JP2606159B2 - 空中線測定装置 - Google Patents

空中線測定装置

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JP2606159B2
JP2606159B2 JP25805894A JP25805894A JP2606159B2 JP 2606159 B2 JP2606159 B2 JP 2606159B2 JP 25805894 A JP25805894 A JP 25805894A JP 25805894 A JP25805894 A JP 25805894A JP 2606159 B2 JP2606159 B2 JP 2606159B2
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radiating
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雅之 菅野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空中線測定装置に係り、
特にアレー空中線の近傍電界測定により放射素子個々の
相対励振条件を測定する空中線測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、アレー空中線は単独で使
用される場合と反射鏡と組み合わされて使用される場合
とがあるが、いずれの場合においても組み立てたアレー
空中線の放射特性には製造誤差やアレー空中線を構成す
る放射素子間の相互結合等に起因する設計値とのずれが
あるので、実際の使用における補正量の取得を目的とし
て放射素子個々の実際の励振条件を測定することが行わ
れる。
【0003】この測定は、アレー空中線の近傍界領域内
において行われるが、外来雑音を排除する観点から電波
無響室内に空中線測定装置を設定してアレー空中線の放
射開口面における各放射素子の放射電界を測定するとい
う形で行われるのが一般的である。
【0004】上記の空中線測定装置は、近傍界測定用空
中線と、アレー空中線の各放射素子の励振条件を個々に
変化させ得る素子励振条件変更手段と、素子励振条件算
定手段とを基本的に備え、測定用空中線をアレー空中線
の各放射素子と予め定めた間隔をおいて、測定用空中線
を測定対象放射素子に正対する位置に設定し、測定対象
の放射素子を励振して電波の送信を行わせて測定用空中
線で放射電界を検出し、また測定対象の放射素子を励振
して測定用空中線が送信する電波の受信を行わせ、測定
対象放射素子の実際の励振振幅及び励振位相を算定す
る。
【0005】図11は従来の空中線測定装置における測
定用空中線と放射素子との位置関係の一例を示す。同図
に示すように、測定用空中線1とN個(Nは2以上の整
数)の放射素子9−1〜9−Nとは、それぞれ互いに予
め定めた間隔dをおいて正対する位置に設定されてい
る。また、放射素子9−1〜9−Nはそれぞれ同一方向
に向けて配置されている。
【0006】また、別の空中線測定装置では、測定用空
中線をアレー空中線の各放射素子と予め定めた間隔をお
いて測定用空中線を所定の放射素子に正対する位置に設
定し、測定用空中線が正対する放射素子及び当該放射素
子からM個(Mは1以上の整数)隔てた測定対象放射素
子を励振して電波の送信を行わせて測定用空中線で放射
電界を検出し、また、測定対象の放射素子を励振して測
定用空中線が送信する電波の受信を行わせ、測定対象放
射素子までの距離及び見込み角度を用いて補正し、測定
対象放射素子の実際の励振振幅及び励振位相を算定す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の従来
の空中線測定装置では、放射素子の励振振幅と励振位相
を測定する場合、測定用空中線を測定対象放射素子に正
対する位置に設定し、正対している測定対象放射素子の
みの励振振幅と励振位相を測定するため、放射素子数と
同じ回数だけ測定用空中線の位置設定が必要となり、測
定に多大な時間を要した。
【0008】また、従来の別の空中線測定装置では、測
定用空中線が正対する放射素子からM個隔てた測定対象
放射素子を測定する場合には、測定対象放射素子までの
距離及び見込み角度を用いて補正しなければならず、補
正するための演算器、メモリ等が必要となり、測定装置
の構成が複雑になるという問題がある。
【0009】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
