JPH096169A - 定着ローラ - Google Patents
定着ローラInfo
- Publication number
- JPH096169A JPH096169A JP7155787A JP15578795A JPH096169A JP H096169 A JPH096169 A JP H096169A JP 7155787 A JP7155787 A JP 7155787A JP 15578795 A JP15578795 A JP 15578795A JP H096169 A JPH096169 A JP H096169A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- core metal
- fixing roller
- heat
- phase transition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Control Of Resistance Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 定着ローラの構成材料の熱伝導率に制約され
ることなくウォームアップ時間を短縮することが可能
な、新規な定着ローラを提供する。 【構成】 ヒータを内蔵した芯金1を有する電子写真定
着用のローラが、該ローラの芯金内部または芯金外層の
少なくとも一部に非晶質と結晶質とに相転移する相転移
層3を設け、この非晶質と結晶質に相転移する材料の融
点が紙の発火点より低い温度である。
ることなくウォームアップ時間を短縮することが可能
な、新規な定着ローラを提供する。 【構成】 ヒータを内蔵した芯金1を有する電子写真定
着用のローラが、該ローラの芯金内部または芯金外層の
少なくとも一部に非晶質と結晶質とに相転移する相転移
層3を設け、この非晶質と結晶質に相転移する材料の融
点が紙の発火点より低い温度である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用の定着ローラ
に関し、特に電子写真装置において記録シートに転写さ
れたトナー画像を熱定着する装置に組み込まれた定着加
熱ローラに関する。
に関し、特に電子写真装置において記録シートに転写さ
れたトナー画像を熱定着する装置に組み込まれた定着加
熱ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置、例えばレーザプリンタな
どは、回転する感光体ドラムを有し、この感光体ドラム
の感光体部位を帯電部によって一様に帯電させた後レー
ザスキャナユニットからのレーザビームによって情報を
静電潜像として記録し、その静電潜像を現像部において
トナーを付着させてトナー像を形成し、そのトナー像を
転写部において搬送されてくる記録シート上に転写さ
せ、更にその記録シートを熱定着装置へ通過させてトナ
ー像を熱定着するように構成されている。
どは、回転する感光体ドラムを有し、この感光体ドラム
の感光体部位を帯電部によって一様に帯電させた後レー
ザスキャナユニットからのレーザビームによって情報を
静電潜像として記録し、その静電潜像を現像部において
トナーを付着させてトナー像を形成し、そのトナー像を
転写部において搬送されてくる記録シート上に転写さ
せ、更にその記録シートを熱定着装置へ通過させてトナ
ー像を熱定着するように構成されている。
【0003】従来のこのような熱定着装置においては、
図5のようなアルミニウムなどの中空円筒からなる芯金
1の外周面にトナーの粘着を防止するためのフッ素樹脂
層などからなる粘着防止層2を設けた定着ローラが使用
されているが、このような定着ローラは芯金の中空部に
回転中心に沿ってハロゲンランプなどのヒータを配置
し、その輻射熱によって定着ローラを内側から加熱する
ようになっている。そして定着ローラと平行に、これに
圧接する加圧ローラを設けて、定着ローラの回転に対し
て加圧ローラと定着ローラとの接触部位が同一方向に移
動するように回転させ、その接触部位に記録シートが挾
持されて移動するようになっている。そして、この移動
の間に記録シート上に付着しているトナーが定着ローラ
の熱により軟化し、加圧により記録シート上に融着する
ようになっている。
図5のようなアルミニウムなどの中空円筒からなる芯金
1の外周面にトナーの粘着を防止するためのフッ素樹脂
