JPH09628A - 二液成分用注射器 - Google Patents

二液成分用注射器

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JPH09628A
JPH09628A JP7174372A JP17437295A JPH09628A JP H09628 A JPH09628 A JP H09628A JP 7174372 A JP7174372 A JP 7174372A JP 17437295 A JP17437295 A JP 17437295A JP H09628 A JPH09628 A JP H09628A
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JP
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outer cylinder
injection
syringe
plug
component
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JP7174372A
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Inventor
Keinosuke Isono
啓之介 磯野
Hiroshi Motobayashi
博志 本林
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Publication date
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    • A61M5/28Syringe ampoules or carpules, i.e. ampoules or carpules provided with a needle
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外筒の成形が極めて簡単にでき、高圧蒸気滅
菌に対しても外筒が極めて高い強度を有し、二成分の注
射剤の滅菌が確実になされ、注射時に二成分の注射剤を
混合させずに順次無菌的に投与できる予め液充填された
二液成分用注射器を提供。 【構成】 先端部に注射針が取り付けられる射出口を有
した外筒と、ガスケットが取り付けられて上記外筒に挿
入されるプランジャーとからなる注射器において、上記
外筒内の中間部に液密に摺動可能な栓体を配し、上記栓
体を境にそれぞれ異なる成分の注射剤を上記外筒内に充
填滅菌し、上記栓体と射出口との間の上記外筒部分の内
側壁には、上記外筒のほぼ軸方向に延びる複数の凸条リ
ブを形成し、上記栓体が射出口まで達する際に、上記凸
条リブにより上記栓体の外周壁が弾性変形して上記外筒
の基端側の注射剤が射出口に流通可能となる空隙が形成
されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予め注射剤が充填され
た注射器に関するものであり、より詳細には、異なる注
射成分が無菌的に充填され、注射に際して各注射成分が
順次無菌的に体内に投与される二液成分用注射器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近、医療事故を未然に防止するため
に、また院内感染等を極力防止するために、予め滅菌又
は無菌状態で外筒内に薬剤又は薬液等の注射剤が充填さ
れたプレフィールドシリンジと一般に称される注射器が
提案されている。また、かかるプレフィールドシリンジ
には二医薬成分以上の注射剤がその注射時まで分離して
充填されている多成分用注射器も提案されている。
【0003】従来の多成分用の注射器は、外筒内の中間
部に摺動可能な栓体を配して、外筒の先端部内に抗生物
質などの凍結乾燥品を充填し、基端部内にその溶解液等
を配したものがある。希に、抗生物質の代わりに液性の
注射剤を先端部内に充填した二液成分用注射器も提案さ
れている。かかる従来の多成分用注射器の目的は、保存
時に混合しておくと注射剤同士が反応してしまうことを
