JPH0963736A - 電線端末保持具 - Google Patents

電線端末保持具

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JPH0963736A
JPH0963736A JP7220476A JP22047695A JPH0963736A JP H0963736 A JPH0963736 A JP H0963736A JP 7220476 A JP7220476 A JP 7220476A JP 22047695 A JP22047695 A JP 22047695A JP H0963736 A JPH0963736 A JP H0963736A
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JP
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electric wire
wire
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fixed
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JP7220476A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Araki
美弘 荒木
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電線Wの端部に接続加工を施すに当たり、接
続加工の作業性を向上する。 【解決手段】 固定側案内部材12と可動側案内部材1
3とによって、電線Wを位置決め部材15に案内する。
案内された電線Wは、弾性部材14によって、可動側部
材13に止定される。止定された電線Wは、接続加工が
可能な状態で開放されている。これとともに、可動側案
内部材13を解放位置に変位させることにより、接続加
工後の電線Wを取り外すことが可能になる。 【効果】 電線Wを保持したままの状態で接続加工を施
すことができるので、作業性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電線端末保持具に関
し、特に、抵抗溶接等によってワイヤーハーネスの一部
に集中ジョイントを施すのに用いられる電線端末保持具
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の技術分野において、多
数の電線の端部を束ね、一括的に溶着加工または端子圧
着加工(以下、「接続加工」と総称する)を施すことが
要請される場合がある。例えば、複数の電気回路を構成
するワイヤーハーネスにおいて、アース回路、ワイパ回
路、テール回路、或いはゲージ回路等、電気的接続箇所
の多いものを構成する際には、集中ジョイント方式と呼
称される電気接続方法が採用されている(例えば、特公
平7−3762号)。
【0003】その方法では、ワイヤーハーネスの幹線を
形成する電線束から、互いに接続されるべき枝線部分を
引出し、当該枝線部分を構成する電線の端部を揃えた状
態で束ね、接続加工を施して、電気的接続部分、すなわ
ち、集中ジョイントを形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような集中ジョ
イント方式を採用する場合、接続加工を施すまでは、当
該電線の端部を束ねた状態のまま保持しておくことが好
ましい。その場合には、例えばワイヤーハーネスを製造
する際にも、幹線部分となる電線と枝線部分となる電線
を予め区別して布線することができる結果、製造時の作
業性が向上するからであり、さらには、束ねられた電線
端部の接続加工も容易になるからである。
【0005】しかし、従来より知られている電線の保持
具では、接続加工を直ちに行うことができるように、電
線の端部を揃えた状態で束ねて保持することと、接続加
工終了後の電線を容易に解放することとを両立すること
ができなかった。そのため、保持された電線を一旦、保
持具から取り外して改めて揃え、接続加工を施す必要が
あったため、作業性が悪かった。
【0006】本発明は上記不具合に鑑みてなされたもの
であり、電線の端部に接続加工を施すに当たり、作業性
の向上を図ることのできる電線端末保持具を提供するこ
とを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1記載の構成は、接続加工するため
に位置決め部材に位置決めされる複数の電線の端部を揃
