JPH09624A - 原発性胆汁性肝硬変治療用体外循環血液処理装置 - Google Patents

原発性胆汁性肝硬変治療用体外循環血液処理装置

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JPH09624A
JPH09624A JP7173064A JP17306495A JPH09624A JP H09624 A JPH09624 A JP H09624A JP 7173064 A JP7173064 A JP 7173064A JP 17306495 A JP17306495 A JP 17306495A JP H09624 A JPH09624 A JP H09624A
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JP
Japan
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blood
monocyte
granulocyte
primary biliary
flow rate
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Application number
JP7173064A
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English (en)
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Yasumasa Shizume
泰正 鎭目
Yoshinori Takenaka
良則 竹中
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Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Medical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原発性胆汁性肝硬変患者の血液を体外循環し
て、血液中の少なくとも顆粒球及び単球を効率的に安全
に除去することによって、症状改善に有効な血液処理装
置を提供する。 【構成】 少なくとも患者血液1〜3リットルを10〜
200ml/分の流速で送液する手段と、前記血液に抗
凝固剤を0.003〜40ml/分の流速で送液混合す
る手段と、主要部が多孔質体、又は繊維か粒子の集合体
からなる少なくとも顆粒球及び単球を捕捉する材料が血
液の入口と出口を有する容器に充填されてなり、そのエ
ア通気量が20〜2000リットル/分である少なくと
も顆粒球及び単球を捕捉する手段とが液密に接続されて
なる原発性胆汁性肝硬変患者血液から顆粒球及び単球を
優先的に除去し、抗ミトコンドリア抗体を低下させるた
めの原発性胆汁性肝硬変治療用体外循環血液処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原発性胆汁性肝硬変患
者血液より少なくとも顆粒球及び単球を除去し、抗ミト
コンドリア抗体を低下させるための体外循環血液処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】原発性胆汁性肝硬変は、原因は不明の疾
患で、血中の抗糸粒体抗体が高力価で高頻度に証明され
ることや自己免疫性疾患との合併が多いことなどから自
己免疫機構の関与が推定されている。本症に特徴的な組
織学的変化は、初期において中等大小葉間胆管ないしそ
れより太い隔壁胆管にみられる。すなわちこれらの胆管
上皮の脱落、上皮細胞間への細胞浸潤がみられ、その周
囲には小円形細胞、形質細胞の濾胞様集族、時に肉芽腫
を認め、病気の進展と共に繊維増殖を伴い、次第に小葉
間胆管は消失し、肝硬変へと移行する。臨床症状として
は皮膚掻痒感や門脈圧亢進症状が主な初期の症状であ
る。また血清コレステロール値の上昇に伴い、皮膚には
黄色腫症をみることもある。以上の症状の進展した症例
で腹水、浮腫、食道静脈瘤を認める。本疾患に対しては
有効な治療法はなく、対症的療法を行う。例えば皮膚掻
痒感に対しては陰イオン交換樹脂のコレスチラミンを1
0〜15g/日経口投与することで掻痒感が軽減すると
いわれている。また、胆汁酸の分泌障害によってビタミ
ンの吸収障害をきたすことから各種ビタミン(A、D、
