JPH0963848A - 積層インダクタ - Google Patents

積層インダクタ

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JPH0963848A
JPH0963848A JP22055995A JP22055995A JPH0963848A JP H0963848 A JPH0963848 A JP H0963848A JP 22055995 A JP22055995 A JP 22055995A JP 22055995 A JP22055995 A JP 22055995A JP H0963848 A JPH0963848 A JP H0963848A
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coils
layer
layers
pattern
laminated inductor
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JP22055995A
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Inventor
Tetsuya Fukai
徹也 深井
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Soshin Electric Co Ltd
Original Assignee
Soshin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の積層インダクタに比べ、少ない層数で
所定のインダクタンスを得ることができる積層インダク
タ。 【解決手段】 絶縁性を有する磁性体又は誘電体から成
る層を複数積層して成る本体内にコイルを設けて成る積
層インダクタであって、本体内に並列に配置された2個
のコイルを有し、それらのコイルは、本体を構成する層
のうちの2以上の層の上に形成した導体から成るパター
ンをスルーホール電極にて電気的に接続して成り、上記
スルーホール電極は上記2個のコイルに共通であり、上
記2個のコイルを電気が互いに反対回りに流れる積層イ
ンダクタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、トランス、EM
Iフィルター、ディレーライン等として用いられる積層
インダクタに関する。
【0002】
【従来の技術】 チップ型電子部品は、近年の電子機器
の小型化、生産効率の向上等の要請を受けて開発された
もので、チップ型サーミスタ、チップ型抵抗等がある。
チップ型電子部品は、半田付けすることによりプリント
基板等に容易に実装できるとともに、小型で構造が簡易
であり、さらに設計の自由度が大きいという特徴を有す
る。
【0003】 このような電子部品のチップ化の流れの
中で、トランス、EMIフィルター等広範な用途に用い
られるインダクタについてもチップ化が進められ、例え
ば、図2に示すような積層インダクタが開発されてい
る。図2の分解斜視図において、積層インダクタ20
は、所定形状の導体から成るパターン21を形成した磁
性体グリーンシート22を積層して構成される。各磁性
体グリーンシート22上のパターン21はスルーホール
電極23により導通され、全体としてコイルを形成す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来
の積層インダクタにおいては、各層にコイルの半ターン
からせいぜい1ターンに相当するパターンを形成してい
たため、大きなインダクタンスを得ようとする場合には
積層数を多くしなければならず、部品の厚みが大きくな
るとともに、コストがかかるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明は、このような
状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、従来の積層インダクタに比べ、少ない層数で所定
のインダクタンスを得ることができる積層インダクタを
提供することにある。
【0006】 即ち、本発明によれば、絶縁性を有する
磁性体又は誘電体から成る層を複数積層して成る本体内
にコイルを設けて成る積層インダクタであって、本体内
に並列に配置された2個のコイルを有し、上記コイル
は、本体を構成する層のうちの2以上の層の上に形成し
た導体から成るパターンをスルーホール電極にて電気的
に接続して成り、そのスルーホール電極は上記2個のコ
イルに共通であり、その2個のコイルを電気が互いに反
対回りに流れる積層インダクタが提供される。
【0007】 上記の積層インダクタにおいて、各層上
に形成されるパターンが前記2個のコイルの少なくとも
