JPH0964631A - 位置検出方法 - Google Patents

位置検出方法

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JPH0964631A
JPH0964631A JP21461695A JP21461695A JPH0964631A JP H0964631 A JPH0964631 A JP H0964631A JP 21461695 A JP21461695 A JP 21461695A JP 21461695 A JP21461695 A JP 21461695A JP H0964631 A JPH0964631 A JP H0964631A
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ルミ子 米澤
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勇 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信フェーズドアレーアンテナの主ビーム方
向以外の位置からの受信により、送信フェーズドアレー
アンテナの素子アンテナの相対位置の変動を検出し、各
素子アンテナの励振位相を決定し、所望の方向に主ビー
ムを向けることを可能にする位置検出方法を得る。 【解決手段】 複数の素子アンテナの励振位相を制御し
て駆動するフェーズドアレーアンテナから成る送信アン
テナにおける上記複数の素子アンテナの初期設定からの
相対位置関係の変動と、所定の方向へ主ビームを指向す
る上記複数の素子アンテナの励振位相とを、上記送信ア
ンテナの所定の主ビーム方向外に設けた少なくとも4個
の受信アンテナで受信した位相と、上記受信アンテナの
位置と、上記素子アンテナの初期設定における相対位置
関係とに基づいて算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、送信フェーズド
アレーアンテナの各素子アンテナの初期設定からの相対
位置関係の変動と所定の方向へ主ビームを指向するため
の励振位相を、上記主ビーム方向外での受信により求め
る位置検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は特開昭62ー11305号公報
に示されたアンテナ送受信系であり、12は素子アンテ
ナ、13は移相器、15は送受切り換え機、16は受信
機である。上記アンテナ送受信系では、主ビームでの受
信により対向アンテナ14の電波を受けて素子電界ベク
トル回転法を用いて電子計算機17で処理をし、上記対
向アンテナ位置を各素子アンテナの位相より逆算して対
向アンテナ14の設定位置ずれを補正し、フェーズドア
レーアンテナの各素子の励振状態を診断するというもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の位置検出方法で
は、特に太陽光発電衛星からの送電を行う場合等、送信
電力が受信機の性能を上回り主ビームでの受信が困難な
場合や、あるいは測定受信点以外の方向に主ビームを向
けたい場合に、送信アンテナの素子アンテナの相対位置
関係が初期設定値から変動すると、ビーム制御に必要な
素子アンテナ位置の検出や、上記検出位置を用いた素子
アンテナ励振位相の決定ができないという問題点があっ
た。
【0004】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、送信フェーズドアレーアンテナ
の主ビーム方向以外の位置からの受信により、送信フェ
ーズドアレーアンテナの素子アンテナの相対位置の変動
を検出し、各素子アンテナの励振位相を決定し、所望の
方向に主ビームを向けることを可能にする位置検出方法
を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
位置検出方法は、複数の素子アンテナの励振位相を制御
して駆動するフェーズドアレーアンテナから成る送信ア
ンテナにおける上記複数の素子アンテナの初期設定から
の相対位置関係の変動と、所定の方向へ主ビームを指向
する上記複数の素子アンテナの励振位相とを、上記送信
アンテナの所定の主ビーム方向外に設けた少なくとも4
個の受信アンテナで受信した位相と、上記受信アンテナ
の位置と、上記素子アンテナの初期設定における相対位
置関係とに基づいて算出するものである。
【0006】請求項2の発明に係わる位置検出方法は、
複数の素子アンテナの励振位相を制御して駆動するフェ
ーズドアレーアンテナから成る送信アンテナにおける上
記複数の素子アンテナの初期設定からの相対位置関係の
変動と、所定の方向へ主ビームを指向する上記複数の素
子アンテナの励振位相とを、上記複数の素子アンテナの
初期設定からの相対位置関係の変動が直交位置座標の1
方向、2方向、または3方向のいずれかで無視可能な微
少である場合に、これらの場合に対応させて、上記送信
アンテナの所定の主ビーム方向外に設けた3個の受信ア
ンテナ、2個の受信アンテナ、または1個の受信アンテ
