JPH0957955A - シャトル式インクジェットプリンタ - Google Patents

シャトル式インクジェットプリンタ

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JPH0957955A
JPH0957955A JP22013595A JP22013595A JPH0957955A JP H0957955 A JPH0957955 A JP H0957955A JP 22013595 A JP22013595 A JP 22013595A JP 22013595 A JP22013595 A JP 22013595A JP H0957955 A JPH0957955 A JP H0957955A
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JP
Japan
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printing
oscillating body
paper
armature
ink jet
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JP22013595A
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English (en)
Inventor
Toshiyasu Takura
敏靖 田倉
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シャトル式プリンタにおいて、正確で良好な印
字を実現すると共に高精細高速印字を実現する。 【解決手段】複数のインクジェットノズルをライン方向
に配列してなるラインヘッド9と、このラインヘッドに
対向配置した印字台10と、この印字台上に用紙5を給
紙すると共にこの印字台上の用紙を印字動作に応動して
紙送りする給紙モータ11と、印字動作時印字台を用紙
と共にこの用紙の紙送り方向とは直交する方向に揺動す
る揺動機構15とを備え、揺動機構は、両端部を1対の
第1弾性体で支持した円筒状の電機子揺動体と、この電
機子揺動体の空芯部に収納され、第2弾性体で支持した
界磁揺動体とからなり、電機子揺動体に取付金具31に
より印字台を固定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字台を用紙と共
にこの用紙の紙送り方向とは直交する方向に揺動する揺
動機構を設けたシャトル式インクジェットプリンタに関
する。
【0002】
【従来の技術】プリンタとしては、一般に、複数の印字
素子をライン方向に配列したラインヘッドを固定して設
け、用紙をライン方向と直交する方向に紙送り制御して
印字を行うラインプリンタと、ヘッドをライン方向に往
復動作させると共に用紙をライン方向と直交する方向に
紙送り制御して印字を行うシリアルプリンタがある。ま
た、ラインヘッドをライン方向に揺動させ、この揺動に
より印字素子間の間隔を補間する印字を行うシャトル式
プリンタも知られている。
【0003】ところで、比較的安価にカラー印刷ができ
るプリンタとしてインクジェットプリンタが知られてい
る。このようなカラー印刷ができるインクジェットプリ
ンタは大多数がシリアルプリンタでラインプリンタは殆
ど実用化されていない。その理由は、ラインヘッドを安
価に製造することが極めて困難なためである。例えば、
300dpiのラインヘッドを製造するためにはノズル
の吐出し口のピッチは85μmに設定する必要があり、
A4サイズを印字するにはノズルをピッチ85μmで2
470本作らなければならず、これらを全て良好な状態
で作ることは難しい。さらに600dpi、1200d
piといった高精細印字を行おうとするとさらにノズル
ピッチを小さくしなければならずさらに困難となる。
【0004】このような問題を解決するものとして、比
較的ノズルピッチの粗いラインヘッドを使用し、このラ