層などからなる粘着防止層2を設けた定着ローラが使用
されているが、このような定着ローラは芯金の中空部に
回転中心に沿ってハロゲンランプなどのヒータを配置
し、その輻射熱によって定着ローラを内側から加熱する
ようになっている。そして定着ローラと平行に、これに
圧接する加圧ローラを設けて、定着ローラの回転に対し
て加圧ローラと定着ローラとの接触部位が同一方向に移
動するように回転させ、その接触部位に記録シートが挾
持されて移動するようになっている。そして、この移動
の間に記録シート上に付着しているトナーが定着ローラ
の熱により軟化し、加圧により記録シート上に融着する
ようになっている。
【0004】しかし、こうした熱定着装置では、起動時
に電源が投入されてから定着ローラの表面が必要な温度
に達するまでに比較的に長いウォームアップ時間がかか
る。そこで、一般的には主電源を投入したときに定着ロ
ーラのヒータにも通電を開始して定着ローラを予備加熱
しておく方法が取られていたが、これは電力の浪費であ
る。そして、これを避ける目的で、定着ローラのウォー
ムアップ時間を短縮するための手段が種々提案されてい
る。
に電源が投入されてから定着ローラの表面が必要な温度
に達するまでに比較的に長いウォームアップ時間がかか
る。そこで、一般的には主電源を投入したときに定着ロ
ーラのヒータにも通電を開始して定着ローラを予備加熱
しておく方法が取られていたが、これは電力の浪費であ
る。そして、これを避ける目的で、定着ローラのウォー
ムアップ時間を短縮するための手段が種々提案されてい
る。
【0005】即ち、ローラの中空部の内面を黒化するこ
とにより複写率を高め熱の吸収効率をあげる方法、同じ
く内面に凹凸を設けて表面積を大きくする方法(特開平
4−34483、特開平4−134387など)、ロー
ラをヒートパイプで構成する方法(特開平3−1396
84)、ローラを電磁誘導加熱する方法(実開平4−5
5055)、ローラを導電性弾性材料で構成し、これに
通電して直接に発熱させる方法(特開平4−18627
0)、正特性サーミスタ材料を用いた円筒材ヒータで定
着する方法(特開平4−42185)などである。しか
しながら、これらの提案が効果をあげるためにはいずれ
も芯金自体の熱伝達が良好であることが前提となるが、
定着ローラの芯金の厚さを薄くすることには機械的強度
の観点から限界があるため、定着ローラの構成材料の熱
伝導率に制約されて十分な効果をあげることはできない
か、または電源が多きすぎるために実用的でないという
問題がある。
とにより複写率を高め熱の吸収効率をあげる方法、同じ
く内面に凹凸を設けて表面積を大きくする方法(特開平
4−34483、特開平4−134387など)、ロー
ラをヒートパイプで構成する方法(特開平3−1396
84)、ローラを電磁誘導加熱する方法(実開平4−5
5055)、ローラを導電性弾性材料で構成し、これに
通電して直接に発熱させる方法(特開平4−18627
0)、正特性サーミスタ材料を用いた円筒材ヒータで定
着する方法(特開平4−42185)などである。しか
しながら、これらの提案が効果をあげるためにはいずれ
も芯金自体の熱伝達が良好であることが前提となるが、
定着ローラの芯金の厚さを薄くすることには機械的強度
の観点から限界があるため、定着ローラの構成材料の熱
伝導率に制約されて十分な効果をあげることはできない
か、または電源が多きすぎるために実用的でないという
問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、定着
ローラの構成材料の熱伝導率に制約されることなくウォ
ームアップ時間を短縮することが可能な、新規な定着ロ
ーラを提供するものである。
ローラの構成材料の熱伝導率に制約されることなくウォ
ームアップ時間を短縮することが可能な、新規な定着ロ
ーラを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
ヒータを内蔵した芯金を有する電子写真定着用のローラ
において、該ローラの芯金内部または芯金外層の少なく
とも一部に非晶質と結晶質とに相転移する相転移層を設
け、この非晶質と結晶質に相転移する材料の融点が紙の
発火点より低い温度であることを特徴とする定着ローラ
により達成することができる。
ヒータを内蔵した芯金を有する電子写真定着用のローラ
