JPH0954889A - 交通事故再現システム及びデータ再生装置 - Google Patents

交通事故再現システム及びデータ再生装置

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JPH0954889A
JPH0954889A JP22756695A JP22756695A JPH0954889A JP H0954889 A JPH0954889 A JP H0954889A JP 22756695 A JP22756695 A JP 22756695A JP 22756695 A JP22756695 A JP 22756695A JP H0954889 A JPH0954889 A JP H0954889A
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acceleration
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JP22756695A
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Atsushi Abe
厚志 阿部
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NIPPON ENKAKU SEIGYO KK
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NIPPON ENKAKU SEIGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交通事故再現システムにおいて、各センサの
零点誤差の影響を除くようにすること。 【解決手段】 データ記録装置10で記録されたデータ
をデータ変換手段24により時系列データに変換する。
そして停止判定手段25によりそのデータを時間を遡っ
て読出し、各センサのデータが変化しているかどうかを
判定する。停止状態であれば、オフセット除去手段26
は停止状態での各センサの値をオフセットとし、その値
を除去する。こうすれば姿勢演算手段27により交通機
関の事故時の挙動を再生する際に、オフセットによる誤
差をなくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両等の交通機関に
用いられ、その事故発生時におけるデータを収集し、事
故の状態を再現できるようにした交通事故再現システム
及びこれに用いられるデータ再生装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平6−300773号に示されてい
るように車両等の交通機関に搭載され、周期的にその3
次元方向の加速度や角速度データを保持しておき、交通
事故が生じればその前後所定時間のデータを記憶装置に
保持し、このデータに基づいて事故の状態を再現するよ
うにした交通事故再現システムが提案されている。
【0003】図9はこのような従来の交通事故再現シス
テムに用いられる車両等の交通機関に搭載されるデータ
記録装置を示すブロック図である。本図に示すように交
通機関、例えば車両に搭載されるデータ記録装置は、加
速度センサ1a〜1c及び角速度センサ2a〜2cを有
しており、これらの出力はマルチプレクサ3を介してA
/D変換器4に入力される。加速度センサ1a〜1cは
図10に示すように、車両のX方向(進行方向)、これ
と垂直なY方向、車両の上下のZ方向の加速度Gx,G
y,Gzを夫々検出する加速度検出手段である。又角速
度センサ2a〜2cは夫々X軸,Y軸,Z軸の回りの角
速度ωx ,ωy ,ωz を検出する角速度検出手段であ
る。マルチプレクサ3はこれらを順次選択してA/D変
換器4に出力するものであり、A/D変換器4は入力を
所定サンプリング時間毎にA/D変換し、制御装置5に
入力する。
【0004】制御装置5は所定のタイミング毎にA/D
変換器4によってA/D変換された各センサのデータを
ノイズ除去等の処理を行ってメモリ6の所定アドレスに
書込む制御手段である。そしてメモリ6のデータが一杯
になると最も古いデータから順に新しいデータに書き換
えるようにしている。更に加速度センサ1a〜1c又は
角速度センサ2a〜2cの出力信号の絶対値が所定値を
越えると、衝突等の事故が発生したものとしてそれ以降
所定時間のみ動作を行い、以後は自動的に停止する。こ
の動作時間は衝突直後の所定時間データを書込み、衝突
直前のデータも残るように選択しておくものとする。
【0005】このような車両側のデータ記録装置は十分
な強度を有するように構成され、又センサを小型化する
ことにより1つの筐体として車両の任意の位置に取付け
