JPH0966208A - 不織布製フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

不織布製フィルタ及びその製造方法

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JPH0966208A
JPH0966208A JP22397695A JP22397695A JPH0966208A JP H0966208 A JPH0966208 A JP H0966208A JP 22397695 A JP22397695 A JP 22397695A JP 22397695 A JP22397695 A JP 22397695A JP H0966208 A JPH0966208 A JP H0966208A
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JP
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filter
fibers
fiber
ceramic
ceramic fibers
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JP22397695A
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Makoto Tsuzuki
誠 都築
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ろ過機能が主として深層ろ過により発揮さ
れ、フィルタの大型化を伴わずにフィルタの再生周期を
長くでき、繊維が損傷した場合も当該繊維の飛散を防止
できる不織布製フィルタを提供する。 【解決手段】 フィルタを構成するセラミック繊維1は
相互に絡み合うとともに、交差部において結合物質3に
より結合されている。フィルタはセラミック繊維1の体
積含有率が3%以下となるように構成されている。結合
物質3による結合は、ディーゼルエンジンの排ガスフィ
ルタとして使用した際、フィルタの形態保持が可能な強
度を有する程度の密度で形成されている。このフィルタ
はセラミック繊維1が交差部において結合物質3により
結合されて三次元網目構造を構成する。そして、このフ
ィルタを使用してディーゼルエンジンの排ガスの浄化を
行うと、深層ろ過によりパティキュレートが捕集され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不織布製フィルタ及
びその製造方法に係り、詳しくはディーゼルエンジン等
の排ガスの浄化に好適な不織布製フィルタ及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの排ガス浄化用のシ
ステムとして、排ガス中のパティキュレート(カーボン
微粒子とエンジンオイル、未燃燃料の混合物)をフィル
タで捕集し、捕集物を燃焼除去するものが提案されてい
る。このフィルタとして、セラミックス製のハニカムフ
ィルタが提案されている。ハニカムフィルタは各セルの
一端が閉塞され、排ガスはハニカムフィルタの上流側が
開口された各セル内に入り、ハニカムの壁のミクロポア
(細孔)を通過して隣のセルへ入り、下流側の開口から
出ていく。このとき排ガス中のパティキュレートがセル
の壁に捕集され、捕集されたパティキュレートはヒータ
等により加熱されて燃焼除去される。この際、燃焼条件
によっては熱応力によるセラミックスの割れが発生する
場合があり、燃焼条件の管理が難しいという問題があ
る。
【0003】この問題点を解消するため、セラミック繊
維製のマットを筒状にしたフィルタが検討されている。
この場合、捕集されたパティキュレートを燃焼除去する
際の熱応力によるフィルタの割れの問題は解消される。
しかし、このマットの場合はセラミック繊維同士を積極
的に結合する処理は成されておらず、単に繊維同士の絡
み合いによって形態が保持されている。そのため、セラ
ミック繊維が排ガスの流れによる力によって折れ、それ
がガス流に乗って飛散するという問題がある。この問題
を解消するフィルタとして、特開平7−132209号
公報には、セラミックファイバー集合体を形成するセラ
ミックファイバーが微小間隙を形成するように交差して
おり、前記交差点において有機金属前駆体より得られる
金属酸化物により結着されているものが提案されてい
る。ムライト組成のセラミックファイバー(嵩密度0.
