JPH0965677A - モータの速度制御装置 - Google Patents

モータの速度制御装置

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JPH0965677A
JPH0965677A JP7219242A JP21924295A JPH0965677A JP H0965677 A JPH0965677 A JP H0965677A JP 7219242 A JP7219242 A JP 7219242A JP 21924295 A JP21924295 A JP 21924295A JP H0965677 A JPH0965677 A JP H0965677A
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frequency
control signal
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target
phase
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JP7219242A
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Kiyoshi Yamamoto
山本  清
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Hokuto Seigyo KK
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Hokuto Seigyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PLL制御とFGサーボを共用したモータの
速度制御装置において、速度振動(周波数振動)を抑制
することにより、周波数引き込み過程の初期における初
回到達時間を短縮化すること。 【解決手段】モータの速度制御装置においては、制御信
号補正回路10が周波数制御信号AFC及び位相制御信
号APCの電圧値の推移を監視して補正位相制御信号A
PC′を生成する。モータが起動すると、引込過程検出
回路11がこれを検出し、アナログスイッチ17の可動
接点が切り替わり、補正位相制御信号APC′が目標電
圧値φVS(=VCC/2)に固定される。このため、実際
は位相差が巡回していてもそれに伴うのこぎる波状の位
相差制御信号が混合回路7へは加わらず、固定された目
標電圧値φVSが印加するので、周波数(速度)の振動を
抑制することができ、周波数引き込み過程で目標周波数
までに到達する時間(初回到達時間)を短縮することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FGサーボとPL
L制御を併用したモータの速度制御装置に関し、特に、
PLL制御に起因する速度(周波数)振動を抑制する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】DCモータやブラシレスモータの非同期
モータの速度制御方式として、基準周波数fS とモータ
の回転に比例したパルスジェネレータFG(ACタコジ
ェネレータ,シャフト・エンコーダなど)の周波数fT
との位相差φを位相比較器で比較して、その位相が一致
するようにモータを駆動するPLL(位相同期ループ)
制御方式は、周波数比較制御(FGサーボ)方式に比
べ、飛躍的に安定性が高い。しかし、PLL制御は、基
準周波数fS とパルスジェネレータの比較周波数fTG
異なっていても、位相さえ一致していれば、位相同期過
程(ロックイン)がかかって、基準周波数fS 外の周波
数でもモータが安定に回転してしまうことが起こるた
め、本格的なPLL制御では、位相比較だけでなく、周
波数比較を並行して行い、誤動作を防ぐようにしてい
る。
【0003】図4は、従来のPLL制御とFGサーボを
共用した速度制御方式を示すブロック図である。この速
度制御方式は、基準周波数(指令又は目標)fS で発振
して基準信号θS を生成する基準発振器(OSC)1
と、制御対象のモータMの回転に比例したパルス周波数
(比較周波数)fT を持つ比較信号θT を生成するパル
スジェネレータFGと、その比較信号θT を増幅して波
形整形する増幅及び整形回路2と、周波数/電圧変換
(F/V変換)回路を有し、基準信号θS の基準周波数
S と比較信号θT の周波数fT を比較して誤差を電圧
に変換する周波数比較器(FC)3と、基準信号θS
位相と比較信号θT の位相を比較して位相差φを電圧に
変換するディジタル位相比較器(PC)4と、周波数比
較器(FC)3の比較出力をD/A変換して周波数制御
