JPH0957086A - 界面活性剤水溶液中で用いられる高分子分散剤 - Google Patents

界面活性剤水溶液中で用いられる高分子分散剤

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JPH0957086A
JPH0957086A JP7233470A JP23347095A JPH0957086A JP H0957086 A JPH0957086 A JP H0957086A JP 7233470 A JP7233470 A JP 7233470A JP 23347095 A JP23347095 A JP 23347095A JP H0957086 A JPH0957086 A JP H0957086A
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JP
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mol
solution
polymer
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acrylic acid
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JP7233470A
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Yoshio Shimizu
喜雄 清水
Masanori Isoda
昌紀 磯田
Kiyoshi Nakayama
清 中山
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Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 界面活性剤水溶液中で、各種の粒子を効果的
に分散させる。アニオン界面活性剤を含む水溶液中で、
シリカ、アルミナ、ゼオライト、炭酸カルシウム、スメ
クタイト、カオリナイト、シリコンカーバイド等の比重
の大きな粒子を安定に分散させる。 【解決手段】 (A)カルボン酸基を有する水溶性のビ
ニルモノマー:25〜60モル%と、(B)アルコール
部分の炭素数4〜12のアクリル酸またはメタクリル酸
のエステルから選ばれる一種以上のビニルモノマー:1
〜15モル%と、(C)アクリル酸またはメタクリル酸
のメチルあるいはエチルエステル:30〜70モル%よ
りなる共重合体またはその中和物であり、(B)成分の
モル%の値に(B)成分のアルコール部分の炭素数の値
を掛けあわせた値βと、(A)成分のモル%の値αとの
比β/αが、1.33〜0.25である、界面活性剤水
溶液中で用いられる高分子分散剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、界面活性剤水溶液
中で作用する高分子分散剤、特に、シリカ、アルミナ、
スメクタイトあるいはゼオライト等の比重の大きな粒子
を、界面活性剤水溶液中で、就中アニオン界面活性剤を
含む水溶液中で、好適に分散しうる高分子分散剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水不溶性の各種の無機物の有機物の粒子
を水中に分散させる技術は、その有用性から、塗料、農
薬、土木、食品、トイレタリー等の多くの工業分野で応
用されてきた。これらの分野において、各種の界面活性
剤、水溶性無機塩、高分子分散剤が用いられいる。そし
て、これらの分散剤のうち、高分子分散剤が、分散安定
性の点で優れていることが、一般的に知られている(例
えば、高分子薬剤入門p.294三洋化成工業株式会社
発行)。
【0003】しかしながら、シリカ、アルミナやスメク
タイト、ゼオライト等の比重の大きな粒子を長期間、安
定に分散させるのは困難であり、特にこれらの粒子を、
界面活性剤水溶液中に分散させようとした場合に、比重
が大きいために界面活性剤単独では安定な分散系が得ら
れず、高分子を併用しても、高分子が界面活性剤と相互
作分を起こすために、やはり安定な分散系が得られない
場合がある。
【0004】比重の大きい無機物としてゼオライトを安
定に分散させる技術が、特開平3−254828号公報
に開示されている。しかし、ここに開示されているの
は、ゼオライトを水中に分散するものであり、界面活性
剤が共存する場合の効果は記載されていない。界面活性
剤を含む水溶液中に無機物を分散さる際に高分子分散剤
を用いる例が、液体クレンザー等で開示されている。例
えば、特開平1−242697号公報には部分架橋ポリ
アクリル酸を用いる例が、特開平2−155997号公
報には実施例から判断した実質上ポリアクリル酸ナトリ
ウムを用いる例が開示されているが、これらは、いずれ
も系の粘度を高くすることによって、無機粒子の沈降を
防止するものであり、高温での長期保存や、凍結−解凍
