JPH0959730A - ガラス成形金型等の耐熱金型用銅合金 - Google Patents

ガラス成形金型等の耐熱金型用銅合金

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JPH0959730A
JPH0959730A JP24823595A JP24823595A JPH0959730A JP H0959730 A JPH0959730 A JP H0959730A JP 24823595 A JP24823595 A JP 24823595A JP 24823595 A JP24823595 A JP 24823595A JP H0959730 A JPH0959730 A JP H0959730A
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JP
Japan
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copper alloy
mold
intermetallic compound
metal mold
alloy
Prior art date
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Pending
Application number
JP24823595A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroo Kanda
弘雄 神田
Seiji Matsuda
清治 松田
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MITATSUKUSU KK
Original Assignee
MITATSUKUSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ガラス成形金型等の耐熱金型に要求される高温
耐食性、耐摩耗性、耐歪み性、離型性、溶接性、加工性
等々の諸特性に優れ、特に高温での硬さの低下を少なく
し、かつ緻密で健全な品質の金型を鋳造できるガラス成
形金型等の耐熱金型用銅合金を提供する。 【構成】重量パーセントで、Ni:14.0〜16.0
%、Al:8.0〜10.0%、Zn:3.0〜5.0
%、Fe:2.0%未満、残部Cuおよび不可避不純物
からなり、基地中にNi−Al系の金属間化合物が粒状
若しくはバーミキュラー状に均一に析出していることを
特徴とするガラス成形金型等の耐熱金型用銅合金

