JPH0964625A - アンテナ装置および携帯無線機 - Google Patents

アンテナ装置および携帯無線機

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JPH0964625A
JPH0964625A JP7240766A JP24076695A JPH0964625A JP H0964625 A JPH0964625 A JP H0964625A JP 7240766 A JP7240766 A JP 7240766A JP 24076695 A JP24076695 A JP 24076695A JP H0964625 A JPH0964625 A JP H0964625A
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portable wireless
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Yoshitaka Kanayama
佳貴 金山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通話時には第1アンテナを引き出して動作さ
せ、携帯時には第1アンテナを収納し第2アンテナ11
2Lを動作させるアンテナ装置において、アンテナ装置
を複数の周波数帯で動作させることができるようにす
る。 【解決手段】 低域用および高域用の第1アンテナ11
1L,111Hを設け、給電点金具116L,116H
に接続する。低域用および高域用の第2アンテナ112
L,112Hを設け、給電点金具118L,118Hに
接続する。携帯無線機には、それぞれ給電回路と接続さ
れたアンテナ支持金具250L,250Hを設ける。ア
ンテナ装置100の第1の摺動位置では、給電点金具1
16L,116Hがアンテナ支持金具250L,250
Hに接続されて、第1アンテナ111L,111Hが動
作する。第2の摺動位置では、給電点金具118L,1
18Hがアンテナ支持金具250L,250Hに接続さ
れて、第2アンテナ112L,112Hが動作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、携帯電話機など
の携帯無線機に用いるアンテナ装置、および携帯電話機
などの携帯無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機は、従来一般に、図18に示
すように、筐体10の正面10fに、受話器(スピー
カ)および送話器(マイクロホン)のための開口12h
および13hが設けられるとともに、ダイヤルキー14
および各種の機能制御キー15が設けられる。また、正
面10fの中央部には、液晶表示素子16が設けられ
る。
【0003】筐体10の上部左側方には、電話機使用中
に電話機を取り落とすのを防止するために、円弧状の張
出部10cが形成されるとともに、その張出部10cの
周縁と接するように、機能制御用の操作つまみ17が設
けられる。
【0004】筐体10の上面10tには、送受信周波数
に対応する波長λの1/4の電気長の可撓性のモノポー
ルアンテナ、いわゆるホイップアンテナ1が、筐体10
内に収納可能に取り付けられ、使用時には、このホイッ
プアンテナ1が筐体10内から引き出される。
【0005】このようにアンテナ装置をホイップアンテ
ナ1とし、携帯電話機を携帯する際には、そのホイップ
アンテナ1を筐体10内に収納することによって、携帯
電話機を携帯に便利な形状とし、かつアンテナ装置の破
損を防止することができるとともに、通話時には、ホイ
ップアンテナ1を筐体10内から引き出してアンテナ素
子としての長さを大きくすることによって、人体の特に
頭部の影響を抑制して、通話品質を向上させることがで
きる。
【0006】しかし、この場合、ホイップアンテナ1を
筐体10内に収納した状態では、ホイップアンテナ1が
接地導体の近傍に配置されることとなって、アンテナ素
子の入力インピーダンスが大きくなり、アンテナ素子と
給電回路との整合がとれなくなって、アンテナ利得が著
しく低下してしまう。
【0007】そこで、ホイップアンテナを筐体内に収納
した状態でのアンテナ利得を向上させるために、図19
に示すように、モノポールアンテナ3の先端に電気長が
ほぼλ/4のヘリカルアンテナ4を直結した、いわゆる
トップローディング型のホイップアンテナ装置が用いら
れるように至った。
【0008】このトップローディング型のホイップアン
テナ装置においては、同図(A)に示すように、モノポ
ールアンテナ3を筐体10内から引き出した状態では、
矢印で示すように給電回路22からモノポールアンテナ
3の基部に給電されて、モノポールアンテナ3およびヘ
リカルアンテナ4が一つのアンテナ素子として作用す
る。
【0009】また、同図(B)に示すように、モノポー
ルアンテナ3を筐体10内に収納した状態では、矢印で
示すように給電回路22からモノポールアンテナ3の先
端部に給電されて、主としてヘリカルアンテナ4がアン
テナ素子として作用するとともに、ある程度のアンテナ
利得が得られる。
【0010】しかし、この図19に示すトップローディ
ング型のホイップアンテナ装置は、モノポールアンテナ
3の引出時と収納時とで、アンテナ素子の入力インピー
ダンスが大きく変化し、アンテナ装置の設計に困難をき
たすとともに、モノポールアンテナ3の収納時には、筐
体10内に収納されたアンテナ部分から周辺の高周波回
路に対して不要放射を生じる欠点がある。
【0011】そこで、トップローディング型のホイップ
アンテナ装置の改良形として、モノポールアンテナとヘ
リカルアンテナを機械的に結合するものの、モノポール
アンテナをヘリカルアンテナから電気的に分離して、モ
ノポールアンテナの収納時にはヘリカルアンテナのみが
アンテナ素子として作用するようにしたものが考えられ
ている。
【0012】図20は、このような改良形のトップロー
ディング型ホイップアンテナ装置の一例を示し、同図
(A)は、モノポールアンテナを筐体内から引き出した
状態、同図(B)は、モノポールアンテナを筐体内に収
納した状態である。
【0013】携帯電話機などの筐体10には、円筒状の
取付金具11aが組み込まれ、取付金具11aの内側に
は、同じく円筒状の支持金具11bが取り付けられる。
筐体10の内部には、回路基板(印刷配線板)21が収
納され、回路基板21上には、給電回路22および整合
回路23などの回路が搭載される。そして、給電ばね2
4が整合回路23に接続されて、その給電ばね24が取
付金具11aに接触させられる。
【0014】モノポールアンテナ30は、電気長がほぼ
λ/4の直線状の導体31を有し、その導体31全体
が、誘電体層32により被覆される。導体31の下端に
は、円柱状の支持導体33が結合され、支持導体33の
下端には、より大きな径の係止金具34が結合される。
また、導体31の上端には、絶縁材からなる円柱状の分
離部材51が機械的に結合される。
【0015】ヘリカルアンテナ40は、電気長がほぼλ
/4のヘリカル導体41を有し、そのヘリカル導体41
の下端が、断面T字状の支持導体42に巻き付けられ、
ヘリカル導体41全体が、絶縁材からなる保護ケース4
3に収納される。
【0016】そして、分離部材51とヘリカルアンテナ
40の支持導体42とが機械的に結合されて、モノポー
ルアンテナ30およびヘリカルアンテナ40が機械的に
一体化される。
【0017】モノポールアンテナ30の支持導体33お
よびヘリカルアンテナ40の支持導体42の直径は、支
持金具11bの内径と等しくされ、モノポールアンテナ
30、ヘリカルアンテナ40および分離部材51は、筐
体10に摺動可能に支持される。
【0018】このような構成によって、図20(A)に
示すように、モノポールアンテナ30を筐体10内から
引き出した状態では、モノポールアンテナ30の支持導
体33が支持金具11bと接触して、給電回路22が、
整合回路23、給電ばね24、取付金具11a、支持金
具11bおよび支持導体33を介して、モノポールアン
テナ30の導体31と接続され、モノポールアンテナ3
0のみがアンテナ素子として作用する。
【0019】また、同図(B)に示すように、モノポー
ルアンテナ30を筐体10内に収納した状態では、ヘリ
カルアンテナ40の支持導体42が支持金具11bと接
触して、給電回路22が、整合回路23、給電ばね2
4、取付金具11a、支持金具11bおよび支持導体4
2を介して、ヘリカルアンテナ40のヘリカル導体41
と接続され、ヘリカルアンテナ40のみがアンテナ素子
として作用する。
【0020】このような改良形のトップローディング型
ホイップアンテナ装置によれば、モノポールアンテナ3
0を筐体10内から引き出した状態では、モノポールア
ンテナ30のみがアンテナ素子として作用し、モノポー
ルアンテナ30を筐体10内に収納した状態では、ヘリ
カルアンテナ40のみがアンテナ素子として作用するの
で、モノポールアンテナ30の引出時と収納時とで、ア
ンテナ素子の入力インピーダンスがそれほど大きく変化
せず、アンテナ装置の設計が比較的簡単になるととも
に、モノポールアンテナ30の収納時に、筐体10内に
収納されたアンテナ部分から不要放射を生じることもな
い。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】図20に示して上述し
たアンテナ装置においては、アンテナ素子の動作周波数
は、モノポールアンテナ30の引出時には、基本的にモ
ノポールアンテナ30のアンテナ長により、モノポール
アンテナ30の収納時には、基本的にヘリカルアンテナ
40のアンテナ長により、それぞれ決定される。そし
て、整合回路23が設けられることによって、アンテナ
装置と給電回路22との整合が実現される。
【0022】ところで、携帯電話機に使用される周波数
帯は、(1)世界的に使用されている800MHz帯、
および(2)日本などで使用されている1.5GHz
帯、ヨーロッパなどで使用されている1.8GHz帯、
またはアメリカなどで使用されている1.9GHz帯、
の2つに大別できる。
【0023】そして、利便性を向上させるならば、1台
の携帯電話機を(1)項の周波数帯と(2)項の周波数
帯との両方で使用できることが要求される。しかしなが
ら、(1)項の周波数帯と(2)項の周波数帯とでは、
周波数が2倍ないしそれ以上違っている。
【0024】そのため、図20に示したような従来のア
