JPH0967163A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

誘電体磁器組成物

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JPH0967163A
JPH0967163A JP7221744A JP22174495A JPH0967163A JP H0967163 A JPH0967163 A JP H0967163A JP 7221744 A JP7221744 A JP 7221744A JP 22174495 A JP22174495 A JP 22174495A JP H0967163 A JPH0967163 A JP H0967163A
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mol
dielectric
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dielectric ceramic
composition
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JP7221744A
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Kazuya Akiyama
和也 秋山
Akihiro Isomura
明宏 磯村
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性が優れる上、融点の低い誘電体磁器用内
部電極材料と同時焼結できる誘電体磁器組成物を提供す
ること。 【解決手段】 BaO,R2 3 (RはNd必須の希土
類酸化物),Bi2 3,及びTiO2 を主成分とし、
一般式aBaO−bR2 3 −cBi2 3 −dTiO
2 (c=0.8〜6.3[モル%],a+b+c+d=
100[モル%]とする)で示され,且つ[a,(b+
c),d]の三成分における配合率(モル%)がそれぞ
れ[18.0,17.0,65.0],[18.0,1
5.0,67.0],[12.6,17.7,69.
7],及び[12.6,19.7,67.7]の4点を
結ぶ範囲内の主成分磁器組成物に対し、総量に対する添
加の割合が0.05〜5.0[重量%]のB2 3
0.05〜8.0[重量%]のGeO2 ,及び0.02
〜0.45[重量%]のPbOから成る添加物を含ませ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてマイクロ
波帯域用の通信機器や放送機器等に使用される誘電体磁
器組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信技術の進歩により自動車電話
や携帯電話等に代表される移動体通信が普及しており、
これに伴って通信に利用される周波数帯域はマイクロ波
帯域に及んでいる。こうしたマイクロ波帯域で使用され
る回路部品には空洞共振器等が用いられているが、この
場合、例えば自動車用電話機,帯電話機,小型GPS
(Global Positioning Syste
m)等へ適用させる場合、回路部品をマイクロ波の波長
と同程度の大きさにする必要があるため、そのような小
型化の具現は不可能になっている。
【0003】これに対し、マイクロ波フィルタや発信器
の周波数安定化回路等には誘電体共振器を用いることに
よって回路部品の小型化が盛んに試みられている。この
ような誘電体共振器では、材料としてマイクロ波帯域用
の誘電体材料が使用されている。この誘電体材料に要求
される特性は、使用周波数帯域における誘電率εr が大
きいこと、共振周波数の温度係数τf ができるだけ零に
近いこと、マイクロ波帯域での誘電損失tanδ(=1
/Q)が小さいこと,即ち、Q値(但し、Q値は振動回
路に蓄えられるエネルギー/1周期に消費されるエネル
ギーであり、fを共振周波数とした場合に通常Q×fの
形で表わされる)が大きいこと等が挙げられる。
【0004】従来、高い誘電率を持つマイクロ波帯域用
の誘電体磁器材料としては、BaO−希土類酸化物−T
iO2 系の材料が知られている。ところが、これまでに
知られている組成の材料では誘電率εr やQ×f値のバ
ランスが悪く、特性的に問題がある。
【0005】そこで、本発明者等はこのような欠点を解
決するため、特願平6−171600号によりBaO,
SrO,Nd2 3 ,酸化ジジム,Bi2 3 ,及びT
iO2 の組成を限定し,且つ体積分率にして85%以上
が斜方晶であるような特性的に優れた誘電体磁器材料を
提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、マイクロ波帯
域用の回路部品に関して一層の小型化を計るためには、
LC素子を用いることが有効であり、既知のセラミック
積層技術を適用することによって実現可能になってい
る。これは例えば薄いセラミック層の上に金属パターン
を形成し、これらを何枚か重ねれば種々の形状を持つ積
層セラミック回路部品を製作することができる。
【0007】しかしながら、マイクロ波帯域で使用され
る素子の電極部には、一般に導電性が優れたAu,A
g,Cu,及びそれらの合金等が用いられており、上述
したLC素子等を得るには、このような導電性が優れて
比較的融点の低い電極材料と誘電体材料とを同時に焼結
できることが必要となっている。
【0008】ところが、上述した誘電体磁器材料の場
合、十分な焼結密度と大きな誘電率εr とを得るために
は、1300〜1500[℃]の温度条件範囲で焼結し
なければならない上、誘電体磁器用内部電極材料として
Au,Ag,Cu等が使用できないという欠点がある。
【0009】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、誘電率εr 及びQ
×f値が大きいと共に、共振周波数の温度係数τf がで
きるだけ零に近く、しかも融点の低い誘電体磁器用内部
電極材料と同時焼結できる誘電体磁器組成物を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、Ba
O,R2 3 (但し、Rは必須成分としてNdを含む希
土類酸化物),Bi2 3 ,及びTiO2 を主成分とす
ると共に、一般式aBaO−bR2 3 −cBi2 3
−dTiO2 (但し、c=0.8〜6.3[モル%],
a+b+c+d=100[モル%]とする)で示され,
且つ[a,(b+c),d]の三成分における配合率
(モル%)がそれぞれ[18.0,17.0,65.