を繰り返した場合等の安定性に問題がある。そして、よ
り安定な分散系を得ることを目的として、特開平4−9
6999号公報、特開平4−103696号公報に部分
架橋ポリアクリル酸を用いる例が開示されているが、こ
れらは、いずれも系の安定性を高めるために、界面活性
剤として非イオン性の活性剤を用いるというものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、界面活性剤
水溶液中、特にアニオン界面活性剤を含む水溶液中で、
シリカ、アルミナ、スメクタイト、ゼオライト等の比重
の大きな粒子を安定に分散する高分子分散剤を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アニオン
界面活性剤が共存しても、シリカ、アルミナ、スメクタ
イト、ゼオライト等の比重の大きな粒子を安定に分散さ
せ得る高分子分散剤を提供するべく鋭意検討した結果、
特定の水溶性ビニルモノマーと、炭素鎖長の異なる2種
以上の(メタ)アクリル酸エステルを、それぞれ特定の
量で、且つ、水溶性ビニルモノマーと鎖長の長い(メ
タ)アクリル酸エステルを特定の比率で共重合さること
で目的の高分子分散剤が得られることを見い出し、本発
明を完成した。なお、「(メタ)アクリル」なる記載
は、アクリルとメタクリルの両者を総括して表記するも
のである。
【0007】本発明の界面活性剤水溶液中で用いられる
高分子分散剤は、(A)カルボン酸基を有する水溶性の
ビニルモノマー:25〜60モル%と、(B)アルコー
ル部分の炭素数4〜12のアクリル酸またはメタクリル
酸のエステルから選ばれる一種以上のビニルモノマー:
1〜15モル%と、(C)アクリル酸またはメタクリル
酸のメチルあるいはエチルエステル:30〜70モル%
よりなる共重合体またはその中和物であり、且つ、
(B)成分のモル%の値に(B)成分のアルコール部分
の炭素数の値を掛けあわせた値βと、(A)成分のモル
%の値αとの比β/αが、1.33〜0.25であるこ
とを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、(A)成分であ
るカルボン酸基を有する水溶性のビニルモノマーとして
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸等が挙げられる。これらのうち好ましい
のは、アクリル酸あるいはメタクリル酸であり、特に好
ましくはメタクリル酸である。また、アクリルアミド、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、平均重合度2〜30のポリオキシ
エチレングリコールとアクリル酸あるいはメタクリル酸
とのエステル、片方の末端が炭素数4以下のアルコール
とのエーテルになっている、平均重合度2〜30のポリ
オキシエチレングリコールとアクリル酸あるいはメタク
リル酸とのエステル等の水溶性ビニルモノマーを一部併
用することもできる。
【0009】(B)成分のビニルモノマーとしては、ア
クリル酸あるいはメタクリル酸のブチルエステル、ヘキ
シルエステル、シクロヘキシルエステル、2−エチルヘ
キシルエステル、ベンジルエステル、ラウリルエステル
等が挙げられ、好ましくは、アクリル酸のブチルエステ
ル、ヘキシルエステル、2−エチルヘキシルエステルが
用いられる。これらのエステルは2種類以上混合して用
いることもできる。
【0010】(C)成分は、アクリル酸あるいはメタク
リル酸のメチルエステルあるいはエチルエステルから選
ばれるが、好ましくは、アクリル酸のエステルであり、
特に好ましくは、アクリル酸のエチルエステルである。
【0011】本発明の高分子分散剤の作用機作は明確で
はないが、高分子を構成するモノマーユニットの親水性
と疎水性のバランスが極めて重要であり、(A)成分の
水溶性ビニルモノマーの共重合体中の比率は25〜60
モル%、好ましくは30〜50モル%である。(A)成
分が25モル%未満の場合には、カルボン酸基をアルカ
リで中和したとしても、得られた共重合体が界面活性剤
を含む水に溶解しないため好ましくない。一方(A)成
分が60モル%を超えると、分散効果が低下するため好
ましくない。(B)成分のビニルモノマーの比率は1〜
15モル%、好ましくは2〜10モル%である。1モル
%未満では、分散効果が低下し、15モル%を超えると
共重合体が界面活性剤水溶液に溶けない場合があり好ま
しくないからである。また、(C)成分の比率は30〜
75モル%、好ましくは、45〜65モル%である。3
0モル%以下では、分散効果が低下し、75モル%を超
えると界面活性剤水溶液に溶けなくなり好ましくないか
らである。
【0012】そして、本発明においては、(A)成分と
(B)成分の比率も重要であり、(B)成分のモル%の
値に(B)成分のアルコール部分の炭素数の値を掛けあ
われた値βと、(A)成分のモル%αの値との比β/α
が、1.33〜0.25であること、好ましくは、1.