ンテナ装置では、上述したように整合回路によってアン
テナ装置と給電回路との整合を実現する場合でも、この
ような携帯電話機に使用される2つの周波数帯で動作さ
せることは困難である。
【0025】そこで、この発明は、携帯電話機などの携
帯無線機に用いる、モノポールアンテナのような第1ア
ンテナおよびヘリカルアンテナのような第2アンテナを
有し、携帯無線機を携帯する際には、第1アンテナを携
帯無線機に収納することによって、携帯無線機を携帯に
便利な形状とし、かつアンテナ装置の破損を防止できる
とともに、第2アンテナのみをアンテナ素子として作用
させることによって、携帯無線機に収納された第1アン
テナからの不要放射を防止でき、通話時には、第1アン
テナを携帯無線機から引き出してアンテナ素子としての
長さを大きくすることによって、人体の特に頭部の影響
を抑制して、通話品質を向上させることができるアンテ
ナ装置、およびそのようなアンテナ装置を用いた携帯電
話機などの携帯無線機において、アンテナ装置および携
帯無線機を複数の周波数帯で動作させることができるよ
うにしたものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】この発明では、アンテナ
装置として、同一の周波数で作動し、かつ互いに素子の
長さが異なる低域用第1アンテナおよび低域用第2アン
テナを有する低域用組アンテナと、この低域用組アンテ
ナの動作周波数とは異なる同一の周波数で作動し、かつ
互いに素子の長さが異なる高域用第1アンテナおよび高
域用第2アンテナを有する高域用組アンテナと、を設
け、上記低域用第1アンテナまたは高域用第1アンテナ
の引出時には、上記低域用第1アンテナまたは高域用第
1アンテナがアンテナ素子として作用し、上記低域用第
1アンテナまたは高域用第1アンテナの収納時には、上
記低域用第2アンテナまたは高域用第2アンテナがアン
テナ素子として作用する、ようにする。
【0027】また、この発明では、携帯無線機として、
上記のように構成したアンテナ装置を設ける。
【0028】上記のように構成した、この発明のアンテ
ナ装置および携帯無線機においては、低域と高域のいず
れの周波数帯についても、素子の長さが大きい第1アン
テナを携帯無線機から引き出したときには、その第1ア
ンテナがアンテナ素子として作用し、アンテナ素子の長
さが大きくなって、人体の特に頭部の影響が抑制され、
通話品質が向上するとともに、第1アンテナを携帯無線
機に収納したときには、素子の長さが小さい第2アンテ
ナがアンテナ素子として作用し、携帯無線機は携帯に便
利な形状となり、かつアンテナ装置の破損が防止される
とともに、携帯無線機に収納された第1アンテナからの
不要放射が防止される。
【0029】
【発明の実施の形態】
〔第1アンテナ、第2アンテナおよび組アンテナの例…
図1〜図3〕この発明は、同一の周波数で作動し、かつ
互いに素子の長さが異なる第1アンテナおよび第2アン
テナを有する組アンテナを、少なくとも低域用と高域用
に2個設けるものであるが、まず、それぞれの組アンテ
ナを構成する第1アンテナおよび第2アンテナの例と、
第1アンテナおよび第2アンテナからなる、それぞれの
組アンテナの例を示す。
【0030】図1(A)は、第1アンテナ111をモノ
ポールアンテナとし、第2アンテナ112をヘリカルア
ンテナとした場合であり、図1(B)は、第1アンテナ
111を同様にモノポールアンテナとし、第2アンテナ
112をクランク型の折り返しアンテナとした場合であ
る。
【0031】いずれも、第1アンテナ111および第2
アンテナ112の電気長は、例えば動作周波数に対応す
る波長λの1/4にされ、これにより、第1アンテナ1
11と第2アンテナ112の入力インピーダンスがほぼ
等しくされる。
【0032】また、いずれも、第1アンテナ111の素
子の長さL1と、第2アンテナ112の素子の長さL2
は、L1>L2の関係とされる。
【0033】図2に示すように、第1アンテナ111お
よび第2アンテナ112からなる組アンテナの、例えば
第2アンテナ112側に整合回路190を設けることも
できる。
【0034】このように整合回路190を設けることに
よって、例えば、モノポールアンテナである第1アンテ
ナ111の電気長を3λ/8、ヘリカルアンテナである
第2アンテナ112の電気長をλ/4とするなど、第1
アンテナ111および第2アンテナ112の入力インピ
ーダンスが異なる場合でも、その違いを補正して、それ
ぞれの給電点からみた入力インピーダンスはほぼ同一と
することができる。
【0035】なお、組アンテナは、モノポールアンテナ
とヘリカルアンテナまたはクランク型の折り返しアンテ
ナとの組み合わせ以外の構成とすることもできる。
【0036】また、整合回路は、第2アンテナ側ではな
く第1アンテナ側に設けてもよく、さらには第1アンテ
ナ側と第2アンテナ側の両方に設けてもよい。
【0037】図3(A)〜(D)は、上記のような第1
アンテナおよび第2アンテナからなる、それぞれの組ア
ンテナの例を示す。
【0038】図3(A)は、第1アンテナ111と第2
アンテナ112が、両者の位置関係が固定された状態
で、第1アンテナ111を下に上下方向に配され、組ア
ンテナ110の操作により、両者が一体的に、すなわち
組アンテナ110そのものが、図示する第1の摺動位置
と、これより下方の第2の摺動位置との間で、矢印で示
すように上下方向に摺動する場合である。
【0039】この場合、第1アンテナ111の下端部に
給電点113が設けられ、第2アンテナ112の下端部
に給電点114が設けられて、組アンテナ110が第1
の摺動位置に摺動したときには、給電回路から第1アン
テナ111に給電されて、第1アンテナ111のみがア
ンテナとして動作し、組アンテナ110が第2の摺動位
置に摺動したときには、同じ給電回路から第2アンテナ
112に給電されて、第2アンテナ112のみがアンテ
ナとして動作する。
【0040】図3(B)は、第1アンテナ111と第2
アンテナ112が、両者の位置関係が固定された状態
で、第1アンテナ111を下に上下方向に配され、組ア
ンテナ110の操作により、両者の間の点Paを回転中
心として、両者が一体的に、すなわち組アンテナ110
そのものが、図示する第1の回転位置と、これに対して
180゜回転した第2の回転位置との間で、矢印で示す
ように回転する場合である。
【0041】この場合、第1アンテナ111の上端部に
給電点113が設けられ、第2アンテナ112の下端部
に給電点114が設けられて、組アンテナ110が第1
の回転位置に回転したときには、給電回路から第1アン
テナ111に給電されて、第1アンテナ111のみがア
ンテナとして動作し、組アンテナ110が第2の回転位
置に回転したときには、同じ給電回路から第2アンテナ
112に給電されて、第2アンテナ112のみがアンテ
ナとして動作する。
【0042】図3(B)のように第1アンテナ111と
第2アンテナ112の間の点Paを回転中心とし組アン
テナ110L110を回転させる場合、図3(C)に示
すように、第1アンテナ111および第2アンテナ11
2を一直線上ではなく、ある角度を持った2つの直線上
に配置してもよい。
【0043】また、図3(B)のように第1アンテナ1
11および第2アンテナ112を一直線上に配置する場
合、図3(D)に示すように、第1アンテナ111の下
側の点Pbを回転中心として、組アンテナ110を回転
させてもよい。
【0044】ただし、この場合には、第1アンテナ11
1の下端部に給電点113を設け、第2アンテナ112
の下端部に給電点114を設けて、組アンテナ110が
図示する第1の回転位置に回転したときには、給電回路
から第1アンテナ111に給電され、組アンテナ110
が第1の回転位置に対して180゜回転した第2の回転
位置に回転したときには、後述するように同じ給電回路
から第2アンテナ112に給電されるようにする。
【0045】なお、図3(A)〜(D)の例は、いずれ
も、第1アンテナ111をモノポールアンテナ、第2ア
ンテナ112をクランク型の折り返しアンテナとした場
合であるが、上述したように、第1アンテナ111また
は第2アンテナ112を、他のタイプのアンテナとする
こともできる。
【0046】〔第1の実施形態…図4および図5〕図4
は、この発明のアンテナ装置の第1の実施形態を示し、
図5は、そのアンテナ装置を用いた携帯無線機の一実施
形態を示す。ただし、図4は、アンテナ装置を分解して
示したものであり、図5は、携帯無線機の要部のみを示
したものである。
【0047】この実施形態では、アンテナ装置100の
低域用組アンテナ110Lおよび高域用組アンテナ11
0Hを、それぞれ、図3(A)に示したように、第1ア
ンテナおよび第2アンテナを上下方向に配し、上下方向
に摺動させるものとする。
【0048】すなわち、低域用組アンテナ110Lは、
低域用第1アンテナ111Lおよび低域用第2アンテナ
112Lを、低域用第1アンテナ111Lを下に上下方
向に配するとともに、低域用第1アンテナ111Lをモ
ノポールアンテナ、低域用第2アンテナ112Lをクラ
ンク型の折り返しアンテナとする。高域用組アンテナ1
10Hも、高域用第1アンテナ111Hおよび高域用第
2アンテナ112Hを、低域用第1アンテナ111Lお
よび低域用第2アンテナ112Lと並べて、高域用第1
アンテナ111Hを下に上下方向に配するとともに、高
域用第1アンテナ111Hをモノポールアンテナ、高域
用第2アンテナ112Hをクランク型の折り返しアンテ
ナとする。
【0049】ただし、低域用第1アンテナ111Lの長
さは高域用第1アンテナ111Hの長さより大きくし、
低域用第2アンテナ112Lの展開長も高域用第2アン
テナ112Hの展開長より大きくする。その比は、低域
用組アンテナ110Lおよび高域用組アンテナ110H
の動作周波数に応じて設定するものである。
【0050】低域用第1アンテナ111Lおよび高域用
第1アンテナ111Hの下端部は、横方向に揃えて、そ
れぞれに給電点113Lおよび113Hを設けるととも
に、低域用第2アンテナ112Lおよび高域用第2アン
テナ112Hの下端部も、横方向に揃えて、それぞれに
給電点114Lおよび114Hを設ける。
【0051】この場合、例えば、フィルム状の誘電体基
板120上に導体層を貼り付けてエッチング処理するこ
とによって、低域用組アンテナ110Lおよび高域用組
アンテナ110Hを形成する。
