JPH095514A - 液晶ディスプレイ用カラーフィルタ - Google Patents
液晶ディスプレイ用カラーフィルタInfo
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- JPH095514A JPH095514A JP9831596A JP9831596A JPH095514A JP H095514 A JPH095514 A JP H095514A JP 9831596 A JP9831596 A JP 9831596A JP 9831596 A JP9831596 A JP 9831596A JP H095514 A JPH095514 A JP H095514A
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- color filter
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- electrically insulating
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造過程で液晶駆動用透明電極にクラックや
剥離が生じにくく、かつ製造後においても経時的に液晶
駆動用透明電極にクラックや剥離が生じることが起きに
くい液晶ディスプレイ用カラーフィルタを提供する。 【解決手段】 電気絶縁性透明基板と、この電気絶縁性
透明基板の上に所定のパターンで配置された複数種の着
色層と、これらの着色層の上、前記電気絶縁性透明基板
と前記複数種の着色層との間、又は前記電気絶縁性透明
基板の着色層とは反対面に設けられた液晶駆動用透明電
極とを少なくとも備え、かつ、前記液晶駆動用透明電極
が主要なカチオン元素として亜鉛元素およびインジウム
元素を含有する非晶質酸化物からなり、非晶質酸化物に
おける亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/(Zn
+In)が0.1以上0.2未満であることを特徴とす
る。
剥離が生じにくく、かつ製造後においても経時的に液晶
駆動用透明電極にクラックや剥離が生じることが起きに
くい液晶ディスプレイ用カラーフィルタを提供する。 【解決手段】 電気絶縁性透明基板と、この電気絶縁性
透明基板の上に所定のパターンで配置された複数種の着
色層と、これらの着色層の上、前記電気絶縁性透明基板
と前記複数種の着色層との間、又は前記電気絶縁性透明
基板の着色層とは反対面に設けられた液晶駆動用透明電
極とを少なくとも備え、かつ、前記液晶駆動用透明電極
が主要なカチオン元素として亜鉛元素およびインジウム
元素を含有する非晶質酸化物からなり、非晶質酸化物に
おける亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/(Zn
+In)が0.1以上0.2未満であることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶ディスプレイ用
のカラーフィルタに関する。
のカラーフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶ディスプレイでは、液晶の光
学的性質、光学部品、あるいは外部光源等を利用してカ
ラー表示を行っており、カラー表示を行うための光学部
品の一つとしてカラーフィルタが利用されている。この
カラーフィルタは、液晶パネル形成用の基板としても利
用する電気絶縁性透明基板と、この電気絶縁性透明基板
の上に所定のパターンで配置された複数種の着色層と、
これらの着色層の上、前記電気絶縁性透明基板と前記複
数種の着色層との間、又は前記電気絶縁性透明基板の着
色層とは反対面に設けられた液晶駆動用透明電極とを少
なくとも備えている。
学的性質、光学部品、あるいは外部光源等を利用してカ
ラー表示を行っており、カラー表示を行うための光学部
品の一つとしてカラーフィルタが利用されている。この
カラーフィルタは、液晶パネル形成用の基板としても利
用する電気絶縁性透明基板と、この電気絶縁性透明基板
の上に所定のパターンで配置された複数種の着色層と、
これらの着色層の上、前記電気絶縁性透明基板と前記複
数種の着色層との間、又は前記電気絶縁性透明基板の着
色層とは反対面に設けられた液晶駆動用透明電極とを少
なくとも備えている。
【0003】着色層は光源から出射された光のうちの特
定波長域の光を選択的に透過する層であり、マルチカラ
ー表示を行うかフルカラー表示を行うか等に応じて、分
光透過率特性が異なる複数種の着色層が用いられてい
る。例えば加法混色によりフルカラー表示を行う場合に
は、赤色波長域の分光透過率が高い着色層、緑色波長域
の分光透過率が高い着色層、および青色波長域の分光透
過率が高い着色層の計3種類が一般に利用されている。
定波長域の光を選択的に透過する層であり、マルチカラ
ー表示を行うかフルカラー表示を行うか等に応じて、分
光透過率特性が異なる複数種の着色層が用いられてい
る。例えば加法混色によりフルカラー表示を行う場合に
は、赤色波長域の分光透過率が高い着色層、緑色波長域
の分光透過率が高い着色層、および青色波長域の分光透
過率が高い着色層の計3種類が一般に利用されている。
【0004】これら複数種の着色層の配置パターンには
ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、四画素
配置型等があり、カラー液晶ディスプレイの動作モード
や性能等に応じて適宜使い分けられている。また、1つ
の着色層と他の着色層との間あるいは後述する透明保護
層の上等には、漏れ光によるコントラストや色純度の低
下を防止するために、金属クロムや着色フォトレジスト
等からなる遮光層が設けられることが多い。この遮光層
は、カラーフィルタを装備したカラー液晶ディスプレイ
を平面視したときに当該遮光層が画素間に位置するよう
に設けられ、その全体形状は一般にマトリックス状ある
いはストライプ状を呈する。
ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、四画素
配置型等があり、カラー液晶ディスプレイの動作モード
や性能等に応じて適宜使い分けられている。また、1つ
の着色層と他の着色層との間あるいは後述する透明保護
層の上等には、漏れ光によるコントラストや色純度の低
下を防止するために、金属クロムや着色フォトレジスト
等からなる遮光層が設けられることが多い。この遮光層
は、カラーフィルタを装備したカラー液晶ディスプレイ
を平面視したときに当該遮光層が画素間に位置するよう
に設けられ、その全体形状は一般にマトリックス状ある
いはストライプ状を呈する。
【0005】一方、前記液晶駆動用透明電極は、前記電
気絶縁性透明基板と上述した着色層と間に設けられる場
合もあるが、液晶表示素子のしきい電圧の上昇や立ち上
がりの急峻さの低下等を防止するうえから、上述した着
色層の上に直接または透明保護層を介して、あるいは前
記絶縁性透明基板の着色層とは反対面に、設けられるこ
とが多い。この液晶駆動用透明電極の形状は、カラー液
晶ディスプレイの動作モードや性能等に応じて異なり、
複数本のストライプ状や1枚の膜状等に形成される。な
お、前記透明保護層は、透明電極の平坦性や平滑性の向
上、着色層の保護等を目的として設けられるものであ
る。この液晶駆動用透明電極としては従来よりITO膜
が多用されている。それは、ITO膜は透明性や導電性
が高く、また、エッチング性も良好なためである。
気絶縁性透明基板と上述した着色層と間に設けられる場
合もあるが、液晶表示素子のしきい電圧の上昇や立ち上
がりの急峻さの低下等を防止するうえから、上述した着
色層の上に直接または透明保護層を介して、あるいは前
記絶縁性透明基板の着色層とは反対面に、設けられるこ
とが多い。この液晶駆動用透明電極の形状は、カラー液
晶ディスプレイの動作モードや性能等に応じて異なり、
複数本のストライプ状や1枚の膜状等に形成される。な
お、前記透明保護層は、透明電極の平坦性や平滑性の向
上、着色層の保護等を目的として設けられるものであ
る。この液晶駆動用透明電極としては従来よりITO膜
が多用されている。それは、ITO膜は透明性や導電性
が高く、また、エッチング性も良好なためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ITO
膜は熱的安定性や耐湿熱性が比較的低い。このため、液
晶駆動用透明電極としてITO膜を用いた液晶ディスプ
レイ用カラーフィルタ、特に液晶駆動用透明電極として
のITO膜を着色層の上に設けたタイプの液晶ディスプ
レイ用カラーフィルタには、製造過程で液晶駆動用透明
電極にクラックや剥離が生じ易いという難点や、製造後
においても経時的に液晶駆動用透明電極にクラックや剥
離が生じ易いという難点があった。
膜は熱的安定性や耐湿熱性が比較的低い。このため、液
晶駆動用透明電極としてITO膜を用いた液晶ディスプ
レイ用カラーフィルタ、特に液晶駆動用透明電極として
のITO膜を着色層の上に設けたタイプの液晶ディスプ
レイ用カラーフィルタには、製造過程で液晶駆動用透明
電極にクラックや剥離が生じ易いという難点や、製造後
においても経時的に液晶駆動用透明電極にクラックや剥
離が生じ易いという難点があった。
【0007】本発明の目的は、製造過程で液晶駆動用透
明電極にクラックや剥離が生じにくく、かつ製造後にお
いても経時的に液晶駆動用透明電極にクラックや剥離が
生じることが起きにくい液晶ディスプレイ用カラーフィ
ルタを提供することにある。
明電極にクラックや剥離が生じにくく、かつ製造後にお
いても経時的に液晶駆動用透明電極にクラックや剥離が
生じることが起きにくい液晶ディスプレイ用カラーフィ
ルタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、電気絶縁性
透明基板と、この電気絶縁性透明基板の上に所定のパタ
ーンで配置された複数種の着色層と、これらの着色層の
上、前記電気絶縁性透明基板と前記複数種の着色層との
間、又は前記電気絶縁性透明基板の着色層とは反対面に
設けられた液晶駆動用透明電極とを少なくとも備え、か
つ、前記液晶駆動用透明電極が主要なカチオン元素とし
て亜鉛元素およびインジウム元素を含有する非晶質酸化
物からなり、非晶質酸化物における亜鉛元素とインジウ
ム元素の原子比Zn/(Zn+In)が0.1以上0.
2未満であることを特徴とするものである。
明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、電気絶縁性
透明基板と、この電気絶縁性透明基板の上に所定のパタ
ーンで配置された複数種の着色層と、これらの着色層の
上、前記電気絶縁性透明基板と前記複数種の着色層との
間、又は前記電気絶縁性透明基板の着色層とは反対面に
設けられた液晶駆動用透明電極とを少なくとも備え、か
つ、前記液晶駆動用透明電極が主要なカチオン元素とし
て亜鉛元素およびインジウム元素を含有する非晶質酸化
物からなり、非晶質酸化物における亜鉛元素とインジウ
ム元素の原子比Zn/(Zn+In)が0.1以上0.