えた状態で保持するための電線端末保持具において、各
電線の端部を位置決め部材に案内しながら揃えるために
当該電線に対応して複数個形成された案内溝を含むとと
もに、各案内溝と連続し、接続加工後の電線を一括して
解放可能な連通空間を区画する固定側案内部材と、連通
空間を閉塞することにより固定側案内部材とともに各電
線を位置決め部材に案内する案内位置と連通空間を開放
することにより接続加工後の各電線を一括して取り出し
可能な開放位置とに変位可能な可動側案内部材と、案内
溝を挿通している電線を案内位置にある可動側案内部材
に押し付けることにより当該可動側案内部材に止定する
弾性部材とを備え、位置決め部材に位置決めされた状態
で止定されている各電線の端部を接続加工可能に開放す
るものであることを特徴とする電線端末保持具である。
【0008】この構成では、可動側案内部材を案内位置
に変位させた状態で、案内溝に電線を挿通していくこと
により、互いに接続加工されるべき複数の電線が固定側
案内部材と可動側案内部材とによって揃えられ、さらに
位置決め部材へ案内されることによって位置決めされ
る。位置決めされた各電線の端部は、弾性部材によって
可動側案内部材に押し付けられることにより、接続加工
可能な状態に止定されることになる。この状態では、接
続加工されるべき電線と一体的に電線端末保持具を搬送
することが可能になる。さらに、接続加工が終了する
と、可動側案内部材を開放位置に変位させることによ
り、連通空間を開放し、互いに接続された複数の電線を
案内溝から連通空間を介して一括して取り出すことが可
能になる。
【0009】また、請求項2記載の構成は、請求項1記
載の電線端末保持具において、上記案内溝は、各電線の
端部が同一の線上に収束するように傾斜しているもので
ある。この構成では、電線の端部を案内溝内に導入する
ことにより、各電線の端部が同一の線上に収束した状態
で揃えられる。
【0010】また、請求項3記載の構成は、請求項1ま
たは2記載の電線端末保持具において、上記付勢部材
は、位置決め部材に向かい案内溝に導入される電線の導
入方向への進行を許容し、反導入方向への進行を阻止す
る板ばね部材で構成されているものである。
【0011】この構成では、電線を位置決め部材に向け
て挿入する際には、板ばね部材がこれを許容し、電線が
位置決め部材に向かう導入方向へ沿って導入される。そ
して、位置決め部材に電線が当接すると、反導入方向の
力が電線に作用しても、電線が案内溝から離脱すること
がなく、電線は、正規に位置決めされた状態で保持され
る。
【0012】また、請求項4記載の構成は、請求項1、
2、または3記載の電線端末保持具において、上記固定
側案内部材は、ワイヤーハーネスを布線するための布線
板上に立設された取り付け部材に固定側案内部材自身を
着脱可能に取り付けるための取り付け部を含んでいるも
のである。
【0013】この構成では、取り付け部によって固定側
案内部材をワイヤーハーネスの図板に取り付けることに
より、ワイヤーハーネスを布線しながら当該ワイヤーハ
ーネスの枝線部分となる電線を案内溝に導入して接続加
工可能な状態に揃えることが可能になる。また、請求項
5記載の構成は、請求項1、2、3、または4記載の電
線端末保持具において、上記固定側案内部材は、それに
装着されている上記位置決め部材をさらに含んでいるも
のである。
【0014】この構成では、電線端末保持具自身をワイ
ヤーハーネスの布線用図板に取り付けたり、溶接機に取
り付ける等、汎用性を持たせることが可能になる。ま
た、請求項6記載の構成は、請求項5記載の電線端末保
持具において、上記位置決め部材は、案内溝を挿通する
電線を位置決め可能な位置決め位置と位置決めされた各
電線の端部の束を全周にわたって開放する開放位置とに
変位可能に構成されているものである。
【0015】この構成では、加圧溶接用の工具や端子圧
着用のダイセットに対し、揃えられた各電線の端部の束
を全周にわたって開放することが可能になる。また、請
求項7記載の構成は、請求項6記載の電線端末保持具に
おいて、上記位置決め部材を上記開放位置に保持する保
持手段をさらに設けているものである。
【0016】この構成では、保持手段によって位置決め
部材を開放位置に保持することにより、位置決め部材を
開放位置に変位させたままの状態に維持することが可能
になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、本
発明の好ましい実施の形態について詳述する。図1は、
