JP2760884B2 - ブラシレスdcモータの制動方法と制動装置 - Google Patents

ブラシレスdcモータの制動方法と制動装置

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JP2760884B2 JP2168895A JP16889590A JP2760884B2 JP 2760884 B2 JP2760884 B2 JP 2760884B2 JP 2168895 A JP2168895 A JP 2168895A JP 16889590 A JP16889590 A JP 16889590A JP 2760884 B2 JP2760884 B2 JP 2760884B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はブラシレスDCモータに関し、特にブラシレス
DCモータの制動に関する。
[従来の技術] ハードディスクドライブ装置、光ディスクドライブ装
置等においては、ディスクを急速に加速・減速すること
が望まれる。ディスクを減速する時は、ディスクを駆動
するモータを制動することが望ましい。
第3図は従来の技術によるモータの制動回路を示す。
モータドライブIC13からは、制御された電流がステー
タコイル11に供給される。ステータコイル11には、それ
ぞれノイズを吸収するためのスナバー回路14が接続され
ている。ステータコイルの周囲に配置されたロータは永
久磁石を有する。ステータコイル11で駆動されたロータ
は、回転することによって、その周囲に振動する磁場を
発生させる。この磁場によって、ホール素子15はホール
電圧を生じ、キャパシタ16両端間に電圧を蓄積させる。
この電圧はモータドライブIC13に供給され、ロータの回
転モニタ信号を形成する。このモニタ信号に基づいてス
テータコイル11に供給される電流が制御される。なお、
少なくとも1つのホール素子からの信号は図中オペアン
プ17で図示された増幅器に供給され、ロータの回転速度
を表わすFG信号を形成する。このFG信号は、キャパシタ
C7を介してモータブレーキIC23に供給される。
制動/駆動を指示するSPON端子からは、駆動時0レベ
ル、制動時1レベルの信号が供給される。このSPON信号
は、積分回路26、オア回路28を介してモータドライブIC
13の逆転トルク発生指示端子18に供給される。モータブ
レーキICには水晶発振子21を含む発振回路22が接続され
ており、この発振信号は分周回路24によって分周されて
より低い周波数の基準信号を形成する。基準信号と、キ
ャパシタC7を介して供給されたFG信号とは、比較回路25
によって比較され、その差に基づいて制動制御信号を発
生する。この制動制御信号は積分回路27を介してモータ
ドライブIC13の制御端子19に供給され、回転速度に応じ
た制動を実行させる。オア回路28の出力端子は、ダイオ
ードD1によって比較回路25の出力側に接続される。
このような構成により、SPON信号がハイレベルとなっ
て制動が指示された場合、モータドライブIC13に制動指
示が与えられる。ロータの回転が高い間は比較回路25か
ら制動制御信号がモータドライブIC13の端子19に送ら
れ、十分量の制動がかけられる。ロータの回転が次第に
低下し、所定の値(たとえば定速回転速度の1/8)に達
すると、比較回路25の出力が変化し、制御回路29の出力
信号を反転させてローレベルにする。このローレベルが
モータドライブIC13の端子18に供給されると制動動作が
停止する。しかし、オア回路28には積分回路26が接続さ
れているので、ある時間が経過した後制御回路29の出力
変化がモータドライブIC13に伝達される。この間に最後
の制動が行なわれる。
すなわち、ロータが制動されて減速され、所定回転速
度に達すると、モータブレーキIC23からは制動解除の信
号が発生されるが、この制動解除信号は所定時間経過後
にモータドライブIC13に伝達される。この所定時間内に
ロータはさらに制動され、ほぼ回転速度0の状態にな
る。なお、FG信号はトランジスタTr1を介してSPFG端子
に信号を形成する。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上説明した従来の技術によれば、ロータの回転がモ
