JPH0954344A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH0954344A
JPH0954344A JP20636495A JP20636495A JPH0954344A JP H0954344 A JPH0954344 A JP H0954344A JP 20636495 A JP20636495 A JP 20636495A JP 20636495 A JP20636495 A JP 20636495A JP H0954344 A JPH0954344 A JP H0954344A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶on電圧と液晶off電圧との電圧差を
大きくして、液晶駆動能力を高くする。 【解決手段】 1つの画素電極16に対して、I−V特
性が異なる2つの非線形素子を接続する。その2つの非
線形素子に対して、各非線形素子に接続された電極配線
12、13から独立して電圧を与える。各素子の非線形
抵抗層15a、15bは、不純物としてニッケル等を含
む硫化亜鉛からなり、不純物混入量を異ならせてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2端子の非線形素
子を備えた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータなどのO
A機器のダウンサイジング化に伴い、高機能フラットパ
ネルディスプレイに対する要求が高まっている。このフ
ラットパネルとしては、液晶パネル、ELパネル、プラ
ズマパネルなどの研究開発が進められている。特に、液
晶パネルは、時計や電卓からパーソナルコンピュータや
テレビジョンなどの幅広い表示装置として商品化されて
いる。
【0003】今後においては、マルチメディア化が進む
につれて、さらに高解像度化、高コントラスト化、フル
カラー化、省電力駆動化などの高機能化が要求されると
考えられる。これらの要求を満たす表示装置として、個
々の画素にアクティブ素子を付加したアクティブマトリ
ックス型の液晶表示装置などが挙げられる。このアクテ
ィブ素子としては、3端子の能動素子と2端子の非線形
素子との2種類について開発が精力的に進められてい
る。
【0004】特に、2端子の非線形素子は、TFT(薄
膜トランジスタ)に代表される3端子の能動素子に比べ
て製造工程に必要なマスク枚数が少ないため、低価格化
が期待できる。現在、2端子の非線形素子として、酸化
タンタル(Ta25)を非線形抵抗層として用いた素子
(特公平61−32674号公報)や、シリコン窒化膜
やシリコン酸化膜を用いた素子(電気情報通信学会技術
報告 EID86−19(1986),p.13)、あ
るいは硫化亜鉛を用いた素子(特開平6−313899
号公報等)が開発されている。
【0005】特に、非線形抵抗層として硫化亜鉛を用い
た2端子の非線形素子は、電流(I)−電圧(V)特性
の非線形性が大きく、また、硫化亜鉛中に不純物をドー
ピングすることにより、I−V特性を制御することが可
能である。このため、表示媒体の電気光学特性に応じた
I−V特性の2端子非線形素子を設計することができ、
その結果、高コントラストの表示装置を得ることができ
るという大きな利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の2端
子の非線形素子を用いた反射型ホワイトテーラ型ゲスト
ホスト液晶表示装置の駆動方法について、図7(a)〜
(c)を参照しながら説明する。尚、図7(a)は走査
信号波形を示し、図7(b)はデータ信号波形を示し、
図7(c)は液晶パネルの1画素分を構成する容量とし
ての液晶の容量CLCと素子容量CSとの等価回路を示
す。液晶パネルは、液晶層を挟む一対の基板の一方に走
査電極が形成され、他方の基板に対向電極が形成された
構成を有し、この液晶パネルに印加される電圧は、対向
電極側からデータ信号が入力され、走査電極側から走査
信号が入力される。
【0007】選択期間中に液晶パネルに印加される選択
電圧Vpは、下記式(1)で表されるデータ信号Vdと走
査信号Vopとの差、または下記式(2)で表されるデー