【0052】そして、誘電体基板120に対しては、こ
れを挟んで支持し、保護する、それぞれ非導電性の板状
樹脂からなるカバー130および140を設け、誘電体
基板120の低域用組アンテナ110Lおよび高域用組
アンテナ110Hが形成された面と対向するカバー13
0には、給電点113L,113H,114L,114
Hと対向する位置に、それぞれ窓穴を形成し、それぞれ
の窓穴内には、それぞれ給電点113L,113H,1
14L,114Hと接触する板ばね状の導体133L,
133H,134L,134Hを挿入し、固定する。
【0053】カバー130および140には、さらにア
ンテナ装置100を携帯無線機の筐体の後述する第1お
よび第2の摺動位置に固定するために、およびアンテナ
装置100の携帯無線機からの脱落や携帯無線機の筐体
内への落下を防止するために、種々の凹部や凸部などが
設けられるが、図では省略した。
【0054】そして、誘電体基板120およびカバー1
30,140を、カバー130および140が誘電体基
板120を挟むように貼り合わせて、アンテナ装置10
0を構成し、そのアンテナ装置100を、図5に示すよ
うに、携帯無線機の非金属製の筐体210の一側面、例
えば携帯無線機の正面から見て右側面の上部内側に、第
1の摺動位置と第2の摺動位置との間で上下方向に摺動
可能なように取り付ける。
【0055】ただし、第1の摺動位置では、同図(A)
に示すように、低域用第1アンテナ111Lおよび高域
用第1アンテナ111Hと低域用第2アンテナ112L
および高域用第2アンテナ112Hとが、低域用第1ア
ンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ111Hの給
電点113Lおよび113Hの近傍部分を除いて、筐体
210の上方に引き出され、第2の摺動位置では、同図
(B)に示すように、低域用第2アンテナ112Lおよ
び高域用第2アンテナ112Hのみが、その給電点11
4Lおよび114Hの近傍部分を除いて、筐体210の
上方に引き出されるようにする。
【0056】携帯無線機は、筐体210内に各種の回路
をシールドケースによりシールドして収めたもので、そ
のシールドケース内に低域用給電回路220Lおよび高
域用給電回路220Hを設け、給電線路230Lおよび
230Hを介して低域用給電回路220Lおよび高域用
給電回路220Hに接続した給電端子240Lおよび給
電端子240Hを、アンテナ装置100が筐体210内
から図5(A)に示す第1の摺動位置まで引き出された
ときの、低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1
アンテナ111Hの給電点113Lおよび113Hと対
向し、かつ上記の板ばね状の導体133Lおよび133
Hと接触する位置に配置する。
【0057】そして、通話時には、同図(A)に示すよ
うに、アンテナ装置100を筐体210内から第1の摺
動位置まで引き出す。したがって、通話時には、低域用
給電回路220Lが低域用第1アンテナ111Lの給電
点113Lに接続され、高域用給電回路220Hが高域
用第1アンテナ111Hの給電点113Hに接続され
て、それぞれ図の例ではモノポールアンテナである低域
用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ11
1Hがアンテナとして動作する。
【0058】また、携帯無線機を携帯する際には、同図
(B)に示すように、低域用第2アンテナ112Lおよ
び高域用第2アンテナ112Hの給電点114Lおよび
114Hが給電端子240Lおよび給電端子240Hと
対向する第2の摺動位置まで、アンテナ装置100を筐
体210内に収納する。したがって、携帯無線機を携帯
する際には、低域用給電回路220Lが低域用第2アン
テナ112Lの給電点114Lに接続され、高域用給電
回路220Hが高域用第2アンテナ112Hの給電点1
14Hに接続されて、それぞれ図の例ではクランク型の
折り返しアンテナである低域用第2アンテナ112Lお
よび高域用第2アンテナ112Hがアンテナとして動作
する。
【0059】この場合、利用者は、あらかじめ、携帯無
線機に設けられた周波数設定スイッチを低域側または高
域側のいずれかに設定して、給電回路を低域用給電回路
220Lまたは高域用給電回路220Hのいずれかに切
り替えておくことによって、携帯時には低域用第2アン
テナ112Lまたは高域用第2アンテナ112Hにより
受信し、通話時には低域用第1アンテナ111Lまたは
高域用第1アンテナ111Hにより通話することができ
る。ただし、周波数設定スイッチの切り換えは、携帯無
線機が自動的に行うことも可能である。
【0060】携帯電話機の場合には、例えば、低域用第
1アンテナ111Lおよび低域用第2アンテナ112L
の動作周波数は、上述した(1)項の800MHz帯、
高域用第1アンテナ111Hおよび高域用第2アンテナ
112Hの動作周波数は、上述した(2)項の1.5G
Hz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯のいずれか、
またはこれらの中間の1.7GHz帯などにすればよ
い。
【0061】この第1の実施形態は、請求項1の発明の
一実施形態であるとともに、請求項2,4,5,6の発
明の一実施形態である。
【0062】そして、この第1の実施形態によれば、ア
ンテナ装置100および携帯無線機を低域と高域の2つ
の周波数帯で動作させることができる。しかも、いずれ
の周波数帯についても、第1アンテナ111L,111
Hを引き出したときには、その第1アンテナ111L,
111Hがアンテナ素子として作用し、アンテナ素子の
長さが大きくなって、人体の特に頭部の影響が抑制さ
れ、通話品質が向上するとともに、第1アンテナ111
L,111Hを収納したときには、第2アンテナ112
L,112Hがアンテナ素子として作用し、携帯無線機
は携帯に便利な形状となり、かつアンテナ装置100の
破損が防止されるとともに、携帯無線機に収納された第
1アンテナ111L,111Hからの不要放射が防止さ
れる。
【0063】また、アンテナ装置100を摺動させるこ
とによって通話時と携帯時の切り替えをするので、その
切り替え機構が簡単になるとともに、低域用組アンテナ
110Lとこいき組アンテナ110Hを同時に操作する
ので、利用者はアンテナ装置100の操作にあたって、
いずれの周波数帯の組アンテナであるかを識別する必要
がない。
【0064】さらに、低域用組アンテナ110Lと高域
用組アンテナ110Hを近接して配置するので、両者は
見た目には1本のアンテナに見えて、アンテナ装置10
0の外観がすっきりするとともに、アンテナ装置100
を携帯無線機の一側部にコンパクトに配置することがで
き、携帯無線機のデザイン上の自由度が増す。
【0065】なお、各アンテナは、誘電体基板上に導体
層を貼り付けて形成する代わりに、金属線材をカバーで
支持するなどの方法によって構成することもできる。
【0066】〔第2の実施形態…図6および図7〕図6
は、この発明のアンテナ装置の第2の実施形態を示し、
図7は、そのアンテナ装置を用いた携帯無線機の一実施
形態を示す。ただし、図7は、携帯無線機の要部のみを
示したものである。
【0067】この実施形態では、低域用第1アンテナ1
11Lおよび高域用第1アンテナ111Hを、それぞ
れ、弾性を有する直線形状の金属線材により、モノポー
ルアンテナとして構成するとともに、低域用第2アンテ
ナ112Lおよび高域用第2アンテナ112Hは、それ
ぞれ、ピアノ線などの金属線材をコイル形状に巻くこと
により、ヘリカルアンテナとして構成する。
【0068】図4に示した第1の実施形態と同様に、低
域用第1アンテナ111Lの長さは高域用第1アンテナ
111Hの長さより大きくし、低域用第2アンテナ11
2Lの展開長も高域用第2アンテナ112Hの展開長よ
り大きくする。
【0069】低域用第1アンテナ111Lおよび高域用
第1アンテナ111Hは、それぞれ、これを保護する非
導電性の円筒状のカバー115Lおよび115H内に挿
入する。カバー115Lおよび115Hは、同時に、低
域用第1アンテナ111Lと低域用第2アンテナ112
Lとを、および高域用第1アンテナ111Hと高域用第
2アンテナ112Hとを、それぞれ空間的に離れた位置
に保持し、電気的に分離するものである。
【0070】そして、カバー115Lおよび115Hの
下端部には、それぞれ下部に外径の大きい係止部117
Lおよび117Hを有する円筒状の給電点金具116L
および116Hを、かしめ付けなどの方法によって取り
付け、低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1ア
ンテナ111Hを、給電点金具116Lおよび116H
に接続する。
【0071】また、カバー115Lおよび115Hの上
端部には、それぞれ上部に外径の大きい係止部119L
および119Hを有する、給電点金具116Lおよび1
16Hの外径と等しい外径の円筒状の給電点金具118
Lおよび118Hを、かしめ付けなどの方法によって取
り付ける。
【0072】そして、低域用第2アンテナ112Lおよ
び高域用第2アンテナ112Hのばね性を利用して、そ
の下端部を係止部119Lおよび119Hに嵌め込むな
どの方法によって、低域用第2アンテナ112Lおよび
高域用第2アンテナ112Hを、給電点金具118Lお
よび118Hに接続する。
【0073】また、低域用第2アンテナ112Lおよび
高域用第2アンテナ112Hに対しては、両者の変形を
防止し、両者を保護するとともに、両者を互いに接触し
ない位置関係に保持するために、非導電性のカバー15
0を取り付ける。カバー150は、同時に、アンテナ装
置100の操作部として機能するものである。
【0074】なお、カバー150に係止部を兼ねさせる
ことによって、給電点金具118Lおよび118Hは、
係止部119Lおよび119Hのないものとすることも
できる。
【0075】図7にも示すように、携帯無線機には、そ
の非金属製の筐体210内の上部に、筐体210の上面
に臨ませて、それぞれ円筒状のアンテナ支持金具250
Lおよび250Hを、捩じ込みなどの方法によって、互
いに接触しないように取り付ける。ただし、アンテナ支
持金具250Lおよび250Hを、筐体210に直接取
り付けないで、筐体210に埋め込まれた金属製の部材
に取り付けてもよい。
【0076】そして、給電点金具118L,118Hお