K)及びカルシウム剤を投与する必要が有るとされてい
る。以上の通り本疾患に対しては根本的な治療法が無い
のが現状である。
【0003】自己免疫疾患に対しロイコサイトアフェレ
ーシス(白血球除去治療)が有効であることは既に知ら
れている。原発性胆汁性肝硬変に対しても、白血球除去
フィルターを用いたロイコサイトアフェレーシスが実際
に施されたという報告がある。しかし、市販の白血球除
去フィルターは専ら白血球の高率除去を目的としている
ために、比較的少ない血液をゆっくり流して白血球をで
きるだけ捕捉するように設計されており、体外循環用に
は好適ではない。しかし原発性胆汁性肝硬変は健常人に
比べると血液中の血小板数が多く、血清コレステロール
が高値なことから血液粘度も高いので、市販されている
白血球除去フィルターではフィルター部が血小板凝集や
フィブリンの析出によって目詰まりする危険性が極めて
高かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、原発性胆汁
性肝硬変患者の血液を体外循環血液処理することにより
血液中の少なくとも顆粒球及び単球をスムーズに且つ安
全に除去し、抗ミトコンドリア抗体を低下させるための
装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、原発性胆
汁性肝硬変という疾患の場合は、必ずしも白血球の全成
分を高効率に除去しなくても、体外循環された血液から
少なくとも顆粒球及び単球を半分以上除去すれば血液中
の抗ミトコンドリア抗体が減少し、その結果十分な治療
効果が期待できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち本発明では、少なくとも患者血液1〜3リットルを
10〜200ml/分の流速で送液する手段と、前記血
液に抗凝固剤を0.003〜40ml/分の流速で送
液、混合する手段と、主要部が多孔質体、又は繊維か粒
子の集合体からなる少なくとも顆粒球及び単球を捕捉す
る材料が血液の入口と出口を有する容器に充填されてな
り、そのエア通気量が20〜2000リットル/分であ
る少なくとも顆粒球及び単球を捕捉する手段とが液密に
接続されてなる原発性胆汁性肝硬変患者血液から顆粒球
及び単球を優先的に除去し、抗ミトコンドリア抗体を低
下させるための体外循環血液処理装置を提供することで
上記問題点を解決した。
【0006】本発明の血液処理装置に原発性胆汁性肝硬
変患者からの血液を取り込む手段としては、周知の体外
循環血液処理装置で使用される採血針、留置針等が挙げ
られる。また、血液の送液手段としては周知の体外循環
血液処理装置で使用されるペリスタポンプやフィンガー
ポンプ等のポンプが使用できる。チューブ式ポンプを用
いる場合は顆粒球及び単球を捕捉する手段に送液される
血液が脈流にならないよう、ポンプチューブに細径のも
のを採用することが好ましい。送液量は患者になるべく
負担のかからない血液導出及び導入速度であって、しか
も顆粒球及び単球が効率よく捕捉される速度、また同時
に微小凝集塊による目詰まりが生じない速度、等々の諸
条件のバランスを考慮して大体10〜200ml/分の
範囲で適宜選択する。
【0007】本発明における血液に抗凝固剤を送液混合
する手段としては、容器に貯留された抗凝固剤を周知の
ヘパリンポンプ等の微小流量を安定して供給できる注入
ポンプを介して、採血した血液の送液ラインに合流させ
る等の例が挙げられる。抗凝固剤の供給はポンプを用い
ずに水頭圧差で供給しても良い。いずれにしても抗凝固
剤は、その種類にもよるが、0.003ml/分〜40
ml/分の速度で血液に混合するのが好ましい。また、
抗凝固剤は、後で詳述するドリップチャンバーよりも上
流で血液に注入されることが好ましい。抗凝固剤と血液
とが混合された後で両液がドリップチャンバーに貯留さ
れることで両液の混合状態が一層向上し、下流の顆粒
球、単球除去器内での血液凝固の危険性がより減少す
る。
【0008】抗凝固剤としては体外循環治療に広く用い
られているACD−A液、ヘパリン、低分子ヘパリン、
メシル酸ナファモスタット、メシル酸ガベキサート等が
使用できる。しかし、血液との液比が1:15〜1:5
の範囲で用いられるACD−A液以外の抗凝固剤は、血
液との液比が1:3000〜1:1000程度の血液比
が高いので血液との充分な混合が容易でない。本発明の
装置においては抗凝固剤を予め生理的溶液で希釈してか