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス成形金型等の耐
熱金型用材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からガラス製造用金型には1450
K程度の高温の溶融ガラスが接触し、金型内表面は高温
の繰り返し加熱を受けるために耐熱性と強度が必要であ
り、金型材料として鉄系合金と比較的新しくは銅系合金
が使用されてきた。鉄系合金は銅系合金に比べて熱伝導
率が低いために、ガラス製造時における金型内外面の温
度こう配が大きく、変形や割れの発生を助長するため耐
用命数が良くない。また鉄系合金型は離型性や製品の肌
の美麗さの点においても銅系合金型より劣るために、銅
系合金型が使用されるようになってきている。そして今
日なお金型の耐久性の向上と総合的生産原価に占める金
型費用の低減を図るため、材質改善の努力がなされてい
る。
【0003】繰り返して云うならば、製品の離型性が良
好で、肌の粗さが出来るだけ細かい美しいものが得られ
ること、かつ金型に適切なる熱伝導性を持たせること、
等々の工夫が最近の材質改善の大きな課題となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の銅合金は、ガ
ラス成形金型等の耐熱金型に要求される諸特性を具備し
た極めて優れた銅合金を提供するものである。特にZn
を適切量含有させることにより高温での強度の低下を少
なくすること、いわゆる高温での硬さの低下を少なくす
ること、および緻密で健全な品質の金型を製造すること
を重要課題とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の銅合金は、重量
パーセントで、Ni:14.0〜16.0%、Al:
8.0〜10.0%、Zn:3.0〜5.0%、Fe:
2.0%未満、残部Cuおよび不可避不純物からなり、
基地中にNi−Al系の金属間化合物が粒状若しくはバ
ーミキュラー状に均一に析出していることを特徴とする
ガラス成形金型等の耐熱金型用銅合金である。
【0006】以下本発明をさらに詳細に説明する。銅合
金が銅そのものが有する優れた熱伝導性の故にガラス成
形金型等の耐熟金型用材料として、前記段落0002、
0003に述べた如く古くから使用されてきた鉄系の合
金に代わって、最近特に多く用いられるようになってき
ている。
【0007】ガラス成形金型等の耐熟金型用銅合金の一
例として、CDA No993合金が紹介されている
が、本発明の銅合金と比較して次のような違いがある。
CDANo993合金は本発明の合金に含まないCoを
重量%で1.0〜2.0%を含むため、本発明の合金よ
り熱伝導率が低く、ガラス生産性の向上やコスト等の点
においてマイナス要因となってる。またAlを重量%で
10.8〜11.5%含み本発明の上限値10.0%を
越えており、我々の研究では鋳造凝固時の凝固温度範囲
が広くなり、金型製造技術上好ましくない。
【0008】ガラス成形金型等の耐熱金型用銅合金の他
のもう一つの例として、特公平5−27700に紹介さ
れている青銅合金がある。この合金は重量パーセントで
Niを12.0〜18.0、Alを8.0〜12.0、
Feを1.0〜6.0%含み、Mnを0.5〜6.0
%、かつSiを0.1〜2.0%含むもので、請求項に
いくつかの態様が示されている。当該合金には本発明の
銅合金に特に含有していないMnとSiを含み、本発明
の銅合金に含まれているZnを含有していない点で大き
な違いがある。当該合金はZnを含まないからそのメリ
ットとしては、鋳造工場で純元素または合金する目的に
結合したものを一諸にブレンドすることにより鋳造し得
ると記載されており、さらに容易に溶接補修ができると
も記載されている。またSiは優れた耐食性を与える為
に不可欠であり、前記含有量は臨界量であると記載され
ている。本発明の銅合金にはこれらMn、Siの元素は
熱伝導率を下げる欠点があるため含めておらず、高温硬
さの低下を改善するZnを含む。
【0009】本発明のガラス成形金型等の耐熱金型用銅
合金は、高温強度と高温耐食性を得るために不可欠なN
i−Al系の金属間化合物を基地中に粒状あるいはバー
ミキュラー状に必要な密度で均一に析出させるために、
Niの組成割合を重量パーセントで14.0〜16.0
%、Alのそれを8.0〜10.0%とし、Znを3.
0〜5.0%、Feを2%未満とした。
【0010】Ni量が14.0%未満の場合には、Al
あるいはZn含有量との相乗作用によるものと考えられ
る現象として、Ni−Al系の金属間化合物が粗大でか
つ不均一になり易い。Ni量が16.0%を越えると熱
伝導性が悪くなるとともに、鋳造凝固時の凝固温度範囲
が広くなり、Ni−Al系の金属間化合物が不均一とな
り易い。かつ、ガラス成形金型等の耐熱金型用材料とし
ての材料費が割高となる。
【0011】Al量が8.0%未満の場合にはNi−A
l系の金属間化合物の析出密度が少なく不均一となり、
かつその形状が針状になり易く、硬さが低い部分が発生
し易いため肌荒れの原因となり好ましくない。Al量が
10.0%を越えると、段落0007で述べたように凝
固温度範囲が広くなり、組成が均一で偏析の少ない合金
を得るためには金型製造技術上好ましくなく、これもま
た肌荒れの原因となる。
【0012】Znは、本発明の合金を組成する3.0〜
5.0%量が適切である。本発明の銅合金金型鋳造時の
溶湯のガス吸収を少なくするのに不可欠の元素であり、
本発明のガラス成形金型等の耐熱金型用銅合金を緻密で
健全な品質とすることができる。さらにガラス成形金型
等の耐熱金型は、段落0002で述べた通り比較的高温
で繰り返し使用されるため金型の硬さが低下する欠点を
回避出来ないが、Znを含む本発明の合金では高温下で
の硬さの低下を少なくできる重要な効果がある。3.0
%未満では顕著な効果が認められず、5.0%を越える
とガラス成形金型等の耐熱金型の高温での耐食性がかえ
って劣化し、かつ鋳造凝固時の凝固温度範囲が広くなっ
てくるために金型を製造する際に好ましくなく、また合
金の硬さをかえって減少せしめ、耐摩耗性の見地からみ
ても良くない。繰り返し高温加熟が行われる使用条件に
おいてはZn量が非常に高い例えば20%程度含有する
合金等の場合には、Znは著しく酸化消耗される欠点を
もつことは周知の通りであるが、5.0%以下の場合に
はほとんど影響を受けない。
【0013】Feは2.0%未満としたのは、基地中に
FeAlないしNiAlとの固溶体として析出し、ガラ
ス成形金型等の耐熱金型の被削性を良くする効果があ
る。2%以上の組成とした場合には、耐食性が低下し金
型に必要な特性が失われる欠点がある。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例について図表で説明す
る。表1に本発明の銅合金と比較材の化学成分を示す。
表2に本発明の銅合金と比較材の機械的性質、物理的性
質を示す。表3に本発明の銅合金と比較材のガラス成形
金型等の耐熱金型用材料としての必要特性についての優
劣を良い順に小さい方から番号(同程度のものは同じ番
号)を付けたものを示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【00i7】
【表3】
【0018】図1は、温度と硬さの関係を示すグラフ
で、本発明の銅合金は他の合金と比べ高温での硬さが大
きいことを示している。
【0019】図2は、温度と熱伝導率の関係を示すグラ
フで本発明の銅合金は、他の合金と比較して各温度域で
熱伝導性が優れ、ガラス等製品の製造サイクルを短縮で
きる重要な因子となり生産性の向上、ならびに本発明の
ガラス成形金型等の耐熱金型として寿命の優位性を示し
ている。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガラス成
形金型等の耐熱金型用銅合金は、ガラス成形金型等の耐
熱金型に要求される高温耐食性、耐摩耗性、耐歪み性、
離型性、溶接性、加工性等々の諸特性に優れ、特に高温
での硬さの低下を少なくでき、かつ緻密で健全な品質の
金型を提供できる。また本発明のガラス成形金型等の耐
熱金型用銅合金はガラス成形用金型以外の金型であっ
て、金型の要求特性がガラス成形用金型のそれと必要か
つ十分な用途にも積極的に使用することが出来る。例え
ば諸金属の鋳造用鋳型を製造するための金型材料として
用いること等は極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度と硬さの関係を示すグラフである。
【図2】温度と熱伝導率の関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量パーセントで、Ni:14.0〜1
    6.0%、Al:8.0〜10.0%、Zn:3.0〜
    5.0%、Fe:2.0%未満、残部Cuおよび不可避
    不純物からなり、基地中にNi−Al系の金属間化合物
    が粒状若しくはバーミキュラー状に均一に析出している
    ことを特徴とするガラス成形金型等の耐熱金型用銅合金
JP24823595A 1995-08-21 1995-08-21 ガラス成形金型等の耐熱金型用銅合金 Pending JPH0959730A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012112271A1 (de) 2012-12-14 2014-03-27 Turbodynamics Gmbh Zusammenführvorrichtung
CN106566946A (zh) * 2016-10-19 2017-04-19 苏州东方模具科技股份有限公司 稀土铜合金玻璃模具及其制备方法
WO2018028089A1 (zh) * 2016-08-09 2018-02-15 苏州天兼新材料科技有限公司 一种应用于核电和风电的铸造材料及其制作方法

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