JPH0963429A - 遮断装置 - Google Patents

遮断装置

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JPH0963429A
JPH0963429A JP21746895A JP21746895A JPH0963429A JP H0963429 A JPH0963429 A JP H0963429A JP 21746895 A JP21746895 A JP 21746895A JP 21746895 A JP21746895 A JP 21746895A JP H0963429 A JPH0963429 A JP H0963429A
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JP
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movable contact
contact
contactor
movable
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JP21746895A
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English (en)
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Takeshi Shinkai
健 新海
Hitoshi Mizoguchi
均 溝口
Toshikazu Sato
敏和 佐藤
Susumu Nishiwaki
進 西脇
Katsumi Suzuki
克巳 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定接触子及び可動接触子間の電界分布を平
等化させながら、小形で、十分な消孤性ガスの吹き付け
力を確保することができる遮断装置を提供する。 【解決手段】 固定接触子部Aに固定接触子2を設け
る。固定接触子2の先端に、所定の曲率の丸みを形成す
る。可動接触子部Bに可動接触子1、パッファシリンダ
5及び絶縁ノズル7を設ける。可動接触子1の先端を筒
状として、所定の曲率の丸みを形成する。パッファシリ
ンダ5には、その内部に消孤性ガスを収容可能なパッフ
ァ室6と、消孤性ガスを圧縮するパッファピストン4を
設ける。可動接触子1先端の外表面とこれに対応する絶
縁ノズル7の先端部8の内表面とによって、ガス流路の
最小断面積部10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定接触子に対す
る可動接触子の接離により電路の開閉を行なう遮断装置
に係り、特に、開極時に消孤性ガスを吹き付けて、両接
触子間に発生するアークを消孤する遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、送電系統は高電圧・大電流化して
いるが、このような高電圧・大電流の送電系統に用いら
れる遮断装置には、開極時に発生するサージ電圧の抑制
が強く要請される。かかる要請に対応した遮断装置とし
て、主遮断部と抵抗遮断部という二つの遮断部を有する
ものが開発されている。この遮断装置は、主遮断部に対
して並列に抵抗遮断部が接続され、抵抗遮断部は電路に
直列に接続された抵抗を備えている。このような遮断装
置における遮断・投入作業は以下のように行なわれる。
すなわち、遮断時には、主遮断部に遅れて抵抗遮断部を
開極し、抵抗遮断部の抵抗に電流を流すことによりサー
ジ電圧を抑制した後、主遮断部を開極する。そして、投
入時には、抵抗遮断部を主遮断部に先行して閉極し、抵
抗に電流を流すことによりサージ電圧を抑制した後、主
遮断部を閉極する。
【0003】以上のような遮断装置の抵抗遮断部として
は、消孤性ガスを用いたパッファ方式のものが従来から
広く使用されているが、その一例を図13〜16に従っ
て以下に説明する。なお、図13は投入状態、図14は
開極途中の状態、図15は開極状態、図16は図14の
開極途中の状態の拡大図を示す。すなわち、この遮断装
置は、図15に示すように、固定接触子部A、可動接触
子部Bによって構成されている。固定接触子部Aには、
図16に示すように、直径φ5 の棒状の固定接触子2が