インヘッドをライン方向に揺動させることでノズル間の
ピッチの粗さを補間し、すなわち、ノズルピッチの中間
の複数箇所でドット印字ができるようにしたシャトル式
プリンタが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシャト
ル式プリンタは、ラインヘッドを揺動させる方式を取っ
ているため、ヘッド内のインクに大きな加速度が加わ
り、インク液室の内圧が上昇して飛翔不良を起こすとい
う問題があった。このため、高精細高速印字が実現でき
なかった。また、インク供給用のパイプや配線部も揺動
するため、これらが損傷する問題があった。
【0006】さらに、このシャトル式プリンタをカラー
印刷に適用した場合、カラープリンタでは色別にライン
ヘッドが必要となるため、この各ラインヘッドをそれぞ
れ駆動するシヤトルモータがラインヘッドの数だけ必要
となり、また、各ラインヘッドを1つにまとめた場合に
はヘッドの重量が大きくなり、このためパワーの大きな
大型のシヤトルモータが必要となり、消費電力も増大す
るという問題が発生する。
【0007】そこで請求項1及び2記載の発明は、ライ
ンヘッドを固定し、印字台を揺動させることで、常に正
確で良好な印字ができると共に高精細高速印字が実現で
き、しかも駆動に必要な消費電力を低減でき、また、ラ
インヘッドのノズルのメンテナンス機構の取付けが容易
に実現できるシャトル式インクジェットプリンタを提供
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数のインクジェットノズルをライン方向に配列してな
るラインヘッドと、このラインヘッドに対向配置した印
字台と、この印字台上に用紙を給紙すると共にこの印字
台上の用紙を印字動作に応動して紙送りする給紙機構
と、印字動作時印字台を用紙と共にこの用紙の紙送り方
向とは直交する方向に揺動する揺動機構とを備え、揺動
機構は、両端部を1対の第1弾性体で支持した電機子揺
動体と、この電機子揺動体と同軸上に対向して配置し、
両端部を1対の第2弾性体で支持した界磁揺動体とから
なり、各揺動体の一方に印字台を固定したものである。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のシ
ャトル式インクジェットプリンタにおいて、印字台を固
定した一方の揺動体の印字台を含めた質量とこの揺動体
を支持した弾性体とにより定まる固有振動数と、他方の
揺動体の質量とこの揺動体を支持した弾性体とにより定
まる固有振動数とを略等しく設定し、かつ、各揺動体の
駆動周波数も略等しくし設定したものである。
【0010】このような構成においては、電機子揺動体
及び界磁揺動体が用紙の紙送り方向とは直交する方向に
揺動し、これにより印字台がいずれかの揺動体と一体に
揺動する。すなわち、印字台にセットされた用紙が揺動
することになる。この用紙の揺動とラインヘッドのイン
クノズルからのインクの噴射を適当なタイミングで行う
ことで各インクノズルピッチの中間位置でのドット形成
が可能となり、高精細高速印字が実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、シャトル式インクジェッ
トプリンタの全体の構成を示す図で、プリンタ全体を包
囲するケース1内の中央部に仕切板2を取付けて、上下
各部屋3,4に分割し、下の部屋4には所定のサイズに
カットされた用紙5を積層した用紙ストッカ6を収納し
ている。前記仕切板2の一端に開口部7を設け、この開
口部7に給紙ローラ8を設け、この給紙ローラ8の回転
により前記用紙ストッカ6内の用紙5を上から順に1枚
ずつ上の部屋3に送り出すようになっている。
【0012】前記上の部屋3の他端側には、複数のイン
クジェットノズルをライン方向に配列してなるラインヘ
ッド9と、このラインヘッド9に対向配置した印字台1
0と、この印字台10上に用紙5を給紙すると共にこの
印字台10上の用紙5を印字動作に応動して紙送りする
給紙モータ11、フレキシブルなベルト12等からなる