測定用空中線の移動設定回数を減らし、アレー空中線を
構成する放射素子の励振振幅及び励振位相の測定時間の
短縮を可能にし、かつ、測定用空中線から測定対象放射
素子までの距離及び見込み角度を用いた測定結果の補正
を不要とした簡素な構成の空中線測定装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、縦方向及び横方向の間隔がそれぞれ等しく
なるように配列されたN個(ただし、Nは2以上の整
数)の放射素子から構成されたアレー空中線のN個の放
射素子の放射電界をそれぞれ測定する測定用空中線と、
N個の放射素子と予め定めた間隔を置いてN個の放射素
子のうち偶数個の放射素子に対する幾何学的距離がそれ
ぞれ等しい位置毎に測定用空中線を相対的に移動設定す
る位置制御手段と、N個の放射素子の励振条件を個々に
変化させる素子励振条件変更手段と、素子励振条件変更
手段による素子励振条件の変更前後のそれぞれについて
の測定用空中線の測定結果及び素子励振条件変更手段よ
りの励振条件とが少なくとも入力されて、測定用空中線
に対して幾何学的距離がそれぞれ所定値離れた一又は二
以上の放射素子のみの励振振幅と励振位相を算定する素
子励振算定手段とを有する構成としたものである。
【0011】 ここで、本発明の前記位置制御手段は、
アレー空中線の直線配列された複数の放射素子のうち測
定しようとする幾何学的距離がそれぞれ等しい偶数個の
放射素子の中央に位置する別の放射素子に対して1対1
対応で正対する位置に順次に前記測定用空中線を相対的
移動設定するか、アレー空中線の直線配列された複数
の放射素子のうち測定しようとする幾何学的距離がそれ
ぞれ等しい隣り合う2個の放射素子の間の中心位置と1
対1対応で正対する位置に順次に前記測定用空中線を
対的に移動設定する。
【0012】
【作用】本発明では、測定用空中線をアレー空中線の各
放射素子と予め定めた間隔を置いて測定用空中線をアレ
ー空中線の各放射素子又は隣り合う放射素子間の中心位
置と1対1対応で正対する位置に移動設定させ、測定用
空中線から幾何学的に距離の等しい複数の放射素子を略
同時に測定するようにしたため、測定用空中線の移動設
定回数を従来よりも減らすことができる。
【0013】また、本発明によれば、各放射素子の縦方
向及び横方向の放射素子間隔がそれぞれすべて等しい場
合、測定用空中線と測定対象放射素子までの距離及び見
込み角度が等しくなるため、測定した位相と振幅に対す
る補正を不要とすることができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。図
1は本発明になる空中線測定装置の一実施例のブロック
図を示す。同図に示すように、本実施例は測定用空中線
1と、測定用受信機2と、素子励振条件変更手段5と、
測定用空中線位置制御手段6と、信号発生器7と、素子
励振条件算定手段8とを備える点は本出願人が先に提案
した特公平5−14230号公報と基本的に同様である
が、本実施例は測定用空中線位置制御手段6の動作に特
徴がある。また、素子励振条件変更手段5は、振幅/位
相制御器3及び可変減衰器/移相器4から構成されてい
る。
【0015】周知のように、アレー空中線は、基本的に
はN個の放射素子9−1〜9−Nがそれぞれ可変減衰器
/移相器4を個別に介して電力分配器10に接続された
構成である。ここでは、放射特性の測定のため、電力分
配器10には信号発生器7から測定用基準信号を給電
し、各放射素子9−1〜9−Nにそれぞれ対応して設け
られた可変減衰器/移相器4を振幅/位相制御器3がそ
れぞれ個別に制御する構成とされている。従って、振幅
/位相制御器3が制御した可変減衰器/移相器4に係る
放射素子9−iが、所定の振幅と位相で励振され、電波
放射を行う。
【0016】アレー空中線には種々の形態があり、本発
明は任意の形態のアレー空中線に適用できる。しかし、
第1実施例では、原理的な説明の観点から放射素子9−
1〜9−Nは図1に示すように直線配列したものとす
る。
【0017】従って、測定用空中線1は、測定用空中線
位置制御手段6により、アレー空中線の各放射素子9−
1〜9−Nと予め定めた間隔を置いて1対1対応で正対
する位置に移動設定されるが、本実施例では各放射素子
9−1〜9−Nの配列位置から一定距離(例えば1m)
離間した位置に各放射素子9−1〜9−Nの配列方向に
平行して設定される測定用基準線101上を直線移動す
ることになる。
【0018】この測定用基準線101をX軸とすると、
測定用空中線位置制御手段6は測定用空中線1を移動設
