JPH0963619A - 燃料電池発電装置用の燃料改質器およびその運転方法 - Google Patents

燃料電池発電装置用の燃料改質器およびその運転方法

Info

Publication number
JPH0963619A
JPH0963619A JP7216926A JP21692695A JPH0963619A JP H0963619 A JPH0963619 A JP H0963619A JP 7216926 A JP7216926 A JP 7216926A JP 21692695 A JP21692695 A JP 21692695A JP H0963619 A JPH0963619 A JP H0963619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
gas
cell power
air
reformer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7216926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3437684B2 (ja
Inventor
Nobuhiro Iwasa
信弘 岩佐
Yoshikazu Sato
嘉一 佐藤
Koichi Kaneko
浩一 金子
Isao Nakagawa
功夫 中川
Takashi Watanabe
孝志 渡辺
Takao Kamata
隆夫 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd, Osaka Gas Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP21692695A priority Critical patent/JP3437684B2/ja
Publication of JPH0963619A publication Critical patent/JPH0963619A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3437684B2 publication Critical patent/JP3437684B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/06Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
    • H01M8/0606Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants
    • H01M8/0612Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material
    • H01M8/0625Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material in a modular combined reactor/fuel cell structure
    • H01M8/0631Reactor construction specially adapted for combination reactor/fuel cell
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】起動,昇温時にも、燃焼ガスが燃焼炉内をほぼ
均等に通流するように改良された燃料電池発電装置用の
燃料改質器およびその運転方法を提供する。 【構成】燃料改質器1は、従来例に対して、燃焼用空気
2を用いるようにしている。燃料改質器1では、バーナ
5の空気入口54に供給する燃焼用空気2の供給量を、
起動状態と昇温状態にある燃料改質器1の運転状態にお
いては、原燃料である燃料5aの供給量に対して、理論
空燃比値で表現して2に設定されている。なお、燃焼用
空気2の、燃料電池発電装置の発電運転を可能とする運
転状態においての供給量は、従来例の燃料改質器の場合
と全く同一である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料電池発電装置用
の燃料ガスの製造に使用される燃料改質器に係わり、燃
料改質器の起動時間の短縮,粒状改質触媒の圧壊の低減
を図ったその運転条件およびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池発電装置は、水素と酸素とを反
応用ガスとして用いて、電気化学的に直流電力を発生す
る発電装置であり、すでによく知られているとおり、他
の発電装置と比較して、電気エネルギーへの変換効率が
高く,しかも,炭酸ガスや窒素酸化物等の大気汚染物質
の排出量が少ないことから、いわゆるクリーン・エネル
ギー源として期待されている。そうして、燃料電池発電
装置としては、使用される電解質の種類により、りん酸
型,溶融炭酸塩型などの各種の燃料電池発電装置が知ら
れている。この燃料電池発電装置には、燃料電池発電装
置が必要とする水素を供給する装置として、天然ガス,
ナフサ等の炭化水素を主成分とする原燃料から、水素含
有量の多い燃料ガスである改質ガスに改質する燃料改質
器が付随されているのが一般である。
【0003】この燃料電池装置用の燃料改質器は、水蒸
気が添加された前記の炭化水素系の原燃料を、粒状改質
触媒の改質反応を利用して、水蒸気接触分解することに
より水素含有量の多い改質ガス,すなわち,燃料ガスを
生成する装置である。なお、炭化水素系の原燃料を水蒸
気接触分解することによって得られるガスには、公知の
ごとく、水素以外に二酸化炭素等も含まれている。粒状
改質触媒による前記の改質反応は、公知のごとく、吸熱
反応であることと、粒状改質触媒に用いられている触媒
活性成分に応じた適温下において行われる必要が有るこ
とのために、燃料改質器は、粒状改質触媒を加熱するた
めのガス状の熱媒体を生成するバーナを備えている。
【0004】そうして、前記の改質反応に必要な熱量の
供給方法を改善したり,粒状改質触媒の圧壊を軽減した
りなどする改良された構成を備える燃料改質器が同じ出
願人より出願され、特開平3−97602号公報などに
より公知となっている。図2は、上記公報による燃料改
質器に対して、さらに粒状改質触媒への伝熱性能等に改
良を加えた従来例の燃料電池発電装置用の燃料改質器を
示すその縦断面図である。図2において、9は、改質管
8と、改質管8の内側上部に配設されたバーナ5と、改
質管8の周囲側部と下部とを覆う炉容器7と、炉容器7