ておくことができる。
【0006】図11はこのデータ記録装置を用いて事故
の様子を再現する再生装置を示すブロック図である。本
図に示されるように再生装置は事故があった車両に搭載
されていたデータ記録装置10の全体又はメモリ6のみ
を取り外してデータ再生装置20に接続する。データ再
生装置20のマイクロコンピュータ21にはデータメモ
リ22が接続されており、データ記録装置のメモリ6か
ら得られる衝突直前及び直後のX軸,Y軸,Z軸方向の
加速度と角速度を積分し、速度,移動方向と距離及び回
転角度を検出し、これに基づいて車両の挙動を演算する
ものである。そして車両の挙動は例えば表示装置23に
より画面に表示できるように構成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるにこのような従
来の交通事故再現システムによれば、車両に搭載される
データ記録装置はデータ収集用として加速度センサと角
速度センサとが用いられている。加速度センサ及び角速
度センサは温度変化によって零点が変動し、又ヒステリ
シスの誤差や経年変化等によっても零点ドリフトが生じ
る。データ記録装置は長期間にわたって車両等に搭載さ
れてデータを記録しているため、このドリフトは避けら
れない。そのため事故の後で記録されていた加速度及び
角速度のデータを積分し、速度や移動距離及び回転角度
を算出する際に、このようなドリフトが有害な誤差とな
る。例えば車両が衝突した後停止しても、記憶装置の容
量が許す限りデータを記憶しそれに基づいて最後まで積
分すると、実際には車両が既に停止しているにもかかわ
らず、再生出力では車両の位置や姿勢がどんどん変化し
ているように認識されてしまうという不都合が生じる。
【0008】本発明はこのような従来の交通事故再現シ
ステムの問題点に鑑みてなされたものであって、加速度
センサや角速度センサの零点誤差の影響がなく、正確に
交通機関の挙動を再生できるようにすることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、交通機関に搭載されるデータ記録装置と、前記デー
タ記録装置のデータを再生するデータ再生装置とを具備
する交通事故再現システムにおいて、前記データ記録装
置は、3次元空間における少なくとも交通機関の進行方
向の加速度を検知する加速度センサを含む加速度検出手
段と、3次元空間における特定の方向を軸とする角速度
を検出する角速度センサを含む角速度検出手段と、前記
加速度検出手段及び前記角速度検出手段により出力され
るデータを記憶する記憶手段と、前記加速度検出手段及
び前記角速度検出手段の最新の所定数のデータを順次更
新しつつ前記記憶手段に書込むと共に、そのデータの絶
対値が所定値を越えたときに所定時間後に前記記憶手段
への記録を停止する制御手段と、を有するものであり、
前記データ再生装置は、前記データ記録装置の記憶手段
より前記加速度検出手段及び角速度検出手段の夫々のセ
ンサの時系列のデータを読出し、その変化の停止を判定
する停止判定手段と、前記停止判定手段により変化の停
止が判定されたときの前記加速度検出手段及び角速度検
出手段の各センサの値を夫々そのオフセットとし、前記
記憶手段に保持されている該当する加速度及び角速度検
出手段の夫々データから該オフセット値を減じるオフセ
ット除去手段と、前記オフセット除去手段によりオフセ
ットが除去されて更新されたデータから交通機関の挙動
を再生する再生手段と、を有することを特徴とするもの
である。
【0010】本願の請求項2の発明は、交通機関に搭載
されるデータ記録装置と、前記データ記録装置のデータ
を再生するデータ再生装置とを具備する交通事故再現シ
ステムにおいて、前記データ記録装置は、3次元空間に
おける少なくとも交通機関の進行方向の加速度を検知す
る加速度センサを含む加速度検出手段と、3次元空間に
おける特定の方向を軸とする角速度を検出する角速度セ
ンサを含む角速度検出手段と、前記加速度検出手段及び
前記角速度検出手段より出力されるデータを記憶する記
憶手段と、前記加速度検出手段及び前記角速度検出手段
の最新の所定数のデータを順次更新しつつ前記記憶手段
に書込むと共に、そのデータの絶対値が所定値を越えた
ときに所定時間後に前記記憶手段への記録を停止する制
御手段と、を有するものであり、前記データ再生装置
は、前記データ記録装置の記憶手段より前記加速度検出
手段及び角速度検出手段の夫々のセンサの時系列のデー
タを読出し、その変化の停止を判定する停止判定手段
と、前記停止判定手段により変化の停止が判定された以
後のデータを零となるように更新するデータ更新手段
と、前記データ更新手段により更新されたデータから交