防止し、注射時には注射剤同士を外筒内で混合してから
投与することである。
【0004】従来の多成分用注射器は、上述の目的から
栓体と射出口との間の外筒内壁面を窪ませて、かかる窪
みを注射成分同士が混ざるバイパス路として形成してい
る。図8は、従来の二液成分用注射器の断面図である。
図8に示す如く注射器70は、ガスケットを有したプラ
ンジャー71と、外筒72からなり、外筒72はガラス
又はプラスチック成形物である。外筒72の内壁面には
窪み部73(又は内径の膨張部)が軸方向に形成され、
窪み部73は摺動栓体74と射出口75との間にある。
また、第一成分と第二成分との異なる注射剤76、77
は栓体74を境に無菌充填され、射出口75にはキャッ
プ78が被せられている。
【0005】このような構成の注射器70にあっては、
プランジャー71を押し込むと、栓体74は移動させら
れ、窪み部73に位置する。このため、基端側の注射剤
77は、図8(B)に示す如くプランジャー71の更な
る押し込みにより窪み部73から先端部側に流入し注射
剤76と混ざる。従って、注射剤76、77は使用時に
外筒72内で無菌的に混合されて必要とされる注射剤と
して提供される。また、注射器の製造時、注射剤76、
77は高圧蒸気滅菌などがなされる。この場合に、滅菌
時にガスケットをある程度、摺動可能とすれば、充填室
内に圧もかからない状態でスムーズに滅菌できる方法等
が採用できる(特開平5−253296号公報、特開平
5−305140号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
二液成分用注射器では種々の問題がある。第一に、外筒
の成形に問題がある。外筒には窪み部73が形成される
が、かかる窪み部の形成は、ガラス製、及びプラスチッ
ク製を問わず成形を困難にしている。特に、使い捨て用
の注射器として便利なプラスチック製注射器では、窪み
部73からの型抜きが困難なため歩留まりを十分に得る
ほどの射出成形ができない。第二に、外筒の先端側の注
射剤76を高圧蒸気滅菌する場合に問題がある。基端側
の注射剤77の滅菌ではガスケットを滅菌時にある程
度、摺動可能とすれば問題はないが、先端部の注射剤7
6の滅菌では、栓体74を摺動可能に置くことはできな
い。このため、外筒の先端部内は滅菌時に高圧となり、
ガラス製外筒では弱い口部を破損するおそれがあり、プ
ラスチック製では圧と熱により膨張して塑性変形するお
それがある。特に、従来の二液成分用注射器では、基端
側の注射剤77を注射前に一旦先端側外筒内に完全に流
入させるため、注射剤76の先端側外筒内に空隙を必要
とし、空隙内のエアは上記問題を助長する。第三に、従
来の二液成分用注射器では、注射時に注射剤同士を混合
することを前提に設計されたが、後述する本願発明のよ
うな新たな二液成分用注射器では、注射時に混合しない
で注射するものが望まれている。このため、従来の注射
器70では、先ず先端側の注射剤76を体内に注射し、
次に基端側の注射剤77を注射することができない。例
えば痛みを伴う注射剤77を投与する場合、注射剤76
と注射剤77とが混ざってしまうため、注射剤76に局
部麻酔薬剤を使用して注射局部の痛みを和らげた後、次
に痛みを伴う注射剤77を無菌的に注射することができ
ない。
【0007】従って、本発明の目的は、外筒の成形が極
めて簡単にでき、高圧蒸気滅菌に対しても外筒が極めて
高い耐熱変形強度を有し、二成分の注射剤の滅菌が確実
になされ、注射時に二成分の注射剤を混合させずに順次
無菌的に投与できる予め液充填された二液成分用注射器
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、先端部に注射
針が取り付けられる射出口を有した外筒と、ガスケット
が取り付けられて上記外筒に挿入されるプランジャーと
からなる注射器において、上記外筒内の中間部に液密に
摺動可能な栓体を配し、上記栓体を境にそれぞれ異なる
成分の注射剤を上記外筒内に充填滅菌し、上記栓体と射
出口との間の上記外筒部分の内側壁には、上記外筒のほ
ぼ軸方向に延びる複数の凸条リブを形成し、上記栓体が
