し、前記一般式(1)で表わされる酵素単量体が得られ
る。この反応は下記反応式(3)で示される。
【化1】 (式中、E、R1、X、Y、Y'、m、nおよびkは前記
と同じものを示す。)
【0020】前記酵素と前記一般式(2)で表わされる
修飾剤との反応は、例えば酵素を溶解した溶液に、修飾
剤を溶解した溶液を加え、反応温度0〜50℃で15分
間〜24時間反応させることにより行うことができる。
酵素を溶解する溶媒としては、リン酸緩衝液、炭酸緩衝
液、酢酸緩衝液、トリス/塩酸緩衝液または各種生理食
塩水等の水系溶媒;各種有機溶媒;前記水系溶媒と有機
溶媒との混合液などが使用できる。また修飾剤を溶解す
る溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランま
たはこれらの混合液等が使用できる。修飾剤は前記化合
物をそのまま使用することもできるし、酵素との反応を
容易にするために、カルボキシル基、アミノ基または水
酸基などの官能基を活性化させたのち反応に供すること
もできる。
【0021】このようして得られる反応生成物は精製す
ることなく酵素単量体として使用することができるし、
必要により透析、塩析、ゲルろ過、限外ろ過などの方法
により精製することもできる。
【0022】なお、合成した酵素単量体中のnの数は、
修飾した重合可能な重合性基を直接定量して求めること
もできるし、酵素単量体中の反応性官能基を定量するこ
とにより求めることもできる。後者において、例えばこ
の反応性官能基がアミノ基の場合、反応前(修飾前)お
よび反応後(修飾後)の酵素単量体中のアミノ基を定量
し、修飾剤により修飾されたアミノ基の割合(修飾率)
を求め、この修飾率からnの数を求めることができる。
【0023】本発明において、免疫学的活性物質で標識
する前の酵素重合体(以下、標識前の酵素重合体という
場合がある)は、上記のようにして得られる酵素単量体
の単独重合体または2種以上の共重合体、あるいは1種
または2種以上の酵素単量体と他のモノマーとの共重合
体であり、下記一般式(1a)で表わされる酵素単量体
に由来する構造単位、および必要により用いられる他の
モノマーに由来する構造単位を含んでいる。
【化2】 (式中、R2は前記R1の残基、iは0以上の数、jは1
以上の数で、i+j=nを満たす。ここで、nは前記一
般式(1)のnと同じである。E、R1、X、Y、mお
よびkは前記と同じである。)
【0024】上記他のモノマーは前記一般式(1)で表
わされる酵素単量体とラジカル共重合可能なモノマーで
あれば特に限定されるものではないが、例えば(メタ)
アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド、
N−ヒドロキシ(メタ)アクリル酸アミド、N,N−ジ
アルキル(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル
酸、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エ
ステル、ピロリドン、スチレン、α−メチルスチレン、
メチル核置換スチレン、核アルキル置換スチレン、クロ
ロ核置換スチレン、核ハロゲン置換スチレン、スチレン
スルホン酸ナトリウム、ピロリドン、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、ジエチルイタコネー
ト、ジ−n−ブチルイタコネート等のビニル系モノマー
などがあげられる。これらは1種単独で使用することも
できるし、2種以上を混合して使用することもできる。
他のモノマーとしては、水溶性ビニル系モノマーが好ま
しい。
【0025】標識前の酵素重合体の重合度は、通常2〜
1000、好ましくは2〜100であり、標識前の酵素
重合体中に占める前記一般式(1a)で表わされる構造
単位は0.01〜100モル%、好ましくは0.1〜9
0モル%、他のモノマーに由来する構造単位は99.9
モル%以下、好ましくは10〜99.9モル%であるの
が望ましい。標識前の酵素重合体の分子量は原料となる
酵素の種類により一般的に規定することはできないが、
例えば酵素がβ−D−ガラクトシダーゼである場合、平
均分子量100,000〜10,000,000程度である。
【0026】標識前の酵素重合体を製造する際、一般式
(1)で表わされる酵素単量体、ならびに必要により用
いられる他のモノマーの重合は、開始剤の存在下に行う
のが好ましい。上記開始剤としては、通常のラジカル開
始剤が制限されることなく使用できる。具体的なものと
しては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AI
BN)、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルペルオキシ
ジカーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘ
キサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−