本発明に係る実施の一形態における電線端末保持具の斜
視図であり、図2は、図1の電線端末保持具の使用態様
を示すワイヤーハーネスの図板の斜視部分図である。
【0018】先ず、図2を参照して、電線端末保持具1
0は、ワイヤーハーネスWHを製造するための組立図板
Bに併設されている。この組立図板Bは、ワイヤーハー
ネスWHの組立作業を行う際の作業台となる布線板1を
備えている。布線板1には、組立後のワイヤーハーネス
WHが予め設計された形態となるように電線Wを受け止
めるための電線支持具2a〜2cが立設されている。図
示の例では、ワイヤーハーネスWHを構成している幹線
Eの途中に形成されて枝線部分E1が分岐する第1の分
岐部分J1を支持する電線支持具2aと、上記幹線Eの
端部に形成された第2の分岐部分J2を支持する電線支
持具2bと、上記第2の分岐部分J2から分岐してコネ
クタCが接続されている電線部分E2、E3をそれぞれ
支持する電線支持具2c、2dとを含んでいる。そし
て、本発明に係る電線端末保持具10は、上記第1の分
岐部分J1から分岐した枝線部分E1の端部を仮止めす
るために用いられている。
【0019】次に、図1並びに図3ないし図7を参照し
て、電線端末保持具10について詳述する。図3は、図
1の電線端末保持具10の一部を省略して示す平面図で
あり、図4および図5は、図1の電線端末保持具10の
要部を示す断面部分図であり、図6は、図1の電線端末
保持具10に設けられた位置決め部材の側面図であり、
図7は、図1の電線端末保持具10の正面図である。
【0020】図1を参照して、同図に示す電線端末保持
具10は、略直方体に形成された本体部11と、本体部
11の一端部に立設された固定側案内部材12と、上記
一端部に枢支された可動側案内部材13と、上記固定側
案内部材12に取り付けられた板ばね部材14と、上記
本体部11の他端部に連結された位置決め部材15とを
備えている。
【0021】本体部11は、固定側案内部材12と一体
成形された樹脂成形品であり、その下部には、上記布線
板1(図2参照)に立設された、取り付け部材としての
取り付け棒3を嵌入させるための有底の穴11A(図4
および図5参照)が形成されている。そして、この穴1
1Aに嵌入した取り付け棒3に、本体部11自身を止定
するために、本体部11の正面には、頭部が蝶ねじ形に
形成されたボルト11Bが螺合している。図1に例示す
る形態では、取り付け棒3が断面円形に形成されている
ので、本体部11を上記布線板1に装着する際、取り付
け棒3の軸回りに本体部11の姿勢を任意に変更するこ
とが可能になる。これにより、布線板1に本体部11を
取り付けるに当たり、次に説明する固定側案内部材12
を布線されるべきワイヤーハーネスWHに対して適切な
方向に向けて、布線板1の上に止定することが可能にな
る。
【0022】固定側案内部材12は、上記ワイヤーハー
ネスWHの枝線部分E1を構成する各電線Wの端部を揃
えるためのものであり、平面でみて、本体部11の他端
部に先鋭部が向く略プリズム形状に形成されている。固
定側案内部材12には、電線Wを導入するための方向、
すなわち、図1の矢印Aで示すように本体部11の一端
部から他端部に向かう方向(以下、この方向を「電線導
入方向」という)に沿ってスリット12Aが形成されて
いる。
【0023】図3および図4を参照して、上記スリット
12Aは、固定側案内部材12の上方に開いているとと
もに、電線導入方向Aの下流側が細くなるテーパ形状に
形成されている。さらに、スリット12Aを区画する端
面には、上下に並ぶ複数の案内溝12Bが区画されてい
る。図4によく示すように、各案内溝12Bは、電線W
を挿通するのに必要充分な断面積に形成されている。さ
らに、各案内溝12Bは、それらが案内する電線Wの端
部が、後述する位置決め部材15に位置決めされる際
に、同一の線Lに収束するように傾斜している。
【0024】各案内溝12Bによって電線Wを案内する
ために、上記本体部11の一端部には、スリット12A
内に進退可能な可動側案内部材13が枢支されている。
図4を参照して、可動側案内部材13は、上記スリット
12Aの形状に対応してスリット12Aに嵌入可能な案
内部13Aと、案内部13Aの下端部に延設された枢支
部13Bとを一体に備えた樹脂成形品である。上記本体
部11の一端部には、スリット12Aと連続する切欠部
11Cが形成されており、この切欠部11Cに可動側案
内部材13の枢支部13Bが入り込んでいるとともに、
切欠部11Cを貫通するボルト11Dによって上記枢支