1g/cm3 )を処理して得たセラミックファイバー集
合体は、嵩比重(嵩密度)0.57〜0.9g/c
3 、気孔率81〜70%である。
【0004】また、National Technical Report Vol.34
No.4 Aug. p.35 〜42(1988)には、セラミック繊維と粘
土を適当に配合した繊維セラミックフィルタが提案され
ている。このフィルタは、セラミック繊維と粘土を適当
に配合し、分散・凝集タンク内で水に分散した後、凝集
剤を加えて粘土と繊維を凝集させ、繊維・粘土/水=1
wt%以下に薄めた後、抄紙機でシートに形成し、そのシ
ートを乾燥、焼成して得られる。繊維セラミックの嵩密
度は0.2〜0.5g/cm3 、気孔率91〜78%で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ディーゼルエンジンの
排ガスフィルタでは、フィルタがパティキュレートを捕
集した後もエンジンの背圧上昇が少ないことが要求され
る。このような要求を満足させるには、排ガスフィルタ
のろ過機能が、主としてフィルタの表面近傍のみで発揮
される表層ろ過ではなく、フィルタの内部まで使用され
る深層ろ過によるものが望ましい。フィルタの気孔率が
93%程度までは表層ろ過が主となり、気孔率が97%
以上になると深層ろ過が主となる。
【0006】従来の排ガスフィルタとして使用されるセ
ラミック繊維製の不織布は気孔率が90〜97%程度で
あるが、単に繊維同士の絡み合いによって形態が保持さ
れているため、排ガスフィルタとして使用した場合、排
ガスの作用により圧縮された状態となる。従って、形態
保持が完全であれば深層ろ過によるろ過機能を発揮する
気孔率が97%のものを使用しても、圧縮された状態で
は気孔率は表層ろ過が主となる93%程度となり、捕集
されたパティキュレートの除去を必要とする値まで背圧
が上昇するまでに捕集できるパティキュレートの量を多
くできない。
【0007】また、セラミック繊維と粘土を適当に配合
して形成した繊維セラミックスや、セラミック繊維の飛
散を防止する処置が施された特開平7−132209号
公報に開示された排ガスフィルタは形態保持機能はある
が、気孔率が91〜70%と小さく、いずれもろ過機能
は表層ろ過を主としたものとなる。従って、排ガスフィ
ルタの再生周期を長くするためにはフィルタの表面積を
大きくする必要があり、フィルタ装置が大型化する。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はろ過機能が主として深層ろ過に
より発揮され、フィルタの大型化を伴わずにフィルタの
再生周期を長くでき、繊維が損傷した場合も当該繊維の
飛散を防止できる不織布製フィルタ及びその製造方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明においては、セラミック繊維
からなる不織布製フィルタであって、セラミック繊維の
体積含有率が3%以下で、かつセラミック繊維の交差部
が無機物により結合されている。
【0010】請求項2に記載の発明においては、セラミ
ック繊維と燃焼又は溶解除去可能な増量材とを所定の割
合で混合し、次に少なくともセラミック繊維の交差部を
無機物製の結合物質により結合し、結合と平行してある
いは結合後に前記増量材を除去するようにした。
【0011】また、請求項3に記載の発明においては、
前記増量材は可燃性の繊維であり、セラミック繊維の交
差部が無機物製の結合物質により結合された後、燃焼除
去される。
【0012】請求項1に記載の発明では、不織布製フィ
ルタを構成するセラミック繊維の交差部が無機物により
結合されているため、排ガスフィルタとして使用した場
合、排ガスの圧力が作用してもフィルタは初期の形態が
保持される。フィルタはセラミック繊維の体積含有率が
3%以下、即ち気孔率が97%以上であり、初期の形態
が保持されることにより、パティキュレートはフィルタ
の気孔率が97%以上の状態で深層ろ過によりフィルタ
に捕集される。従って、フィルタは表面のみでなく、そ
の厚さ方向全体に分散された捕集空間でパティキュレー
トを捕捉するため、フィルタの再生即ち捕集されたパテ
ィキュレートの除去を必要とする値まで背圧が上昇する
までに捕集できるパティキュレートの量が多くなる。
【0013】請求項2に記載の製造方法では、セラミッ
ク繊維と燃焼又は溶解除去可能な増量材とが所定の割合
で混合される。次に少なくともセラミック繊維の交差部
を無機物製の結合物質により結合し、結合と平行してあ
るいは結合後に前記増量材が除去される。その結果、セ
ラミック繊維はその交差部が無機物製の結合物質により