定する度にX軸上の位置情報を素子励振条件算定手段8
に与える。
【0019】次に、本実施例の測定方法について説明す
る。測定方法には次の2通りがある。第1の方法は測定
用空中線1を移動しながら放射素子9−1〜9−Nに1
対1対応で正対させて、測定は測定用空中線1と放射素
子間との距離が幾何学的に等しい複数の放射素子につい
て行う方法である。
【0020】すなわち、この第1の測定方法では、図2
に示すように、測定用空中線1を測定用基準線101上
を移動させて例えば放射素子9−iと正対させたときに
は、このとき測定用空中線1との距離が幾何学的に等し
い2つの放射素子9−(i−1)と9−(i+1)のそ
れぞれについて測定を順次に行う。
【0021】勿論、この場合、測定用空中線1との距離
が幾何学的に等しい2つの放射素子は9−(i−2)及
び9−(i+2)など、放射素子9−(i−1)と9−
(i+1)のそれぞれのもっと外側にも存在するが、測
定用空中線1と放射素子の見込み角度が小さくなるた
め、測定用空中線1の単体放射パターンや放射素子のア
レーエレメントパターンが不安定となるパターンの外側
領域で測定することになる上、測定用空中線1と放射素
子の距離が離れるので、受信電力も低下することにな
り、測定精度が劣化してしまう。このため、なるべく内
側の測定用空中線に近い放射素子を測定する方がよい。
【0022】放射素子数が4の倍数でないときには、こ
の第1の測定方法では放射素子9−(N−1)や9−N
が半端となって残ってしまうが、この場合は次のように
して測定する。すなわち、放射素子9−(N−1)を測
定する場合には、図3に示すように、測定用空中線1を
放射素子9−Nに正対させ、放射素子9−(N−1)の
みを測定する。同様に、放射素子9−Nを測定する場合
には、図4に示すように、測定用空中線1を仮想放射素
子9−(N+1)に正対させて放射素子9−Nのみを測
定する。
【0023】次に、第2の方法は測定用空中線1を移動
しながら隣り合う2つの放射素子間の中心の位置に1対
1対応で正対させて、測定は測定用空中線1と放射素子
間との距離が幾何学的に等しい複数の放射素子について
行う方法である。
【0024】すなわち、この第2の測定方法では、図5
に示すように、測定用空中線1を測定用基準線101上
を移動させて例えば放射素子9−iと9−(i+1)と
の間の中心の位置に正対させたときには、このとき測定
用空中線1との距離が幾何学的に等しい2つの放射素子
9−iと9−(i+1)のそれぞれについて測定を順次
に行う。
【0025】勿論、この場合も、測定用空中線1との距
離が幾何学的に等しい2つの放射素子は9−(i−1)
及び9−(i+2)など、放射素子9−iと9−(i+
1)のそれぞれのもっと外側にも存在するが、前記した
理由により、なるべく内側の測定用空中線に近い放射素
子を測定する方がよい。
【0026】放射素子数が2の倍数でないときには、こ
の第2の測定方法では放射素子9−Nが半端となって残
ってしまうが、この場合の測定方法の一例について図6
と共に説明する。すなわち、放射素子9−Nを測定する
場合には、図6に示すように、測定用空中線1を放射素
子9−Nと仮想放射素子9−(N+1)との間の中心位
置に正対させて放射素子9−Nのみを測定する。
【0027】次に、図1の実施例の動作について説明す
る。測定用空中線1は、測定用空中線位置制御手段6に
より測定用基準線101に沿って移動され、前述した2
通りの測定方法のうちいずれか定めた一の測定方法に従
い、放射素子9−1〜9−Nのうち1個の放射素子に正
対する位置又は隣り合う2個の放射素子の間の中心の位
置に測定用空中線1を設定する。このときの測定用空中
線1の設定位置をxで表す。
【0028】ここで、放射素子9−1〜9−Nのうちの
i番目の放射素子9−iの等価励振電流をIi、放射特
性(見込み角度の関数)をDiとし、位置xに設定され
ている測定用空中線1における放射素子9−iからの受
信電界をexiとすると、exiは次式で表される。
【0029】 exi=Di・Fxi・Ii (1) 上式において、Fxiは測定用空中線1と放射素子9−i
との間の相対的な位置関係等に関連する放射伝搬係数で
ある。
【0030】また、位置xに設定されている測定用空中
線1における全放射素子9−1〜9−Nからの放射によ
る受信電界をEx、放射素子9−iの等価励振電流をIi
からIi・δi(ただし、δiは放射素子9−iの励振条
件変更係数)に変更した場合における全放射素子9−1
〜9−Nからの放射による受信電界をExiとすると、次
式が成立することが知られている。