一方の1ターン以上に相当することが好ましい。
【0008】 又、本発明によれば、絶縁性を有する磁
性体又は誘電体から成る層を複数積層して成る本体内に
コイルを設けて成る積層インダクタであって、本体内に
並列に配置された2個の二重コイルを有し、その二重コ
イルの各々は同心円状に配置された2個のコイルから構
成され、二重コイルを構成する各コイルは、本体を構成
する層のうちの2の層の上に形成した導体から成るパタ
ーンをスルーホール電極にて電気的に接続して成り、各
二重コイルを構成するコイルの各々は、他方の二重コイ
ルを構成するコイルの一方又は他方とそれぞれ導通し、
互いに導通する各組のコイルのそれぞれを電流が反対回
りに流れるとともに、各組のコイルが共通のセンタータ
ップを有する積層インダクタが提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】 本発明の積層インダクタは、絶
縁性を有する複数の誘電体層又は磁性体層を積層して成
る本体内に並列に配置された2個のコイルを有し、その
2個のコイルは、本体を構成する層のうちの2以上の層
の上に形成した導体から成るパターンをスルーホール電
極にて電気的に接続して成る。スルーホール電極は、上
記の2個のコイルに共通であり、2個のコイルを電気が
互いに反対回りに流れる。並列に配置された2個のコイ
ルを電気が互いに反対回りに流れるため、図3に示すよ
うに、本体3内に配置された両コイル1及び2の磁束1
0が互いに強め合うことになる。従って、所定のインダ
クタンスを得ようとする場合に、従来の積層インダクタ
に比べ、積層数を減らすことができ、部品をより薄くで
きるとともに、生産コストの低減を図ることができる。
【0010】 又、両コイルに共通のスルーホール電極
を設けることにより、製造時の作業効率を高めることが
できる。
【0011】 各層上に形成される、コイルの一部をな
すパターンは、並置される2個のコイルの少なくとも一
方の1ターン以上に相当することが好ましい。このよう
にすることにより、所定のインダクタンスを得るために
必要な積層数をさらに減らすことができる。
【0012】 本発明の積層インダクタにおいて、パタ
ーンとしては、例えば図4(a)及び(b)に示すよう
なものが用いられる。図4(a)において、パターン7
は一本のライン5から成り、そのライン5は逆方向に旋
回する2個の旋回部6を有する。この旋回部6の各々は
2個のコイルの一方又は他方の1ターンに相当する。ラ
イン5の一端にはスルーホール電極23が形成されてい
る。図4(b)に示すパターン8は、図4(a)に示す
パターン7を180°回転したものである。上記の2つ
のパターンを設けた層を交互に積層することにより、電
気が互いに逆方向に流れる2個のコイルを形成すること
ができる。
【0013】 図4(a)及び(b)に示すようなパタ
ーンを用いた場合には、図5に示すようなコンデンサ電
極9を備えた層11をパターンを設けた層の間に介在さ
せてもよい。コンデンサ電極9は、それが設けられた層
11と上下方向に直接接触する層に形成されたパターン
と対向するように設けられる。層11には、その上下の
層に形成されたパターンを互いに導通させるためのスル
ーホール電極23が設けられている。スルーホール電極
23の位置は、接触する層のスルーホール電極23の位
置により、破線又は実線で示した位置のいずれかとな
る。コンデンサ電極9を設けることにより、積層インダ
クタにローパスフィルタとしての特性を付与することが
できる。従って、本発明の積層インダクタをEMIフィ
ルタ等の用途で用いることが可能となる。
【0014】 又、本発明の積層インダクタにおいて用
いられるパターンとしては、図6(a)及び(b)に示
すようなものも可能である。図6(a)において、2個
のコイルのうちの一方の1ターンに相当するパターン1
2とコンデンサ電極9が同一の層に並置される。パター
ン12の一端にはスルーホール電極23が形成されてい
る。又、図6(b)に示すパターンは、図6(a)に示
すパターンと鏡像の関係にあり、2個のコイルのうちの
他方の1ターンに相当するパターン12とコンデンサ電
極9が同一の層に並置される。図6(a)及び(b)に
示すパターンを設けた層を交互に積層すると、パターン
12同士がスルーホール電極23を介して導通しコイル
が形成される。又、コンデンサ電極9は、それが設けら
れた層の上下に配置された層に形成された、コイルの一
部を成すパターンと対向する。
【0015】 本発明において、積層インダクタの本体
を構成する各層をすべて磁性体から構成すると、磁束の
通る部分がすべて磁性体となるため、コイルの特性を最
大限に発揮させることができる。さらに、各層を磁性体
により構成し、かつ、コンデンサ電極を設けることによ