の外周部を覆う断熱層72と、改質管8内に形成された
触媒層6とを備えた燃料改質器である。
【0005】改質管8は、上下方向に直立した金属製で
円筒状をした中間筒体81と、これを挟んでその内外に
それぞれ間隔を設けて同心円状に配設された,金属製で
ほぼ円筒状をした内側筒体82および外側筒体83とを
主体にして形成されている。内側筒体82および外側筒
体83は、中間筒体81と接合されている金属製の上部
板85等でその上部を接続され、環状形をした金属製の
底板84によって,中間筒体81の下端から離されてそ
の下部を互いに接続されている。内側筒体82の中間筒
体81に対向する側の側面,すなわちその外周面には、
その一端を内側筒体82の外周面に溶接等により固着さ
れ、幅方向が中間筒体81との間に図示しない間隙が形
成される寸法であり、かつ底板84が接続される部位の
付近から後記する触媒層6の上面付近の部位にわたる長
さ寸法を有する図示しない金属製の伝熱フィンが、円周
面に沿って複数本配列されている。
【0006】このような構成により改質管8には、下端
部で互いに連通し,しかも,共に円環状をなした,内側
環状空間86および外側環状空間87の2重の環状空間
が形成されることになる。外側環状空間87の上部には
原料ガス9aの入口871が設けられ、内側環状空間8
6の上部には改質ガス9bの出口861が設けられてい
る。また、内側環状空間86には、粒状改質触媒61が
充填されることで触媒層6が形成され、触媒層6の上面
は、粒状触媒61の飛散を防止するための金網6aで覆
われ、触媒層6の下部の外側環状空間87との境界部位
は、粒状触媒61の流出を防止するための金網6bによ
り囲われている。
【0007】粒状改質触媒(以降、単に粒状触媒と略称
することがある。)61は、例えば、直径が5mm前後
程度の円柱形,球形などをなしており、前記した原燃料
に水蒸気が添加されたものである原料ガス9aを、水素
含有量の多い改質ガス9bに改質する作用を行う触媒
を、極めて細かい細孔を有しそれぞれ前記の形状をした
セラミック製の担体に担持させた構造を備えている。
【0008】外側筒体83と炉容器7とで区切られた空
間は、熱媒体である,バーナ5が生成した高温の燃焼ガ
ス51を通流させる燃焼ガス通流路52として使用され
る。炉容器7の燃焼ガス通流路52の上部に当たる部位
には、燃焼ガス出口71が設けられている。炉容器7の
下方および側部周囲には、燃焼ガス51の温度を保持す
るための耐火断熱材製の断熱層72が配置され、また、
内側筒体82の上部内側には、バーナ5で生成された直
後の特に高温の燃焼ガス51から内側筒体82等を保護
するために、耐火性断熱材製の断熱層88が形成されて
いる。
【0009】燃料改質器9の、周囲を改質管8が持つ内
側筒体82で囲まれ、下部を炉容器7の底部で区切ら
れ、上部をバーナ5で覆われた空間は、この燃料改質器
9の燃焼炉91である。燃焼炉91には、バーナ5にお
いて、燃料の入口53から導入された燃料5a,また
は,燃料の入口55から導入された燃料5cが、空気入
口54から取り入れられた燃焼用空気5bにより燃焼さ
れることで生成された高温の燃焼ガス51が、上方から
下方に向かって通流する。
【0010】燃焼ガス51は、燃焼炉91内を下方に流
れ、引続いて燃焼ガス通流路52内を通流しつつ、外側
筒体83の外周面に沿って上方に流れたうえで、燃焼ガ
ス出口71から燃料改質器9の外部に排出される。この
間、燃焼ガス51は、改質管8の主として内側筒体82
の内周面側から触媒層6を、また、外側筒体83の外周
面側から外側環状空間87内を通流する原料ガス9a
を、それぞれ加熱する。その際、触媒層6中の粒状触媒
61は、内側筒体82および伝熱フィンを介して燃焼ガ
ス51から熱を供給されて加熱される。これにより、燃
料改質器9では、粒状触媒61によって行われる吸熱反
応による吸熱量に対応する熱量が触媒層6に補給される
ように構成されていることになる。
【0011】一方,原料ガス9aは、入口871から改
質管8に流入し、まず、外側環状空間87中を下向きに
流れ、その後中間筒体81の下端部で折返し、触媒層6
に入り、触媒層6中を上向きに流れる。この間、外側環
状空間87において燃焼ガス51によって加熱される。
燃焼ガス51で加熱された原料ガス9aは、燃焼ガス5
1により加熱されて所要の温度とされた粒状触媒61が
持つ触媒活性成分の改質反応により、水素に富んだ改質
ガス9bに改質されることになる。このようにして得ら
れた改質ガス9bは、改質ガス9bの出口861から燃
料改質器9の外部に供給される。
【0012】なお、燃焼ガス51による原料ガス9aの
加熱を容易にするために、燃焼ガス51・原料ガス9a
が通流する燃焼ガス通流路52・外側環状空間87の通
流路の面積を狭くし、燃焼ガス51,原料ガス9aの流
速を高くすることで、それぞれのガス体と外側筒体83
間の熱伝達係数が向上するように考慮されるのが一般で
ある。これにより、燃焼ガス51から原料ガス9aへの
熱伝達が向上され、燃料改質器9から排出される燃焼ガ
ス排出ガスの温度を下げることができ、しかも、燃料改
質器9の径方向寸法を短縮することができている。
【0013】前述のような構成の燃料改質器9において
は、前記の原燃料を水蒸気改質する際には高温の運転温
度で改質反応が行なわれ、改質ガス9bの出口に近い部
分の触媒層6の温度は700〜750〔℃〕程度であ
り、改質管8を形成している例えば耐熱鋼の最高表面温
度は、運転条件にもよるが900〜950〔℃〕にもな
るものである。また燃料改質器9によって得られた改質
ガス9bを燃料電池に供給する場合には、多くの場合
に、この改質ガス9bをさらに一酸化炭素変成器に通流
させ、一酸化炭素濃度を低減させた改質ガスとされてい
る。また、触媒層6および燃焼炉91の温度は、原料ガ
ス9aを触媒層6によって改質して改質ガス9bを得る
という燃料改質器9の機能にとり重要な運転条件である
ので、それぞれ改質管8に装着された熱電対などの温度
検出装置(触媒層6用は温度検出装置891であり、燃
焼炉91用は温度検出装置892である。)によって、
常時監視されている。
【0014】ところで、この燃料改質器9が改質ガス9
bを供給する燃料電池発電装置が、例えば、商用電源と
連係されるいわゆる分散型電源として使用される発電装
置である場合では、この燃料電池発電装置は、ほぼ毎日
の特定の時刻に数時間だけ発電を行うというパターンで
運転を行うことが要求される。したがって、この場合の
燃料改質器9は、燃料電池発電装置が発電を開始する1
〜2時間程度前にその起動を開始し、燃料電池発電装置
が発電を停止するのに伴いその運転を停止することが必