ナのいずれかで受信した位相と、上記受信アンテナの位
置と、上記素子アンテナの初期設定における相対位置関
係とに基づいて算出するものである。
【0007】請求項3の発明に係わる位置検出方法は、
請求項1または請求項2記載の位置検出方法において、
算出した変動と励振位相に含まれる自由度の補正方法と
して、送信アンテナの周波数を変化させ、複数の周波数
のそれぞれについて上記位置検出方法で算出した変動と
励振位相が、上記複数の周波数で一致するものを選択
し、算出結果とすることを特徴とするものである。
【0008】請求項4の発明に係わる位置検出方法は、
請求項1または請求項2記載の位置検出方法において、
算出した変動と励振位相に含まれる自由度の補正方法と
して、上記位置検出方法で算出した変動と励振位相と、
送信アンテナの所定の主ビーム方向外に新たに1個の受
信アンテナを設け、上記位置検出方法に用いた受信アン
テナの内の1個を上記新たに設けた受信アンテナに換え
て上記位置検出方法で算出した変動と励振位相とが一致
するものを選択し、算出結果とすることを特徴とするも
のである。
【0009】請求項5の発明に係わる位置検出方法は、
請求項1または請求項2記載の位置検出方法において、
算出した変動と励振位相に含まれる自由度の補正方法と
して、受信アンテナで受信した位相の2πの整数倍の自
由度を持たせた値を表す式と正しい位相値を表す式との
差分の絶対値の和を評価関数にとり、受信アンテナで受
信した位相と、上記受信アンテナの位置と、素子アンテ
ナの初期設定における相対位置関係とに基づいて、最急
降下法により上記評価関数が最小になるように算出した
変動と励振位相を算出結果とすることを特徴とするもの
である。
【0010】請求項6の発明に係わる位置検出方法は、
請求項1または請求項2記載の位置検出方法において、
算出した変動と励振位相に含まれる自由度の補正方法と
して、送信アンテナの周波数を変化させ、複数の周波数
のそれぞれについて受信アンテナで位相を受信し、上記
周波数の変化勾配と上記位相の変化勾配の関係から送信
アンテナと受信アンテナ間の距離を求め、受信アンテナ
で受信した位相に含まれる2πの整数倍の自由度を補正
し、次に上記補正後の位相と、上記受信アンテナの位置
と、上記素子アンテナの初期設定における相対位置関係
とに基づいて上記位置検出方法により変動と励振位相を
算出することを特徴とするものである。
【0011】請求項7の発明に係わる位置検出方法は、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置検出方法にお
いて、送信アンテナが衛星に搭載されている場合に、複
数の受信アンテナの内の少なくとも1個の受信アンテナ
を、静止衛星軌道上にある所定の静止衛星上に設置し、
その他の受信アンテナを地球上に設置して受信すること
を特徴とするものである。
【0012】請求項8の発明に係わる位置検出方法は、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置検出方法にお
いて、送信アンテナが衛星に搭載されている場合に、複
数の受信アンテナの全てを、静止衛星軌道上にある所定
の静止衛星上にそれぞれ設置して受信することを特徴と
するものである。
【0013】請求項9の発明に係わる位置検出方法は、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置検出方法にお
いて、送信アンテナが衛星に搭載されている場合に、複
数の受信アンテナの全てを、上記衛星の構体上に設置し
て受信することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施例1.図1はこの発明の一実施例の位置検出方法を
説明するための衛星からの受信システムの概念図で、1
は衛星、2はM個の素子アンテナを有する送信フェーズ
ドアレーアンテナから成る送信局、3はN個の受信局で
ある。
【0015】図1において、n(1≦n≦N)番目の受
信局3から送信局2のm(1≦m≦M)番目の素子アン
テナまでの距離をrn,m 、受信位相をφn,m 、m番目
の素子の励振位相をФm 、n番目の受信局で受信される
初期合成電界の位相をP0,nとするとき、n番目の受信
局で受信される送信局のm番目の素子アンテナの測定電
界En,m ejφn,m は次式で表わされる。なお、kは波
数である。
【0016】
【数1】
【0017】但し、E0,m 、φ0,m はm番目の素子アン
テナの放射電界ベクトルの振幅と位相である。従って位
相項は、次の式(2)となる。
【0018】
【数2】
【0019】なお、送信局の1番目の素子アンテナを基
準アンテナとする。ここで1番目の素子アンテナの受信
電界の位相項は、次の式(3)となる。
【0020】
【数3】
【0021】ここで、移相器により送信局2の各素子ア
ンテナの位相を順次変化させて、受信局3の受信電力の
変化を測定し、素子電界ベクトル回転法(電子情報通信
学会論文誌、’82/5、Vol.J65ーB、No.