通機関の挙動を再生する再生手段と、を有することを特
徴とするものである。
【0011】本願の請求項3の発明は、交通機関に搭載
され、3次元空間における少なくとも交通機関の進行方
向の加速度を検知する加速度センサを含む加速度検出手
段、3次元空間における特定の方向を軸とする角速度を
検出する角速度センサを含む角速度検出手段、前記加速
度検出手段及び前記角速度検出手段により出力されるデ
ータを記憶する記憶手段を有するデータ記録装置のデー
タを再生するデータ再生装置であって、前記データ記録
装置の記憶手段に記憶されている加速度検出手段及び加
速度検出手段の夫々のセンサの時系列データを読出し、
その変化の停止を判定する停止判定手段と、前記停止判
定手段により変化の停止が判定されたときの前記加速度
検出手段及び前記角速度検出手段の各センサの値を夫々
そのオフセットとし、前記記憶手段に保持されている該
当する加速度及び角速度検出手段の夫々データから該オ
フセット値を減じるオフセット除去手段と、前記オフセ
ット除去手段によりオフセットが除去されて更新された
データから交通機関の挙動を再生する再生手段と、を具
備することを特徴とするものである。
【0012】本願の請求項4の発明は、交通機関に搭載
され、3次元空間における少なくとも交通機関の進行方
向の加速度を検知する加速度センサを含む加速度検出手
段、3次元空間における特定の方向を軸とする角速度を
検出する角速度センサを含む角速度検出手段、前記加速
度検出手段及び前記角速度検出手段により出力されるデ
ータを記憶する記憶手段を有するデータ記録装置のデー
タを再生するデータ再生装置であって、前記データ記録
装置の記憶手段に記憶されている加速度検出手段及び加
速度検出手段の夫々のセンサの時系列データを読出し、
その変化の停止を判定する停止判定手段と、前記停止判
定手段により変化の停止が判定された以後のデータを零
となるように更新するデータ更新手段と、前記データ更
新手段により更新されたデータから交通機関の挙動を再
生する再生手段と、を具備することを特徴とするもので
ある。
【0013】このような交通事故再現システムでは、デ
ータ記録装置は加速度検出手段及び角速度検出手段によ
って検出されたデータを順次記憶手段に記憶しておき、
そのデータの絶対値が所定値を越えると衝突であると判
断して少なくともその直後、又は直前及び直後のデータ
を記憶手段に記憶させる。請求項1,3のデータ再生装
置はこのようなデータ記録装置の記憶手段のデータを読
出してその変化が停止しているかどうかを停止判定手段
により判定する。事故が起こった後、車両等が停止する
と各センサには出力が得られないため、オフセット成分
のみが残る。そのため停止が判定されたときに各センサ
の値をそのオフセットとすると、記憶手段に保持されて
いるデータからそのオフセット成分を差し引くことによ
ってオフセットを除去することができる。こうして更新
されたデータに基づいて交通機関の挙動を再現すると、
正確な再現ができる。
【0014】又請求項2,4のデータ再生装置では、停
止が判定されると、それ以後のデータをオフセット成分
と見なして全て零に変更する。こうしてデータを再生す
ると、オフセット成分のみによる事故後の交通機関の動
きをなくし、実際に動いていた時間のみの挙動を再現す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例による交
通事故再現システムの全体構成を示すブロック図であ
る。本図においてデータ記録装置10がデータ再生装置
20Aに接続される。データ記録装置10はここでは車
両に搭載されるものとし、前述した図9と基本的には同
一であるが、その制御装置5はセンサからの入力が所定
レベルを越えたときに事故と判定し、それ以後所定時間
メモリ6に各センサのデータを書込むと共に、そのデー
タの終了を示す特定のコードであるEOF(エンドオブ
ファイル)を書込んでおくものとする。データ再生装置
20Aはマイクロコンピュータ21Aによって構成され
る演算部及びこれに接続されたデータメモリ22及び表
示装置23を有している。マイクロコンピュータ21A
はデータ記録装置10に保持されているデータを時間順
に変換するデータ変換手段24、変換されたデータを順
次読出してその変化が停止したかどうかを判別する停止
判定手段25、停止したときのデータをオフセット値と
みなしてそのセンサから得られたデータのオフセット成
分を除去するオフセット除去手段26、及びオフセット
が除去されたデータに基づいて車両の姿勢の変化を演算
する姿勢演算手段27の機能を有している。姿勢演算手
段27と表示装置23は更新されたデータから交通機関
の挙動を再生する再生手段を構成している。