0〜0.3、特に好ましくは、0.8〜0.4であるこ
とが必要である。この比率が、この範囲をはずれた場合
には、分散効果が低下するので好ましくない。(B)成
分がアクリル酸ブチルの場合に、この比率を例示する
と、例えばアクリル酸ブチルを10モル%用いるとすれ
ば、炭素数が4なので、β値は10×4=40となり、
(A)成分は30モル%以上用いる必要のあること、逆
に、アクリル酸ブチルが2モル%であるとすれば(A)
成分は、32モル%以下でなければならないことを表わ
している。
【0013】本発明の高分子分散剤の分子量は特に限定
されないが、通常、重量平均で5000〜200万、好
ましくは、5万〜100万の範囲にある。本発明の高分
子分散剤を使用するときには、(A)成分のカルボン酸
基は通常中和された塩の形で使用される。中和には、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の
アルカリ金属の水酸化物や、アンモニア、アルカノール
アミン、アルキルアルカノールアミン等のアミン類を用
いることができる。
【0014】本発明の高分子分散剤を製造する方法は特
に限定されず、溶液重合、乳化重合、沈殿重合等の方法
が用いられるが、得られた高分子分散剤の取り扱いの容
易さから、乳化重合が好ましく用いられる。乳化重合を
行う場合、使用する乳化剤は特に限定されず、通常、乳
化重合に使用される乳化剤、例えば、ポリエチレングリ
ール(平均重合度5〜50)ラウリルエーテル硫酸塩や
アルキルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン性の活性
剤、ノニルフェニルエーテルのエチレンオキシド付加体
等の非イオン性の活性剤あるいはポリビニルアルコー
ル、スルホン酸基やカルボン酸基を有するアニオン変性
ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等
の高分子系乳化剤が使用される。
【0015】溶液重合を行う場合、性質の異なる複数の
ビニルモノマーを溶解するため、重合溶媒として、エタ
ノール、イソプロパノール、アセトンあるいはジオキサ
ンと水との混合溶媒が使用される。重合開始剤は特に限
定されず、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−
アミジノプロパン)塩酸塩等のアゾ化合物を用いること
ができる。開始剤の使用量も特に限定されず、通常、全
モノマー量に対して、0.1モル%〜5モル%である。
重合温度は、重合方法や用いる開始剤の種類等による異
なるが、通常50〜90℃、時間は、通常2〜8時間で
ある。
【0016】
【発明の効果】本発明により得られた高分子分散剤は、
界面活性剤水溶液中で、各種の粒子を効果的に分散させ
ることができる。中でも、アニオン界面活性剤を含む水
溶液中で、シリカ、アルミナ、ゼオライト、炭酸カルシ
ウム、スメクタイト、カオリナイト、シリコンカーバイ
ド等の比重の大きな粒子を安定に分散させることができ
るので、液体ヘビー洗剤、液体クレンザー、シャンプ
ー、台所用洗剤等の分野で好適に用いることができる。
また、本発明の高分子分散剤は、構造中に疎水基を有す
るため、疎水性の粒子や液体、例えば、オイル状やグリ
ース状のシリコン、ポリスチレン粒子、ポリ酢酸ビニル
粒子等も効果的に分散させることもできる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 撹拌機、環流冷却管、温度計、モノマー滴下口および窒
素導入管を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコ
に、ポリエチレングリコール(平均重合度7)ラウリル
エーテル硫酸ナトリウムの25%水溶液10gを秤取
り、イオン交換水500gを加え、撹拌して、均一溶液
にした。一方、500ml容のビーカーに、メタクリル
酸75.3g、アクリル酸ブチル16gおよびアクリル
酸エチル150gを秤取り、かき混ぜて均一なモノマー
溶液を調製した(メタクリル酸、アクリル酸ブチルおよ
びアクリル酸エチルのモル比は、35/5/60にな
る)。また、β/α値は0.57となる。100ml容
のビーカーに、過硫酸アンモニウム5.7gを秤取り、
イオン交換水60gを加えて溶解し、開始剤溶液を調製
した。
【0018】85℃の湯浴で加温を始めるとともに、モ
ノマー溶液の内の12.1g(全モノマーの5%に相当
する)を添加し、窒素導入管より窒素の導入を開始し
た。内温が75℃になった時点で、開始剤溶液59.1
g(全量の90%の相当)を添加し、重合を開始した。