部13Bが軸支されている。これにより、可動側案内部
材13は、図4に示すように、スリット12Aを開放す
ることにより、案内溝12B内に導入された電線Wをス
リット12Aを介して取り外すことのできる開放位置
と、図5に示すように、スリット12Aに嵌入すること
により、各案内溝12B内に導入される電線Wを後述す
る位置決め部材15に案内可能な案内位置とに変位可能
に構成されている。可動側案内部材13を案内位置にロ
ックするために、上記本体部11には、可動側案内部材
13の枢支部13B上端部には、窪み13Cが形成され
ているとともに、可動側案内部材13が案内位置にある
ときに、上記窪み13Cに嵌入するボールプランジャ1
1Fが上記本体部11に取り付けられている。
【0025】次に、図3および図7を参照して、案内位
置にある可動側案内部材13に対し、案内溝12B内に
導入された電線Wを止定するために、上記固定側案内部
材12の側壁には、一対の板ばね14がビス14Aで固
定されている。各板ばね14は、案内溝12Bに対応し
て電線導入方向Aに沿って延びる舌片14Bを備えてい
る。そして、各舌片14Bの付勢力により、案内溝12
Bを挿通している電線Wを案内位置にある可動側案内部
材13に押し付けて、当該可動側案内部材13に止定す
るようにしている。
【0026】上述したように、案内溝12Bが形成され
ている固定側案内部材12は、平面でみて、全体に本体
部11の他端部に先鋭部が向く略プリズム形状に形成さ
れており、上記スリット12Aの両側に、該スリット1
2Aと交差する方向に傾斜する傾斜端面12E、12F
を区画している。そして、上記板ばね14は、各舌片1
4Bが対応する傾斜端面12E、12Fに沿って配置さ
れ、自由端が案内溝12Bの下流端を覆った状態で取り
付けられている。従って、案内溝12Bに電線Wが導入
された場合、各舌片14Bは、弾性的に変位することに
より、電線Wの導入を許容するとともに(図8参照)、
導入された電線Wが、電線導入方向Aと逆向きに引っ張
られた場合には、舌片14Bが電線Wの変位を阻止する
ように、電線Wを案内位置にある可動側案内部材13に
止定することになる。
【0027】次に、図1、図3、図6、および図7を参
照して、図示の電線端末保持具10は、位置決め部材1
5を備えている。位置決め部材15は、一端部が上記本
体部11の他端部に対し、ばね付き蝶番16を介して連
結されているブロック部15Aと、このブロック部15
Aの他端部に立設されている板部15Bとを一体に備え
た樹脂成形品である。
【0028】上記ブロック部15Aは、一方の枢支片1
6Aが本体部11の下面に固着されているばね付き蝶番
16の他方の枢支片16Bに対して一端側端面が固着さ
れることにより、当該ばね付き蝶番16の付勢力によ
り、上記本体部11と直線状に連続する位置決め姿勢
(図7に示す姿勢)に付勢されているとともに、上記付
勢力に抗して回動させることにより、本体部11に対し
て屈曲する退避姿勢(図10に示す姿勢)に変位可能に
構成されている。
【0029】図6を参照して、上記ブロック部15Aの
下部には、下縁を交差する溝15Cが形成されていると
ともに、ブロック部15Aの側部には、上記溝15C内
に入り込むボールプランジャ15Dが取り付けられてい
る。そして、上述したように、ブロック部15Aを退避
姿勢に退避させた際に、上記溝15Cを取り付け棒3に
嵌合させ、ボールプランジャ15Dでブロック部15A
を取り付け棒3に止定することが可能になっている。
【0030】上記板部15Bは、上記ブロック部15A
が位置決め姿勢にある状態において、固定側案内部材1
2の案内溝12Bに対向することにより、各案内部材1
2、13に案内された電線Wの端部を位置決めするため
のものである。また、ブロック部15Aが退避姿勢に変
位することにより、位置決めされた電線Wの束を全周に
わたって開放できるようになっている。
【0031】次に、上述した実施の形態における電線W
の保持動作について、図2および図7並びに図8ないし
図12を参照しながら説明する。図8は、図1の電線端
末保持具10における電線Wの保持動作を示す平面図で
あり、図9ないし図12は、図1の電線端末保持具10
における電線Wの保持動作の各過程を示す正面図であ
る。
【0032】先ず、図2を参照して、同図に示す電線端
末保持具10においては、ワイヤーハーネスWHの布線
板1に電線Wを布線する際に、予め集中ジョイントされ
るべき枝線部分E1の電線Wが、分岐部分J1のところ
から分岐された状態で布線され、電線端末保持具10に