【0031】
【数1】 例えば、図5に示す位置に設定されているときの測定用
空中線1は(2)式の受信電界Ex及びExiを図1の測
定用受信機2に供給する。測定用受信機2は、信号発生
器7の出力測定用基準信号を基準として、入力受信電界
x及びExiの振幅値及び位相値を計測し、その計測結
果を素子励振条件算定手段8に供給する。
【0032】また、(2)式の放射伝搬係数Fxi及び励
振条件変更係数δiは、それぞれ測定用空中線1の放射
特性と測定基準線101上の設定位置及び放射素子9−
iの等価励振電流変更条件等により予め設定されるパラ
メータであり、これらは測定用空中線位置制御手段6よ
り素子励振条件算定手段8に入力される。素子励振条件
算定手段8は、(2)式に基づいてDi・Iiを算出す
る。
【0033】このように、測定用空中線1を測定用基準
線101上の所定位置xに設定し、放射素子9−iの等
価励振電流Iiを変更する前後のそれぞれについてアレ
ー空中線の近傍界としての放射電界を測定用空中線1に
より受信し、これらの受信電界Ex及びExiと、予め設
定される放射伝搬係数Fxi及び励振条件変更係数δi
素子励振条件算定手段8に入力することにより、容易に
放射素子9−iと9−(i+1)のDi・Iiをそれぞれ
略同時に算出することができる。
【0034】これは、図5の測定方法では、測定用空中
線1と放射素子9−iとの距離に幾何学的に等しいもう
1つの放射素子9−(i+1)についても放射素子9−
iのDi・Iiと同一であるからである。以下、上記と同
様の動作により、すべての放射素子9−1〜9−Nにつ
いて、基本的には2つの放射素子ずつDi・Iiをそれぞ
れ略同時に算出することができる。また、第1の測定方
法でも同様に測定できる。
【0035】以上のように、本実施例によれば、放射素
子9−1〜9−Nのうち1個の放射素子に正対する位置
又は隣り合う2個の放射素子の間の中心の位置に測定用
空中線1を設定する度に、2個の放射素子を測定するこ
とを順次に繰り返すようにしたため、測定用空中線1の
移動設定回数を放射素子数の半分程度にできるため、放
射素子の励振振幅及び励振位相の測定時間を従来よりも
短縮できる。
【0036】また、一般的なアレー素子であれば、2個
の測定対象放射素子と測定用空中線1との間は本実施例
では常に等しくなるため、測定対象放射素子と測定用空
中線1の見込み角度も常に等しくなり、よって位相と振
幅の測定結果に対して補正する必要はなく、補正のため
の演算器やメモリなどの回路が不要であり、簡単な構成
とすることができる。
【0037】以上は、放射素子を直線配列したアレー空
中線の例であるが、次に放射素子を平面配列したアレー
空中線について説明する。放射素子の配列方法として
は、一般に図7に示すような四角配列と、図8に示すよ
うな三角配列とが用いられる。図7及び図8のいずれも
アレー空中線を正面から見た場合の素子配列を示す。
【0038】図7に示す四角配列では、一般的に縦方向
の放射素子19−(j,1)、19−(j,2)及び1
9−(j,3)(ただし、j=1,2,3)と横方向の
放射素子19−(1,j)、19−(2,j)及び19
−(3,j)とは、それぞれ間隔がすべて等しく配置さ
れている。このため、同一の縦方向及び横方向2個ずつ
の計4個の放射素子を「点」、放射素子間を「辺」と仮
定して、アレー空中線を正面から見ると、放射素子の配
列は長方形に見える。縦方向と横方向の両方の放射素子
間隔が等しい特殊な場合は、正四角配列となる。
【0039】図8に示す三角配列では、一般的に放射素
子29−(k,1)と29−(k,2)(ただし、k=
1,3)や29−(2,1)、29−(2,2)及び2
9−(2,3)は、縦方向及び横方向にそれぞれ間隔が
すべて等しく配置されている。このため、隣り合う3個
の放射素子を「点」、放射素子間を「辺」と仮定して、
アレー空中線を正面から見ると、放射素子の配列は二等
辺三角形に見える。
【0040】また、この三角配列では、縦方向と横方向
の素子間隔が次式を満足する特殊な場合は、正三角配列
となる。
【0041】
【数2】 ここで、DEL:縦方向の放射素子間隔 DAZ:横方向の放射素子間隔 さて、図7の一般的な四角配列の場合、測定用空中線を
放射素子19−(2,2)に正対する位置に設定し、測
定は測定用空中線との距離が等しい放射素子19−
(1,1)、19−(1,3)、19−(3,1)及び
19−(3,3)の4個の素子について行う。
【0042】また、特殊な四角配列である正四角配列の
場合、測定は一般的な四角配列の場合と同様に、放射素