要となる。燃料改質器9と同様の,炭化水素系の原燃料
を水蒸気接触分解して水素などを得る燃料改質器とし
て、化学プラント用に用いられている燃料改質器が古く
より知られている。この化学プラント用の燃料改質器
は、いったんその運転を開始すると、1〜3年間程度そ
の運転を連続するのが通常であり、起動に際しても、そ
の温度上昇割合を10〔℃〕/〔h〕程度にして、2日
間程度の長い時間をかけているのが一般である。この化
学プラント用の燃料改質器の運転サイクルと比較する
と、前記した燃料改質器9の運転サイクルが、その温度
上昇度が大きいいことから、極めて過酷なものであるこ
とが理解されよう。
【0015】前記の極めて過酷な温度変化条件下で頻繁
な起動・停止が繰り返される燃料電池発電装置用の燃料
改質器9では、その起動・停止が行われる度に、改質管
8を構成している金属板は膨張,収縮を繰り返すことに
なる。そうして、バーナ5に近い部分の改質管表面温
度は、例えば、バーナ5の点火とともに急速に上昇する
のに対して、原料ガス9aの入口に近い部分の改質管
表面温度は、バーナ5の点火直後には燃焼ガス51の持
つ熱量が改質管8等の加熱に費やされるために、その温
度の上昇度が遅く、このためバーナ5の点火直後には改
質管8に大きい温度差の温度分布が生じることになる。
【0016】この大きい温度差によって、改質管8で
は、外側筒体83,中間筒体81よりも内側筒体82の
方が急速に熱膨張することとなり、このため内側筒体8
2は外側(触媒層6側である。)に太鼓状に変形する。
このように内側筒体82が太鼓状に変形することで、粒
状触媒61が充填されている触媒層6は、内側筒体82
の前記の変形により支配された加圧力を受けることとな
る。この加圧力により、多孔質のセラミック製担体が用
いられている粒状触媒61は、最悪の場合は圧壊を受け
ることとなる。粒状触媒61が圧壊して粉末状になる
と、触媒層6の原料ガス9a,改質ガス9bに対する圧
力損失が増大し、最悪の場合には、燃料電池発電装置の
運転の継続を不可能にすることとなるのである。
【0017】これを回避するために粒状触媒61に加わ
る加圧力を低減するようにする構造体が、前記の伝熱フ
ィンである。伝熱フィンは前記した構成を持っているの
で、内側筒体82に対する梁としての働きを行い、内側
筒体82の前記した変形を抑制する。この結果、内側筒
体82の熱膨張に基づく触媒層6に加わる加圧力が減少
し、粒状触媒61の圧壊が低減されるのである。従って
伝熱フィンは、燃料改質器9においては、燃焼ガス51
から供給される熱量の粒状触媒61への伝達を改善する
と共に、粒状触媒61の圧壊を低減するという役目を果
たしていることになるのである。
【0018】次に、図3を用いて、燃料改質器9が組み
込まれた燃料電池発電システムにつき、燃料改質器9が
関連するところを主体に説明することとする。ここで図
3は、図2に示した燃料改質器を組み込んだ燃料電池発
電システムの事例を説明する説明図である。図3におい
て、4は、燃料改質器9、燃料電池発電装置41、ブロ
ア42、制御装置43、弁441〜445を備えた燃料
電池発電システムである。燃料電池発電装置41は、燃
料改質器9から供給される燃料ガスである改質ガス9b
と、図示しない反応ガス用の空気ブロアを介して供給さ
れる空気とを反応ガスとし、これらの反応ガスの供給量
に対応した量の直流電気を発電し、端子P,Nから出力
する。端子P,Nから出力された直流電気は、商用電源
に供給される場合には、図示しない直流/交流変換装置
を介して交流に変換される。
【0019】制御装置43は、図3に示された機器類に
制御対象を限定して説明すれば、燃料改質器9が備えて
いる燃焼炉91用の温度検出装置892からの信号出力
892aと、触媒層6用の温度検出装置891からの信
号出力891aとを入力し、これらの信号出力の出力レ
ベルに対応させて、弁441〜445に弁開度指令信号
43aを出力する装置である。すなわち、制御装置43
は、信号出力891aの出力レベルが、燃料改質器9の
触媒層6内の温度が燃料電池発電装置41の発電運転を
可能とするレベルに到達していない条件に対応するレベ
ルである場合には、弁441,445を閉じ、弁44
2,444を開き、弁443を後記する条件を満たす弁
開度にさせるとの内容を持つ、弁開度指令信号43aを
出力する。
【0020】この状態では、燃料改質器9のバーナ5に
は、燃料5aとして原燃料48が弁442を介して、ま
た、燃焼用空気5bとして空気48が弁443を介して
それぞれ供給される。そうして、燃料5aと燃焼用空気
5bとの供給が開始され,バーナ5が点火されること
で、燃料改質器9はその起動を開始する。触媒層6内の
温度が発電運転を可能とするレベルに到達していない条
件において弁441を閉じるのは、この条件において、
まだ低温状態の燃料改質器9の改質管8(触媒層6でも
ある。)に原料ガス9aを供給したとすると、その際に
は触媒層6の温度が原料ガス9aの改質を行うのに適合
した条件に到達していないため、その際に燃料改質器9
から供給される改質ガス9bには、燃料電池発電装置4
1にとって好ましくない一酸化炭素などの不純物成分が
多量に含まれることになるからである。また、前記の不
純物成分に対する多重の安全や改質ガス9bを供給する
配管内のガス圧が過大とならないようにするために、弁
444が開かれ、また、改質ガス9bが供給されない燃
料電池発電装置41からは、当然のことながら燃料オフ
ガス41aが排出されないので、弁445は閉じられる
のである。
【0021】燃料改質器9が起動が開始されて燃焼炉9
1内の温度が上昇して行き,信号出力892aの出力レ
ベルが所定のレベルに到達すると、燃料改質器9の運転
状態は、起動状態から触媒層6の温度を燃料電池発電装
置41の発電運転を可能とするレベルにまで上昇させ
る,触媒層6に対する昇温状態に移行する。この昇温状
態においては、制御装置43から出力される弁開度指令
信号43aの内容は、基本的には前述の起動状態の場合
と同様である。
【0022】触媒層6の温度がしだいに上昇すること
で、触媒層6内の温度が燃料電池発電装置41の発電運
転を可能とするレベルに到達した条件では、制御装置4
3は、信号出力891aの出力レベルなどを基にして次
記するように出力の切り換えを行う。すなわち制御装置
43は、弁開度指令信号43aの内容を、この時点以
降、弁441,445を開き、弁444を閉じ、弁44
3を後記する条件を満たす弁開度にさせるとの内容に切
り換えて出力する。これにより、燃料改質器9のバーナ
5には、燃料5cとして燃料電池発電装置41から排出
された燃料オフガス41aが弁445を介して、また、