【0016】次に本実施例によるデータ再生装置の動作
についてフローチャートを参照しつつ説明する。図2は
データメモリ22を示すメモリマップであり、図3〜図
5は本実施例の動作を示すフローチャートである。まず
データ記録装置10のメモリ6には衝突の前後のデータ
が記録されている。動作を開始すると、まずステップ3
1においてポインタnをクリアする。ポインタnはデー
タ記録装置のデータメモリ6及びデータメモリ22のア
ドレスに対応したポインタである。そしてステップ32
に進んでデータ記録装置のメモリ6に保持されている加
速度センサ1a〜1cのデータGXD(n),GYD
(n),GZD(n),及び角速度センサ2a〜2cの
データWXD(n)及びWYD(n),WZD(n)を
夫々データメモリ22の所定の領域のデータ配列GX
(n),GY(n),GZ(n),WX(n),WY
(n),WZ(n)に転送する。そしてステップ33に
進んでポインタnがnmax に達したかどうかをチェック
し、この値以下であればステップ34に進んでポインタ
nをインクリメントしてステップ32に戻る。こうして
ポインタnがnmax に達するまでこの処理を繰り返し、
データ記録装置10のメモリ6に保持されている全ての
データをデータ終了コードEOFと共に図2に示すデー
タメモリ22のアドレスM1からM2に転送する。衝突
の時点から最終のアドレスM2まで、及びアドレスM1
〜EOFまでは衝突後の時系列的なデータの書込みを示
し、衝突時点から上のEOFまでのデータは衝突から時
間的に遡った時系列的なデータの変化を示すものであ
る。
【0017】このように一旦データメモリ22に転送さ
れたデータのうち衝突の時点を示すメモリの位置は衝突
毎に異なっているため、そのデータを処理するために一
旦衝突を含んで衝突の前から衝突後までの時系列的なデ
ータに変換する必要がある。データ変換手段24はこの
処理を行うものであって、その動作をフローチャートに
基づいて説明する。ポインタnがnmax を越えると、ス
テップ33よりステップ35に進んでEOFのあるアド
レスをレジスタR2にセットする。次いでステップ36
においてレジスタR1に並べ換えを行うデータ再生装置
のデータメモリ22の配列のスタートアドレスM3をセ
ットする。そしてステップ37に進んでレジスタR2の
値をインクリメントし、ステップ38においてレジスタ
R2がメモリ22の下限値M2より大きいかどうかをチ
ェックする。アドレス下限値M2より大きくなければス
テップ39に進んでレジスタR2が示すアドレスのデー
タをレジスタR1が示すアドレスに転送する。そしてス
テップ40においてレジスタR1をインクリメントし、
ステップ41においてレジスタR1が並べ換え後の最終
アドレス値M4を越えたかどうかをチェックする。この
値を越えていなければステップ37に戻って同様の処理
を繰り返す。そしてステップ38においてレジスタR2
がデータメモリ22に割付けられている最終アドレス値
M2に達した場合には、ステップ38よりステップ42
に進んでレジスタR2に開始アドレス値M1をセットす
る。こうすれば読出すためのアドレスを示すレジスタR
2の値がデータメモリ22の最初のアドレスM1に変更
され、以後同様にしてアドレスのデータを転送すること
によってデータが書換えられる。この処理を終えると、
データメモリ22のアドレスM3〜M4には衝突の前後
を通して時系列に沿った各センサのデータが保持される
こととなる。ここでマイクロコンピュータ21Aはステ
ップ35〜42においてデータ記録装置のデータを時系
列的に変換するデータ変換手段24の機能を達成してい
る。
【0018】図4,図5はこうして書換えられたデータ
からオフセット値を除去するための処理を示すフローチ
ャートである。まずステップ43においてオフセット値
GX0,GY0,GZ0,WX0,WY0,WZ0を全
て0にクリアする。そしてステップ44,45において
カウンタCをクリアし、ポインタnをnmax とする。次
いでステップ46において最終アドレスM4の各データ
とその直前のデータとの差分値の二乗を、夫々各センサ
の値毎にD2GX,D2GY,・・・D2WZとして算
出する。ここでnは最大値nmax から順次時系列のデー
タの後方へ遡って算出していく。そしてステップ47に
進んで加速度分の各差分データD2GX,D2GY,D
2GZの合計値GD2及び角速度分の各差分データD2
WX,D2WY,D2WZの合計値WD2を夫々算出す
る。次いでステップ48に進んで加速度分の差分値の合
計値GD2が衝突検知をするための閾値Gmax より小さ
いかどうかをチェックする。この値より小さければステ
ップ49においてこれらの合計値の加算値GD2+WD
2が0又は微小な値ε以下かどうかをチェックする。こ