よびカバー150を取り付ける前において、または給電
点金具116Lおよび116Hを取り付ける前におい
て、アンテナ装置100のカバー115Lおよび115
Hをアンテナ支持金具250Lおよび250Hの貫通穴
に挿入する。
【0077】図示していないが、アンテナ支持金具25
0Lおよび250Hの貫通穴内には、アンテナ装置10
0を上下方向に摺動可能な状態で保持する導電性の支持
ばねを取り付ける。
【0078】これによって、給電点金具116L,11
6Hの係止部117L,117Hを除く部分、または給
電点金具118L,118Hの係止部119L,119
Hを除く部分が、アンテナ支持金具250L,250H
の貫通穴内にあるときには、アンテナ装置100が上記
の支持ばねにより固定されるとともに、その支持ばねお
よび給電点金具116L,116Hまたは118L,1
18Hを介して、アンテナ支持金具250Lおよび25
0Hと、低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1
アンテナ111H、または低域用第2アンテナ112L
および高域用第2アンテナ112Hが接続される。
【0079】なお、カバー115L,115Hそれ自体
の外径は上記の支持ばねの内径より小さくすることによ
って、いずれのアンテナにも給電されない位置でアンテ
ナ装置100が停止するのを防止することができる。
【0080】図7に示すように、携帯無線機において
は、給電線路230Lおよび230Hを介して低域用給
電回路220Lおよび高域用給電回路220Hに接続し
た給電端子240Lおよび給電端子240Hを、アンテ
ナ支持金具250Lおよび250Hに接続する。
【0081】そして、通話時には、同図(A)に示すよ
うに、上記の係止部117L,117Hがアンテナ支持
金具250L,250Hの下端に突き当たる位置まで、
アンテナ装置100を筐体210内から引き出す。した
がって、通話時には、低域用給電回路220Lが低域用
第1アンテナ111Lの給電点金具116Lに接続さ
れ、高域用給電回路220Hが高域用第1アンテナ11
1Hの給電点金具116Hに接続されて、それぞれ図の
例ではモノポールアンテナである低域用第1アンテナ1
11Lおよび高域用第1アンテナ111Hがアンテナと
して動作する。
【0082】また、携帯無線機を携帯する際には、同図
(B)に示すように、上記の係止部119L,119H
がアンテナ支持金具250L,250Hの上面に突き当
たる位置まで、アンテナ装置100を筐体210内に収
納する。したがって、携帯無線機を携帯する際には、低
域用給電回路220Lが低域用第2アンテナ112Lの
給電点金具118Lに接続され、高域用給電回路220
Hが高域用第2アンテナ112Hの給電点金具118H
に接続されて、それぞれ図の例ではヘリカルアンテナで
ある低域用第2アンテナ112Lおよび高域用第2アン
テナ112Hがアンテナとして動作する。
【0083】この第2の実施形態は、図4および図5に
示した第1の実施形態と同様に、請求項1の発明の一実
施形態であるとともに、請求項2,4,5,6の発明の
一実施形態である。したがって、第1の実施形態と同様
の効果が得られる。
【0084】〔第3の実施形態…図8〜図11〕図8
は、この発明のアンテナ装置の第3の実施形態を示し、
図9は、そのアンテナ装置を用いた携帯無線機の一実施
形態を示す。ただし、図8は、アンテナ装置を分解して
示したものであり、図9は、携帯無線機の要部のみを示
したものである。
【0085】この実施形態では、アンテナ装置100の
低域用組アンテナ110Lおよび高域用組アンテナ11
0Hを、それぞれ、図3(B)に示したように、第1ア
ンテナおよび第2アンテナを上下方向に配し、両者の間
の点を回転中心として回転させるものとする。
【0086】そのため、低域用組アンテナ110Lは、
低域用第1アンテナ111Lおよび低域用第2アンテナ
112Lを、互いに横方向にずらし、低域用第1アンテ
ナ111Lを下にして、上下方向に配するとともに、高
域用組アンテナ110Hは、高域用第1アンテナ111
Hおよび高域用第2アンテナ112Hを、低域用第1ア
ンテナ111Lおよび低域用第2アンテナ112Lとは
逆の方向に互いに横方向にずらし、高域用第1アンテナ
111Hを下にして、上下方向に配する。
【0087】図4の場合と同様に、低域用第1アンテナ
111Lの長さは高域用第1アンテナ111Hの長さよ
り大きくし、低域用第2アンテナ112Lの展開長も高
域用第2アンテナ112Hの展開長より大きくする。
【0088】低域用第1アンテナ111Lおよび高域用
第1アンテナ111Hの上端部には、それぞれ上記の回
転中心から距離DLおよびDHの位置において、給電点
113Lおよび113Hを設けるとともに、低域用第2
アンテナ112Lおよび高域用第2アンテナ112Hの
下端部には、それぞれ上記の回転中心から距離DLおよ
びDHの位置において、給電点114Lおよび114H
を設ける。
【0089】距離DLおよびDHは、例えば図8のよう
にDL<DHとするなど、互いに異ならせ、その差は、
給電点113L,114Lおよび113H,114Hの
大きさを考慮して、後述する携帯無線機において、低域
用給電系と高域用第1アンテナ111Hもしくは高域用
第2アンテナ112Hとが、または高域用給電系と低域
用第1アンテナ111Lもしくは低域用第2アンテナ1
12Lとが、接続されることがない大きさとする。
【0090】図4の場合と同様に、低域用組アンテナ1
10Lおよび高域用組アンテナ110Hは、例えば、フ
ィルム状の誘電体基板120上に導体層を貼り付けてエ
ッチング処理することによって形成する。
【0091】そして、図4の場合と同様に、誘電体基板
120に対しては、これを挟んで支持し、保護する、そ
れぞれ非導電性の板状樹脂からなるカバー130および
140を設け、誘電体基板120の低域用組アンテナ1
10Lおよび高域用組アンテナ110Hが形成された面
と対向するカバー130には、給電点113L,113
H,114L,114Hと対向する位置に、それぞれ窓
穴を形成し、それぞれの窓穴内には、それぞれ給電点1
13L,113H,114L,114Hと接触する板ば
ね状の導体133L,133H,134L,134Hを
挿入し、固定する。
【0092】また、誘電体基板120およびカバー13
0,140には、それぞれ上記の回転中心を中心とする
丸穴125および135,145を形成する。カバー1
30および140には、さらにアンテナ装置100を後
述する第1および第2の回転位置に固定するために種々
の凹部や凸部などが設けられるが、図では省略した。
【0093】そして、誘電体基板120およびカバー1
30,140を、カバー130および140が誘電体基
板120を挟むように貼り合わせて、アンテナ装置10
0を構成し、固定用ねじ160を、丸穴145,12
5,135に挿入して、携帯無線機の非金属製の筐体に
取り付けることによって、アンテナ装置100を携帯無
線機に取り付ける。
【0094】この場合、固定用ねじ160には、アンテ
ナ装置100と接する側にばね性を持たせて、固定用ね
じ160を携帯無線機に取り付けたとき、アンテナ装置
100を取り外すことはできないが、アンテナ装置10
0を回転可能な程度の強度で携帯無線機に固定すること
ができるようにする。ただし、固定用ねじ160とアン
テナ装置100との間にベアリング機構を設けるなどに
よって、アンテナ装置100を回転可能とすることもで
きる。
【0095】図9に示すように、アンテナ装置100
は、携帯無線機の非金属製の筐体210の一側面、例え
ば携帯無線機の正面から見て右側面の上部外側に、第1
の回転位置と第2の回転位置との間で回転可能なように
取り付ける。
【0096】ただし、第1の回転位置では、同図(A)
に示すように、低域用第1アンテナ111Lおよび高域
用第1アンテナ111Hのみが、その給電点113Lお
よび113Hの近傍部分を除いて、筐体210の上方に
引き出され、第2の回転位置では、同図(B)に示すよ
うに、低域用第2アンテナ112Lおよび高域用第2ア
ンテナ112Hのみが、その給電点114Lおよび11
4Hの近傍部分を除いて、筐体210の上方に引き出さ
れるようにする。
【0097】携帯無線機は、筐体210内に各種の回路
をシールドケースによりシールドして収めたもので、そ
のシールドケース内に低域用給電回路220Lおよび高
域用給電回路220Hを設け、給電線路230Lおよび
230Hを介して低域用給電回路220Lおよび高域用
給電回路220Hに接続した給電端子240Lおよび給
電端子240Hを、アンテナ装置100が筐体210の
上方に同図(A)に示す第1の回転位置まで引き出され
たときの、低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第
1アンテナ111Hの給電点113Lおよび113Hと
対向し、かつ上記の板ばね状の導体133Lおよび13
3Hと接触する位置に配置する。
【0098】そして、通話時には、同図(A)に示すよ
うに、アンテナ装置100を第1の回転位置に回転させ
る。したがって、通話時には、低域用給電回路220L
が低域用第1アンテナ111Lの給電点113Lに接続
され、高域用給電回路220Hが高域用第1アンテナ1
11Hの給電点113Hに接続されて、それぞれ図の例
ではモノポールアンテナである低域用第1アンテナ11
1Lおよび高域用第1アンテナ111Hがアンテナとし
て動作する。
【0099】また、携帯無線機を携帯する際には、同図
(B)に示すように、アンテナ装置100を、低域用第
2アンテナ112Lおよび高域用第2アンテナ112H
の給電点114Lおよび114Hが給電端子240Lお
よび給電端子240Hと対向する第2の回転位置に回転
させる。したがって、携帯無線機を携帯する際には、低
域用給電回路220Lが低域用第2アンテナ112Lの
給電点114Lに接続され、高域用給電回路220Hが
高域用第2アンテナ112Hの給電点114Hに接続さ
れて、それぞれ図の例ではクランク型の折り返しアンテ
ナである低域用第2アンテナ112Lおよび高域用第2
アンテナ112Hがアンテナとして動作する。
【0100】この第3の実施形態は、請求項1の発明の
一実施形態であるとともに、請求項3,4,5,6の発
明の一実施形態である。
【0101】そして、この第3の実施形態によれば、図
4および図5に示した第1の実施形態、および図6およ
