JPH09163779A - モータの速度制御装置 - Google Patents

モータの速度制御装置

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JPH09163779A
JPH09163779A JP7321655A JP32165595A JPH09163779A JP H09163779 A JPH09163779 A JP H09163779A JP 7321655 A JP7321655 A JP 7321655A JP 32165595 A JP32165595 A JP 32165595A JP H09163779 A JPH09163779 A JP H09163779A
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JP
Japan
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period
control signal
voltage
acceleration
motor
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Application number
JP7321655A
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Inventor
Kiyoshi Yamamoto
山本  清
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Hokuto Seigyo KK
Original Assignee
Hokuto Seigyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PLL制御とFGサーボを共用したモータの
速度制御装置において、モータ加速過程での速度振動を
抑制すること。 【解決手段】 加速期APC転移防止回路20は、周波
数制御信号AFCを臨界電圧FVSと比較して加速期を判
定する加速期判定回路21と、位相差制御信号APCを
最高近傍電圧φVMAXと比較して転移を予見するAPC下
降転移判定回路22と、回路21,22の出力から加速
期のAPC下降転移の発生を予見する加速期APC転移
判定回路23と、リセット信号を作るインバータINV
1と、回路23の出力が高レベルになるとQ出力が高レ
ベルにセットされる共に、インバータINV1の高レベ
ル出力によりリセットされる加速期補正期間指定回路2
4と、回路24の高レベルのQ出力により加速促進電圧
5Vを選択して出力し、そのQ出力の低レベルによりA
PCを選択する電圧セレクタ25とから成る。加速過程
では混合回路7へ不連続転移するAPCが出力されない
ため、速度振動が抑制され、また加速促進電圧5Vの供
給により速度達成するまでが短時間となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FGサーボとPL
L制御を併用したモータの速度制御装置に関し、特に、
PLL制御に起因する速度(周波数)振動を抑制する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】DCモータやブラシレスモータ等の非同
期モータの速度制御方式として、基準(目標)周波数f
S とモータの実回転速度に比例したパルスジェネレータ
FG(ACタコジェネレータ,シャフト・エンコーダな
ど)の周波数fT との位相差φを位相比較器で比較し
て、その位相差が定常になるようモータを駆動するPL
L(位相同期ループ)制御方式は、周波数比較制御(F
Gサーボ)方式に比べ、位相同期により飛躍的に速度安
定性が高い。しかし、PLL制御は、基準周波数fS
パルスジェネレータの比較周波数fT とが異なっていて
も、両者の位相差さえ定常となれば、位相同期過程(ロ
ックイン)が効き、基準周波数fS 以外の周波数でもモ
ータが安定に定速回転してしまうことが起こり得るた
め、本格的なPLL制御では、位相比較制御だけでな
く、周波数比較制御を並行して行い、ロックインの誤動
作を防ぐようにしている。
【0003】図4は、従来のPLL制御とFGサーボを
併用した速度制御方式を示すブロック図である。この速