り、本発明の積層インダクタを、EMIフィルタとして
の用途により適したものとすることができる。又、コン
デンサ電極とコイルの一部をなすパターンとが対向する
部分、即ち、コンデンサ電極と上記パターンにより上下
方向に挟まれる各層の部分を、誘電体から構成すること
により、コンデンサ電極の特性をも最大限に発揮させる
ことができ、より好ましい。
【0016】 一方、各層をすべて誘電体から構成する
と、高周波帯域での損失が少ないため、本発明の積層イ
ンダクタを、ローパスフィルタ又はディレーラインとし
ての用途により適したものとすることができる。EMI
フィルタとして用いる場合には、より高周波に対応した
ものとすることができる。
【0017】 本発明の積層インダクタにおいて、本体
を構成する各層は、グリーンシートであってもよく、こ
の場合は、各グリーンシート上に所定のパターン又はコ
ンデンサ電極が形成される。各グリーンシート上のパタ
ーンは、グリーンシートを貫通するスルーホール電極を
介して互いに導通し、コイルを形成する。グリーンシー
トとしては、磁性体グリーンシート又は誘電体グリーン
シートが用いられる。
【0018】 又、本体を構成する層のうち、最上層及
び最下層のもののみをグリーンシートとし、上記2枚の
グリーンシートの間に位置する他の層を、磁性体材料又
は誘電体材料から調製した厚膜としてもよい。コイルの
一部をなすパターン、及びコンデンサ電極は、最下層の
グリーンシート及び各厚膜の上に、導体ペーストの塗布
等により形成される。
【0019】 次に、本発明の積層インダクタの製造法
について説明する。グリーンシートによって、各層を形
成する場合は、まず、グリーンシートの表面に導体ペー
ストを用いて、所定のパターンを印刷する。各グリーン
シート間にコンデンサ電極を設けた層を介在させる場合
には、その層の表面にも導体ペーストを用いてコンデン
サ電極を形成する。次に上記のグリーンシートを積層
し、焼成して緻密化する。最後に、焼成して得た積層物
の表面に出入力端子及びアース電極を印刷し、例えば9
20℃にて焼き付けを行う。
【0020】 最上層及び最下層のみをグリーンシート
とし、他の層を厚膜とする場合は、グリーンシート上に
導体ペーストによるパターンの印刷と、磁性体又は誘電
体材料の塗布とを交互に繰り返すことによりコイルを形
成する。まず、グリーンシート上に導体ペーストにより
所定のパターンを印刷し、その上に、スルーホール電極
部分を除いてペーストを塗布する。その上にさらに、所
定のパターンを印刷し、ペーストを塗布するという作業
を繰り返すことによりコイルを形成する。コンデンサ電
極を設ける場合も同様である。次に、もう1枚のグリー
ンシートを上記のグリーンシートに、コイル部分を2枚
のグリーンシートで挟み込むように積層圧着する。その
後、焼成して緻密化し、表面に出入力端子及びアース電
極を印刷して焼き付けを行う点は、グリーンシートによ
り各層を構成する場合と同様である。
【0021】 磁性体グリーンシートは、酸化物系軟磁
性材料の粉末を成形して作製されるが、具体的には、F
e、Ni、Zn、Cu等の粉末が好適に用いられる。
【0022】 一方、誘電体グリーンシートは、セラミ
ックス粉末を成形して作製されるが、例えば、コージェ
ライト系ガラス粉末とTiO2粉末及びNd2Ti27
末との混合物等のガラス系のものや、BaO−TiO2
−Re23−Bi23系組成物(Re:レアアース成
分)に若干のガラス形成成分やガラス粉末を添加したも
の、酸化バリウム−酸化チタン−酸化ネオジウム系誘電
体磁器組成物粉末に若干のガラス粉末を添加したもの等
が好適に用いられる。
【0023】 コンデンサ電極、及びパターンを形成す
るための導体ペーストは、金属粉末と無機結合剤を含有
するが、金属粉末としてはAg、Au、Pd、Pt等の
貴金属、又はこれらの混合粉末が用いられ、無機結合剤
としてはSiO2、B23、Na2O、PbO、ZnO又
はBaOから選択した1種又は2種以上の酸化物を主成
分とするほうけい酸系ガラス、ほう酸亜鉛系ガラス、ほ
う酸カドミウム系ガラス、けい酸亜鉛系ガラス等のガラ
ス微粒子が用いられる。
【0024】 磁性体グリーンシート上に磁性体層を形
成するための磁性体ペーストには、磁性体グリーンシー
トに用いたのと同様な材質が用いられる。
【0025】 磁性体層又は誘電体層へのパターン又は
コンデンサ電極の形成は、導体ペーストのスクリーン印
刷により行うのが一般的であるが、転写法等他の方法に
よって行ってもよい。
【0026】 又、本発明の積層インダクタにおいて、
絶縁性を有する磁性体又は誘電体から成る層を複数積層
して成る本体内に2個の二重コイルを並列に配置しても
よい。ここに、二重コイルとは、同一の軸を共有する2