結合されて三次元網目構造となる。セラミック繊維のみ
を単に堆積させるとともにニードルパンチ等により繊維
相互を絡ませて不織布を形成した場合は、その気孔率の
最大値が97%程度、即ちセラミック繊維の体積含有率
に換算すると3%程度となる。しかし、この製造方法で
はセラミック繊維の間に増量材が存在するため、増量材
が除去されたときにセラミック繊維相互間の間隙を大き
くすることができ、増量材の量により気孔率の最大値を
97%より大きく、即ちセラミック繊維の体積含有率を
3%より小さくできる。
【0014】請求項3に記載の発明では、セラミック繊
維と可燃性の繊維とが混合されて不織布が形成され、そ
の状態で無機物製の結合物質によりセラミック繊維の交
差部が結合される。その後、不織布が高温状態に置か
れ、可燃性の繊維が燃焼除去される。セラミック繊維は
燃焼しないため、可燃性の繊維が燃焼除去された後のフ
ィルタの嵩密度、即ちセラミック繊維の体積含有率が小
さくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図3に従って説明する。図1(a)はセラミック繊維
1と可燃性の繊維(例えば、ポリエステル繊維)2とが
混合された不織布の一部を示す模式図であり、図1
(b)は、(a)の不織布から得られた不織布製フィル
タの一部を示す模式図である。
【0016】フィルタを構成するセラミック繊維1は相
互に絡み合うとともに、交差部において結合物質3によ
り結合されている。結合物質3としては無機バインダの
焼結物、金属酸化物、メッキ層などがある。そして、フ
ィルタはセラミック繊維1の体積含有率が3%以下(例
えば、1%)となるように構成されている。この値は気
孔率に換算すると97%以上(例えば、99%)とな
る。また、結合物質3による結合は、ディーゼルエンジ
ンの排ガスフィルタとして使用した際、フィルタ4の形
態保持が可能な強度(0.5kg/cm2 )を有する程
度の密度で形成されている。なお、気孔率(%)とはフ
ィルタの体積から繊維(結合物質3等の固形物を含む)
の体積を差し引いた値をフィルタの体積で割った値に1
00を掛けたものであり、100から気孔率を差し引た
値が繊維の体積含有率(%)となる。
【0017】このフィルタを使用してディーゼルエンジ
ンの排ガス中のパティキュレートを捕集した結果、図2
(a)に示すように、フィルタ4の厚さ方向の大部分が
捕集層5として機能し、パティキュレートが厚さ方向に
幅広く分布して捕集されるのが確認された。即ち、気孔
率を99%と大きくしても、セラミック繊維1が交差部
において結合物質3により結合されて、三次元網目構造
を構成するため、排ガスの圧力でフィルタ4が変形せ
ず、深層ろ過によりパティキュレートが捕集されること
が確認された。
【0018】比較のため気孔率93%となるように調製
した不織布製フィルタの場合は、図2(b)に示すよう
に、フィルタ4の表面付近が捕集層5として機能し、大
部分のパティキュレートがフィルタ4の表面で捕集され
るのが確認された。
【0019】次に前記の不織布製フィルタの製造方法を
説明する。図3(a)に示すように、セラミック繊維
(比重:2.8)1と、増量材としての可燃性の繊維
(この実施の形態ではポリエステル繊維(比重:0.9
3))2とを金網6上に交互に複数層ずつマット状に敷
き詰める。次に図3(b)に示すように、その上方に配
置した多数のノズル7から圧縮空気を噴射して、セラミ
ック繊維及びポリエステル繊維を互いに絡ませてマット
8を形成する。図3(c)に示すように、セラミック繊
維及びポリエステル繊維を絡合させると、単に積層した
状態よりも嵩が小さくなる。なお、ニードルパンチによ
りセラミック繊維及びポリエステル繊維を互いに絡ませ
てマット化してもよい。
【0020】次にこのマットに無機バインダを噴霧す
る。噴霧は単にマットの表面のみに行うのではなく、噴
霧ノズルをマットの内部に侵入させた状態でも行い、マ
ットを構成するセラミック繊維の交差部に均等に無機バ
インダを付着させる。次に加熱により無機バインダを硬
化させて結合物質3とする。最後にマット全体を800
°C程度に加熱してポリエステル繊維を燃焼除去する
と、セラミック繊維1が交差部において結合物質3によ
り結合された三次元網目構造の不織布製フィルタが得ら
れる。気孔率はセラミック繊維とポリエステル繊維の割
合とマット形成処理の程度により変更できる。ポリエス
テル繊維の量を増すか、あるいはマット形成処理を少な
くすると気孔率を高くすることができる。
【0021】セラミック繊維をマット状に堆積させると
ともに、形態保持機能を持たせるために圧縮空気の噴射