度制御方式は、基準(指令又は目標)周波数fS を持つ
基準信号θS を発振する基準発振器(OSC)1と、制
御対象のモータMの実回転速度に比例したパルス周波数
(比較周波数)fT を持つ比較信号θT を生成するパル
スジェネレータFGと、その比較信号θT を増幅して波
形整形する増幅及び整形回路2と、周波数/電圧変換
(F/V変換)回路を具備し、基準信号θS の基準周波
数fS と比較信号θT の比較周波数fT を比較して所定
プロファイルの周波数・電圧変換特性に応じた電圧を出
力する周波数比較器(FC)3と、基準信号θS の位相
と比較信号θT の位相を比較してその位相差φに応じた
電圧を出力するディジタル位相比較器(PC)4と、周
波数比較器3の出力をD/A変換してアナログ信号の周
波数制御信号AFCとするD/Aコンバータ5と、位相
比較器4の出力をD/A変換してアナログ信号の位相制
御信号APCとするD/Aコンバータ6と、周波数制御
信号AFCと位相制御信号APCを混合する混合回路
(加算回路)7と、加算されたモータ制御信号CTによ
りモータMを駆動するモータ駆動回路(DCモータのと
きは電力増幅器、ブラシレスモータのときは励磁切り換
え回路)8とを有して成る。
【0004】FGサーボにおける比較信号θT の比較周
波数fT に対する周波数制御信号AFCの周波数・電圧
特性は、図5(a)に示すプロファイルの如く、一般に
基準周波数fS の前後周波数でFGサーボがかかるよう
になっており、0〜下限周波数f1 までは電源電圧
cc、上限周波数f2 以上では電圧ゼロであり、誤差ゼ
ロの基準(目標)周波数fS では例えばVcc/2になる
ように設定される。下限周波数f1 〜上限周波数f2
範囲(周波数引き込み範囲)に比較周波数fT が入る
と、フィードバック制御によりやがて基準(目標)周波
数fS にモータ速度が収斂する。また、PLL制御系の
位相差φに対する位相制御信号APCの位相差・電圧特
性は、図5(b)に示すプロファイルの如く、例えば位
相差0°のときは電圧ゼロで、比較信号θT の位相が基
準信号θS の位相より遅れるにつれ比例して電圧値が大
きくなり、遅れ位相差が360°で電源電圧Vccとな
る。位相同期過程では位相差φがゼロでなくとも一定位
相差(定常位相誤差)となれば良い。その定常位相誤差
は負荷条件で決定される。例えば、負荷が大きい場合は
位相制御信号APCは高い電圧で安定し、負荷が小さい
場合は位相制御信号APCは低い電圧で安定する。な
お、PLL制御ではモータ自体が電圧制御発振器(VC
O)と見做されている。
【0005】上記のPLL制御とFGサーボを併有した
非同期モータの速度制御方式(同期化制御系)では、周
波数制御信号AFCと位相制御信号APCが混合されて
いるため、位相制御信号APCが目標値の場合(位相同
期)でも、周波数制御信号AFCが目標値でないときに
はロックがかからず、基準(目標)周波数fS 以外で誤
って安定してしまうことはなく、ロックの誤動作が防止
されている。
【0006】ところで、図4に示すモータの速度制御方
式においては、例えば位相同期過程で低速回転から高速
回転に速度変更を行う場合、目標周波数fS をより高い
周波数に上げると、かかる状態では相対的に比較周波数
T が低いため、比較信号θT の位相は基準信号θS
位相に対して相対的に遅れて行くため、位相差φが時間
(T)推移と共に0°→360°へ単調増加し、位相制
御信号APCは、図6(a)に示す如く、位相差φが3
60°(0°)にて下降跳躍で転移するサイクルを繰り
返す。時間の経過により比較周波数fT は目標周波数f
S に近づくので、位相制御信号APCの電圧変化率が緩
くなり、転移周期が長くなるが、やがて目標周波数fS
に達するとモータの負荷(軽重)の如何に応じ位相制御
信号APCは一定電圧となる。
【0007】また、例えば位相同期過程で高速回転から
低速回転に速度変更を行う場合、目標周波数fS をより
低い周波数に下げると、かかる状態では相対的に比較周
波数fT が高いため、比較信号θT の位相は基準信号θ
S の位相に対して相対的に進んで行くため、位相差φが
時間推移と共に360°→0°へ単調減少し、位相制御
信号APCは、図6(b)に示す如く、位相差φが0°
(360°)にて上昇跳躍で転移するサイクルを繰り返
