JPH0968042A - 4サイクルエンジンのオイル噴射装置 - Google Patents

4サイクルエンジンのオイル噴射装置

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JPH0968042A
JPH0968042A JP22435295A JP22435295A JPH0968042A JP H0968042 A JPH0968042 A JP H0968042A JP 22435295 A JP22435295 A JP 22435295A JP 22435295 A JP22435295 A JP 22435295A JP H0968042 A JPH0968042 A JP H0968042A
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JP
Japan
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oil
passage
oil passage
jet
oil injection
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Application number
JP22435295A
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English (en)
Inventor
Takeshi Takahashi
高橋  健
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】簡単な構造で異物の侵入を防止でき、かつオイ
ル噴射口設定位置の自由度の高い4サイクルエンジンの
オイル噴射装置を提供する。 【解決手段】オイル噴射装置33はオイル通路から分岐
した冷却油通路34に圧入したオイル噴射ジェット35
を有し、このオイル噴射ジェットにはその中心軸方向に
上流側から主オイル流路39を穿設し、その下流側端部
からはオイル噴射口40を外方向に穿設すると共に、オ
イル噴射ジェットの圧入部37上流側端部は冷却油通路
34の内径D1より小さく設定した縮径部42を形成
し、圧入部と縮径部との境界付近に主オイル流路と直行
する方向にこの主オイル流路に連通したスリット状の副
オイル流路43を形成する一方、主オイル流路の内径d
1を副オイル流路の大きさW・Lと同等もしくはそれよ
り小さく設定し、かつ冷却油通路内周部と縮径部の外周
部との間にできる隙間Sより大きく設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は4サイクルエンジン
のオイル噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車等の車両に搭載されるエンジ
ンは、その内部に多くの摺動部や回転部を有するため、
潤滑装置を用いて各部に潤滑オイルを供給し、潤滑オイ
ルの働きにより各部の摩擦抵抗を減らし、エンジンの機
能を充分に発揮させるようになっている。また、潤滑オ
イルでエンジン各部を積極的に冷却するようにしたもの
もある。
【0003】例えば、ウェットサンプ方式を採用する4
サイクルエンジンの潤滑装置の一般的な潤滑オイルの経
路は、エンジンのクランクケース下部に設けられたオイ
ルパンに貯留されている潤滑オイルが、オイルポンプで
吸い上げられ、オイルフィルタで瀘過されてクランクケ
ース内に形成されたオイル通路や外部配管を経由してエ
ンジン内各潤滑部に送られるようになっている。
【0004】ところで、エンジン内のピストンの内側
は、冷却水ジャケットや冷却フィンなどの冷却装置から
遠ざかっているため、冷却が困難であったが、近年、ク
ランクケース内に形成されたオイル通路の途中にオイル
噴射ジェットを配置し、ピストンの内側に潤滑オイルの
一部を噴射して冷却するオイル噴射装置が開発されてい
る。
【0005】図4(a),(b)および(c)は、各種
のオイル噴射ジェットの具体例を示す縦断面図である。
図4(a)に示されるオイル噴射ジェット1aは、クラ
ンクケース2の形成されたオイル通路3に圧入され、ジ
ェット1a外周部のフランジ4を図示しないビス等でク
ランクケース2に固定したものである。ジェット1a
は、その上流側からオイル流路5が穿設され、その末端
部に外方より所要の方向にオイル噴射口6が穿設されて
いる。
【0006】また、図4(b)に示されるオイル噴射ジ
ェット1bは、オイル通路3より小径の挿入部7がオイ
ル通路3に挿入され、その周囲に形成されたフランジ4
がオイル通路3に圧入されたものである。ジェット1b
は、その下流側にオイル噴射口6が形成され、ここから
オイル流路5が穿設され、その末端部近傍にオイル通路
3とオイル流路5とを連通させる連通路8が例えばクロ
ス状に穿設されたものである。
【0007】そして、図4(c)に示されるオイル噴射
ジェット1cは、図4(a)と図4(b)とを組み合わ
せたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、潤滑オ
イルの中に異物が混入している場合、図4(a)に示す
ようなオイル噴射ジェットではその異物がオイル流路入
口やオイル噴射口に詰まってしまって潤滑オイルの流量
が減ったり、場合によってはまったく流れなくなる虞が
ある。
【0009】そこで、図4(b)に示すオイル噴射ジェ
ットのようにオイル流路の上流側にクロス状連通路のよ
うな異物止めを設ければ異物が詰まるようなことはない
が、反面、オイル流路が長くなって加工性が悪くなり、
コストアップに繋がると共に、オイル噴射口の噴射方向
が限定されるため、ジェットの設置位置に制約を受け