0],[18.0,15.0,67.0],[12.
6,17.7,69.7],及び[12.6,19.
7,67.7]の4点を結ぶ範囲内にある主成分磁器組
成物と、主成分磁器組成物に添加されると共に、総量に
対する添加の割合がそれぞれ0.05〜5.0[重量
%]のB2 3 ,0.05〜8.0[重量%]のGeO
2 ,及び0.02〜0.45[重量%]のPb0から成
る添加物とを含む誘電体磁器組成物が得られる。
【0011】この誘電体磁器組成物において、(R2
3 )がNd2 3 や酸化ジジムから成ることは好まし
く、更に、主成分磁器組成物がBaOの一部をSrOで
置換すると共に、一般式aBaO−eSrO−bR2
3 −cBi2 3 −dTiO2(但し、e=0.1〜
3.5[モル%],c=0.8〜6.3[モル%],a
+e+b+c+d=100[モル%]とする)で示さ
れ,且つ(a+e),(b+c),dの三成分における
配合率(モル%)がそれぞれ[18.0,17.0,6
5.0],[18.0,15.0,67.0],[1
2.6,17.7,69.7],及び[12.6,1
9.7,67.7]の4点を結ぶ範囲内にあることは好
ましい。
【0012】又、本発明によれば、上記何れかの誘電体
磁器組成物を得るために、主成分磁器組成物に関する各
主成分粉末を仮焼結して仮焼物を得る仮焼結工程,及び
該仮焼物を添加物に関する各成分粉末と混合粉砕して材
料粉末を得る粉砕工程を含む誘電体磁器材料の製造方法
において、粉砕工程では材料粉末の粒径を0.80μm
よりも大きくする誘電体磁器材料の製造方法が得られ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げ、本発明の誘
電体磁器組成物について詳細に説明する。
【0014】最初に誘電体磁器組成物の概要を説明す
る。この誘電体磁器組成物は、図1の三角図に示される
ように、BaO,R2 3 (但し、Rは必須成分として
Ndを含む希土類酸化物),Bi2 3 ,及びTiO2
を主成分とすると共に、一般式aBaO−bR2 3
cBi2 3 −dTiO2 (但し、c=0.8〜6.3
[モル%],a+b+c+d=100[モル%]とす
る)で示され,且つ[a,(b+c),d]の三成分に
おける配合率(モル%)がそれぞれ[18.0,17.
0,65.0](図中のP点),[18.0,15.
0,67.0](図中のQ点),[12.6,17.
7,69.7](図中のR点),及び[12.6,1
9.7,67.7](図中のS点)の4点を結ぶ範囲内
にある主成分磁器組成物と、この主成分磁器組成物に添
加されると共に、総量に対する添加の割合がそれぞれ
0.05〜5.0[重量%]のB2 3 ,0.05〜
8.0[重量%]のGeO2 ,及び0.02〜0.45
[重量%]のPb0から成る添加物とを含むものであ
る。
【0015】ここで、希土類酸化物である(R2 3
には、Nd2 3 や酸化ジジム[(Nd+Pr)2 3
等]を使用すれば良い。又、主成分磁器組成物には、B
aOの一部をSrOで置換すると共に、一般式aBaO
−eSrO−bR2 3 −cBi2 3 −dTiO
2 (但し、e=0.1〜3.5[モル%],c=0.8
〜6.3[モル%],a+e+b+c+d=100[モ
ル%]とする)で示され,且つ(a+e),(b+
c),dの三成分における配合率(モル%)がそれぞれ
[18.0,17.0,65.0],[18.0,1
5.0,67.0],[12.6,17.7,69.