20分後、滴下ポンプを用いて、残りのモノマーの滴下
を開始し、3時間で滴下を完了した。モノマーの滴下が
終了した時点で、残りの開始剤溶液を添加し、更に2時
間撹拌を続け、重合を終了した。
【0019】得られたポリマーエマルジョンの固形分
は、29.1%、また、得られたポリマーの分子量をG
PCを用いて(分子量の標準としてポリアクリル酸ナト
リウムを使用)求めたところ、重合平均で48万であっ
た。得られたポリマーエマルジョン16.9g(固形分
で5gに相当)を取り、イオン交換水140gを加え、
かき混ぜながら、一規定の水酸化ナトリウムを添加して
ポリマーを溶解し、pH7の水溶液とし、イオン交換水
を加えて全量を200gに調整して、分散試験用ポリマ
ー水溶液とした。
【0020】実施例2 撹拌機、環流冷却管、温度計、モノマー滴下口、開始剤
滴下口および窒素導入管を取り付けた1リットルのセパ
ラブルフラスコに、エタノール185gおよびイオン交
換水185gを秤取り、窒素を導入しながら、80℃の
湯浴で加温した。一方、500ml容のビーカーにアク
リル酸54g、アクリル酸ブチル16gおよびアクリル
酸エチル162.5gを秤取り、かき混ぜて均一なモノ
マー溶液を調製した(メタクリル酸、アクリル酸ブチル
およびアクリル酸エチルのモル比は、30/5/65に
なる)。また、β/α値は0.67となる。100ml
容にビーカーに、アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸
塩6.1gを秤取り、イオン交換水30gを加えて溶解
した後、更にエタノール30gを加え、均一な開始剤溶
液を調製した。
【0021】セパラブルフラスコ中の溶液の温度が75
℃になった時点で、滴下ポンプを用いて、モノマー溶液
と開始剤溶液の滴下を、それぞれ開始した。2時間かけ
て滴下を終了した後、アゾビス(イソブチルアミジン)
塩酸塩0.67gをイオン交換水10gに溶解した液を
加え、更に2時間撹拌を続け、重合を終了した。得られ
たポリマー溶液の固形分は33.8%、得られたポリマ
ーの重量平均分子量は8.5万であった。得られたポリ
マーを減圧下に加熱乾燥した後、粉砕してポリマー粉末
を得た。ポリマー粉末5gを取り、イオン交換水150
gを加え、かき混ぜながら、1規定の水酸化ナトリウム
を添加してポリマーを溶解し、pH7の水溶液とし、イ
オン交換水を加えて全量を200gに調整して、分散試
験用ポリマー水溶液とした。
【0022】実施例3 実施例1あるいは実施例2で得られた分散試験用ポリマ
ー水溶液に、イオン交換水95g、ポリエチレングリコ
ール(平均重合度7)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム
(LES−Na)の25%水溶液200gを入れ、均一
に溶解した。次いで、スメクタイト(ストークス径2μ
m以下)5gを添加し、ホモミキサーで5分間かき混ぜ
てスメクタイトの分散液を調製した。得られた分散液5
0mlを、目盛り付き試験管に入れ、25℃および50
℃で放置した場合あるいは凍結後融解した場合の分散安
定性を評価した。評価結果は、以下の基準に従って判定
した。結果を表1に示す なお、凍結後融解試験は、零下15℃の冷凍庫に15時
間保存して凍結させた後に取り出し、25℃の水浴中で
融解させることで実施した。そして、評価が◎あるいは
○の場合は、この操作を3度繰り返した。 判定基準 ◎:発生する上澄みが2ml未満である。 ○:発生する上澄みが2ml〜4ml未満である。 △:発生する上澄みが4ml〜10ml未満である。 ×:発生する上澄みが10ml以上である。
【0023】
【表1】 表1:評価結果 条 件 実施例1のポリマー 実施例2のポリマー 25℃−4週間 ◎ ◎ 50℃−1週間 ◎ ○ 凍結後融解(1回) ◎ ○ 凍結後融解(3回) ◎ ○
【0024】実施例4 撹拌機、環流冷却管、温度計、モノマー滴下口、開始剤
滴下口および窒素導入管を取り付けた1リットルのセパ
ラブルフラスコに、アセトン216gおよびイオン交換
水144gを秤取り、窒素を導入しながら、65℃の湯
浴で加温した。一方、500ml容のビーカーにアクリ
ル酸72g、アクリル酸2−エチルヘキシル13.8g
およびメタアクリル酸メチル142.5gを秤取り、か
き混ぜて均一なモノマー溶液を調製した(アクリル酸、
アクリル酸2−エチルヘキシルおよびメタクリル酸メチ
ルのモル比は、40/3/57になる)。また、β/α
値は0.6である。100ml容にビーカーに、アゾビ
ス(イソブチルアミジン)塩酸塩6.1gを秤取り、イ
オン交換水24gを加えて溶解した後、更にアセトン3
6gを加え、均一な開始剤溶液を調製した。
