JPH0959202A - ヒドロキシナフトアルデヒドの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシナフトアルデヒドの製造方法

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JPH0959202A
JPH0959202A JP7213502A JP21350295A JPH0959202A JP H0959202 A JPH0959202 A JP H0959202A JP 7213502 A JP7213502 A JP 7213502A JP 21350295 A JP21350295 A JP 21350295A JP H0959202 A JPH0959202 A JP H0959202A
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JP
Japan
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naphthaldehyde
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hydroxynaphthaldehyde
mixture
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JP7213502A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Suehiro
一郎 末廣
Hiroaki Ueno
裕明 上野
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記式(I) 【化1】 (式中、Rはアルキル基を示す)で表されるアルコキシ
ナフトアルデヒドをヨウ化アルミニウムの存在下脱アル
キル化することよりなる下記式(II) 【化2】 で表されるヒドロキシナフトアルデヒドの製造方法。 【効果】 式(I)のアルコキシナフトアルデヒドか
ら、医薬品、農薬等の合成中間体として有用な式(II)
のヒドロキシナフトアルデヒドを高収率、高純度、かつ
簡便に合成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヒドロキシナフトア
ルデヒドの製造方法に関し、詳細には医薬品、農薬、染
料等の各種化学品の合成中間体等として有用なヒドロキ
シナフトアルデヒドを、高収率、高純度、かつ簡便に製
造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ヒド
ロキシナフトアルデヒドは、医薬品、農薬、染料等の各
種化学品の合成中間体等として広く利用されている。従
来、かかるヒドロキシナフトアルデヒドは、アリールア
ルキルエーテルを脱アルキル化することにより、合成さ
れてきた。アリールアルキルエーテルの脱アルキル化は
有機合成上よく知られた手法で、いくつかの試薬が知ら
れている。例えば、実験化学講座、20巻、ページ23
7−243に記載されているように、臭化水素酸、ヨウ
化水素酸、トリフルオロ酢酸などのブレンステッド酸、
塩化アルミニウム、三臭化ホウ素などのルイス酸を用い
る方法また、シアン化ナトリウム、ナトリウムメトキシ
ドのように塩基性、または求核試薬による開裂反応など
も開発されている。しかしながら、これらの試薬をもち
いた反応は条件が比較的過激でアルコキシナフトアルデ
ヒドのように反応性の高いホルミル基をもった基質に対
し適用した場合、満足のいく収率は得られない。また、
近年ヨウ化トリメチルシリルのような温和な条件下でエ
ーテルを開裂させる試薬も開発されているが、価格の高
い点で工業的なスケールでの使用は非現実的である。
【0003】また、アルキルアリールエーテルに対して
ベンゼンあるいはシクロヘキサン中、4級アンモニウム
塩を触媒として、ヨウ化アルミニウムを用いて加熱還流
下で反応させることにより脱アルキル体を得る方法が開
示されている(WO86/02634号公報参照)。ま
た、Tetrahedron Letters,vo
l.25,No.32,3497−3500(198
4)ではアセトニトリル、ベンゼン、二硫化炭素などの
溶媒中、ヨウ化アルミニウムを1〜3当量用い加熱還流
下反応させることにより選択性よくアリールアルコール
が得られる方法が示されている。
【0004】しかしながら、これらの方法はいずれの場
合も二硫化炭素、ベンゼンあるいはアセトニトリルなど
の溶媒中で加熱還流するという比較的激しい反応条件を
設定しており、基質によっては収率良く脱アルキル体を
与えない。また、二硫化炭素はその毒性や臭気の点から
工業的に溶媒として用いるのは好ましくない。実際、6
−メトキシ−2−ナフトアルデヒドに対しWO86/0
2634号公報記載の方法で脱メチル化反応を行なうと
収率は高々31%であった(後述する比較例1及び2参
照)。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒドロキ
シナフトアルデヒドを高収率、高純度、かつ簡便に合成
する方法を開発するべく検討を重ねた結果、特定の条件
下でアルコキシナフトアルデヒドを脱アルキル化するこ
とにより所期の目的が達成できることを見出し、本発明
を完成するに至った。すなわち本発明の要旨は、下記式
(I)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、Rはアルキル基を示す)で表され