7],及び[12.6,19.7,67.7]の4点を
結ぶ範囲内にあるものを使用すれば良い。
【0016】ところで、このような誘電体磁器組成物を
得るために、主成分磁器組成物に関する各主成分粉末を
仮焼結して仮焼物を得る仮焼結工程と、仮焼物を添加物
に関する各成分粉末と混合粉砕して材料粉末を得る粉砕
工程とを含む誘電体磁器材料の製造方法では、粉砕工程
において材料粉末の粒径を0.80μmよりも大きくす
ることが有効となる。
【0017】そこで、以下は本発明の誘電体磁器組成物
を得るための誘電体磁器材料の製造工程について、幾つ
かの実施例に基づいて具体的に説明する。
【0018】(実施例1)実施例1では、先ずBaCO
3 ,Nd2 3 ,Bi2 3 ,TiO2 の各主成分粉末
をそれぞれ異なる組成比に応じて秤量した後、純水を用
いてジルコニアボールにて樹脂製のボールミルで湿式混
合することによって混合物を得た。
【0019】次に、この混合物を乾燥させた後、仮焼結
工程として大気中にて1150℃の温度で約4時間仮焼
して仮焼物を得た。この後、幾つかの仮焼物に関しては
23 ,GeO2 ,PbOの添加物に関する各成分粉
末を所定の割合になるように秤量した後、仮焼物に加え
て混合してから粉砕工程としてボールミルにて材料粉末
の粒径が0.80μmよりも大きくなるように湿式粉砕
(混合)し、更に成形工程としてこれを直径15mm,
厚さ約6mmの円盤状に成形した。
【0020】引き続き、焼結工程として円盤状成形体を
大気中にて850〜1375[℃]の温度で約2時間焼
結することによって誘電体磁器材料を得た。
【0021】そこで、各組成の誘電体磁器材料につい
て、誘電体共振器法により誘電率εr,Q×f値,共振
周波数の温度係数τf を測定した。但し、共振周波数は
2.5〜4.0[GHz]であり、共振周波数の温度係
数τf は+20〜+60℃の温度範囲での共振周波数f
の差より、τf ={f(60℃)−f(20℃)}/
{40×f(20℃)}なる関係式に基づいて求めた。
【0022】各組成の誘電体磁器材料に関する測定結果
(それらの組成比を含む)は下記の表1に示されるよう
になった。
【0023】
【表1】
【0024】因みに、表1での組成は、aBaO−bN
2 3 −cBi2 3 −dTiO2 (モル%,a+b
+c+d=100)のように表わしている。表1からは
試料番号1〜26のうち、比較例である添加物(B2
3 ,GeO2 ,及びPbOから成る)を含まない試料番
号1,3,21,24のものは優れた特性を示している
が、これらの試料は何れも高い焼結温度によって製造さ
れているため、誘電体磁器用内部電極材料に供される融
点の低いAu,Ag,Cu,又はそれらの合金等と同時
焼結できないことが判る。
【0025】これに対し、実施例1の各試料(試料番号
20及び上述したものを除く他の試料番号のもの)は、
焼結温度が高くなくても製造可能で比較的優れた特性
(誘電率εr 及びQ×f値が大きいと共に、共振周波数
の温度係数τf ができるだけ零に近い)を示すため、融
点の低い誘電体磁器用内部電極材料と同時焼結できるこ
とが判る。但し、添加物の各成分であるB2 3 ,Ge
2 ,PbOの総量に対する添加の割合が高過ぎる比較
例の試料番号20のものは、特性が著しく劣化している
ため、誘電体磁器用内部電極材料との同時焼結には適さ
ない。
【0026】(実施例2)実施例2では、BaCO3
酸化ジジムとしての(Nd+Pr)2 3 ,Bi
2 3 ,TiO2 の各主成分粉末をそれぞれ異なる組成
比に応じて秤量し、実施例1の場合と同様の手順で仮焼
結工程,粉砕工程,成形工程,焼結工程を経て得られた
各組成の誘電体磁器材料に関し、実施例1で説明した場
合と同様な測定を行ったところ、測定結果(それらの組
成比を含む)は下記の表2に示されるようになった。
尚、酸化ジジムの分析値(重量%)はPr2 3 を1モ
ルに換算して秤量して行ったが、各種の不純物を含むも
のに関し、Nd2 3 が74.7,Pr6 11が24.