設けられている。この固定接触子2の先端には、所定の
曲率の丸みが形成されている。
【0004】可動接触子部Bには、移動により固定接触
子2に接離可能に設けられた可動接触子1と、この可動
接触子1とともに移動可能に設けられたパッファシリン
ダ5、絶縁ノズル7が設けられている。可動接触子1
は、固定接触子2先端が接離可能な筒状であり、駆動装
置のピストンロッド(図示せず)に連結された操作ロッ
ド3の先端に形成されている。この可動接触子1の先端
の内外には、所定の曲率の丸みが形成されている。パッ
ファシリンダ5には、その内部に消孤性ガスを収容可能
なパッファ室6が構成され、このパッファ室6内に可動
接触子1が位置している。また、可動接触子部Bには、
パッファシリンダ5の移動によりパッファ室6内を摺動
し、消孤性ガスを圧縮するパッファピストン4が設けら
れている。パッファ室6の可動接触子1の先端側には、
固定接触子2挿通用の開口が形成され、その周囲には絶
縁ノズル7が形成されている。この絶縁ノズル7の内径
であるスロート部9のみによって、パッファ室6におい
て圧縮された消孤ガスのガス流路の最小断面積部10が
構成されている。そして、最小断面積部10は対称軸に
対して垂直、最小断面積部10を通過するガス流11の
流線は対称軸に平行となっている。
【0005】以上のような構成の遮断装置における遮断
動作は、以下のように行なわれる。すなわち、図13に
示すように、駆動装置によって開極駆動力が作用する
と、駆動装置に直結する操作ロッド3が開極方向(図中
右方向)に移動するとともに、可動接触子1、パッファ
シリンダ5及び絶縁ノズル7が同方向に動き始める。か
かる開極動作に伴い図14に示すように、パッファ室6
内の消孤性ガスは圧縮され、矢印11に示すようなガス
流が可動接触子1に沿って流れ、スロート部9において
両接触子1,2間が開極した直後に発生するアーク12
に吹き付けられる。これによりアーク12は消孤され、
最終的に図15に示すような開極状態に至る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な遮断装置が優れた電流遮断能力、特に、進み小電流に
対する遮断能力を確保するためには、消孤後の両接触子
1,2間の絶縁回復の速度及び大きさが大きくなくては
ならない。このような両接触子1,2間の絶縁回復の速
度及び大きさは、開極時における駆動速度が大きくなる
ほど大きくなり、両接触子1,2間の電界分布の平等化
が進むほど大きくなる。ただし、開極駆動速度を大きく
することは、駆動装置の駆動力を大きくすることにな
り、コストの高騰につながる。
【0007】このため、両接触子1,2間の絶縁回復の
速度及び大きさを確保するためには、両接触子1,2間
の電界分布を平等化することが検討されている。両接触
子1,2間の電界分布は、主として両接触子1,2の先
端部の形状によって左右される。より具体的には、電界
を低く、平等化するためには、両接触子1,2の径を大
きくすることにより両接触子1,2先端部の丸みの曲率
を大きくすることが有効である。
【0008】しかしながら、このように両接触子1,2
の径を大きくすると、同時に絶縁ノズル7のスロート部
9の内径も大きくしなければならない。このスロート部
9の内径は、ガス流路の最小断面積部10を構成してい
るが、スロート部9の内径が拡大すると消弧性ガスの十
分な吹き付け力が得られなくなり、電流遮断能力が低下
するという問題点がある。これに対処するため、パッフ
ァシリンダ5を大形化することにより従来通りの消弧性
ガスの吹き付け力を確保しようとすると、抵抗遮断部B
の大形化及び重量増加という問題が生じる。
【0009】本発明は、上記のような従来技術の有する
課題を解決するために提案されたものであり、その目的
は、固定接触子及び可動接触子間の電界分布を平等化さ
せながら、小形で、十分な消孤性ガスの吹き付け力を確
保することができる遮断装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、棒状の固定接触子を備えた
固定接触子部と、移動により前記固定接触子先端に接離
可能な筒状の可動接触子を備えた可動接触子部と、前記
可動接触子部に設けられ、内部に消孤性ガスを収容可能
なパッファシリンダと、前記可動接触子の前記固定接触