び図7に示した第2の実施形態と同様に、アンテナ装置
100および携帯無線機を低域と高域の2つの周波数帯
で動作させることができる。
【0102】また、アンテナ装置100を回転させるこ
とによって通話時と携帯時の切り替えをするので、アン
テナ装置100の操作を弱い力で簡便に行うことができ
るとともに、低域用組アンテナ110Lと高域用組アン
テナ110Hを同時に操作するので、利用者はアンテナ
装置100の操作にあたって、いずれの周波数帯のあく
みであるかを識別する必要がない。
【0103】さらに、低域用組アンテナ110Lと高域
用組アンテナ110Hを近接して配置するので、両者は
見た目には1本のアンテナに見えて、アンテナ装置10
0の外観がすっきりするとともに、アンテナ装置100
を携帯無線機の一側部にコンパクトに配置することがで
き、携帯無線機のデザイン上の自由度が増す。
【0104】なお、各アンテナは、誘電体基板上に導体
層を貼り付けて形成する代わりに、金属線材をカバーで
支持するなどの方法によって構成することもできる。
【0105】また、低域用第1アンテナ111Lおよび
高域用第1アンテナ111Hからなる部分を、低域用第
2アンテナ112Lおよび高域用第2アンテナ112H
からなる部分に対して、図3(C)に示した第2アンテ
ナ112に対する第1アンテナ111のように、所定の
角度を持たせて配置して、アンテナ装置100を第1の
回転位置にしたとき、低域用第1アンテナ111Lおよ
び高域用第1アンテナ111Hからなる部分が、携帯無
線機に対して垂直ではなく、所定の角度で保持されるよ
うにしてもよい。
【0106】なお、アンテナ装置100を第1および第
2の回転位置に保持するには、例えば、カバー130,
140および筐体210の支持部に凹凸を設けて、アン
テナ装置100が第1および第2の回転位置に来たと
き、それぞれの位置でクリック感を生じるようにすれば
よい。また、ばねや磁石などによって、アンテナ装置1
00を第1および第2の回転位置に保持することもでき
る。さらに、アンテナ装置100は、巻きばねなどによ
って、携帯時の第2の回転位置から通話時の第1の回転
位置に回転させることができる。
【0107】図10および図11は、このように巻きば
ねによってアンテナ装置を第2の回転位置から第1の回
転位置に回転させる場合の例を示し、図10は、アンテ
ナ装置を第1の回転位置に回転させた状態、図11は、
アンテナ装置を第2の回転位置に回転させた状態であ
る。
【0108】巻きばね170は、第2の回転位置から第
1の回転位置への図11(B)の矢印192で示す回転
方向に伸長し、第1の回転位置から第2の回転位置への
図10(B)の矢印191で示す回転方向に収縮する向
きで、上記の固定用ねじ160に嵌め込み、その一端を
携帯無線機の筐体210に固定し、他端をアンテナ装置
100に固定する。
【0109】筐体210には、そのアンテナ装置100
が取り付けられる一側面、例えば携帯無線機の正面から
見て右側面211に臨ませて、その下部に、操作レバー
260を、軸261を支点に回動可能に取り付け、その
操作レバー260の遊端部に、アンテナストッパ262
を設けるとともに、操作レバー260の中央部に、操作
ボタン263を設ける。
【0110】また、筐体210内には、アンテナストッ
パ262が筐体210の外側に臨む方向に操作レバー2
60を回動偏倚させる、ばね270を取り付ける。
【0111】さらに、アンテナ装置100には、固定用
ねじ160が挿入される丸穴と同心的に、半円状の長穴
180を形成し、筐体210のアンテナ装置100が取
り付けられる一側面、例えば携帯無線機の正面から見て
右側面211には、その長穴180に挿入されるピン2
80を設ける。
【0112】そして、アンテナ装置100が図10に示
す第1の回転位置にあるときには、同図(B)に示すよ
うに長穴180の一端181がピン280と衝合し、ア
ンテナ装置100が図11に示す第2の回転位置にある
ときには、同図(B)に示すように長穴180の他端1
82がピン280と衝合するようにする。
【0113】この例では、通話時には、アンテナ装置1
00が図11に示す第2の回転位置にある状態から、操
作ボタン263を押して、操作レバー260を、ばね2
70の偏倚力に抗して、軸261を支点に同図(A)の
矢印264で示す方向に押す。
【0114】これにより、アンテナストッパ262が筐
体210内に挿入されて、それまでアンテナストッパ2
62によって係止されていたアンテナ装置100が、巻
きばね170の伸長しようとする力によって、同図
(B)の矢印192で示す方向に回転し、図10(B)
に示すように長穴180の一端181がピン280と衝
合する第1の回転位置で停止する。
【0115】そして、この第1の回転位置では、図9
(A)でも示したように、低域用て第1アンテナおよび
高域用第1アンテナ111Hのみが、筐体210の上方
に引き出され、低域用給電回路220Lおよび高域用給
電回路220Hが、低域用第1アンテナ111Lおよび
高域用第1アンテナ111Hの給電点113Lおよび1
13Hに接続されて、それぞれ図の例ではモノポールア
ンテナである低域用第1アンテナ111Lおよび高域用
第1アンテナ111Hがアンテナとして動作する。
【0116】この場合、片手で筐体210を把持した状
態で、その片手の薬指や小指で操作ボタン263を押す
ことができ、低域用第1アンテナ111Lおよび高域用
第1アンテナ111Hの引き出し操作を、携帯無線機を
把持する手で簡便に行うことができる。
【0117】通話が終了したら、アンテナ装置100が
図10に示す第1回転位置にある状態から、片手の薬指
や小指で操作ボタン263を押して、アンテナストッパ
262を筐体210内に挿入し、他方の手でアンテナ装
置100を、巻きばね170の伸長しようとする力に抗
して、同図(B)の矢印191で示す方向に、図11
(B)に示すように長穴180の他端182がピン28
0と衝合する第2の回転位置まで回転させ、その位置で
操作ボタン263から手を離す。
【0118】これにより、アンテナストッパ262によ
ってアンテナ装置100が係止されて、アンテナ装置1
00は第2の回転位置に保持される。
【0119】そして、この第2の回転位置では、図9
(B)でも示したように、低域用第2アンテナ112L
および高域用第2アンテナ112Hのみが、筐体210
の上方に引き出され、低域用給電回路220Lおよび高
域用給電回路220Hが、低域用第2アンテナ112L
および高域用第2アンテナ112Hの給電点114Lお
よび114Hに接続されて、それぞれ図の例ではクラン
ク型の折り返しアンテナである低域用第2アンテナ11
2Lおよび高域用第2アンテナ112Hがアンテナとし
て動作する。
【0120】この例によれば、操作ボタン263を押す
というワンタッチ操作により、しかも他方の手を用いる
ことなく携帯無線機を把持する手で、低域用第1アンテ
ナ111Lおよび高域用第1アンテナ111Hの引き出
しを行うことができる。
【0121】なお、アンテナストッパ262の、図10
(A)および図11(A)の紙面の手前側の面、すなわ
ち図10(B)および図11(B)の左側の面をテーパ
面とすることによって、片手で操作ボタン263を押し
てアンテナストッパ262を筐体210内に挿入しなく
ても、他方の手でアンテナ装置100を図10(B)の
矢印191で示す方向に回転させたとき、アンテナ装置
100がアンテナストッパ262の上記のテーパ面を押
すことによって、アンテナストッパ262が筐体210
内に挿入され、アンテナ装置100を第2の回転位置ま
で回転させることができる。
【0122】〔第4の実施形態…図12および図13〕
図12は、この発明のアンテナ装置の第4の実施形態を
示し、図13は、そのアンテナ装置を用いた携帯無線機
の一実施形態を示す。ただし、図12は、アンテナ装置
を分解して示したものであり、図13は、携帯無線機の
要部のみを示したものである。
【0123】この実施形態では、アンテナ装置100の
低域用組アンテナ110Lおよび高域用組アンテナ11
0Hを、それぞれ、図3(D)に示したように、第1ア
ンテナおよび第2アンテナを上下方向に配し、第1アン
テナの下側の点を回転中心として回転させるものとす
る。
【0124】そのため、図8の場合と同様に、低域用組
アンテナ110Lは、低域用第1アンテナ111Lおよ
び低域用第2アンテナ112Lを、互いに横方向にずら
して、上下方向に配するとともに、高域用組アンテナ1
10Hは、高域用第1アンテナ111Hおよび高域用第
2アンテナ112Hを、低域用第1アンテナ111Lお
よび低域用第2アンテナ112Lとは逆の方向に互いに
横方向にずらして、上下方向に配する。
【0125】ただし、この第4の実施形態では、低域用
第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ111
Hの下端部に、それぞれ上記の回転中心から距離DLお
よびDHの位置において、給電点113Lおよび113
Hを設けるとともに、低域用第2アンテナ112Lおよ
び高域用第2アンテナ112Hの下端部に、それぞれ上
記の回転中心から距離(Do+DL)および(Do+D
H)の位置において、給電点114Lおよび114Hを
設ける。Doは、ある所定距離である。
【0126】距離DLおよびDHは、例えば図12のよ
うにDL<DHとするなど、互いに異ならせ、その差
は、給電点113L,114Lおよび113H,114
Hの大きさを考慮して、後述する携帯無線機において、
低域用給電系と高域用第1アンテナ111Hもしくは高
域用第2アンテナ112Hとが、または高域用給電系と
低域用第1アンテナ111Lもしくは低域用第2アンテ
ナ112Lとが、接続されることがない大きさとする。
【0127】図8の場合と同様に、低域用組アンテナ1
10Lおよび高域用組アンテナ110Hは、フィルム状
の誘電体基板120上に導体層を貼り付けてエッチング
処理することによって形成し、誘電体基板120に対し
ては、これを挟んで支持し、保護する、それぞれ非導電
性の板状樹脂からなるカバー130および140を設
け、誘電体基板120の低域用組アンテナ110Lおよ
び高域用組アンテナ110Hが形成された面と対向する
カバー130には、給電点113L,113H,114
L,114Hと対向する位置に、それぞれ窓穴を形成
し、それぞれの窓穴内には、それぞれ給電点113L,
113H,114L,114Hと接触する板ばね状の導