射出口まで達する際に、上記凸条リブにより上記栓体の
外周壁が弾性変形して上記外筒の基端側の注射剤が射出
口に流通可能となる空隙が形成されることを特徴とする
二液成分用注射器を提供することにより、上記目的を達
成したものである。
【0009】本発明は、その上記凸条リブが上記外筒の
先端奥部に向かって徐々に隆起したテーパ頂部となって
いることを特徴とする。本発明はまた、上記凸条リブに
おいて、凸条リブ頂部の最大高さ(S)が上記外筒の内
径(L)の1/50〜1/5倍であることを特徴とす
る。本発明は更に、上記凸条リブは少なくとも5以上あ
ることを特徴とする。
【0010】本発明は、その上記栓体に外筒の内周壁と
液密性を高める複数の周条弾性リブが半径方向に向けて
形成され、挿入最先端側に位置する周条弾性リブは、他
の周条弾性リブより径が小さく、且つ幅広に形成される
ことを特徴とする。本発明の上記外筒の射出口が形成さ
れる肩部の内壁には、突起部又は溝部が形成され、上記
突起部又は溝部は、上記空隙に流れる上記注射剤を上記
射出口に導くための通路を形成してなることを特徴とす
る。
【0011】
【作用】上記二液成分用注射器にあっては、その製造時
に外筒が簡単に成形できる。即ち、外筒がガラス製であ
れば、従来のように窪み部がないためく型抜きが容易で
正確な外筒内径を有することができる。また、樹脂成形
物である外筒を射出成形する場合、外筒の先端内壁に形
成される凸条リブは容易に形成できる。凸条リブは軸方
向に形成され外筒の先端奥部に向かうものであるため、
射出成形時の型外しが容易にできる。更に、凸条リブが
先端奥部に向かって徐々に頂部が隆起してテーパ状に形
成されると、外筒成形物は型外し時の歪み等の影響を受
け難い。
【0012】また上記二液成分用注射器の組立に際して
は、外筒内に先ず栓体を挿入し、異なる注射剤をそれぞ
れ基端部開口及び射出口から充填し、ガスケット及びキ
ャップを嵌めて高圧蒸気滅菌を行う。この場合、射出口
からの注射剤は外筒内をほぼ満杯にして充填して高圧蒸
気滅菌時にエアによる圧力がかからないようにする。ま
た、凸条リブが外筒内の先端付近に軸方向に向けてある
ため、圧力に弱い射出口付近に凸条リブが作用し、外筒
の膨張や破壊が起きないようにしている。このため、注
射剤の高圧蒸気滅菌が安全で確実にできる。
【0013】次に、上記二液成分用注射器の使用時にお
いては、図1の注射器の状態で注射針を取り付けプラン
ジャーを押し込むと、患者の体内に先ず第一成分の注射
剤が投与される。かかる投与と共に栓体が移動し、図4
に示す如く栓体の外周部には上記凸条リブが食い込み、
凸条リブにより、栓体の外周壁と外筒の内周壁との間に
空隙が形成される。かかる空隙は外筒の基端側の注射剤
のバイパス路となり、第二成分の注射剤が射出口に流通
可能となる。この場合、栓体が完全に先端部に到達する
前に、注射剤の射出口への流通が可能となっても良い。
即ち、栓体は注射剤を介してガスケットにより外筒の奥
部に完全に押し込まれる構造でも良く、また最終的にガ
スケットと接触して完全に先端奥部に押し込まれる構造
でも良い。従って、栓体が凸条リブの食い込みに抗し
て、スムースに先端奥部まで移動するためには、凸条リ
ブが上記のようにテーパ状であること、また凸条リブが
対称軸上に複数配してあることが作用上、望ましい。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る二液成分用注射器の好ま
しい実施例を添付図面を参照しながら詳述する。図1は
本発明の二液成分用注射器の第一実施例の側断面図、図
2は図1のI−I線に沿った注射器の断面図、図3は、
図1の注射器のプランジャーを途中まで押し込んだ状態
を示す側断面図、図4は、図3のII−II線に沿った
注射器の断面図、図5は、第一実施例における注射器の
外筒の先端の肩部内壁面を示した斜視図である。
【0015】図1〜図5に示す第一実施例の二液成分用
注射器1は、先端部に注射針7が取り付けられる射出口
2Aを有した外筒2と、ガスケット4が取り付けられて
外筒2に嵌入されるプランジャー3とからなる。また注
射器1は外筒2内の中間部に液密に摺動可能な栓体5を