す。時間の経過により比較周波数fT は目標周波数fS
に近づくので、位相制御信号APCの電圧変化率が緩く
なり、転移周期が長くなるが、やがて目標周波数fS
達するとモータの負荷(軽重)の如何に応じ位相制御信
号APCは一定電圧となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
モータの速度制御方式にあっては、次のような問題点が
ある。
【0009】 起動後、比較周波数fT がFGサーボ
範囲(周波数引き込み範囲f1 〜f2)に入ってから目
標周波数fS に到達するまでに要する時間(引き込み時
間)が長い。即ち、下限周波数f1 から目標周波数fS
に最初に達するまでの期間では、周波数制御信号AFC
の電圧値が目標値(例えばVcc/2)以上となっている
ため、モータ回転は加速過程にあり、この過程では比較
信号θT の位相と基準信号θS の位相との位相差φが3
60°→0°へ減少して巡回し、位相制御信号APCが
図7(b)に示すように上昇跳躍(上昇転移)すること
になる。位相差φが目標値以上のときはモータ加速に寄
与することとなるが、位相差φが目標値以下ではモータ
加速の足を引っ張り、FGサーボ範囲でのPLL制御に
よる速度振動が生じる。特に、加速過程での位相制御信
号APCの減速寄与分による減速期が周期的に生じてい
るため、目標周波数fS に最初に達するまでの時間(引
き込み期間における初回到達時間)が長くなっており、
結果的に周波数引き込み時間が長くなってしまう。
【0010】 モータが目標周波数fS に初回目に到
達してもイナーシャーによりこれを行き過ぎた場合(オ
ーバーシュート)、前述したように、PLL制御におけ
る位相差φが0°→360°へ増加して巡回し、位相制
御信号APCが図7(a)のように下降跳躍(下降転
移)し、モータは大きく加速されてしまうことがある。
やがて、位相差φは目標値以下の値となるものの(減速
動作)、その減速動作は制動するのではなく、励磁を弱
め負荷による自然減速を待つに過ぎないため、減速動作
は加速動作に比べて効きが弱い。従って、目標周波数f
S を超え、出力トルクと負荷との折り合い点前後で加速
・減速を繰り返すため(ハンチング)、周波数引き込み
過程で目標周波数に初回目に到達した後も、周波数安定
に到るまでに時間(周波数安定時間)がかかり、或いは
発振する。
【0011】 次に、周波数が目標周波数fS に安定
した位相同期過程において、モータ負荷が増加すると、
その際比較周波数fT は目標周波数fS よりも低くなり
脱調するので、遅れ位相差が増加して360°に達した
のち0°に戻るため、図7(a)に示す如く、位相制御
信号APCは負荷増加前の一定電圧v0 から上昇し、最
高電圧(電源電圧5V)に達して0Vに下降跳躍するサ
イクルが繰り返される。
【0012】斜線部分は負荷増加前の一定電圧v0 以下
となっているため、負荷増加による加速過程における短
期的な減速寄与分に相当しており、それ故、脱調回復に
は速度振動を伴いながら、位相制御信号APCは負荷増
加前の電圧v0 よりも高い電圧vH に安定する。このた
め、速度復旧時間が長くなる。
【0013】 他方、また、位相同期過程においてモ
ータ負荷が減少すると、その際比較周波数fT は目標周
波数fS よりも高くなり脱調するので、位相差が減少し
て0°に達したのち360°に戻るため、図7(b)に
示す如く、位相制御信号APCは負荷増加前の一定電圧
0 から下降し、最低電圧(0V)に達して5V(電源
電圧)に上昇跳躍するサイクルが繰り返される。斜線部
分は負荷増加前の一定電圧v0 以上となっているため、
負荷増加による減速過程における短期的な加速寄与分に
相当しており、それ故、脱調回復には速度振動を伴いな
がら、位相制御信号APCは負荷増加前の電圧v0 より
も低い電圧vL に安定する。このため、速度復旧時間が
長くなる。
【0014】以上のように、モータ起動時の周波数引き
込み過程やモータ負荷の変動に起因する速度復旧過程で
は、基準信号の位相と比較信号の位相との位相差が36
0°(0°)を超えて巡回的に移り行くため、位相制御
信号APCの値が周期的に不連続転移するので、速度振
動が生じ、起動から周波数安定に到る過程や速度復旧過
程の速度増減の滑らかさに欠け、また時間を要してい
る。
【0015】ここで例えば、周波数制御信号AFCの電