ら治療中に連続的に注入することで装置の目詰まりを抑
制し安全に治療を行うことができる。即ち本発明にいう
抗凝固剤は希釈されたものも含む。目詰まり抑制及び患
者への過剰な生理的溶液の注入による負担防止のバラン
スから考えて、抗凝固剤は200〜400mOsm、好
ましくは280〜300mOsm程度の浸透圧を示す生
理的食塩水や5%ブドウ糖水溶液等を用いて300〜1
000倍に希釈することが好ましい。
【0009】本発明においては採取血液中の微小凝集塊
を捕捉する手段として、内部に微小凝集塊を濾別除去で
きるメッシュが設けられたいわゆるドリップチャンバー
が好適に利用できる。しかし、この微小凝集塊を捕捉す
る手段は必ずしもドリップチャンバーのように独立した
器具である必要はなく、例えば後で詳述する少なくとも
顆粒球及び単球を捕捉する手段の血液入口側に微小凝集
塊を捕捉するメッシュまたはフィルターを一体化して設
けるのでも良い。なお、ドリップチャンバーはその中の
メッシュにより微小凝集塊が除去できる上、上述の如く
抗凝固剤と血液とを充分に混合する場ともなるので、顆
粒球及び単球を捕捉する手段の上流に設置することが好
ましい。本発明において少なくとも顆粒球及び単球を捕
捉する手段は、全血中から少なくとも顆粒球及び単球を
捕捉し、赤血球や血漿中の有用蛋白成分を捕捉しないも
のであれば良い。好ましい例としては、10μm前後、
好ましくは5μm近傍の平均直径を有する繊維塊、好ま
しくは不織布からなるフィルター材を主構成要素として
血液の導入口及び導出口を有する容器内に0.05〜
0.5g/cm3 程度の嵩密度で充填したもの、平均孔
径が数μm程度のスポンジ様多孔質体を主構成要素とし
て上記容器内に充填したもの、あるいは数μm程度の微
粒子(ビーズ)を上記容器内に充填してなるもの等が挙
げられる。いずれにせよ、処理前の血液中の顆粒球及び
単球を50%以上、好ましくは90%以上捕捉すること
が好ましい。なお、顆粒球及び単球と同時にリンパ球も
捕捉される手段、さらには血小板も捕捉される手段も本
発明に充分適用可能である。
【0010】また、本発明の顆粒球及び単球捕捉手段
は、材質としてポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート及びポリオキシエチレンテレフタレ
ート等のポリエステル、ポリアクリルニトリル、ナイロ
ン6、及びナイロン6、6等のポリアミド、芳香族ポリ
アミド、ポリスチレン及びその誘導体、ポリエチレン、
ポリプロピレン、及びポリブテン等のポリオレフィン、
メチルメタクリレート、及びエチルメタクリレート等の
メタクリル酸エステル誘導体を重合して得られる高分子
化合物、メチルアクリレート、及びエチルアクリレート
等のアクリル酸エステル誘導体を重合して得られる高分
子化合物、ポリトリフルオロクロルエチレン、ポリビニ
ルマール、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリビニルア
セタール、ポリカーボネイト等の合成高分子化合物で、
上記高分子化合物の単量体の単独重合体、共重合体、ブ
ロック重合体及び上記高分子化合物の、ブレンド及びア
ロイ化したものを含むものや、セルロース及び/または
その誘導体等の再生繊維及び上記に示した合成高分子化
合物とのブレンド、アロイ化したものを含むものなどが
挙げられる。上記の中で、特にポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシエチレ
ンテレフタレートなどのポリエステル系合成高分子材料
が、不織布の成形性や、得られる不織布の繊維径、繊維
によって形成される細孔状態等が制御しやすく、除去対
象物質に合わせた最適な顆粒球及び単球捕捉手段の製造
が可能で好ましい。更にこのポリエステル系合成高分子
材料は、血液の濡れ性の点でも好ましい。
【0011】繊維集合体に、種々の低分子量、高分子量
の化合物を共有結合、イオン結合、放射線やプラズマに
よるグラフト法、物理吸着、包埋あるいは繊維表面への
沈殿不溶化等あらゆる公知の方法を用いて固定して用い
ることもできる。例えば、高分子化合物やその単量体を
放射線あるいはプラズマ等を用いてグラフト重合したり
共有結合するなどの公知の方法により表面改質(特開平
1−249063、特開平3−502094)を施した
繊維が知られている。表面改質に用いられる単量体及び