給紙機構と、印字動作時、前記印字台10を用紙5と共
にこの用紙5の紙送り方向とは直交する方向に揺動する
シャトルモータ13等からなる揺動機構14とを備えた
印字機構部15を配置している。
【0013】前記印字台10の後方には、前記ラインヘ
ッド9の前面に対向してこのヘッドの前面をカバーしイ
ンクの乾燥を防止するキャッピングやインクジェットノ
ズルの目詰まりを防止するためのポンピングなどのメン
テナンスを行うメンテナンス機構16を配置している。
そして、前記給紙ローラ8の回転により前記用紙ストッ
カ6から送り出した用紙5を用紙ガイド17を介して前
記印字機構部15に搬送するようになっている。
【0014】前記印字台10は、図2に示すように、長
方形状の基台18の上下に、シャフト19の両側にピン
チローラ20,21を取付けた第1のローラ機構とシャ
フト22の両側にピンチローラ23,24を取付けた第
2のローラ機構を配置し、この各ローラ機構のシャフト
19,22の一端にギヤ付きプーリ25,26を取付け
ている。前記各ギヤ付きプーリ25,26は間にアイド
ラギヤ27を介して連結している。前記第2のローラ機
構のシャフト22にはギヤ付きプーリ26の内側に別の
プーリ28を取付け、このプーリ28と前記給紙モータ
11の出力軸との間に前記ベルト12を掛け渡してい
る。これにより、前記給紙モータ11が回転すると、ベ
ルト12を介してプーリ28が回転し、同時にピンチロ
ーラ23,24、ギヤ付きプーリ26が回転し、このギ
ヤ付きプーリ26の回転がアイドラギヤ27を介してギ
ヤ付きプーリ25に伝達し、このギヤ付きプーリ25及
び前記ピンチローラ20,21も同時に回転するように
なっている。そして、第2のローラ機構のピンチローラ
23,24と第1のローラ機構のピンチローラ20,2
1は同一方向、同一速度で回転するようになっている。
【0015】また、前記印字台10の基台18の中央部
には窓29が開けられ、この窓29の後方に前記メンテ
ナンス機構16が配置され、このメンテナンス機構16
の前方部がこの窓29を介して5mm程度前後するように
なっている。また、前記印字台10の基台18の一端に
位置検出用スリット板30を取付けている。
【0016】前記印字台10は、図3に示すようなL字
形状の取付金具31を使用して、図4に示すように、前
記シャトルモータ13の上部に取付けている。すなわ
ち、前記印字台10を取付金具31の立上げ部にネジに
より固定し、この取付金具31の平面部を前記シャトル
モータ13の上部にネジにより固定している。前記取付
金具31の印字台10を固定する側と反対側も上方に折
曲げており、この折曲部を質量バランス調整部32とし
ている。
【0017】前記揺動機構14を構成するシャトルモー
タ13は、図5及び図6に示す構成になっている。すな
わち、長方形状の基台41の四隅上面にばねホルダ支え
42をそれぞれ設けている。これら支え42は、例えば
コの字形に成形されて基台41に固定された支持体43
内にスポンジ状ゴム等のようにばね定数が小さい弾性材
44を収納してなる。前記各ホルダ支え42には、これ
より起立する角柱状のばねホルダ45を夫々支持してい
る。これらばねホルダ45の下部は前記弾性材44内に
埋め込んで設けてある。前記弾性材44はばねホルダ4
5の下面およびばね取付け面45a、45bの下部を覆
っており、従って、ばねホルダ45と支持体43とは非
接触となっている。前記ばね取付け面45a、45bは
後述の電機子揺動体及び界磁揺動体の振動方向の面であ
る。
【0018】基台41の長手方向一端部に配置した1対
のばねホルダ45に、これらの上部に渡って第1弾性体
としての第1の板ばね46と第2弾性体としての第2の
板ばね47とを夫々取付けている。同様に、基台41の
長手方向他端部に配置した他の1対のばねホルダ5に
も、これらの上部に渡って第1の弾性体としての第1の
板ばね46と第2の弾性体としての第2の板ばね47と
を夫々取付けている。前記1対の第1の板ばね46,4