ニタされ、ロータ制動信号によってロータの回転が所定
回転速度まで低下した時に、制動解除信号が発生され、
所定時間経過後に制動が解除される。しかしながら、ロ
ータの定速回転速度が高い場合、ロータのイナーシャが
変化した場合等、このような制御によってロータの回転
を短時間にかつ正確に停止させることは容易でない。
本発明の目的は、ロータの回転を短時間にかつ正確に
停止させることのできるブラシレスDCモータの制動方法
と制動装置を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明のブラシレスDCモータの制動方法は、ブラシレ
スDCモータのロータの回転を制動する方法であって、ロ
ータの回転を表わす信号と第1の基準信号とを比較し、
ステータコイルにロータを逆転させる方向の力を発生さ
せる電流を流すように制御する制御信号を供給する工程
と、ロータの回転数が所定値以下に低下した時、ロータ
の回転を表わす信号と第1の基準信号より周波数の低い
第2の基準信号とを比較し、ステータコイルにロータを
逆転させる方向の力を発生させる電流を流すように制御
する制御信号を供給する工程とを含む。
[作用] ロータの回転を表わす信号と比較すべき信号として、
第1の基準信号とそれよりも周波数の低い第2の基準信
号とを用いるため、常にロータの回転速度を高精度に知
ることができる。
このため、十分低い回転速度を基準回転速度として設
定し、ロータの回転速度がこの値まで低下した時に、残
り所定時間の制動を付与することにより、モータのロー
タを正確にかつ迅速に停止させることが可能となる。
[実施例] 第1図に本発明の実施例によるブラシレスDCモータの
制動装置を概略的に示す。
図において、モータ1は永久磁石を有するロータと、
コイルを有するステータとを含む。このステータコイル
に制御電流源8から電流が供給され、ロータを回転させ
る。ロータの回転はモニタ手段2によってモニタされ、
回転速度を表わすFG信号が発生される。このFG信号は、
比較・制動回路7に供給されると共に、スイッチ素子3
の接続を制御する。スイッチ素子3には第1基準信号源
4、第2基準信号源5、(必要に応じ、さらに第3基準
信号源6等)の複数の基準信号源が接続され、その中の
1つが選択的に接続される。第1基準信号源4は周波数
F1の基準信号を発生する。同様第2基準信号源5、第3
基準信号源6はより低い周波数の第2および第3の周波
数F2、F3の基準信号を発生する。スイッチ素子3の可動
接点がこれらの基準信号源のいずれかに接続されること
により、周波数F1、F2、F3のいずれかの信号が比較・制
動回路7に供給される。比較・制動回路7はFG信号と、
基準信号の周波数を比較し、その差に基づいた制動信号
を制御電流源8に供給する。制御電流源8からはモータ
1のロータを停止させるための電流が供給される。制動
の進行と共に基準信号の周波数を減少させることによ
り、制動の精度が向上し、正確にモータ1のロータの回
転が停止される。
このようなブラシレスDCモータの制動動作を第2図を
参照して説明する。
まず、制動モードが開始すると、ステップS1において
ロータの回転速度がモニタされ、回転速度がFGとして設
定される。次にステップS2において、モニタした回転速
度FGが所定回転速度N0よりも大きいか否かが判定され
る。ロータの回転速度の方が高い時は、YESの矢印にし
たがってステップS3に移り、FG信号と第1基準信号源の
基準信号F1との差がΔFとして記憶される(ステップS
3)。次にこの周波数差ΔFに基づいて制御信号が発生
し(ステップS4)、その制御信号に基づいた制動が実行
される(ステップS5)。たとえば制動された電流がステ
ータコイルに供給される。制動動作に応じてロータの回
転速度が低下していくと、ステップS2における判定がや
がてNOに変化する。FG信号がN0と等しいか、もしくはN0
よりも小さくなった時は、NOの矢印にしたがってステッ
プS6に移り、FG信号が第2の基準回転速度N1よりも大き
いか否かが判定される。FGがN1よりも大きい時は、YES
の矢印にしたがってステップS7に移り、FG信号とF2信号
との差をΔFとして記憶する。この周波数差ΔFに基づ