2未満であることを特徴とするものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、上述したよう
に、電気絶縁性透明基板と、この電気絶縁性透明基板の
上に所定のパターンで配置された複数種の着色層と、こ
れらの着色層の上、前記電気絶縁性透明基板と前記複数
種の着色層との間、又は前記電気絶縁性透明基板の着色
層とは反対面に設けられた液晶駆動用透明電極とを少な
くとも備えている。
液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、上述したよう
に、電気絶縁性透明基板と、この電気絶縁性透明基板の
上に所定のパターンで配置された複数種の着色層と、こ
れらの着色層の上、前記電気絶縁性透明基板と前記複数
種の着色層との間、又は前記電気絶縁性透明基板の着色
層とは反対面に設けられた液晶駆動用透明電極とを少な
くとも備えている。
【0010】このようなフィルタ構成自体は従来のもの
と同様であり、電気絶縁性透明基板としては液晶ディス
プレイ用カラーフィルタの基板としての利用が従来より
図られている種々の材質の基板を用いることができる。
電気絶縁性透明基板の具体例としては、青板ガラス、白
板ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ホウ硅酸ガ
ラス等の各種電気絶縁性透明ガラスや、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアリレート、非晶質ポリオレフィン、アリルジ
グリコールカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエーテル等の各種電気絶縁性ポリマー、あるい
は、前述の電気絶縁性透明ガラス等に前述の電気絶縁性
透明ポリマーをコーティングしたもの等が挙げられる。
電気絶縁性透明基板は、従来と同様に必ずしも板状であ
る必要性はなく、シート状やフィルム状であってもよ
い。
と同様であり、電気絶縁性透明基板としては液晶ディス
プレイ用カラーフィルタの基板としての利用が従来より
図られている種々の材質の基板を用いることができる。
電気絶縁性透明基板の具体例としては、青板ガラス、白
板ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ホウ硅酸ガ
ラス等の各種電気絶縁性透明ガラスや、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアリレート、非晶質ポリオレフィン、アリルジ
グリコールカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエーテル等の各種電気絶縁性ポリマー、あるい
は、前述の電気絶縁性透明ガラス等に前述の電気絶縁性
透明ポリマーをコーティングしたもの等が挙げられる。
電気絶縁性透明基板は、従来と同様に必ずしも板状であ
る必要性はなく、シート状やフィルム状であってもよ
い。
【0011】着色層としては、従来と同様に、目的とす
るカラーフィルタがマルチカラー表示用のものであるか
フルカラー表示用のものであるかに応じて、また、目的
とするカラーフィルタがどのような種類のバックライト
を装備した液晶ディスプレイに使用されるのか等に応じ
て、分光透過率特性が異なる複数種の着色層が適宜組合
わされて用いられる。これら複数種の着色層の各々の材
料は、目的とする着色層の分光透過率特性に応じて適宜
選択される他、着色層の形成方法等に応じても適宜選択
される。
るカラーフィルタがマルチカラー表示用のものであるか
フルカラー表示用のものであるかに応じて、また、目的
とするカラーフィルタがどのような種類のバックライト
を装備した液晶ディスプレイに使用されるのか等に応じ
て、分光透過率特性が異なる複数種の着色層が適宜組合
わされて用いられる。これら複数種の着色層の各々の材
料は、目的とする着色層の分光透過率特性に応じて適宜
選択される他、着色層の形成方法等に応じても適宜選択
される。
【0012】着色層の形成方法は特に限定されるもので
はなく、目的とするカラーフィルタに要求される精度等
に応じて、染色法、印刷法、分散法、電着法、ミセル電
解法、銀塩法等、従来より利用されている種々の方法の
中から適宜選択される。染色法により着色層を形成する
場合、その材料としては、例えば、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等に感
光剤を添加したものと酸性染料または反応性染料が用い
られ、印刷法により着色層を形成する場合には、例え
ば、プレポリマーに顔料および分散助剤を添加したもの
やインクが用いられる。また、分散法により着色層を形
成する場合には、例えば、透明感光性樹脂または透明樹
脂に染料、有機顔料、無機顔料等の着色材を分散させた
カラーレジン液が用いられ、電着法により着色層を形成
する場合には、例えば、顔料等の着色材とポリマーとを
所望の溶媒に分散させて得た電着液が用いられる。そし
て、ミセル電解法により着色層を形成する場合には、例
えば、所望の電気伝導度を有する水性媒体にミセル化剤
と疎水性色素とを分散させたものが用いられる。銀塩法
により着色層を形成する場合には、ハロゲン化銀を含む
カラー感光材料が用いられる。
はなく、目的とするカラーフィルタに要求される精度等
に応じて、染色法、印刷法、分散法、電着法、ミセル電
解法、銀塩法等、従来より利用されている種々の方法の
中から適宜選択される。染色法により着色層を形成する
場合、その材料としては、例えば、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等に感
光剤を添加したものと酸性染料または反応性染料が用い
られ、印刷法により着色層を形成する場合には、例え
ば、プレポリマーに顔料および分散助剤を添加したもの
やインクが用いられる。また、分散法により着色層を形
成する場合には、例えば、透明感光性樹脂または透明樹
脂に染料、有機顔料、無機顔料等の着色材を分散させた
カラーレジン液が用いられ、電着法により着色層を形成
する場合には、例えば、顔料等の着色材とポリマーとを
所望の溶媒に分散させて得た電着液が用いられる。そし
て、ミセル電解法により着色層を形成する場合には、例
えば、所望の電気伝導度を有する水性媒体にミセル化剤
と疎水性色素とを分散させたものが用いられる。銀塩法
により着色層を形成する場合には、ハロゲン化銀を含む
カラー感光材料が用いられる。
【0013】なお、電着法およびミセル電解法により着
色層を形成する場合には電着または電解を行うための透
明電極が必要であり、これらの方法では着色層は前記透
明電極の表面に形成される。これらの場合においては、
着色層の形成に用いた透明電極をそのまま液晶駆動用電
極として使用してもよく、後述するように、着色層の
上、又は前記電気絶縁性透明基板の着色層とは反対面
に、別途液晶駆動用電極を設けてもよい。着色層の形成
に用いた透明電極をそのまま液晶駆動用電極として使用
する場合は、電極材料として後述する所定の非晶質酸化
物を用いる。
色層を形成する場合には電着または電解を行うための透
明電極が必要であり、これらの方法では着色層は前記透
明電極の表面に形成される。これらの場合においては、
着色層の形成に用いた透明電極をそのまま液晶駆動用電
極として使用してもよく、後述するように、着色層の
上、又は前記電気絶縁性透明基板の着色層とは反対面
に、別途液晶駆動用電極を設けてもよい。着色層の形成
に用いた透明電極をそのまま液晶駆動用電極として使用
する場合は、電極材料として後述する所定の非晶質酸化
物を用いる。
【0014】着色層の配置パターンは特に限定されるも
のではなく、従来と同様に、目的とするカラーフィルタ
をどのような動作モードあるいは性能の液晶ディスプレ
イに利用するのか等に応じて、ストライプ型、モザイク
型、トライアングル型、四画素配置型等に適宜配置され
る。
のではなく、従来と同様に、目的とするカラーフィルタ
をどのような動作モードあるいは性能の液晶ディスプレ
イに利用するのか等に応じて、ストライプ型、モザイク
型、トライアングル型、四画素配置型等に適宜配置され
る。
【0015】本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィル
タでは、上述した複数種の着色層の上、前記電気絶縁性
透明基板と上記複数種の着色層との間、又は前記電気絶
縁性透明基板の着色層とは反対面に液晶駆動用透明電極
が設けられており、この液晶駆動用透明電極は、主要な
カチオン元素として亜鉛元素およびインジウム元素を含
有する非晶質酸化物からなる。
タでは、上述した複数種の着色層の上、前記電気絶縁性
透明基板と上記複数種の着色層との間、又は前記電気絶
縁性透明基板の着色層とは反対面に液晶駆動用透明電極
が設けられており、この液晶駆動用透明電極は、主要な
カチオン元素として亜鉛元素およびインジウム元素を含
有する非晶質酸化物からなる。
【0016】本発明において、この非晶質酸化物におけ
る亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/(Zn+I
n)は、0.1以上0.2未満である。前記原子比が
0.1未満のものは結晶質になり易くなり、結晶質化に
伴ってクラックやシワが生じ易くなる。また、原子比が
0.2以上になると導電性が低下する傾向がある。
る亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/(Zn+I
n)は、0.1以上0.2未満である。前記原子比が
0.1未満のものは結晶質になり易くなり、結晶質化に
伴ってクラックやシワが生じ易くなる。また、原子比が
0.2以上になると導電性が低下する傾向がある。
【0017】この非晶質酸化物は、亜鉛元素およびイン
ジウム元素以外のカチオン元素として、正三価以上の原
子価を有する第3の元素を1種以上含んでいてもよい。
この第3の元素の種類は正三価以上の原子価を有するも
のであれば特に限定されないが、例えば錫、アルミニウ
ム、アンチモン、ガリウム、ゲルマニウムが挙げられ
る。第3の元素を含有させることにより、非晶質酸化物
の導電性を向上させることができるが、全カチオン元素
の総量に占める第3の元素の合量の割合が20at%を超
えるとイオンの散乱により導電性が低下し易くなる。こ
のため、第3の元素の合量の割合は全カチオン元素の総
量に対して20at%以下とすることが好ましい。
ジウム元素以外のカチオン元素として、正三価以上の原
子価を有する第3の元素を1種以上含んでいてもよい。
この第3の元素の種類は正三価以上の原子価を有するも