燃焼用空気5bとして空気48が弁443を介してそれ
ぞれ供給され、燃料改質器9は、燃料電池発電装置41
の発電運転を可能とする運転状態に入ることになる。な
お、この発電運転状態の場合には、弁442に関して
は、常時は閉じられているが、燃料電池発電装置41の
電気負荷が急増したような場合には、図示しない電気出
力関係の制御機器の動作に対応させて、適切な弁開度に
される場合がある。
【0023】そうして、制御装置43が弁開度指令信号
43aを前記の内容に切り換えた時点から、燃料改質器
9の改質管8には、原燃料48に図示しない水蒸気が添
加されたものである原料ガス9aが、弁441を介して
供給されるようになるのである。触媒層6内の温度が発
電運転を可能とするレベルに到達した条件において、弁
444を閉じるのは、改質ガス9bの全量を燃料電池発
電装置41に供給するようにするためである。また、燃
料電池発電装置41では、公知のように、その燃料電極
の発電動作を正常に維持するためには、改質ガス9b中
の水素濃度を所定値以上に維持する必要が有り、このた
めに、燃料電池発電装置41から排出される燃料オフガ
ス41a中には、水素が必ず含有されている。この燃料
オフガス41a中の水素量は、燃料電池発電装置41の
定常運転時においては、吸熱反応を行っている触媒層6
を所定の温度に維持するのに必要な熱量を得るのに十分
な量であり、むしろ、この触媒層6の必要加熱量を越え
る水素量である場合がほとんどなのである。この燃料オ
フガス41a中の水素は、原燃料49から得られたもの
であり、エネルギー効率の観点からこの水素は極力有効
利用すべきものであるので、これを燃料改質器9のバー
ナ5に還流するようにするのである。
【0024】次に、燃料5a,5cをバーナ5で燃焼す
るための燃焼用空気5bの供給量について説明する。原
燃料49である燃料5aの燃焼のために供給される燃焼
用空気5bの供給量は、燃料改質器9では、燃料5aを
完全燃焼させるために、理論空燃比(理論空燃比=1と
は、燃焼対象の燃料量と、この燃料を燃焼させるに必要
となる理論上最少の空気量との比率値である。)値で表
現して、1.2〜1.3程度としている。また、燃料オ
フガス41aである燃料5cの燃焼のために供給される
燃焼用空気5bの供給量は、定常運転状態の燃料電池発
電装置41から供給される燃料5cの供給量に対する理
論空燃比値で表現して、1.2〜1.3程度としてい
る。しかし、公知のごとく、燃料オフガス41aに含ま
れる燃料成分である水素の濃度は、燃料電池発電装置4
1の出力電力値の変動の影響を受けて変動するものであ
る。したがって、燃焼用空気5bと燃料5cとの間の理
論空燃比値は、1.1〜2程度の幅を持って変動してい
るのが実態である。
【0025】前述のような構成の燃料電池発電システム
4に組み込まれた燃料改質器9では、その起動状態,昇
温状態においては、原燃料49である燃料5aを燃焼し
た燃焼ガス51により、触媒層6を含む改質管8全体,
炉容器7などの加熱を行い、また、発電運転状態におい
ては、燃料オフガス41aである燃料5cを主とする燃
料を燃焼した燃焼ガス51により、粒状触媒61によっ
て行わる原料ガス9aの改質反応に際しての、吸熱反応
による吸熱量に対応する熱量の補給を行っていることに
なる。そうして、燃料5aが持つ燃料成分の供給量に対
する、燃料5cが持つ燃料成分の供給量の倍率は、3〜
4倍程度である。この大きな倍率は、燃料改質器9のバ
ーナ5が、燃料オフガス41aに含まれる燃料成分の全
量を焼却する役目も果たしていることもあるが、これに
よって、粒状触媒61によって行われる吸熱反応による
吸熱量に対応する熱量を、燃料オフガス41aを燃焼し
て得た燃焼ガス51によって、触媒層6に十分に補給す
ることを可能にしているのである。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る燃料電池発電装置用の燃料改質器は、その起動時など
の燃料改質器全体の加熱・昇温と、その発電運転時の触
媒層の吸熱反応による吸熱量分の熱量の補給とを、同一
のバーナおよび燃焼炉とを用いて行うことを可能にし
て、小形化された燃料改質器を実現すると共に、燃料改
質器の運転サイクルが極めて過酷なものであっても、粒
状触媒への加圧力を低減することができているのである
が、なお次記する問題が残存している。すなわち、従来
技術による燃料電池発電装置用の燃料改質器は、その起
動・昇温時と,その発電運転時との両運転条件におい
て、同一のバーナおよび燃焼炉を用いて加熱を行うこと
を可能にしているが、バーナ,燃焼炉の設計・製作を行
う場合に、燃料電池発電装置の発電運転に対しての最適
化に重点が置かれ、燃料改質器の起動・昇温時に対して
はかならずしも最適なものになってはいなかった。その
主たる原因の第一は、起動時などにおいてバーナに供給
される燃料成分の量は、前述したように、発電運転時に
おいてバーナに供給される燃料成分の量に対して、1/
4〜1/3程度と少ないことである。また、主たる原因
の第二は、発電運転時においてバーナに供給される燃料
オフガス中には、改質ガスに含まれていた二酸化炭素な
どの非燃料成分がそのまま含まれていることに起因す
る。このために、同一量の燃料成分当たりで生成される
燃焼ガスの量は、起動昇温時の方が、発電運転時におけ
る燃焼ガスの量よりも少ないのである。
【0027】したがって、起動・昇温時における燃焼ガ
スは、そのガス量が少ないにもかかわらず、発電運転時
に最適化された相対的に広い通流面積を持つ燃焼炉中を
通流することになるので、燃焼炉中の平均流速値は、発
電運転時と比較して遅くなる。このために、高温の燃焼
ガスとしてバーナから噴出することによる動圧に強く影
響されて、前記の通流面積の全体を均等に通流すること
とはならず、バーナ直下の位置である燃焼炉の中心部分
に比較的に多く通流することになるのである。
【0028】これによる第一の問題は、改質管が持つ内
側筒体の内周面に沿って通流する燃焼ガス量が、相対的
に低減されることである。このために、改質管および改
質管内に形成されている触媒層の加熱度が低下し、燃料
電池発電装置用の燃料改質器にとっては、化学プラント
用の燃料改質器とは異なり、1〜2時間程度の極めて短
時間その起動を完了することが要求されているにもかか
わらず、その起動に要する時間を短縮するとの要求を十
分に満足したものとはならないのである。
【0029】また、第二の問題は、燃焼ガスが燃焼炉内
を均等に通流しないために、改質管が持つ内側筒体には
その周方向に大きな温度差が発生することである。この
ために、内側筒体は、太鼓状の変形に加えて、例えば、