信号AFCとするD/Aコンパータ5と、位相比較器
(PC)4の比較出力をD/A変換して位相制御信号A
PCとするD/Aコンパータ6と、周波数制御信号AF
Cと位相制御信号APCを混合する混合回路(加算回
路)7と、加算された制御信号CTによりモータMを駆
動するモータ駆動回路(DCモータのときは電力増幅
器、ブラシレスモータのときは励磁切り換え回路)8と
を有して成る。
【0004】FGサーボにおける比較信号θT の周波数
T に対する周波数制御信号AFCの電圧特性は図5
(a)に示す如く、一般に基準周波数fS の前後周波数
でFGサーボがかかるようになっており、0〜下限周波
数f1 まで電源電圧Vcc、上限周波数f2 以上では電圧
ゼロであり、誤差ゼロの基準(目標)周波数fS では通
例Vcc/2になるように設定される。下限周波数f1
上限周波数f2 の範囲(周波数引き込み範囲)に比較周
波数fT が入ると、フィードバック制御によりやがて基
準(目標)周波数fS に収斂制定される。また、PLL
制御系の位相差φに対する位相制御信号APCの電圧特
性は図5(b)に示す如く、例えば位相差ゼロのときは
電圧ゼロで、比較信号θT の位相が遅れると共に比例し
て電圧値が大きくなり、遅れ位相差が360°で電源電
圧Vccとなる。モータの速度制御は位相差φがゼロでな
くとも一定位相差(定常位相誤差)で安定していれば良
いから、上記の特性では、目標位相差φS として通例1
80°が選定され、その際の位相制御信号APCの電圧
はVcc/2になるように設定される。なお、PLL制御
ではモータ自体が電圧制御発振器(VCO)と見做され
ている。
【0005】上記のPLL制御とFGサーボを共用した
非同期モータの速度制御方式(同期化制御系)では、周
波数制御信号AFCと位相制御信号APCが混合されて
いるため、位相制御信号APCがVcc/2の場合(位相
同期)でも、周波数制御信号AFCがVcc/2でないと
きにはロックがかからず、基準(目標)周波数fS 以外
で誤って安定してしまうことはなく、ロックの誤動作が
防止されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
モータの速度制御方式にあっては、次のような問題点が
ある。
【0007】 起動後、比較周波数fT がFGサーボ
範囲(周波数引き込み範囲f1 〜f2)に入ってから目
標周波数fS に到達するまでの時間(引き込み時間)が
長い。
【0008】即ち、起動時から目標周波数fS に達する
までの期間では、周波数制御信号AFCの電圧値が目標
値Vcc/2以上であるため、モータ回転の加速過程にあ
り、この過程では比較信号θT の位相と基準信号θS
位相との位相差φが0°→360°(0°)と巡回する
ことになり、360°と0°では位相制御信号APCが
ccだけ跳躍し、のこぎり波形となる。位相差φが18
0°〜360°では位相制御信号APCがVcc/2以上
であるため、モータが加速状態になり、位相差φが0°
〜180°では位相制御信号APCがVcc/2以下であ
るため、モータが減速状態になり、図6に示すように、
FGサーボ範囲でのPLL制御による速度振動が生じ
る。従って、周波数引き込み過程の初期ではこの速度振
動により目標周波数fS に達するまでの時間(引き込み
期間における初回到達時間)が遅くなるので、結果的に
周波数引き込み時間が長くなってしまう。
【0009】 モータが目標周波数fS に初回目に到
達してもこれを行き過ぎるので、前述したように、PL
L制御における位相差φの巡回に伴う位相差制御信号A
PCののこぎり波形による速度振動が生じているため、
図7(b)に示す斜線部分のように、目標周波数fS
既に超えている場合(周波数制御信号AFCがVcc/2
以下)でも位相制御信号APCが目標値Vcc/2以上に
なることがあり、モータは大きく加速されてしまうこと
がある。やがて、位相差φは180°未満となり、AP
Cが目標値Vcc/2以下の値となるものの(減速動
作)、その減速動作は制動するのではなく、励磁を弱め
負荷による自然減速を待つに過ぎないため、減速動作は
加速動作に比べて弱い。従って、目標周波数fS を超
え、出力トルクと負荷の折り合い点前後で加速・減速を
繰り返すため、周波数引き込み過程の後期で目標周波数
に初回目に到達した後も、周波数安定に到るまでに時間
(周波数安定時間)がかかることになる。
【0010】以上のように、PLL制御とFGサーボを
共用したモータの速度制御装置においては、PLL制御
の位相差の目まぐるしい巡回変動に起因し、起動期の周
波数引き込み過程や負荷変動時の同期保持過程でのモー
タの加速動作が周波数振動の引き金となっている。
【0011】ここで例えば、周波数制御信号AFCの電
圧範囲に比べ、位相制御信号APCの電圧範囲(ダイナ