子に対する開離動作に連動して前記パッファシリンダ内
の消孤性ガスを圧縮するパッファピストンと、前記パッ
ファシリンダ内にて圧縮した消孤性ガスを前記固定接触
子及び前記可動接触子間に吹き付けるように前記可動接
触子の先端を包囲する絶縁ノズルとを、消孤性ガスを充
填した接地容器内に収容した遮断装置において、棒状の
前記固定接触子先端と筒状の前記可動接触子先端の内外
とには、所定の曲率の丸みが形成され、前記パッファピ
ストンにて圧縮された前記消孤性ガスのガス流路の断面
積は、前記可動接触子先端の外表面とこれに対応する前
記絶縁ノズル先端の内表面とにより構成される箇所が最
小であることを特徴とする。
【0011】以上のような請求項1記載の発明では、消
孤性ガスのガス流路の最小断面積部が、可動接触子先端
の外表面と絶縁ノズル先端の内表面とによって構成され
る。このため、絶縁ノズルの内径のみによって最小断面
積部が構成されていた従来例と異なり、両接触子の径と
は無関係にガス流路の最小断面積部を設定することが可
能となる。従って、固定接触子及び可動接触子の先端部
の径を大きくすることにより、電界分布の平等化を図っ
たとしても、パッファシリンダを大型化することなく、
消弧性ガスの吹き付け力を維持することができる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の遮
断装置において、前記絶縁ノズル先端の内径が、前記可
動接触子先端内側に形成された丸みにおける曲率の中心
を結ぶ径よりも小さいことを特徴とする。
【0013】以上のような請求項2記載の発明では、絶
縁ノズル先端の内径が、可動接触子先端内側に形成され
た丸みにおける曲率の中心を結ぶ径よりも小さいため、
消弧性ガスの吹き付け位置がアークに近接する。従っ
て、アークに効果的に消孤性ガスを吹き付けることがで
きる。
【0014】請求項3記載の発明は、棒状の固定接触子
を備えた固定接触子部と、移動により前記固定接触子先
端に接離可能な筒状の可動接触子を備えた可動接触子部
と、前記可動接触子部に設けられ、内部に消孤性ガスを
収容可能なパッファシリンダと、前記可動接触子の前記
固定接触子に対する開離動作に連動して前記パッファシ
リンダ内の消孤性ガスを圧縮するパッファピストンと、
前記パッファシリンダ内にて圧縮した消孤性ガスを前記
固定接触子及び前記可動接触子間に吹き付けるように前
記可動接触子の先端を包囲する絶縁ノズルとを、消孤性
ガスを充填した接地容器内に収容した遮断装置におい
て、棒状の前記固定接触子先端と筒状の前記可動接触子
先端の内外とには、所定の曲率の丸みが形成され、前記
パッファピストンにて圧縮された前記消孤性ガスのガス
流路の断面積は、前記可動接触子先端の外表面と前記絶
縁ノズルの先端よりも内側の内表面とにより構成される
箇所が最小であることを特徴とする。
【0015】以上のような請求項3記載の発明では、消
孤性ガスのガス流路の最小断面積部が、可動接触子先端
の外表面と絶縁ノズルの先端よりも内側の内表面とによ
って構成される。従って、絶縁ノズルの内径のみによっ
て最小断面積部が構成されていた従来例と異なり、両接
触子の径とは無関係にガス流路の最小断面積部を設定す
ることが可能となる。従って、固定接触子及び可動接触
子の先端部の径を大きくすることにより、電界分布の平
等化を図ったとしても、パッファシリンダを大型化する
ことなく、消弧性ガスの吹き付け力を維持することがで
きる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1又は請求
項3記載の遮断装置において、前記絶縁ノズル先端部の
内径が、前記可動接触子先端内側に形成された丸みにお
ける曲率の中心を結ぶ径よりも大きいことを特徴とす
る。
【0017】以上のような請求項4記載の発明では、可
動接触子先端の内側に形成された丸みの部分は電界強度
が強く、外側に形成された丸みの部分はガス流路の断面
積が最小である。そして、絶縁ノズル先端の内径が、可
動接触子先端の内側に形成された丸みにおける曲率の中
心を結ぶ径よりも大きいため、電界強度の強い位置とガ
ス流速度が最大となる位置とが離れる。従って、密度及
び圧力の降下による絶縁回復性能の低下を防止できる。
【0018】請求項5記載の発明は、棒状の固定接触子