圧範囲に比べ、位相制御信号APCの電圧範囲(ダイナ
ミックレンジ)を狭小にした場合、周波数引き込み過程
での周波数(速度)振動を抑制できるところであるが、
負荷変動時の同期保持過程ではそのロック範囲が狭くな
るので、負荷変動時にはたやすくロックが外れてしま
い、速度安定性を損なう。また、起動時にはFGサーボ
だけを働かせ、周波数引き込み過程が終了した時点でタ
イマーなどでPLL制御を働かせるようにすることがで
き、周波数引き込み過程での速度振動を無くすことが可
能であるものの、かかる場合も負荷変動時に対処できな
い。
【0016】そこで上記問題点に鑑み、本発明の第1課
題は、PLL制御とFGサーボを併用したモータの速度
制御方式において、モータ加速過程での位相制御信号の
周期的な不連続転移を防止することにより、滑らか且つ
可及的な速度調整を可能とするモータの速度制御装置を
提供することにある。本発明の第2課題は、PLL制御
とFGサーボを併用したモータの速度制御方式におい
て、モータ減速過程での位相制御信号の周期的な不連続
転移を防止することにより、滑らか且つ可及的な速度調
整を可能とするモータの速度制御装置を提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の講じた手段は、加速過程や減速過程でのP
LL制御による位相差の巡回による位相差制御信号の不
連続転移を直前で所定値に固定するようにしている。
【0018】即ち、本発明の第1の手段は、周波数比較
器からの周波数制御信号と位相比較器からの位相制御信
号とを混合してFGサーボとPLL制御を併用したモー
タの速度制御装置において、上記周波数制御信号及び上
記位相制御信号に基づいてモータ加速期での上記位相制
御信号の電圧値の不連続転移を直前判定する加速期電圧
転移判定手段と、上記位相制御信号に基づいてモータ加
速期の終期を判定する加速期終了判定手段と、上記加速
期電圧転移判定手段の出力及び上記加速期終了判定手段
の出力を基にモータ加速期での補正期間を指定する加速
期補正期間指定手段と、加速期補正期間指定手段により
指定された補正期間に亘り前記位相差制御信号に代えて
加速促進電圧を切り換え出力する加速期信号切り換え手
段とを有して成ることを特徴とする。
【0019】本発明の第2の手段は、周波数比較器から
の周波数制御信号と位相比較器からの位相制御信号とを
混合してFGサーボとPLL制御を併用したモータの速
度制御装置において、上記周波数制御信号及び上記位相
制御信号に基づいてモータ減速期での上記位相制御信号
の電圧値の不連続転移を直前判定する減速期電圧転移判
定手段と、上記位相制御信号に基づいてモータ減速期の
終期を判定する減速期終了判定手段と、上記減速期電圧
転移判定手段の出力及び上記減速期終了判定手段を基に
モータ減速期での補正期間を指定する減速期補正期間指
定手段と、上記減速期補正期間指定手段により指定され
た補正期間に亘り上記位相制御信号に代えて減速促進電
圧を切り換え出力する減速期信号切り換え手段とを有し
て成ることを特徴とする。
【0020】なお、本発明は、上記第1の手段と第2の
手段を併有する構成を採用できる。
【0021】〔作用〕まず、第1の手段においては、モ
ータが加速過程に入り、位相制御信号の電圧値が不連続
転移の直前になると、これを加速期電圧転移判定手段が
判別し、加速期補正期間指定手段が作動して加速期信号
切り換え手段が位相制御信号の代わりに加速促進電圧を
切り換え出力するので、モータがより一層加速されて目
標速度に短時間で到達する。目標速度に到達すると、こ
れを加速期終了判定手段が判定し、加速期補正期間指定
手段により加速期信号切り換え手段が元の位相制御信号
を切り換え出力する。このため、加速過程では不連続転
移する位相制御信号が混合されずに済み、速度振動が抑
制されると共に、加速促進電圧の供給により目標速度に
達成するまで短時間となる。
【0022】また、第2の手段においては、モータが減
速過程に入り、位相制御信号の電圧値が不連続転移の直
前になると、これを減速期電圧転移判定手段が判別し、
減速期補正期間指定手段が作動して減速期信号切り換え
手段が位相制御信号の代わりに減速促進電圧を切り換え
出力するので、モータがより一層減速されて目標速度に
短時間で到達する。目標速度に到達すると、これを減速