ミックレンジ)を狭小にした場合、周波数引き込み過程
での周波数(速度)振動を抑制できるところであるが、
負荷変動時の同期保持過程ではそのロック範囲が狭くな
るので、負荷変動時にはたやすくロックが外れてしま
い、速度安定性を損なう。また、起動時にはFGサーボ
だけを働かせ、周波数引き込み過程が終了した時点でタ
イマーなどでPLL制御を働かせるようにすることがで
き、周波数引き込み過程での速度振動を無くすことが可
能であるものの、かかる場合も負荷変動時に対処できな
い。
【0012】そこで上記問題点に鑑み、本発明の第1の
課題は、PLL制御とFGサーボを共用したモータの速
度制御において、速度振動(周波数振動)を抑制するこ
とにより、周波数引き込み過程の初期における初回到達
時間を短縮化できるモータの速度制御装置を提供するこ
とにある。本発明の第2の課題は、速度振動(周波数振
動)を抑制することにより、周波数引き込み過程の後期
における周波数安定時間を短縮化できるモータの速度制
御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の講じた手段は、加速過程でのPLL制御に
よる位相差の巡回を無くすように位相差制御信号を所定
値に固定するようにしている。
【0014】即ち、本発明の第1の手段は、周波数比較
器からの周波数制御信号と位相比較器からの位相差制御
信号とを混合してFGサーボとPLL制御を併用したモ
ータの速度制御装置において、起動後に少なくとも周波
数引き込み過程であるか否かを検出する引込過程検出手
段と、比較周波数が目標周波数に到達したか否かを検出
する目標周波数クロス検出手段と、上記引込過程検出手
段の検出信号に基づき上記位相差制御信号の値を所定値
に固定すると共に、上記目標周波数クロス検出手段の検
出信号に基づき上記固定を解除する第1の位相差制御信
号補正回路とを有して成ることを特徴とする。
【0015】また、本発明の第1の手段は、周波数比較
器からの周波数制御信号と位相比較器からの位相差制御
信号とを混合してFGサーボとPLL制御を併用したモ
ータの速度制御装置において、比較周波数が目標周波数
に到達したか否かを検出する目標周波数クロス検出手段
と、位相差が目標位相差を超えたか否かを検出する目標
位相差クロス検出手段と、上記比較周波数が目標周波数
以上で上記位相差が上記目標位相差を超えたときは上記
位相差制御信号の値を所定値に固定すると共に、上記条
件以外は上記固定を解除する第2の位相差制御信号補正
回路とを有して成ることを特徴とする。
【0016】なお、本発明は、上記第1の手段と第2の
手段を併有する構成を採用できる。
【0017】まず、第1の手段においては、モータが起
動すると、起動時の加速過程でしばらく推移するが、少
なくとも周波数引き込み過程に入ると、引込過程検出手
段がこれを検出するので、第1の位相差制御信号補正回
路によって位相差制御信号の値が所定値に固定される。
このため、実際は位相差が巡回していてもそれに伴うの
こぎり波形の位相差制御信号が混合手段に加わらず、固
定された所定値が印加するようになっているので、周波
数(速度)の振動を抑制することができる。このため、
周波数引き込み過程で目標周波数までに到達する時間を
短縮することができる。
【0018】ところで、周波数引き込み過程では比較周
波数が目標周波数に初回目に到達してもこれをやや行き
過ぎるので、PLL制御における位相差の巡回に伴う位
相差制御信号ののこぎり波形による速度振動が生じてし
まう。しかし、第2の手段においては、比較周波数が目
標周波数以上になり、位相差が目標電圧値を超えると目
標位相差クロス検出手段がこれを検出するので、第2の
位相差制御信号補正回路によって位相差制御信号の値が
所定値に固定される。このため、周波数(速度)の振動
を抑制することができ、周波数安定になるまでの時間を
短縮できる。
【0019】従って、第1及び第2の手段を採用する場
合には、周波数引き込み過程の初期及び後期で時間短縮
を図ることができ、短い引き込み期間のモータ速度制御
が実現できる。また、周波数安定後はPLL制御がかか
っているので、同期保持範囲が広く、負荷変動等に起因
する同期外れを抑制できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0022】図1は、本発明の実施例に係るモータの速
度制御装置を示すブロック図である。本例のモータの速
度制御装置は、基準(目標)周波数fS で発振して基準
信号θS を生成する基準発振器(OSC)1と、制御対
象のモータMの回転に比例したパルス周波数(比較周波
数)fT を持つ比較信号θT を生成するパルスジェネレ
ータFGと(ACタコジェネレータ,シャフト・エンコ
ーダなど)、その比較信号θT を増幅して波形整形する