6は、ばね取付け面45aに固定し、基台41の長手方
向に互いに離間し、かつ、相対向して配置している。前
記1対の第2の板ばね47は、ばね取付け面45bに固
定し、基台41の長手方向に互いに離間し、かつ、第1
の板ばね46,46に個別に対向してその近くに配置し
ている。
【0019】なお、図中48は第2の板ばね47に重な
るばね押さえ、49は中心部にねじ孔を有して第1の板
ばね46に重なるナット状のばね押さえ、50は、ばね
押さえ48と、第2の板ばね47と、ばねホルダ45
と、第1の板ばね46とを、この記載順に挿通してばね
押さえ49に螺合したねじであり、これらの固定部品を
介して両板ばね46、47をばねホルダ45に固定して
いる。
【0020】前記1対の第1の板ばね46は電機子揺動
体51の軸方向両端部に個別に接続している。それによ
り、電機子揺動体51は、基台41の長手方向に延びて
配置され、第1の板ばね46の弾性変形を伴って軸方向
に移動自在となる。前記電機子揺動体51は、合成樹脂
の成形体からなる筒状のパイプボビン52と、コイル5
3とを備えて形成している。前記パイプボビン52は円
筒体の外周部にその軸方向に沿って一定間隔ごとにコイ
ル53を位置決めするために複数のコイル巻き付け溝5
2a〜52dを設けてなる。これらの溝52a〜52d
は同じ大きさである。このボビン52は、その軸方向両
端部に夫々形成した雄ねじ凸部52eを1対の第1の板
ばね46の中央部に夫々挿通させるとともに、その挿通
状態の雄ねじ凸部52eにナット54を螺合して締め付
けることにより、第1の板ばね46に連結している。
【0021】前記コイル53は、コイル巻き付け溝部5
2a〜52dに交互に巻き方向を変えてトロイダル状に
同量密巻している。従って、一つ置きのコイル巻き付け
溝部52a、52cに巻き付けたコイル部53a、53
cは同じ巻方向であり、他の一つ置きのコイル巻き付け
溝部52b、52dに巻き付けたコイル部53b、53
dは、前記コイル部53a、53cとは逆方向に巻かれ
ている。各コイル部53a〜53dは1層に巻いてある
が、これは多層にも重ね巻きしてもよい。
【0022】前記各コイル部53a〜53dは1本のコ
イルを連続して巻いても、或いは各コイル巻き付け溝部
52a〜52d毎に別々のコイルを巻いてもよいが、各
コイル部53a〜53dに対して同時に通電と断電がで
きるようになっている。この例は1本のコイルで各コイ
ル部53a〜53dを形成した例であり、このコイル5
3には図6に示す加振制御手段55を介して交流電源5
6からの交流が与えられるようになっている。前記加振
制御手段55は、例えば交流電源56の交流電圧を安定
化して、それを外部からの制御指令信号SSに基づいて
交流電流をコイル53に与えるようになっている。
【0023】前記電機子揺動体51の空芯部(ハイプボ
ビン52の内側空間)には界磁揺動体57を収納してい
る。この界磁揺動体57は、電機子揺動体51を軸方向
に貫通し、その軸方向両端部を前記1対の第2の板ばね
47に個別に接続して支持している。前記板ばね47へ
の連結は各図に示されるように界磁揺動体57の端面と
ばね押さえ58との間に前記第2の板ばね47を挟み、
ばね押さえ58及び第2の板ばね47を通るねじ59を
界磁揺動体57の端部にねじ込んで締めることによりな
されている。従って、前記界磁揺動体57は、前記電機
子揺動体51と同軸的に前記基台41の長手方向に延び
て配置され、かつ、第2の板ばね47の弾性変形を伴っ
て軸方向に移動自在となっている。
【0024】前記界磁揺動体57は、その軸方向に沿っ
てN極とS極とを交互に有して丸い棒状をなしていて、
その外周面とパイプボビン52との間には僅かなエアー
ギャップを設けている。界磁揺動体57の磁極ピッチは
コイル部53a〜53dの配設ピッチに等しく、かつ、
界磁揺動体57の磁極の境界(図6に符号57aで示
す。)は、夫々コイル部53a〜53dの幅内におい
て、特に、好ましくは幅内中央位置に位置して配置して
いる。
【0025】前記界磁揺動体57は、前記磁極ピッチに