体133L,133H,134L,134Hを挿入し、
固定する。
【0128】また、誘電体基板120およびカバー13
0,140には、それぞれ上記の回転中心を中心とする
丸穴125および135,145を形成する。カバー1
30および140には、さらにアンテナ装置100を後
述する第1および第2の回転位置に固定するために種々
の凹部や凸部などが設けられるが、図では省略した。
【0129】そして、誘電体基板120およびカバー1
30,140を、カバー130および140が誘電体基
板120を挟むように貼り合わせて、アンテナ装置10
0を構成し、固定用ねじ160を、丸穴145,12
5,135に挿入して、携帯無線機の非金属製の筐体に
取り付けることによって、アンテナ装置100を携帯無
線機に取り付ける。図8の場合と同様に、この場合、ア
ンテナ装置100は、取り外すことはできないが、回転
可能な程度の強度で携帯無線機に固定する。
【0130】この第4の実施形態では、図13に示すよ
うに、アンテナ装置100は、携帯無線機の非金属製の
筐体210の一側面、例えば携帯無線機の正面から見て
右側面の下部外側に、第1の回転位置と第2の回転位置
との間で回転可能なように取り付ける。
【0131】ただし、第1の回転位置では、同図(A)
に示すように、低域用第2アンテナ112Lおよび高域
用第2アンテナ112Hと低域用第1アンテナ111L
および高域用第1アンテナ111Hとが、低域用第1ア
ンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ111Hの給
電点113Lおよび113Hの近傍部分を除いて、筐体
210の下方に引き出され、第2の回転位置では、同図
(B)に示すように、低域用第2アンテナ112Lおよ
び高域用第2アンテナ112Hのみが、その給電点11
4Lおよび114Hの近傍部分を除いて、筐体210の
上方に引き出されるようにする。
【0132】この場合、筐体210内には、低域用給電
回路220Lおよび高域用給電回路220Hに対して、
それぞれ、給電端子241Lおよび241Hを含む、低
域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ1
11Hに対する給電線と、給電端子242Lおよび24
2Hを含む、低域用第2アンテナ112Lおよび高域用
第2アンテナ112Hに対する給電線との、2系統の給
電線を設ける。
【0133】そして、給電端子241Lおよび241H
を、アンテナ装置100が筐体210の下方に同図
(A)に示す第1の回転位置まで引き出されたときの、
低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ
111Hの給電点113Lおよび113Hと対向し、か
つ上記の板ばね状の導体133Lおよび133Hと接触
する位置に配置し、給電端子242Lおよび242H
を、アンテナ装置100が筐体210の上方に同図
(B)に示す第2の回転位置まで引き出されたときの、
低域用第2アンテナ112Lおよび高域用第2アンテナ
112Hの給電点114Lおよび114Hと対向し、か
つ上記の板ばね状の導体134Lおよび134Hと接触
する位置に配置する。
【0134】ただし、この場合、アンテナが接続されな
い側の給電線は、すなわち同図(A)のようにアンテナ
装置100が第1の回転位置にあるときには、給電端子
242L側および242H側の給電線、同図(B)のよ
うにアンテナ装置100が第2の回転位置にあるときに
は、給電端子241L側および241H側の給電線は、
それぞれ低域用給電回路220Lおよび高域用給電回路
220Hからみて開放にみえる必要がある。
【0135】そのようにするために、低域用給電回路2
20Lおよび高域用給電回路220Hと給電端子241
L,242Lおよび241H,242Hとの間の給電線
路の長さを、0もしくはλg/2(λgは給電線路内の
管内波長)の整数倍とし、または、アンテナが接続され
ない側の給電端子をグランドに短絡する機構を設けて、
給電線路の長さを(2n−1)λg/4(nは1以上の
整数)とするなどの構成とする。
【0136】そして、通話時には、同図(A)に示すよ
うに、アンテナ装置100を第1の回転位置に回転させ
る。したがって、通話時には、低域用給電回路220L
が低域用第1アンテナ111Lの給電点113Lに接続
され、高域用給電回路220Hが高域用第1アンテナ1
11Hの給電点113Hに接続されて、それぞれ図の例
ではモノポールアンテナである低域用第1アンテナ11
1Lおよび高域用第1アンテナ111Hがアンテナとし
て動作する。
【0137】また、携帯無線機を携帯する際には、同図
(B)に示すように、アンテナ装置100を第2の回転
位置に回転させる。したがって、携帯無線機を携帯する
際には、低域用給電回路220Lが低域用第2アンテナ
112Lの給電点114Lに接続され、高域用給電回路
220Hが高域用第2アンテナ112Hの給電点114
Hに接続されて、それぞれ図の例ではクランク型の折り
返しアンテナである低域用第2アンテナ112Lおよび
高域用第2アンテナ112Hがアンテナとして動作す
る。
【0138】この第4の実施形態は、図8および図9に
示した第3の実施形態と同様に、請求項1の発明の一実
施形態であるとともに、請求項3,4,5,6の発明の
一実施形態である。したがって、第3の実施形態と同様
の効果が得られる。
【0139】なお、この第4の実施形態においても、巻
きばねなどによってアンテナ装置100を携帯時の第2
の回転位置から通話時の第1の回転位置に回転させるこ
とができ、操作ボタンを押すなどのワンタッチ操作によ
り、しかも他方の手を用いることなく携帯無線機を把持
する手で、低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第
1アンテナ111Hの引き出しを行うことができる。
【0140】また、図13(A)に示すように通話時に
はアンテナ装置100が携帯無線機の下方に引き出され
るので、上記のカバー130内に携帯無線機の送話器と
なるマイクロホンを設けることもできる。
【0141】〔第5の実施形態…図14および図15〕
図14は、この発明のアンテナ装置の第5の実施形態を
示し、図15は、そのアンテナ装置を用いた携帯無線機
の一実施形態を示す。ただし、図15は、携帯無線機の
要部のみを示したものである。
【0142】この実施形態では、アンテナ装置100の
低域用組アンテナ110Lおよび高域用組アンテナ11
0Hを、それぞれ、図3(A)に示したように、こいち
およびこにいを上下方向に配し、上下方向に摺動させる
ものとする。
【0143】ただし、この場合、低域用組アンテナ11
0Lおよび高域用組アンテナ110Hは、図4の場合の
ように一枚の板上に近接して配置しないで、対向する2
枚の板上に対向して配置する。そのため、アンテナ装置
100は、対向する1対の脚部310Lおよび310H
と、これら脚部310Lおよび310Hを、それぞれの
上端部で連結する連結部320とにより、枠状に構成
し、その脚部310Lおよび310Hに、低域用組アン
テナ110Lおよび高域用組アンテナ110Hを形成す
る。
【0144】脚部310Lおよび310Hは、それぞ
れ、例えば、フィルム状の誘電体基板の、脚部310L
および310Hの内側に向く面上に導体層を貼り付けて
エッチング処理することにより、低域用組アンテナ11
0Lおよび高域用組アンテナ110Hを形成し、その誘
電体基板、および非導電性の板状樹脂で形成した2枚の
カバーを、2枚のカバーが誘電体基板を挟むように貼り
合わせて、構成する。
【0145】低域用第1アンテナ111Lおよび低域用
第2アンテナ112Lの下端部には、給電点113Lお
よび114Lを設け、高域用第1アンテナ111Hおよ
び高域用第2アンテナ112Hの下端部には、給電点1
13Hおよび114Hを設ける。ただし、給電点113
L,114L間の間隔と、給電点113H,114H間
の間隔とを、等しくする。
【0146】図示していないが、脚部310Lおよび3
10Hの内側の、誘電体基板の低域用組アンテナ110
Lおよび高域用組アンテナ110Hが形成された面と対
向するカバーには、給電点113L,114Lおよび1
13H,114Hと対向する位置に、それぞれ窓穴を形
成し、それぞれの窓穴内には、それぞれ給電点113
L,114Lおよび113H,114Hと接触する板ば
ね状の導体を挿入し、固定する。
【0147】また、脚部310Lおよび310Hの内側
には、その下部に、アンテナ装置100の携帯無線機か
らの脱落を防止するための係止部311Lおよび311
Hを設けるとともに、その低域用第2アンテナ112L
および高域用第2アンテナ112Hの下部位置に、アン
テナ装置100の携帯無線機の筐体内への落下を防止す
るための係止部312Lおよび312Hを設ける。
【0148】脚部310Lおよび310Hには、さらに
アンテナ装置100を後述する第1および第2の摺動位
置に固定するために種々の凹部や凸部などが設けられる
が、図では省略した。
【0149】連結部320は、上記のカバーと同様に非
導電性の板状樹脂で形成し、これをアンテナ装置100
の操作部とする。
【0150】図15に示すように、アンテナ装置100
は、上記の脚部310Lおよび310Hを、携帯無線機
の非金属製の筐体210の左右側面の内側に挿入して、
第1の摺動位置と第2の摺動位置との間で上下方向に摺
動可能なように、筐体210に取り付ける。
【0151】ただし、第1の摺動位置では、同図(A)
に示すように、低域用第1アンテナ111Lおよび高域
用第1アンテナ111Hと低域用第2アンテナ112L
および高域用第2アンテナ112Hとが、低域用第1ア
ンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ111Hの給
電点113Lおよび113Hの近傍部分を除いて、筐体
210の上方に引き出され、第2の摺動位置では、同図
(B)に示すように、低域用第2アンテナ112Lおよ
び高域用第2アンテナ112Hのみが、その給電点11
4Lおよび114Hの近傍部分を除いて、筐体210の
上方に引き出されるようにする。
【0152】筐体210内においては、給電線路を介し
て低域用給電回路220Lおよび高域用給電回路220
Hに接続した給電端子240Lおよび給電端子240H
を、アンテナ装置100が筐体210の上方に同図