波状のような異常な変形をし、局部的に粒状改質触媒に
大きな加圧力を与えることとなり、粒状改質触媒の粉末
状化が増大することになるのである。
【0030】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、起動,昇温時に
も、燃焼ガスが燃焼炉内をほぼ均等に通流するように改
良された燃料電池発電装置用の燃料改質器およびその運
転方法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の目的
は、 1)水素含有量の多い燃料ガスおよび空気を反応ガスと
して用いて電気化学的に発電を行う燃料電池発電装置
に,前記の燃料ガスを供給する燃料改質器であって、炭
化水素系の原燃料を前記の燃料ガスに改質する粒状触媒
が充填された環状の空間を内部に有する筒状をなす改質
管と、改質管の内側上部に設置され,改質管の管壁を介
して前記の触媒を加熱するための高温の燃焼ガスを,燃
料を空気と共に燃焼することで生成するバーナとを備
え、このバーナは、燃料改質器の起動,昇温時にはその
燃料として前記の原燃料の供給を受け、燃料電池発電装
置の発電運転時に対応する燃料改質器の定常運転時に
は,その主たる燃料として燃料電池発電装置の燃料オフ
ガスの供給を受けるものである、燃料電池発電装置用の
燃料改質器において、バーナは、燃料改質器の起動,昇
温時における前記の燃料を燃焼するための空気の量とし
て、前記の燃料を希薄燃焼条件で燃焼させる量の空気を
供給されてなる構成とすること、または、 2)前記1項に記載の手段において、燃料改質器の起
動,昇温時にバーナに供給される希薄燃焼条件の空気の
量は、理論空燃比値で表現して、2から10の間にある
構成とすること、または、 3)水素含有量の多い燃料ガスおよび空気を反応ガスと
して用いて電気化学的に発電を行う燃料電池発電装置
に,前記の燃料ガスを供給する装置であって、炭化水素
系の原燃料を前記の燃料ガスに改質する粒状触媒が充填
された環状の空間を内部に有する筒状をなす改質管と、
改質管の内側上部に設置され,改質管の管壁を介して前
記の触媒を加熱するための高温の燃焼ガスを,燃料を空
気と共に燃焼することで生成するバーナとを備える燃料
電池発電装置用の燃料改質器の、その運転方法であっ
て、燃料改質器の起動,昇温時においては、バーナに対
しその燃料として前記の原燃料と,この原燃料を希薄燃
焼条件で燃焼させる量の空気とを供給し、燃料電池発電
装置の発電運転時に対応する燃料改質器の定常運転時に
おいては、バーナに対する主たる燃料として,燃料電池
発電装置の燃料オフガスを供給すると共に,バーナに供
給する空気の量として前記の燃料オフガスを燃焼させる
に足る量の空気を供給することに切り換えてなる、運転
方法とすること、さらにまたは、 4)前記3項に記載の手段において、燃料改質器の起
動,昇温時にバーナに供給される希薄燃焼条件の空気の
量は、理論空燃比値で表現して、2から10の間に有る
運転方法とすること、により達成される。
【0032】
【作用】この発明においては、燃料電池発電装置用の燃
料改質器において、(1)バーナは、燃料改質器の起
動,昇温時における前記の燃料を燃焼するための空気の
量として、前記の燃料を、例えば、理論空燃比値で表現
して2から10の間にあるような希薄燃焼条件で燃焼さ
せる量の空気を供給されてなる構成とすることにより、
起動・昇温時におけるバーナで生成される燃焼ガスの量
は、従来技術の場合よりも増加し、燃焼ガスが燃焼炉中
を通流する際の平均流速値が増大される。これにより、
燃焼ガスがバーナから噴出されることによる動圧の影響
度が低減されので、燃焼ガスが燃焼炉を通流する際の流
速が、燃焼炉が持つ燃焼ガスの全通流面積に対して、平
均化されることになるのである。また、(2)燃料改質
器の起動,昇温時においては、バーナに対しその燃料と
して前記の原燃料と,この原燃料を,例えば,理論空燃
比値で表現して2から10の間にあるような希薄燃焼条
件で燃焼させる量の空気とを供給し、燃料電池発電装置
の発電運転時に対応する燃料改質器の定常運転時におい
ては、バーナに対する主たる燃料として,燃料電池発電
装置の燃料オフガスを供給することに切り換えると共
に、バーナに供給する空気の量として,前記の燃料オフ
ガスを燃焼させるに足る量の空気を供給することに切り
換えてなる運転方法とすることにより、起動・昇温時に
おけるバーナで生成される燃焼ガスの量は、従来技術の
場合よりも増加し、燃焼ガスが燃焼炉中を通流する際の
平均流速値が増大される。これにより、燃焼ガスがバー
ナから噴出されることによる動圧の影響度が低減されの
で、燃焼ガスが燃焼炉を通流する際の流速が、燃焼炉が
持つ燃焼ガスの全通流面積に対して、平均化されること
になるのである。なお、燃料電池発電装置の発電運転時
に対応する燃料改質器の定常運転時の場合には、燃焼ガ
スが燃焼炉中を通流する際の平均流速値は、従来技術の
場合と全く同一の値にされている。
【0033】
【実施例】以下この発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は、この発明の一実施例による燃料電
池発電装置用の燃料改質器を示すその縦断面図である。
図1において、図2,図3中に示した従来例による燃料
改質器と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略
する。なお、図1中には、図2で付した符号について
は、代表的な符号のみを記した。
【0034】図1において、1は、図2,図3中に示し
た従来例による燃料改質器9に対して、燃焼用空気5b
に替えて燃焼用空気2を用いるようにした燃料改質器で
ある。この燃料改質器1は、例えば、従来例の燃料改質
器9が組み込まれた図3に示した燃料電池発電システム
と、全く同一の構成の燃料電池発電システムに組み込ま
れて使用される。(具体的な図面は、重複を避けてその
記載を省略した。)この燃料改質器1では、バーナ5の
空気入口54に供給する燃焼用空気2の供給量は、起動
状態と昇温状態にある燃料改質器1の運転状態において
は、この発明の特徴として、原燃料48である燃料5a
の供給量に対して、理論空燃比値で表現して2に設定さ
れている。また、燃料電池発電装置の発電運転を可能と
する運転状態においては、図2,図3中に示した従来例
の燃料改質器9の場合における燃焼用空気5bの供給量
と全く同一に設定されている。
【0035】そうして燃料改質器1では、バーナ5に対
する燃焼用空気2の空気量としては、図3おいて示した
制御装置43と同様の制御装置によって、燃料改質器1
の起動・昇温時のおいては、燃料5aの供給量に対して