8,Sm2 3 が0.1,CeO2 が0.1未満,La
2 3が0.3であった。
【0027】
【表2】
【0028】因みに、表2での組成は、aBaO−b
(Nd+Pr)2 3 −cBi2 3−dTiO2 (モ
ル%、a+b+c+d=100)のように表わしてい
る。表2からは試料番号27〜40のうち、比較例であ
る添加物を含まない試料番号26,29,33のものは
優れた特性を示しているが、これらの試料は何れも高い
焼結温度によって製造されているため、誘電体磁器用内
部電極材料と同時焼結できないことが判る。
【0029】これに対し、実施例2の各試料(試料番号
40及び上述したものを除く他の試料番号のもの)は、
焼結温度が高くなくても製造可能で比較的優れた特性を
示すため、誘電体磁器用内部電極材料と同時焼結できる
ことが判る。但し、添加物の各成分であるB2 3 ,G
eO2 ,PbOの総量に対する添加の割合が高過ぎる比
較例の試料番号40のものは、特性が劣化しているた
め、誘電体磁器用内部電極材料との同時焼結には適さな
い。
【0030】(実施例3)実施例3では、BaCO3
SrO,Nd2 3 ,Bi2 3 ,TiO2 の各主成分
粉末をそれぞれ異なる組成比に応じて秤量し、実施例1
の場合と同様の手順で仮焼結工程,粉砕工程,成形工
程,焼結工程を経て得られた各組成の誘電体磁器材料に
関し、実施例1で説明した場合と同様な測定を行ったと
ころ、測定結果(それらの組成比を含む)は下記の表3
に示されるようになった。
【0031】
【表3】
【0032】因みに、表3での組成は、aBaO−eS
rO−bNd2 3 −cBi2 3−dTiO2 (モル
%,a+e+b+c+d=100)のように表わしてい
る。表3からは試料番号41〜57のうち、比較例であ
る添加物を含まない試料番号41,43,55のもの
と、添加の割合が均等な試料番号44のものとは優れた
特性を示しているが、これらの試料は何れも高い焼結温
度によって製造されているため、誘電体磁器用内部電極
材料と同時焼結できないことが判る。
【0033】これに対し、実施例3の各試料(試料番号
53,54と上述したものとを除く他の試料番号のも
の)は、焼結温度が高くなくても製造可能で比較的優れ
た特性を示すため、誘電体磁器用内部電極材料と同時焼
結できることが判る。但し、添加物の各成分であるB2
3 ,GeO2 ,PbOの総量に対する添加の割合が高
過ぎる比較例の試料番号53,54のものは、特性が著
しく劣化しているため、誘電体磁器用内部電極材料との
同時焼結には適さない。
【0034】(実施例4)実施例4では、BaCO3
SrO,酸化ジジムとしての(Nd+Pr)2 3 ,B
2 3 ,TiO2 の各主成分粉末をそれぞれ異なる組
成比に応じて秤量し、実施例1の場合と同様の手順で仮
焼結工程,粉砕工程,成形工程,焼結工程を経て得られ
た各組成の誘電体磁器材料に関し、実施例1で説明した
場合と同様な測定を行ったところ、測定結果(それらの
組成比を含む)は下記の表4に示されるようになった。
尚、ここでも酸化ジジムの分析値(重量%)はPr2
3 を1モルに換算して秤量して行ったが、各種の不純物
を含むものに関し、Nd2 3 が74.7,Pr6 11
が24.8,Sm2 3 が0.1,CeO2 が0.1未
満,La2 3 が0.3であった。
【0035】
【表4】
【0036】因みに、表4での組成は、aBaO−eS
rO−b(Nd+pr)2 3 −cBi2 3 −dTi
2 (モル%,a+e+b+c+d=100)のように
表わしている。表4からは試料番号58〜62のうち、
比較例である添加物を含まない試料番号58のものは優
れた特性を示しているが、この試料は高い焼結温度によ
って製造されているため、誘電体磁器用内部電極材料と
同時焼結できないことが判る。
【0037】これに対し、実施例4の各試料(試料番号
62のものを除く他の試料番号のもの)は、焼結温度が
高くなくても製造可能で比較的優れた特性を示すため、
誘電体磁器用内部電極材料と同時焼結できることが判
る。但し、添加物の各成分であるB2 3 ,GeO2
PbOの総量に対する添加の割合が高過ぎる比較例の試
料番号62のものは、特性が著しく劣化しているため、
誘電体磁器用内部電極材料との同時焼結には適さない。
【0038】上述した表1〜4から明らかなように、B
aO−R2 3 −Bi2 3 −TiO2 ,或いはBaO
−SrO−R2 3 −BiO2 3 −TiO2 の主成分
に対し、添加物としてB2 3 を0.05〜5.0[重
量%],GeO2 を0.05〜8.0[重量%],Pb
Oを0.02〜0.45[重量%]の範囲で添加するこ
とで、誘電率εr 及びQ×f値が大きいと共に、共振周
波数の温度係数τf が零に近く、しかも875〜120
0[℃]の低温で焼結できる誘電体磁器材料(誘電体磁
器組成物)を得ることができる。
【0039】これに対し、何れもB2 3 の添加量が
0.05重量%,GeO2 の添加量が0.05重量%,
PbOの添加量が0.02重量%よりも小さい場合には
添加の効果が得られず、焼結温度が1200℃を越えて
誘電体磁器用内部電極材料との同時焼結には適さなくな
ってしまう。又、B2 3 の添加量が5.0重量%,G
eO2 の添加量が8.0重量%,PbOの添加量が0.