略等しい長さの円柱体をその軸方向に着磁したロッドピ
ースを、その同極同士間に非磁性板を挟んで棒状に連ね
てなり、前記非磁性板は磁極境界57aを形成してい
る。なお、前記ロッドピースは、MnーAl系の永久磁
石である。前記電機子揺動体51の両端には前記取付金
具31の平面部をねじ止めするための台座60,61を
固定している。そして、前記印字台10、取付金具31
を含めた電機子揺動体51の質量(重量)と棒状の界磁
揺動体57の質量とを同じ質量になるように設定してあ
る。また、前記揺動体51,57を個別に支える板ばね
46、47のばね定数と、それらが支持する質量により
定まる固有振動数は、電機子揺動体51側と界磁揺動体
57側とで同様になるように定めている。ここに、同様
とは同一である場合、および近似した場合とを包含する
ものである。
【0026】なお、電機子揺動体51側の振動系と界磁
揺動体57側の振動系の固有振動数は次の式により求め
られる。 f=[(k/m)1/2]/2π なお、fは振動系の固有振動数、kは板ばね46または
47のばね定数、mは印字台10及び取付金具31の質
量を含めた電機子揺動体51または界磁揺動体57の質
量である。そして、同様に設定された両振動系の固有振
動数に対して、前記コイル53に投入される駆動電流の
周波数も同一もしくは近似するように定めている。
【0027】前記印字台10の基台18の一端に取付け
た位置検出用スリット板30は、図7に示すように、幅
2 の仕切り30aで仕切られて両側に幅r1 とr3
2つのスリット30b,30cからなり、仕切り30a
の幅r2 はラインヘッド9のインクジェットノズルのピ
ッチと等しくなっている。すなわち、仕切り30aの幅
2 とインクジェットノズル9aのピッチとの関係は図
8の(c) 及び(a) に示す関係になっている。そして、前
記位置検出用スリット板30に近接し、かつ対向して反
射型光センサからなる位置センサ63を設け、このスリ
ット板30が位置センサ63の中心位置から振動波形の
ように正弦波状に揺動されると、位置センサ63の出力
は仕切り30aの位置では反射光を検出するので、図8
の(d) に示すように仕切り30aの位置でハイレベルと
なる矩形波信号を出力する。そこで、位置センサ63の
出力がハイレベルとなっている期間において適当な間隔
を取って図8の(e) に示すようなタイミングでインク液
滴の吐出し信号をノズルドライバーに与えることで図8
の(b) に示すようにインクジェットノズル9aのピッチ
よりも細かいピッチでドット印字ができる。
【0028】図9は、本装置の要部ブロック図で、71
はマイクロプロセッサで、このマイクロプロセッサ71
は外部からプリント信号PSを受けて印字動作を開始
し、所定のタイミングで位置センサ63、用紙センサ7
2からの信号を取り込むと共に、給紙モータ11、シャ
トルモータ13、ノズルドライバ73、メンテナンス機
構16を駆動制御する。すなわち、プリント信号PSを
受けると、マイクロプロセッサ71は用紙センサ72か
らの用紙検出信号PESを確認し、給紙モータ11に給
紙信号FSを出力して給紙動作を開始させる。これによ
り、給紙ローラ8が回転して用紙ストッカ6から用紙5
が用紙ガイド17を介して印字機構部15に搬送され
る。そして、用紙5が印字台10の所定の位置にセット
されると、マイクロプロセッサ71は、給紙モータ11
の動作を一旦停止させ、先ずメンテナンス機構部16に
メンテナンス信号MSを供給してラインヘッド9の各イ
ンクジェットノズルのポンピングを行う。続いて、駆動
信号SSをシャトルモータ13に供給して動作させると
共に位置センサ63からの矩形波信号PSSを検出しつ
つノズルドライバ73を制御して所定のタイミングでラ
インヘッド9の各インクジェットノズルを駆動する。そ
して、1ラインのドット印字が終了するタイミングで給
紙モータ11を間欠的に駆動して印字台10上の紙送り
動作を行う。
【0029】このような構成においてシャトルモータ1
3は以下のように動作する。すなわち、コイル53が通
電されていない状態では、左右一対の第1の板ばね46
が自由状態等互いに平衡状態を保持した位置、すなわ
ち、定位置に電機子揺動体51が支持されているととも
に、同様に、左右一対の第2の板ばね47が自由状態等
互いに平衡状態を保持した定位置に界磁揺動体57が支
持されている。
【0030】この非通電状態では、図6に示すように、
各コイル部53a〜53dの幅方向中央位置に界磁揺動
体57の磁極境界57aが対応しているから、界磁揺動
体57のN極から流れ出る磁束は、N極に対応するコイ
ル部53bと、コイル部53dとを通り、界磁揺動体5
7のS極に流れ込む磁束は、S極に対応するコイル部5
3aとコイル部53cとを通っている。
【0031】そして、加振制御手段55により所定の周
波数でコイル53に交番電流が流されると、そのコイル
部53a〜53dにはフレミングの左手の法則による力
が働く。各コイル部53a〜53dに働く推力(加振
力)は、その巻き方向が交互に逆となっているため、い
ずれも同方向となり、図6中にシンボルで示される電流
方向の場合においては、図6中矢印Aに示す左方向の推
力がコイル53に与えられる。そして、交流の半サイク
ルごとの電流方向の切り替わりに伴い、コイル53に与
えられる推力の方向は反転する。
【0032】ところで、同軸的に配置した電機子揺動体
51及び界磁揺動体57はいずれも軸方向に移動自在に
弾性的に支持されているから、コイル53に交流電流が
流されることに伴い、発生する推力を受けるコイル53
を備えた電機子揺動体51が1対の第1の板ばね46を
撓ませながら軸方向に沿い一方向(例えば図6中矢印A
方向)に移動すると、その反作用により同時に界磁揺動
体57が第2の板ばね47を撓ませながら軸方向に沿い
矢印Aとは反対の矢印B方向に移動する。そして、コイ
ル53に供給した電流を切る、或いは電流の流れ方向を
逆にすると、第1、第2の板ばね46、47のばね力に
より、電機子揺動体51及び界磁揺動体57は定位置に
向けて同時に互いに逆方向に軸方向に沿い移動する。
【0033】以上のようにして電機子揺動体51及び界
磁揺動体57を同時に直線往復運動させることができ、
それにより、同時に電機子揺動体51に載置している印
字台10を直線往復運動させることができる。そして、
この運動において電機子揺動体51及び界磁揺動体57
は摺動部分がないから、円滑に動作できる。
【0034】こうして同時に動作する電機子揺動体51
と界磁揺動体57とは互いに逆方向に移動するため、カ
ウンタ作用を得ることができ、それにより、電機子揺動
体51及び界磁揺動体57の慣性質量に基づく衝撃を減
少できる。特に、印字台10、取付金具31を含めた電
機子揺動体51の質量と界磁揺動体57の質量とを同じ
質量になるように設定してあるので、これらの動作時に
作用する力の大きさが等しく、その方向が反対であるた
め、カウンタバランス作用を得られるので、衝撃を相殺
できる。そのため、高速で印字台10を駆動しても支点
におけるゆらぎ振動がなく、電機子揺動体51の振動を
極めて少なくできるとともに、それに伴い騒音も少なく
できる。
【0035】また、基台41には振動発生部である電機
子揺動体51及び界磁揺動体57の振動が直接現れるこ
とは殆どがないが、板ばね46、47が固定されたばね
ホルダ45には、低周波(駆動周波数に比べて数倍から
数十倍低い周波数をもつ。)の振幅が小さいゆらぎ振動
が与えられ、それが基台41に波及するおそれがある。
こうした低振動が基台41に波及される場合には、それ
が基台41につながった部品に伝わって騒音発生の原因
となる。
【0036】しかし、ここでは電機子揺動体51と界磁
揺動体57とが接続した板ばね46、47のばねホルダ
45を、ばねホルダ支え42の弾性体44により基台4
1に対して振動絶縁して設けている。そのため、ばね定
数が小さい弾性体44で、高周波振動源である電機子揺
動体51及び界磁揺動体57側から基台41に伝わろう
とする振動を絶縁し減衰でき、それにより、基台41に
低い振動が伝わることを確実に防止できる。従って、こ
のシャトルモータ13は、基台41等の支持部に振動が
伝搬されることがなく、印字台10を高速かつショート
ストロークで往復直線運動させることができるととも
に、その際の振動および騒音を著しく低減できる。
【0037】また、このシャトルモータ13は、印字台
10及び取付金具31を含めた電機子揺動体51の振動
系と界磁揺動体57の振動系の固有振動数とが略等し
く、かつ、これらの振動数に近似した周波数の電流で駆
動する構成であるから、電機子揺動体51の振動と界磁
揺動体57の振動とを共振させることができる。そのた
め、小さな加振力により、電機子揺動体51及び界磁揺
動体57を大きな振幅で直線往復運動させることができ
る。そして、このように共振エネルギーを利用して振動
を増幅させるので、コイル53に流す電流量を少なくで
き、従って、消費電力を少なくすることができ、特にヘ
ッド数の多いカラープリンタに適用した場合に顕著な効
果が得られる。
【0038】このような構成のシャトル式インクジェッ
トプリンタの場合、ラインヘッド9として、例えばイン
クジェットノズルのピッチが50dpi程度の安価なラ
インヘッドを使用してドット密度が600dpiという
高画質印字を行うことが可能となる。すなわち、このラ
インヘッド9ではノズルピッチが50dpiでこれは
0.508mmであり、従って、用紙5を揺動する印字台
10の振幅は0.85mm以上あれば十分である。
【0039】1振動で2ラインの印字ができるので、A
4用紙では3543往復すればよい。これを30秒で印
刷する場合は、印字台10を118.1Hz で振動させ
ればよい。また、さらに高速な印字をさせたい場合に
は、印字台10を200Hz 、300Hz という高周波
振動が要求される。通常の加振源を用いたものでは軸受
部の摩擦損失やモータ内部でのヒステリシス損失などの
増加のため、消費電力が著しく増大してしまうという問
題が起こる。この点、このプリンタのシヤトルモータ1
3は、界磁揺動体57の周囲に空芯のコイル53が非接
触で設けられているので、摩擦損失やヒステリシス損失
などの増加が無く、高速化を容易に実現できる。
【0040】図10は電機子揺動体51及び界磁揺動体
57の振動周波数とストローク(振幅)との関係を示す
グラフで、両揺動体51,57間で最大ストロークが得
られる共振周波数にずれがあるが、電機子揺動体51に
適当な負荷を付けることで図11に示すように両揺動体
51,57間の最大ストロークが得られる共振周波数を
略一致させることができる。すなわち、印字台10及び
取付金具31を負荷として適当な質量に設定することで
両揺動体51,57間の最大ストロークが得られる共振
周波数を容易に一致させることができる。
【0041】また、ラインヘッドを揺動することがない
ので、インク供給管や配線などによる振動系への悪影響
が無く、揺動系の質量は常に一定しているので、常に正
確なドットピッチで印字ができる。また、ラインヘッド
を揺動することがないので、ヘッドの前面をカバーした
り、インクの吸引を行うメンテナンス機構部16の取付
けが容易に実現できる。また、ラインヘッドを揺動する
ことがないので、共通液室のインクが揺動して加速度が
作用することがないので、インクの飛翔不良が生じた
り、内圧変動による液適量の不揃いや飛翔ミスが発生す
ることもない。
【0042】なお、この実施の形態では、電機子揺動体
を円筒状とし、界磁揺動体を丸棒状としてが必ずしもこ
れに限定するものではなく、電機子揺動体を角筒状と
し、それに対応して界磁揺動体を角柱状としてもよい。
また、電機子揺動体のコイル部の数およびそれに対応す
る界磁揺動体の磁極数は任意に設定できる。また、この
実施の形態では、印字台を電機子揺動体に固定したが必
ずしもこれに限定するものではなく、界磁揺動体に固定
したものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】請求項1及び2記載の発明によれば、ラ