の値以下であれば停止が判定されるため、ステップ50
に進んでカウンタCをインクリメントする。又停止が判
定されなければステップ47に進んでカウンタCの値が
閾値Tmax に達したかどうかをチェックする。閾値T
max は定常状態が一定時間続いているかどうかを判別す
るための閾値であり、この値以下であれば瞬間だけ差分
値が0になったものと判定してステップ52においてカ
ウンタCを再びクリアし、ポインタnをディクリメント
(ステップ53)してステップ46に戻る。こうして順
次差分値の合計値が変化しているかどうかをチェックす
る。
【0019】図6(a)及び(b)は加速度センサ1
a,1b,1cのうち加速度センサ1a,1bより得ら
れたGX,GYの時間的変化を示すグラフである。この
図において実線がデータメモリ22のアドレスM3〜M
4に保持されているデータを示している。この図より明
らかなように車両の衝突によってそのレベルが大幅に変
化するが、又衝突後一定時間たてば車両等が停止するた
め変化はなくなり、オフセット成分のみが残る。このた
めデータを時系列的に配置して最も後のデータから順次
遡ってデータの変化の有無を検出しておくと、変化が始
まるまでの一定値のデータがオフセット成分であると識
別できる。
【0020】従ってカウンタCがTmax を越えていれ
ば、ステップ51から図5のステップ54に進んでその
ときのポインタn−1の夫々のメモリの値GX(n−
1)〜WZ(n−1)をオフセット分GX0〜WX0と
する。そしてステップ55に進んでポインタnをクリア
し、ステップ56においてn=0のアドレスの全てのデ
ータから夫々のセンサのオフセット値GX0,GY0・
・・WZ0を減算してデータを更新する。そしてステッ
プ56においてポインタnがnmax を越えたかどうかを
チェックし、この値に達していなければステップ58に
おいてnをインクリメントしてステップ57に戻り、同
様の処理を繰り返す。そしてポインタnがnmax を越え
ればこの処理を終える。こうすれば図6(a),(b)
に破線で示すように、オフセット値GX0,GY0を差
し引いた値となるようにデータを変更してオフセット分
を除去することができる。一方ステップ48において差
分値の合計値GD2がGmax を越えていれば、オフセッ
ト成分だけの定常値に達するまでのデータがメモリに書
込まれていなかったものと考えられるため、オフセット
は検出できない。このため他の処理を行うことなく処理
を終える。
【0021】こうしてオフセットを除去して生成された
データに基づいて姿勢演算手段27は車両の事故前後の
速度や移動方向,移動距離,回転を演算し、それを表示
装置23に表示する。こうすれば多くの場合でオフセッ
ト成分が除去され、その状態で車両の姿勢が表示できる
ため、オフセット分が残留していた場合にも車両が停止
すれば停止したように表示することができるという効果
が得られる。
【0022】尚本実施例は時系列に並び換えたデータの
うち最後のデータから順次遡って各データの変化分を検
出することによって定常状態かどうかを判別している
が、最も前のデータから順次データを読出して定常状態
に達したかどうかを判別することができることはいうま
でもない。又定常状態かどうかの判別も、例えば同一セ
ンサの隣接する2値の差の絶対値を加算して判別する
等、他の種々の方法が適用できることはいうまでもな
い。
【0023】次に本発明の第2実施例について説明す
る。前述した第1実施例では車両の各センサの零点誤差
をオフセットとして検出し、これを各センサのデータか
ら減算してオフセットのないデータを得るようにしてい
るが、零点誤差の影響が少なければ変化が見られなくな
った時点でそれ以後のデータを零となるようにしてもよ
い。図7はこのような第2実施例のデータ再生装置20
Bの構成を示すブロック図である。本図において前述し
た第1実施例と同一部分は同一符号を付して詳細な説明
を省略する。本実施例のマイクロコンピュータ21Bに
は停止判定手段25の出力に基づいて以後のメモリのデ
ータを零とするデータ更新手段28が設けられる。その
他の構成は第1実施例と同様である。
【0024】次に本実施例の動作について説明する。図
3,図4に示すフローチャートは同一であり、ステップ
46〜53のループにおいて定常状態から変化し始める
と、ステップ51より図8に示すステップ61に進み、
ポインタn−1の値を新たなポインタmとする。そして
ステップ62に進んで各加速度センサ及び角速度センサ
の値GX(m)・・・WZ(m)を全て零とする。そし
てステップ63においてポインタmが最大値nmax を越
えたかどうかをチェックし、この値以下であればmをイ
ンクリメントして(ステップ64)同様の処理を繰り返