配し、栓体5を境にそれぞれ異なる成分の注射剤6、7
を外筒2内に充填滅菌し、栓体5と射出口2Aとの間の
外筒部分の内側壁には、外筒2のほぼ軸方向に延びる複
数の凸条リブ11、11・・を形成し、栓体5が射出口
2Aまで達する際に、凸条リブ11により栓体5の外周
壁が弾性変形して外筒2の基端側の注射剤6が射出口に
流通可能となる空隙12が形成される。
【0016】本実施例の二液成分用注射器1を更に説明
すると、本実施例の注射器1の外筒2は、熱可塑性樹脂
の成形物で、射出成形により成形される。外筒2はガラ
ス製でもよいが、使い捨てが容易な点や、外筒2に凸条
リブ11を容易に形成できる点で、プラスチック筒であ
ることが好ましい。使用されるプラスチック材として
は、例えば、低密度或は高密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブタジエン−1等のポリオレフィン類、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共
重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアルコー
ル、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アクリロニ
トリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート等を挙げ
ることができる。
【0017】特に、ポリオレフィン類は汎用性及び薬剤
に影響を与えない点で好ましく、更には、ガラス転移温
度が120℃以上を有し比重が1.00〜1.10の環
状オレフィンからなる非晶質ポリオレフィンが望まし
い。特に、熱変形温度(ASTMD648 18kg/
cm2 )が115℃以上の非晶質ポリオレフィンである
ことが望ましい。このようなポリオレフィンであれば、
高圧蒸気滅菌時の外筒の変形が上記凸条リブ11の作用
と相まって防止される。このような樹脂として具体的に
は、光デイスク基板、光学レンズなどの材料として最近
用いられている商標名ゼオネックス(日本ゼオン株式会
社)、商標名アペル(三井石油化学工業株式会社)等の
ポリオレフィン系樹脂である。
【0018】ガスケット4及び栓体5は外筒2の内壁と
液密を保つ程度の弾性を有するものであれば良い。具体
的にはゴム製のガスケット及びゴム栓が用いられる。図
1及び図2に示す如く栓体5は、射出口2Aから一定間
隔あけて設けられ、ガスケット4と栓体5との間の外筒
2内には注射剤6が充填され、栓体5と射出口2Aの間
には注射剤6と異なる注射剤7が充填される。例えば、
注射剤7は局部麻酔剤等であり、注射剤6は痛みを伴う
注射剤7である。注射剤6、7の滅菌は高圧蒸気滅菌が
なされており、これ以外にも無菌充填などが可能である
が、滅菌を確実にするには高圧蒸気滅菌が望ましい。高
圧蒸気滅菌は、温度が105℃〜140℃の範囲である
が、特に、温度が105℃〜125℃の範囲であること
が望ましい。かかる範囲であれば、外筒2に熱・圧によ
る変形が生じ難い。
【0019】栓体5と射出口2Aとの間の外筒2の内壁
面には、複数の凸条リブ11が外筒2の軸方向に向かっ
て形成される。即ち、凸条リブ11は外筒2の成形時の
型抜き方向とほぼ同一の方向に向けて形成される。ま
た、凸条リブ11の数は、軸対称に少なくとも5以上、
更に好ましくは6〜20である。上記範囲の数を下回る
と、高圧蒸気滅菌時の外筒2の変形、損傷などを凸条リ
ブ11により十分に防止できない。また、栓体5の凸条
リブ11内での摺動性が安定しない。また凸条リブ11
は外筒2の先端奥部に向かって徐々に隆起したテーパ頂
部11Aとなっている。テーパは必ずしも必要ではな
い。しかし、かかるテーパ頂部11Aの形成は、成形の
型抜き時に型などの影響を受けず、スムースに型を抜く
ことができ、また、注射器1の使用時に栓体5が外筒2
の奥深くスムースに挿入することができる。
【0020】外筒2の内径(L)は12mmであり、栓
体5は外筒2内を液密に摺動するため、栓体5の周条弾