ブチルペルオキシジイソブチレート、2,2′−アゾビ
ス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン]ジヒドロクロリド、2,2′−アゾビス[2
−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロ
クロリド、2,2′−アゾビス[2−(4,5,6,7
−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアジピン−2−イ
ル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2′−アゾビス
[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2
−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、過硫酸塩および
過硫酸一亜硫酸水素塩などがあげられる。開始剤の使用
量は、全モノマー100重量部に対して0.01〜10
重量部、好ましくは0.1〜5重量部とするのが望まし
い。
【0027】重合反応は反応媒体を使用しないで行うこ
ともできるが、酵素単量体の活性を低下させない反応媒
体中で行うのが好ましい。反応媒体としては、例えばリ
ン酸緩衝液、炭酸緩衝液、酢酸緩衝液、トリス/塩酸緩
衝液等の緩衝液;水;メタノール、エタノール、プロパ
ノール、t−ブタノール、ベンゼン、トルエン、ジメチ
ルホルムアミド、テトラヒドロフラン、クロロホルム等
の有機溶媒などがあげられる。これらは一種単独で使用
することもできるし、二種以上を混合して使用すること
もできる。有機溶媒は酵素単量体の活性を失活させない
濃度、例えば0.1〜40体積%の濃度になるように緩
衝液と混合して使用するのが好ましい。
【0028】標識前の酵素重合体を製造する際、重合度
を調整する目的で連鎖移動剤を使用することもできる。
具体的なものとしては、エチルメルカプタン等のアルキ
ルメルカプタン;エタンジチオール等のアルキルジチオ
ール;アミノエタンチオール等のアミノアルキルメルカ
プタン;メルカプトエタノール等のヒドロキシアルキル
メルカプタン;メルカプト酢酸等のカルボキシエタンチ
オールなどがあげられる。連鎖移動剤の使用量は全モノ
マー100重量部に対して0.001〜100重量部、
好ましくは0.01〜10重量部とするのが望ましい。
【0029】また重合反応は、重合系を不活性ガス、例
えば窒素、アルゴン、ヘリウムなどで置換して行うのが
好ましい。反応条件は、重合温度15〜70℃、重合時
間5〜72時間程度とするのが好ましい。このようにし
て得られる標識前の酵素重合体の重合度(分子量)は、
重合温度、重合時間、開始剤の種類または使用量、連鎖
移動剤の種類または使用量などを選択することにより調
整することができる。反応終了後は、必要により透析、
塩析、ゲルろ過,限外ろ過などの方法により精製するこ
とができる。
【0030】本発明の免疫学的活性物質標識酵素重合体
は、前記標識前の酵素重合体に、免疫学的活性物質を化
学修飾してなる免疫学的活性物質標識酵素重合体であ
り、前記一般式(1a)で表わされる酵素単量体に由来
する構造単位、および必要により用いられる他のモノマ
ーに由来する構造単位を含んでいる。
【0031】上記免疫学的活性物質としては、抗体また
は抗原となり得る免疫学的活性物質(以下、標識物質と
いう場合がある)が制限なく使用でき、例えば従来から
酵素免疫測定法に使用されている抗体または抗原などが
使用できる。
【0032】上記免疫学的活性物質(標識物質)として
は、例えばC反応性タンパク質(CRP)、リューマチ
因子(RF)、トランスフェリン等の血漿タンパクに対
する抗体;甲状腺刺激ホルモン(TSH)、トリヨード
サイロニン(T3)、サイロキシン(T4)、チロキシン
結合性タンパク(TBG)、サイログロブリン、インス
リン、エストリオール(E3)、絨毛性ゴナドトロピン
(HCG)、ヒト胎盤性ラクトーゲン(HPL)等のホ
ルモンに対する抗体;癌胎児性抗原(CEA)、β2
マイクログロブリン、α−フェトプロテイン(AFP)
等の腫瘍関連物質に対する抗体;HBs抗原、HBs抗
体、HBe抗原、HBe抗体等のウイルス肝炎の抗原ま
たは抗体に対する抗体または抗原;ムンプス、ヘルペ
ス、麻疹、風疹、サイトメガロ等のウイルス、抗エイズ
抗体(HIV)等の各種生体成分に対する抗体または抗
原;フェノバルビタール、アセトアミノフェノン、サリ
チル酸、シクロスポリン等の各種薬剤に対する抗体;酵
素等のタンパク質;酵素に対する抗体などがあげられ
る。上記抗体においては、Fabフラグメント、Fa
b'フラグメント、F(ab')2フラグメントまたは還元
型抗体であってもよい。上記免疫学的活性物質(標識物
質)としての酵素は、免疫学的活性という性質を有する
タンパク質として用いるものであり、生体触媒作用とい
う性質を有するタンパク質として用いるものではない。
すなわち免疫学的活性物質(標識物質)としての酵素