理論空燃比値で表現して2となる量を供給し、また、燃
料電池発電装置の発電運転時に対応する燃料改質器1の
定常運転時においては、燃料5cの供給量に対して理論
空燃比値で表現して1.2〜1.3程度となる量を標準
値として供給することに切り換えられるのである。
【0036】前記による燃焼用空気2の供給量を持つ燃
料改質器1を、図3中に示した燃料電池発電装置41と
組み合わせて、燃料改質器1以外は図3に示した燃料電
池発電システム4と同一構成の燃料電池発電システムを
構成して運転を行い、燃料改質器1の主要部の温度,燃
料改質器1から得られる改質ガス9bの組成などを実測
した。なお、燃料改質器1には、その主要部の温度を計
測するために、熱電対を設置した。
【0037】その結果、燃料改質器1の起動・昇温状態
における内側筒体82の中間筒体81に対向する側の側
面の温度の、内側筒体82の周方向の温度差の最大値
は、内側筒体82の上下方向のいずれの部位において
も、50〔℃〕以内であった。また、燃料改質器1の発
電運転状態においては、改質ガス9bの組成は、発電運
転状態に切り換えた直後の時点から満足すべき組成を得
ることができた。
【0038】前記した燃料改質器1による実施例と比較
するために、起動・昇温状態におけるバーナ5の空気入
口54に供給する燃焼用空気の量を、理論空燃比値で表
現して1.2に設定した以外は、燃料改質器1と全く同
一の条件で運転する比較例である燃料改質器を準備し、
運転を行った。その結果、比較例の起動・昇温状態にお
ける内側筒体82の中間筒体81に対向する側の側面の
温度は、上下方向では上部ほど高い温度分布を持ち、上
部と下部との温度差は200〔℃〕であった。また、内
側筒体82の周方向では、100〔℃〕の温度差の温度
分布が発生していた。さらに、燃料改質器1の発電運転
状態においては、改質ガス9bの組成は、発電運転状態
に切り換えた直後の時点では、改質管8が均等に昇温さ
れていない結果、触媒層6にまだ所定の温度に到達して
いない部分が存在しているため、満足すべき組成を得る
ことができなかった。満足すべき組成の改質ガス9bが
得られるようになったのは、内側筒体82の中間筒体8
1に対向する側の側面の温度で代表される触媒層6の温
度分布が、ほぼ均等化されるまで待つ必要が有った。
【0039】燃料改質器1による実施例および比較例に
対する前記の運転データを纏めると次記するところとな
る。実施例は比較例に対して、燃料改質器1の起動・昇
温状態において、バーナ5から供給される燃焼ガス51
が燃焼炉91内をほぼ均等に通流されていることによっ
て、まず、燃焼炉91を構成する内側筒体82の温度分
布が均等化できていることが分かる。このことは、触媒
層6に充填されている粒状改質触媒61に働く加圧力も
低減されていることを意味している。また、改質管8が
ほぼ均等に昇温されている結果、発電運転状態に切り換
えた直後の時点から満足すべき改質ガス9bの組成を得
ることができており、このことにより、燃料改質器1
の、起動開始から満足すべき改質ガス9bの組成を得る
ことが可能となるまでの時間である起動時間を、比較例
に対してほぼ30〔%〕短縮することができている。
【0040】実施例における今までの説明では、改質管
8内に形成される触媒層6は、内側環状空間86のみに
形成されるとしてきたが、これに限定されるものではな
く、例えば、触媒層6は、内側環状空間86と共に、外
側環状空間87に形成されてもよいものである。また、
実施例における今までの説明では、バーナ5の空気入口
54に供給する燃焼用空気2の供給量は、燃料5aの供
給量に対して、理論空燃比値で表現して2に設定されて
いるとしてきたが、これに限定されるものではなく、燃
焼用空気2の供給量は、燃料5aに対する希薄燃焼条件
に設定されていて、例えば、理論空燃比値で表現して、
2を越えて10までに設定されてもよいものである。理
論空燃比値が大きくなるほどバーナ5で生成される燃焼
ガス51の量が増大されるので、燃焼炉91内を通流す
る燃焼ガス51の流速の均等度合いを向上することがで
きることになる。ただし、理論空燃比値で表現した燃焼
用空気2の供給量が10を越えると、燃料5aの燃焼が
不安定になるので、燃料電池発電装置用の燃料改質器に
適用することは困難になることがある。この点から、前
記の理論空燃比値の上限値は制限を受けるのである。
【0041】
【発明の効果】この発明においては、前記の課題を解決
するための手段の項で述べた構成とすることにより、次
記する効果を奏する。 燃料改質器の起動・昇温状態において、燃料改質器が
備えるバーナから供給される燃焼ガスが増量されること
で、この燃焼ガスが、燃焼炉内をほぼ均等に通流するこ
とが可能となる。
【0042】前記の項の効果により、燃料改質器の
起動時間を、従来例に対してほぼ30〔%〕短縮するこ
とが可能となる。 前記の項の効果により、燃料改質器の起動・昇温状
態に、触媒層に充填された粒状改質触媒に働く加圧力値
を低減することが可能となり、この結果、粒状改質触媒
の圧壊による粉末状化の発生を低減することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による燃料電池発電装置用
の燃料改質器を示すその縦断面図
【図2】従来例の燃料電池発電装置用の燃料改質器を示
すその縦断面図
【図3】図2に示した燃料改質器を組み込んだ燃料電池
発電システムの事例を説明する説明図
【符号の説明】
1 燃料改質器 2 燃焼用空気 5 バーナ 54 空気入口 5a 燃料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 浩一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 中川 功夫 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 渡辺 孝志 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 鎌田 隆夫 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素含有量の多い燃料ガスおよび空気を反
    応ガスとして用いて電気化学的に発電を行う燃料電池発
    電装置に,前記の燃料ガスを供給する燃料改質器であっ
    て、炭化水素系の原燃料を前記の燃料ガスに改質する粒
    状触媒が充填された環状の空間を内部に有する筒状をな
    す改質管と、改質管の内側上部に設置され,改質管の管
    壁を介して前記の触媒を加熱するための高温の燃焼ガス