個のコイルをいう。二重コイルを構成する各コイルは、
本体を構成する層のうちの2の層の上に形成した導体か
ら成るパターンをスルーホール電極にて電気的に接続し
て成り、各二重コイルを構成するコイルの各々は、他方
の二重コイルを構成するコイルの一方又は他方とそれぞ
れ導通する。又、互いに導通する各組のコイルのそれぞ
れを電流が反対回りに流れるとともに、各組のコイルに
は共通のセンタータップが設けられている。パターンを
設ける層上には、各二重コイルを構成するコイルの各々
の1ターン以上に相当するパターンを形成することが好
ましい。
【0027】 このような構成を有するインダクタをト
ランスとして用いれば、一次コイルと二次コイルとの結
合が強まり、トランス損失を少なくすることができる。
又、二重コイル構造を採用することにより、各層の面積
効率を向上させることができる。さらに、センタータッ
プを設けることにより、バラントランスとしての使用が
可能となる。
【0028】
【実施例】 以下に本発明を実施例を用いてさらに詳し
く説明する。 (実施例1)図1の分解斜視図、及び図7の斜視図に上
記の積層インダクタの一例を示す。図1において、積層
インダクタ20は、磁性体グリーンシート22に導体ペ
ーストによりパターンを形成した磁性体層4を積層して
成る。各磁性体層4上のパターンは、両端部が逆向きに
旋回する1本のライン5から構成される。各磁性体層4
は、そのパターンが、上下方向に接する他の磁性体層上
に形成されたパターンと反対方向の旋回を有するように
配置されている。パターンを形成した磁性体層4のう
ち、最上段と最下段に位置する磁性体層に形成されたパ
ターンの一端には、それぞれ入力端子接続部33又は出
力端子接続部34が設けられている。各磁性体層4上の
パターンは、スルーホール電極23を介して導通し、並
置された2つのコイルを形成する。これらの磁性体層4
の上下には、3枚の磁性体グリーンシートから成るダミ
ー24が積層圧着されている。図7に示すように、積層
インダクタ20の表面の一部には、入力端子45、及び
出力端子46が設けられており、それぞれ、入力端子接
続部33、及び出力端子接続部34と導通している。
【0029】 コイルを形成する磁性体層4のうち最上
段のものは、最下段のものを180°回転させた関係に
あり、実質的に同一のパターンである。従って、上記の
積層インダクタ20を作製するためには、異なるパター
ンを有する3種の磁性体グリーンシートを用意すれば足
りることになる。
【0030】 コイルを形成する磁性体層4の各層の間
に、図5に示すようなコンデンサ電極を有する誘電体層
を介在させると、上記の積層インダクタを、EMIフィ
ルタ又はローパスフィルタとして使用することができ
る。この場合には、図9の斜視図に示すように、積層イ
ンダクタの表面にアース電極35が設けられる。
【0031】(実施例2)図8の分解斜視図に上記の積
層インダクタの他の例を示す。図8において、積層イン
ダクタ20は、磁性体グリーンシート22から成る磁性
体層4を積層して成る。これらの磁性体層の各々には、
2個のコイルのうちの一方の1ターンに相当するパター
ン12及びそのパターンと並列に配置されたコンデンサ
電極9が形成されている。磁性体層4は、コンデンサ電
極9が、それが設けられた磁性体層の上下に配置された
磁性体層上に形成された、コイルの一部を成すパターン
12と対向するように積層されている。最上段と最下段
の磁性体層に形成されたパターン12の一端には、それ
ぞれ入力端子接続部33又は出力端子接続部34が設け
られている。各磁性体層4上のパターンは、スルーホー
ル電極23を介して導通し、並置された2つのコイルを
形成する。又、これらの磁性体層4には、3枚の磁性体
グリーンシートから成るダミー24が積層圧着されてい
る。図9に示すように、積層インダクタ20の表面の一
部には、入力端子45、及び出力端子46が設けられて
おり、それぞれ、入力端子接続部33、及び出力端子接
続部34と導通している。
【0032】 図8に示す積層インダクタ20におい
て、コイルを形成する磁性体グリーンシート4のうち最
上段から1層下のグリーンシートには、コイルの一部を
成すパターン12が出力端子接続部34と同じ側に配置
されている。従って、最上段には、図8に示すようなパ
ターンを有するグリーンシートが用いられる。しかし、
所望のインダクタンスを得るためには、積層する磁性体
グリーンシートの数の関係上、最上段から1層下のグリ
ーンシートのコイルの一部を成すパターンが出力端子接
続部34と反対側に位置する場合がある。そのような場
合には、最上段には、図10に示すようなパターンを有
するグリーンシートが用いられる。
【0033】(実施例3) 図11の分解斜視図に上記
の積層インダクタのさらに他の例を示す。図11におい