る。すなわち、クランクケースのオイル通路側を加工し
なければ望ましい方向に潤滑オイルを噴射できない。
【0010】そこでさらに、オイル噴射口の位置が自由
に設定できる図4(a)に示すオイル噴射ジェットと、
異物止めを備えた図4(b)に示すオイル噴射ジェット
とを組み合わせたものが図4(c)に示されるオイル噴
射ジェットであるが、部品点数や組付け工程数が倍増
し、コストが掛かってしまう。
【0011】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、簡単な構造で異物の侵入を防止でき、かつオイ
ル噴射口設定位置の自由度の高い4サイクルエンジンの
オイル噴射装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る4サイクル
エンジンのオイル噴射装置は、上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載したように、潤滑オイルの一部
をエンジン内に噴射してエンジン冷却を行うオイル噴射
装置を備えた4サイクルエンジンにおいて、上記オイル
噴射装置はオイル通路から分岐した冷却油通路に圧入さ
れたオイル噴射ジェットを有し、このオイル噴射ジェッ
トにはその中心軸方向に上流側から主オイル流路が穿設
され、その下流側端部からはオイル噴射口が外方向に穿
設されると共に、上記オイル噴射ジェットの圧入部上流
側端部は上記冷却油通路の内径より小さく設定されて縮
径部を形成し、上記圧入部と上記縮径部との境界付近に
上記主オイル流路と直行する方向にこの主オイル流路に
連通するスリット状の副オイル流路を形成する一方、上
記主オイル流路の内径を上記副オイル流路の大きさと同
等もしくはそれより小さく設定し、かつ、上記冷却油通
路内周部と上記縮径部の外周部との間にできる隙間より
大きく設定したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0014】図1は、この発明を適用した4サイクルエ
ンジンの縦断面図である。図1に示すように、このエン
ジン11は主にシリンダヘッドカバー12、シリンダヘ
ッド13、シリンダブロック14、そしてクランクケー
ス15から外形が構成される。
【0015】クランクケース15内にはクランクシャフ
ト16が配置される。クランクシャフト16にはコンロ
ッド17の大端部17aが連結され、また、コンロッド
17の小端部17bにはピストン18が連結される。ピ
ストン18は、シリンダブロック14内に図における略
上下方向摺動自在に収納される。
【0016】ピストン18の往復ストロークはクランク
シャフト16により回転運動に変換され、クランクシャ
フト16の一側に設けられた図示しないプライマリード
ライブギヤから図示しないクラッチ機構を介してミッシ
ョン機構19のカウンターシャフト20およびドライブ
シャフト21に伝達される。
【0017】また、シリンダヘッド13内には、カムシ
ャフト22や吸・排気バルブ23,24等から構成され
る動弁装置25が設けられる。
【0018】このエンジン11はエンジン潤滑装置26
を備える。エンジン潤滑装置26は、主にエンジン11
のクランクケース15下部に設けられたオイルパン27
と、このオイルパン27内に貯留される潤滑オイルを汲
上げるオイルポンプ28と、潤滑オイルを瀘過するオイ
ルフィルタ29と、潤滑オイルをエンジン11内各部に
導く複数のオイル通路30,31とから構成される。ま
た、符号32はオイルポンプ28の上流側に配置された
オイルストレーナであり、オイルパン27内に配置され
て潤滑オイル中の比較的大きな異物を除去するものであ
る。
【0019】オイルパン27内に貯留される潤滑オイル
はオイルストレーナ32を経てオイルポンプ28でオイ
ルフィルタ29を経由してクランクシャフト16や動弁
装置25、ミッション機構19等のエンジン11内各部
に圧送される。そして、エンジン11内各部を潤滑した
潤滑オイルはクランクケース15内を自然落下したり、
オイル戻し穴やオイル戻し通路(共に図示せず)等を経
由してオイルパン27内に戻され、再循環される。
【0020】ところで、このエンジン11にはその作動
部の一部、例えばピストン18を潤滑オイルの一部で冷
却するオイル噴射装置33を備える。ピストン18を冷
却するオイル噴射装置33は、潤滑オイルをシリンダヘ
ッド13内の動弁装置25へ導くオイル通路31から分
岐した冷却油通路34の出口にオイル噴射ジェット35
を配置したものであり、冷却油通路34は、クランクケ
ース15のシリンダボア14a下方に形成される。
【0021】図2は、オイル噴射装置33の拡大縦断面
図であり、図3は、図2のIII矢視図である。図2お
よび図3に示すように、オイル噴射ジェット35の中央
部よりやや上流側の外周面にはフランジ36が形成さ
れ、このフランジ36にはオイル噴射ジェット35固定
用のビス穴36aが形成される。オイル噴射ジェット3
5の外径は冷却油通路34の内径とほぼ同じに設定さ
れ、オイル噴射ジェット35はフランジ36より上流側
の圧入部37が冷却油通路34に圧入されると共に、図
示しないビスでクランクケース15に固定される。な
お、符号38はOリングである。
【0022】オイル噴射ジェット35にはその中心軸方
向に上流側から主オイル流路39が穿設される。この主
オイル流路39はオイル噴射ジェット35の中心軸方向
に貫通せず、その下流側端部からはオイル噴射口40が
例えば斜め外方向に穿設される。なお、このオイル噴射
口40の角度は、図1のの矢印41が示すように、ピス
トン18の内面に指向するように設定される。
【0023】オイル噴射ジェット35の圧入部37の上
流側端部は冷却油通路34の内径より小さく設定され、