す。こうすればオフセット成分のみが残っている車両等
が停止した後のデータを零とすることができる。従って
オフセットの影響により車両が停止しているにもかかわ
らず、データを再生すると車両が一定方向に移動又は回
転するように再生されてしまうという従来の不具合を取
り除くことができる。
【0025】尚ここで説明した第1,第2実施例は車両
の交通事故再現システムについてのものであるが、車両
以外の航空機,船舶等の種々の交通機関に搭載して事故
が起こったときにその状態を再現する装置に適用するこ
とができる。
【0026】又第1,第2実施例はX軸,Y軸,Z軸の
加速度と角速度とを検出するセンサを搭載するようにし
ているが、必ずしも全ての方向のセンサを用いなくても
よく、少なくともその進行方向の加速度センサ及びいず
れか一方向の角速度センサ、例えば車両の場合はZ軸方
向の角速度センサを用いるものとしてもよい。又3軸の
加速度センサとZ軸の角速度センサを用いてもよく、こ
れらの場合に姿勢演算処理を容易にすることができる。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1〜4の発明によれば、交通機関に搭載する加速度セン
サや角速度センサにオフセットが生じていても零点誤差
の影響がなく、事故が起こったときの交通機関の挙動を
再生することができるという効果が得られる。
【0028】又これに加えて本願の請求項1及び3の発
明によれば、オフセット成分が生じていてもこれを除去
するため、オフセット成分を除いて交通機関の挙動を正
確に再生することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の第1実施例による交通事故再現システム
のデータ再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例に用いられるデータメモリのメモリマ
ップである。
【図3】本実施例に用いられるデータ再生装置の動作を
示すフローチャート(その1)である。
【図4】本実施例に用いられるデータ再生装置の動作を
示すフローチャート(その2)である。
【図5】本実施例に用いられるデータ再生装置の動作を
示すフローチャート(その3)である。
【図6】加速度センサ1a,1bのデータの変化を示す
グラフである。
【図7】本願の第2実施例によるデータ再生装置の構成
を示すブロック図である。
【図8】本願の第2実施例によるデータ再生装置の動作
を示すフローチャートである。
【図9】従来の交通事故再現システムに用いられるデー
タ記録装置の構成を示すブロック図である。
【図10】データ記録装置を搭載する車両とその方向を
示す概略図である。
【図11】従来の交通事故再現システムに用いられるデ
ータ再生装置のブロック図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 加速度センサ 2a,2b,2c 角速度センサ 3 マルチプレクサ 4 A/D変換器 5 制御装置 6 メモリ 10 データ記録装置 20,20A,20B データ再生装置 21,21A,21B マイクロコンピュータ 22 データメモリ 23 表示装置 24 データ変換手段 25 停止判定手段 26 オフセット除去手段 27 姿勢演算手段 28 データ更新手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交通機関に搭載されるデータ記録装置
    と、 前記データ記録装置のデータを再生するデータ再生装置
    とを具備する交通事故再現システムにおいて、 前記データ記録装置は、 3次元空間における少なくとも交通機関の進行方向の加
    速度を検知する加速度センサを含む加速度検出手段と、 3次元空間における特定の方向を軸とする角速度を検出
    する角速度センサを含む角速度検出手段と、 前記加速度検出手段及び前記角速度検出手段により出力
    されるデータを記憶する記憶手段と、 前記加速度検出手段及び前記角速度検出手段の最新の所
    定数のデータを順次更新しつつ前記記憶手段に書込むと
    共に、そのデータの絶対値が所定値を越えたときに所定
    時間後に前記記憶手段への記録を停止する制御手段と、
    を有するものであり、 前記データ再生装置は、 前記データ記録装置の記憶手段より前記加速度検出手段
    及び角速度検出手段の夫々のセンサの時系列のデータを
    読出し、その変化の停止を判定する停止判定手段と、 前記停止判定手段により変化の停止が判定されたときの
    前記加速度検出手段及び角速度検出手段の各センサの値
    を夫々そのオフセットとし、前記記憶手段に保持されて