のであれば特に限定されないが、例えば錫、アルミニウ
ム、アンチモン、ガリウム、ゲルマニウムが挙げられ
る。第3の元素を含有させることにより、非晶質酸化物
の導電性を向上させることができるが、全カチオン元素
の総量に占める第3の元素の合量の割合が20at%を超
えるとイオンの散乱により導電性が低下し易くなる。こ
のため、第3の元素の合量の割合は全カチオン元素の総
量に対して20at%以下とすることが好ましい。
【0018】上述の非晶質酸化物からなる液晶駆動用透
明電極は、従来と同様に、前述した複数種の着色層の
上、前述した電気絶縁性透明基板と複数種の着色層との
間、又は前記電気絶縁性透明基板の着色層とは反対面に
設けられるが、液晶表示素子のしきい電圧の上昇や立ち
上がりの急峻さの低下等を防止するうえからは、前述し
た複数種の着色層の上、又は前記電気絶縁性透明基板の
着色層とは反対面に設けることが好ましい。着色層の上
に透明電極を設けてる場合には、透明電極の平坦性や平
滑性の向上、あるいは着色層の保護等を図るうえから、
透明保護層を介して設けたほうが好ましい。この透明保
護層は、従来と同様に、アクリル系透明樹脂やポリイミ
ド系透明樹脂等により形成することができる。
明電極は、従来と同様に、前述した複数種の着色層の
上、前述した電気絶縁性透明基板と複数種の着色層との
間、又は前記電気絶縁性透明基板の着色層とは反対面に
設けられるが、液晶表示素子のしきい電圧の上昇や立ち
上がりの急峻さの低下等を防止するうえからは、前述し
た複数種の着色層の上、又は前記電気絶縁性透明基板の
着色層とは反対面に設けることが好ましい。着色層の上
に透明電極を設けてる場合には、透明電極の平坦性や平
滑性の向上、あるいは着色層の保護等を図るうえから、
透明保護層を介して設けたほうが好ましい。この透明保
護層は、従来と同様に、アクリル系透明樹脂やポリイミ
ド系透明樹脂等により形成することができる。
【0019】上記非晶質酸化物からなる液晶駆動用透明
電極の膜厚は、30オングストローム〜1μmであるこ
とが好ましい。30オングストローム未満では十分な導
電性を得ることが困難であり、1μmを超えると光線透
過率が低下し易くなる。膜厚のより好ましい値は500
〜5000オングストロームであり、800〜4000
オングストロームが特に好ましい。また、この液晶駆動
用透明電極の形状は、従来と同様に、目的とするカラー
フィルタをどうのような動作モードの液晶ディスプレイ
に利用するのか等に応じて適宜選択される。例えば、単
純マトリックス型液晶ディスプレイやダイオード方式の
アクティブマトリックス型液晶ディスプレイに利用する
カラーフィルタでは、液晶駆動用透明電極は複数本のス
トライプ状に設けられる。また、薄膜トランジスター方
式のアクティブマトリックス型液晶ディスプレイに利用
するカラーフィルタでは、液晶駆動用透明電極は全ての
画素に共通の1枚の膜状に設けられる。なお、ストライ
プ状の透明電極は、一般に、所望の大きさを有する透明
導電膜をエッチング法によりパターン化することで作製
される。
電極の膜厚は、30オングストローム〜1μmであるこ
とが好ましい。30オングストローム未満では十分な導
電性を得ることが困難であり、1μmを超えると光線透
過率が低下し易くなる。膜厚のより好ましい値は500
〜5000オングストロームであり、800〜4000
オングストロームが特に好ましい。また、この液晶駆動
用透明電極の形状は、従来と同様に、目的とするカラー
フィルタをどうのような動作モードの液晶ディスプレイ
に利用するのか等に応じて適宜選択される。例えば、単
純マトリックス型液晶ディスプレイやダイオード方式の
アクティブマトリックス型液晶ディスプレイに利用する
カラーフィルタでは、液晶駆動用透明電極は複数本のス
トライプ状に設けられる。また、薄膜トランジスター方
式のアクティブマトリックス型液晶ディスプレイに利用
するカラーフィルタでは、液晶駆動用透明電極は全ての
画素に共通の1枚の膜状に設けられる。なお、ストライ
プ状の透明電極は、一般に、所望の大きさを有する透明
導電膜をエッチング法によりパターン化することで作製
される。
【0020】ストライプ状透明電極の形成方法は電極膜
を先に製膜するかカラーフィルタを先に製膜するかによ
って大きく異なる。
を先に製膜するかカラーフィルタを先に製膜するかによ
って大きく異なる。
【0021】(ア)カラーフィルタを先に製膜する場合 電気絶縁性基板の上に着色層を形成した後に、着色層上
に直接又は透明保護層を介して、又は電気絶縁性基板の
着色層とは反対面に、非晶質透明電極を形成する場合、
電極膜のパターン形成は、カラーフィルタの着色層間に
あるブラックマトリックス層の遮光性をレジストパター
ン露光時のマスクに利用した背面露光により行うことに
よりストライプ状透明電極付カラーフィルタが作製され
る。これにより、電極パターンとカラーフィルタパター
ンとの位置のずれを最小限に抑えることができる。
に直接又は透明保護層を介して、又は電気絶縁性基板の
着色層とは反対面に、非晶質透明電極を形成する場合、
電極膜のパターン形成は、カラーフィルタの着色層間に
あるブラックマトリックス層の遮光性をレジストパター
ン露光時のマスクに利用した背面露光により行うことに
よりストライプ状透明電極付カラーフィルタが作製され
る。これにより、電極パターンとカラーフィルタパター
ンとの位置のずれを最小限に抑えることができる。
【0022】(イ)カラーフィルタを後に製膜する場合 電気絶縁性基板の上に透明電極を形成した後に透明電極
とは反対面にカラーフィルタ層を製膜する場合には、カ
ラーフィルタ製膜前に透明電極のパターニングを行う。
透明電極のパターニングは常法で行い、カラーフィルタ
層の製膜は、この電極パターンに合わせてパターンを形
成することで、ストライプ状透明電極付カラーフィルタ
が作製される。
とは反対面にカラーフィルタ層を製膜する場合には、カ
ラーフィルタ製膜前に透明電極のパターニングを行う。
透明電極のパターニングは常法で行い、カラーフィルタ
層の製膜は、この電極パターンに合わせてパターンを形
成することで、ストライプ状透明電極付カラーフィルタ
が作製される。
【0023】前述した非晶質酸化物からなる液晶駆動用
透明電極、またはその基となる透明導電膜は、種々の方
法により形成することが可能である。しかしながら、膜
の均質さが高く、かつ密着性に優れたものをクラックや
剥離の発生を防止しつつ得るうえからは、In2 O3
(ZnO)m (m=2〜20、好ましくはm=2〜8、
さらに好ましくはm=2〜6)で表される六方晶層状化
合物を含む焼結体をターゲットとして用いたスパッタリ
ング法により形成することが特に好ましい。
透明電極、またはその基となる透明導電膜は、種々の方
法により形成することが可能である。しかしながら、膜
の均質さが高く、かつ密着性に優れたものをクラックや
剥離の発生を防止しつつ得るうえからは、In2 O3
(ZnO)m (m=2〜20、好ましくはm=2〜8、
さらに好ましくはm=2〜6)で表される六方晶層状化
合物を含む焼結体をターゲットとして用いたスパッタリ
ング法により形成することが特に好ましい。
【0024】前記ターゲットは、前述した六方晶層状化
合物のみから実質的になっていていもよいし、この六方
晶層状化合物の他に酸化インジウムまたは酸化亜鉛を含
有していてもよいが、酸化物純度はできるだけ高いほう
が好ましく、98%以上が望まれる。また、このターゲ
ットには正三価以上の原子価を有する元素またはその化
合物が1種以上ドープされていてもよく、このようなタ
ーゲットを用いた場合には、より導電性の高い透明電極
または透明導電膜を得ることができる。ただし、最終的
に得られる透明電極または透明導電膜におけるドープ元
素(前述した第3の元素)の割合が全カチオン元素の総
量に対して20at%を超えると、イオンの散乱によりか
えって導電性が低下し易くなるので、そのドープ量は、
最終的に得られる透明電極または透明導電膜におけるド
ープ元素の割合が全カチオン元素の総量に対して20at
%を超えないように調整する。ドープ元素の具体例とし
ては、Sn、Al、Sb、Ga、Geが挙げられる。
合物のみから実質的になっていていもよいし、この六方
晶層状化合物の他に酸化インジウムまたは酸化亜鉛を含
有していてもよいが、酸化物純度はできるだけ高いほう
が好ましく、98%以上が望まれる。また、このターゲ
ットには正三価以上の原子価を有する元素またはその化
合物が1種以上ドープされていてもよく、このようなタ
ーゲットを用いた場合には、より導電性の高い透明電極
または透明導電膜を得ることができる。ただし、最終的
に得られる透明電極または透明導電膜におけるドープ元
素(前述した第3の元素)の割合が全カチオン元素の総
量に対して20at%を超えると、イオンの散乱によりか
えって導電性が低下し易くなるので、そのドープ量は、
最終的に得られる透明電極または透明導電膜におけるド
ープ元素の割合が全カチオン元素の総量に対して20at
%を超えないように調整する。ドープ元素の具体例とし
ては、Sn、Al、Sb、Ga、Geが挙げられる。
【0025】上述したターゲットは、例えば次のように
して得ることができる。まず、酸化インジウムまたは焼
成により酸化インジウムとなる化合物(例えば塩化イン
ジウム、硝酸インジウム、酢酸インジウム、水酸化イン
ジウム、インジウムアルコキシド)と、酸化亜鉛または
焼成により酸化亜鉛となる化合物(例えば塩化亜鉛、硝
酸亜鉛、酢酸亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド)と
を混合する。このとき、必要に応じて正三価以上の原子
価を有する元素(インジウムを除く)からなる単体(気
体を除く)や前記元素の塩等を添加してもよい。次に、
得られた混合物を500〜1200℃で仮焼する。次い
で、得られた仮焼物をボールミル、ロールミル、パール
ミル、ジェットミル等で粉砕して、粒子径が0.01〜
1.0μmの範囲内でかつ粒径の揃った粉末を得る。な
お、粉砕に先だって100〜800℃で還元処理を施し
てもよい。また、必要に応じて前記粉末の仮焼、粉砕を
所望回数繰り返してもよい。この後、得られた粉末を所
望形状に加圧成形し、成形物を800〜1700℃で焼
結する。このとき、必要に応じてポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ポリワックス、オレイン酸等を
焼結助剤として用いてもよい。このようにして焼結体を
得ることにより、目的とするターゲットが得られる。本
発明の非晶質酸化物における亜鉛元素とインジウム元素
の原子比Zn/(Zn+In)を0.1以上0.2未満