いて、制御信号が発生させられる(ステップS8)。この
制御信号によって制動が働き、ロータの回転はさらに低
下する(ステップS9)。
やがて、ロータの回転が低下し、FGがN1と等しいかさ
らに小さくなった時は、ステップS6の矢印NOにしたがっ
てステップS10が実行される。すなわち、その後制動を
行なう時間がタイマによって設定される。この設定時
間、モータをさらに制動する(ステップS11)。このよ
うにしてロータを停止状態に導く。
なお、第2図においては、2つの基準信号を用いる場
合を説明したが、基準信号源の数は任意に選ぶことがで
きる。
第4図は本発明の具体的実施例によるブラシレスDCモ
ータの制動装置を示す回路図である。
図において、ブラシレスDCモータのステータコイル11
にはスナバー回路14を介してモータドライブIC13から制
御された電流が供給されている。また、ホール素子15は
モータのロータ近傍に設けられ、ロータの回転をモニタ
する。ホール素子15の出力電圧は、キャパシタC11、C1
2、C13を介してモータドライブIC13に供給され、ロータ
の回転モニタ信号を形成する。1つのホール素子(図で
はH3)からの信号は、ロータの回転速度を表わすFG信号
形成に用いられている。このFG信号は、キャパシタC7
介してモータブレーキIC23に供給されている。
本実施例においては、モータドライブICとして、たと
えば型番HA13403MPとして入手できるもの、モータブレ
ーキICとして、たとえば型番TC9203Fとして入手できる
ものを用いる。モータ停止を表示するSPON信号のハイレ
ベルが発生すると、モータブレーキIC23の制動指示端子
31がハイレベルになり、モータドライブIC13の逆転トル
ク発生指示端子18にハイレベルが供給される。FG信号と
比較する基準信号は2段に切換えられ、モータの回転速
度が定速回転速度の1/16になるまで逆転トルクが発生す
る。モータブレーキIC23自体はFG信号が1/8に低下する
と、制動を解除するタイプのものである。従来は、この
制動解除を積分回路で遅延させ、その間に残りの制動を
実行させていた。
本実施例においてはこのような遅延を用いず、モータ
の回転速度が1/16まで低下した時に制動を解除する。
水晶振動子21を含む発振回路22は発振出力をモータブ
レーキIC23の分周回路24に供給する。分周回路24は分周
によって形成した基準信号を端子32に供給する。
端子32の基準信号は、一方では直接、他方ではフリッ
プフロップFF2を介してマルチプレクサMXに供給され
る。フリップフロップFF2を介した基準信号は周波数が1
/2に減少している。
マルチプレクサMXはこれら2つの基準信号のうちの一
方を選択して比較回路25に供給する。ここで、FG信号と
基準信号との差が大きすぎると、モータブレーキICがリ
セットしてしまうので注意が必要である。このため、破
線で囲んだ基準信号切換制御回路35のような構成を取っ
ている。FG信号はトランジスタTr1を介して、オペアン
プOP1のマイナス端子に供給される。オペアンプOP1は、
反転した出力信号を形成し、抵抗R6、R7を介してキャパ
シタC6を充電する。このキャパシタC6の端子電圧は他の
オペアンプOP2の正端子に供給される。オペアンプOP2の
出力信号は、フリップフロップFF1のD端子に供給され
る。フリップフロップFF1のCP端子には、トランジスタT
r1のコレクタ端子に形成されるSPFG信号が印加される。
FG信号の周波数が低下してくると、SPFG信号の周期は
長くなる。すると、キャパシタC6に蓄積される電荷が増
加し、キャパシタC6の端子電圧は増大する。この変化を
検出することにより、回転速度を検出し、フリップフロ
ップFF1のQ端子から制御信号を発生し、マルチプレク
サMXで選択する基準信号をフリップフロップFF2のQ端
子から得られるものに切換える。
比較回路25はキャパシタC7を介して供給されるFG信号
とマルチプレクサMXから供給される基準信号とを比較す
る。
すなわち、FG信号から形成されたロータの回転速度を
表わす信号が、その大きさによって基準信号F1ないし
は、その1/2の周波数を有する基準信号F2と比較され、
その差に基づく信号を制御端子38、39に供給する。この
制御端子38、39から制御信号がモータドライブIC13の端