タ信号Vdと走査信号Vopとの和である。
【0008】Vp=Vop−Vd ・・・(1) Vp=Vop+Vd ・・・(2) このVpは、液晶の容量CLCと素子容量CSとに容量分割
され、そのうち素子に印加される電圧VSは、下記式
(3)で表される。
【0009】 VS=Vp×CLC/(CLC+CS) ・・・(3) したがって、素子の容量CSを液晶の容量CLCに比べて
十分小さく設定しておけば、ほとんどの電圧を素子に印
加できる。そのようにすると、素子が低抵抗状態になっ
て、表示データに応じた電荷が液晶に書き込まれ、液晶
に十分な電圧を印加できるようになる。また、非選択期
間中には、2端子非線形素子がその電気特性により高抵
抗状態になり、液晶の電圧が保持される。
【0010】さらに具体的に、素子のI−V特性および
液晶のV(電圧)−R(反射率)特性を用いて説明す
る。図8は、非線形素子のI−V特性51を示し、図9
は、反射型のホワイトテーラ型ゲストホスト液晶のV−
R特性61を示す。
【0011】反射型ホワイトテーラ型ゲストホスト液晶
は、図9に示すように低電圧では液晶に含まれる色素に
より光が吸収されるので低い反射率を示し、高電圧では
光の吸収が無くなるので高い反射率を示す。ここで、高
い反射率R2が得られる液晶印加電圧を液晶on電圧V
LConと定義し、低い反射率R1が得られる液晶印加電圧
を液晶off電圧VLCoffと定義する。
【0012】2端子非線形素子のI−V特性51におい
て、図8に示すように前記VLConを得るために必要な電
圧をVa、前記VLCoffを得るために必要な電圧をVbと
すると、VaおよびVbは下記式(4)および(5)で表
される。
【0013】 Va=(Vop+Vd)×CLC/(CLC+CS) ・・・(4) Vb=(Vop−Vd)×CLC/(CLC+CS) ・・・(5) このVaとVbとの電圧差が大きい程、液晶駆動能力を高
くできるので望ましい。例えば、図9に示したようなV
−R特性61の液晶表示装置に対しては、VLC onとV
LCoffとの差を大きくできるので、R2/R1のコントラ
スト比の動作マージンを広くすることができる。
【0014】上記式(4)および(5)によれば、Va
とVbとの電圧差大きくするには、Vdを大きくすればよ
い。しかし、図7に示したような走査信号とデータ信号
では、非選択期間においては2端子非線形素子に約Vd
の電圧が印加され、一方、上述したように非選択期間は
2端子非線形素子に十分な高抵抗状態が要求されるの
で、Vdの値には限度がある。
【0015】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
べくなされたものであり、液晶on電圧と液晶off電
圧との電圧差を大きくして、液晶駆動能力を高くできる
表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置は、電
気光学的特性を有する表示媒体を間に挟持する一対の基
板のうちの一方に、該表示媒体に電圧を印加するための
画素電極がマトリックス状に設けられ、他方の基板に対
向側電極が設けられた表示装置において、第1電極と非
線形抵抗層と第2電極とから構成され、電流−電圧特性
が異なる2つの非線形素子が各画素電極に接続して設け
られ、かつ、該特性の異なる2つの非線形素子の各々に
別々の電極配線が設けられ、そのことにより上記目的が
達成される。
【0017】本発明の表示装置において、前記特性の異
なる2つの非線形素子の非線形抵抗層が、硫化亜鉛を主
成分とする構成とすることができる。また、前記特性の
異なる2つの非線形素子の非線形抵抗層中に、不純物と
してニッケルが含まれている構成とすることができる。
また、前記2つの非線形素子は、非線形抵抗層中に含ま
れるニッケルの量が異ならせてある構成とすることがで
きる。
【0018】以下、本発明の作用について説明する。
【0019】本発明にあっては、1つの画素電極に対し
て、I−V特性が異なる2つの非線形素子が接続されて
いる。その2つの非線形素子に対して、各非線形素子に
接続された電極配線から電圧を与えると、いずれかの素
子特性が支配的になる。従って、液晶on電圧と液晶o