子19−(1,1)、19−(1,3)、19−(3,
1)及び19−(3,3)の4個の素子について行う
か、もう一組の測定用空中線との距離が等しい放射素子
19−(1,2)、19−(2,1)、19−(2,
3)及び19−(3,2)の4個の素子について行う
か、いずれか一方を選択することができる。
【0043】更に、測定用空中線を放射素子19−
(1,1)、19−(1,2)、19−(2,1)及び
19−(2,2)の4個の素子の図7に示す中心位置2
0に正対して設定することにより、一般的な四角配列及
び正四角配列の場合でも測定用空中線と放射素子19−
(1,1)、19−(1,2)、19−(2,1)及び
19−(2,2)間の距離がすべて等しいので、放射素
子19−(1,1)、19−(1,2)、19−(2,
1)及び19−(2,2)の4個の素子について測定を
行うことができる。
【0044】次に、図8の一般的な三角配列の場合、測
定用空中線を放射素子29−(2,2)に正対する位置
に設定し、測定は測定用空中線との距離が等しい放射素
子29−(1,1)、29−(1,2)、29−(3,
1)及び29−(3,2)の4個について行う。また、
特殊な三角配列である正三角配列の場合、測定は測定用
空中線との距離が等しい放射素子29−(1,1)、2
9−(1,2)、29−(2,1)、29−(2,
3)、29−(3,1)及び29−(3,2)の6個に
ついて行う。
【0045】また、放射素子を円柱状に配列した円柱状
アレー空中線や放射素子を円環状に配列した円環状アレ
ー空中線においても、縦方向及び横方向の放射素子間隔
がそれぞれ等しい場合は、上記の実施例と同様な方法で
測定することができる。
【0046】例えば、図10に示すような、複数の放射
素子が円柱状に三角配列された円柱状アレー空中線60
の場合について説明するに、測定用空中線1を円柱の軸
方向に平行な測定用基準線101に沿って移動し、例え
ば放射素子39−(2,2)に正対する位置に設定した
ものとする。
【0047】この場合の測定は、測定用空中線1との距
離が等しい放射素子39−(1,1)、39−(1,
2)、39−(3,1)、39−(3,2)の4個につ
いて行う。
【0048】なお、アレー空中線は回転台上に載置して
回転させ測定する。具体的には、例えばアレー空中線が
平板状の場合には、測定用空中線1が移動する測定用基
準線101と放射素子9−1〜9−Nの配列方向とが平
行となるように調整する。また、アレー空中線が円柱状
の場合には、測定用空中線1をアレー空中線の回転軸の
方向に平行に移動させ、回転台を回転してアレー空中線
を回転させる。アレー空中線が環状の場合には、特定の
場所に移動設定し、そこに固定し、回転台を回転してア
レー空中線を回転させる。
【0049】図1はアレー空中線の各放射素子に電波を
送信させ、測定する場合の空中線測定装置であるが、周
知のようにアレー空中線には、アクティブアレー空中線
とパッシブアレー空中線があり、パッシブアレー空中線
では送信と受信が同一の系で構成されるのに対し、アク
ティブアレー空中線では送信と受信が異なる系で構成さ
れる。従って、パッシブアレー空中線では以上説明した
送信による測定での値を受信の場合にも適用できるが、
アクティブアレー空中線では送信の他に受信の場合も測
定する必要がある。
【0050】図9は本発明の空中線測定装置の他の実施
例のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分に
は同一符号を付し、その説明を省略する。図9におい
て、信号発生器11は、測定用空中線1と測定用受信機
2のそれぞれに基準信号を供給する。これにより、測定
用空中線1は電波を送信し、放射素子9−1〜9−Nの
うち測定対象放射素子の受信電界の振幅・位相を対応す
る可変減衰器/移相器4で設定し、それを電力分配器1
0を介して測定用受信機2に供給する。
【0051】これにより、上述したのと同様の手順で受
信時の測定ができる。すなわち、各放射素子9−1〜9
−N毎に測定した振幅、位相角から当該放射素子のみの
励振振幅及び励振位相を前記実施例と同様にして測定で
きる。
【0052】なお、以上の実施例では測定用空中線1を
設定する度に、2個の放射素子を測定することを順次に
繰り返すようにしたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、基本的には測定用空中線1を設定する毎に複