は、酵素活性を発揮させるために用いるのではない。な
お、上記抗体または抗原に対する抗原または抗体が、後
述する本発明の免疫学的活性物質測定試薬または測定方
法における測定対象の免疫学的活性物質(被検物質)に
なる。
【0033】本発明の免疫学的活性物質標識酵素重合体
における酵素と免疫学的活性物質(標識物質)と存在比
は、酵素:免疫学的活性物質のモル比で2:1〜100
00:1、好ましくは3:1〜1000:1であるのが
望ましい。
【0034】標識前の酵素重合体に免疫学的活性物質を
化学修飾するには、従来から免疫学的活性物質を酵素で
標識する(酵素を免疫学的活性物質で標識する)化学修
飾法が制限なく採用でき、例えば従来の酵素免疫測定法
で使用している酵素標識抗体(または抗原)を調製する
際に抗原(または抗体)を酵素で標識する化学修飾法と
同様の方法などが採用できる。具体的には、反応性官能
基を2個有する反応性2価試薬によるタンパク質の化学
修飾法などがあげられる。より具体的な方法としては、
グルタルアルデヒドを用いた二段階グルタルアルデヒド
法、過ヨウ素酸酸化法、N−スクシミジルマレイミド−
カルボキシレートを用いたマレイミド法(I)、N,
N'−o−フェニレンジマレイミドを用いたマレイミド
法(II)、N−スクシニミジルピリジルジチオ−カルボ
キシレートを用いたピリジン・ジスルフィド法(ヒンジ
法)、N−(6−マレイミドカプロイルオキシ)スクシ
ンイミドを用いた方法などがあげられる。
【0035】上記グルタルアルデヒドを用いた二段階グ
ルタルアルデヒド法では、酵素重合体中のアミノ基とグ
ルタルアルデヒド中のアルデヒド基とを反応させてシッ
フ塩基を形成させ、同様に免疫学的活性物質中のアミノ
基とグルタルアルデヒド中のアルデヒド基とを反応させ
てシッフ塩基を形成させ、これにより酵素重合体と免疫
学的活性物質とを結合させる。
【0036】上記N,N'−o−フェニレンジマレイミ
ドを用いたマレイミド法(II)では、酵素重合体中のメ
ルカプト基にN,N'−o−フェニレンジマレイミドを
反応させた後、免疫学的活性物質中のメルカプト基を反
応させることにより、酵素重合体と免疫学的活性物質と
を結合させる。上記過ヨウ素酸酸化法は、糖鎖を有する
酵素を重合して得られる酵素重合体に採用することがで
き、糖鎖を過ヨウ素酸酸化して選択的にジアルデヒドを
開裂させ、このジアルデヒドに免疫学的活性物質のアミ
ノ基を反応させて結合させる。
【0037】上記N−(6−マレイミドカプロイルオキ
シ)スクシンイミドを用いた方法では、例えば酵素重合
体のアミノ基とN−(6−マレイミドカプロイルオキ
シ)スクシンイミドの一方の官能基であるスクシニミジ
ルオキシカルボニル基とを反応させて酵素重合体に試薬
を導入した後、他方の官能基であるマレイミド基の2重
結合に免疫学的活性物質のメルカプト基を付加させ、こ
れにより酵素重合体と免疫学的活性物質とを結合させ
る。
【0038】免疫学的活性物質中に適当なメルカプト基
が存在しない場合には、例えば免疫学的活性物質中のS
S結合を2−メルカプトエチルアミン等の還元剤で還元
してメルカプト基を形成させることもできる。例えば、
F(ab')2フラグメントを還元剤で還元することによ
り、メルカプト基を有するFab’フラグメントとする
こともできる。また免疫学的活性物質にメルカプト基を
化学修飾により導入することもできる。例えば、免疫学
的活性物質にスクシンイミジル3−(ピリジルジチオ)
プロピオネートを反応させた後、ジチオトレイトールな
どの還元剤で還元することによりメルカプト基を導入す
ることもできる。
【0039】その他にも反応性2価試薬として、N−
(4−マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミド、N
−(8−マレイミドカプリルオキシ)スクシンイミド、
N−(11−マレイミドウンデカノイル)スクシンイミ
ド、N−(6−マレイミドカプロイルオキシ)サルフォ
スクシンイミドナトリウム塩、N−(4−マレイミドブ
チリルオキシ)サルフォスクシンイミドナトリウム塩、
N−(8−マレイミドカプリルオキシ)サルフォスクシ
ンイミドナトリウム塩、N−(11−マレイミドウンデ
カノイル)サルフォスクシンイミドナトリウム塩、N,
N'−オキシジメチレンジマレイミド、N,N'−p−フ
ェニレンジマレイミド、スクシニミジル4−(N−マレ
イミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレー
ト、サルフォスクシニミジル 4−(N−マレイミドメ
チル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、m−マ
レイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエ
ステル、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシサ
ルフォスクシンイミドエステル、スクシニミジル 4−
(p−マレイミドフェニル)ブチレート、サルフォスク