に制御することは、前述のターゲットの組成割合が上記
範囲内又はわずかにこの範囲を越えるものを使用して以
下に述べるスパッタリング法等を用いて成膜することに
より可能である。
して得ることができる。まず、酸化インジウムまたは焼
成により酸化インジウムとなる化合物(例えば塩化イン
ジウム、硝酸インジウム、酢酸インジウム、水酸化イン
ジウム、インジウムアルコキシド)と、酸化亜鉛または
焼成により酸化亜鉛となる化合物(例えば塩化亜鉛、硝
酸亜鉛、酢酸亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド)と
を混合する。このとき、必要に応じて正三価以上の原子
価を有する元素(インジウムを除く)からなる単体(気
体を除く)や前記元素の塩等を添加してもよい。次に、
得られた混合物を500〜1200℃で仮焼する。次い
で、得られた仮焼物をボールミル、ロールミル、パール
ミル、ジェットミル等で粉砕して、粒子径が0.01〜
1.0μmの範囲内でかつ粒径の揃った粉末を得る。な
お、粉砕に先だって100〜800℃で還元処理を施し
てもよい。また、必要に応じて前記粉末の仮焼、粉砕を
所望回数繰り返してもよい。この後、得られた粉末を所
望形状に加圧成形し、成形物を800〜1700℃で焼
結する。このとき、必要に応じてポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ポリワックス、オレイン酸等を
焼結助剤として用いてもよい。このようにして焼結体を
得ることにより、目的とするターゲットが得られる。本
発明の非晶質酸化物における亜鉛元素とインジウム元素
の原子比Zn/(Zn+In)を0.1以上0.2未満
に制御することは、前述のターゲットの組成割合が上記
範囲内又はわずかにこの範囲を越えるものを使用して以
下に述べるスパッタリング法等を用いて成膜することに
より可能である。
【0026】このターゲットを用いてのスパッタリング
は、RFスパッタリング、DCスパッタリング等により
行うことができるが、生産性や得られる膜の膜特性等の
観点から、工業的には一般にDCスパッタリング法が好
ましい。DCスパッタリングのスパッタ条件の一例を挙
げるとすれば以下のようになる。すなわち、スパッタリ
ング雰囲気はアルゴンガス等の不活性ガス、または不活
性ガスと酸素ガスとの混合ガスとし、スパッタ時の雰囲
気圧は5×10-2〜1×10-4Torr程度、ターゲット印
加電圧は100〜500Vとする。スパッタ時の真空度
が5×10-2Torr未満ではプラズマの安定性が悪く、1
×10-4Torrを超えるとターゲットへの印加電圧を高く
することが困難になる。また、ターゲット印加電圧が1
00V未満では成膜速度が遅く生産性に欠け、500V
を超えると良質の膜を得ることが困難になる。基板温度
は、非晶質酸化物膜を電気絶縁性透明基板上に直接設け
るのか、着色層上に直接設けるのか、あるいは透明保護
層上に設けるのか等に応じて異なるが、いずれの場合で
も非晶質酸化物膜の基材となる部材が変形、変質、分解
等を起こさないように適宜設定される。透明保護層上に
非晶質酸化物膜を設ける場合には、基板温度を室温〜3
00℃とすることが好ましい。300℃を超えると着色
層の変色や透明保護層の熱分解が起き易くなる。また、
基板温度の高温化に伴って製造コストが増加する。
は、RFスパッタリング、DCスパッタリング等により
行うことができるが、生産性や得られる膜の膜特性等の
観点から、工業的には一般にDCスパッタリング法が好
ましい。DCスパッタリングのスパッタ条件の一例を挙
げるとすれば以下のようになる。すなわち、スパッタリ
ング雰囲気はアルゴンガス等の不活性ガス、または不活
性ガスと酸素ガスとの混合ガスとし、スパッタ時の雰囲
気圧は5×10-2〜1×10-4Torr程度、ターゲット印
加電圧は100〜500Vとする。スパッタ時の真空度
が5×10-2Torr未満ではプラズマの安定性が悪く、1
×10-4Torrを超えるとターゲットへの印加電圧を高く
することが困難になる。また、ターゲット印加電圧が1
00V未満では成膜速度が遅く生産性に欠け、500V
を超えると良質の膜を得ることが困難になる。基板温度
は、非晶質酸化物膜を電気絶縁性透明基板上に直接設け
るのか、着色層上に直接設けるのか、あるいは透明保護
層上に設けるのか等に応じて異なるが、いずれの場合で
も非晶質酸化物膜の基材となる部材が変形、変質、分解
等を起こさないように適宜設定される。透明保護層上に
非晶質酸化物膜を設ける場合には、基板温度を室温〜3
00℃とすることが好ましい。300℃を超えると着色
層の変色や透明保護層の熱分解が起き易くなる。また、
基板温度の高温化に伴って製造コストが増加する。
【0027】このようにして得られる非晶質酸化物膜
は、ITO膜と同等ないしそれ以上の導電性および光線
透過率を有しているとともに、より高い熱的安定性およ
び耐湿熱性を有している。そして、この非晶質酸化物膜
または当該非晶質酸化物膜を所定形状にパターン化した
ものからなる液晶駆動用透明電極を備えた本発明の液晶
ディスプレイ用カラーフィルタでは、製造過程で液晶駆
動用透明電極にクラックや剥離が生じにくい。さらに、
前記非晶質酸化物膜は上述のようにITO膜に比べてよ
り高い熱的安定性および耐湿熱性を有していることか
ら、カラーフィルタの製造後においても、経時的に液晶
駆動用透明電極にクラックや剥離が生じることが起きに
くい。
は、ITO膜と同等ないしそれ以上の導電性および光線
透過率を有しているとともに、より高い熱的安定性およ
び耐湿熱性を有している。そして、この非晶質酸化物膜
または当該非晶質酸化物膜を所定形状にパターン化した
ものからなる液晶駆動用透明電極を備えた本発明の液晶
ディスプレイ用カラーフィルタでは、製造過程で液晶駆
動用透明電極にクラックや剥離が生じにくい。さらに、
前記非晶質酸化物膜は上述のようにITO膜に比べてよ
り高い熱的安定性および耐湿熱性を有していることか
ら、カラーフィルタの製造後においても、経時的に液晶
駆動用透明電極にクラックや剥離が生じることが起きに
くい。
【0028】なお、本発明の液晶ディスプレイ用カラー
フィルタは、従来と同様に、漏れ光によるコントラスト
や色純度の低下を防止するために、1つの着色層と他の
着色層との間あるいは透明保護層の上等に、金属クロム
や着色フォトレジスト等からなる遮光層を備えていても
よい。この遮光層は、カラーフィルタを装備したカラー
液晶ディスプレイを平面視したときに当該遮光層が画素
間に位置するように設けられ、その全体形状は一般にマ
トリックス状あるいはストライプ状を呈する。
フィルタは、従来と同様に、漏れ光によるコントラスト
や色純度の低下を防止するために、1つの着色層と他の
着色層との間あるいは透明保護層の上等に、金属クロム
や着色フォトレジスト等からなる遮光層を備えていても
よい。この遮光層は、カラーフィルタを装備したカラー
液晶ディスプレイを平面視したときに当該遮光層が画素
間に位置するように設けられ、その全体形状は一般にマ
トリックス状あるいはストライプ状を呈する。
【0029】また、本発明の液晶ディスプレイ用カラー
フィルタを用いたカラー液晶パネルは、当該カラーフィ
ルタの他に所定形状の透明電極を備えた電気絶縁性透明
基板(以下、駆動用基板という)を用意し、互いに対向
させて配置した前記カラーフィルタと前記駆動用基板と
の間に所望の液晶を封入することで得られる。このとき
のカラーフィルタと駆動用基板とは、それぞれ電気絶縁
性基板が外側に位置するように配置され、これらの間に
は液晶の他にガラスビーズやポリマー粒子等からなるス
ペーサーが分散配置される場合もある。また、液晶パネ
ル構成時におけるカラーフィルタおよび駆動用基板の各
内側面上には、必要に応じて配向膜や電気絶縁膜が配置
される。
フィルタを用いたカラー液晶パネルは、当該カラーフィ
ルタの他に所定形状の透明電極を備えた電気絶縁性透明
基板(以下、駆動用基板という)を用意し、互いに対向
させて配置した前記カラーフィルタと前記駆動用基板と
の間に所望の液晶を封入することで得られる。このとき
のカラーフィルタと駆動用基板とは、それぞれ電気絶縁
性基板が外側に位置するように配置され、これらの間に
は液晶の他にガラスビーズやポリマー粒子等からなるス
ペーサーが分散配置される場合もある。また、液晶パネ
ル構成時におけるカラーフィルタおよび駆動用基板の各
内側面上には、必要に応じて配向膜や電気絶縁膜が配置
される。
【0030】本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィル
タは、カラーフィルタを使用するカラー液晶ディスプレ
イであれば直視型、前面投射型、背面投射型のいずれの
タイプのカラー液晶ディスプレイにも利用することがで
きる。カラー液晶ディスプレイの具体例としては、コン
ピュータ用やワードプロセッサ用あるいは機器モニター
用のカラー液晶ディスプレイ、液晶カラープロジェクタ
ー、液晶カラーテレビ、液晶カラーオーバーヘッドプロ
ジェクター、カラー車搭載インストルメントパネル、カ
ラーオーロラビジョン(商品名)のような大画面カラー
液晶ディスプレイが挙げられる。
タは、カラーフィルタを使用するカラー液晶ディスプレ
イであれば直視型、前面投射型、背面投射型のいずれの
タイプのカラー液晶ディスプレイにも利用することがで
きる。カラー液晶ディスプレイの具体例としては、コン
ピュータ用やワードプロセッサ用あるいは機器モニター
用のカラー液晶ディスプレイ、液晶カラープロジェクタ
ー、液晶カラーテレビ、液晶カラーオーバーヘッドプロ
ジェクター、カラー車搭載インストルメントパネル、カ
ラーオーロラビジョン(商品名)のような大画面カラー
液晶ディスプレイが挙げられる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 (1)着色層の形成 電気絶縁性透明基板としてのガラス基板上に面抵抗20
Ω/□のITO膜を成膜したもの(ジオマテック社製、
ガラス基板は表面研磨した青板ガラス(シリカディップ
品))を用意し、下記(a)〜(d)の要領で、ミセル
電解法により着色層を形成した。
Ω/□のITO膜を成膜したもの(ジオマテック社製、
ガラス基板は表面研磨した青板ガラス(シリカディップ
品))を用意し、下記(a)〜(d)の要領で、ミセル
電解法により着色層を形成した。
【0032】(a)フォトリソグラフィー法による電解
用ITO電極の形成 上記ITO膜の上に紫外線硬化型レジスト剤(富士ハン
トエレクトロニクステクノロジー社製のFH2213
0)を1000rpm の回転速度でスピンコートする。ス
ピンコート後、80℃で15分間プリベークを行う。そ