(A)に示す第1の摺動位置まで引き出されたときの、
低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ
111Hの給電点113Lおよび113Hと対向し、か
つ上記の板ばね状の導体と接触する位置に配置する。
【0153】そして、通話時には、同図(A)に示すよ
うに、アンテナ装置100を、上記の係止部311Lお
よび311Hが筐体210の上面部と衝合する第1の摺
動位置まで引き上げる。したがって、通話時には、低域
用給電回路220Lが低域用第1アンテナ111Lの給
電点113Lに接続され、高域用給電回路220Hが高
域用第1アンテナ111Hの給電点113Hに接続され
て、それぞれ図の例ではモノポールアンテナである低域
用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ11
1Hがアンテナとして動作する。
【0154】また、携帯無線機を携帯する際には、同図
(B)に示すように、アンテナ装置100を、上記の係
止部312Lおよび312Hが筐体210の上面部と衝
合する第2の摺動位置まで押し下げる。したがって、携
帯無線機を携帯する際には、低域用給電回路220Lが
低域用第2アンテナ112Lの給電点114Lに接続さ
れ、高域用給電回路220Hが高域用第2アンテナ11
2Hの給電点114Hに接続されて、それぞれ図の例で
はクランク型の折り返しアンテナである低域用第2アン
テナ112Lおよび高域用第2アンテナ112Hがアン
テナとして動作する。
【0155】この第5の実施形態は、請求項1の発明の
一実施形態であるとともに、請求項2,4,6の発明の
一実施形態である。したがって、低域用組アンテナと高
域用組アンテナが近接して配置されることに伴う効果を
除いて、図4および図5に示した第1の実施形態と同様
の効果が得られる。
【0156】なお、各アンテナは、誘電体基板上に導体
層を貼り付けて形成する代わりに、金属線材をカバーで
支持するなどの方法によって構成することもできる。
【0157】また、連結部320は、脚部310Lおよ
び310Hを、低域用第2アンテナ112Lおよび高域
用第2アンテナ112Hの下部位置で連結するものであ
ってもよい。
【0158】〔第6の実施形態…図16および図17〕
図16は、この発明のアンテナ装置の第6の実施形態を
示し、図17は、そのアンテナ装置を用いた携帯無線機
の一実施形態を示す。ただし、図17は、携帯無線機の
要部のみを示したものである。
【0159】この実施形態では、アンテナ装置100の
低域用組アンテナ110Lおよび高域用組アンテナ11
0Hを、それぞれ、図3(D)に示したように、第1ア
ンテナ111および第2アンテナ112を上下方向に配
し、第1アンテナ111の下側の点を回転中心として回
転させるものとする。
【0160】ただし、低域用組アンテナ110Lおよび
高域用組アンテナ110Hは、図12の場合のように一
枚の板上に近接して配置しないで、対向する2枚の板上
に対向して配置する。
【0161】そのため、アンテナ装置100は、対向す
る1対の脚部330Lおよび330Hと、これら脚部3
30Lおよび330Hを、低域用第2アンテナ112L
および高域用第2アンテナ112Hの下部位置で連結す
る連結部340と、この連結部340から下側に連なる
背板部350とによって、枠状に構成し、その脚部33
0Lおよび330Hに、低域用組アンテナ110Lおよ
び高域用組アンテナ110Hを形成する。
【0162】図14の場合と同様に、脚部330Lおよ
び330Hは、それぞれ、例えば、フィルム状の誘電体
基板の、脚部330Lおよび330Hの内側に向く面上
に導体層を貼り付けてエッチング処理することにより、
低域用組アンテナ110Lおよび高域用組アンテナ11
0Hを形成し、その誘電体基板、および非導電性の板状
樹脂で形成した2枚のカバーを、2枚のカバーが誘電体
基板を挟むように貼り合わせて、構成する。
【0163】低域用第1アンテナ111Lおよび低域用
第2アンテナ112Lの下端部には、給電点113Lお
よび114Lを設け、高域用第1アンテナ111Hおよ
び高域用第2アンテナ112Hの下端部には、給電点1
13Hおよび114Hを設けること、および、給電点1
13L,114L間の間隔と、給電点113H,114
H間の間隔とを、等しくすることも、図14の場合と同
様である。
【0164】また、図示していないが、図14の場合と
同様に、脚部330Lおよび330Hの内側の、誘電体
基板の低域用組アンテナ110Lおよび高域用組アンテ
ナ110Hが形成された面と対向するカバーには、給電
点113L,114Lおよび113H,114Hと対向
する位置に、それぞれ窓穴を形成し、それぞれの窓穴内
には、それぞれ給電点113L,114Lおよび113
H,114Hと接触する板ばね状の導体を挿入し、固定
する。
【0165】そして、脚部330Lおよび330Hの下
端部には、アンテナ装置100を携帯無線機に回転可能
に取り付けるための丸穴331Lおよび331Hを形成
する。脚部330Lおよび330Hには、さらにアンテ
ナ装置100を後述する第1および第2の回転位置に固
定するために種々の凹部や凸部などが設けられるが、図
では省略した。
【0166】連結部340および背板部350は、上記
のカバーと同様に非導電性の板状樹脂で形成し、携帯無
線機を携帯する際に携帯無線機のキーパッドなどを保護
するフリッパとして機能させる。また、連結部340ま
たは背板部350には、携帯無線機の送話器となるマイ
クロホンを内蔵することもできる。
【0167】図17に示すように、携帯無線機の非金属
製の筐体210の正面側部分215は、背面側部分に対
して、上面および左右側面を若干凹ませる。そして、図
では省略している固定用ねじを、アンテナ装置100の
脚部330Lおよび330Hの丸穴331Lおよび33
1Hに挿入して、筐体210の正面側部分215の左右
側面下部に取り付けることによって、アンテナ装置10
0を携帯無線機に、第1の回転位置と第2の回転位置と
の間で回転可能なように取り付ける。
【0168】ただし、第1の回転位置では、同図(A)
に示すように、アンテナ装置100の脚部330Lおよ
び330Hが筐体210の下方に回転することにより、
低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ
111Hと低域用第2アンテナ112Lおよび高域用第
2アンテナ112Hとが、低域用第1アンテナ111L
および高域用第1アンテナ111Hの給電点113Lお
よび113Hの近傍部分を除いて、筐体210の下方に
引き出され、第2の回転位置では、同図(B)に示すよ
うに、脚部330Lおよび330Hが筐体210の正面
側部分215の左右側面に沿うことにより、低域用第2
アンテナ112Lおよび高域用第2アンテナ112Hの
みが、その給電点114Lおよび114Hの近傍部分を
除いて、筐体210の上方に引き出されるようにする。
【0169】図13の場合と同様に、筐体210内に
は、低域用給電回路220Lおよび高域用給電回路22
0Hに対して、それぞれ、給電端子241Lおよび24
1Hを含む、低域用第1アンテナ111Lおよび高域用
第1アンテナ111Hに対する給電線と、給電端子24
2Lおよび242Hを含む、低域用第2アンテナ112
Lおよび高域用第2アンテナ112Hに対する給電線と
の、2系統の給電線を設ける。
【0170】そして、給電端子241Lおよび241H
を、アンテナ装置100が筐体210の下方に図17
(A)に示す第1の回転位置まで引き出されたときの、
低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ
111Hの給電点113Lおよび113Hと対向し、か
つ上記の板ばね状の導体と接触する位置に配置し、給電
端子242Lおよび242Hを、アンテナ装置100が
筐体210の上方に同図(B)に示す第2の回転位置ま
で引き出されたときの、低域用第2アンテナ112Lお
よび高域用第2アンテナ112Hの給電点114Lおよ
び114Hと対向し、かつ上記の板ばね状の導体と接触
する位置に配置する。
【0171】ただし、図13の場合と同様に、アンテナ
が接続されない側の給電線は、低域用給電回路220L
および高域用給電回路220Hからみて開放にみえる必
要がある。
【0172】そして、通話時には、図17(A)に示す
ように、アンテナ装置100を、その脚部330Lおよ
び330Hが筐体210の下方で垂直となる第1の回転
位置まで回転させる。したがって、通話時には、低域用
給電回路220Lが低域用第1アンテナ111Lの給電
点113Lに接続され、高域用給電回路220Hが高域
用第1アンテナ111Hの給電点113Hに接続され
て、それぞれ図の例ではモノポールアンテナである低域
用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ11
1Hがアンテナとして動作する。
【0173】また、携帯無線機を携帯する際には、同図
(B)に示すように、アンテナ装置100を、その脚部
330Lおよび330Hが筐体210の正面側部分21
5の左右側面に沿う第2の回転位置まで回転させる。し
たがって、携帯無線機を携帯する際には、低域用給電回
路220Lが低域用第2アンテナ112Lの給電点11
4Lに接続され、高域用給電回路220Hが高域用第2
アンテナ112Hの給電点114Hに接続されて、それ
ぞれ図の例ではクランク型の折り返しアンテナである低
域用第2アンテナ112Lおよび高域用第2アンテナ1
12Hがアンテナとして動作する。
【0174】この第6の実施形態は、請求項1の発明の
一実施形態であるとともに、請求項3,4,6の発明の
一実施形態である。したがって、低域用組アンテナと高
域用組アンテナが近接して配置されることに伴う効果を
除いて、図8および図9に示した第3の実施形態、およ
び図12および図13に示した第4の実施形態と同様の
効果が得られる。
【0175】そして、この第6の実施形態においても、
巻きばねなどによってアンテナ装置100を携帯時の第
2の回転位置から通話時の第1の回転位置に回転させる
ことができ、操作ボタンを押すなどのワンタッチ操作に
より、しかも他方の手を用いることなく携帯無線機を把
持する手で、低域用第1アンテナ111Lおよび高域用
第1アンテナ111Hの引き出しを行うことができる。
【0176】なお、各アンテナは、誘電体基板上に導体