増幅及び整形回路2と、周波数/電圧変換(F/V変
換)回路を有し、基準信号θS の基準周波数fS と比較
信号θT の周波数fT を比較して誤差を電圧に変換する
周波数比較器(FC)3と、基準信号θSの位相と比較
信号θT の位相を比較して位相差φを電圧に変換するデ
ィジタル位相比較器(PC)4と、周波数比較器(F
C)3の比較出力をD/A変換して周波数制御信号AF
Cとするディジタル/アナログ変換器5と、位相比較器
(PC)4の比較出力をD/A変換して位相制御信号A
PCとするディジタル/アナログ変換器6と、周波数制
御信号AFC及び位相制御信号APCの電圧値の推移を
監視して補正位相制御信号APC′を生成する制御信号
補正回路10と、周波数制御信号AFCと補正位相制御
信号APC′を混合(加算)して制御信号CTを生成す
る混合回路(加算回路)7と、制御信号CTによりモー
タMを駆動するモータ駆動回路(DCモータのときは電
力増幅器、ブラシレスモータのときは励磁切り換え回
路)8とを有して成る。
【0023】なお、本例においては、周波数比較器3の
比較信号θT の周波数fT に対する周波数制御信号AF
Cの電圧特性は図5(a)に示す特性であり、また、位
相比較器4の位相差φに対する位相制御信号APCの電
圧特性は図5(a)に示す特性である。
【0024】制御信号補正回路10は、例えば2つのコ
ンパレータと論理ゲートで構成されされ、周波数制御信
号AFCの電圧値が上限閾値以下で下限閾値以上である
ことを判定することにより系が周波数引き込み過程にあ
るか否かを検出する引込過程検出回路11と、例えばコ
ンパレータで構成され、周波数制御信号AFCと目標周
波数fS に対応した目標電圧値FVS(=VCC/2)とを
比較することにより比較周波数fT が目標周波数fS
超えたか否かを検出する目標周波数クロス検出回路12
と、例えばRSフリップ・フロップで構成され、引込過
程検出回路11からの高レベルの非引込検出信号D1で
セットされ、目標周波数クロス検出回路12からの高レ
ベルの周波数クロス検出信号D2でリセットされる第1
の切替え制御信号作成回路13と、例えばコンパレータ
で構成され、位相制御信号APCと目標位相差180°
に対応した目標電圧値φVS(=VCC/2)とを比較する
ことにより位相差φが目標位相差180°を超えたか否
かを検出する目標位相差クロス検出回路14と、論理積
ゲートで構成され、目標周波数クロス検出回路12から
の高レベルの周波数クロス検出信号D2と目標位相差ク
ロス検出回路14からの高レベルの位相差クロス検出信
号D3を2入力とする第2の切替え制御信号作成回路1
5と、論理和ゲートで構成され、第1の切替え制御信号
作成回路13からの高レベルの初期切替え制御信号S1
と第2の切替え制御信号作成回路15からの高レベルの
後期切替え制御信号S2とから合成切替え制御信号Sを
作成する切替え制御信号合成回路16と、合成切替え制
御信号Sにより位相制御信号APC又は目標位相差18
0°に対応した目標電圧値φVS(=VCC/2)と切り換
えて補正位相制御信号APC′として混合回路7の一方
入力に供給するアナログスイッチ(切替え回路)17と
を有している。
【0025】ここで、引込過程検出回路11,目標周波
数クロス検出回路12,切替え制御信号合成回路16及
びアナログスイッチ17は、周波数引き込み過程の初期
での補正位相制御信号APC′を作成する初期(第1)
位相差制御信号補正回路を構成している。また、目標周
波数クロス検出回路12,目標位相差クロス検出回路1
4,第2の切替え制御信号作成回路15,切替え制御信
号合成回路16及びアナログスイッチ17は、周波数引
き込み過程の後期での補正位相制御信号APC′を作成
する後期(第2)位相差制御信号補正回路を構成してい
る。
【0026】次に、本例のモータ速度制御過程を説明す
る。
【0027】まず、モータが起動すると、図2(a)に
示す如く、周波数制御信号AFCが電源電圧Vccとな
り、起動時の加速過程でしばらく推移する。この起動期
においては、引込過程検出回路11が周波数の引き込み
範囲外であることを示す高レベルの非引込検出信号D1
をすぐに出力するため、第1の切替え制御信号作成回路
13がセットされて、高レベルの初期切替え制御信号S
1が送出される。これにより合成切替え制御信号Sが高
レベルとなるので、アナログスイッチ17の可動接点は
目標電圧値φVS(=VCC/2)の接点に接続し、補正位
相制御信号APC′は位相比較器4からの位相制御信号
APCの値に拘わらず、図2(b)に示す如く、強制的
に目標電圧値φVSに固定される。
【0028】やがて、モータ速度が増し、比較周波数f
T が下限周波数f1 を超え、周波数引き込み過程に入り
と、引込過程検出回路11がそれを検出し、信号D1が