の後、レジスト膜が形成されたITO−ガラス基板を露
光機にセットする。マスクは、線幅100μm、ギャッ
プμm、線長230mm、1920本のストライプ縦パ
ターンとする。光源としては2kWの高圧水銀灯を用い
る。プロキシミティギャップ70μmをとり、レジスト
膜を120mJ/cm2 露光した後、現像液(富士ハン
トエレクトロニクステクノロジー社製のFHD−5)で
現像して、前記レジスト膜を所定形状にパターニングす
る。現像後、純水でリンスし、リンス後に180℃でポ
ストベークする。次に、エッチング液として1N Fe
Cl3 ・6N HCl・0.1N HNO3 ・0.1N
Ce(NO3 )4 水溶液を準備し、所定形状にパター
ニングされた前記レジスト膜をマスクとして用いて、前
記エッチング液によりITO膜を約20分間エッチング
する。エッチングの終点は電気抵抗により測定する。エ
ッチング終了後、純水でリンスし、リンス後に1NのN
aOHでレジスト膜を剥離する。こうして、ストライプ
状の電解用ITO電極をガラス基板上に形成する(以
下、電解用ITO電極を備えたガラス基板をITOパタ
ーニングガラス基板という)。
用ITO電極の形成 上記ITO膜の上に紫外線硬化型レジスト剤(富士ハン
トエレクトロニクステクノロジー社製のFH2213
0)を1000rpm の回転速度でスピンコートする。ス
ピンコート後、80℃で15分間プリベークを行う。そ
の後、レジスト膜が形成されたITO−ガラス基板を露
光機にセットする。マスクは、線幅100μm、ギャッ
プμm、線長230mm、1920本のストライプ縦パ
ターンとする。光源としては2kWの高圧水銀灯を用い
る。プロキシミティギャップ70μmをとり、レジスト
膜を120mJ/cm2 露光した後、現像液(富士ハン
トエレクトロニクステクノロジー社製のFHD−5)で
現像して、前記レジスト膜を所定形状にパターニングす
る。現像後、純水でリンスし、リンス後に180℃でポ
ストベークする。次に、エッチング液として1N Fe
Cl3 ・6N HCl・0.1N HNO3 ・0.1N
Ce(NO3 )4 水溶液を準備し、所定形状にパター
ニングされた前記レジスト膜をマスクとして用いて、前
記エッチング液によりITO膜を約20分間エッチング
する。エッチングの終点は電気抵抗により測定する。エ
ッチング終了後、純水でリンスし、リンス後に1NのN
aOHでレジスト膜を剥離する。こうして、ストライプ
状の電解用ITO電極をガラス基板上に形成する(以
下、電解用ITO電極を備えたガラス基板をITOパタ
ーニングガラス基板という)。
【0033】(b)遮光層の形成 遮光層形成用レジスト剤として、富士ハントエレクトロ
ニクステクノロジー社製のカラーモザイクCK、同C
R、同CGおよび同CBを3:1:1:1の割合(重量
比)で混合したものを用いる。上記(a)の要領で作製
したITOパターニングガラス基板を10rpm で回転さ
せ、この上に前記遮光層形成用レジスト剤30ccを噴
霧する。次に、スピンコートの回転数を500rpm にし
て、基板上に均一なレジスト膜を成膜する。スピンコー
ト後、80℃で15分間プリベークを行う。その後、ア
ライメント機能のある露光機を用いて、所定の位置合せ
をしながら、所定のデザイン(90×310μm角−2
0μm線幅)のマスクを用いてレジスト膜を露光する。
光源としては2kWの高圧水銀灯を用いる。プロキシミ
ティギャップ70μmをとり、レジスト膜を100mJ
/cm2 露光した後、現像液(富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製の富士ハントCDを純水で4倍に
希釈したもの)で30秒間現像して、前記レジスト膜を
所定形状にパターニングする。現像後、純水でリンス
し、リンス後に200℃で100分間ポストベークす
る。こうして、前記レジスト膜からなる所定形状の遮光
層を得る(以下、遮光層まで形成したものを遮光層付ガ
ラス基板という)。
ニクステクノロジー社製のカラーモザイクCK、同C
R、同CGおよび同CBを3:1:1:1の割合(重量
比)で混合したものを用いる。上記(a)の要領で作製
したITOパターニングガラス基板を10rpm で回転さ
せ、この上に前記遮光層形成用レジスト剤30ccを噴
霧する。次に、スピンコートの回転数を500rpm にし
て、基板上に均一なレジスト膜を成膜する。スピンコー
ト後、80℃で15分間プリベークを行う。その後、ア
ライメント機能のある露光機を用いて、所定の位置合せ
をしながら、所定のデザイン(90×310μm角−2
0μm線幅)のマスクを用いてレジスト膜を露光する。
光源としては2kWの高圧水銀灯を用いる。プロキシミ
ティギャップ70μmをとり、レジスト膜を100mJ
/cm2 露光した後、現像液(富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製の富士ハントCDを純水で4倍に
希釈したもの)で30秒間現像して、前記レジスト膜を
所定形状にパターニングする。現像後、純水でリンス
し、リンス後に200℃で100分間ポストベークす
る。こうして、前記レジスト膜からなる所定形状の遮光
層を得る(以下、遮光層まで形成したものを遮光層付ガ
ラス基板という)。
【0034】(c)ミセル電解用の分散液の調製 赤色波長域の分光透過率が高い着色層(以下、R着色層
という)形成用の分散液としては、クロモフタールレッ
ドA2B(チバガイギー社製)の分散液(分散媒;純
水)を用いる。また、緑色波長域の分光透過率が高い着
色層(以下、G着色層という)形成用の分散液は、ヘリ
オゲングリーンL9361(BASF社製)の分散液
(分散媒;純水)とイルガジンエロー2RLT(チバガ
イギー社製)の分散液(分散媒;純水)とをそれぞれ2
0℃に保ったまま70:30の割合(重量比)で混合
し、さらに、混合液を超音波ホモジナイザーで30分間
分散させることで調製する。そして、青色波長域の分光
透過率が高い着色層(以下、B着色層という)形成用の
分散液としては、ファストゲンブルーTGR(大日本イ
ンキ社製)の分散液(分散媒;純水)とファストゲンス
ーパーバイオレット2RN(大日本インキ社製)とをそ
れぞれ20℃に保ったまま80:20の割合(重量比)
で混合することで調製する。
という)形成用の分散液としては、クロモフタールレッ
ドA2B(チバガイギー社製)の分散液(分散媒;純
水)を用いる。また、緑色波長域の分光透過率が高い着
色層(以下、G着色層という)形成用の分散液は、ヘリ
オゲングリーンL9361(BASF社製)の分散液
(分散媒;純水)とイルガジンエロー2RLT(チバガ
イギー社製)の分散液(分散媒;純水)とをそれぞれ2
0℃に保ったまま70:30の割合(重量比)で混合
し、さらに、混合液を超音波ホモジナイザーで30分間
分散させることで調製する。そして、青色波長域の分光
透過率が高い着色層(以下、B着色層という)形成用の
分散液としては、ファストゲンブルーTGR(大日本イ
ンキ社製)の分散液(分散媒;純水)とファストゲンス
ーパーバイオレット2RN(大日本インキ社製)とをそ
れぞれ20℃に保ったまま80:20の割合(重量比)
で混合することで調製する。
【0035】(d)ミセル電解 まず、上記(a)、(b)の要領で作製した遮光層付ガ
ラス基板を、上記(c)の要領で調製したR着色層形成
用の分散液(液温20℃)に浸漬し、R着色層を形成し
ようとする箇所の電解用ITO電極にポテンショスタッ
トを接続する。そして、0.5Vvs.SCE、25分
間の定電位電解を行ってR着色層を得る。電解後、純水
でリンスし、リンス後に100℃で15分間ベークす
る。次に、この基板を上記(c)の要領で調製したG着
色層形成用の分散液(液温20℃)に浸漬し、G着色層
を形成しようとする箇所の電解用ITO電極にポテンシ
ョスタットを接続する。そして、0.5Vvs.SC
E、20分間の定電位電解を行ってG着色層を得る。電
解後、純水でリンスし、リンス後に100℃で15分間
ベークする。最後に、この基板を上記(c)の要領で調
製したB着色層形成用の分散液(液温20℃)に浸漬
し、B着色層を形成しようとする箇所の電解用ITO電
極にポテンショスタットを接続する。そして、0.5V
vs.SCE、15分間の定電位電解を行ってB着色層
を得る。電解後、純水でリンスし、リンス後に100℃
で15分間ベークする。こうして、遮光層付ガラス基板
上にR着色層、G着色層およびB着色層をストライプ状
に交互に形成する(以下、R着色層、G着色層およびB
着色層を備えたガラス基板を着色層付ガラス基板とい
う)。
ラス基板を、上記(c)の要領で調製したR着色層形成
用の分散液(液温20℃)に浸漬し、R着色層を形成し
ようとする箇所の電解用ITO電極にポテンショスタッ
トを接続する。そして、0.5Vvs.SCE、25分
間の定電位電解を行ってR着色層を得る。電解後、純水
でリンスし、リンス後に100℃で15分間ベークす
る。次に、この基板を上記(c)の要領で調製したG着
色層形成用の分散液(液温20℃)に浸漬し、G着色層
を形成しようとする箇所の電解用ITO電極にポテンシ
ョスタットを接続する。そして、0.5Vvs.SC
E、20分間の定電位電解を行ってG着色層を得る。電
解後、純水でリンスし、リンス後に100℃で15分間
ベークする。最後に、この基板を上記(c)の要領で調
製したB着色層形成用の分散液(液温20℃)に浸漬
し、B着色層を形成しようとする箇所の電解用ITO電
極にポテンショスタットを接続する。そして、0.5V
vs.SCE、15分間の定電位電解を行ってB着色層
を得る。電解後、純水でリンスし、リンス後に100℃
で15分間ベークする。こうして、遮光層付ガラス基板
上にR着色層、G着色層およびB着色層をストライプ状
に交互に形成する(以下、R着色層、G着色層およびB
着色層を備えたガラス基板を着色層付ガラス基板とい
う)。
【0036】(2)透明保護層の形成 上記(1)で得た着色層付ガラス基板をスピンコーター
にセットし、透明保護膜の材料としてのポリシロキサン
系樹脂(長瀬産業社製のOS−808)をディスペンサ
ーを用いて着色層上に塗布した。このとき、基板を10
rpm でゆっくり回転させることで、前記樹脂を着色層付
ガラス基板表面全体にむらなく塗った。さらに、着色層
付ガラス基板を800rpm で1分間回転させて、均一な
樹脂薄膜を得た。その後、260℃で2時間ベークして
前記樹脂を硬化させた。これにより、目的とする透明保
護層が得られた。
にセットし、透明保護膜の材料としてのポリシロキサン
系樹脂(長瀬産業社製のOS−808)をディスペンサ
ーを用いて着色層上に塗布した。このとき、基板を10
rpm でゆっくり回転させることで、前記樹脂を着色層付