層を貼り付けて形成する代わりに、金属線材をカバーで
支持するなどの方法によって構成することもできる。
【0177】〔他の実施形態〕図示した各実施形態は、
低域用第1アンテナ111Lおよび高域用第1アンテナ
111Hを、それぞれモノポールアンテナとする場合で
あるが、図3でも説明したように、低域用第1アンテナ
の素子の長さが低域用第2アンテナの素子の長さより大
きく、かつ高域用第1アンテナの素子の長さが高域用第
2アンテナの素子の長さより大きければ、低域用第1ア
ンテナおよび高域用第1アンテナは、それぞれ他のタイ
プのアンテナでもよい。
【0178】また、図2でも説明したように、低域用第
1アンテナもしくは低域用第2アンテナ、または高域用
第1アンテナもしくは高域用第2アンテナは、それぞれ
整合回路を一体化したものでもよい。
【0179】さらに、図6および図7に示した第2の実
施形態を除く実施形態は、各アンテナの給電点と携帯無
線機の給電端子との接続を確実にするために、アンテナ
装置のカバーに板ばね状の導体を設ける場合であるが、
その他の手段によって各アンテナの給電点と携帯無線機
の給電端子との接続を確実にすることもできる。
【0180】また、この発明では、第1アンテナおよび
第2アンテナを有する組アンテナを、少なくとも低域用
と高域用に2組設けるもので、もちろん、そのような組
アンテナを、低域用、中域用および高域用に3組設け、
または4組以上設けてもよい。
【0181】さらに、この発明における、引出時にアン
テナ素子として作用する第1アンテナと、この第1アン
テナの収納時にアンテナ素子として作用する第2アンテ
ナとを有する組アンテナを、2組以上設けるという考え
は、ダイバーシティアンテナに応用することができる。
ただし、その場合には、この発明とは異なり、例えば、
第1アンテナとして同一の周波数で作動する2個のアン
テナを設けるとともに、第2アンテナとして第1アンテ
ナの動作周波数と同じ同一の周波数で作動する2個のア
ンテナを設けることになる。
【0182】しかし、このようなダイバーシティアンテ
ナに、この発明を適用して、低域用組アンテナおよび高
域用組アンテナを、それぞれダイバーシティアンテナと
することができる。
【0183】例えば、図14または図16に示すような
対向する一対の脚部を設け、その一方の脚部および他方
の脚部のそれぞれに、図4に示すように、低域用第1ア
ンテナ111Lおよび低域用第2アンテナ112Lから
なる低域用組アンテナ110Lと、高域用第1アンテナ
111Hおよび高域用第2アンテナ112Hからなる高
域用組アンテナ110Hとを、それぞれ横方向に並べて
形成することによって、一方の脚部の低域用組アンテナ
110Lと他方の脚部の低域用組アンテナ110Lとに
より低域用ダイバーシティアンテナを構成し、一方の脚
部の高域用組アンテナ110Hと他方の脚部の高域用組
アンテナ110Hとにより高域用ダイバーシティアンテ
ナを構成することができる。
【0184】また、図4、図6、図8または図12に示
すようなアンテナ装置100を、携帯無線機の筐体の左
右側面のそれぞれに設けることによっても、同様に低域
用ダイバーシティアンテナおよび高域用ダイバーシティ
アンテナを構成することができる。
【0185】この場合、ダイバーシティアンテナを構成
する、同一の周波数で作動する2組の組アンテナは、低
域用についても、高域用についても、また第1アンテナ
についても、第2アンテナについても、動作周波数に対
応する波長との関係で、例えば1/10波長以上という
ような十分な距離を隔てて配置されるので、ダイバーシ
ティアンテナとしての効果を十分に期待することができ
る。
【0186】
【発明の効果】上述したように、請求項1の発明によれ
ば、アンテナ装置および携帯無線機を少なくとも低域と
高域の2つの周波数帯で動作させることができる。しか
も、いずれの周波数帯についても、第1アンテナを携帯
無線機から引き出したときには、その第1アンテナがア
ンテナ素子として作用し、アンテナ素子の長さが大きく
なって、人体の特に頭部の影響が抑制され、通話品質が
向上するととともに、第1アンテナを携帯無線機に収納
したときには、第2アンテナがアンテナ素子として作用
し、携帯無線機は携帯に便利な形状となり、かつアンテ
ナ装置の破損が防止されるとともに、携帯無線機に収納
された第1アンテナからの不要放射が防止される。
【0187】請求項2の発明によれば、さらに、アンテ
ナ装置を摺動させることによって通話時と携帯時の切り
替えをするので、その切り替え機構が簡単になる。
【0188】請求項3の発明によれば、さらに、アンテ
ナ装置を回転させることによって通話時と携帯時の切り
替えをするので、アンテナ装置の操作を弱い力で簡便に
行うことができるとともに、第1アンテナの引き出しを
ワンタッチ操作により行うことも可能となる。
【0189】請求項4の発明によれば、さらに、低域用
組アンテナと高域用組アンテナを同時に操作するので、
利用者はアンテナ装置の操作にあたって、いずれの周波
数帯の組アンテナであるかを識別する必要がない。
【0190】請求項5の発明によれば、さらに、低域用
組アンテナと高域用組アンテナを近接して配置するの
で、両者は見た目には1本のアンテナに見えて、アンテ
ナ装置の外観がすっきりするとともに、アンテナ装置を
携帯無線機の一側部にコンパクトに配置することがで
き、携帯無線機のデザイン上の自由度が増す。
【0191】請求項6の発明によれば、携帯無線機とし
て、上記のような効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のアンテナ装置における第1アンテナ
および第2アンテナの一例を示す図である。
【図2】この発明のアンテナ装置における第1アンテナ
および第2アンテナの他の例を示す図である。
【図3】この発明のアンテナ装置における組アンテナの
一例を示す図である。
【図4】この発明のアンテナ装置の第1の実施形態を示
す図である。
【図5】図4のアンテナ装置を用いた携帯無線機の一実
施形態を示す図である。
【図6】この発明のアンテナ装置の第2の実施形態を示
す図である。
【図7】図6のアンテナ装置を用いた携帯無線機の一実
施形態を示す図である。
【図8】この発明のアンテナ装置の第3の実施形態を示
す図である。
【図9】図8のアンテナ装置を用いた携帯無線機の一実
施形態を示す図である。
【図10】図8のアンテナ装置を巻きばねで第2の回転
位置から第1の回転位置に回転させる場合の一例の、ア
ンテナ装置を第1の回転位置に回転させた状態を示す図
である。
【図11】図8のアンテナ装置を巻きばねで第2の回転
位置から第1の回転位置に回転させる場合の一例の、ア
ンテナ装置を第2の回転位置に回転させた状態を示す図
である。
【図12】この発明のアンテナ装置の第4の実施形態を
示す図である。
【図13】図12のアンテナ装置を用いた携帯無線機の
一実施形態を示す図である。
【図14】この発明のアンテナ装置の第5の実施形態を
示す図である。
【図15】図14のアンテナ装置を用いた携帯無線機の
一実施形態を示す図である。
【図16】この発明のアンテナ装置の第6の実施形態を
示す図である。
【図17】図16のアンテナ装置を用いた携帯無線機の
一実施形態を示す図である。
【図18】携帯電話機の一例を示す平面図である。
【図19】トップローディング型のホイップアンテナ装
置の一例を用いた携帯無線機の一例を示す図である。
【図20】トップローディング型のホイップアンテナ装
置の他の例を用いた携帯無線機の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 アンテナ装置 110L 低域用組アンテナ 111L 低域用第1アンテナ 112L 低域用第2アンテナ 110H 高域用組アンテナ 111H 高域用第1アンテナ 112H 高域用第2アンテナ 210 筐体(携帯無線機) 220L 低域用給電回路 220H 高域用給電回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一の周波数で作動し、かつ互いに素子の
    長さが異なる低域用第1アンテナおよび低域用第2アン
    テナを有する低域用組アンテナと、 この低域用組アンテナの動作周波数とは異なる同一の周
    波数で作動し、かつ互いに素子の長さが異なる高域用第
    1アンテナおよび高域用第2アンテナを有する高域用組
    アンテナと、 を備え、 上記低域用第1アンテナまたは高域用第1アンテナの引
    出時には、上記低域用第1アンテナまたは高域用第1ア
    ンテナがアンテナ素子として作用し、 上記低域用第1アンテナまたは高域用第1アンテナの収
    納時には、上記低域用第2アンテナまたは高域用第2ア
    ンテナがアンテナ素子として作用する、 アンテナ装置。
  2. 【請求項2】請求項1のアンテナ装置において、 上記低域用組アンテナおよび高域用組アンテナが、それ
    ぞれ第1の摺動位置と第2の摺動位置との間で摺動可能
    にされて、その第1の摺動位置で上記低域用第1アンテ
    ナおよび高域用第1アンテナが引き出され、その第2の
    摺動位置で上記低域用第1アンテナおよび高域用第1ア
    ンテナが収納されるアンテナ装置。
  3. 【請求項3】請求項1のアンテナ装置において、 上記低域用組アンテナおよび高域用組アンテナが、それ
    ぞれ第1の回転位置と第2の回転位置との間で回転可能
    にされて、その第1の回転位置で上記低域用第1アンテ
    ナおよび高域用第1アンテナが引き出され、その第2の
    回転位置で上記低域用第1アンテナおよび高域用第1ア
    ンテナが収納されるアンテナ装置。
  4. 【請求項4】請求項1のアンテナ装置において、 上記低域用組アンテナおよび高域用組アンテナが同時に
    操作されて、上記低域用第1アンテナおよび高域用第1
    アンテナが同時に引き出され、または同時に収納される
    アンテナ装置。
  5. 【請求項5】請求項1のアンテナ装置において、 上記低域用組アンテナおよび高域用組アンテナが近接し
    て配置されたアンテナ装置。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5のアンテナ
    装置を備える携帯無線機。
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