において、該ローラの芯金内部または芯金外層の少なく
とも一部に非晶質と結晶質とに相転移する相転移層を設
け、この非晶質と結晶質に相転移する材料の融点が紙の
発火点より低い温度であることを特徴とする定着ローラ
により達成することができる。
【0008】本発明の定着ローラの芯金内部または芯金
外層の少なくとも一部に層として設けられる非晶質材料
は、紙の発火点(リコー製 紙源S 約305℃、リコ
ー製タイプ6000約308℃、ケント紙300℃〜3
20℃)より低い温度である融点を有するものとする。
また、周期律表の3B乃至6Bに属する元素の1種以上
からなる選択された材料が好ましく、例えばカルコゲン
あるいはカルコゲナイド化合物等があり、セレン(融点
約217℃)、セレン・テルル合金(テルル単体の融点
約450℃)、ゲルマニウム・テルル合金(ゲルマニウ
ム単体の融点約937℃)、インジウム・セレン系合金
(インジウム単体の融点約156℃)、インジウム・テ
ルル系合金、アンチモン・セレン系合金(アンチモン単
体の融点約631℃)等があげられる。尚、合金におけ
る融点は紙の発火点未満となるように配合比率を決定す
る。かかる材料は溶融状態から冷却凝固する際に非晶質
相となり、この時の融点が紙の発火点より低い温度とす
る。次に加温して結晶化温度に到達すると、急速に結晶
相に軟化するが、その結晶化温度が80〜200℃の範
囲内にあるものが好ましく、結晶化熱が集中して発生す
るものが好ましい。この様な材料として、セレン、セレ
ン・テルル合金が特に好ましく使用できる。
外層の少なくとも一部に層として設けられる非晶質材料
は、紙の発火点(リコー製 紙源S 約305℃、リコ
ー製タイプ6000約308℃、ケント紙300℃〜3
20℃)より低い温度である融点を有するものとする。
また、周期律表の3B乃至6Bに属する元素の1種以上
からなる選択された材料が好ましく、例えばカルコゲン
あるいはカルコゲナイド化合物等があり、セレン(融点
約217℃)、セレン・テルル合金(テルル単体の融点
約450℃)、ゲルマニウム・テルル合金(ゲルマニウ
ム単体の融点約937℃)、インジウム・セレン系合金
(インジウム単体の融点約156℃)、インジウム・テ
ルル系合金、アンチモン・セレン系合金(アンチモン単
体の融点約631℃)等があげられる。尚、合金におけ
る融点は紙の発火点未満となるように配合比率を決定す
る。かかる材料は溶融状態から冷却凝固する際に非晶質
相となり、この時の融点が紙の発火点より低い温度とす
る。次に加温して結晶化温度に到達すると、急速に結晶
相に軟化するが、その結晶化温度が80〜200℃の範
囲内にあるものが好ましく、結晶化熱が集中して発生す
るものが好ましい。この様な材料として、セレン、セレ
ン・テルル合金が特に好ましく使用できる。
【0009】更に、本発明の定着ローラの芯金を構成す
る材料は、従来から利用されている熱伝導率の良好な金
属、例えばアルミニウム合金などが用いられているが、
特に限定されるものではない。また芯金の形状も、従来
から利用されている形状(太鼓形状、円筒形状など)を
そのまま適用して差し支えない。また芯金外周にフッ素
樹脂層などを設けてトナーの粘着を防止できることも従
来と同様であり、加熱手段や熱伝導率改良手段について
も従来公知の方法を併用することもできる。
る材料は、従来から利用されている熱伝導率の良好な金
属、例えばアルミニウム合金などが用いられているが、
特に限定されるものではない。また芯金の形状も、従来
から利用されている形状(太鼓形状、円筒形状など)を
そのまま適用して差し支えない。また芯金外周にフッ素
樹脂層などを設けてトナーの粘着を防止できることも従
来と同様であり、加熱手段や熱伝導率改良手段について
も従来公知の方法を併用することもできる。
【0010】
【作用】かかる非晶質と結晶質とに相転移する相転移層
を芯金内部または芯金外層の少なくとも一部に設けた本
発明のローラは、内部に設けたヒータあるいは芯金内部
または芯金外層に設けた発熱層に通電することによって
加熱を行なうと、非晶質材料が結晶化温度に達したとき
に結晶化熱を放出して急速に温度が上昇し、速やかに定
着可能温度に到達する。そしてその後は通常のヒータの
発熱により温度の制御が行なわれるが、結晶化した後は
材料の熱伝導が高まるので温度の制御はいっそう容易に