5、PP.555〜560)を用いて計算処理を行うこ
とにより、各素子アンテナの振幅および位相を知ること
ができる。上記の方法により位相φn,m は測定できる。
【0022】受信局による初期位相の違いP0,n の項を
相殺するために、基準素子アンテナである1番目の素子
アンテナを基準にしたm番目の素子アンテナの相対位相
は上記式(2)と式(3)の差分をとることで導かれ
る。
【0023】
【数4】
【0024】ここで、位相の表示項を次のように置き換
える。
【0025】
【数5】
【0026】ここで,φn,m ′,Фm ′は1番目の素子
アンテナを基準にした相対位相である。次に上式につい
て遠方近似(rn,m ≫|ベクトルrm |)を行うと次の
式(6)が導かれる。
【0027】
【数6】
【0028】ここで、図2に示すように、基準素子アン
テナの位置を直交座標系の原点にとり、ベクトルvn は
基準素子アンテナである1番目の素子アンテナからn番
目の受信局への単位ベクトル、ベクトルrm は送信局2
の送信フェーズドアレーアンテナのm番目の素子アンテ
ナの基準素子アンテナからのベクトルであり、上記素子
アンテナの相対位置を示す。また、所望の方向にビーム
を向けたい時の相対位相をφ0,m ′、ビームを向けたい
所望の方向への基準素子アンテナである1番目の素子ア
ンテナからの単位ベクトルをベクトルv0 とすると、上
記同様に次の式が得られる。
【0029】
【数7】
【0030】次に、式(6)と式(7)の差分をとる
と、
【0031】
【数8】
【0032】ここで、送信フェーズドアレーアンテナ上
のm番目の素子アンテナの相対位置が変動したとき、初
期設定位置をベクトルrm0、変動分をベクトルΔrm と
して次のように各成分を定義する。
【0033】
【数9】
【0034】また、図2に示すように、z軸の方向を上
記ビームを向けたい所望の方向である単位ベクトルv0
の方向にとり、上記2つの単位ベクトルvn 、v0 の差
分を座標軸からの角度θn 、φn で表わすと次のように
なる。
【0035】
【数10】
【0036】これらの関係式から式(8)は次式の様に
表わせる。
【0037】
【数11】
【0038】これは未知数がφ0,m ′、xm 、ym 、z
m の4元の連立方程式であり、4個以上の受信局におい
て受信を行い、上記関係式を解くことで送信フェーズド
アレーアンテナの相対位置座標の変動および励振位相を
決定することができる。なお、送信フェーズドアレーア
ンテナの変動が、x、y、z軸の一方向または二方向で
零の場合には、3個以上または2個以上の受信局におけ
る受信で上記式(11)を解くことができ、また、ベク
トルΔrm と2つの単位ベクトルvn 、v0 の差分の内
積、Δrm ・(vn −v0 )が十分小さい場合には1個
の受信局における受信で上記式(11)を解くことがで
き、送信フェーズドアレーアンテナの相対位置座標の変
動および励振位相を決定することができる。
【0039】以上のように、この発明によれば、従来の
主ビームでの受信による素子電界ベクトル回転法での対
応が困難で、主ビーム外からの受信での対応が必要な、
例えば太陽光発電衛星からの大電力送電を行う場合等の
送信アンテナのビーム制御に必要なアンテナ位置の検出
や、上記検出位置を用いたアンテナ励振位相の決定に効
果を奏する。また、例えば衛星に搭載されたアンテナ等
のアクセス困難な環境に設置されているアンテナの初期
設定からの変形や変動の検出(展開形アレーの不完全展
開等の状態)および励振位相の決定が地上の数カ所の固
定受信局でできるという効果を奏する。また、主ビーム
外からの受信での対応が可能なため、多数方向へ送信す
る必要のアンテナにおいて、少数の検出用受信局でビー
ム制御に必要なアンテナ位置の検出や、上記検出位置を
用いたアンテナ励振位相の決定ができ、アンテナ検出用