期終了判定手段が判定し、減速期補正期間指定手段によ
り減速期信号切り換え手段が元の位相制御信号を切り換
え出力する。このため、減速過程では不連続転移する位
相制御信号が混合されずに済み、速度振動が抑制される
と共に、減速促進電圧の供給により目標速度に達成する
まで短時間となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0025】図1は、本発明の実施例に係るモータの速
度制御装置を示すブロック図である。本例のモータの速
度制御装置は、基準(目標又は指定)周波数fS を持つ
基準信号θS を発振する基準発振器(OSC)1と、制
御対象のモータMの実回転速度に比例したパルス周波数
(比較周波数)fT を持つ比較信号θT を生成するパル
スジェネレータFGと(ACタコジェネレータ,シャフ
ト・エンコーダなど)、その比較信号θT を増幅して波
形整形する増幅及び整形回路2と、周波数/電圧変換
(F/V変換)回路を具備し、基準信号θS の基準周波
数fS と比較信号θT の周波数fT を比較して所定の周
波数・電圧特性に応じた電圧を出力する周波数比較器
(FC)3と、基準信号θS の位相と比較信号θT の位
相を比較してその位相差φに応じた電圧を出力するディ
ジタル位相比較器(PC)4と、周波数比較器3の出力
をD/A変換してアナログ信号の周波数制御信号AFC
とするディジタル/アナログ変換器5と、位相比較器4
の出力をD/A変換してアナログ信号の位相制御信号A
PCとするディジタル/アナログ変換器6と、周波数制
御信号AFC及び位相制御信号APCの電圧値の推移を
監視して補正位相制御信号Vmを生成する制御信号補正
回路10と、周波数制御信号AFCと補正位相制御信号
Vmを混合(加算)して制御信号CTを生成する混合回
路(加算回路)7と、制御信号CTによりモータMを駆
動するモータ駆動回路(DCモータのときは電力増幅
器、ブラシレスモータのときは励磁切り換え回路)8と
を有して成る。
【0026】なお、本例においては、周波数比較器3の
比較信号θT の周波数fT に対する周波数制御信号AF
Cの周波数・電圧特性は図5(a)に示す特性であり、
また、位相比較器4の位相差φに対する位相制御信号A
PCの位相差・電圧特性は図5(b)に示す特性として
ある。
【0027】本例の制御信号補正回路10は加速期AP
C転移防止回路20と減速期APC転移防止回路30と
から成る。加速期APC転移防止回路20は、コンパレ
ータで構成され、周波数制御信号AFCの電圧値が臨界
電圧FVS(例えば2.5 V)を超えるか否かを比較して加
速期を予見又は判定する加速期判定回路21と、コンパ
レータで構成され、位相制御信号APCが最高近傍電圧
φVMAX(例えば4.5 V)を超えるか否かを比較して36
0°の転移近傍角であることを予見又は判定するAPC
下降転移判定回路22と、論理積ゲートで構成され、加
速期判定回路21の出力とAPC下降転移判定回路22
の出力とから加速期のAPC下降転移の発生を予見又は
判定する加速期APC転移判定回路23と、加速期判定
回路21の出力を反転させてリセット信号を作るインバ
ータINV1と、SRフリップフロップで構成され、加
速期APC転移判定回路23の出力が高レベルになると
Q出力が高レベルにセットされる共に、インバータIN
V1の出力が高レベルになるとQ出力が低レベルにリセ
ットされる加速期補正期間指定回路24と、マルチプレ
クサで構成され、加速期補正期間指定回路24の高レベ
ルのQ出力により電圧5Vを選択して出力すると共に、
そのQ出力の低レベルにより位相制御信号APCを選択
して出力する電圧セレクタ25とを有している。
【0028】他方、減速期APC転移防止回路30は、
コンパレータで構成され、周波数制御信号AFCの電圧
値が臨界電圧FVS(例えば2.5 V)以下であるか否かを
比較して減速期を予見又は判定する減速期判定回路31
と、コンパレータで構成され、位相制御信号APCが最
低近傍電圧φVMIN(例えば0.5 V)以下になるか否かを
比較して0°の転移近傍角であることを予見又は判定す
るAPC上昇転移判定回路32と、論理積ゲートで構成
され、減速期判定回路31の出力とAPC上昇転移判定
回路32の出力とから減速期のAPC上昇転移の発生を