性リブ部5A、5Aの径は内壁外筒2の内径より若干太
めに形成されている。凸条リブ11は一定間隔を置いて
12本形成される。また、凸条リブ頂部11Aの最大高
さ(S)は1mmである。凸条リブ頂部11Aの最大高
さ(S)は、外筒の内径(L)によって好ましい範囲が
決定され、凸条リブ頂部11Aの最大高さ(S)が外筒
の内径(L)の1/50〜1/5倍であることが好まし
い。凸条リブ頂部11Aの最大高さ(S)が上記範囲を
下回ると、外筒2の高圧蒸気滅菌時の熱変形を十分に防
止できないおそれがあり、また外筒2の外周壁と栓体5
の内周壁との間に充分な空隙12ができないおそれがあ
り、上記範囲を上回ると、栓体5の摺動性が悪くなる。
【0021】また凸条リブ11は外筒2の内壁面に所定
間隔を置いて複数形成されるが、凸条リブ11、11同
士の間隔(W)は、凸条リブ頂部11Aの最大高さ
(S)に対して0.3〜8倍の間隔であることが望まし
い。凸条リブ11の同士の間隔(W)が上記範囲を下回
ると、栓体5の摺動性が悪くなり上記範囲を上回ると外
筒2の外周壁と栓体5の内周壁との間に充分な空隙12
ができないおそれがある。
【0022】図5に示す如く、本実施例の外筒2の射出
口2Aが形成される肩部13の内壁には、複数の突起部
14が形成され、突起部14により、外筒2の内側壁と
栓体5の外周壁との空隙12を流れる注射剤6を射出口
2Aに導くための通路15、15が形成される。かかる
通路15は、必ずしも必要はないが、栓体5が完全に肩
部13の内周面に密着して注射剤6の流出通路が塞がれ
るのを防止している。従って、突起部14を形成する代
わりに、肩部13の内壁面に溝部を形成して射出口2A
までの通路を確保しても良い。また凸条リブ11を肩部
付近で高くさせて、栓体5が肩部13に密着しないよう
にすることも望ましい。
【0023】次に、上記注射器1の製造方法を説明する
と、先ず、射出成形により外筒2と共に凸条リブ11、
及び突起部14を正確に形成する。この場合、凸条リブ
11が外筒2の軸方向でしかもテーパ状に形成されるた
め、外筒2を歪ませることなく正確に型抜き成形でき、
特に、上述の非晶質のポリオレフィンにおいて正確な成
形ができる。注射剤6及び注射剤7が外筒2に充填さ
れ、ガスケット4及びキャップ8が取り付けられる。か
かる状態で、注射器1を高圧蒸気滅菌して注射剤6、7
を滅菌する。
【0024】次に、本実施例の二液成分用注射器1を用
いて注射する場合は、図1の状態で注射器1に注射針9
を取り付け、プランジャー3を押し込むと、栓体5が移
動し患者の体内に先ず先端側の注射剤7が投与される。
かかる投与と共に栓体5は凸条リブ11の部分に移動さ
せられ、図3の状態から図4に示す如く栓体5の外周壁
と外筒2の内周壁との間に空隙12が形成される。更
に、栓体5が押し込まれ、第二成分である注射剤6が空
隙12を通り射出口2Aより患者に投与される。従っ
て、先に局部麻酔剤が患者に投与され、痛みを麻痺させ
た状態で、痛みを伴う注射剤6を投与することができ
る。
【0025】尚、上記実施例では、栓体5は液密用の周
条弾性リブ5Aを2つ有しているが、液密性が保持され
る限り、このような周条弾性リブ5Aを有していなくて
も良い。しかし、本実施例では、周条弾性リブ5Aが上
記外筒2の凸条リブ11との間で、有効に空隙12を形
成させるため、また栓体5がスムースに凸条リブ11に
食い込むようにするため、図6に示すゴム栓体16を用
いることができる。即ち、図6に示すゴム栓体16に
は、大径周条弾性リブ17、17の他に先端に小径な比
較的幅広の周条弾性リブ18が形成される。周条弾性リ
ブ17と周条弾性リブ18との径と幅の比は、凸条リブ
11のテーパ頂部11Aの程度にもよるが、径の比が
1.1〜1.4倍程度、幅が0.8〜0.3倍程度が望
ましい。このような栓体16にあっては、図7に示す如
く小径の周条弾性リブ18は正確に先端奥部まで半径方
向に圧縮されて歪んで栓体16を軸方向に正確に案内
し、大径の周条弾性リブ17は、外筒2の基端部方向に
屈曲して容易に空隙を形成する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明の二液成分用