45[重量%]を越えた場合にも誘電率εr 及びQ×f
値が著しく低下してしまうため、誘電体磁器材料として
の特性の劣化を来してしまう。従って、主成分に添加さ
れる添加物の各成分における総量に対する添加の割合は
上述した範囲であることが重要となる。
【0040】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の誘電体磁
器組成物によれば、誘電率及びQ×f値が高いと共に、
共振周波数の温度係数が零に近く、しかも融点の低い誘
電体磁器用内部電極材料と同時焼結して簡易に誘電体磁
器を製造し得るので、一層小型化傾向にあるマイクロ波
帯域用の回路部品への適用が極めて有効になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体磁器組成物の一例を示した三角
図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BaO,R2 3 (但し、Rは必須成分
    としてNdを含む希土類酸化物),Bi2 3 ,及びT
    iO2 を主成分とすると共に、一般式aBaO−bR2
    3 −cBi2 3 −dTiO2 (但し、c=0.8〜
    6.3[モル%],a+b+c+d=100[モル%]
    とする)で示され,且つ[a,(b+c),d]の三成
    分における配合率(モル%)がそれぞれ[18.0,1
    7.0,65.0],[18.0,15.0,67.
    0],[12.6,17.7,69.7],及び[1
    2.6,19.7,67.7]の4点を結ぶ範囲内にあ
    る主成分磁器組成物と、前記主成分磁器組成物に添加さ
    れると共に、総量に対する添加の割合がそれぞれ0.0
    5〜5.0[重量%]のB2 3 ,0.05〜8.0
    [重量%]のGeO2 ,及び0.02〜0.45[重量
    %]のPb0から成る添加物とを含むことを特徴とする
    誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の誘電体磁器組成物におい
    て、前記(R2 3)はNd2 3 から成ることを特徴
    とする誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の誘電体磁器組成物におい
    て、前記(R2 3)は酸化ジジムから成ることを特徴
    とする誘電体磁器組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一つに記載の誘電
    体磁器組成物において、前記主成分磁器組成物は、前記
    BaOの一部をSrOで置換すると共に、一般式aBa
    O−eSrO−bR2 3 −cBi2 3 −dTiO2
    (但し、e=0.1〜3.5[モル%],c=0.8〜
    6.3[モル%],a+e+b+c+d=100[モル
    %]とする)で示され,且つ(a+e),(b+c),
    dの三成分における配合率(モル%)がそれぞれ[1
    8.0,17.0,65.0],[18.0,15.
    0,67.0],[12.6,17.7,69.7],
    及び[12.6,19.7,67.7]の4点を結ぶ範
    囲内にあることを特徴とする誘電体磁器組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一つに記載の誘電
    体磁器組成物を得るために、前記主成分磁器組成物に関
    する各主成分粉末を仮焼結して仮焼物を得る仮焼結工
    程,及び該仮焼物を前記添加物に関する各成分粉末と混
    合粉砕して材料粉末を得る粉砕工程を含む誘電体磁器材
    料の製造方法において、前記粉砕工程では前記材料粉末
    の粒径を0.80μmよりも大きくすることを特徴とす
    る誘電体磁器材料の製造方法。
JP7221744A 1995-08-30 1995-08-30 誘電体磁器組成物 Withdrawn JPH0967163A (ja)

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