【0025】セパラブルフラスコ中の溶液の温度が、5
0℃になった時点で、滴下ポンプを用いて、モノマー溶
液と開始剤溶液の滴下を、それぞれ開始した。3時間か
けて滴下を終了した後、アゾビス(イソブチルアミジ
ン)塩酸塩0.67gをイオン交換水10gに溶解した
液を加え、更に2時間撹拌を続け、重合を終了した。
【0026】得られたポリマー溶液の固形分は33.2
%、重量平均分子量は11万であった。得られたポリマ
ー溶液を減圧下に加熱乾燥した後、粉砕してポリマー粉
末を得、その10gを秤取り、イオン交換水150gを
加え、2規定の水酸化ナトリウムを添加して溶解し、p
H7の水溶液とし、全量を200gに調整し、分散試験
用ポリマー溶液とした。このポリマー溶液に、イオン交
換水62g、アルファオレフィン酸ナトリウム(ライオ
ン(株)社製、リポランLB−440、有効成分36
%)138gを入れ、均一に溶解した。次いで、ゼオラ
イト(平均粒径2μm)100gを添加し、ホモミキサ
ーで5分間かき混ぜて分散液を調整し、以下実施例3と
同様にして、分散安定性を評価した。結果を表2に示
す。
【0027】
【表2】
【0028】実施例5 撹拌機、環流冷却管、温度計、モノマー滴下口および窒
素導入管を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコ
に、アニオン変性ポリビニルアルコール(日本合成
(株)社製ゴーセランL−3266)24.1gを秤取
り、イオン交換水520gを加え、50℃の湯浴で加温
しながら、撹拌し、溶解した。一方、500ml容のビ
ーカーに、メタクリル酸96.8g、アクリル酸ブチル
32gおよびメタアクリル酸メチル112.5gを秤取
り、かき混ぜて均一なモノマー溶液を調製した(メタク
リル酸、アクリル酸ブチルおよびメタクリル酸メチルの
モル比は、45/10/45になる)。また、β/α値
は0.89となる。100ml容のビーカーに、アゾビ
ス(イソブチルアミジン)塩酸塩10.2gを秤取り、
イオン交換水60gを加えて溶解し、開始剤溶液を調製
した。
【0029】アニオン変性ポリビニルアルコールが、均
一に溶解したことを確認した後、モノマー溶液の内の2
4.1g(全モノマーの10%に相当)を添加し、窒素
導入管より窒素の導入を開始するとともに、湯浴の温度
を90℃に昇温した。内温が80℃になった時点で、開
始剤溶液63.2g(全量の90%の相当)を添加し、
重合を開始した。20分後、滴下ポンプを用いて、残り
のモノマーの滴下を開始し、2時間で滴下を完了した。
モノマーの滴下が終了した時点で、残りの開始剤溶液を
添加し、更に2時間撹拌を続け、重合を終了した。
【0030】得られたポリマーエマルジョンの固形分は
30.7%、重量平均分子量は55万であった。得られ
たポリマーエマルジョン32.6g(固形分10gに相
当)に秤取り、ポリエチレングリコールラウリルエーテ
ル硫酸ナトリウムの30%水溶液350gを加え、かき
混ぜながら、2規定の水酸化ナトリウムを添加してポリ
マーを溶解し、pH7の均一溶液を調製した。次いで、
シリカ粉末(平均粒子径2μm)50gを添加し、イオ
ン交換水を加えて全量を500gとした後、ホモミキサ
ーで10分間かき混ぜて、分散液を調製した。この分散
液について、実施例3の方法に従って、分散安定性を評
価した。結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】実施例6〜9、比較例1〜4 使用するモノマーの種類および量を変えて、実施例1と
同様にして重合を行い、分散試験用ポリマー水溶液を調
整した。次いで、実施例3と同様にして分散安定性を評
価した。結果を表4にまとめて示す。
【0033】
【表4】 表4: 安定性評価結果 共重合組成 β/α 分子量 25℃ 50℃ 凍結融解 凍結融解 (モル%) *1 (万) 4週間 1週間 (1回) (3回) 実施例 6 MAc/2EHA/EA 0.6 48 ◎ ◎ ◎ ○ =40/3/64 実施例 7 MAc/BA/2EHA/ 1.0 55 ◎ ○ ○ ○ EA=36/5/2/57 実施例 8 MAc/BA/MA 1.2 63 ◎ ○ ○ △ =40/12/48 実施例 9 MAc/BA/EA 0.32 52 ◎ ○ ○ △ =50/4/46 実施例10 MAc/LA/MA 0.69 35 ◎ ○ ○ △ =35/2/63 比較例 1 MAc/BA/EA 1.5 39 ◎ ○ △ × =40/15/45 比較例 2 MAc/BA/EA 0.16 50 ○ △ × − =50/2/48 比較例 3 MAc/BA/2EHA/ 1.76 42 ○ △ △ × EA=63/2/5/30 比較例 4 MAc/BA/EA 1.27 54 得られたポリマーが不溶 =22/7/71 MAc:メタクリル酸 2EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル EA:アクリル酸エチル BA:アクリル酸ブチル MA:アクリル酸メチル LA:アクリル酸ラウリル *1)以下の数1の通り
