JPH0959808A - 矯正用ガードル付きパンツ又はスカート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 着用する際の前立部のつっぱりをなくしファ
スナーをスムーズに開閉し、ウエスト周りのひきつりを
なくし、かつ腹部の出っ張りと、ヒップの矯正をするこ
とがてきるガードル付きパンツ或いはキュロットスカー
トの提供。 【解決手段】 ガードル６はパンツ１のウエスト部４の
径に比し狭小な径のウエストとパンツの開閉係止用立部
５に縫合された立部周辺部８とパンツのウエスト部と縫
合された帯状部９とを有し、帯状部と立部周辺部と腹中
心部１０を引きの弱い伸縮性メッシュ７により形成し、
脇腹部１２と胴側部１３とヒップと腹下位部１５から股
間１６を経てヒップ下部までを引きの強い伸縮性パワー
ネットにより形成し、腹中心部下部１８から、脚くり部
１９、腹中心部と脇腹部の間、を経てウエスト部４まで
を腹部矯正帯状部２０とし、一方の脚くり部１９からヒ
ップ下部上端を経て他方の脚くり部１９をヒップアップ
矯正帯状部とし、腹部矯正帯状部とヒップ矯正帯状部に
それぞれを最も引きの強い伸縮性生地を張設した。

Description

【発明の詳細な説明】

【発明の属する技術分野】本発明は、女性が着用する体
形矯正用のガードルを内部に具備する短パンツやスラッ
クス等の長パンツ、或いはスカート、特にキュロットス
カート、などに関する。

【０００２】

【従来の技術】女性は体形を矯正するために、特に下半
身の下腹部の張出しを引き締め、ヒップの垂れ下がりを
持ち上げ、ウエスト周囲を引き締めて体形を矯正するた
めに、下着としてガードルを着用し、その上にスラック
スやスカート等を着用する。従来、この矯正用のガード
ルとスラックスやスカートとは別体で構成されていた。
ところで、これらのガードルとスラックスやスカートを
別体として着用することは煩瑣であり、また、これらが
重なった部分が着用した外観の体形をかえって崩したり
する。そこで、ガードルをスラックスなどに組み合わせ
てスラックス内部に内包させて一体化したガードル付き
スラックスが開発され、出願人も既に実用新案登録して
いる。

【０００３】ところで、短パンツやスラックス等の長パ
ンツや、スカート、キュロットスカートなどは、着用を
容易にするために、ウエスト上端から下方にファスナー
による開閉係止可能な前立部などの立部が形成されてい
る。そこで、このようなガードルを短パンツやスラック
ス等の長パンツや、スカート、キュロットスカートなど
の内側に縫合して一体化するとき、パンツ、スカート、
キュロットスカートなどの立部を開閉可能とするため
に、ガードルも立部相当部分に切り込みを設ける必要が
ある。そして、ガードルの上記切り込み部分は、その周
辺部をパンツ、スカート、キュロットスカートの立部の
周辺部に縫合して固定することとなる。しかし、ガード
ルは、前腹が出ている部分を押さえこむために、前腹の
部分を引きの強い伸縮性のパワーネット、例えばサテン
ネットなどを張力が掛かるように寸法を少し短めにして
張設している。そのため、上記のガードルの切り込み部
分を立部周辺に縫合すると、立部は引きの強い伸縮性の
パワーネットで引っ張られているため、パンツの立部周
辺はひきつり、かつ、パンツをはいて、例えば立部のフ
ァスナーを締めようとするとき、ファスナーは左右に引
っ張られているため、ファスナーを閉じようとしても、
ファスナーの締具片は下方から上方にあげることが困難
で立部は閉めるのが困難である。