シミジル 4−(p−マレイミドフェニル)ブチレート
なども使用することができる。
【0040】また別の化学修飾方法として、2価試薬を
使用しない方法を採用することもできる。例えば、酵素
重合体中に未反応のR1で表わされる重合性基が存在す
る場合は、この重合性基を免疫学的活性物質で標識する
ための官能基として用いて化学修飾することもできる。
具体的には、R1がマレイミド基の場合、このマレイミ
ド基の2重結合に免疫学的活性物質中のメルカプト基を
付加させることにより、化学修飾して標識することもで
きる。
【0041】化学修飾反応は、酵素重合体溶液に反応性
2価試薬の溶液を加えて反応させた後、免疫学的活性物
質溶液を加えて行う方法;免疫学的活性物質溶液に反応
性2価試薬の溶液を加えて反応させた後、酵素重合体溶
液を加えて行う方法などが採用できる。また、反応性2
価試薬を使用しない場合には、酵素重合体溶液および免
疫学的活性物質溶液を混合して行う方法などが採用でき
る。これらの場合、酵素重合体および免疫学的活性物質
を溶解する溶媒としは、例えばリン酸緩衝液、炭酸緩衝
液、酢酸緩衝液、トリス/塩酸緩衝液等の緩衝液;水;
メタノール、エタノール、プロパノール、t−ブタノー
ル、ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド、テト
ラヒドロフラン、クロロホルム等の有機溶媒などがあげ
られる。これらは一種単独で使用することもできるし、
二種以上を混合して使用することもできる。有機溶媒は
酵素または免疫学的活性物質の活性を失活させない濃
度、例えば0.1〜40体積%の濃度になるように緩衝
液と混合して使用するのが好ましい。また反応性2価試
薬を溶解する溶媒としては特に限定されないが、水、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ジメチルホルム
アミド、テトラヒドロフランまたはこれらの混合液など
があげられる。反応温度は0〜50℃、反応温度は15
分間〜24時間とするのが好ましい。
【0042】上記のようにして得られる反応生成物は精
製することなく後述の免疫学的活性物質測定試薬として
使用することもできるし、必要により透析、塩析、ゲル
ろ過、限外ろ過などの方法により精製することもでき
る。このようにして酵素重合体に免疫学的活性物質を化
学修飾することにより、酵素重合体を免疫学的活性物質
により標識することができる。
【0043】本発明の免疫学的活性物質測定試薬は、上
記のようにして得られる免疫学的活性物質標識酵素重合
体を含むものであり、免疫学的活性物質標識酵素重合体
だけからなっていても、他の添加剤が配合されていても
よい。また本発明の測定試薬は、固体ないし粉体のよう
な乾燥状態で保管し、使用時に適当な媒体に溶解して使
用することもできるし、始めから溶液の形態で試薬とす
ることもできる。後者の場合、試薬中の免疫学的活性物
質標識酵素重合体の濃度は1×10-5〜10mg/m
l、好ましくは1×10-3〜1mg/mlとするのが望
ましい。
【0044】上記添加剤としては、従来から抗原抗体反
応を利用した測定試薬に用いられている添加剤が制限な
く使用できる。具体的なものとしては、ウシ血清アルブ
ミン、オボアルブミン等のタンパク質;ドデシル硫酸ナ
トリウム、Tween20(ICI社製、商標)、ポリ
エチレングリコール等の界面活性剤;メタノール、エタ
ノール、アセトン、N,N′−ジメチルホルムアミド、
テトラヒドロフラン等の有機溶媒などがあげられる。
【0045】また免疫学的活性物質標識酵素重合体を溶
解する媒体としては、活性を低下させないで溶解するこ
とができる液であれば制限なく使用することができ、具
体的にはリン酸緩衝液、炭酸緩衝液、酢酸緩衝液、トリ
ス/塩酸緩衝液等の緩衝液;水;これらの緩衝液または
水と、メタノール、エタノール、プロパノール、t−ブ
タノール、ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、クロロホルム等の有機溶媒と
の混合液、例えば有機溶媒濃度が0.1〜40体積%の
混合液などがあげられる。
【0046】本発明の測定試薬を用いて被検物質を測定
するには、従来の酵素で標識した抗体または抗原の代わ
りに本発明の測定試薬を用いて、公知の酵素免疫測定法
により行うことができる。すなわち、被検物質となる免
疫学的活性物質を含む検体と本発明の測定試薬とを接触
させ、検体中の被検物質と本発明の測定試薬中の免疫学
的活性物質標識酵素重合体とを抗原抗体反応させた後、
得られる抗原抗体反応生成物を酵素の活性を利用して測
定する。これにより被検物質の定量または定性を行うこ
とができる。
【0047】抗原抗体反応を行う際の反応系の免疫学的
活性物質標識酵素重合体の濃度は1×10-5〜10μg
/ml、好ましくは1×10-3〜1μg/ml、反応温
度は0〜70℃、好ましくは酵素重合体、免疫学的活性
物質(標識物質)または被検物質が失活しない4〜40
℃、反応系のpHは2〜13、好ましくは4〜11とす
るのが望ましい。反応時間は0.1分間〜1時間、好ま