低レベルに戻る。この周波数引き込み過程に入ってから
も、第1の切替え制御信号作成回路13がセットされた
ままであるので、図2(b)に示す如く、補正位相制御
信号APC′は目標電圧値φVS(=VCC/2)に維持さ
れている。このため、周波数引き込み過程の初期におい
ては周波数制御のみが機能しており、図2(a)に示す
ように周波数制御信号AFCが指数関数的に目標周波数
S に収斂して行くため、PLL制御の位相差の巡回変
動が発生せず、周波数引き込み過程の初期における周波
数振動は起こらない。従って、引き込み過程では可及的
に目標周波数fS に到達するため、初回到達時間の短縮
化を図ることができる。実機に上記回路を組み込んで実
測した結果、速度の振動は減り、初回到達時間は従前に
比べ1/5程度に短縮された。
【0029】比較周波数fT が目標周波数fS に最初に
到達すると、目標周波数クロス検出回路12がこれを検
出するため、高レベルの周波数クロス検出信号D2が発
生し、これにより第1の切替え制御信号作成回路13が
リセットされて、信号S1即ち信号Sが低レベルとな
り、アナログスイッチ17の可動接点は位相制御信号A
PCの接点に接続し、補正位相制御信号APC′は位相
制御信号APCと等しくなる。このため、引き込み過程
で目標周波数fS に到達した後は、PLL制御が機能す
る。
【0030】周波数引き込み過程では比較周波数fT
目標周波数fS に初回目に到達してもこれをやや行き過
ぎるので、前述したように、PLL制御における位相差
φの巡回に伴う位相差制御信号APCののこぎり波形に
よる速度振動が生じてしまう。しかし、本例では、比較
周波数fT が目標周波数fS 以上(周波数制御信号AF
Cの値が目標電圧値FVS(=VCC/2)以下)になる
と、目標周波数クロス検出回路12がこれを検出し、高
レベルの周波数クロス検出信号D2が発生すると共に、
位相差φが180°〜360°であるとき(位相差制御
信号APの値が目標電圧値φVS(=VCC/2)以下であ
るとき)には目標位相差クロス検出回路14がこれを検
出し、高レベルの位相差クロス検出信号D3が発生する
ので、第2の切替え制御信号作成回路15が後期切替え
制御信号S2を出力し、合成切替え制御信号Sが高レベ
ルになる。この結果、アナログスイッチ17の可動接点
は目標電圧値φVS(=VCC/2)の接点に接続し、補正
位相制御信号APC′は位相比較器4からの位相制御信
号APCの値に拘わらず、図3(b)に示す如く、強制
的に目標電圧値φVSに固定される。このため、目標周波
数以上でのPLL制御による加速誤動作が無くなるた
め、フィードバック系での行き過ぎ周波数の引き戻し作
用が強くなり、周波数の振動(発振)が少なくなる。従
って、周波数引き込み過程での目標周波数に到達した
後、周波数安定に到る期間を短縮することができる。
【0031】やがて周波数が安定すると、PLL制御が
機能し、位相同期過程に目標位相差(定常位相差)18
0°になるよう位相制御され、高精度の速度制御が達成
あされる。ここで、負荷変動が生じても、PLL制御が
機能しており、同期保持範囲が広くなっているので、モ
ータの脱調の危険が少ない。
【0032】本例では起動加速期では補正位相制御信号
APC′が目標電圧値φVS(=VCC/2)になるように
設定されている。このため、混合回路7の混合出力は3
CC/2となっているが、これはモータ駆動回路のオペ
アンプの基準電圧以上としてあるので、強い起動加速が
生じるようになっている。なお、起動加速期では補正位
相制御信号APC′の値がVCCになるように設定するこ
ともできる。かかる場合、引込過程検出回路11は周波
数引き込み状態を検出すると高レベルの検出信号D1を
生じるように構成する。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、位相比
較器からの位相差制御信号をそのまま混合手段に加える
のではなく、周波数推移や位相差推移を監視しながら、
加速過程でのPLL制御による位相差の巡回を無くすよ
うに位相差制御信号を所定値に切替え固定するようにし
ていることを特徴とするものであるから、次のような効
果を奏する。
【0034】 起動後、少なくとも周波数引き込み過
程に入ると、引込過程検出手段がこれを検出するので、
第1の位相差制御信号補正回路によって位相差制御信号
の値が所定値に固定される。このため、周波数(速度)
の振動を抑制することができ、周波数引き込み過程で目
標周波数までに到達する時間(初回到達時間)を短縮化
することができる。
【0035】 比較周波数が目標周波数以上になり、
位相差が目標電圧値を超えると目標位相差クロス検出手
段がこれを検出するので、第2の位相差制御信号補正回
路によって位相差制御信号の値が所定値に固定される。