るアルコキシナフトアルデヒドをヨウ化アルミニウムの
存在下脱アルキル化することを特徴とする下記式(II)
【0008】
【化4】
【0009】で表されるヒドロキシナフトアルデヒドの
製造方法に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の合成原料となるアルコキシナフトアルデ
ヒドは、前記式(I)にて表される。ここでRは任意の
アルキル基を示すが、好ましくはメチル基、エチル基、
nープロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−
ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシ
ル基等のC1 〜C6 のアルキル基である。また本発明に
おいては、合成原料として下記式(I)−1
【0011】
【化5】
【0012】(式中、Rは前記式(I)の定義と同じも
のを意味する)で表されるアルコキシナフトアルデヒド
を用いて、下記式(II)−1
【0013】
【化6】
【0014】で表されるヒドロキシナフトアルデヒドを
製造することが好ましく、より好ましくは下記式(I)
−2
【0015】
【化7】
【0016】(式中、Rは前記式(I)の定義と同じも
のを意味する)で表される6−アルコキシ−2−ナフト
アルデヒドを出発原料とし、下記式(II)−2
【0017】
【化8】
【0018】で表される6−ヒドロキシ−2−ナフトア
ルデヒドを製造する方法を挙げることができる。次に本
発明の反応につき説明する。前記式(I)で表されるア
ルコキシナフトアルデヒドとヨウ化アルミニウムとを好
ましくは0〜45℃、より好ましくは20〜40℃の温
度範囲で攪拌することにより脱アルキル化反応を行う。
この場合、ヨウ化アルミニウムはアルコキシナフトアル
デヒドに対し、好ましくは2〜5当量、より好ましくは
2.5〜3.5当量使用する。反応時間はヨウ化アルミ
ニウムの当量や反応温度等によって異なるが、一般的に
は1〜6時間である。
【0019】ここでヨウ化アルミニウムは市販されてい
る試薬を用いてもよいが、例えばアルミニウム粉末とヨ
ウ素とを反応させる等により適宜調製したものを用いて
もよい。なお、本発明において、脱アルキル化反応の際
必要に応じて反応に悪影響を及ぼさない程度に溶媒を使
用することができる。かかる溶媒としては特に制限はさ
れないがベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類が好ましい。脱アルキル化反応終了後、反応液か
ら簡便に目的とするヒドロキシナフトアルデヒドを単離
することができる。例えば、反応液を洗浄した後、その
有機層から溶媒を減圧留去することによりヒドロキシナ
フトアルデヒドが晶析し、高純度のヒドロキシナフトア
ルデヒドを得ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明につき実施例を挙げて具体的に
説明するが、その要旨を越えない限り、以下に限定され
るものではない。なお以下の実施例及び比較例におい
て、出発原料である6−メトキシ−2−ナフトアルデヒ
ドは東京化成工業(株)から市販されているものを使用
した。
【0021】実施例1 アルミニウム粉末(435mg,16.11mmol)
にトルエン(10mL)を加えその懸濁液に0℃で激し
く攪拌しながらヨウ素(6133mg,24.17mm
ol)を添加し、室温で2時間攪拌した。その後、6−
メトキシ−2−ナフトアルデヒド(1g,5.37mm
ol)のトルエン(5mL)溶液を25〜35℃に保ち
ながら滴下した。25〜35℃で3時間攪拌した後、氷
冷下、反応液に3規定塩酸水溶液(10mL)を加え1
0分激しく攪拌した。酢酸エチル(10mL)で3回抽
出し、得られた有機層を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液
(10mL)で2回、水(10mL)で2回洗浄した
後、硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた有機層を減
圧濃縮し、6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒドを白
色固体として得た(920mg,収率99%)。
【0022】実施例2 アルミニウム粉末(4.35g,161.1mmol)
にトルエン(100mL)を加えその懸濁液に0℃で激
しく攪拌しながらヨウ素(61.33g,241.7m
mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。その後、6
−メトキシ−2−ナフトアルデヒド(10g,53.7
mmol)のトルエン(50mL)溶液を10〜15℃
に保ちながら滴下した。10〜15℃で6時間攪拌した
後、氷冷下、反応液に3規定塩酸水溶液(100mL)
を加え10分間激しく攪拌した。酢酸エチル(100m
L)で3回抽出し、得られた有機層を飽和亜流酸ナトリ
ウム水溶液(100mL)で2回、水(100mL)で
2回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。得られ
た有機層を減圧濃縮し、得られた固体をクロロホルム
(20mL)で洗浄、ろ過することにより6−ヒドロキ
シ−2−ナフトアルデヒドを白色固体として得た(5.