ガラス基板表面全体にむらなく塗った。さらに、着色層
付ガラス基板を800rpm で1分間回転させて、均一な
樹脂薄膜を得た。その後、260℃で2時間ベークして
前記樹脂を硬化させた。これにより、目的とする透明保
護層が得られた。
【0037】(3)液晶駆動用透明電極の形成 透明保護層を設けた着色層付ガラス基板をDCマグネト
ロンダイレクトスパッタ装置に装着し、真空槽内を1×
10-6Torr以下まで減圧した後に純度99.99%のア
ルゴンガスを3×10-3Torrまで導入した。そして、I
n2 O3 (ZnO)5 で表される六方晶層状化合物と酸
化インジウム(In2 O3 )とからなる焼結体ターゲッ
ト(原子比:Zn/(In+Zn)=0.15)を用い
て、ターゲット印加電圧420V、基板温度室温の条件
でスパッタリングを行った。このスパッタリングによ
り、主要なカチオン元素として亜鉛元素およびインジウ
ム元素を含有する非晶質酸化物からなる厚さ0.1μm
程度の液晶駆動用透明電極が透明保護層上に形成され
た。これにより、目的とする液晶ディスプレイ用カラー
フィルタが得られた。このカラーフィルタは、薄膜トラ
ンジスター方式のアクティブマトリックス型液晶ディス
プレイ用等のカラーフィルタとして好適である。
ロンダイレクトスパッタ装置に装着し、真空槽内を1×
10-6Torr以下まで減圧した後に純度99.99%のア
ルゴンガスを3×10-3Torrまで導入した。そして、I
n2 O3 (ZnO)5 で表される六方晶層状化合物と酸
化インジウム(In2 O3 )とからなる焼結体ターゲッ
ト(原子比:Zn/(In+Zn)=0.15)を用い
て、ターゲット印加電圧420V、基板温度室温の条件
でスパッタリングを行った。このスパッタリングによ
り、主要なカチオン元素として亜鉛元素およびインジウ
ム元素を含有する非晶質酸化物からなる厚さ0.1μm
程度の液晶駆動用透明電極が透明保護層上に形成され
た。これにより、目的とする液晶ディスプレイ用カラー
フィルタが得られた。このカラーフィルタは、薄膜トラ
ンジスター方式のアクティブマトリックス型液晶ディス
プレイ用等のカラーフィルタとして好適である。
【0038】このようして得られた液晶ディスプレイ用
カラーフィルタの表面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面
抵抗)は28.5Ω/□であった。また、このカラーフ
ィルタに変形は認められず、良好な外観を呈していた。
このカラーフィルタにおける液晶駆動用透明電極につい
て、碁盤目試験をJISに基づいて行うとともに、耐水
性および耐熱性をJISに基づいて測定した。さらに、
目視によりその外観を観察した。これらの結果を表1に
示す。なお、液晶駆動用透明電極が非晶質酸化物からな
ることは、上記(3)と同一条件でガラス基板上に直接
形成した膜についてのX線回折の測定結果から確認し
た。また、亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/
(Zn+In)は0.12であることが確認された。
カラーフィルタの表面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面
抵抗)は28.5Ω/□であった。また、このカラーフ
ィルタに変形は認められず、良好な外観を呈していた。
このカラーフィルタにおける液晶駆動用透明電極につい
て、碁盤目試験をJISに基づいて行うとともに、耐水
性および耐熱性をJISに基づいて測定した。さらに、
目視によりその外観を観察した。これらの結果を表1に
示す。なお、液晶駆動用透明電極が非晶質酸化物からな
ることは、上記(3)と同一条件でガラス基板上に直接
形成した膜についてのX線回折の測定結果から確認し
た。また、亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/
(Zn+In)は0.12であることが確認された。
【0039】実施例2 液晶駆動用透明電極を形成するにあたり、In2 O3
(ZnO)4 で表される六方晶層状化合物のみから実質
的になる焼結体ターゲット(原子比:Zn/(In+Z
n)=0.18)を用いた以外は実施例1と同様にし
て、液晶ディスプレイ用カラーフィルタを得た。このよ
うして得られた液晶ディスプレイ用カラーフィルタの表
面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面抵抗)は29.5Ω
/□であった。また、このカラーフィルタに変形は認め
られず、良好な外観を呈していた。このカラーフィルタ
における液晶駆動用透明電極について、実施例1と同一
の項目について試験および測定を行った。これらの結果
を表1に示す。なお、本実施例2と同一条件でガラス基
板上に直接形成した透明電極についてのX線回折の測定
結果から、本実施例2で形成した液晶駆動用透明電極は
非晶質酸化物からなることが確認された。また、亜鉛元
素とインジウム元素の原子比Zn/(Zn+In)は
0.15であることが確認された。
(ZnO)4 で表される六方晶層状化合物のみから実質
的になる焼結体ターゲット(原子比:Zn/(In+Z
n)=0.18)を用いた以外は実施例1と同様にし
て、液晶ディスプレイ用カラーフィルタを得た。このよ
うして得られた液晶ディスプレイ用カラーフィルタの表
面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面抵抗)は29.5Ω
/□であった。また、このカラーフィルタに変形は認め
られず、良好な外観を呈していた。このカラーフィルタ
における液晶駆動用透明電極について、実施例1と同一
の項目について試験および測定を行った。これらの結果
を表1に示す。なお、本実施例2と同一条件でガラス基
板上に直接形成した透明電極についてのX線回折の測定
結果から、本実施例2で形成した液晶駆動用透明電極は
非晶質酸化物からなることが確認された。また、亜鉛元
素とインジウム元素の原子比Zn/(Zn+In)は
0.15であることが確認された。
【0040】実施例3 液晶駆動用透明電極を形成するにあたり、In2 O3
(ZnO)5 で表される六方晶層状化合物のみから実質
的になり、InとZnの原子比:Zn/(In+Zn)
が0.13である焼結体ターゲットを用いた以外は実施
例1と同様にして、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ
を得た。このようして得られた液晶ディスプレイ用カラ
ーフィルタの表面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面抵
抗)は26.5Ω/□であった。また、このカラーフィ
ルタに変形は認められず、良好な外観を呈していた。こ
のカラーフィルタにおける液晶駆動用透明電極につい
て、実施例1と同一の項目について試験および測定を行
った。これらの結果を表1に示す。なお、本実施例3と
同一条件でガラス基板上に直接形成した透明電極につい
てのX線回折の測定結果から、本実施例3で形成した液
晶駆動用透明電極は非晶質酸化物からなることが確認さ
れた。また、亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/
(Zn+In)は0.11であることが確認された。
(ZnO)5 で表される六方晶層状化合物のみから実質
的になり、InとZnの原子比:Zn/(In+Zn)
が0.13である焼結体ターゲットを用いた以外は実施
例1と同様にして、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ
を得た。このようして得られた液晶ディスプレイ用カラ
ーフィルタの表面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面抵
抗)は26.5Ω/□であった。また、このカラーフィ
ルタに変形は認められず、良好な外観を呈していた。こ
のカラーフィルタにおける液晶駆動用透明電極につい
て、実施例1と同一の項目について試験および測定を行
った。これらの結果を表1に示す。なお、本実施例3と
同一条件でガラス基板上に直接形成した透明電極につい
てのX線回折の測定結果から、本実施例3で形成した液
晶駆動用透明電極は非晶質酸化物からなることが確認さ
れた。また、亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/
(Zn+In)は0.11であることが確認された。
【0041】実施例4 液晶駆動用透明電極を形成するにあたり、In2 O3
(ZnO)5 で表される六方晶層状化合物にSnO2 を
5at%添加した焼結体ターゲット(InとZnの原子
比:Zn/(In+Zn)=0.13)を用いた以外は
実施例1と同様にして、液晶ディスプレイ用カラーフィ
ルタを得た。このようして得られた液晶ディスプレイ用
カラーフィルタの表面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面
抵抗)は22.0Ω/□であった。また、このカラーフ
ィルタに変形は認められず、良好な外観を呈していた。
このカラーフィルタにおける液晶駆動用透明電極につい
て、実施例1と同一の項目について試験および測定を行
った。これらの結果を表1に示す。なお、本実施例4と
同一条件でガラス基板上に直接形成した透明電極につい
てのX線回折の測定結果から、本実施例4で形成した液
晶駆動用透明電極は非晶質酸化物からなることが確認さ
れた。また、亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/
(Zn+In)は0.11であり、錫(Sn)の原子比
Sn/(In+Zn+Sn)は0.05(5at%)であ
ることが確認された。
(ZnO)5 で表される六方晶層状化合物にSnO2 を
5at%添加した焼結体ターゲット(InとZnの原子
比:Zn/(In+Zn)=0.13)を用いた以外は
実施例1と同様にして、液晶ディスプレイ用カラーフィ
ルタを得た。このようして得られた液晶ディスプレイ用
カラーフィルタの表面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面
抵抗)は22.0Ω/□であった。また、このカラーフ
ィルタに変形は認められず、良好な外観を呈していた。
このカラーフィルタにおける液晶駆動用透明電極につい
て、実施例1と同一の項目について試験および測定を行
った。これらの結果を表1に示す。なお、本実施例4と
同一条件でガラス基板上に直接形成した透明電極につい