て、積層インダクタ20は、実施例1の積層インダクタ
にさらに2個のコイル47を積層した構造を有する。2
個のコイル47は、磁性体グリーンシート22に導体ペ
ーストによりパターンを形成した磁性体層15を積層し
て成る。各磁性体層15上のパターンは、両端部が逆向
きに旋回する1本のライン5から成る。各磁性体層15
は、そのパターンが、上下方向に接する他の磁性体層上
に形成されたパターンと反対方向の旋回を有するように
配置されている。パターンを形成した磁性体層15のう
ち、最上段と最下段に位置する磁性体層に形成されたパ
ターンの一端には、端子電極接続部48が設けられてい
る。各磁性体層15上のパターンは、スルーホール電極
23を介して導通し、並置された2つのコイルを形成す
る。この端子電極接続部48は、図9に示すように積層
インダクタ20の側面に設けた端子電極49と導通して
いる。図11に示す積層インダクタ20において、磁性
体層15のうち最上段に位置するもの、及び磁性体層4
のうち最下段に位置するものには、3枚の磁性体グリー
ンシートから成るダミー24が積層圧着されている。
【0034】 上記の2個のコイル47は、磁性体層4
により構成されるコイルと密結合、即ち、磁力線を共有
するため、積層インダクタにトランスとしての特性を付
与することができ、このような積層インダクタは、高周
波又は中間周波トランス等として好適に用いられる。
【0035】(実施例4) 図12に二重コイルを採用
した積層インダクタの一例を示す。図12において、積
層インダクタ20は、磁性体グリーンシート22に導体
ペーストによりパターンを形成した磁性体層4a及び4
b、並びに磁性体グリーンシートから成るダミー24を
積層して成る。積層インダクタ20は、その内部に並列
に配置された2個の二重コイルを有し、各二重コイルは
磁性体層4a及び4b上に設けられたパターンから構成
される。磁性体層4a及び4b上には、各二重コイルを
構成するコイルの各々の1ターン以上に相当するパター
ンが形成されている。磁性体層4a及び4b上の各パタ
ーンは、スルーホール電極23を介して電気的に導通す
る。又、各二重コイルを構成するコイルの各々は、他方
の二重コイルを構成するコイルの一方又は他方とそれぞ
れ導通し、互いに導通する各組のコイルのそれぞれを電
流が反対回りに流れるように構成されている。互いに導
通する各組のコイルはそれらに共通のセンタータップ2
5を有する。
【0036】
【発明の効果】 本発明の積層インダクタは、従来の積
層インダクタに比べ、少ない層数で所定のインダクタン
スを得ることができるため、部品の厚みを小さくできる
とともに、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層インダクタの一例を示す分解斜
視図である。
【図2】 従来の積層インダクタの一例を示す分解斜視
図である。
【図3】 本発明の積層インダクタにおける磁束の流れ
を示す模式断面図である。
【図4】 本発明の積層インダクタに用いられるパター
ンの一例を示す模式図である。
【図5】 本発明の積層インダクタに用いられるコンデ
ンサ電極の一例を示す模式図である。
【図6】 本発明の積層インダクタに用いられるパター
ンの他の例を示す模式図である。
【図7】 図1に示す本発明の積層インダクタの斜視図
である。
【図8】 本発明の積層インダクタの他の例を示す分解
斜視図である。
【図9】 本発明の積層インダクタのさらに他の例を示
す斜視図である。
【図10】 本発明の積層インダクタに用いられるパタ
ーンのさらに他の例を示す模式図である。
【図11】本発明の積層インダクタのさらに他の例を示
す分解斜視図である。
【図12】二重コイルを用いた積層インダクタの一例を
示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1、2・・・コイル、3・・・本体、4・・・磁性体層、5・・・ラ
イン、6・・・旋回部、7・・・パターン、8・・・パターン、
9・・・コンデンサ電極、10・・・磁束、11・・・コ
ンデンサ電極を設けた誘電体層又は磁性体層、12・・・
パターン、15・・・磁性体層、20・・・積層インダクタ、
21・・・パターン、22・・・磁性体グリーンシート、23
・・・スルーホール電極、24・・・ダミー、25・・・センタ
ータップ、33・・・入力端子接続部、34・・・出力端子接
続部、35・・・アース電極、45・・・入力端子、46・・・
出力端子、47・・・コイル、48・・・端子電極接続部、4
9・・・端子電極。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性を有する磁性体又は誘電体から成
    る層を複数積層して成る本体内にコイルを設けて成る積