導入される。この際、電線端末保持具10は、可動側案
内部材13が案内位置に、位置決め部材15のブロック
部15Aが位置決め姿勢に、それぞれ設定されている。
【0033】図7および図8を参照して、布線された電
線Wは、例えば手作業によって、一本ずつ案内溝12B
(図4参照)に導入される。これにより図9に示すよう
に、互いに接続加工されるべき各電線Wは、固定側案内
部材12と可動側案内部材13とによって揃えられ、さ
らに位置決め部材15へ案内されることによって端部が
上述した線L上に収束した状態で、位置決めされる。位
置決めされた各電線Wの端部は、板ばね14の舌部14
Bによって可動側案内部材13に押し付けられることに
より、接続加工可能な状態に止定されることになる。
【0034】図9に示す状態では、接続加工されるべき
電線Wと一体的に電線端末保持具10を搬送することが
可能になる。従って、上記布線板1が、固定式のもので
ある場合には、本体部11のボルト11Bを緩めて、本
体11を布線板1から取外し、製造されたワイヤーハー
ネスWHと一体的に搬送して、後工程に移行することが
可能になる。他方、布線板1がコンベヤー等により搬送
される移動式のものである場合には、以下に説明する方
法により、接続加工を布線板1の上で行うことが可能に
なる。
【0035】図10を参照して、布線板1に電線端末保
持具10が取り付けられたままの状態で接続加工を行う
場合には、先ず、位置決め部材15のブロック部15A
を退避姿勢に変位させることにより、位置決めされた電
線Wの端部の束を全周にわたって開放する。この状態で
布線板1を接続加工機Mに搬送することにより、各電線
Wの端部に接続加工を施すことが可能になる。上記接続
加工機Mとしては、超音波溶接機や、抵抗溶接機等の加
圧溶接法が好ましい。また、端子金具を用いて、はんだ
溶接を施すことも可能である。或いは、端子圧着方法に
よる機械的な接続方法を採用することも可能である。
【0036】図11を参照して、接続加工が終了する
と、可動側案内部材13を開放位置に変位させることに
より、連通空間としてのスリット12A(図3参照)を
開放し、図12に示すように、互いに接続された複数の
電線Wを案内溝12B(図3参照)からスリット12A
を介して一括して取り出すことが可能になる。以上説明
したように、図1に示す電線端末保持具10は、接続加
工前においては、接続されるべき電線Wを揃えて保持す
ることができ、さらには、電線Wを保持したまま接続加
工を施すことができるので、電線Wの端部に接続加工を
施すに当たり、作業性の向上を図ることができるという
顕著な効果を奏する。また、接続加工されるべき電線W
と一体的に電線端末保持具10を搬送することが可能に
なるので、接続加工を施すまで、各電線Wの端部を直ち
に接続加工可能な状態で維持しておくことが可能になる
という利点がある。
【0037】また、電線Wの端部を案内溝12B内に導
入することにより、各電線Wの端部が同一の線L上に収
束した状態で揃えられるので、接続加工として加圧溶接
方法を採用することが特に容易になるという利点があ
る。しかも、一旦、電線Wが位置決めされると、その電
線Wは、板ばね14によって正規に揃えられた状態で保
持されるので、接続加工前の電線Wの取扱いが一層容易
になるという利点がある。
【0038】さらに、電線端末保持具10自身をワイヤ
ーハーネスWHの布線用図板Bの布線板1に取り付けた
り、溶接機に取り付ける等、汎用性を持たせることが可
能になるので、電線端末保持具10の利便性が一層向上
するという利点がある。加えて、ワイヤーハーネスWH
を布線しながら当該ワイヤーハーネスWHの枝線部分E
1となる電線Wを案内溝12Bに導入して接続加工可能
な状態に揃えることが可能になるので、ワイヤーハーネ
スWHを製造する際に幹線部分Eとなる電線Wと枝線部
分E1となる電線Wを予め区別して布線することができ
る結果、製造時の作業性が向上し、さらには、接続加工
も一層容易になるという利点がある。
【0039】また、加圧溶接用の工具や端子圧着用のダ
イセット等によって具体化される接続加工機Mに対し、
揃えられた各電線Wの端部の束を全周にわたって開放す
ることが可能になるので、その分、電線Wの端部を接続
加工機Mに搬送したり、接続作業を行ったりすることが
一層容易になるという利点がある。さらに、保持手段と
しての溝15C並びにボールプランジャ15Dによっ
て、位置決め部材15を開放位置に変位させたままの状
態に維持することが可能になるので、この点からも、電
線Wの端部を接続加工機Mに搬送したり、接続作業を行