    を,燃料を空気と共に燃焼することで生成するバーナと
    を備え、このバーナは、燃料改質器の起動,昇温時には
    その燃料として前記の原燃料の供給を受け、燃料電池発
    電装置の発電運転時に対応する燃料改質器の定常運転時
    には,その主たる燃料として燃料電池発電装置の燃料オ
    フガスの供給を受けるものである、燃料電池発電装置用
    の燃料改質器において、 バーナは、燃料改質器の起動,昇温時における前記の燃
    料を燃焼するための空気の量として、前記の燃料を希薄
    燃焼条件で燃焼させる量の空気を供給されてなることを
    特徴とする燃料電池発電装置用の燃料改質器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の燃料電池発電装置用の燃
    料改質器において、燃料改質器の起動,昇温時にバーナ
    に供給される希薄燃焼条件の空気の量は、理論空燃比値
    で表現して、2から10の間にあることを特徴とする燃
    料電池発電装置用の燃料改質器。
  3. 【請求項3】水素含有量の多い燃料ガスおよび空気を反
    応ガスとして用いて電気化学的に発電を行う燃料電池発
    電装置に,前記の燃料ガスを供給する装置であって、炭
    化水素系の原燃料を前記の燃料ガスに改質する粒状触媒
    が充填された環状の空間を内部に有する筒状をなす改質
    管と、改質管の内側上部に設置され,改質管の管壁を介
    して前記の触媒を加熱するための高温の燃焼ガスを,燃
    料を空気と共に燃焼することで生成するバーナとを備え
    る燃料電池発電装置用の燃料改質器の、その運転方法で
    あって、 燃料改質器の起動,昇温時においては、バーナに対しそ
    の燃料として前記の原燃料と,この原燃料を希薄燃焼条
    件で燃焼させる量の空気とを供給し、燃料電池発電装置
    の発電運転時に対応する燃料改質器の定常運転時におい
    ては、バーナに対する主たる燃料として,燃料電池発電
    装置の燃料オフガスを供給すると共に,バーナに供給す
    る空気の量として前記の燃料オフガスを燃焼させるに足
    る量の空気を供給することに切り換えてなる、ことを特
    徴とする燃料電池発電装置用の燃料改質器の運転方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の燃料電池発電装置用の燃
    料改質器の運転方法において、 燃料改質器の起動,昇温時にバーナに供給される希薄燃
    焼条件の空気の量は、理論空燃比値で表現して、2から
    10の間に有ることを特徴とする燃料電池発電装置用の
    燃料改質器の運転方法。
JP21692695A 1995-08-25 1995-08-25 燃料電池発電装置用の燃料改質器およびその運転方法 Expired - Fee Related JP3437684B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21692695A JP3437684B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 燃料電池発電装置用の燃料改質器およびその運転方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21692695A JP3437684B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 燃料電池発電装置用の燃料改質器およびその運転方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0963619A true JPH0963619A (ja) 1997-03-07
JP3437684B2 JP3437684B2 (ja) 2003-08-18

Family

ID=16696101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21692695A Expired - Fee Related JP3437684B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 燃料電池発電装置用の燃料改質器およびその運転方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3437684B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002017425A1 (fr) 2000-08-18 2002-02-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Generateur d'electricite a pile a combustible
JP2003020203A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 燃料改質装置とその起動方法
US6706434B2 (en) 2000-02-18 2004-03-16 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell system
WO2005029616A3 (en) * 2003-09-24 2006-08-17 Nissan Motor Fuel reforming system
JP2006228654A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池発電装置、燃料電池発電装置の運転方法、プログラム、および記録媒体
JP2006225212A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 水素製造装置
US7101531B2 (en) 2001-11-16 2006-09-05 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel reforming system and control therefor
JP2007031185A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Fuji Electric Holdings Co Ltd 燃料改質装置
JP2007042610A (ja) * 2005-06-27 2007-02-15 Honda Motor Co Ltd 燃料電池の改質装置