6g)。残さを減圧濃縮し、これをカラムクロマトグラ
フィー(酢酸エチル−ヘキサン20%)で精製し6−ヒ
ドロキシ−2−ナフトアルデヒドを白色固体として得た
(1.9g)。ろ過物とカラムクロマトグラフィーで得
られた分を合わせて6−ヒドロキシ−2−アルデヒドを
合計7.5g得た(全収率81%)。
【0023】実施例3 アルミニウム粉末(2.18g,80.55mmol)
にトルエン(50mL)を加えその懸濁液に0℃で激し
く攪拌しながらヨウ素(30.67g,120.8mm
ol)を添加し、室温で2時間攪拌した。その後、6−
メトキシ−2−ナフトアルデヒド(5g,26.9mm
ol)のトルエン(25mL)溶液を40〜45℃に保
ちながら滴下した。40〜45℃で2時間攪拌した後、
氷冷下、反応液に3規定塩酸水溶液(50mL)を加え
10分間激しく攪拌した。酢酸エチル(50mL)で3
回抽出し、得られた有機層を飽和亜硫酸ナトリウム水溶
液(50mL)で2回、水(50mL)で2回洗浄した
後、硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた有機層を減
圧濃縮し、得られた固体をクロロホルム(10mL)で
洗浄、ろ過することにより6−ヒドロキシ−2−ナフト
アルデヒドを白色固体として得た(1.6g)。残さを
減圧濃縮し、これをカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル−ヘキサン20%)で精製し、6−ヒドロキシ−2
−ナフトアルデヒドを白色固体として得た(1.83
g)。ろ過物とカラムクロマトグラフィーで得られた分
を合わせて6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒドを合
計3.43g得た(全収率72%)。
【0024】実施例4 アルミニウム粉末(435mg,16.11mmol)
にトルエン(10mL)を加えその懸濁液に0℃で激し
く攪拌しながらヨウ素(6133mg,24.17mm
ol)を添加し、室温で2時間攪拌した。その後、6−
メトキシ−2−ナフトアルデヒド(1g,4.99mm
pl)のトルエン(5mL)溶液を25〜35℃に保ち
ながら滴下した。25〜35℃で3時間攪拌した後、氷
冷下、反応液に3規定塩酸水溶液(10mL)を加え1
0分間激しく攪拌した。酢酸エチル(10mL)で3回
抽出し、得られた有機層を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液
(10mL)で2回、水(10mL)で2回洗浄した後
硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた有機層を減圧濃
縮し、6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒドを白色固
体として得た(850mg,収率99%)。
【0025】比較例1 アルミニウム粉末(145mg,5.37mmol)と
ヨウ素(2045mg,8.055mmol)のベンゼ
ン(14mL)懸濁液を2時間加熱還流した。懸濁液を
室温に戻し、ここに6−メトキシ−2−ナフトアルデヒ
ド(1g,5.37mmpl)とヨウ化テトラブチルア
ンモニウム(5.5mg,0.015mmol)のベン
ゼン(2.7mL)懸濁液を添加した。添加後、3時間
加熱還流した後室温に戻し、氷冷下、反応液に3規定塩
酸水溶液(10mL)を加え10分激しく攪拌した。酢
酸エチル(10mL)で3回抽出し、得られた有機層を
飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(10mL)で2回、水
(10mL)で2回洗浄した後硫酸マグネシウムで乾燥
した。得られた有機層を減圧濃縮し、粗生成物を茶褐色
油状物として得た。これをカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル−ヘキサン20%)で分離精製し6−ヒド
ロキシ−2−ナフトアルデヒドを白色固体として得た
(290mg,収率31%)。
【0026】比較例2 アルミニウム粉末(435mg,16.11mmol)
とヨウ素(6133mg,24.17mmol)のベン
ゼン(14mL)懸濁液を2時間加熱還流した。懸濁液
を室温に戻し、ここに6−メトキシ−2−ナフトアルデ
ヒド(1g,5.37mmpl)とヨウ化テトラブチル
アンモニウム(5.5mg,0.015mmol)のベ
ンゼン(2.7mL)懸濁液を添加した。その後、比較
例1と同様に処理し粗生成物を得た。しかしながら、液
体クロマトグラフィーで分析したところ目的物である6
−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒドはほとんど得られ
なかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 (式中、Rはアルキル基を示す)で表されるアルコキシ
    ナフトアルデヒドをヨウ化アルミニウムの存在下脱アル
    キル化することを特徴とする下記式(II) 【化2】 で表されるヒドロキシナフトアルデヒドの製造方法。
JP7213502A 1995-08-22 1995-08-22 ヒドロキシナフトアルデヒドの製造方法 Pending JPH0959202A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008013471A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Ueno Fine Chem Ind Ltd ナフトアルデヒド誘導体およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008013471A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Ueno Fine Chem Ind Ltd ナフトアルデヒド誘導体およびその製造方法

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