注射器において、上記外筒内の中間部に液密に摺動可能
な栓体を配し、上記栓体を境にそれぞれ異なる成分の注
射剤を上記外筒内に充填滅菌し、上記栓体と射出口との
間の上記外筒部分の内側壁には、上記外筒のほぼ軸方向
に延びる複数の凸条リブを形成し、上記栓体が射出口ま
で達する際に、上記凸条リブにより上記栓体の外周壁が
弾性変形して上記外筒の基端側の注射剤が射出口に流通
可能となる空隙が形成されるので、外筒の成形が極めて
簡単にでき、高圧蒸気滅菌に対しても外筒が極めて高い
耐熱変形強度を有し、二成分の注射剤の滅菌が確実にな
され、注射時に二成分の注射剤を混合させずに順次無菌
的に投与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二液成分用注射器の第一実施例の
断面図である。
【図2】図1におけるI−I線に沿う断面図である。
【図3】第一実施例の注射器のプランジャーを途中まで
押し込んだ状態を示す断面図である。
【図4】図3におけるII−II線に沿う断面図であ
る。
【図5】第一実施例の注射器の肩部内面の斜視図であ
る。
【図6】第一実施例の注射器に用いられる栓体の変形例
を示した側面図である。
【図7】図6の栓体が外筒内の凸条リブに押し込まれた
状態を示す断面図である。
【図8】(A)及び(B)は、従来の二液成分用注射器
の断面図である。
【符号の説明】
1 二液成分用注射器 2 外筒 2A 外筒の射出口 3 プランジャー 4 ガスケット 5 栓体 6、7 注射剤 9 注射針 11 凸条リブ 12 空隙(バイパス) 13 外筒の肩部 14 突起部 15 通路 16 栓体 17 大径周条弾性リブ 18 小径周条弾性リブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に注射針が取り付けられる射出口
    を有した外筒と、ガスケットが取り付けられて上記外筒
    に挿入されるプランジャーとからなる注射器において、 上記外筒内の中間部に液密に摺動可能な栓体を配し、上
    記栓体を境にそれぞれ異なる成分の注射剤を上記外筒内
    に充填滅菌し、 上記栓体と射出口との間の上記外筒部分の内側壁には、
    上記外筒のほぼ軸方向に延びる複数の凸条リブを形成
    し、 上記栓体が射出口まで達する際に、上記凸条リブにより
    上記栓体の外周壁が弾性変形して上記外筒の基端側の注
    射剤が射出口に流通可能となる空隙が形成されることを
    特徴とする二液成分用注射器。
  2. 【請求項2】 上記凸条リブは上記外筒の先端奥部に向
    かって徐々に隆起したテーパ頂部となっていることを特
    徴とする請求項1記載の二液成分用注射器。
  3. 【請求項3】 上記凸条リブ頂部の最大高さ(S)が上
    記外筒の内径(L)の1/50〜1/5倍であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の二液成分用注射器。
  4. 【請求項4】 上記凸条リブは少なくとも5以上あるこ
    とを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の二液成分
    用注射器。
  5. 【請求項5】 上記栓体には外筒の内周壁と液密性を高
    める複数の周条弾性リブが半径方向に向けて形成され、
    挿入最先端側に位置する周条弾性リブは、他の周条弾性
    リブより径が小さく、且つ幅広に形成されることを特徴
    とする請求項1〜4の何れかに記載の二液成分用注射
    器。
  6. 【請求項6】 上記外筒の射出口が形成される肩部の内
    壁には、突起部又は溝部が形成され、上記突起部又は溝
    部は、上記空隙に流れる上記注射剤を上記射出口に導く
    ための通路を形成してなることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の二液成分用注射器。
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