やニードルパンチでセラミック繊維相互を絡合させた場
合は、気孔率は90〜97%となる。しかし、この実施
の形態の製造方法では、ポリエステル繊維が最終的に燃
焼除去されるため、セラミック繊維とポリエステル繊維
とが絡合された状態において気孔率が90〜97%であ
っても、最終製品である不織布製フィルタの気孔率を9
7%以上にすることができる。
【0022】この実施の形態では前記の効果の他に以下
の効果を有する。 (イ) 不織布製フィルタは、ディーゼルエンジンの排
ガスフィルタとして使用した際、フィルタ4の形態保持
が可能な強度(0.5kg/cm2 )を有する程度の密
度で結合物質3による結合が形成されている。従って、
ディーゼルエンジンの排ガスフィルタとして使用した場
合、フィルタ4の気孔率は、深層ろ過によりパティキュ
レートのろ過が行われる値に保持され、エンジンの背圧
がパティキュレートの燃焼除去を必要とする値に達する
までの捕集量が多くなる。その結果、フィルタの大型化
を伴わずにフィルタの再生周期を長くできる。
【0023】(ロ) セラミック繊維1の交差部が結合
物質3により結合されているため、繊維が損傷した場合
も当該繊維の飛散を防止できる。 (ハ) 不織布中のセラミック繊維1の体積含有率の調
整を、セラミック繊維1と混合する可燃性の繊維2の量
及びマット形成処理の程度を変更することにより簡単に
できる。
【0024】(ニ) セラミック繊維1と可燃性の繊維
2との混合が乾燥状態で行われるため、マットが形成さ
れた状態で各繊維間に存在する空隙が占める割合が、湿
式でマットを形成する場合に比較して大きくなり、気孔
率の大きな最終製品を得易くなる。また、湿式でマット
を形成する場合は乾燥工程を必要とするが、乾式のため
乾燥工程が不要となり、製造工程が簡単になり、量産に
適する。
【0025】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、例えば次のように具体化してもよい。 (1) 前記実施の形態において、増量材として可燃性
の繊維2に代えて可燃性の粉体や粒子を使用してもよ
い。この場合も、セラミック繊維1の間に可燃性の粉体
や粒子が存在する状態でセラミック繊維相互が圧縮空気
の噴射やニードルパンチにより交錯されてマットが形成
されると、セラミック繊維1間に可燃性の粉体や粒子が
混合された状態となる。その結果、前記実施の形態の場
合と同様に最終製品の気孔率を97%以上とすることが
できる。
【0026】(2) 可燃性の繊維、粉体あるいは粒子
を増量材として使用する代わりに、水溶性でかつ耐熱性
を有する粒子(例えば、塩化ナトリウム等の水溶性の無
機塩)を増量材として使用してもよい。この場合、マッ
ト形成後に増量材の融点より低い温度で無機バインダー
の硬化処理を行ってセラミック繊維の交差部を結合物質
3で結合する。その後、マットに水を掛けるか、水槽を
通過させることにより増量材を除去する。増量材を燃焼
除去する場合と異なり、増量材を回収してその再使用が
可能となる。
【0027】(3) 結合物質3の原料として無機バイ
ンダーを使用する代わりに、有機金属前駆体を使用して
もよい。例えば、アルミニウムイソプロポキシド及びマ
グネシウムイソプロポキシドのベンゼン溶液を噴霧し
て、セラミック繊維1の交差部に付着させ、乾燥後、1
200°C以上で焼成して、金属酸化物からなる結合物
質3とする。この場合、結合物質3の生成と可燃性の繊
維2の燃焼除去とが平行して行われる。
【0028】(4) 前記実施の形態においてマットの
形成を乾式ではなく湿式で行ってもよい。例えば、セラ
ミック繊維1と可燃性の繊維2とを無機バインダーを含
有する水溶液内で混合し、その溶液を抄紙機に供給して
マットを抄造する。無機バインダーは可燃性の繊維2よ
りセラミック繊維1に対して親和性があるため、セラミ
ック繊維1同士の交差部には無機バインダーがより多く
付着した状態となる。次にマットを乾燥するとともに無
機バインダーを固化させて結合物質3とする。次にマッ
トを高温(例えば、800°C以上)下に置いて可燃性
の繊維2を燃焼除去する。無機バインダーは可燃性の繊
維2に対して親和性が低いため、可燃性の繊維2全体が
無機バインダーに被覆されることはない。従って、可燃
性の繊維2は完全に燃焼除去される。
【0029】(5) 湿式で不織布を形成する場合、結
合物質3をメッキで形成する。例えば、セラミック繊維
1と可燃性の繊維2とを無機バインダーを含まない水溶
液内で混合し、その溶液を抄紙機に供給してマットを抄
造する。その後、マットを無電解メッキ浴に浸漬してセ
ラミック繊維1の交差部にメッキを施して結合物質3を
形成する。メッキは可燃性の繊維2の表面にも施される