てのX線回折の測定結果から、本実施例4で形成した液
晶駆動用透明電極は非晶質酸化物からなることが確認さ
れた。また、亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/
(Zn+In)は0.11であり、錫(Sn)の原子比
Sn/(In+Zn+Sn)は0.05(5at%)であ
ることが確認された。
【0042】実施例5 (1)着色層の形成 電気絶縁性透明基板として光学用PCフィルム(フィル
ム厚が120μmで、アクリル系樹脂から成る耐溶剤層
両面10μmコート品)上に面抵抗20Ω/□のITO
を製膜したものを用い、各工程(a)〜(d)の条件を
次の条件に変更した以外は実施例1と同様にして着色層
を形成した。
ム厚が120μmで、アクリル系樹脂から成る耐溶剤層
両面10μmコート品)上に面抵抗20Ω/□のITO
を製膜したものを用い、各工程(a)〜(d)の条件を
次の条件に変更した以外は実施例1と同様にして着色層
を形成した。
【0043】(a1)フォトリソグラフィー法による電
解用ITO電極の形成 電解用ITO形成用レジスト剤に紫外線硬化型レジスト
剤(東京応化社製のPMERP−RZ30)、現像液に
専用現像液(東京応化社製のP−1S)、レジスト剥離
剤に専用剥離液(東京応化社製のP−S)を用い、露光
用マスクは、線幅300μm、ギャップ30μmのもの
を用い、プレベーク温度を90℃、ポストベーク温度を
120℃、エッチング時間を10分に変更した以外は実
施例1の(a)と同一条件で実施した。
解用ITO電極の形成 電解用ITO形成用レジスト剤に紫外線硬化型レジスト
剤(東京応化社製のPMERP−RZ30)、現像液に
専用現像液(東京応化社製のP−1S)、レジスト剥離
剤に専用剥離液(東京応化社製のP−S)を用い、露光
用マスクは、線幅300μm、ギャップ30μmのもの
を用い、プレベーク温度を90℃、ポストベーク温度を
120℃、エッチング時間を10分に変更した以外は実
施例1の(a)と同一条件で実施した。
【0044】(b1)遮光層の形成 電解用ITOパターニング基板に上記(a1)で得たも
のを用い、露光用遮光マスクに所定のデザイン(線幅3
0μm、ギャップ300μm)を用い、ポストベーク条
件を120℃に変更した以外は実施例1の(b)と同一
条件で実施した。
のを用い、露光用遮光マスクに所定のデザイン(線幅3
0μm、ギャップ300μm)を用い、ポストベーク条
件を120℃に変更した以外は実施例1の(b)と同一
条件で実施した。
【0045】(c1)ミセル電解液 ミセル電解液は実施例1の(c)と同一のものを用い
た。
た。
【0046】(d1)ミセル電解 ミセル電解は遮光層付PCフィルム基板として上記(b
1)で得たものを用いた以外は実施例1の(d)と同一
条件で実施した。
1)で得たものを用いた以外は実施例1の(d)と同一
条件で実施した。
【0047】得られたカラーフィルタ層のRGB着色層
の幅と、遮光層の幅を反射型光学顕微鏡により観察した
ところ、RGB着色層はいずれも299.8μmで遮光
層は30.2μmであった。
の幅と、遮光層の幅を反射型光学顕微鏡により観察した
ところ、RGB着色層はいずれも299.8μmで遮光
層は30.2μmであった。
【0048】(2)透明保護層の形成 上記(1)で得られた着色層付PCフィルム基板を用
い、透明保護層用樹脂硬化条件を150℃、2時間に変
更した以外は実施例1と同一条件で実施した。
い、透明保護層用樹脂硬化条件を150℃、2時間に変
更した以外は実施例1と同一条件で実施した。
【0049】(3)液晶駆動用透明電極の形成 上記(2)で得られた、透明保護層を設けた着色層付P
Cフィルム基板を用い、電気絶縁性基板の着色層とは反
対面に透明電極を設けた以外は実施例1と同一条件で実
施した。
Cフィルム基板を用い、電気絶縁性基板の着色層とは反
対面に透明電極を設けた以外は実施例1と同一条件で実
施した。
【0050】このようにしてカラーフィルタ上に形成さ
れた透明電極の表面抵抗は30.1Ω/□で、X線回折
の測定結果、非晶質で、主要カチオン元素として含まれ
る亜鉛元素およびインジウム元素の原子比 Zn/(Z
n+In)は0.12であることが確認された。また、
このカラーフィルタは変形は認められず、良好な外観を
呈していた。
れた透明電極の表面抵抗は30.1Ω/□で、X線回折
の測定結果、非晶質で、主要カチオン元素として含まれ
る亜鉛元素およびインジウム元素の原子比 Zn/(Z
n+In)は0.12であることが確認された。また、
このカラーフィルタは変形は認められず、良好な外観を
呈していた。
【0051】このカラーフィルタにおける液晶駆動用透
明電極について、実施例1と同一の項目について試験お
よび測定を行った。これらの結果を表1に示す。
明電極について、実施例1と同一の項目について試験お
よび測定を行った。これらの結果を表1に示す。
【0052】(4)液晶駆動用電極のパターン形成 上記(3)で得られた透明電極付PCフィルム基板の上
に紫外線硬化ネガ型レジスト剤(東京応化社製のOMR
−83)を1,000rpmの回転速度でスピンコートす
る。スピンコート後、90℃で15分間プリベークを行
う。その後、レジスト膜が形成された透明電極付PCフ
ィルム基板を透明電極面を背面にして露光機にセットす
る。このとき、特に露光用の遮光マスクは用いず、カラ
ーフィルタの遮光層をマスクにしてレジストを露光す
る。露光機の光源には2kWの高圧水銀灯を用い、プロ
キシミティギャップを100μmとり、レジスト膜を1
20mJ/cm2で露光した後、現像液(東京応化社製
のOMR現像液)で現像して、前記レジスト膜をカラー
フィルタのパターンに合わせる。現像後、純水でリンス
し、リンス後に120℃でポストベークする。
に紫外線硬化ネガ型レジスト剤(東京応化社製のOMR
−83)を1,000rpmの回転速度でスピンコートす
る。スピンコート後、90℃で15分間プリベークを行
う。その後、レジスト膜が形成された透明電極付PCフ
ィルム基板を透明電極面を背面にして露光機にセットす
る。このとき、特に露光用の遮光マスクは用いず、カラ
ーフィルタの遮光層をマスクにしてレジストを露光す
る。露光機の光源には2kWの高圧水銀灯を用い、プロ
キシミティギャップを100μmとり、レジスト膜を1
20mJ/cm2で露光した後、現像液(東京応化社製
のOMR現像液)で現像して、前記レジスト膜をカラー
フィルタのパターンに合わせる。現像後、純水でリンス
し、リンス後に120℃でポストベークする。
【0053】次にエッチング液として2%HCl水溶液
を準備し、所定形状にパターニングされた前記レジスト
膜をマスクとして用いて、前記エッチング液により上記
透明電極膜を10分間エッチングする。エッチングの終
点は電気抵抗により測定する。エッチング終了後、純水
でリンスし、リンス後に1NのNaOH水溶液でレジス
ト膜を剥離、純水洗浄し、カラーフィルタ上の透明電極
がパターニングされた。
を準備し、所定形状にパターニングされた前記レジスト
膜をマスクとして用いて、前記エッチング液により上記
透明電極膜を10分間エッチングする。エッチングの終
点は電気抵抗により測定する。エッチング終了後、純水
でリンスし、リンス後に1NのNaOH水溶液でレジス
ト膜を剥離、純水洗浄し、カラーフィルタ上の透明電極
がパターニングされた。
【0054】このようにして得られた透明電極のパター
ンの線幅及びギャップ幅を反射型顕微鏡で観察したとこ
ろ、線幅は299.5μm、ギャップ幅は30.5μm
とカラーフィルタ層のパターン(RGB着色層:29
9.8μm、遮光層:30.2μm)とほぼ一致した。
ンの線幅及びギャップ幅を反射型顕微鏡で観察したとこ
ろ、線幅は299.5μm、ギャップ幅は30.5μm
とカラーフィルタ層のパターン(RGB着色層:29
9.8μm、遮光層:30.2μm)とほぼ一致した。
【0055】また、同パターン加工電極のラインに垂直
に下記擦傷試験を行ったところ、試験後の電極抵抗や表
面形状にはまったく変化は認められなかった。
に下記擦傷試験を行ったところ、試験後の電極抵抗や表
面形状にはまったく変化は認められなかった。
【0056】擦傷試験:ガーゼに100gの重りをの
せ、電極パターンに垂直に100往復擦傷後の抵抗変
化、電極膜表面の着傷を観察する。
せ、電極パターンに垂直に100往復擦傷後の抵抗変
化、電極膜表面の着傷を観察する。
【0057】これにより、STN用カラーフィルム液晶
パネルや強誘電用カラーフィルム液晶パネルに最適なカ
ラーフィルタのブラックマトリックス層と透明電極層の
パターンのギャップの位置が一致した液晶駆動用透明電
極付カラーフィルタが得られた。
パネルや強誘電用カラーフィルム液晶パネルに最適なカ
ラーフィルタのブラックマトリックス層と透明電極層の
パターンのギャップの位置が一致した液晶駆動用透明電
極付カラーフィルタが得られた。
【0058】比較例1 液晶駆動用透明電極を形成するにあたり、ITO(Sn
O2 を5wt%含有)ターゲットを用いた以外は実施例1
と同様にして、液晶ディスプレイ用カラーフィルタを得
た。このようして得られた液晶ディスプレイ用カラーフ
ィルタの表面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面抵抗)は
25Ω/□であった。このカラーフィルタにおける液晶
駆動用透明電極について、実施例1と同一の項目につい
て試験および測定を行った。これらの結果を表1に示
す。なお、本比較例1と同一条件でガラス基板上に直接
形成した透明電極についてのX線回折の測定を行った結
果、酸化インジウムのピークが確認された。
O2 を5wt%含有)ターゲットを用いた以外は実施例1
と同様にして、液晶ディスプレイ用カラーフィルタを得
た。このようして得られた液晶ディスプレイ用カラーフ
ィルタの表面抵抗(液晶駆動用透明電極の表面抵抗)は
25Ω/□であった。このカラーフィルタにおける液晶
駆動用透明電極について、実施例1と同一の項目につい
て試験および測定を行った。これらの結果を表1に示
す。なお、本比較例1と同一条件でガラス基板上に直接
形成した透明電極についてのX線回折の測定を行った結
果、酸化インジウムのピークが確認された。
【0059】比較例2 (1)着色層の形成〜(3)液晶駆動用透明電極の形成 液晶駆動用透明電極を形成するに当たり、ITO(Sn
O2を5wt%含有)ターゲットを用いた以外は実施例
5と同様にして、液晶ディスプレイ用カラーフィルタを
得た。このようにして得られたカラーフィルタ上の液晶
駆動用透明電極の表面抵抗は、45Ω/□であった。
O2を5wt%含有)ターゲットを用いた以外は実施例
5と同様にして、液晶ディスプレイ用カラーフィルタを