ったりすることが一層容易になるという利点がある。
【0040】上述した実施の形態は、本発明の好ましい
具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上記構成に限
定されない。例えば、本発明の別の態様として、図13
および図14に示す電線端末保持具20を採用すること
も可能である。この態様では、固定側案内部材12がテ
ーパ状の円筒形に形成されており、その内径には、固定
側案内部材12の外径に沿うテーパ形状の挿通孔120
が形成されている。また、挿通孔120を区画する固定
側案内部材12の内周面には、案内溝12Bが周方向に
一定間隔を隔てて形成されており、それぞれが案内する
電線Wの端部を、上記挿通孔120の中心線Lに収束さ
せた状態で位置決め部材15の板部15Bに位置決めで
きるように設定されている。
【0041】可動側案内部材13としては、上記挿通孔
120内に着脱されるテーパ部材が採用されており、そ
の基端側に設けられたハンドル13Eによって手動で着
脱可能に構成されている。弾性部材14としては、上記
固定側案内部材12の外周に沿うテーパ形状の環状ばね
部材が採用されており、その内周側に舌部14Bが各案
内溝12Bに対応して形成されている。
【0042】なお、残余の部分については、可動側案内
部材13が着脱される形式であることから本体部11か
らボルト11Dやボールプランジャ11Fが省略されて
いる他は、図1の構成と同様であるから、同一の符号を
付して説明を省略する。図13、図14の構成を採用し
た場合にも、図1と同様の作用効果を奏することが可能
である。
【0043】また、具体的には図示していないが、位置
決め部材と本体部とを分離可能に構成し、それぞれ個別
に図板に取り付けることも可能である。その場合には、
同一の位置決め部材を共用することが可能になる。さら
に、位置決め部材を接続加工機に取り付け、各案内部材
に電線を導入して位置決めしてもよい。その場合には、
電線の位置決め後に直ちに接続加工を行うことが可能に
なる。
【0044】その他、種々の設計変更が可能であること
は云うまでもない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の構成では、接続加工前においては、接続されるべ
き電線を揃えて保持することができ、さらには、電線を
保持したまま接続加工を施すことができるので、電線の
端部に接続加工を施すに当たり、作業性の向上を図るこ
とができるという顕著な効果を奏する。また、接続加工
されるべき電線と一体的に電線端末保持具を搬送するこ
とが可能になるので、接続加工を施すまで、各電線の端
部を直ちに接続加工可能な状態で維持しておくことが可
能になるという利点がある。
【0046】また、請求項2記載の構成では、電線の端
部を案内溝内に導入することにより、各電線の端部が同
一の線上に収束した状態で揃えられるので、接続加工と
して加圧溶接方法を採用することが特に容易になるとい
う利点がある。また、請求項3記載の構成では、一旦、
電線が位置決めされると、その電線は、正規に揃えられ
た状態で保持されるので、接続加工前の電線の取扱いが
一層容易になるという利点がある。
【0047】また、請求項5記載の構成では、電線端末
保持具自身をワイヤーハーネスの布線用図板に取り付け
たり、溶接機に取り付ける等、汎用性を持たせることが
可能になるので、電線端末保持具の利便性が一層向上す
るという利点がある。また、請求項4記載の構成では、
ワイヤーハーネスを布線しながら当該ワイヤーハーネス
の枝線部分となる電線を案内溝に導入して接続加工可能
な状態に揃えることが可能になるので、ワイヤーハーネ
スを製造する際に幹線部分となる電線と枝線部分となる
電線を予め区別して布線することができる結果、製造時
の作業性が向上し、さらには、接続加工も一層容易にな
るという利点がある。
【0048】また、請求項6記載の構成では、加圧溶接
用の工具や端子圧着用のダイセットに対し、揃えられた
各電線の端部の束を全周にわたって開放することが可能
になるので、その分、電線の端部を加圧溶接用の工具や
端子圧着用のダイセットに搬送したり、接続作業を行っ
たりすることが一層容易になるという利点がある。ま
た、請求項7記載の構成では、保持手段によって位置決
め部材を開放位置に変位させたままの状態に維持するこ
とが可能になるので、この点からも、電線の端部を加圧
溶接用の工具や端子圧着用のダイセットに搬送したり、