【０００４】また、ウエストを細く矯正するために、ガ
ードルのウエスト周りはパンツのウエスト周りに比して
細く造られている。例えば、ガードルのウエスト周りは
パンツのウエスト周りに比し約１割方細めになってい
る。この寸法差異のため、ガードルのウエスト部をパン
ツのウエスト部で縫合することは困難であった。このま
ま縫合するとひきつりを生じることとなった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、内部にガー
ドルを一体化して有する短パンツやスラックス等のパン
ツ、スカート、キュロットスカートなどにおいて、体形
を矯正する機能を有しながら、前立などの立部の部分の
ひきつりを解消し、さらにパンツやキュロットスカート
を着用する際のつっぱりをなくし、ファスナーの締具片
をスムーズに動けるようにして容易にパンツやキュロッ
トスカートを着用することができるようにし、さらに、
パンツやキュロットスカートのウエスト周りとガードル
のウエスト周りの寸法差異があっても、パンツやキュロ
ットスカートのウエスト部分にガードルのウエスト部分
を容易に縫合することを可能とし、また、ひきつりをな
くすことを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】課題を解決するための本
発明の手段は、請求項１の発明では、ウエスト部に縫合
吊り下げられたガードルを内部に有するパンツにおい
て、該ガードルはパンツのウエスト部の径に比し狭小な
径のウエストとパンツの開閉係止用立部に縫合された立
部周辺部とパンツのウエスト部と縫合された帯状部とを
有し、該帯状部と立部周辺部と腹中心部を引きの弱い伸
縮性メッシュにより形成し、該帯状部の下方の脇腹部と
胴側部とヒップと腹中心部の下の腹下位部から股間を経
てヒップ下部までを引きの強い伸縮性パワーネットによ
り形成し、腹中心部下部から、腹中心部横の脚くり部、
腹中心部と脇腹部の間、を経て直上のウエスト部までを
腹部矯正帯状部とし、一方の前部の脚くり部から後方の
ヒップ下部上端を経て他方の前部の脚くり部をヒップア
ップ矯正帯状部とし、腹部矯正帯状部とヒップ矯正帯状
部にそれぞれを最も引きの強い伸縮性生地を張設したこ
とを特徴とする矯正用ガードル付きパンツである。

【０００７】請求項２の発明では、ウエスト部に縫合吊
り下げられたガードルを内部に有するスカートおいて、
該ガードルはスカートのウエスト部の径に比し狭小な径
のウエストとスカートの開閉係止用立部に縫合された立
部周辺部とスカートのウエスト部と縫合された帯状部と
を有し、該帯状部と立部周辺部と腹中心部を引きの弱い
伸縮性メッシュにより形成し、該帯状部の下方の脇腹部
と胴側部とヒップと腹中心部の下の腹下位部から股間を
経てヒップ下部までを引きの強い伸縮性パワーネットに
より形成し、腹中心部下部から、腹中心部横の脚くり
部、腹中心部と脇腹部の間、を経て直上のウエスト部ま
でを腹部矯正帯状部とし、一方の前部の脚くり部から後
方のヒップ下部上端を経て他方の前部の脚くり部をヒッ
プ矯正帯状部とし、腹部矯正帯状部とヒップアップ矯正
帯状部にそれぞれを最も引きの強い伸縮性生地を張設し
たことを特徴とする矯正用ガードル付きスカートであ
る。

【０００８】請求項３の発明では、スカートがキュロッ
トスカートであることを特徴とする請求項２の手段にお
ける矯正用ガードル付きスカートである。

【０００９】

【発明の実施の形態】パンツにおける実施の形態を図１
および図２に示す。図１はパンツ１の前側の図であり、
図２は後側の図である。これらの図ではパンツ１の内部
に取り付けられたガードル６を透視図として示す。これ
らの図では、パンツは筒状脚部２の短い短パンツの例で
あるが、筒状脚部２を長くしてスラックスとしてもよ
く、ガードル６はいずれの場合も同様である。３はパン
ツの筒状胴部であり、４はパンツのウエスト部である。
筒状胴部３には上端のウエスト部４から立てに切り込み
が設けられ、この部分を開閉可能とし係止するためにフ
ァスナーがとりつめられている立部５があり、図１では
パンツ１の正面に立部５が設けられて前立部となってい
る。ガードル６はそのウエスト部分がパンツのウエスト
部４に縫合され、さらにパンツの立部５の周辺にガード
ルの立部周辺部８が縫合されている。１１は立部の係止
用のファスナーを取り付けるためのファスナー布であ
る。