縮径部42を形成する。また、圧入部37と縮径部42
との境界付近には主オイル流路39と直行する方向にこ
の主オイル流路39に連通するスリット状の副オイル流
路43が形成される。
【0024】ここで、冷却油通路34の内径をD1、縮
径部42の外径をD2、主オイル流路39の内径をd
1,オイル噴射口40の内径をd2、冷却油通路34内
周部と縮径部42の外周部との間にできる隙間、すなわ
ち(D1−D2)÷2をS、副オイル流路43のオイル
噴射ジェット35中心軸方向長さをL、その幅をWとし
た場合、d1はd2とほぼ同じ径であって、W・L≧d
1>Sとなる。
【0025】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0026】主オイル流路39の内径d1を副オイル流
路43の大きさW・Lと同等もしくはそれより小さく設
定し、かつ、冷却油通路34内周部と縮径部42の外周
部との間にできる隙間Sより大きく、すなわちW・L≧
d1>Sに設定することにより、仮に主オイル流路39
に異物が詰まっても、この異物は上記隙間Sに詰まらな
いので、潤滑オイルは副オイル流路43を通ってオイル
噴射口40に達することができる。その結果、潤滑オイ
ルの流量が減ったり、場合によってはまったく流れなく
なるといった虞がなくなり、エンジン11の信頼性およ
び耐久性が向上する。
【0027】また、主オイル流路39の長さを特別長く
設定する必要もなく、コストが掛からないと共に、オイ
ル噴射口40の設定位置を妨げる要因もなく、その設定
位置の自由度が高い。
【0028】さらに、例えば図4(a)に示す従来品に
容易に後化工ができ、コストの低減が可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る4サ
イクルエンジンのオイル噴射装置によれば、潤滑オイル
の一部をエンジン内に噴射してエンジン冷却を行うオイ
ル噴射装置を備えた4サイクルエンジンにおいて、上記
オイル噴射装置はオイル通路から分岐した冷却油通路に
圧入されたオイル噴射ジェットを有し、このオイル噴射
ジェットにはその中心軸方向に上流側から主オイル流路
が穿設され、その下流側端部からはオイル噴射口が外方
向に穿設されると共に、上記オイル噴射ジェットの圧入
部上流側端部は上記冷却油通路の内径より小さく設定さ
れて縮径部を形成し、上記圧入部と上記縮径部との境界
付近に上記主オイル流路と直行する方向にこの主オイル
流路に連通するスリット状の副オイル流路を形成する一
方、上記主オイル流路の内径を上記副オイル流路の大き
さと同等もしくはそれより小さく設定し、かつ、上記冷
却油通路内周部と上記縮径部の外周部との間にできる隙
間より大きく設定したため、仮に上記主オイル流路に異
物が詰まっても潤滑オイルは上記副オイル流路を通って
上記オイル噴射口に達することができると共に、上記オ
イル噴射口の設定位置を妨げる要因もなく、その設定位
置の自由度が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る4サイクルエンジンのオイル噴射
装置の一実施形態を示す4サイクルエンジンの縦断面
図。
【図2】オイル噴射装置の拡大縦断面図。
【図3】図2のIII矢視図。
【図4】(a),(b)および(c)は、従来の各種オ
イル噴射ジェットの具体例を示す縦断面図。
【符号の説明】
11 エンジン 15 クランクケース 18 ピストン 26 エンジン潤滑装置 31 オイル通路 33 オイル噴射装置 34 冷却油通路 35 オイル噴射ジェット 37 オイル噴射ジェットの圧入部 39 主オイル流路 40 オイル噴射口 42 縮径部 43 副オイル流路 D1 冷却油通路の内径 D2 縮径部の外径 d1 主オイル流路の内径 d2 オイル噴射口の内径 L 副オイル流路の長さ W 副オイル流路の幅 W・L 副オイル流路の大きさ S 冷却油通路内周部と縮径部の外周部との間にできる
隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑オイルの一部をエンジン内に噴射し
    てエンジン冷却を行うオイル噴射装置を備えた4サイク
    ルエンジンにおいて、上記オイル噴射装置33はオイル
    通路31から分岐した冷却油通路34に圧入されたオイ
    ル噴射ジェット35を有し、このオイル噴射ジェット3
    5にはその中心軸方向に上流側から主オイル流路39が
    穿設され、その下流側端部からはオイル噴射口40が外
    方向に穿設されると共に、上記オイル噴射ジェット35
    の圧入部37上流側端部は上記冷却油通路34の内径D
    1より小さく設定されて縮径部42を形成し、上記圧入
    部37と上記縮径部42との境界付近に上記主オイル流
    路39と直行する方向にこの主オイル流路39に連通す
    るスリット状の副オイル流路43を形成する一方、上記
    主オイル流路39の内径d1を上記副オイル流路43の
    大きさW・Lと同等もしくはそれより小さく設定し、か
    つ、上記冷却油通路34内周部と上記縮径部42の外周
    部との間にできる隙間Sより大きく設定したことを特徴
    とする4サイクルエンジンのオイル噴射装置。
JP22435295A 1995-08-31 1995-08-31 4サイクルエンジンのオイル噴射装置 Pending JPH0968042A (ja)

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Cited By (4)

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