しくは1分間〜20分間とするのが望ましい。
【0048】反応媒体としては、本発明の測定試薬を溶
液状態の試薬とする場合に使用する媒体として例示した
前記緩衝液、水またはこれらと有機溶媒との混合液と同
様のものが使用できる。また反応系には、本発明の測定
試薬に添加することができる添加剤と同様の添加剤を添
加することができる。
【0049】抗原抗体反応生成物を酵素の活性を利用し
て測定するには、従来の酵素免疫測定法と同様に、使用
した酵素に応じて種々の方法を採用することができる。
通常は、酵素の基質を加えて酵素基質反応を進行させ、
生成した生成物の量を測定する方法が採用される。具体
的な方法としては、例えば吸光度法、蛍光法、化学発光
法などの方法が採用できる。酵素の基質としては、従来
の酵素免疫測定法または酵素検出に用いられている基質
を使用することが可能であり、例えばペルオキシダーゼ
の基質としては1,2−フェニレンジアミン、3,3',
5,5'−テトラメチルベンチジンなど、β−D−ガラ
クトシダ−ゼの基質としては2−ニトロフェニル・β−
D−ガラクトシド、4−ヒドロフェニル酢酸、4−メト
キシ−4−(3−ガラクトシドフェニル)スピロ(1,
2−ジオキセタン−3,2'−アダマンタン)二ナトリ
ウム塩、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸
など、アルカリ性ホスファターゼの基質としては、4−
ニトロフェニルホスフェート、4−メチルウムベリフェ
リル・β−D−ガラクトシド、4−メチルウムベリフェ
リル・ホスフェート、4−メトキシ−4−(3−ホスフ
ェートフェニル)スピロ(1,2−ジオキセタン−3,
2'−アダマンタン)二ナトリウム塩などをあげること
ができる。
【0050】本発明の免疫学的活性物質の測定方法を、
従来の酵素免疫測定法においても広く使用されているタ
イタープレートを用いた場合について、下記反応式
(4)により具体的に説明する。
【化3】
【0051】反応式(4)は本発明の測定方法に係る反
応を模式的に示したものであり、従来の酵素免疫測定法
において使用されているタイタープレート、例えばNUNC
社から市販されているポリスチレン製のMaxisorp F96
(商標)タイタープレートを用いてマウス抗体を測定す
る場合の例を示している。この場合、測定は反応式
(4)に示されているように、(S1)〜(S4)の4
段階の反応を経て行われる。
【0052】1)まず、タイタープレートの各ウェルに
抗マウス抗体を加え、タイタープレート上に抗マウス抗
体を物理吸着により固定化する(S1)。 2)次に、被検物質となるマウス抗体を含む検体をその
まま、または適当な溶媒で希釈して加え、抗原抗体反応
により抗原抗体複合体を形成させる(S2)。 3)次に、酵素重合体を免疫学的活性物質で標識した本
発明の免疫学的活性物質標識酵素重合体(抗マウス抗体
標識酵素重合体)を含む本発明の免疫学的活性物質測定
試薬を加え、上記2)の抗原抗体複合体と抗マウス抗体
標識酵素重合体とを抗原抗体反応させる。これにより、
抗原抗体・抗マウス抗体標識酵素重合体複合体を形成さ
せる(S3)。 4)次に、未反応の抗マウス抗体標識酵素重合体を洗浄
により除去した後、この酵素に対する基質を大過剰加
え、酵素により基質を分解する。この酵素基質反応によ
り生成する生成物を、例えば吸光光度法、蛍光法、化学
発光法などの方法により測定する。この場合、酵素が重
合されているので、単位マウス抗体に対する酵素の量
は、酵素を重合していない従来の試薬を用いた場合に比
べて多くなり、このため生成物の生成量が増加する。従
って、例えば測定吸光度が高くなり高感度の測定が行わ
れる。なお、予め既知量のマウス抗体を用いて上記手順
と同様にして測定し、これにより作成した検量線と対比
することにより、検体中のマウス抗体量を定量すること
ができる。
【0053】このように、本発明の免疫学的活性物質の
測定方法は、酵素の重合体を使用しているので、単位被
検物質に対して結合する酵素量が従来の方法に比べて多
くなり、このため単位時間当りに基質から生成する生成
物の生成量が多くなる。これにより測定吸光度が高くな
り、高感度で測定することができる。他の酵素活性測定
方法を採用した場合も、同様に高感度で測定することが
できる。このため本発明の免疫学的活性物質の測定方法
は、従来の酵素免疫測定法では測定できない低濃度の被
検物質を測定することもできる。また単位時間当りに基
質から生成する生成物の生成量が多くなっているので、
酵素反応に要する時間を短くすることができる。さらに
本発明の免疫学的活性物質の測定方法は、従来の酵素で
標識した抗体または抗原の代わりに本発明の測定試薬を
用いる方法なので、特別な操作は不要であり、簡単な操
作で短時間に測定することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明の免疫学的活性物質標識酵素重合
体は酵素重合体が免疫学的活性物質により標識されてい
るので、高感度の免疫学的活性物質測定試薬として使用