    いる該当する加速度及び角速度検出手段の夫々データか
    ら該オフセット値を減じるオフセット除去手段と、 前記オフセット除去手段によりオフセットが除去されて
    更新されたデータから交通機関の挙動を再生する再生手
    段と、を有するものであることを特徴とする交通事故再
    現システム。
  2. 【請求項2】 交通機関に搭載されるデータ記録装置
    と、 前記データ記録装置のデータを再生するデータ再生装置
    とを具備する交通事故再現システムにおいて、 前記データ記録装置は、 3次元空間における少なくとも交通機関の進行方向の加
    速度を検知する加速度センサを含む加速度検出手段と、 3次元空間における特定の方向を軸とする角速度を検出
    する角速度センサを含む角速度検出手段と、 前記加速度検出手段及び前記角速度検出手段より出力さ
    れるデータを記憶する記憶手段と、 前記加速度検出手段及び前記角速度検出手段の最新の所
    定数のデータを順次更新しつつ前記記憶手段に書込むと
    共に、そのデータの絶対値が所定値を越えたときに所定
    時間後に前記記憶手段への記録を停止する制御手段と、
    を有するものであり、 前記データ再生装置は、 前記データ記録装置の記憶手段より前記加速度検出手段
    及び角速度検出手段の夫々のセンサの時系列のデータを
    読出し、その変化の停止を判定する停止判定手段と、 前記停止判定手段により変化の停止が判定された以後の
    データを零となるように更新するデータ更新手段と、 前記データ更新手段により更新されたデータから交通機
    関の挙動を再生する再生手段と、を有するものであるこ
    とを特徴とする交通事故再現システム。
  3. 【請求項3】 交通機関に搭載され、3次元空間におけ
    る少なくとも交通機関の進行方向の加速度を検知する加
    速度センサを含む加速度検出手段、3次元空間における
    特定の方向を軸とする角速度を検出する角速度センサを
    含む角速度検出手段、前記加速度検出手段及び前記角速
    度検出手段により出力されるデータを記憶する記憶手段
    を有するデータ記録装置のデータを再生するデータ再生
    装置であって、 前記データ記録装置の記憶手段に記憶されている加速度
    検出手段及び角速度検出手段の夫々のセンサの時系列デ
    ータを読出し、その変化の停止を判定する停止判定手段
    と、 前記停止判定手段により変化の停止が判定されたときの
    前記加速度検出手段及び前記角速度検出手段の各センサ
    の値を夫々そのオフセットとし、前記記憶手段に保持さ
    れている該当する加速度及び角速度検出手段の夫々デー
    タから該オフセット値を減じるオフセット除去手段と、 前記オフセット除去手段によりオフセットが除去されて
    更新されたデータから交通機関の挙動を再生する再生手
    段と、を具備することを特徴とするデータ再生装置。
  4. 【請求項4】 交通機関に搭載され、3次元空間におけ
    る少なくとも交通機関の進行方向の加速度を検知する加
    速度センサを含む加速度検出手段、3次元空間における
    特定の方向を軸とする角速度を検出する角速度センサを
    含む角速度検出手段、前記加速度検出手段及び前記角速
    度検出手段により出力されるデータを記憶する記憶手段
    を有するデータ記録装置のデータを再生するデータ再生
    装置であって、 前記データ記録装置の記憶手段に記憶されている加速度
    検出手段及び角速度検出手段の夫々のセンサの時系列デ
    ータを読出し、その変化の停止を判定する停止判定手段
    と、 前記停止判定手段により変化の停止が判定された以後の
    データを零となるように更新するデータ更新手段と、 前記データ更新手段により更新されたデータから交通機
    関の挙動を再生する再生手段と、を具備することを特徴
    とするデータ再生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010049681A (ja) * 2008-07-24 2010-03-04 Autoliv Development Ab 車両回転角度記録方法および車両回転角度記録装置
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CN113272658A (zh) * 2019-02-07 2021-08-17 维宁尔瑞典公司 加速度计数据存储的改进或涉及加速度计数据存储的改进

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