このため、周波数(速度)の振動を抑制することがで
き、周波数安定になるまでの時間(周波数安定時間)を
短縮できる。
【0036】 第1及び第2の手段を併有する場合に
は、周波数引き込み過程の初期及び後期で時間短縮を図
ることができ、短い引き込み期間のモータ速度制御が実
現できる。また、周波数安定後はPLL制御がかかって
いるので、同期保持範囲が広く、負荷変動等に起因する
同期外れを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るモータの速度制御装置を
示すブロック図である。
【図2】(a)は上記実施例において特に周波数引き込
み過程初期での時間対周波数制御信号AFCの値の推移
を示すグラフ、(b)は上記実施例において特に周波数
引き込み過程初期での時間対位相差制御信号APCの値
の推移を示すグラフである。
【図3】(a)は上記実施例において特に周波数引き込
み過程後期での時間対周波数制御信号AFCの値の推移
を示すグラフ、(b)は上記実施例において特に周波数
引き込み過程後期での時間対位相差制御信号APCの値
の推移を示すグラフである。
【図4】従来のPLL制御とFGサーボを共用したモー
タの速度制御装置を示すブロック図である。
【図5】(a)は周波数比較器の比較周波数fT 対周波
数制御信号AFCの特性を示すグラフ、(b)は位相比
較器の位相差φ対位相差制御信号APCの特性を示すグ
ラフである。
【図6】図4に示すモータの速度制御装置において時間
対周波数制御信号AFCと位相差制御信号APCの和の
値の推移を示すグラフである。
【図7】図4に示すモータの速度制御装置において周波
数引き込み過程での時間対周波数制御信号AFCの値の
推移を示すグラフ、(b)は図4に示すモータの速度制
御装置において周波数引き込み過程での時間対位相差制
御信号APCの値の推移を示すグラフである。
【符号の説明】
1…基準発振器(OSC) 2…増幅及び整形回路 3…周波数比較器 4…位相比較器 5,6…ディジタル/アナログ変換器 7…混合回路 8…モータ駆動回路 10…制御信号補正回路 11…引込過程検出回路 12…目標周波数クロス検出回路 13…第1の切替え制御信号作成回路 14…目標位相差クロス検出回路 15…第2の切替え制御信号作成回路 16…切替え制御信号合成回路 17…アナログスイッチ fS …基準(目標)周波数 fT …比較周波数 φ…位相差 φVS…目標位相差の目標電圧値 FVS…目標周波数の目標電圧値 APC′…補正位相制御信号 AFC…補正周波数制御信号。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数比較器からの周波数制御信号と位
    相比較器からの位相差制御信号とを混合してFGサーボ
    とPLL制御を併用したモータの速度制御装置におい
    て、起動後に少なくとも周波数引き込み過程であるか否
    かを検出する引込過程検出手段と、比較周波数が目標周
    波数に到達したか否かを検出する目標周波数クロス検出
    手段と、前記引込過程検出手段の検出信号に基づき前記
    位相差制御信号の値を所定値に固定すると共に、前記目
    標周波数クロス検出手段の検出信号に基づき前記固定を
    解除する第1の位相差制御信号補正回路とを有して成る
    ことを特徴とするモータの速度制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、位相差が目標位相差
    を超えたか否かを検出する目標位相差クロス検出手段
    と、前記比較周波数が前記目標周波数以上で前記位相差
    が前記目標位相差を超えたときは前記位相差制御信号の
    値を所定値に固定すると共に、前記条件以外は前記固定
    を解除する第2の位相差制御信号補正回路とを有して成
    ることを特徴とするモータの速度制御装置。
  3. 【請求項3】 周波数比較器からの周波数制御信号と位
    相比較器からの位相差制御信号とを混合してFGサーボ
    とPLL制御を併用したモータの速度制御装置におい
    て、比較周波数が目標周波数に到達したか否かを検出す
    る目標周波数クロス検出手段と、位相差が目標位相差を
    超えたか否かを検出する目標位相差クロス検出手段と、
    前記比較周波数が目標周波数以上で前記位相差が前記目
    標位相差を超えたときは前記位相差制御信号の値を所定
    値に固定すると共に、前記条件以外は前記固定を解除す
    る第2の位相差制御信号補正回路とを有して成ることを
    特徴とするモータの速度制御装置。
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