することができる。
【0055】本発明の免疫学的活性物質標識酵素重合体
の製造方法は、ラジカル重合可能な重合性基を有する特
定の酵素単量体を出発原料として用いているので、容易
に酵素重合体を得ることができ、この酵素重合体に免疫
活性物質を化学修飾するだけで、上記免疫学的活性物質
標識酵素重合体を簡単に製造することができる。
【0056】本発明の免疫学的活性物質測定試薬は上記
免疫学的活性物質標識酵素重合体を含んでいるので、対
応する免疫学的活性物質を高感度で短時間に測定するこ
とができる。
【0057】本発明の免疫学的活性物質の測定方法は上
記測定試薬を用いているので、簡単な操作により、対応
する免疫学的活性物質を高感度で短時間に測定すること
ができる。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例および比較
例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。 参考例1−1 マレイミド基修飾β−D−ガラクトシダ
ーゼの調製 100mMリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナト
リウム緩衝液(pH6.0)に10mg/mlの濃度に
なるようにβ−D−ガラクトシダーゼ(分子量約54
0,000)を溶解した。この溶液1000μlに、ジ
メチルホルムアミドに溶解した5mg/ml濃度のN,
N′−o−フェニレンジマレイミド溶液9.9μlを加
え、30℃で30分間、暗所でインキュベートし、β−
D−ガラクトシダーゼ中のチオール基にN,N′−o−
フェニレンジマレイミドを反応させた。
【0059】反応終了後、反応液を、100mMリン酸
二水素ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(p
H6.0)で平衡化したSephadex-G25 (Pharmacia LKB
Biotechnology社製、商標)充填カラム(カラムサイ
ズ:内径13mm×390mm)に、流速0.5ml/
minで通液して分画した(分画体積:1.0ml/各
分画)。各分画の280nmの吸光度を測定することに
より、マレイミド基修飾β−D−ガラクトシダーゼおよ
び未反応のN,N′−o−フェニレンジマレイミドのピ
ークを確認し、下式(5)で表わされるマレイミド基修
飾β−D−ガラクトシダーゼを得た。このβ−D−ガラ
クトシダーゼ1分子当りのマレイミド基の数(mol/
mol)を、4,4′−ジチオピリジンを用いる方法に
より測定したところ、6.7であった。
【0060】
【化4】 (式中、Eはβ−D−ガラクトシダーゼの残基を示す。
n=6.7)
【0061】調製したマレイミド基修飾β−D−ガラク
トシダーゼは、限外濾過により25mg/mlに濃縮し
た。また、マレイミド基修飾β−D−ガラクトシダーゼ
をドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミド電気泳
動(SDS−PAGE)に供したところ、調製したマレ
イミド基修飾β−D−ガラクトシダーゼは、未修飾のβ
−D−ガラクトシダーゼと比較すると、会合または重合
などの高分子化は起きていないことが確認された。
【0062】参考例1−2 メタクリロイル基修飾β−
D−ガラクトシダーゼの調製 参考例1−1のN,N′−o−フェニレンジマレイミド
溶液の代わりに、50mg/mlメタクリロイルオキシ
エチルイソシアネート溶液9.9μlを用いて、下式
(6)で表わされるメタクリロイル基修飾β−D−ガラ
クトシダーゼを得た。
【0063】β−D−ガラクトシダーゼの修飾可能な遊
離アミノ基がメタクリロイルオキシエチルイソシアネー
トと反応した割合(修飾率(%))を、グリシン溶液を
標準液、未修飾の抗体の修飾率を0%として、遊離アミ
ノ基の定量法(Analytical Biochemistry 14, 328-336
(1966))により求めた。その結果、修飾率は21.2%
で、n=5.7であった。
【0064】
【化5】 (式中、Eはβ−D−ガラクトシダーゼの残基を示す。
n=5.7)
【0065】調整したメタクリロイル基修飾β−D−ガ
ラクトシダーゼは、限外ろ過により25mg/mlに濃
縮した。メタクリロイル基修飾β−D−ガラクトシダー
ゼを参考例1−1と同様にして未修飾のβ−D−ガラク
トシダーゼと比較すると、会合または重合などの高分子
化は起きていないことが確認された。
【0066】実施例1−1 1)酵素共重合体の調製 参考例1−1で得た25mg/mlマレイミド基修飾β
−D−ガラクトシダーゼ溶液と、下記他のモノマー溶液
および開始剤溶液を用いて酵素重合体を調製した。すな
わちメタクリルアミドおよび2,2′−アゾビス〔2−
(イミダゾリン−2−イル)プロパン〕ジヒドロクロリ
ドを100mMリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素
ナトリウム緩衝液(pH6.0)にそれぞれ溶解し、1
60.0mg/mlのメタクリルアミド溶液および7.