高分子化合物の例として、メタクリル酸、アクリル酸、
2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、モノ(2−
アクリロイルオキシエチル)アシッドフォスフェート、
2−スルホエチルメタクリレート、2−メタクリロイル
オキシエチルフタル酸、等のアクリル酸もしくはメタク
リル酸誘導体や、p−スチレンスルホン酸、p−ビニル
安息香酸のスチレン誘導体、ビニルフェノール等のフェ
ノール誘導体、アリルスルホン酸ナトリルム等のアリル
化合物等の各種ビニルモノマー、アセチレン誘導体、ト
リオキサン誘導体等の陰性基を有する単量体を重合して
得られる高分子化合物、また上記の単量体と重合性官能
基、好ましくはビニル基または、アセチレン基を有す
る、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、1、2−ジヒドロキ
シエチルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコ
ールメタクリレート、メトキシノナエチレングリコール
メタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート等
のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル誘導
体、スチレン及びその誘導体等の中性の単量体、N,N
−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルア
ミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチ
ルアクリレート等のカチオン性の単量体との共重合体、
ブロック重合体として得られる高分子化合物あるいはオ
リゴマー等の合成化合物があるが、特にビニルモノマー
を重合して得られる高分子化合物が重合性が高く、入手
も容易であるため好ましい。上記の表面修飾を行う繊維
の中で、特にポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリオキシエチレンテレフタレート
などのポリエステル系合成高分子材料が、グラフト及び
コート等の表面修飾性に優れている点で特に好ましい。
【0012】繊維集合体を充填する容器外形としては、
血液の入口と出口を有する容器であれば特に限定はない
が、敢えて例を挙げると、繊維集合体を積層状に充填で
きる公知の偏平状容器や、繊維集合体を円筒状に巻きこ
れを充填できる円柱又は多角柱状の容器などが挙げられ
る。また、入口と出口の配置については、対称形容器に
あっては対称位置に設けるのが一般的であるが、血液の
流れが円筒外周より入り内側へと流れ、最も内側に集ま
り血液流出口より出ることを特徴とする容器等が良好な
形状となる。また、錘状等の、断面積が入口から出口に
向かうに従って小さくなる形状を有する容器等が用いら
れる。なお、偏平状又は錘状等の容器の場合、容器の断
面積と長さの比(断面積(錘状容器では最大径部の断面
積)/長さ、S/L単位(cm))は、10cm以上5
00cm以下が良好なS/Lとなる。
【0013】本発明の顆粒球及び単球捕捉手段は、エア
ー通気量が20リットル/分以上2000リットル/分
以下であることを必須要件とする。ここでエアー通気量
とは、体外循環回路に組み込む状態の顆粒球及び単球捕
捉手段の血液導入口に体外循環回路チューブと同径の1
m程度の長さのチューブの一端を接続し、該チューブの
他端から約800mmHgの圧気を20秒間かけ、その
直後に顆粒球及び単体捕捉手段の血液導出口から出てく
るエアーの通気量をフローメーターで測定して得られる
単位時間(分)当たりのエアー容積(リットル)であ
る。エアー通気量が20リットル/分未満の顆粒球及び
単球捕捉手段を用いて体外循環血液処理を行うと、該手
段部における圧力損失が図1に見られるように急激に上
昇し目詰まりを誘発しやすくなる上、被処理血液にも過
剰の圧がかかり溶血しやすくなる。なお、エアー通気量
が2000リットル/分を越える捕捉手段では、目詰ま
りは起こらないが、そのような捕捉手段では目的の細胞
成分が効率よく捕捉できず、通過してしまう。本発明に
おいて少なくとも顆粒球及び単球を捕捉する手段として
不織布からなるフィルター材を主構成要素として血液の
導入口及び導出口を有する容器内に充填したものを採用