【００１０】ガードルのウエスト部分はパンツ１との縫
合部分からその下に帯状に周回する帯状部９となってい
る。この帯状部９は引きの弱い伸縮性メッシュ７、例え
ば、メッシュ調のパワーネットから形成する。従って、
パンツのウエスト周りに比し１割程細めのガードルのウ
エスト周りであっても、帯状部９は引きが弱いのでパン
ツのウエストとガードルのウエストを容易に縫合するこ
とができる。なお、パンツ１のウエスト部４の両脇に図
２に示すようにギャザー２２を設けると、パンツ１とガ
ードル６の取付けが一層容易となる。

【００１１】パンツの立部５の周辺に縫合されているガ
ードルの立部周辺部８は上記の帯状部９と同様に引きの
弱い伸縮性メッシュとする。このようにするとファスナ
ーで開閉自在のパンツの立部５にこのガードルの立部周
辺部８を縫合してもこの部分は引きが弱くかつ伸縮性の
メッシュであるので、ファスナーの開閉時につっぱるこ
となく容易に立部５を開閉することができる。図１に示
す実施形態のものは、立部５はパンツであるから腹部中
央に位置する前立である。このためガードルの立部周辺
８は腹中心部１０の中心部分と場所が重なることとなる
が、前立のファスナーの開閉を容易にするために腹中心
部１０も引きの弱い伸縮性メッシュとする。従って、図
１では立部周辺８は腹中心部１０と一体につながった引
きの弱い伸縮性メッシュである。

【００１２】以上のように、腹中心部１０は引きの弱い
伸縮性メッシュであるので、腹部の出っ張りを押さえる
力は弱い。そこで、本発明では、脇腹部１２と腹中心部
１０との境界部分に腹下位部１５の直状の腹中心部下部
１８から前側の脚くり部１９を経て上方に伸びる帯状の
部分を腹部矯正帯状部２０とし、最も引きの強い伸縮性
生地を張設し、この腹部矯正帯状部２０で腹の出っ張り
を押さえて体形の矯正をする。最も引きの強い伸縮性生
地とするためには、脇腹部１２と、腹下位部１５から股
間１６を通って後のヒップ下部１７に至る部分と、ヒッ
プ部１４に張設する引きの強い伸縮性生地、例えばサテ
ンネット、を２重に重ねて張設して形成する。

【００１３】上記の通り、脇腹部１２と、腹下位部１５
から股間１６を通って後のヒップ下部１７に至る部分
と、胴側部１３からヒップ部１４の部分は引きの強い伸
縮性生地、例えばサテンネットを張設して形成する。

【００１４】図２に示すようにガードル６のヒップ部１
４はその下方のガードルのヒップ下部１７との間にヒッ
プの下方の垂れ下がりを持ち上げるためのヒップアップ
矯正帯状部２１を上記の腹部矯正帯状部２０と同じ最も
引きの強い伸縮性生地で張設する。このヒップアップ矯
正帯状部２１は図１に示す脇腹部１２の下方の脚くり部
１９に連なっている。さらに、脚くり部１９は腹部矯正
帯状部２０に連なっている。

【００１５】図３に、キュロットスカート２３の内部に
ガードル６が一体的に取り付けられている他の本発明の
実施形態を示す。この実施形態においてキュロットスカ
ート２３へのガードル６の取り付けは、図１、図２に示
すパンツ１への取り付けの場合と全く同様である。