2mg/mlの開始剤溶液を得た。
【0067】次にマレイミド基修飾β−D−ガラクトシ
ダーゼ溶液800μl、メタクリルアミド溶液100μ
lおよび開始剤溶液100μlを混合し、窒素雰囲気
下、35℃で3日間、暗所において振とうしながらイン
キュベートし、共重合反応を行った。反応終了後、反応
液を100mlの30mMリン酸水素二ナトリウム/リ
ン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.5)に対して、
4℃で暗所において透析し、開始剤を除去した。
【0068】透析終了後、TSK-GEL G4000SWXL(TOSOH社
製、商標)の充填カラム、およびTSK-GEL G3000SWXL(TO
SOH社製、商標)の充填カラムをこの順序で直列に接続
し、これを用いて分析した。すなわち透析した反応液
を、0.3M NaCl、50mMリン酸水素二ナトリ
ウム/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.0)で
平衡化した上記カラムに、流速=1.0ml/min、
カラム温度=40℃、サンプル体積=50μl、サンプ
ル濃度=1.0mg/mlの条件で通液した。その結
果、ブルーデキストラン(分子量=2,000,00
0)とチオグロブリン(分子量=669,000)との
間にピークが確認され、ポリβ−D−ガラクトシダーゼ
が調製されたことが確認された。
【0069】2)Fab′フラグメントによる標識 100mMリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナト
リウム緩衝液(pH6.0)に、4.0mg/mlの濃
度となるように抗マウス抗体F(ab′)2フラグメン
ト(Anti Mouse IgG F(ab′)2)を溶解し、抗体溶液を調
製した。また5mmol/l濃度でEDTAを含む10
0mMリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウ
ム緩衝液(pH6.0)に、0.1mol/lの濃度と
なるように2−メルカプトエチルアミンを溶解し、還元
剤溶液を調製した。
【0070】上記抗体溶液1000μlおよび還元剤溶
液100μlを混合し、37℃で90分間、暗所でイン
キュベートし、抗体中のSS結合を還元し、SH基を形
成させた。反応終了後、反応液を、5mmol/l E
DTAを含む100mMリン酸水素二ナトリウム/リン
酸二水素ナトリウム緩衝液(pH6.0)で平衡化した
Sephadex-G25(Pharmacia LKB Biotechnology社製、商
標)充填カラム(カラムサイズ:内径10mm×200
mm)に、流速0.3ml/minで通液して分画した
(分画体積:0.5ml/各分画)。各分画の280n
mの吸光度を測定することによりFab′フラグメント
を得た。
【0071】上記1)で調製した2.0mg/ml濃度
のポリβ−D−ガラクトシダーゼ溶液2000μlに、
上記Fab′フラグメントの1.0mg/ml溶液34
0μlを加え、4℃で20時間インキュベートし、ポリ
β−D−ガラクトシダーゼ中のマレイミド基の2重結合
とFab′フラグメント中のSH基とを反応させ、ポリ
β−D−ガラクトシダーゼをFab′フラグメントに標
識した。反応終了後、反応液を、0.1mol/l N
aClおよび1mmol/l MgCl2を含む10m
Mリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩
衝液(pH6.5)で平衡化したSephacryl S-300HR(Ph
armacia LKB Biotechnology社製、商標)充填カラム
(カラムサイズ:内径26mm×670mm)に、流速
0.75ml/minで通液して分画した(分画体積:
4.0ml/各分画)。各分画の280nmの吸光度を
測定することにより、Fab′フラグメント標識ポリβ
−D−ガラクトシダーゼを得た。
【0072】実施例1−2 1)酵素重合体の調製 実施例1−1で用いたマレイミド基修飾β−D−ガラク
トシダーゼ溶液の代わりに参考例1−2で調製した25
mg/mlメタクリロイル基修飾β−D−ガラクトシダ
ーゼ溶液を用いた以外は実施例1−1と同様にしてポリ
β−D−ガラクトシダーゼを得た。また実施例1−1と
同様にして分析した結果、ブルーデキストラン(分子量
=2,000,000)以下、チログロブリン(分子量
=669,000)以上にピークが確認され、ポリβ−
D−ガラクトシダーゼが調製されたことが確認された。 2)Fab′フラグメントによる標識 まず実施例1−1と同様にしてSH基を有するFab′
フラグメントを調製した。上記1)で調製した2.0m
g/ml濃度のポリβ−D−ガラクトシダーゼ溶液20
00μlに、ジメチルホルムアミドに溶解した0.2m
g/ml濃度のN−(6−マレイミドカプロイルオキ
シ)スクシンイミド(EMCS、同仁化学製、商標)を
20.0μl加え、4℃で12時間、暗所でインキュベ
ートし、ポリβ−D−ガラクトシダーゼにマレイミド基
を導入した。反応終了後、反応液を、0.1mol/l
NaClおよび1mmol/l MgCl2を含む10
mMリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム
緩衝液(pH6.5)で平衡化したSephadex-G25(Pharm
acia LKB Biotechnology社製、商標)充填カラムに、流
速0.5ml/minで通液して分画した(分画体積:
1.0ml/各分画)。各分画の280nmの吸光度を
測定することにより、マレイミド基導入ポリβ−D−ガ
ラクトシダーゼおよび未反応のEMCSのピークを確認
し、マレイミド基導入ポリβ−D−ガラクトシダーゼを
得た。これを限外ろ過により濃縮し、2.0mg/ml
のマレイミド基導入ポリβ−D−ガラクトシダーゼ溶液
とした。
【0073】上記マレイミド基導入ポリβ−D−ガラク
トシダーゼ溶液500μlに、前記Fab′フラグメン
トの1.0mg/ml溶液85μlを加え、4℃で20
時間インキュベートし、ポリβ−D−ガラクトシダーゼ
中のマレイミド基の2重結合とFab′フラグメント中
のSH基を反応させ、ポリβ−D−ガラクトシダーゼを
Fab′フラグメントにより標識した。反応液を実施例
1−1と同様にして分画し、Fab′フラグメント標識
ポリβ−D−ガラクトシダーゼを得た。
【0074】実施例2−1 マウス抗体の測定 タイタープレート(Maxisorp F96、NUNC社製、商標)の
各ウェルに、100mMリン酸水素二ナトリウム/リン
酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.5)に溶解した
5.0μg/ml濃度の抗マウス抗体(Anti Mouse Ig
G)溶液100μlを加え、4℃で12時間インキュベ
ートし、タイタープレートに抗マウス抗体を固定化し
た。その後、各ウェルを、0.5%Tween 20お
よび150mMNaClを添加した10mMリン酸水素
二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH
7.5)で3回洗浄した。次に、5%ウシ血清アルブミ
ン、0.5%Tween 20および150mM Na
Clを添加した10mMリン酸水素二ナトリウム/リン
酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.5)溶液を各ウェ
ルに300μl加え、25℃で2時間インキュベート
し、プレートをブロッキングした。その後、各ウェルの
溶液をデカンテーションにより除去した。
【0075】0、2、10、50、250または125
0fmol/mlの濃度になるようにマウス抗体(Mous
e IgG)を溶解した6種類の検体溶液〔5%ウシ血清ア
ルブミン、0.5%Tween 20および150mM
NaClを添加した10mMリン酸水素二ナトリウム
/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.5)に、マ
ウス抗体を添加して調製した溶液〕を、各々100μl
ずつ各々16個のウェルに加え、25℃で30分間イン
キュベートし、抗原抗体反応により抗マウス抗体・マウ
ス抗体複合体を形成させた。その後、各ウェルを、0.