ff電圧とを別々の素子から印加させることができ、各
々の電圧を独立して制御することにより、液晶on電圧
と液晶offとの電圧差を大きくできる。
【0020】非線形抵抗層は、硫化亜鉛を主成分として
不純物が含まれているものを用いることができる。不純
物としては、例えばニッケル等を用いることができ、そ
の不純物の混入量を変化させることにより、2つの素子
のI−V特性を変化させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、説明する。
【0022】本発明の表示装置は、複数備わった画素電
極の各々において、1つの画素電極に対してI−V特性
が異なる2つの非線形素子が接続されている表示装置で
ある。この2つの非線形素子の非線形抵抗層は、共に硫
化亜鉛を主成分とし、かつ、不純物を混入させており、
不純物の混入量を変えることによりI−V特性を調整し
ている。この不純物としては、例えばニッケルを用いる
ことができる。
【0023】その一実施例について、以下に示す。図1
に、非線形抵抗層として、ニッケルを0.6wt%混入
させた硫化亜鉛を形成した非線形素子のI−V特性41
と、ニッケルを0.2wt%混入させた硫化亜鉛を形成
した非線形素子のI−V特性42とを示す。このよう
に、硫化亜鉛中のニッケルの混入量を変化させることに
より、非線形素子のI−V特性を変化させることができ
る。
【0024】図1に示すようなI−V特性の異なる2つ
の非線形素子を、1つの画素電極に対して設けた表示装
置の駆動方法について、以下に説明する。尚、I−V特
性41を有する非線形素子をSh素子、I−V特性42
を有する非線形素子をSl素子とする。
【0025】例えば、Sh素子およびSl素子に、図1に
示したV1の電圧を印加する。この電圧V1は、Sh素子
のI−V特性41においては液晶on電圧を与える電圧
であり、Sl素子のI−V特性42においては液晶of
f電圧を与える電圧である。この場合、Sh素子の方が
Sl素子に比べて抵抗が低いため、Sh素子の特性が支配
的になって、液晶にはSh素子から液晶on電圧が印加
される。
【0026】また、Sh素子およびSl素子に、図1に示
したV2およびV1の電圧を各々印加する。この電圧V2
は、Sh素子のI−V特性41での電圧V2における電流
値が、Sl素子のI−V特性42での電圧V1における電
流値よりも低い値を示す電圧にする。この場合、Sh素
子に比べてSl素子の方が抵抗が低いため、Sl素子の特
性が支配的になって、液晶にはSl素子から液晶off
電圧が印加される。
【0027】このように、1つの画素電極に対してI−
V特性の異なる2つの非線形素子を設けることにより、
液晶on電圧と液晶off電圧とをI−V特性の異なる
素子から印加させて、液晶駆動させることができる。従
って、各素子に印加する電圧を独立して制御することに
より、液晶on電圧と液晶offとの差を大きくして液
晶駆動能力を高くすることができる。
【0028】以下、本実施形態の実施例について、図面
を参照しながら説明する。
【0029】
【実施例】
(実施例1)この実施例では、本発明を反射型ホワイト
テーラ型ゲストホスト液晶表示装置に適用した。
【0030】図2(a)は、本実施例の表示装置の非線
形素子形成側基板の1画素分を示す平面図であり、図2
(b)は、図2(a)のA−A’線部分に相当する液晶
表示装置の断面図である。
【0031】一対の基板の一方(素子側基板)は、ガラ
ス等の絶縁性基板11上の画素電極16近傍に、第1の
非線形素子の電極配線12と第2の非線形素子の電極配
線13とが交差するように形成されている。電極配線1
2の一部は第1の非線形素子の第1電極12aを構成
し、電極配線13の一部は第2の非線形素子の第1電極
13aを構成している。電極配線12と電極配線13と
の間には、絶縁膜17が形成されて、電気的に非接触状
態になっている。
【0032】電極配線12と電極配線13との上には、
絶縁膜14が形成され、絶縁膜14における第1電極1
2a上および第1電極13a上には、第1電極12aお
よび第1電極13aに達するように、コンタクトホール
14aおよびコンタクトホール14bが形成されてい
る。この絶縁膜14の上と、コンタクトホール14aお