の受信局アンテナが無い方向への主ビーム送信を可能に
する等の効果を奏する。なお、この発明によれば、衛星
搭載のフェーズドアレーアンテナに対して絶大な効果を
奏するが、以上のように、この発明はこれに限るもので
はない。
【0040】次に、上記実施例1に示した主ビーム外か
らの受信による位置検出方法を用いた場合を、従来の主
ビームでの受信による素子電界ベクトル回転法を用いた
場合と比較実験した結果を示す。図3に上記2方法を適
用して測定した実験系を、また、図4にそれぞれの場合
に求められた励振位相で被測定アレーアンテナを励振し
たときのアンテナパターンを示した。ここでの測定周波
数は11.85GHz、被測定アレーアンテナは8素子
(2×4配列)のものである。図4から上記実施例1の
位置検出方法によれば、従来の主ビームでの受信による
方法と良く一致した結果が得られることが分かる。ま
た、素子位置の変動を式(11)から求めた結果は、x
y座標に係わる相対的素子位置が、測定波長(約25m
m)の15%の誤差(3.75mm)で求まることが分
かった。
【0041】実施例2.図5はこの発明の他の実施例に
係るアンテナ送受信概念図であり、実線矢印で示す4は
周波数f1の電波、破線矢印で示す5は周波数f2の電
波であり、f1とf2は異なる周波数である。上記実施
例1の位置検出方法では、測定される位相φn,m は0〜
2πの範囲にあり、送信フェーズドアレーアンテナの相
対位置によっては2πの整数倍の自由度が存在し、従っ
て実施例1の位置検出方法で求めた位置座標および励振
位相にも自由度が含まれてくる。
【0042】本実施例は、前記実施例1における測定さ
れた受信位相φn,m の2πの整数倍の自由度を補正する
一手段を示すものであり、実施例1の手順を複数の異な
る周波数で繰り返して受信を行うものである。このとき
各周波数で2πの整数倍の自由度をもつ解がそれぞれ得
られるが、すべての周波数に共通する解はただ一つのみ
となる。従って、各周波数に共通する解を、上記送信フ
ェーズドアレーアンテナの位置座標および励振位相とし
て一意に決定することができる。
【0043】実施例3.図6はこの発明の他の実施例に
係るアンテナ送受信概念図である。本実施例において
は、前記実施例1における受信位相の2πの整数倍の自
由度を補正する手段として、更にもう1点の第(N+
1)個目の受信点を設け、図6に実線または破線で囲み
をして示すように、新たに受信点の組み合わせを変えて
再度N個の受信点で受信を行い、実施例1の手順を繰り
返し計算を行う。このとき実施例2と同様に、2πの整
数倍の自由度をもつ解が複数得られるが、上記組み合わ
せの変更により求められる送信アンテナの位置座標およ
び励振位相を1回目の組み合わせの結果と比較すると、
1回目の受信点の組み合わせと2回目の受信点の組み合
わせによる結果が等しくなる値はただ一つ存在する。こ
の1回目と2回目の結果が一致する解が求める位置座標
および励振位相である。
【0044】この方法は測定として電力測定を行うのみ
で実施でき、また、複数の位相設定で測定を行うので誤
差の影響が少なくなる。
【0045】実施例4.本実施例は、前記実施例1にお
ける受信位相の2πの整数倍の自由度を補正する手段と
して、最急降下法を用いて上記送信アンテナの位置座標
および励振位相の各変数を一意に決定する。まず、測定
される位相をφn,m ″(0≦φn,m ″≦2π)とおき、
【0046】
【数12】
【0047】として最急降下法により真の解を求める。
ここで式(6)の正しい位相値と式(12)の値の差分
をεn,m とすると、次式が成り立つ。
【0048】
【数13】
【0049】この式(13)において、n=1〜Nの全
てにおけるこの絶対値の和が最も小さい値をとればよ
い。従って、
【0050】
【数14】
【0051】が最小値をとればよい。この誤差関数fの