なる。また複写作業が終了したときは、一時的にヒータ
あるいは発熱層に大きな電力を供給して結晶化した材料
をその融点以上の温度にまで加熱し、ついで電源を切っ
て放冷あるいはファン等による急冷をすることにより再
び非晶質材料層に戻り、繰返し使用ができる。また、定
着ローラは紙に圧接をしているため、紙繊維や紙粉等が
付着していることがある。この結晶化した材料を非晶質
材料に相転移する場合、結晶化した材料を先ず溶融状態
の液体にしてからその液体を冷却することで非晶質の材
料にするのであるが、この液体になる融点が紙の発火点
より低い温度であるため、定着ローラの表面に付着して
いる紙粉、紙繊維、紙きれ等の発火等を未然に防止する
ことが可能である。
を芯金内部または芯金外層の少なくとも一部に設けた本
発明のローラは、内部に設けたヒータあるいは芯金内部
または芯金外層に設けた発熱層に通電することによって
加熱を行なうと、非晶質材料が結晶化温度に達したとき
に結晶化熱を放出して急速に温度が上昇し、速やかに定
着可能温度に到達する。そしてその後は通常のヒータの
発熱により温度の制御が行なわれるが、結晶化した後は
材料の熱伝導が高まるので温度の制御はいっそう容易に
なる。また複写作業が終了したときは、一時的にヒータ
あるいは発熱層に大きな電力を供給して結晶化した材料
をその融点以上の温度にまで加熱し、ついで電源を切っ
て放冷あるいはファン等による急冷をすることにより再
び非晶質材料層に戻り、繰返し使用ができる。また、定
着ローラは紙に圧接をしているため、紙繊維や紙粉等が
付着していることがある。この結晶化した材料を非晶質
材料に相転移する場合、結晶化した材料を先ず溶融状態
の液体にしてからその液体を冷却することで非晶質の材
料にするのであるが、この液体になる融点が紙の発火点
より低い温度であるため、定着ローラの表面に付着して
いる紙粉、紙繊維、紙きれ等の発火等を未然に防止する
ことが可能である。
【0011】
(実施例1)2重筒状に形成したアルミニウム芯金の間
隙にセレン(融点約217℃)を溶融状態で注入して密
閉し、外周表面を外径40mmになるように切削した。
その後フッ素樹脂塗料(デュポン製、857−305)
を表面にスプレー塗装し380℃で焼成して、厚さ約2
0μmの粘着防止層を形成し、図1に示すような断面構
造を有する本発明の定着ローラAを得た。尚、図におい
て1は芯金、2は粘着防止層、3は非晶質と結晶質に相
転移する相転移層を表す。
隙にセレン(融点約217℃)を溶融状態で注入して密
閉し、外周表面を外径40mmになるように切削した。
その後フッ素樹脂塗料(デュポン製、857−305)
を表面にスプレー塗装し380℃で焼成して、厚さ約2
0μmの粘着防止層を形成し、図1に示すような断面構
造を有する本発明の定着ローラAを得た。尚、図におい
て1は芯金、2は粘着防止層、3は非晶質と結晶質に相
転移する相転移層を表す。
【0012】(実施例2)外径40mmのアルミニウム
芯金の外周面を、軸受部に近い両端部を約5mm残して
中央部を深さが0.1mmとなるように均等に切削し、
両端部分をマスクして8重量%のテルルを含むセレン・
テルル合金(融点約220〜225℃)を厚さが0.1
mmとなるように蒸着して、両端部分と段差のない芯金
を作成した。次いでこれに導電性PFA樹脂からなる熱
収縮性チューブをかぶせ、300℃に加熱して厚さ約2
0μmの粘着防止層を形成し、図2に示すような断面構
造を有する本発明の定着ローラBを得た。
芯金の外周面を、軸受部に近い両端部を約5mm残して
中央部を深さが0.1mmとなるように均等に切削し、
両端部分をマスクして8重量%のテルルを含むセレン・
テルル合金(融点約220〜225℃)を厚さが0.1
mmとなるように蒸着して、両端部分と段差のない芯金
を作成した。次いでこれに導電性PFA樹脂からなる熱
収縮性チューブをかぶせ、300℃に加熱して厚さ約2
0μmの粘着防止層を形成し、図2に示すような断面構
造を有する本発明の定着ローラBを得た。
【0013】(実施例3)外径40mmのアルミニウム
芯金の外周面を、化学エッチングにより粗さ約0.05
mmの凹凸面と氏、この面に30重量%のテルルを含む
セレン・テルル合金(融点約250℃)を厚さが0.0
6mmとなるように蒸着したのちに研磨して平滑化し、
アルミニウムの表面露出率を約40%とした。次いでこ