よびコンタクトホール14bの内部とには、第1の非線
形素子の非線形抵抗層15aおよび第2の非線形素子の
非線形抵抗層15bが形成されている。この非線形抵抗
層15aおよび非線形抵抗層15bは、I−V特性の異
なるものであり、例えば、不純物としてニッケルを含む
硫化亜鉛膜を形成してニッケルの混入量を変えることに
より、I−V特性を異ならせている。
【0033】さらに、その状態の基板11の上には、マ
トリックス状に画素電極16が形成され、画素電極16
における非線形抵抗層15aの近傍部分は第1の非線形
素子の第2電極16aを構成し、画素電極16における
非線形抵抗層15bの近傍部分は第2の非線形素子の第
2電極16bを構成している。
【0034】第1の非線形素子は、間に非線形抵抗層1
5aを挟んで、対向する第1電極12aと第1電極16
aとからなり、第2の非線形素子は、間に非線形抵抗層
15bを挟んで、対向する第1電極13aと第2電極1
6bとからなる。
【0035】他方の基板(対向側基板)は、ガラス等の
絶縁性基板19上に、ITO等からなる対向電極18が
形成されている。この対向電極18は、画素電極16と
対向するように配設されている。
【0036】素子側基板と対向側基板は、表示媒体側表
面に配向膜が形成されて配向処理されており、間に液晶
が封入されて表示装置が構成されている。
【0037】以下に、この表示装置の製造工程について
説明する。まず、素子側基板について図3(a)〜
(f)を用いて説明する。
【0038】まず、図3(a)に示すように、絶縁性基
板11上に導電性薄膜を成膜し、所定の形状にパターニ
ングして、第1の非線形素子の電極配線12および第1
電極12aを形成する。この実施例では、ガラス基板1
1上に、Taを厚み300nmに成膜後、所定の形状に
パターニングして、電極配線12と第1の非線形素子の
第1電極12aとを形成した。
【0039】次に、電極配線12と電極配線13とが電
気的に接触しないように、間に設けられる絶縁膜17を
形成する。この実施例では、第1の非線形素子の第1電
極12aを樹脂で覆って、陽極酸化法により電極配線1
2と電極配線13との間の絶縁膜17を形成した。続い
て、第2の非線形素子の電極配線13および第1電極1
3aとを形成する。この実施例では、Taを厚み200
nmに成膜後、所定の形状にパターニングして、電極配
線13と第2の非線形素子の第1電極13aとを形成す
る。
【0040】次に、図3(b)に示すように、絶縁膜1
4を形成し、第1電極12a、13aと非線形抵抗層1
5a、15bとを接続するためのコンタクトホール14
a、14bを形成する。この実施例では、有機感光性樹
脂を用いて絶縁膜14を形成した。感光性樹脂を用いた
場合、パターニングが簡略化できるという利点がある。
例えば、スピンコート法により感光性樹脂を約1.4μ
mの厚さに塗布した後、露光工程および現像工程を通す
ことにより、第1電極12a、13aと非線形抵抗層1
5a、15bとを接続するためのコンタクトホール14
a、14bを設けた絶縁膜を形成した。その後、フォト
プロセスにより絶縁膜14表面に凹凸を設けた。この凹
凸は省略することもできるが、設けた場合には、その上
に形成される画素電極16に散乱効果を生じさせること
ができるので、好ましい。
【0041】続いて、第1の非線形素子の非線形抵抗層
15aおよび第2の非線形素子の非線形抵抗層15bを
以下のように形成する。非線形抵抗層15aおよび非線
形抵抗層15bの形成は、例えば、EB蒸着法、スパッ
タリング法、CVD(Chemical Vapour
Deposition)法、MBE(Molecul
ar Beam Epitaxy)法等を用いて行うこ
とができる。
【0042】まず、図3(c)に示すように、第1の非
線形素子の非線形抵抗層15aを形成する。この実施例
では、スパッタリング法により非線形抵抗層15aを形
成した。スパッタリングは、ニッケルを混合した硫化亜
鉛の焼成ターゲットを用い、スパッタガスとして流量5
0sccmのアルゴンガスと流量5sccmの水素ガス
とをチャンバーに導入して行い、絶縁膜14の上および
コンタクトホール14aの内部に非線形抵抗層であるニ
ッケルを含む硫化亜鉛膜を80nmの厚さに成膜した。