得た。このようにして得られたカラーフィルタ上の液晶
駆動用透明電極の表面抵抗は、45Ω/□であった。
【0060】このカラーフィルタにおける液晶駆動用透
明電極について、実施例1と同一の項目について試験お
よび測定を行った。これらの結果を表1に示す。
明電極について、実施例1と同一の項目について試験お
よび測定を行った。これらの結果を表1に示す。
【0061】なお、本比較例2と同一条件でPCフィル
ム基板上に直接形成した透明電極についてのX線回折の
測定を行った結果、酸化インジウムの弱いピークが確認
された。
ム基板上に直接形成した透明電極についてのX線回折の
測定を行った結果、酸化インジウムの弱いピークが確認
された。
【0062】(4)液晶駆動用電極のパターニング形成 (3)で得られた基板を用い、エッチング液として5%
HCl水溶液を用いた以外は実施例5と同様にしてカラ
ーフィルタ上の透明電極をパターニングした。
HCl水溶液を用いた以外は実施例5と同様にしてカラ
ーフィルタ上の透明電極をパターニングした。
【0063】このようにして得られた透明電極のパター
ンの線幅及びギャップ幅を反射型顕微鏡で観察したとこ
ろ、パターンにむらが認められ、線幅は302〜305
μm、ギャップ幅は25〜28μmとカラーフィルタ層
パターン(RGB着色層:299.8μm、遮光層:3
0.2μm)に比べエッチング不良であった。
ンの線幅及びギャップ幅を反射型顕微鏡で観察したとこ
ろ、パターンにむらが認められ、線幅は302〜305
μm、ギャップ幅は25〜28μmとカラーフィルタ層
パターン(RGB着色層:299.8μm、遮光層:3
0.2μm)に比べエッチング不良であった。
【0064】また、実施例5と同様に擦傷試験を行った
ところ、試験後のITO表面に着傷が認められた。
ところ、試験後のITO表面に着傷が認められた。
【0065】
【表1】
【0066】表1から明らかなように、実施例1〜実施
例5で得られた各液晶ディスプレイ用カラーフィルタ
は、製造過程で液晶駆動用透明電極にクラック、シワ、
剥離は生じず、また、液晶駆動用透明電極の密着性は高
い。さらに、各液晶駆動用透明電極は耐水性および耐熱
性にも優れており、このことから、カラーフィルタの製
造後においても経時的に液晶駆動用透明電極にクラック
や剥離が生じることが起きにくいことがわかる。
例5で得られた各液晶ディスプレイ用カラーフィルタ
は、製造過程で液晶駆動用透明電極にクラック、シワ、
剥離は生じず、また、液晶駆動用透明電極の密着性は高
い。さらに、各液晶駆動用透明電極は耐水性および耐熱
性にも優れており、このことから、カラーフィルタの製
造後においても経時的に液晶駆動用透明電極にクラック
や剥離が生じることが起きにくいことがわかる。
【0067】一方、比較例1及び比較例2で得られた液
晶ディスプレイ用カラーフィルタは、製造過程で液晶駆
動用透明電極にクラック、シワ、剥離が生じ、また、液
晶駆動用透明電極の密着性も低い。そして、比較例1で
形成した液晶駆動用透明電極の耐水性および耐熱性は、
実施例1〜実施例5で形成した各液晶駆動用透明電極液
晶よりも低い。また、比較例2で得られたパターン形成
カラーフィルタは、カラーフィルタ層の遮光層とのギャ
ップのずれが大きく、パターンのむらも大きい。これに
対し、実施例5で得られたパターン形成カラーフィルタ
は遮光層とパターンのギャップとのずれがほとんどな
い。
晶ディスプレイ用カラーフィルタは、製造過程で液晶駆
動用透明電極にクラック、シワ、剥離が生じ、また、液
晶駆動用透明電極の密着性も低い。そして、比較例1で
形成した液晶駆動用透明電極の耐水性および耐熱性は、
実施例1〜実施例5で形成した各液晶駆動用透明電極液
晶よりも低い。また、比較例2で得られたパターン形成
カラーフィルタは、カラーフィルタ層の遮光層とのギャ
ップのずれが大きく、パターンのむらも大きい。これに
対し、実施例5で得られたパターン形成カラーフィルタ
は遮光層とパターンのギャップとのずれがほとんどな
い。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶ディ
スプレイ用カラーフィルタは、製造過程で液晶駆動用透
明電極にクラックや剥離が生じにくく、かつ製造後にお
いても経時的に液晶駆動用透明電極にクラックや剥離が
生じることが起きにくい。また、パターン形成カラーフ
ィルタにおいては、カラーフィルタの遮光層と電極パタ
ーンのギャップがよく一致していることから、高精細カ
ラーパネルにも適用できるカラーフィルタを提供するこ
とが可能になる。
スプレイ用カラーフィルタは、製造過程で液晶駆動用透
明電極にクラックや剥離が生じにくく、かつ製造後にお
いても経時的に液晶駆動用透明電極にクラックや剥離が
生じることが起きにくい。また、パターン形成カラーフ
ィルタにおいては、カラーフィルタの遮光層と電極パタ
ーンのギャップがよく一致していることから、高精細カ
ラーパネルにも適用できるカラーフィルタを提供するこ
とが可能になる。
【0069】したがって本発明によれば、より信頼性の
高い液晶ディスプレイ用カラーフィルタを容易に提供す
ることが可能になる。
高い液晶ディスプレイ用カラーフィルタを容易に提供す
ることが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 清一郎 千葉県市原市姉崎海岸24番地4 出光興産 株式会社内 (72)発明者 井上 一吉 千葉県市原市姉崎海岸24番地4 出光興産 株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 電気絶縁性透明基板と、この電気絶縁性
透明基板の上に所定のパターンで配置された複数種の着
色層と、これらの着色層の上、前記電気絶縁性透明基板
と前記複数種の着色層との間、又は前記電気絶縁性透明
基板の着色層とは反対面に設けられた液晶駆動用透明電
極とを少なくとも備え、かつ、前記液晶駆動用透明電極
が主要なカチオン元素として亜鉛元素およびインジウム
元素を含有する非晶質酸化物からなり、非晶質酸化物に
おける亜鉛元素とインジウム元素の原子比Zn/(Zn
+In)が0.1以上0.2未満であることを特徴とす
る液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。 - 【請求項2】 非晶質酸化物が、亜鉛元素およびインジ
ウム元素以外のカチオン元素として正三価以上の原子価
を有する第3の元素を1種以上含み、かつ、全カチオン
元素の総量に占める前記第3の元素の合量の割合が20
at%以下である、請求項1に記載の液晶ディスプレイ用
カラーフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9831596A JPH095514A (ja) | 1995-04-20 | 1996-04-19 | 液晶ディスプレイ用カラーフィルタ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9502295 | 1995-04-20 | ||
JP7-95022 | 1995-04-20 | ||
JP9831596A JPH095514A (ja) | 1995-04-20 | 1996-04-19 | 液晶ディスプレイ用カラーフィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH095514A true JPH095514A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=26436312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9831596A Pending JPH095514A (ja) | 1995-04-20 | 1996-04-19 | 液晶ディスプレイ用カラーフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH095514A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100381054B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2003-04-18 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 인듐-징크-옥사이드로 적용된 투명전극과 이를 에칭하기위한 에천트 |
WO2009087908A1 (ja) | 2008-01-10 | 2009-07-16 | Shibaura Institute Of Technology | 有用金属のリサイクル方法 |
JP2011068993A (ja) * | 1999-11-25 | 2011-04-07 | Idemitsu Kosan Co Ltd | スパッタリングターゲット、透明導電性酸化物、およびスパッタリングターゲットの製造方法 |
-
1996
- 1996-04-19 JP JP9831596A patent/JPH095514A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011068993A (ja) * | 1999-11-25 | 2011-04-07 | Idemitsu Kosan Co Ltd | スパッタリングターゲット、透明導電性酸化物、およびスパッタリングターゲットの製造方法 |
KR100381054B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2003-04-18 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 인듐-징크-옥사이드로 적용된 투명전극과 이를 에칭하기위한 에천트 |
WO2009087908A1 (ja) | 2008-01-10 | 2009-07-16 | Shibaura Institute Of Technology | 有用金属のリサイクル方法 |
US8317896B2 (en) | 2008-01-10 | 2012-11-27 | Shibaura Institute Of Technology | Method of recycling useful metal |
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Legal Events
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