子19に供給される。すなわち、第3図の回路において
は、比較すべき基準信号が1種類であり、所定回転速度
に到達した後は時間で制動を制御したが、本実施例の場
合はロータの回転速度が第1回転速度まで低下すると、
基準信号が高い周波数から低い周波数に切換えられ、第
2回転速度に達するまで制動が実効される。回転速度に
基づいて制動を制御するため、イナーシャ変化等の影響
を受けず、モータ制動の精度が向上する。
なお、基準信号の切替えは、たとえば、定格回転速度
1/4に回転速度が低下した時に行なわれるように基準信
号切換制御回路35のパラメータを選択する。
基準周波数は2種類でなく第1図に示したように3種
類以上としてもよい。また、第2基準信号の周波数は第
1基準信号の周波数の1/2に限らない。たとえば、1/4や
1/6としてもよい。制動すべきモータの種類性質によっ
て選択すればよい。また、第3図に示したタイマ制御を
さらに組合せてもよい。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこ
れらに制限されるものではない。たとえば、種々の変
更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明で
あろう。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、複数の周波数
の基準信号を用いることにより、モータの回転速度をよ
り広い範囲でモニタしつつ制動を実行することにより、
迅速かつ精度よくブラシレスDCモータを停止させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例によるブラシレスDCモータの
制動装置を示す回路図、 第2図は、本発明の実施例によるブラシレスDCモータの
制動方法を説明するためのフローチャート、 第3図は、従来の技術によるブラシレスDCモータの制動
装置を示す回路図、 第4図は、本発明の実施例によるブラシレスDCモータの
制動装置を示す回路図である。 図において、 1……ブラシレスDCモータ 2……モニタ素子 3……スイッチ素子 4、5、6……基準信号源 7……比較・制動回路 8……制御電流源 13……モータドライブIC 23……モータブレーキIC 35……基準信号切換制御回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブラシレスDCモータのロータの回転を制動
    する方法であって、 ロータの回転を表わす信号と第1の基準信号とを比較
    し、ステータコイルにロータを逆転させる方向の力を発
    生させる電流を流すように制御する制御信号を供給する
    工程と、 ロータの回転数が所定値以下に低下した時、ロータの回
    転を表わす信号と第1の基準信号より周波数の低い第2
    の基準信号とを比較し、ステータコイルにロータを逆転
    させる方向の力を発生させる電流を流すように制御する
    制御信号を供給する工程とを含むブラシレスDCモータの
    制動方法。
  2. 【請求項2】前記第2の基準信号は前記第1の基準信号
    を分周することによって得る請求項1記載のブラシレス
    DCモータの制御方法。
  3. 【請求項3】永久磁石を含むロータと、 駆動用磁場を発生するためのコイルを含むステータと、 ロータの回転を検出し、回転速度を表わす信号を発生す
    る検出手段と、 第1の周波数の第1基準信号を発生する第1基準信号源
    と、 前記第1の周波数より低い第2の周波数の第2基準信号
    を発生する第2基準信号源と、 前記回転速度を表わす信号に基づき、第1基準信号と第
    2基準信号のうちの1つを選択的に選ぶスイッチ手段
    と、 前記スイッチ手段の出力信号と前記回転速度を表わす信
    号とを比較し、前記ロータの回転に制動をかけるための
    制御信号を発生する制御回路と、 前記制御回路の出力する制御信号に基づき、ステータの
    コイルに供給する電流を制御する手段と を含むブラシレスDCモータの制動装置。
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