この硫化亜鉛膜は、ニッケルの含有量を0.6wt%と
した。これをフォトプロセスを通すことにより、所定の
形状にパターニングして第1の非線形素子の非線形抵抗
層15aとした。このとき、非線形抵抗層15a上に形
成されるレジスト膜21は残しておく。
【0043】次に、図3(d)に示すように、第2の非
線形素子の非線形抵抗層15bを形成する。この実施例
では、スパッタリング法により非線形抵抗層15bを形
成した。スパッタリングは、ニッケルを混合した硫化亜
鉛の焼成ターゲットを用い、スパッタガスとして流量5
0sccmのアルゴンガスと流量5sccmの水素ガス
とをチャンバーに導入して行い、絶縁膜14の上および
コンタクトホール14bの内部に非線形抵抗層であるニ
ッケルを含む硫化亜鉛膜を80nmの厚さに成膜した。
この硫化亜鉛膜は、ニッケルの含有量を0.2wt%と
した。これをフォトプロセスを通すことにより、所定の
形状にパターニングして第2の非線形素子の非線形抵抗
層15bとした。この時、非線形抵抗層15a上のレジ
スト膜21上に形成された非線形抵抗層15bは、リフ
トオフにより取り除いた(図3(e)参照)。
【0044】その後、図3(f)に示すように、第1の
非線形素子の第2電極16aおよび第2の非線形素子の
第2電極16bとしても用いられる画素電極16を形成
する。この実施例では、Alを厚み約200nmに成膜
し、所定の形状にパターニングを行った。
【0045】次に、対向側基板は、ガラス基板19上
に、対向側電極18を形成した。
【0046】続いて、素子側基板と対向側基板における
素子や電極形成側表面に配向膜を塗布し、配向処理後、
配向膜が形成されている表面が内側となるように両基板
を貼り合わせた。その後、両基板の間隙にホワイトテー
ラ型ゲストホスト液晶を注入し、注入口を封止して液晶
表示装置を完成した。
【0047】図4(a)および(b)に、この表示装置
の駆動方法の一実施例を示す。図4(a)は液晶on電
圧時の波形を示し、図4(b)は液晶off電圧時の波
形を示す。尚、第1の非線形素子Shは図1の41のI
−V特性を示し、第2の非線形素子Slは図1の42の
I−V特性を示す。
【0048】図4(a)に示すように、ShおよびSlに
図1に示したV1電圧を印加すると液晶on状態にな
り、図4(b)に示すように、Shに図1に示したV2電
圧を印加し、SlにV1電圧を印加すると液晶off状態
になるので、液晶を駆動することが可能となる。
【0049】(実施例2)この実施例では、実施例1と
異なる素子構造の表示装置およびその駆動方法を説明す
る。
【0050】図5(a)は、本実施例の表示装置の非線
形素子形成側基板の1画素分を示す平面図であり、図5
(b)は、図5(a)のB−B’線部分に相当する液晶
表示装置の断面図である。
【0051】一対の基板の一方(素子側基板)は、ガラ
ス等の絶縁性基板31上に、第1の非線形素子の電極配
線32と第2の非線形素子の電極配線33とが、対応す
る画素電極36を挟んで互いに平行に形成されている。
電極配線32の一部は第1の非線形素子の第1電極32
aを構成し、電極配線33の一部は第2の非線形素子の
第1電極33aを構成している。
【0052】電極配線32と電極配線33との上には、
絶縁膜34が形成され、絶縁膜34における第1電極3
2a上および第1電極33a上には、第1電極32aお
よび第1電極33aに達するように、コンタクトホール
34aおよびコンタクトホール34bが形成されてい
る。この絶縁膜34の上と、コンタクトホール34aお
よびコンタクトホール34bの内部とには、第1の非線
形素子の非線形抵抗層35aおよび第2の非線形素子の
非線形抵抗層35bが形成されている。この非線形抵抗
層35aおよび非線形抵抗層35bは、I−V特性の異
なるものであり、例えば、不純物としてニッケルを含む
硫化亜鉛膜を形成してニッケルの混入量を変えることに
より、I−V特性を異ならせている。
【0053】さらに、その基板上には、マトリックス状
に画素電極36が形成され、画素電極36における非線
形抵抗層35aの近傍部分は第1の非線形素子の第2電
極36aを構成し、画素電極36における非線形抵抗層
35bの近傍部分は第2の非線形素子の第2電極36b