WO2008029233A1 (en) * 2006-08-31 2008-03-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system
JP2008226578A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Honda Motor Co Ltd 燃料電池の改質装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6706434B2 (en) 2000-02-18 2004-03-16 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell system
EP1315224A1 (en) * 2000-08-18 2003-05-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Fuel cell electricity generator
EP1315224A4 (en) * 2000-08-18 2009-12-09 Panasonic Corp ELECTRICITY GENERATOR WITH FUEL CELL
WO2002017425A1 (fr) 2000-08-18 2002-02-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Generateur d'electricite a pile a combustible
JP2003020203A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 燃料改質装置とその起動方法
US7101531B2 (en) 2001-11-16 2006-09-05 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel reforming system and control therefor
US7547333B2 (en) 2003-09-24 2009-06-16 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel reforming system
WO2005029616A3 (en) * 2003-09-24 2006-08-17 Nissan Motor Fuel reforming system
JP2006225212A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 水素製造装置
JP2006228654A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池発電装置、燃料電池発電装置の運転方法、プログラム、および記録媒体
JP2007042610A (ja) * 2005-06-27 2007-02-15 Honda Motor Co Ltd 燃料電池の改質装置
JP2007031185A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Fuji Electric Holdings Co Ltd 燃料改質装置
WO2008029233A1 (en) * 2006-08-31 2008-03-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system
US8808935B2 (en) 2006-08-31 2014-08-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system
JP2008226578A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Honda Motor Co Ltd 燃料電池の改質装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3437684B2 (ja) 2003-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6481207B2 (en) Single-pipe cylinder type reformer and method of operating the same
EP1581334B1 (en) Fuel vaporizing device
US6932958B2 (en) Simplified three-stage fuel processor
US8048577B2 (en) Hydrogen generator with a combustor with a control unit
KR100623572B1 (ko) 연료 개질 시스템 및 연료 개질 시스템의 예열방법
JP3437684B2 (ja) 燃料電池発電装置用の燃料改質器およびその運転方法
JP2009099264A (ja) 固体酸化物形燃料電池発電システムおよびその起動方法
JP3642270B2 (ja) 燃料改質装置
US7261750B1 (en) Method for the autothermal reforming of a hydrocarbon
JP3921477B2 (ja) 単管円筒式改質器およびその運転方法
JP2703831B2 (ja) 燃料改質器
JP2006327904A (ja) 水素製造装置と該水素製造装置を備えた燃料電池システム
JP2006260876A (ja) 燃料電池発電システム及びその運転方法
JP2004031280A (ja) 燃料処理装置、燃料電池発電システム、燃料処理方法及び燃料電池発電方法
JPH09278402A (ja) 燃料電池用改質器
JPH0648701A (ja) 水蒸気改質反応器
JP2006044977A (ja) 水素製造装置
JP2002356306A (ja) 改質装置
JPS5823168A (ja) 燃料電池発電システム
JPH10134838A (ja) 燃料電池用改質器及びその制御方法
JP2998217B2 (ja) 燃料改質器
JP2700248B2 (ja) 燃料改質装置の加熱装置
JP4973080B2 (ja) 改質器の起動方法
JPH02129002A (ja) 燃料電池発電システムの燃料改質装置
JPH06281129A (ja) 触媒燃焼室一体型熱交換器型改質装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees