JPH09564U - 修正具付き筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 未使用時に修正剤出没孔を閉塞して、ゴミの
付着と修正剤の劣化を防止すると共に、見映えを良くす
る。 【構成】 先方に筆記部を備えた先軸の後端に修正具が
配設された修正具付き筆記具に於いて、二部材を合わせ
て構成されるキャップの内孔に螺旋溝を備え、螺旋溝の
外側にガイド溝を形成して、ガイド溝にはキャップの外
周に突出した操作体と連動する帯状のシャッターが前後
動可能に嵌装され、シャッターの前後動でキャップ後端
の修正剤出没孔が開閉可能と成され、上記螺旋溝の内側
には後方にスリットと前方に軸部を有した内筒が挿入さ
れて、内筒がキャップに対して回転可能で抜け止めさ
れ、更に内筒の内孔部には修正剤の挟着部と前方の筒部
の側面に突起を有した修正剤ホルダーが前後動可能で突
起をスリットと螺旋溝に嵌入させて、内筒の軸部を先軸
と回転方向で一体に接合して、上記修正剤出没孔を開放
状態として、先軸に対してキャップを回転した時に固形
の修正剤がキャップ後端の修正剤出没孔から出没可能と
なる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、筆記具の後端に配設され、回転することで固形の修正剤を繰り出す ようにした所謂修正具付き筆記具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、先軸に対しキャップを回転させて後端から太径の消しゴムを繰り出し、 先軸に対し後端をノックして芯を繰り出すようにしたシャープペンシルが知られ ている。従来のものは、スリットを有した内筒の後端に大径の天冠部が形成され ており、スリットより内筒内に側面に突起を有した消しゴムホルダーが嵌装され る。キャップは後端より内孔に螺旋溝を有し、前端内孔には段部が設けられてい る。キャップの後端より、内筒は適宜回転させながら消しゴムホルダーの突起を 螺旋溝に嵌装させて挿入され、天冠部の前端をキャップの後端に当接させた状態 で内筒前方の軸部側面に設けた弾性片の突起をキャップ内孔の段部に係止させる か、リングを軸部に圧入固着して段部に係止させ、キャップを天冠部と段部の間 で挟着してキャップに対して内筒を回転自在で抜け止めする。ところで、従来の ものは常時後端孔が開放状態にある為に、消しゴムにゴミが付着したり、消しゴ ムの滓が外部にこぼれたりする問題と露出している為に消しゴムが劣化する問題 がある。又、消しゴムが露出していることで見映えが悪い問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来例の問題点を解決したボールペン筆記用の固形の修正剤や シャープペンシル筆記用の消しゴムを繰り出し可能とした修正具付き筆記具を提 供可能とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する為に案出された本考案の修正具付き筆記具は、先方に筆記 部を備えた先軸の後端に修正具が配設された修正具付き筆記具に於いて、二部材 を合わせて構成されるキャップの内孔に螺旋溝を備え、螺旋溝の外側にガイド溝 を形成して、ガイド溝にはキャップの外周に突出した操作体と連動する帯状のシ ャッターが前後動可能に嵌装され、シャッターの前後動でキャップ後端の修正剤 出没孔が開閉可能と成され、上記螺旋溝の内側には後方にスリットと前方に軸部 を有した内筒が挿入されて、内筒がキャップに対して回転可能で抜け止めされ、 更に内筒の内孔部には修正剤の挟着部と前方の筒部の側面に突起を有した修正剤 ホルダーが前後動可能で突起をスリットと螺旋溝に嵌入させて、内筒の軸部を先 軸と回転方向で一体に接合して、上記修正剤出没孔を開放状態として、先軸に対 してキャップを回転した時に固形の修正剤がキャップ後端の修正剤出没孔から出 没可能となるように構成されてなる。

【０００５】

【実施例】

図１乃至図３は本考案の実施例を示している。先ず、修正具付き筆記具は、キ ャップ４、内筒１４、修正剤ホルダー２３の部材を組み合わせて構成され、キャ ップ４は半筒体状の二部材を合わせて筒体を形成するように設けられており、一 方の合わせ面には所要箇所で嵌着孔１３ａ〜１３ｇが適宜設けられ、他方の合わ せ面にはそれと迎合して一体の筒体を形成するように嵌着突部（図示せず）が設 けられている。又、キャップ４は先方に先軸１の後端外周に被嵌する内孔６と凹 溝７を有し、凹溝７の後方に螺旋溝５が形成され、螺旋溝５の後端には傾斜状の 当接部８を有して後端に開口した消しゴム出没孔１２が設けられている。又、螺 旋溝５の一方の外側にはスリット状のガイド溝１０が形成され、後端の修正剤出 没孔１２の近傍にはガイド溝の屈曲部１０｀が設けられている。又キャップ４の 一側には合わせ面で形成される切り窓９がガイド溝１０と軸方向に平行して形成 されている。