予見又は判定する減速期APC転移判定回路33と、減
速期判定回路31の出力を反転させてリセット信号を作
るインバータINV2と、SRフリップフロップで構成
され、減速期APC転移判定回路33の出力が高レベル
になるとQ出力が高レベルにセットされる共に、インバ
ータINV2の出力が高レベルになるとQ出力が低レベ
ルにリセットされる減速期補正期間指定回路34と、マ
ルチプレクサで構成され、減速期補正期間指定回路34
の高レベルのQ出力により電圧0Vを選択して出力する
と共に、そのQ出力の低レベルにより位相制御信号AP
Cを選択して出力する電圧セレクタ25とを有してい
る。位相制御信号APCに対して補正電圧を間挿して補
正信号を作成する電圧セレクタ25は、アナログマルチ
プレクサは勿論のこと、オペアンプ加算やダイオード加
算などの様々な方法で実現できる。また、本例では、加
速期判定回路21,APC下降転移判定回路22,減速
期判定回路31,APC上昇転移判定回路32はコンパ
レータで構成してあるが、ディジタル/アナログ変換器
5,6のデジタル入力を予め比較しても良い。
【0029】次に、本例のモータ速度制御過程を説明す
る。
【0030】周波数引き込み過程での初回到達時期や位
相同期過程おけるモータ負荷の増加に起因する速度復旧
過程では、加速動作となっているため、図2(a)に示
す如く、周波数制御信号AFCの電圧値が臨界電圧FVS
(例えば2.5 V)を超えると、加速期APC転移防止回
路20が作動し、加速期判定回路21がその超過を検出
してその出力を高レベルとする。その際比較周波数fT
は目標周波数fS よりも低くなり脱調するので、遅れ位
相差が増加して360°に達したのち0°に戻るため、
位相制御信号APCは負荷増加前の一定電圧v0 から上
昇し、最高電圧(電源電圧5V)に達して0Vに下降跳
躍するサイクルが繰り返される。しかし、図2(b)に
示す如く、位相制御信号APCが最初の0°→360°
に単調増加する過程において、最高近傍電圧φVMAX(例
えば4.5 V)に達すると、これをAPC下降転移判定回
路22が検出し、その出力を高レベルとする。これによ
って、加速期APC転移判定回路23の出力が高レベル
となるので、加速期補正期間指定回路24のQ出力が高
レベルとなり、電圧セレクタ25からは図2(b)に示
す如く位相制御信号APCに代わって最高電圧Vcc=5
Vが出力される。このため、混合回路7へは周期的に下
降転移する位相制御信号APCが加わらず、加速動作に
寄与する最高固定電圧5Vが加わるようになっているの
で、加速過程では速度振動が抑制され、円滑且つ短時間
に目標速度の達成が実現される。
【0031】位相制御信号APCが最高電圧5Vに固定
されると、より一層急速に加速されることになるため、
周波数制御信号AFCが図2(a)に示す如く臨界電圧
VS(例えば2.5 V)にまで可及的に減少する。このた
め、加速期判定回路21がこのクロスを検出し、加速期
補正期間指定回路24がリセットされることになり、電
圧セレクタ25からは図2(b)に示す如く元に戻って
位相制御信号APCが出力される。臨界電圧FVSに戻っ
た時点でオーバーシュートが少ないと、位相制御信号A
PCには上昇転移にまで到らないので、続けざまに減速
期APC転移防止回路30は作動しない。このオーバー
シュートを極力小さくするために、臨界電圧FVSを上昇
しきい値UTPと下降しきい値LTPに分け、下降しき
い値LTPを上昇しきい値UTPよりもやや高めに設定
すると、加速動作終了点より前もって最高電圧5Vの印
加を外すことができるため、機械的時定数によるオーバ
ーシュートを低減できる。
【0032】次に、周波数引き込み過程での周波数安定
時期や位相同期過程おけるモータ負荷の減少に起因する
速度復旧過程では、減速動作となっているため、図3
(a)に示す如く、周波数制御信号AFCの電圧値が臨
界電圧FVS(例えば2.5 V)以下になると、減速期AP
C転移防止回路30が作動し、減速期判定回路31がそ
の下降を検出してその出力を高レベルとする。その際比
較周波数fT は目標周波数fS よりも高くなり脱調する
ので、遅れ位相差が減少して0°に達したのち360°
に戻るため、位相制御信号APCは負荷増加前の一定電
圧v0 から下降し、最低電圧(0V)に達して5Vに上
昇跳躍するサイクルが繰り返される。しかし、図3
(b)に示す如く、位相制御信号APCが最初の360
°→0°に単調減少する過程において、最低近傍電圧φ
VMIN(例えば0.5 V)に達すると、これをAPC上昇転
移判定回路32が検出し、その出力を高レベルとする。
これによって、減速期APC転移判定回路33の出力が
高レベルとなるので、減速期補正期間指定回路34のQ
出力が高レベルとなり、電圧セレクタ25からは図3
(b)に示す如く位相制御信号APCに代わって最低電
圧0Vが出力される。このため、混合回路7へは周期的
に上昇転移する位相制御信号APCが加わらず、減速動
作に寄与する最低固定電圧0Vが加わるようになってい
るので、減速過程では速度振動が抑制され、円滑且つ短
時間に目標速度の達成が実現される。
【0033】位相制御信号APCが最低電圧0Vに固定
されると、より一層急速に減速されることになるため、
周波数制御信号AFCが図3(a)に示す如く臨界電圧
VS(例えば2.5 V)にまで可及的に増加する。このた
め、減速期判定回路31がこのクロスを検出し、減速期
補正期間指定回路34がリセットされることになり、電
圧セレクタ25からは図2(b)に示す如く元に戻って
位相制御信号APCが出力される。臨界電圧FVSに戻っ
た時点でオーバーシュートが少ないと、位相制御信号A
PCには下降転移にまで到らないので、続けざまに加速
期APC転移防止回路20は作動しない。このオーバー
シュートを極力小さくするために、臨界電圧FVSを上昇
しきい値UTPと下降しきい値LTPに分け、上昇しき
い値UTPを下降しきい値LTPよりもやや低めに設定
すると、減速動作終了点より前もって最低電圧0Vの印
加を外すことができるため、機械的時定数によるオーバ
ーシュートを低減できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、位相比
較器からの位相制御信号をそのまま混合手段に加えるの
ではなく、周波数推移や位相差推移を監視しながら、加
速過程や減速過程でのPLL制御による位相差の巡回を
実質的に無くすように位相制御信号を所定値に切替え固
定するようにしていることを特徴とするものであるか
ら、次のような効果を奏する。
【0035】 周波数引き込み過程での初回到達時期
や位相同期過程おけるモータ負荷の増加に起因する速度
復旧過程の如き、加速過程では、不連続転移する位相制
御信号が混合されずに済み、速度振動が抑制されると共
に、加速促進電圧の供給により目標速度に達成するまで
が短時間となる。
【0036】 周波数引き込み過程での周波数安定時
期や位相同期過程おけるモータ負荷の減少に起因する速
度復旧過程の如き、減速過程では、不連続転移する位相
制御信号が混合されずに済み、速度振動が抑制されると
共に、減速促進電圧の供給により目標速度に達成するま
でが短時間となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るモータの速度制御装置を
示すブロック図である。
【図2】(a)は上記実施例において加速過程での時間
対周波数制御信号AFCの値の推移を示すグラフ、
(b)は上記実施例において加速過程での時間対補正位
相差制御信号Vmの値の推移を示すグラフである。
【図3】(a)は上記実施例において減速過程での時間
対周波数制御信号AFCの値の推移を示すグラフ、
(b)は上記実施例において減速過程での時間対補正位
相差制御信号Vmの値の推移を示すグラフである。
【図4】従来のPLL制御とFGサーボを併用したモー
タの速度制御装置を示すブロック図である。
【図5】(a)は周波数比較器の比較周波数fT 対周波
数制御信号AFCの特性を示すグラフ、(b)は位相比
較器の位相差φ対位相差制御信号APCの特性を示すグ
ラフである。
【図6】(a)は図4に示すモータの速度制御装置にお
いて加速過程の位相差制御信号APCを示す波形図、
(b)は図4に示す速度制御装置において減速過程の位
相差制御信号APCを示す波形図である。
【図7】(a)は図4に示すモータの速度制御装置にお
いてモータ負荷増大時の復旧過程の位相差制御信号AP
Cを示す波形図、(b)は図4に示す速度制御装置にお
いてモータ負荷減少時の復旧過程の位相差制御信号AP
Cを示す波形図である。
【符号の説明】
1…基準発振器(OSC) 2…増幅及び整形回路 3…周波数比較器 4…位相比較器 5,6…ディジタル/アナログ変換器 7…混合回路 8…モータ駆動回路 10…制御信号補正回路 20…加速期APC転移防止回路 21…加速期判定回路 22…APC下降転移判定回路 23…加速期APC転移判定回路 24…加速期補正期間指定回路 25…電圧セレクタ 30…減速期APC転移防止回路 31…減速期判定回路 32…APC上昇転移判定回路 33…減速期APC転移判定回路 34…減速期補正期間指定回路 INV1,INV2…インバータ APC…位相制御信号 AFC…周波数制御信号 M…非同期モータ fS …基準(目標)周波数 fT …比較周波数 FVS…臨界電圧 φVMAX…最高近傍電圧 φVMIN…最低近傍電圧 VCC…電源電圧 φ…位相差 Vm…補正位相制御信号。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数比較器からの周波数制御信号と位
    相比較器からの位相制御信号とを混合してFGサーボと
    PLL制御を併用したモータの速度制御装置において、
    前記周波数制御信号及び前記位相制御信号に基づいてモ
    ータ加速期での前記位相制御信号の電圧値の不連続転移
    を直前判定する加速期電圧転移判定手段と、前記位相制
    御信号に基づいてモータ加速期の終期を判定する加速期
    終了判定手段と、前記加速期電圧転移判定手段の出力及
    び前記加速期終了判定手段の出力を基にモータ加速期で
    の補正期間を指定する加速期補正期間指定手段と、加速
    期補正期間指定手段により指定された補正期間に亘り前
    記位相制御信号に代えて加速促進電圧を切り換え出力す
    る加速期信号切り換え手段とを有して成ることを特徴と
    するモータの速度制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータの速度制御装置
    において、前記周波数制御信号及び前記位相制御信号に
    基づいてモータ減速期での前記位相制御信号の電圧値の
    不連続転移を直前判定する減速期電圧転移判定手段と、
    前記位相制御信号に基づいてモータ減速期の終期を判定
    する減速期終了判定手段と、前記減速期電圧転移判定手
    段の出力及び前記減速期終了判定手段の出力を基にモー
    タ減速期での補正期間を指定する減速期補正期間指定手
    段と、前記減速期補正期間指定手段により指定された補
    正期間に亘り前記位相制御信号に代えて減速促進電圧を
    切り換え出力する減速期信号切り換え手段とを有して成
    ることを特徴とするモータの速度制御装置。
  3. 【請求項3】 周波数比較器からの周波数制御信号と位
    相比較器からの位相制御信号とを混合してFGサーボと
    PLL制御を併用したモータの速度制御装置において、
    前記周波数制御信号及び前記位相制御信号に基づいてモ
    ータ減速期での前記位相制御信号の電圧値の不連続転移
    を直前判定する減速期電圧転移判定手段と、前記位相制
    御信号に基づいてモータ減速期の終期を判定する減速期
    終了判定手段と、前記減速期電圧転移判定手段の出力及
    び前記減速期終了判定手段を基にモータ減速期での補正
    期間を指定する減速期補正期間指定手段と、前記減速期
    補正期間指定手段により指定された補正期間に亘り前記
    位相制御信号に代えて減速促進電圧を切り換え出力する
    減速期信号切り換え手段とを有して成ることを特徴とす
    るモータの速度制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004004110A1 (ja) * 2002-06-27 2004-01-08 Nippon Sogo Seisaku Co., Ltd. 機械制御用基準発振器に原子周波数標準器を採用した超高安定な回転系の定速制御及び位置決め制御方法
KR100922387B1 (ko) * 2008-08-06 2009-10-19 (주)유스텍 모션 제어를 위한 2 포트 전송장치 및 방법

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