接続作業を行ったりすることが一層容易になるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の一形態における電線端末保
持具の斜視図である。
【図2】図1の電線端末保持具の使用態様を示すワイヤ
ーハーネスの図板の斜視部分図である。
【図3】図1の電線端末保持具の一部を省略して示す平
面図である。
【図4】図1の電線端末保持具の要部を示す断面部分図
である。
【図5】図1の電線端末保持具の要部を示す断面部分図
である。
【図6】図1の電線端末保持具に設けられた位置決め部
材の側面図である。
【図7】図1の電線端末保持具の正面図である。
【図8】図1の電線端末保持具における電線の保持動作
を示す平面図である。
【図9】図1の電線端末保持具における電線の保持動作
の各過程を示す正面図である。
【図10】図1の電線端末保持具における電線の保持動
作の各過程を示す正面図である。
【図11】図1の電線端末保持具における電線の保持動
作の各過程を示す正面図である。
【図12】図1の電線端末保持具における電線の保持動
作の各過程を示す正面図である。
【図13】本発明の別の実施の形態における電線端末保
持具の斜視図である。
【図14】図13の電線端末保持具の一部を破断して示
す正面図である。
【符号の説明】
10 電線端末保持具 12 固定側案内部材 12A スリット(連通空間) 12B 案内溝 13 可動側案内部材 14 板ばね(弾性部材) 14B 舌部 15 位置決め部材 20 電線端末保持具 120 挿通孔(連通空間) WH ワイヤーハーネス W 電線 E1 枝線部分

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接続加工するために位置決め部材に位置決
    めされる複数の電線の端部を揃えた状態で保持するため
    の電線端末保持具において、 各電線の端部を位置決め部材に案内しながら揃えるため
    に当該電線に対応して複数個形成された案内溝を含むと
    ともに、各案内溝と連続し、接続加工後の電線を一括し
    て解放可能な連通空間を区画する固定側案内部材と、 連通空間を閉塞することにより固定側案内部材とともに
    各電線を位置決め部材に案内する案内位置と連通空間を
    開放することにより接続加工後の各電線を一括して取り
    出し可能な開放位置とに変位可能な可動側案内部材と、 案内溝を挿通している電線を案内位置にある可動側案内
    部材に押し付けることにより当該可動側案内部材に止定
    する弾性部材とを備え、位置決め部材に位置決めされた
    状態で止定されている各電線の端部を接続加工可能に開
    放するものであることを特徴とする電線端末保持具。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電線端末保持具において、 上記案内溝は、各電線の端部が同一の線上に収束するよ
    うに傾斜しているものである。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の電線端末保持具に
    おいて、 上記付勢部材は、位置決め部材に向かい案内溝に導入さ
    れる電線の導入方向への進行を許容し、反導入方向への
    進行を阻止する板ばね部材で構成されているものであ
    る。
  4. 【請求項4】請求項1、2、または3記載の電線端末保
    持具において、 上記固定側案内部材は、ワイヤーハーネスを布線するた
    めの布線板上に立設された取り付け部材に固定側案内部
    材自身を着脱可能に取り付けるための取り付け部を含ん
    でいるものである。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3、または4記載の電線端
    末保持具において、 上記固定側案内部材は、それに装着されている上記位置
    決め部材をさらに含んでいるものである。
  6. 【請求項6】請求項5記載の電線端末保持具において、 上記位置決め部材は、案内溝を挿通する電線を位置決め
    可能な位置決め位置と位置決めされた各電線の端部の束
    を全周にわたって開放する開放位置とに変位可能に構成
    されているものである。
  7. 【請求項7】請求項6記載の電線端末保持具において、 上記位置決め部材を上記開放位置に保持する保持手段を
    さらに設けているものである。
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