pn,m に対する微係数は、
【0052】
【数15】
【0053】となる。適当なきざみαを与えて、更新し
た値を以下のように決める。
【0054】
【数16】
【0055】式(13)にこの更新値をいれて再度演算
を行い、φ0,m ′、rn,m を算出し、式(13)以降を
繰り返す。fが零に収束した時点で演算を終える。
【0056】実施例5.本実施例は、前記実施例1にお
ける受信位相の2πの整数倍の自由度を補正する手段と
して、送受信周波数を変化させ、周波数勾配と受信位相
の変化勾配の関係から距離が計算できることを用いて送
受信アンテナ間の距離rn,m を求め、上記自由度を補正
するものである。ここで上記で求められた送受信アンテ
ナ間距離rn,m を用いると、式(2)から受信位相φn,
m を絶対的な値に一意に決定することができる。従っ
て、このように一意に決定された上記受信位相を用い
て、上記送信アンテナの位置座標および励振位相を求め
ることができる。
【0057】実施例6.図7はこの発明の他の実施例に
係るアンテナ送受信概念図であり、6は地球、7は上記
地球上に設置した受信局、8は静止衛星軌道、9は上記
静止衛星軌道上にある静止衛星、10は上記静止衛星上
に設置した受信局を示す。本実施例は、前記実施例1〜
5において、複数の受信局の内の1個以上の受信局を静
止衛星軌道8上にある静止衛星9上に設置した構成で測
定するものである。このように、地球6より直径の大き
な静止衛星軌道8上にある静止衛星9上に受信局10の
配置を行なうことにより、衛星1上の送信局2から受信
局を見込む角度を、地球上に設置した受信局7だけの場
合より大きく取ることができる。これにより、各受信局
の位置の角度間隔が大きくなり、測定の角度分解能が向
上し、精度良く送信局2の送信フェーズドアレーアンテ
ナの位置および励振位相を検出する効果を奏する。
【0058】実施例7.図8はこの発明の他の実施例に
係るアンテナ送受信概念図である。本実施例において
は、前記実施例1〜5において、全ての受信局を静止衛
星軌道8上にある静止衛星9上に設置した構成で測定す
るものである。このように、地球6より直径の大きな静
止衛星軌道8上にある静止衛星9上に全ての受信局10
を配置することにより、衛星1上の送信局2から受信局
を見込む角度を、前記実施例6の場合よりさらに大きく
取ることができる。これにより、各受信局の位置の角度
間隔がより大きくなり、測定の角度分解能が向上し、精
度良く送信局2の送信フェーズドアレーアンテナの位置
および励振位相を検出する効果を奏する。
【0059】実施例8.図9はこの発明の他の実施例に
係るアンテナ送受信概念図であり、11は衛星1の構体
上に設置した受信局である。本実施例は、前記実施例1
〜5において、全ての受信局を衛星の構体上に設置した
構成で測定するものである。例えば、衛星搭載の送信フ
ェーズドアレーアンテナに適応する場合等には、上記受
信局の配置は受信局までの距離が短くなるので、前記実
施例1で述べた遠方近似(rn,m≫|ベクトルrm |)
の精度が若干落ちるが、実用的なアンテナ送受信系を簡
単な構成で低コストで実現できるという効果を奏する。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、主ビーム外か
らの受信での対応が必要な場合に、ある程度受信点を増
やすことで、送信フェーズドアレーアンテナの複数の素
子アンテナの初期設定からの相対位置関係の変動と、所
定の方向へ主ビームを指向するための素子アンテナの励
振位相とを求めることができるという効果がある。
【0061】なお、請求項2の発明によれば、特異な場
合には、1個ないし3個の受信点で前記請求項1と同様
の効果を奏する。
【0062】また、請求項3ないし請求項6の発明によ
れば、受信アンテナで受信した位相に含まれる可能性の
ある2πの整数倍の自由度に起因する変動と励振位相に