する場合、フィルター材は1.0〜5.0μm程度の細
い平均糸径を有するメインフィルターとしての不織布の
上流側に血液中の微小凝集塊を捕捉するための平均糸径
が5〜50μm程度の太い繊維塊からなる目の粗いプレ
フィルターを積層したものが好適に使用できる。メイン
フィルターの糸径が細すぎると嵩密度も密になりやす
く、エアー通気量が低くなりすぎて血液の目詰まりが発
生しやすくなる。なお、本発明の血液処理装置を構成す
る各手段は周知の血液回路により無菌的に接続されてな
る。本発明の血液処理装置を用いて原発性胆汁性肝硬変
患者血液を処理すると、顆粒球・単球が除去されるのと
同時に抗ミトコンドリア抗体が低下する。その理由は定
かではないが、結果的に病状の明らかな改善がみられる
のである。
【0014】
【実施例1】原発性胆汁性肝硬変の患者血液の血液処理
のために図2に示すような体外循環血液処理装置を作成
した。少なくとも顆粒球及び単球を捕捉する手段(1)
として平均糸径が約2.3μmの不織布からなる1枚の
厚みが0.39mmのメインフィルターを円筒状に巻い
て積層した上に平均糸径が10〜36μmの不織布から
なる1枚の厚みが0.16〜0.55mmのプレフィル
ターを更に多層巻つけてなるフィルター材を円筒状容器
に充填した顆粒球、単球除去器を使用した。該顆粒球、
単球除去器のエアー通気量は、33リットル/分であっ
た。抗凝固剤としてメシル酸ナファモスタット(FUT
〓)を使用し、これを生理食塩水で1:300の液比で
希釈しフィンガーポンプ(2)で5ml/分の流速で、
患者から50ml/分の流速で導出される血液に混合し
た。ドリップチャンバー(3)内のフィルターは70メ
ッシュであった。患者血液を上記の条件で約60分かけ
て3リットル体外循環処理した。この時ドリップチャン
バー部の圧力メータで顆粒球及び単球を捕捉する手段の
圧力をモニターし続けたが、圧の上昇は全く見られず治
療は安全に順調に進行し終了した。治療後に皮膚掻痒感
は消失し、血清コレステロール値の低下、肝機能の改善
がみられた。また、血液処理前に320倍と高値を示し
ていた抗ミトコンドリア抗体は、臨床症状の改善ととも
に80倍まで低下した。
【0015】
【実施例2】粒子径約2mmのセルロースアセテートビ
ーズ約200gを40mmφ×180mmの円筒形容器
に充填した顆粒球、単球除去手段を利用して原発性胆汁
性肝硬変患者より取り出した血液を1.8l処理した。
顆粒球、単球除去器のエアー通気量は、30l/分であ
った。リンパ球の除去率は5%程度と低率であったが、
顆粒球は52%、単球は55%と効率よく除去すること
ができた。
【0016】
【発明の効果】本発明の血液処理装置を用いると通常の
人と比べて血小板の量が多い原発性胆汁性肝硬変患者の
血液を体外循環して血液中の少なくとも顆粒球及び単球
を効率的に安全に除去することができ、患者の症状改善
に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】顆粒球及び単球捕捉手段部における、エアー通
気量と圧力損失の関係を示す図である。
【図2】実施例において使用した、本発明装置の1例を
示す図である。
【符号の説明】
1 顆粒球及び単球捕捉手段 2 フィンガーポンプ 3 ドリップチャンバー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも患者血液1〜3リットルを1
    0〜200ml/分の流速で送液する手段と、前記血液
    に抗凝固剤を0.003〜40ml/分の流速で送液混
    合する手段と、主要部が多孔質体、又は繊維か粒子の集
    合体からなる少なくとも顆粒球及び単球を捕捉する材料
    が血液の入口と出口を有する容器に充填されてなり、そ
    のエア通気量が20〜2000リットル/分である少な
    くとも顆粒球及び単球を捕捉する手段とが液密に接続さ
    れてなる原発性胆汁性肝硬変患者血液から顆粒球及び単
    球を優先的に除去し、抗ミトコンドリア抗体を低下させ
    るための原発性胆汁性肝硬変治療用体外循環血液処理装
    置。
JP7173064A 1995-06-16 1995-06-16 原発性胆汁性肝硬変治療用体外循環血液処理装置 Pending JPH09624A (ja)

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