を備えた固定接触子部と、移動により前記固定接触子先
端に接離可能な筒状の可動接触子を備えた可動接触子部
と、前記可動接触子部に設けられ、内部に消孤性ガスを
収容可能なパッファシリンダと、前記可動接触子の前記
固定接触子に対する開離動作に連動して前記パッファシ
リンダ内の消孤性ガスを圧縮するパッファピストンと、
前記パッファシリンダ内にて圧縮した消孤性ガスを前記
固定接触子及び前記可動接触子間に吹き付けるように前
記可動接触子の先端を包囲する絶縁ノズルとを、消孤性
ガスを充填した接地容器内に収容した遮断装置におい
て、棒状の前記固定接触子先端と筒状の前記可動接触子
先端の内外とには、所定の曲率の丸みが形成され、前記
可動接触子における前記絶縁ノズル側表面の全体又は先
端の一部を包囲する絶縁部材が設けられ、前記パッファ
ピストンにて圧縮された前記消孤性ガスのガス流路の断
面積は、前記絶縁部材先端の外表面と前記絶縁ノズルの
内表面とにより構成される箇所が最小であることを特徴
とする。
【0019】以上のような請求項5記載の発明では、消
弧性ガスのガス流路の最小断面積部が、絶縁部材先端の
外表面と絶縁ノズルの内表面とにより構成される。この
ため、絶縁ノズルの内径のみによって最小断面積部が構
成されていた従来例と異なり、両接触子の径とは無関係
にガス流路の最小断面積部を設定することができる。従
って、固定接触子及び可動接触子の先端部の径を大きく
することにより、電界分布の平等化を図ったとしても、
パッファシリンダを大型化することなく、消弧性ガスの
吹き付け力を維持することができる。
【0020】また、絶縁部材は可動接触子のような機能
に基づく形態上の制約を受けずに形成することができる
ので、ガス流路の形成はより自由度が増す。このため、
消弧性ガスの吹き付け位置をアークに近接させることが
でき、且つ電界強度の強い位置とガス流速度が最高とな
る位置とを離すことが可能となる。従って、アークに効
果的に消孤性ガスを吹き付けることができるとともに、
密度及び圧力の降下による絶縁回復性能の低下を防止で
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の遮断装置の実施の形態
を、図面に従って以下に説明する。なお、図13〜16
の従来技術と同様の部材は同一の符号を付し、説明は省
略する。
【0022】(1)第1の実施の形態 請求項1及び請求項2記載の発明に対応する一つの実施
の形態を、第1の実施の形態として図1に従って以下に
説明する。なお、図1は遮断部投入状態、図2は開極動
作途中の状態、図3は開極状態、図4は図2の開極動作
途中の状態で、接触子先端付近の拡大図である。
【0023】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、図4に示すように、可動接触子1先端
の外表面とこれに対応する絶縁ノズル7の先端部8の内
表面とによって、ガス流路の最小断面積部10が構成さ
れている。この最小断面積部10は、対称軸Xを取り囲
む帯状になり、最小断面積部10を通過するガス流11
の流線は可動接触子1の先端部表面に沿う。また、固定
接触子2の直径φ1 は、図16に示した従来の固定接触
子2の直径φ5 よりも大きくなっている。そして、絶縁
ノズル7の先端部の内径φ2 は、可動接触子1先端の内
側に形成された丸みCにおける曲率の中心を結ぶ径φ3
よりも小さくなっている。
【0024】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、図1に示
すように、駆動装置から開極駆動力が作用すると、駆動
部に直結する操作ロッド3によって可動接触子1、パッ
ファシリンダ5及び絶縁ノズル7が図中右方向に動き始
め、開極動作が始まる。このような開極動作に伴って、
図2に示すように、パッファ室6内の消弧性ガスが圧縮
され、矢印11に示すガス流が可動接触子1に沿って流
れる。そして、消弧性ガスは、最小断面積部10の近傍
において、両接触子1,2間に開極直後に発生するアー
ク12に対して吹き付けられ、最終的に図3に示すよう
な開極状態に至る。絶縁ノズル7の先端部の内径φ2
は、可動接触子1先端の内側に形成された丸みCにおけ
る曲率の中心を結ぶ径φ3 よりも小さくなっているの
で、消弧性ガスの吹き付け位置がアーク12に近接す