【数1】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】しかしながら、シリカ、アルミナやスメク
タイト、ゼオライト等の比重の大きな粒子を長期間、安
定に分散させるのは困難であり、特にこれらの粒子を、
界面活性剤水溶液中に分散させようとした場合に、比重
が大きいために界面活性剤単独では安定な分散系が得ら
れず、高分子を併用しても、高分子が界面活性剤と相互
を起こすために、やはり安定な分散系が得られない
場合がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明の高分子分散剤を製造する方法は特
に限定されず、溶液重合、乳化重合、沈殿重合等の方法
が用いられるが、得られた高分子分散剤の取り扱いの容
易さから、乳化重合が好ましく用いられる。乳化重合を
行う場合、使用する乳化剤は特に限定されず、通常、乳
化重合に使用される乳化剤、例えば、ポリエチレングリ
コール(平均重合度5〜50)ラウリルエーテル硫酸塩
やアルキルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン性の活性
剤、ノニルフェニルエーテルのエチレンオキシド付加体
等の非イオン性の活性剤あるいはポリビニルアルコー
ル、スルホン酸基やカルボン酸基を有するアニオン変性
ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等
の高分子系乳化剤が使用される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】得られたポリマーエマルジョンの固形分
は、29.1%、また、得られたポリマーの分子量をG
PCを用いて(分子量の標準としてポリアクリル酸ナト
リウムを使用)求めたところ、重平均で48万であっ
た。得られたポリマーエマルジョン16.9g(固形分
で5gに相当)を取り、イオン交換水140gを加え、
かき混ぜながら、一規定の水酸化ナトリウムを添加して
ポリマーを溶解し、pH7の水溶液とし、イオン交換水
を加えて全量を200gに調整して、分散試験用ポリマ
ー水溶液とした。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)カルボン酸基を有する水溶性のビ
    ニルモノマー:25〜60モル%と、 (B)アルコール部分の炭素数4〜12のアクリル酸ま
    たはメタクリル酸のエステルから選ばれる一種以上のビ
    ニルモノマー:1〜15モル%と、 (C)アクリル酸またはメタクリル酸のメチルあるいは
    エチルエステル:30〜70モル%よりなる共重合体ま
    たはその中和物であり、 且つ、(B)成分のモル%の値に(B)成分のアルコー
    ル部分の炭素数の値を掛けあわせた値βと、(A)成分
    のモル%の値αとの比β/αが、1.33〜0.25で
    あることを特徴とする、界面活性剤水溶液中で用いられ
    る高分子分散剤。
JP7233470A 1995-08-19 1995-08-19 界面活性剤水溶液中で用いられる高分子分散剤 Pending JPH0957086A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062952A (ja) * 2004-07-27 2006-03-09 Mizusawa Ind Chem Ltd 貯蔵安定性に優れたシリカの水性スラリー
KR100712977B1 (ko) * 2005-04-25 2007-05-02 롬 앤드 하아스 컴패니 라텍스와 에스테르의 상용화

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JP2006062952A (ja) * 2004-07-27 2006-03-09 Mizusawa Ind Chem Ltd 貯蔵安定性に優れたシリカの水性スラリー
KR100712977B1 (ko) * 2005-04-25 2007-05-02 롬 앤드 하아스 컴패니 라텍스와 에스테르의 상용화

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