    層インダクタであって、 該本体内に並列に配置された2個の該コイルを有し、 該コイルは、該本体を構成する層のうちの2以上の層の
    上に形成した導体から成るパターンをスルーホール電極
    にて電気的に接続して成り、 該スルーホール電極は該2個のコイルに共通であり、 該2個のコイルを電気が互いに反対回りに流れることを
    特徴とする積層インダクタ。
  2. 【請求項2】 各層上に形成される該パターンが該2個
    のコイルの少なくとも一方の1ターン以上に相当する請
    求項1に記載の積層インダクタ。
  3. 【請求項3】 各層上に形成される該パターンが一本の
    ラインから成り、 該ラインは逆方向に旋回する2個の旋回部を有し、各旋
    回部が該2個のコイルの一方又は他方の1ターンに相当
    し、 該ラインの一端に該スルーホール電極を有する請求項2
    に記載の積層インダクタ。
  4. 【請求項4】 コンデンサ電極を設けた層を、該パター
    ンを設けた層の間に介在させ、 該コンデンサ電極が、それが設けられた層と上下方向に
    接する層に形成されたパターンと対向する請求項3に記
    載の積層インダクタ。
  5. 【請求項5】 該2個のコイルの一方の1ターン以上に
    相当する該パターンと、コンデンサ電極とを同一の層の
    上に並置し、 該コンデンサ電極が、上記の層に上下方向に接する他の
    層上の該2個のコイルの他方の1ターン以上に相当する
    パターンと対向することを特徴とする請求項2に記載の
    積層インダクタ。
  6. 【請求項6】 該本体を構成する各層が磁性体から成る
    請求項1〜5のいずれかに記載の積層インダクタ。
  7. 【請求項7】 該本体を構成する各層が誘電体から成る
    請求項1〜5のいずれかに記載の積層インダクタ。
  8. 【請求項8】 該本体を構成する各層が磁性体から成る
    とともに、 各層が、該コンデンサ電極と該パターンとが対向する部
    分において、誘電体から成る部分を有する請求項4又は
    5に記載の積層インダクタ。
  9. 【請求項9】 該本体を構成する各層がグリーンシート
    から成る請求項1〜8のいずれかに記載の積層インダク
    タ。
  10. 【請求項10】 該本体を構成する複数の層のうち、最
    上層及び最下層がグリーンシートから成り、 他の層が、磁性体材料又は誘電体材料から成る厚膜であ
    る請求項1〜8のいずれかに記載の積層インダクタ。
  11. 【請求項11】 さらに並列に配置された他の2個のコ
    イルを積層し、該他の2個のコイルを該2個のコイルと
    密結合させた請求項3に記載の積層インダクタ。
  12. 【請求項12】 該他の2個のコイルが2以上の層の上
    に形成した導体から成るパターンをスルーホール電極に
    て電気的に接続して成り、 各パターンは逆方向に旋回する2個の旋回部を有する1
    本のラインから成り、 各旋回部が該2個のコイルの一方又は他方の1ターンに
    相当し、 該スルーホール電極は該2個のコイルに共通であるとと
    もに、該ラインの1端に設けられ、 該2個のコイルを電気が互いに反対回りに流れ、 該2個のコイルに共通の両端部が端子電極に接続する請
    求項11に記載の積層インダクタ。
  13. 【請求項13】 絶縁性を有する磁性体又は誘電体から
    成る層を複数積層して成る本体内にコイルを設けて成る
    積層インダクタであって、 該本体内に並列に配置された2個の二重コイルを有し、 該二重コイルの各々は同一の軸を共有する2個のコイル
    から構成され、 該二重コイルを構成する各コイルは、該本体を構成する
    層のうちの2の層の上に形成した導体から成るパターン
    をスルーホール電極にて電気的に接続して成り、 各二重コイルを構成するコイルの各々は、他方の二重コ
    イルを構成するコイルの一方又は他方とそれぞれ導通
    し、 互いに導通する各組のコイルのそれぞれを電流が反対回
    りに流れるとともに、該各組のコイルが共通のセンター
    タップを有することを特徴とする積層インダクタ。
  14. 【請求項14】 各層上に形成される該パターンが各二
    重コイルを構成するコイルの各々の1ターン以上に相当
    する請求項13に記載の積層インダクタ。
  15. 【請求項15】 トランスとして用いられる請求項13
    又は14に記載の積層インダクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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