る。
【0025】(効果)以上のような本実施の形態の効果
は以下の通りである。すなわち、固定接触子2の直径φ
1 を従来技術よりも大きくとっているため、両接触子
1,2間の電界分布の平等化を図ることができる。
【0026】そして、絶縁ノズル7の先端部8の内表面
と、この先端部8に対応する可動接触子1先端の外表面
との間隔によって、ガス流路の最小断面積部10が決定
されるため、固定接触子2の直径φ1 を大きくしても最
小断面積部10は拡大しない。従って、パッファシリン
ダ5を大形化することなく、十分な消孤性ガスの吹き付
け力を確保することができる。
【0027】さらに、消弧性ガスの吹き付け位置がアー
ク12に近接するため、アーク12に効果的に消孤性ガ
スを吹き付けることができる。
【0028】(2)第2の実施の形態 請求項3記載の発明に対応する一つの実施の形態を、第
2の実施の形態として図2に従って以下に説明する。な
お、図5は開極動作途中の状態、図6は図5の開極動作
途中の状態で、両接触子1,2間の拡大図であり、図7
は図6の可動接触子先端部付近をさらに拡大したもので
ある。また、第1の実施の形態と同様の部材は説明を省
略する。
【0029】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、図7に示すように、絶縁ノズル7の先
端部8からややパッファ室6側に、絶縁ノズル7の内表
面と可動接触子1の外表面との間でスロート部9が構成
され、このスロート部9の途中がガス流路の最小断面積
部10となっている。そして、可動接触子1の先端部に
は、外側に任意の曲率r1 の丸み、内側に任意の曲率r
2 の丸みが形成され、これらの丸みの間は長さl1 (l
1 ≧0)の平坦部となっている。また、φ2 は絶縁ノズ
ル7の先端部の内径であり、φ4 は可動接触子1の内径
である。なお、固定接触子2の直径φ1 は、図13に示
した従来の消孤室の固定接触子の直径φ5 よりも大きく
なっている。
【0030】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、第1の実
施の形態と同様に、駆動装置から開極駆動力が作用する
と、可動接触子1等が図中右方向に動き始め開極動作が
始まる。この開極動作に伴って、図5に示すように、パ
ッファ室6内の消弧性ガスが圧縮され、矢印11に示す
ガス流が可動接触子1に沿って流れる。そして、消弧性
ガスは、スロート部9の最小断面積部10で速度最大に
加速され、その後膨脹しながら絶縁ノズル7の先端8が
ガイドとなって、両接触子1,2間に開極直後に発生す
るアーク12に対して吹き付けられる。なお、可動接触
子1における電界強度の強い領域は、曲率r1 の部分に
対応し、消弧性ガスの流速が最大になる領域は、曲率r
2 の部分に対応する。
【0031】(効果)以上のような本実施の形態の効果
は以下の通りである。すなわち、固定接触子2の直径φ
1 を従来技術よりも大きくとっているため、両接触子
1,2間の電界分布の平等化を図ることができる。そし
て、絶縁ノズル7の先端部よりも内側の内表面と、これ
に対応する可動接触子1先端の外表面とによってスロー
ト部9が構成され、ガス流路の最小断面積部10はこの
スロート部9の径によって決定されるため、固定接触子
2の直径を大きくしても最小断面積部10は拡大しな
い。従って、パッファシリンダ5を大形化することな
く、十分な消孤性ガスの吹き付け力を確保することがで
きる。
【0032】さらに、本実施例においては、電界強度の
強い領域である曲率r1 の部分と、ガス流速が最大にな
る領域である曲率r2 の部分とは離れているので、密度
及び圧力の降下による絶縁回復性能の低下を避けること
が可能となる。
【0033】(3)第3の実施の形態 請求項4記載の発明に対応する一つの実施の形態を図面
に従って以下に説明する。なお、図8は開極動作途中の
状態、図9は図8の開極動作途中の状態で、接触子間の
拡大図であり、図10は図9の可動接触子1付近をさら
に拡大したものである。また、第2の実施の形態と同様
の部材は説明を省略する。
【0034】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、図10に示すように、絶縁ノズル7の
先端部8の内径は、可動接触子1先端内側の丸みCにお