の表面に導電性フッ素樹脂粉末(三井フロロケミカル
製、MP611)を静電塗装して380℃で焼成し、厚
さ約20μmの粘着防止層を形成して、図3に示すよう
な断面構造を有する本発明の定着ローラCを得た。
芯金の外周面を、化学エッチングにより粗さ約0.05
mmの凹凸面と氏、この面に30重量%のテルルを含む
セレン・テルル合金(融点約250℃)を厚さが0.0
6mmとなるように蒸着したのちに研磨して平滑化し、
アルミニウムの表面露出率を約40%とした。次いでこ
の表面に導電性フッ素樹脂粉末(三井フロロケミカル
製、MP611)を静電塗装して380℃で焼成し、厚
さ約20μmの粘着防止層を形成して、図3に示すよう
な断面構造を有する本発明の定着ローラCを得た。
【0014】(実施例4)外径40mmのステンレス鋼
芯金の外周面に、セレン微粒子を50重量%となるよう
に混合した導電性フッ素樹脂粉末(三井フロロケミカル
製、MP611)を静電塗装して250℃で焼成し、更
に導電性PFA樹脂からなる熱収縮性チューブをかぶ
せ、300℃以上に加熱して厚さ10μmの粘着防止層
を形成し、図4に示すような断面構造を有する本発明の
定着ローラDを得た。
芯金の外周面に、セレン微粒子を50重量%となるよう
に混合した導電性フッ素樹脂粉末(三井フロロケミカル
製、MP611)を静電塗装して250℃で焼成し、更
に導電性PFA樹脂からなる熱収縮性チューブをかぶ
せ、300℃以上に加熱して厚さ10μmの粘着防止層
を形成し、図4に示すような断面構造を有する本発明の
定着ローラDを得た。
【0015】(比較例1)外径40mmのアルミニウム
芯金の内面に黒鉛顔料を含むと量を塗布して黒化処理
し、外周面には実施例3と同様にして導電性フッ素樹脂
粉末(三井フロロケミカル製、MP611)を静電塗装
し、厚さ20μmの粘着防止コート層を形成して、図5
に示すような断面構造を有する従来型の定着ローラEを
得た。
芯金の内面に黒鉛顔料を含むと量を塗布して黒化処理
し、外周面には実施例3と同様にして導電性フッ素樹脂
粉末(三井フロロケミカル製、MP611)を静電塗装
し、厚さ20μmの粘着防止コート層を形成して、図5
に示すような断面構造を有する従来型の定着ローラEを
得た。
【0016】(試験例)こうして得た定着ローラA〜E
をそれぞれリコー製M210型の電子写真複写機の定着
装置に組込、ヒータ電力960Wで加熱しながらローラ
の表面温度の上昇状況を調べた。その結果をグラフとし
て図6に示したが、本発明の定着ローラはいずれも従来
型の定着ローラに比べて大幅にウォームアップ時間が短
縮されていることが分かる。
をそれぞれリコー製M210型の電子写真複写機の定着
装置に組込、ヒータ電力960Wで加熱しながらローラ
の表面温度の上昇状況を調べた。その結果をグラフとし
て図6に示したが、本発明の定着ローラはいずれも従来
型の定着ローラに比べて大幅にウォームアップ時間が短
縮されていることが分かる。
【0017】また定着ローラの表面が所定温度に達した
の知に複写画像の定着を行なったところ、いずれもトナ
ーの定着不良やトナーの飛散汚れも見られず、良好な定
着性能を示した。更にこれらの試験終了後にヒータ電力
を40%増加して表面温度が250℃となった時点で電
源を切った。そして30分間経過後に、再度上記と同様
な試験を繰り返したところ、上記と全く同様な結果が得
られた。
の知に複写画像の定着を行なったところ、いずれもトナ
ーの定着不良やトナーの飛散汚れも見られず、良好な定
着性能を示した。更にこれらの試験終了後にヒータ電力
を40%増加して表面温度が250℃となった時点で電
源を切った。そして30分間経過後に、再度上記と同様
な試験を繰り返したところ、上記と全く同様な結果が得
られた。
【0018】
【発明の効果】本発明の定着ローラは、非晶質と結晶質
とに相転移する相転移層による結晶化発熱によりウォー
ムアップ時間が著しく短縮されるばかりでなく、結晶化
した後は熱伝導性が高くなるので温度の均等化が改善さ
れ、オフセットが起こり難くなるという効果もある。ま
た、相転移層の融点温度を紙の発火点よりも低い温度に
したため、定着ローラに付着した紙繊維、紙粉、紙きれ
等に悪影響をおよぼすことがない。
とに相転移する相転移層による結晶化発熱によりウォー
ムアップ時間が著しく短縮されるばかりでなく、結晶化
した後は熱伝導性が高くなるので温度の均等化が改善さ