を構成している。
【0054】第1の非線形素子は、間に非線形抵抗層3
5aを挟んで、対向する第1電極32aと第2電極36
aとからなり、第2の非線形素子は、間に非線形抵抗層
35bを挟んで、対向する第1電極33aと第2電極3
6bとからなる。
【0055】他方の基板(対向側基板)は、ガラス等の
絶縁性基板39上に、ITO等からなる対向電極38が
形成されている。この対向電極38は、画素電極36と
対向するように配設されている。
【0056】素子側基板と対向側基板は、表示媒体側表
面に配向膜が形成されて配向処理されており、間に液晶
が封入されて表示装置が構成されている。
【0057】以下に、この表示装置の製造工程について
説明する。
【0058】まず、絶縁性基板31上に、導電性薄膜を
成膜し、所定の形状にパターニングして第1の非線形素
子の電極配線32、第2の非線形素子の電極配線33お
よび第1の非線形素子の第1電極32a、第2の非線形
素子の第1電極33aを形成する。この実施例では、ガ
ラス基板31上に、Taを厚み200nmに成膜後、所
定の形状にパターニングして、電極配線32、33と第
1電極32a、33aとを形成した。
【0059】次に、絶縁膜34を形成し、第1電極32
a、33aと非線形抵抗層35a、35bとを接続する
ためのコンタクトホール34a、34bを形成する。こ
の実施例では、実施例1の絶縁膜14と同様にして、有
機感光性樹脂を用いてコンタクトホール34a、34b
を設けた絶縁膜34を形成し、絶縁膜34表面に凹凸を
設けた。
【0060】続いて、第1の非線形素子の非線形抵抗層
35aおよび第2の非線形素子の非線形抵抗層35bを
形成する。この実施例では、実施例1の非線形抵抗層1
5aと同様の条件で非線形抵抗層35aを形成し、所定
の形状にパターニングした。このとき、非線形抵抗層3
5a上に形成されるレジスト膜は残しておいた。また、
実施例1の非線形抵抗層15bと同様の条件で非線形抵
抗層35bを形成し、所定の形状にパターニングした。
このとき、非線形抵抗層35a上のレジスト膜上に形成
された非線形抵抗層35bは、リフトオフにより取り除
いた。
【0061】その後、第1の非線形素子の第2電極36
aおよび第2の非線形素子の第2電極36bとしても用
いられる画素電極36を形成する。この実施例では、実
施例1と同様に、Alを厚み約200nmに成膜し、所
定の形状にパターニングを行った。
【0062】次に、対向側基板は、ガラス基板39上
に、対向側電極38を形成した。
【0063】続いて、素子側基板と対向側基板における
素子や電極形成側表面に配向膜を塗布し、配向処理後、
配向膜が形成されている表面が内側となるように両基板
を貼り合わせた。その後、両基板の間隙にホワイトテー
ラ型ゲストホスト液晶を注入し、注入口を封止して液晶
表示装置を完成した。
【0064】図6(a)および(b)に、この表示装置
の駆動方法の一実施例を示す。図6(a)は液晶on電
圧時の波形を示し、図6(b)は液晶off電圧時の波
形を示す。尚、第1の非線形素子Shは図1の41のI
−V特性を示し、第2の非線形素子Slは図1の42の
I−V特性を示す。
【0065】図6(a)に示すように、Shに図1に示
したV1の1/2の電圧を印加し、Slに−V1の1/2
の電圧を印加し、対向側電極に−V1の1/2の電圧を
印加すると液晶on状態になり、図6(b)に示すよう
に、ShにV1の1/2の電圧を印加し、Slに−V1の1
/2の電圧を印加し、対向側電極にV1の1/2の電圧
を印加すると液晶off状態になるので、液晶を駆動す
ることが可能となる。
【0066】上記実施例においては、硫化亜鉛に不純物
としてニッケルを混入させたが、他の不純物、例えばF
e、Crなどの遷移金属等を用いてもよい。
【0067】非線形抵抗層は、絶縁膜に設けられたコン
タクトホールを介して第1電極と一部接する状態に形成
したが、第1電極に積層して形成してもよい。また、第
2電極は、非線形抵抗層に積層して形成したが、絶縁膜
に設けられたコンタクトホールを介して非線形抵抗層に
一部接する状態に形成してもよい。
【0068】電気光学特性を有する表示媒体としては、
ホワイトテーラ型ゲストホスト液晶を用いたが、TN