ける曲率の中心を結ぶ径φ3 よりも大きくなっている。
そして、外側の丸みを曲率r1 、内側の丸み曲率r2 と
し、これらの丸みの間の長さをl1 (l1 ≧0)とし、
絶縁ノズル7の先端部の内径をφ2 、可動接触子1の内
径をφ4 とすると、φ2 >φ4+2r1 +2l1 となる
ように構成されている。なお、固定接触子2の直径φ1
は、図13に示した従来の消孤室の固定接触子の直径φ
5 よりも大きくなっている。
【0035】また、可動接触子1先端の外表面とこれに
対応する絶縁ノズル7の先端部8の内表面とによって、
ガス流路の最小断面積部10が構成されている。この最
小断面積部10は、対称軸Xを取り囲む帯状になり、最
小断面積部10を通過するガス流11の流線は可動接触
子1先端部表面に沿う。
【0036】(作用)以上のような本実施の形態の作用
を以下に説明する。すなわち、駆動装置によって可動接
触子1等が図中右方向に動き始め開極動作が始まると、
図8に示すように、パッファ室6内の消弧性ガスが圧縮
され、矢印11に示すガス流が可動接触子に沿って流れ
る。そして、絶縁性ガスは、絶縁ノズル7の先端部8の
最小断面積部10で速度最大に加速され、その後膨脹し
ながら、開極直後に両接触子1,2間に発生するアーク
12に吹き付けられる。なお、可動接触子1における電
界強度の強い領域は、曲率r1 の部分に対応し、消弧性
ガスの流速が最大になる領域は、曲率r2 の部分に対応
する。
【0037】(効果)以上のような本実施の形態の効果
は以下の通りである。すなわち、固定接触子2の直径φ
1 を従来技術よりも大きくとっているため、両接触子
1,2間の電界分布の平等化を図ることができる。そし
て、可動接触子1先端の外表面とこれに対応する絶縁ノ
ズル7の先端部8の内表面との間隔によって、ガス流路
の最小断面積部10が決定されるため、固定接触子2の
直径を大きくしても最小断面積部10は拡大しない。従
って、パッファシリンダ5を大形化することなく、十分
な消弧性ガスの吹き付け力を確保することができる。
【0038】さらに、本実施例においては、電界強度の
強い領域である曲率r1 の部分と、ガス流速が最大にな
る領域である曲率r2 の部分とは離れているので、密度
及び圧力の降下による絶縁回復性能の低下を避けること
が可能となる。
【0039】(4)第4の実施の形態 請求項5記載の発明に対応する一つの実施の形態を第4
の実施の形態として、図4に従って以下に説明する。な
お、図11は開極動作途中の状態、図12は図11の開
極動作途中の状態で、両接触子間の拡大図である。ま
た、第1の実施の形態と同様の部材は説明を省略する。
【0040】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。なお、請求項に記載の絶縁部材は第2の絶縁ノズ
ル13とする。すなわち、本実施の形態においては、図
12に示すように、絶縁ノズル7と可動接触子1との間
に第2の絶縁ノズル13が設置されている。絶縁ノズル
7の先端部8の近傍における内表面と、第2の絶縁ノズ
ル13先端の外表面とによってガス流路の最小断面積部
10が構成されている。最小断面積部10は対称軸Xを
取り囲む帯状で、最小断面積部10を通過するガス流1
1の流線は第2の絶縁ノズル表面に沿っている。なお、
固定接触子2の直径φ1は、図13に示した従来の消孤
室の固定接触子の直径φ5 よりも大きくなっている。
【0041】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、駆動装置
により可動接触子1等が図中右方向に動き始め開極動作
が始まると、図11に示すように、パッファ室6内の消
弧性ガスが圧縮され、矢印11に示すガス流が可動接触
子及び第2の絶縁ノズルに沿って流れる。そして、絶縁
ノズル7の先端部8の最小断面積部10において速度が
最大となり、その後膨脹しながら、開極直後に両接触子
1,2間に発生するアーク12に吹き付けられる。
【0042】(効果)以上のような本実施の形態におけ
る効果は以下の通りである。すなわち、固定接触子2の
直径φ1 を従来技術よりも大きくとっているため、両接
触子1,2間の電界分布の平等化を図ることができる。
そして、第2の絶縁ノズル13先端の外表面とこれに対