数の放射素子の測定を略同時に行うことができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測定用空中線をアレー空中線の各放射素子と予め定めた
間隔を置いて測定用空中線をアレー空中線の各放射素子
又は隣り合う放射素子間の中心位置と1対1対応で正対
する位置に移動設定させ、測定用空中線から幾何学的に
距離の等しい複数の放射素子を略同時に測定することに
より、測定用空中線の移動設定回数を従来よりも減らす
ようにしたため、従来よりもアレー空中線を構成する放
射素子の測定時間を短縮することができる。
【0054】また、本発明によれば、各放射素子の縦方
向及び横方向の放射素子間隔がそれぞれすべて等しい場
合、測定用空中線と測定対象放射素子までの距離及び見
込み角度が等しくなり、測定した位相と振幅に対して補
正する必要がないため、従来のような補正のための演算
器やメモリが不要であり、よってより簡単な構成とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】図1における第1の測定方法を説明する測定用
空中線と放射素子との位置関係の一例を示す図である。
【図3】図1における第1の測定方法を説明する測定用
空中線と放射素子との位置関係の一例を示す図である。
【図4】図1における第1の測定方法を説明する測定用
空中線と放射素子との位置関係の一例を示す図である。
【図5】図1における第2の測定方法を説明する測定用
空中線と放射素子との位置関係の一例を示す図である。
【図6】図1における第2の測定方法を説明する測定用
空中線と放射素子との位置関係の一例を示す図である。
【図7】放射素子の四角配列の一例を示す図である。
【図8】放射素子の三角配列の一例を示す図である。
【図9】本発明の他の実施例のブロック図である。
【図10】円柱状アレー空中線と測定用空中線を斜め上
方から見た斜視図である。
【図11】従来装置の空中線設定位置の一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 測定用空中線 2 測定用受信機 3 振幅/位相制御器 4 可変減衰器/移相器 5 素子励振条件変更手段 6 測定用空中線位置制御手段 7、11 信号発生器 8 素子励振条件算定手段 9−1〜9−(N+2)、19−(1,1)〜19−
(3,3)、29−(1,1)〜29−(3,2)、3
9−(1,1)〜39−(3,2) 放射素子 10 電力分配器 60 円柱状アレー空中線 101 測定用基準線

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦方向及び横方向の間隔がそれぞれ等し
    くなるように配列されたN個(ただし、Nは2以上の整
    数)の放射素子から構成されたアレー空中線の該N個の
    放射素子の放射電界をそれぞれ測定する測定用空中線
    と、 前記N個の放射素子と予め定めた間隔を置いて該N個の
    放射素子のうち偶数個の該放射素子に対する幾何学的距
    離がそれぞれ等しい位置毎に該測定用空中線を相対的に
    移動設定する位置制御手段と、 前記N個の放射素子の励振条件を個々に変化させる素子
    励振条件変更手段と、 前記素子励振条件変更手段による素子励振条件の変更前
    後のそれぞれについての前記測定用空中線の測定結果及
    び前記素子励振条件変更手段よりの励振条件とが少なく
    とも入力されて、前記測定用空中線に対して幾何学的距
    離がそれぞれ所定値離れた一又は二以上の放射素子のみ
    の励振振幅と励振位相を算定する素子励振算定手段とを
    有することを特徴とする空中線測定装置。
  2. 【請求項2】 前記位置制御手段は、前記アレー空中線
    直線配列された複数の放射素子のうち測定しようとす
    る幾何学的距離がそれぞれ等しい偶数個の放射素子の中
    央に位置する別の放射素子に対して1対1対応で正対す
    る位置に順次に前記測定用空中線を相対的に移動設定す
    ることを特徴とする請求項1記載の空中線測定装置。
  3. 【請求項3】 前記位置制御手段は、前記アレー空中線
    直線配列された複数の放射素子のうち測定しようとす
    る幾何学的距離がそれぞれ等しい隣り合う2個の放射素
    子の間の中心位置と1対1対応で正対する位置に順次に
    前記測定用空中線を相対的に移動設定することを特徴と
    する請求項1記載の空中線測定装置。
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