【０００６】 内筒１４は、固形の修正剤２８を挿通する孔部と共にキャップ４の当接部８に 略当接するやはり傾斜状の後端部１６を有し、略中央の段部１４｀から後端部１ ６に向けて長いスリット１５が穿設されている。又、前方には先軸１の後端孔に 回転方向で一体に係合する軸部１８を有し、軸部１８の内孔にはボールペン等の チューブ３の外周部が適宜に止着され、更に、チューブ３の後端に当接する仕切 り部１９が設けられている。又、軸部１８の後方外周には前記キャップの凹溝７ に嵌入する鍔部１７が設けられている。又、修正剤ホルダー２３は後方に修正剤 ２８の一端を挟着する一対の弾性片２６とその内面には修正剤２８の外面に適宜 食い込む係止突起２７を有し、前方の筒部２４の側面には弾性片２６と同軸上で 一対の突起２５が形成されている。

【０００７】 前記、内筒１４の内孔部に、スリット１５の後端より修正剤ホルダー２３を嵌 装して突起２５と弾性片２６をスリット内に嵌入させると共に、修正剤ホルダー ２３の後端に修正剤２８が止着され、内筒１４をキャップ４の一方の半筒体に挿 入して鍔部１７を凹溝７に嵌入させる。又、このとき修正剤ホルダー２３の前端 は内筒１４のスリット前端の段部１４｀に当接した状態で突起２５が螺旋溝５に 嵌入される。又更に、前記ガイド溝１０に操作体２０のシャッター２２が嵌装さ れる。操作体２０はクリップ２１の基部２１｀の下部に屈曲自在に弾性変位する 帯状のシャッター２２が一体に形成され、（別体に形成される場合もある）基部 ２１｀の側面が前記キャップの切り窓９に嵌装して前後動可能となり、操作体２ ０の前後動でシャッター２２の後方部はガイド溝１０を摺動し、屈曲部１０｀で 変形されて修正剤出没孔１２が開閉可能となる。

【０００８】 この状態で、他方の半筒体が合わされて一体のキャップ筒体に嵌着される。以 上によって、内筒１４はキャップ４に対して回転自在で抜け止めされ、内筒１４ の軸部１８が先軸１の後端孔に回転止めされると共にチューブ３に止着される。 尚、内筒１４のスリット１５を有した筒部は華奢で変形し易いが、上記傾斜状の 当接部８と後端部１６の迎合により内方への変形が防止され取付け後は安定化す る。

【０００９】 ところで、前記先軸１の前方にはボールペンが配設されている。その構造に付 いては本考案の要旨ではないので説明を省略する。又、後端のノックにより筆記 先端部が軸先より出没するボールペンも適用可能である。又、ゴムラテックス系 の消せるボールペンとした場合には消しゴムが取付け可能である。

【００１０】

【作用】

先ず、図１に示すように操作体２０を前方に摺動すると修正剤出没孔１２が開 口する。この状態で先軸１に対しキャップ４を左右に回転すると修正剤２８が修 正剤出没孔１２から出没する。又、携帯時には、修正剤２８を没入した上で操作 体２０を後方に摺動するとシャッター２２が摺動して修正剤出没孔１２を閉塞す る。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の修正具付き筆記具の構成及び作用は以上の如くであり、未使用時に修 正剤出没孔が閉塞されるので修正剤にゴミが付着したり、修正剤の滓が外部にこ ぼれたりする問題がなく、又、修正剤が露出していないので劣化の問題も防止さ れる。又、修正剤出没孔が閉塞されるので見映えがよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例である修正具付き筆記具を示し
た要部の縦断面図で、修正剤が適量突出した状態となっ
ている。

【図２】修正剤を収納して、シャッターで修正剤出没孔
が閉塞された状態を示した要部の縦断面図である。

【図３】キャップの後方より見た図で、二部材のキャッ
プ半筒体を合わせて一体のキャップ筒体となした状態を
示している。

【符号の説明】

１ 先軸 ２ 内孔 ３ チューブ ４ キャップ ５ 螺旋溝 ６ 内孔 ７ 凹溝 ８ 当接部 ９ 切り窓 １０ ガイド溝 １０｀ 屈曲部 １１ 段部 １２ 修正剤出没孔 １３ａ〜ｇ 嵌着孔 １４ 内筒 １４｀ 段部 １５ スリット １６ 後端部 １７ 鍔部 １８ 軸部 １９ 仕切り部 ２０ 操作体 ２１ クリップ ２１｀ 基部 ２２ シャッター ２３ 修正剤ホルダー ２４ 筒部 ２５ 突起 ２６ 弾性片 ２７ 係止突起 ２８ 修正剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先方に筆記部を備えた先軸の後端に修正
   具が配設された修正具付き筆記具に於いて、二部材を合
   わせて構成されるキャップの内孔に螺旋溝を備え、螺旋
   溝の外側にガイド溝を形成して、ガイド溝にはキャップ
   の外周に突出した操作体と連動する帯状のシャッターが
   前後動可能に嵌装され、シャッターの前後動でキャップ
   後端の修正剤出没孔が開閉可能と成され、上記螺旋溝の
   内側には後方にスリットと前方に軸部を有した内筒が挿
   入されて、内筒がキャップに対して回転可能で抜け止め
   され、更に内筒の内孔部には修正剤の挟着部と前方の筒
   部の側面に突起を有した修正剤ホルダーが前後動可能で
   突起をスリットと螺旋溝に嵌入させて、内筒の軸部を先
   軸と回転方向で一体に接合して、上記修正剤出没孔を開
   放状態として、先軸に対してキャップを回転した時に固
   形の修正剤がキャップ後端の修正剤出没孔から出没可能
   となるように構成されたことを特徴とする修正具付き筆
   記具。