応する絶縁ノズル7の先端部8の内表面との間隔によっ
て、ガス流路の最小断面積部10が決定されるため、固
定接触子2の直径を大きくしても最小断面積部10は拡
大しない。従って、パッファシリンダ5を大形化するこ
となく、十分な消弧性ガスの吹き付け力を確保すること
ができる。
【0043】また、ガス流速度が最大となる箇所は第2
の絶縁ノズル13先端に対応する最小面積部10である
ため、可動接触子1表面における電界強度の強い領域と
は離れている。従って、密度及び圧力降下による絶縁回
復性能の劣化を避けることが可能となる。
【0044】さらに、第2の絶縁ノズル13の形状を工
夫することにより、電界強度の強い領域とガス流速度が
最大になる領域とを離したまま、消弧性ガスの吹き付け
位置と両接触子1,2間に発生するアーク12を接近し
て配置することが可能となる。従って、アーク12に効
果的に消孤性ガスを吹き付けることができる。
【0045】(5)他の実施の形態 本発明は以上のような実施の形態に限定されるものでは
なく、各部材の大きさ、形状、材質等は適宜変更可能で
ある。例えば、請求項5記載の絶縁部材は、可動接触子
の先端のみではなく、全体を覆うように形成してもよ
い。また、上記実施の形態は、本発明を抵抗遮断部とし
て適用したものであるが、消弧性ガスを用いる遮断装置
であればどのようなものでも適用可能である。
【0046】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、消孤性ガ
スのガス流路の断面積を、可動接触子先端の外表面とこ
れに対応する絶縁ノズル先端の内表面とにより構成され
る箇所において最小とすることにより、固定接触子及び
可動接触子間の電界分布を平等化させながら、小形で、
十分な消孤性ガスの吹き付け力を確保することができる
遮断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮断装置の第1の実施の形態における
投入状態を示す断面図である。
【図2】図1の実施の形態における開極途中の状態を示
す断面図である。
【図3】図1の実施の形態における開極状態を示す断面
図である。
【図4】図2の両接触子の拡大図である。
【図5】本発明の遮断装置の第2の実施の形態における
開極途中の状態を示す断面図である。
【図6】図5の両接触子の拡大図である。
【図7】図6の可動接触子先端の拡大図である。
【図8】本発明の遮断装置の第3の実施の形態における
開極途中の状態を示す断面図である。
【図9】図8の両接触子を示す拡大図である。
【図10】図9の可動接触子先端の拡大図である。
【図11】本発明の遮断装置の第4の実施の形態におけ
る開極途中の状態を示す断面図である。
【図12】図11の両接触子を示す拡大図である。
【図13】従来の遮断装置の一例における投入状態を示
す断面図である。
【図14】図13の開極途中の状態を示す断面図であ
る。
【図15】図13の開極状態を示す断面図である。
【図16】図14の両接触子を示す拡大図である。
【符号の説明】
A…固定接触子部 B…可動接触子部 C…可動接触子先端の内側の丸み 1…可動接触子 2…固定接触子 3…操作ロッド 4…ピストン 5…パッファシリンダ 6…パッファ室 7…絶縁ノズル 8…ノズル先端部 9…スロート 10…最小断面積部 11…ガス流 12…アーク 13…第2絶縁ノズル r1 ,r2 …可動接触子先端部の丸みの曲率 l1 …可動接触子先端部の平坦の長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西脇 進 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 鈴木 克巳 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状の固定接触子を備えた固定接触子部
    と、移動により前記固定接触子先端に接離可能な筒状の
    可動接触子を備えた可動接触子部と、前記可動接触子部
    に設けられ、内部に消孤性ガスを収容可能なパッファシ
    リンダと、前記可動接触子の前記固定接触子に対する開
    離動作に連動して前記パッファシリンダ内の消孤性ガス
    を圧縮するパッファピストンと、前記パッファシリンダ