含まれる自由度を容易に補正でき、正確な変動と励振位
相を得られる位置検出方法を提供する効果がある。
【0063】また、請求項7の発明によれば、地球より
直径の大きな静止衛星軌道上にある静止衛星上に受信ア
ンテナの配置を行なうことにより、衛星上の送信アンテ
ナから受信アンテナを見込む角度を、地球上に設置した
受信アンテナだけの場合より大きく取ることができ、各
受信アンテナの位置の角度間隔が大きくなり、測定の角
度分解能が向上し、精度良く変動と励振位相を得られる
効果を奏する。
【0064】また、請求項8の発明によれば、上記請求
項7の場合より位置の角度間隔をより大きく取ることが
でき、さらに精度良く変動と励振位相を得られる効果を
奏する。
【0065】また、請求項9の発明によれば、衛星搭載
の送信フェーズドアレーアンテナに適応する場合等に、
受信アンテナまでの距離が短くなるので、遠方近似の精
度が若干落ちるが、実用的なアンテナ送受信系を簡単な
構成で低コストで実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1に係る衛星からの受信シ
ステムの概念図である。
【図2】 この発明の実施例1に係る座標系を示す図で
ある。
【図3】 この発明の実施例1に係る実験系を示す図で
ある。
【図4】 この発明の実施例1に係る実験結果のアンテ
ナパターン図である。
【図5】 この発明の実施例2に係るアンテナ送受信概
念図である。
【図6】 この発明の実施例3に係るアンテナ送受信概
念図である。
【図7】 この発明の実施例6に係るアンテナ送受信概
念図である。
【図8】 この発明の実施例7に係るアンテナ送受信概
念図である。
【図9】 この発明の実施例8に係るアンテナ送受信概
念図である。
【図10】 従来のアンテナ送受信系の構成図である。
【符号の説明】
1 衛星、2 送信局、3 受信局、4 周波数f1の
電波、5 周波数f2の電波、6 地球、7 受信局、
8 静止衛星軌道、9 静止衛星、10 受信局、11
受信局、12 素子アンテナ、13 移相器、14
対向アンテナ、15 送受切り換え機、16 受信機、
17 電子計算機。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の素子アンテナの励振位相を制御し
    て駆動するフェーズドアレーアンテナから成る送信アン
    テナにおける上記複数の素子アンテナの初期設定からの
    相対位置関係の変動と、所定の方向へ主ビームを指向す
    る上記複数の素子アンテナの励振位相とを、上記送信ア
    ンテナの所定の主ビーム方向外に設けた少なくとも4個
    の受信アンテナで受信した位相と、上記受信アンテナの
    位置と、上記素子アンテナの初期設定における相対位置
    関係とに基づいて算出する位置検出方法。
  2. 【請求項2】 複数の素子アンテナの励振位相を制御し
    て駆動するフェーズドアレーアンテナから成る送信アン
    テナにおける上記複数の素子アンテナの初期設定からの
    相対位置関係の変動と、所定の方向へ主ビームを指向す
    る上記複数の素子アンテナの励振位相とを、上記複数の
    素子アンテナの初期設定からの相対位置関係の変動が直
    交位置座標の1方向、2方向、または3方向のいずれか
    で無視可能な微少である場合に、これらの場合に対応さ
    せて、上記送信アンテナの所定の主ビーム方向外に設け
    た3個の受信アンテナ、2個の受信アンテナ、または1
    個の受信アンテナのいずれかで受信した位相と、上記受
    信アンテナの位置と、上記素子アンテナの初期設定にお
    ける相対位置関係とに基づいて算出する位置検出方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の位置検出
    方法において、算出した変動と励振位相に含まれる自由
    度の補正方法として、送信アンテナの周波数を変化さ
    せ、複数の周波数のそれぞれについて上記位置検出方法
    で算出した変動と励振位相が、上記複数の周波数で一致
    するものを選択し、算出結果とすることを特徴とする位
    置検出方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の位置検出
    方法において、算出した変動と励振位相に含まれる自由
    度の補正方法として、上記位置検出方法で算出した変動
    と励振位相と、送信アンテナの所定の主ビーム方向外に
    新たに1個の受信アンテナを設け、上記位置検出方法に
    用いた受信アンテナの内の1個を上記新たに設けた受信
    アンテナに換えて上記位置検出方法で算出した変動と励
    振位相とが一致するものを選択し、算出結果とすること
    を特徴とする位置検出方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2記載の位置検出
    方法において、算出した変動と励振位相に含まれる自由
    度の補正方法として、受信アンテナで受信した位相の2
    πの整数倍の自由度を持たせた値を表す式と正しい位相
    値を表す式との差分の絶対値の和を評価関数にとり、受
    信アンテナで受信した位相と、上記受信アンテナの位置
    と、素子アンテナの初期設定における相対位置関係とに
    基づいて、最急降下法により上記評価関数が最小になる
    ように算出した変動と励振位相を算出結果とすることを
    特徴とする位置検出方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2記載の位置検出
    方法において、算出した変動と励振位相に含まれる自由
    度の補正方法として、送信アンテナの周波数を変化さ
    せ、複数の周波数のそれぞれについて受信アンテナで位
    相を受信し、上記周波数の変化勾配と上記位相の変化勾
    配の関係から送信アンテナと受信アンテナ間の距離を求
    め、受信アンテナで受信した位相に含まれる2πの整数
    倍の自由度を補正し、次に上記補正後の位相と、上記受
    信アンテナの位置と、上記素子アンテナの初期設定にお
    ける相対位置関係とに基づいて上記位置検出方法により
    変動と励振位相を算出することを特徴とする位置検出方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の位
    置検出方法において、送信アンテナが衛星に搭載されて
    いる場合に、複数の受信アンテナの内の少なくとも1個
    の受信アンテナを、静止衛星軌道上にある所定の静止衛
    星上に設置し、その他の受信アンテナを地球上に設置し
    て受信することを特徴とする位置検出方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の位
    置検出方法において、送信アンテナが衛星に搭載されて
    いる場合に、複数の受信アンテナの全てを、静止衛星軌
    道上にある所定の静止衛星上にそれぞれ設置して受信す
    ることを特徴とする位置検出方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の位
    置検出方法において、送信アンテナが衛星に搭載されて
    いる場合に、複数の受信アンテナの全てを、上記衛星の
    構体上に設置して受信することを特徴とする位置検出方
    法。
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