5%Tween20および150mM NaClを添加
した10mMリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナ
トリウム緩衝液(pH7.5)で3回洗浄した。
【0076】次に、各ウェルに、実施例1−1で得たF
ab′標識ポリβ−D−ガラクトシダーゼの希釈液〔5
%ウシ血清アルブミン、0.5%Tween 20およ
び150mM NaClを添加した10mMリン酸水素
二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH
7.5)で1000倍希釈したもの〕100μlを加
え、25℃で30分間インキュベートし、上記抗マウス
抗体・マウス抗体複合体にFab′標識ポリβ−D−ガ
ラクトシダーゼを抗原抗体反応させた。その後、各ウェ
ルを0.5%Tween 20および150mM Na
Clを添加した10mMリン酸水素二ナトリウム/リン
酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.5)で3回洗浄し
た。
【0077】次に、各ウェルに、β−D−ガラクトシダ
ーゼの基質となる2−ニトロフェニル−β−D−ガラク
トピラノシドの25mM水溶液100μlを加え、35
℃で10分間インキュベートし、酵素基質反応を行っ
た。次に、200mMの炭酸ナトリウム溶液を各ウェル
に100μl添加した後、マイクロプレートリーダーに
て各ウェルの410nmでの吸光度を求めた。各濃度の
検体の測定吸光度、平均値、標準偏差(SD)、CV値
(%)などを表1に示す。
【0078】実施例2−2 抗体標識酵素重合体として、実施例1−2で得たFa
b′フラグメント標識ポリβ−D−ガラクトシダーゼを
用いた以外は、実施例2−1と同様にして行った。結果
を表2に示す。
【0079】比較例1 実施例2−1において、Fab′フラグメント標識β−
D−ガラクトシダーゼの代わりにβ−D−ガラクトシダ
ーゼ標識抗マウス抗体(抗マウス抗体標識β−D−ガラ
クトシダーゼ)を用いた以外は実施例2−1と同様にし
て行った。結果を表3に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】表1〜表3の結果から、従来の酵素標識抗
体を用いた比較例1では50fmol/mlの検体まで
しか測定することができないが、抗体標識酵素重合体を
用いた実施例2−1および2−2では2fmol/ml
まで測定可能であり、高感度での測定が可能であること
がわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) E−[(Y)k−(X)m−R1]n …(1) (式中、Eは酵素の残基、R1はラジカル重合可能な重
    合性基、Xは2価の残基、mは0または1、Yは2価の
    残基、kは0または1、nは1以上の数を示す。)で表
    わされる酵素単量体をラジカル重合して得られる酵素重
    合体に、免疫学的活性物質を化学修飾してなる免疫学的
    活性物質標識酵素重合体。
  2. 【請求項2】 一般式(1) E−[(Y)k−(X)m−R1]n …(1) (式中、Eは酵素の残基、R1はラジカル重合可能な重
    合性基、Xは2価の残基、mは0または1、Yは2価の
    残基、kは0または1、nは1以上の数を示す。)で表
    わされる酵素単量体をラジカル重合した後、得られる酵
    素重合体に免疫学的活性物質を化学修飾することを特徴
    とする免疫学的活性物質標識酵素重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の免疫学的活性物質標識酵
    素重合体を含むことを特徴とする免疫学的活性物質測定
    試薬。
  4. 【請求項4】 被検物質となる免疫学的活性物質を含む
    検体と、請求項3記載の免疫学的活性物質測定試薬とを
    接触させ、検体中の被検物質と免疫学的活性物質測定試
    薬中の免疫学的活性物質標識酵素重合体とを抗原抗体反
    応させた後、得られる反応生成物を酵素活性を利用して
    測定することを特徴とする免疫学的活性物質の測定方
    法。
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