れ、オフセットが起こり難くなるという効果もある。ま
た、相転移層の融点温度を紙の発火点よりも低い温度に
したため、定着ローラに付着した紙繊維、紙粉、紙きれ
等に悪影響をおよぼすことがない。
【図1】本発明の実施例1の定着ローラの構造を示す部
分拡大断面図である。
分拡大断面図である。
【図2】本発明の実施例2の定着ローラの構造を示す部
分拡大断面図である。
分拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例3の定着ローラの構造を示す部
分拡大断面図である。
分拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例4の定着ローラの構造を示す部
分拡大断面図である。
分拡大断面図である。
【図5】従来型の定着ローラの構造を示す断面図であ
る。
る。
【図6】定着ローラの温度上昇状況を比較したグラフで
ある。
ある。
1 芯金、2 粘着防止層、3 相転移層
Claims (3)
- 【請求項1】ヒータを内蔵した芯金を有する電子写真定
着用のローラにおいて、該ローラの芯金内部または芯金
外層の少なくとも一部に非晶質と結晶質とに相転移する
相転移層を設け、この非晶質と結晶質に相転移する材料
の融点が紙の発火点より低い温度であることを特徴とす
る定着ローラ。 - 【請求項2】 非晶質材料の層は、周期律表の3B乃至
6Bに属する元素の1種以上から選択されていることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の定着ローラ。 - 【請求項3】 結晶化温度が80〜200℃の範囲内で
あることを特徴とする特許請求の範囲第1項若しくは第
2項記載の定着ローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7155787A JPH096169A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 定着ローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7155787A JPH096169A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 定着ローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH096169A true JPH096169A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=15613420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7155787A Pending JPH096169A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 定着ローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH096169A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6018139A (en) * | 1997-01-21 | 2000-01-25 | Ricoh Company, Ltd. | Image fixing roller, image fixing apparatus, and image fixing method using the image fixing roller |
-
1995
- 1995-06-22 JP JP7155787A patent/JPH096169A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6018139A (en) * | 1997-01-21 | 2000-01-25 | Ricoh Company, Ltd. | Image fixing roller, image fixing apparatus, and image fixing method using the image fixing roller |
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