が、可燃性の繊維2の表面は凹凸が少ないため、セラミ
ック繊維1の表面と異なりメッキの付着強度が弱く、し
かもメッキが繊維全体を被覆することがない。従って、
乾燥後に加熱により可燃性の繊維2は確実に除去され
る。
【0030】(6) ディーゼルエンジンの排ガス処理
用に限らず、各種流体中の不純物の除去フィルタに適用
してもよい。 (7) 可燃性の繊維としてはポリエステル繊維に限ら
ず他の合成繊維フィラメント(例えば、ポリエチレン繊
維、ポリスチレン繊維、ポリプロピレン繊維等)を使用
してもよい。
【0031】前記実施の形態及び変更例から把握できる
請求項記載以外の発明について、以下にその効果ととも
に記載する。 (1) 請求項1に記載の発明において、セラミック繊
維の体積含有率が1%以下で、0.5kg/cm2 の圧
力でも形態保持可能な強度を有する不織布製フィルタ。
この場合、ディーゼルエンジンのパティキュレート捕集
用フィルタとしてより適している。
【0032】(2) 請求項2及び請求項3に記載の発
明において、セラミック繊維と増量材との混合を乾燥状
態で行う。この場合、湿式でマットを形成する場合に比
較して、気孔率の大きな最終製品を得易くなる。また、
湿式でマットを形成する場合と異なって乾燥工程が不要
となり、製造工程が簡単になって量産に適する。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、ろ過機能が主として深層ろ過により発揮さ
れ、フィルタの大型化を伴わずにフィルタの再生周期を
長くでき、繊維が損傷した場合も当該繊維の飛散を防止
できる。
【0034】請求項2及び請求項3に記載の発明によれ
ば、請求項1に記載の不織布製フィルタを容易に製造で
きる。請求項3に記載の発明によれば、セラミック繊維
と増量材との混合が行い易く、乾式によるセラミック繊
維と増量材との混合によりセラミック繊維相互の間隔を
大きくすることが容易になるとともに、増量材の除去も
乾式で行われ、湿式に比較して製造が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は製造途中の不織布の一部を示す模式
図、(b)は完成品の不織布の一部を示す模式図。
【図2】 (a)は深層ろ過による捕集機能を示すフィ
ルタの模式図、(b)は表層ろ過による捕集機能を示す
フィルタの模式図。
【図3】 フィルタ製造工程の模式図。
【符号の説明】
1…セラミック繊維、2…可燃性の繊維、3…結合物
質、4…フィルタ、5…捕集層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック繊維からなる不織布製フィル
    タであって、セラミック繊維の体積含有率が3%以下
    で、かつセラミック繊維の交差部が無機物により結合さ
    れている不織布製フィルタ。
  2. 【請求項2】 セラミック繊維と燃焼又は溶解除去可能
    な増量材とを所定の割合で混合し、次に少なくともセラ
    ミック繊維の交差部を無機物製の結合物質により結合
    し、結合と平行してあるいは結合後に前記増量材を除去
    する不織布製フィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記増量材は可燃性の繊維であり、セラ
    ミック繊維の交差部が無機物製の結合物質により結合さ
    れた後、燃焼除去される請求項2に記載の不織布製フィ
    ルタの製造方法。
JP22397695A 1995-08-31 1995-08-31 不織布製フィルタ及びその製造方法 Pending JPH0966208A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005058908A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Japan Steel Works Ltd:The 低級炭化水素直接分解反応用触媒および低級炭化水素直接分解反応器ならびに低級炭化水素直接分解反応装置

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JP2005058908A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Japan Steel Works Ltd:The 低級炭化水素直接分解反応用触媒および低級炭化水素直接分解反応器ならびに低級炭化水素直接分解反応装置

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