    内にて圧縮した消孤性ガスを前記固定接触子及び前記可
    動接触子間に吹き付けるように前記可動接触子の先端を
    包囲する絶縁ノズルとを、消孤性ガスを充填した接地容
    器内に収容した遮断装置において、 棒状の前記固定接触子先端と筒状の前記可動接触子先端
    の内外とには、所定の曲率の丸みが形成され、 前記パッファピストンにて圧縮された前記消孤性ガスの
    ガス流路の断面積は、前記可動接触子先端の外表面とこ
    れに対応する前記絶縁ノズル先端の内表面とにより構成
    される箇所が最小であることを特徴とする遮断装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁ノズル先端の内径が、前記可動
    接触子先端内側に形成された丸みにおける曲率の中心を
    結ぶ径よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の遮
    断装置。
  3. 【請求項3】 棒状の固定接触子を備えた固定接触子部
    と、移動により前記固定接触子先端に接離可能な筒状の
    可動接触子を備えた可動接触子部と、前記可動接触子部
    に設けられ、内部に消孤性ガスを収容可能なパッファシ
    リンダと、前記可動接触子の前記固定接触子に対する開
    離動作に連動して前記パッファシリンダ内の消孤性ガス
    を圧縮するパッファピストンと、前記パッファシリンダ
    内にて圧縮した消孤性ガスを前記固定接触子及び前記可
    動接触子間に吹き付けるように前記可動接触子の先端を
    包囲する絶縁ノズルとを、消孤性ガスを充填した接地容
    器内に収容した遮断装置において、 棒状の前記固定接触子先端と筒状の前記可動接触子先端
    の内外とには、所定の曲率の丸みが形成され、 前記パッファピストンにて圧縮された前記消孤性ガスの
    ガス流路の断面積は、前記可動接触子先端の外表面と前
    記絶縁ノズルの先端よりも内側の内表面とにより構成さ
    れる箇所が最小であることを特徴とする遮断装置。
  4. 【請求項4】 前記絶縁ノズル先端部の内径が、前記可
    動接触子先端内側に形成された丸みにおける曲率の中心
    を結ぶ径よりも大きいことを特徴とする請求項1又は請
    求項3記載の遮断装置。
  5. 【請求項5】 棒状の固定接触子を備えた固定接触子部
    と、移動により前記固定接触子先端に接離可能な筒状の
    可動接触子を備えた可動接触子部と、前記可動接触子部
    に設けられ、内部に消孤性ガスを収容可能なパッファシ
    リンダと、前記可動接触子の前記固定接触子に対する開
    離動作に連動して前記パッファシリンダ内の消孤性ガス
    を圧縮するパッファピストンと、前記パッファシリンダ
    内にて圧縮した消孤性ガスを前記固定接触子及び前記可
    動接触子間に吹き付けるように前記可動接触子の先端を
    包囲する絶縁ノズルとを、消孤性ガスを充填した接地容
    器内に収容した遮断装置において、 棒状の前記固定接触子先端と筒状の前記可動接触子先端
    の内外とには、所定の曲率の丸みが形成され、 前記可動接触子における前記絶縁ノズル側表面の全体又
    は先端の一部を包囲する絶縁部材が設けられ、 前記パッファピストンにて圧縮された前記消孤性ガスの
    ガス流路の断面積は、前記絶縁部材先端の外表面と前記
    絶縁ノズルの内表面とにより構成される箇所が最小であ
    ることを特徴とする遮断装置。
JP21746895A 1995-08-25 1995-08-25 遮断装置 Pending JPH0963429A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023135639A1 (ja) * 2022-01-11 2023-07-20 株式会社東芝 ガス遮断器

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WO2023135639A1 (ja) * 2022-01-11 2023-07-20 株式会社東芝 ガス遮断器

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