インヘッドを固定し、印字台を揺動させることで、常に
正確で良好な印字ができると共に高精細高速印字が実現
でき、しかも駆動に必要な消費電力を低減でき、また、
ラインヘッドのノズルのメンテナンス機構の取付けが容
易に実現できる。
【0044】また、請求項2記載の発明によれば、印字
台を固定した一方の揺動体の印字台を含めた質量とこの
揺動体を支持した弾性体とにより定まる固有振動数と、
他方の揺動体の質量とこの揺動体を支持した弾性体とに
より定まる固有振動数とを略等しく設定し、かつ、各揺
動体の駆動周波数も略等しくし設定しているので、高速
で印字台を駆動しても支点におけるゆらぎ振動がなく、
揺動体の振動を極めて少なくできるとともに、それに伴
い騒音も少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すシャトル式インクジ
ェットプリンタの全体構成図。
【図2】同実施の形態における印字台の構成を示す図。
【図3】同実施の形態における印字台の取付金具の構成
を示す図。
【図4】同実施の形態におけるシャトルモータへの印字
台の取付け状態を示す図。
【図5】同実施の形態におけるシャトルモータの構成を
一部切欠して示す斜視図。
【図6】同実施の形態におけるシャトルモータの構成を
示す縦断平面図。
【図7】同実施の形態における位置検出用スリット板の
構成を示す図。
【図8】同実施の形態におけるインクジェットノズルの
ピッチ、位置センサの出力、インク液滴の吐出し信号及
びドットピッチの関係を説明するための図。
【図9】同実施の形態における要部ブロック図。
【図10】同実施の形態において印字台及び取付金具の
負荷分を考慮しない場合の電機子揺動体及び界磁揺動体
の振動周波数とストロークとの関係を示すグラフ。
【図11】同実施の形態において印字台及び取付金具の
負荷分を考慮した電機子揺動体及び界磁揺動体の振動周
波数とストロークとの関係を示すグラフ。
【符号の説明】
5…用紙 9…ラインヘッド 10…印字台 11…給紙モータ 13…シャトルモータ 14…揺動機構 46…第1の板ばね(第1弾性体) 47…第2の板ばね(第2弾性体) 51…電機子揺動体 57…界磁揺動体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のインクジェットノズルをライン方
    向に配列してなるラインヘッドと、このラインヘッドに
    対向配置した印字台と、この印字台上に用紙を給紙する
    と共にこの印字台上の用紙を印字動作に応動して紙送り
    する給紙機構と、印字動作時前記印字台を用紙と共にこ
    の用紙の紙送り方向とは直交する方向に揺動する揺動機
    構とを備え、 前記揺動機構は、両端部を1対の第1弾性体で支持した
    電機子揺動体と、この電機子揺動体と同軸上に対向して
    配置し、両端部を1対の第2弾性体で支持した界磁揺動
    体とからなり、前記各揺動体の一方に前記印字台を固定
    したことを特徴とするシャトル式インクジェットプリン
    タ。
  2. 【請求項2】 印字台を固定した一方の揺動体の印字台
    を含めた質量とこの揺動体を支持した弾性体とにより定
    まる固有振動数と、他方の揺動体の質量とこの揺動体を
    支持した弾性体とにより定まる固有振動数とを略等しく
    設定し、かつ、前記各揺動体の駆動周波数も略等しくし
    設定したことを特徴とする請求項1記載のシャトル式イ
    ンクジェットプリンタ。
JP22013595A 1995-08-29 1995-08-29 シャトル式インクジェットプリンタ Pending JPH0957955A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006069162A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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