(ツイステッドネマティック)液晶やポリマー分散型の
液晶等の他の液晶モードを用いてもよい。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、1つの画素電極に対して、I−V特性が異な
る2つの非線形素子を接続することにより、液晶on電
圧と液晶off電圧とを別々の素子から印加させること
ができる。各々の電圧を独立して制御することにより、
液晶on電圧と液晶offとの電圧差を大きくできるの
で、低コストで液晶駆動能力を高くすることができる。
【0070】非線形素子は、硫化亜鉛を主成分とした非
線形抵抗層を用いると、I−V特性の非線形性を大きく
することができ、硫化亜鉛中に不純物として例えばニッ
ケル等を含ませることにより、表示媒体の電気光学特性
に応じたI−V特性の素子を設計できる。また、硫化亜
鉛中に含まれるニッケル等の不純物の量を変えることに
より、2つの素子のI−V特性を変化させることができ
る。
【0071】従って、TN液晶は当然ながら、高い液晶
駆動電圧が必要なホワイトテーラ型の液晶やポリマー分
散型の液晶の駆動も可能となって、低コストで高画質の
表示装置を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置に備えられる2つの非線形素
子のI−V特性の例を示すグラフである。
【図2】(a)は、実施例1の表示装置の非線形素子形
成側基板の1画素分を示す平面図であり、(b)は、
(a)のA−A’線部分に相当する液晶表示装置の断面
図である。
【図3】(a)〜(f)は、実施例1の表示装置の製造
工程を示す断面図である。
【図4】実施例1の表示装置の駆動方法を示す図であ
る。
【図5】(a)は、実施例2の表示装置の非線形素子形
成側基板の1画素分を示す平面図であり、(b)は、
(a)のB−B’線部分に相当する液晶表示装置の断面
図である。
【図6】実施例2の表示装置の駆動方法を示す図であ
る。
【図7】従来の表示装置の駆動方法を示す図である。
【図8】従来の表示装置における、非線形素子のI−V
特性を示すグラフである。
【図9】反射型ホワイトテーラ型ゲストホスト液晶表示
装置のV−R特性を示すグラフである。
【符号の説明】
11、31 基板 12 第1の非線形素子の電極配線 12a、32a 第1の非線形素子の第1電極 13 第2の非線形素子の電極配線 13a、33a 第2の非線形素子の第1電極 14、34 絶縁膜 15a、35a 第1の非線形素子の非線形抵抗層 15b、35b 第2の非線形素子の非線形抵抗層 16、36 画素電極 16a、36a 第1の非線形素子の第2電極 16b、36b 第2の非線形素子の第2電極 18、38 対向側電極 19、39 対向側基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学的特性を有する表示媒体を間に
    挟持する一対の基板のうちの一方に、該表示媒体に電圧
    を印加するための画素電極がマトリックス状に設けら
    れ、他方の基板に対向側電極が設けられた表示装置にお
    いて、 第1電極と非線形抵抗層と第2電極とから構成され、電
    流−電圧特性が異なる2つの非線形素子が各画素電極に
    接続して設けられ、かつ、該特性の異なる2つの非線形
    素子の各々に別々の電極配線が設けられている表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記特性の異なる2つの非線形素子の非
    線形抵抗層が、硫化亜鉛を主成分とする請求項1に記載
    の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記特性の異なる2つの非線形素子の非
    線形抵抗層中に、不純物としてニッケルが含まれている
    請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記2つの非線形素子は、非線形抵抗層
    中に含まれるニッケルの量が異ならせてある請求項3に
    記載の表示装置。
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