【００１６】さらに、図１ないし図３のガードルは脚く
り部１９から下方がないものであるが、この脚くり部１
９から下方の部分があるものであっても本発明は適応す
ることができることはいうまでもない。また、勿論キュ
ロットスカートに代えて、通常のスカート２４とするこ
とも、図４に示すようにできる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、パン
ツ、スカート特にキュロットスカートなどの内側に女性
の体形を矯正するガードルを一体に取り付けた矯正用ガ
ードル付きパンツ又はスカートにおいて、開閉係止用立
部のファスナーの開け閉めを無理なくでき、かつ、パン
ツなどのウエスト周りより寸法の小さいウエスト周りの
ガードルをパンツなどに取り付けても引きつりがなく、
それにもかかわらずガードルとしてのヒップアップや腹
部の出っ張りを押さえて体形を矯正することかできると
いう、従来にない効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】パンツの内側にガードルが取り付けられている
本発明を前側から見た透視説明図である。

【図２】パンツの内側にガードルが取り付けられている
本発明を後側から見た透視説明図である。

【図３】キュロットスカートの内側にガードルが取り付
けられている本発明を前側から見た透視説明図である。

【図４】スカートの内側にガードルが取り付けられてい
る本発明を前側から見た透視説明図である。

【符号の説明】

１ パンツ ２ 筒状足部 ３ 筒状胴部 ４ ウエスト部 ５ 立部 ６ ガードル ７ 引きの弱い伸縮性メッシュ ８ 立部周辺部 ９ 帯状部 １０ 腹中心部 １１ ファスナー取付け部 １２ 脇腹部 １３ 胴側部 １４ ヒップ部 １５ 腹下位部 １６ 股間 １７ ヒップ下部 １８ 腹中心部下部 １９ 脚くり部 ２０ 腹部矯正帯状部 ２１ ヒップアップ矯正帯状部 ２２ ギャザー ２３ キュロットスカート ２４ スカート

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ウエスト部に縫合吊り下げられたガード
   ルを内部に有するパンツにおいて、該ガードルはパンツ
   のウエスト部の径に比し狭小な径のウエストとパンツの
   開閉係止用立部に縫合された立部周辺部とパンツのウエ
   スト部と縫合された帯状部とを有し、該帯状部と立部周
   辺部と腹中心部を引きの弱い伸縮性メッシュにより形成
   し、該帯状部の下方の脇腹部と胴側部とヒップと腹中心
   部の下の腹下位部から股間を経てヒップ下部までを引き
   の強い伸縮性パワーネットにより形成し、腹中心部下部
   から、腹中心部横の脚くり部、腹中心部と脇腹部の間、
   を経て直上のウエスト部までを腹部矯正帯状部とし、一
   方の前部の脚くり部から後方のヒップ下部上端を経て他
   方の前部の脚くり部をヒップアップ矯正帯状部とし、腹
   部矯正帯状部とヒップ矯正帯状部にそれぞれを最も引き
   の強い伸縮性生地を張設したことを特徴とする矯正用ガ
   ードル付きパンツ。
2. 【請求項２】 ウエスト部に縫合吊り下げられたガード
   ルを内部に有するスカートおいて、該ガードルはスカー
   トのウエスト部の径に比し狭小な径のウエストとスカー
   トの開閉係止用立部に縫合された立部周辺部とスカート
   のウエスト部と縫合された帯状部とを有し、該帯状部と
   立部周辺部と腹中心部を引きの弱い伸縮性メッシュによ
   り形成し、該帯状部の下方の脇腹部と胴側部とヒップと
   腹中心部の下の腹下位部から股間を経てヒップ下部まで
   を引きの強い伸縮性パワーネットにより形成し、腹中心
   部下部から、腹中心部横の脚くり部、腹中心部と脇腹部
   の間、を経て直上のウエスト部までを腹部矯正帯状部と
   し、一方の前部の脚くり部から後方のヒップ下部上端を
   経て他方の前部の脚くり部をヒップアップ矯正帯状部と
   し、腹部矯正帯状部とヒップ矯正帯状部にそれぞれを最
   も引きの強い伸縮性生地を張設したことを特徴とする矯
   正用ガードル付きスカート。
3. 【請求項３】 スカートがキュロットスカートであるこ
   とを特徴とする請求項２記載の矯正用ガードル付きスカ
   ート。 【０００１】