JPH0953922A - 光学測定装置 - Google Patents

光学測定装置

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JPH0953922A
JPH0953922A JP21089795A JP21089795A JPH0953922A JP H0953922 A JPH0953922 A JP H0953922A JP 21089795 A JP21089795 A JP 21089795A JP 21089795 A JP21089795 A JP 21089795A JP H0953922 A JPH0953922 A JP H0953922A
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JP
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light
lens
reflected light
measuring
measurement
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JP21089795A
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English (en)
Inventor
Mutsumi Hayashi
睦 林
Hajime Nakamura
肇 中村
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定光をレンズを通して測定対象物に照射
し、測定対象物からの反射光をレンズを通して検出部に
導いて光学測定を行う場合に、レンズの表面反射光の影
響を大幅に低減する。 【解決手段】 測定光を直線偏光化部12によって直線
偏光光とし、フーリエ変換レンズ2、λ/4板8をこの
順にを通して測定対象物1を照明し、測定対象物1から
の反射光をλ/4板8、フーリエ変換レンズ2、偏光板
10をこの順に通して受光部5に導き、この場合に、λ
/4板8と偏光板10との相対関係を、フーリエ変換レ
ンズ2の表面反射光の透過を阻止し、測定対象物1から
の反射光の透過を許容するように設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光学測定装置に関
し、さらに詳細にいえば、レンズを介して測定光を測定
対象物に照射し、測定対象物からの反射光をレンズを介
して検出部により検出することにより測定対象物の性状
を計測・検査する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、基板上に周期的構造を有する
測定対象物からの反射光をレンズにより空間フィルタ面
に集光させ、空間フィルタからの反射光または透過光を
検出部によって検出することにより、測定対象物の表面
の状態(欠陥の有無、欠陥の位置、大きさなど)を検出
することが提案されている。
【0003】図5はこのような光学測定装置の従来例を
概略的に示す正面図である。この光学測定装置は、レー
ザ光源91から出射されるレーザ光をレンズ91aによ
ってビーム径を拡げるとともにミラー92により反射さ
せ、フーリエ変換レンズ93を通して測定対象物94の
表面に照射し、測定対象物94の表面における反射光を
フーリエ変換レンズ93を通して光学的にフーリエ変換
して空間フィルタ95面上に集光させる。そして、空間
フィルタ95を透過した光をフーリエ逆変換レンズ96
を通して光学的に逆フーリエ変換し、CCDカメラなど
からなるアレイセンサカメラ97面上に集光させる。
【0004】この構成を採用すれば、測定対象物94の
表面における反射光のうち、周期的構造に対応する反射
光を空間フィルタ95により遮光することができ、周期
的構造以外の構造(欠陥など)に対応する反射光のみが
空間フィルタ95を透過してアレイセンサカメラ97上
に集光されるので、アレイセンサカメラ97からは、周
期的構造以外の構造に対応する電気信号が出力され、こ
の電気信号に基づいて必要な処理(連結性解析処理、重
心位置算出処理、面積値算出処理など)を行って欠陥の
有無、欠陥の位置、大きさなどを検出することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の構成の
光学測定装置を採用した場合には、空間フィルタ95の
表面において光の反射が発生し、反射光が再び測定対象
物94により反射されて空間フィルタ95に導かれるこ
とにより、ノイズ光として作用することになってしま
う。この結果、光学測定の精度が低下してしまう。ま
た、レーザ光をフーリエ変換レンズ93を通して測定対
象物94に照射するに当って、フーリエ変換レンズ93
の表面において反射光(図5中破線矢印参照)が発生
し、この反射光が空間フィルタ95に導かれることによ
り、ノイズ光として作用し、光学測定の精度が低下して
しまう。
【0006】後者の不都合を低減する目的で、フーリエ
変換レンズ93に無反射コーティングを施すことが考え
られる。そして、無反射コーティングを施せば、反射光
の強度を入射光の強度の2%程度にまで低減することが
できるので、測定対象物94からの反射光強度が強い場
合(測定対象物94の表面からの情報量が多い場合)に
は、ノイズ光に起因する誤差を著しく小さくすることが
でき、光学測定精度をかなり高めることができる。
【0007】しかし、測定対象物94として、例えば、
液晶表示装置(以下、LCDと略称する)を採用した場
合には、測定対象物94からの反射光の強度が入射光の
強度の4%程度であり、測定対象物94の表面からの情
報量が少ないのであるから、測定対象物94の表面から
の反射光の強度に対するフーリエ変換レンズの表面から
の反射光の強度の割合が著しく大きくなってしまい(約
50%)、光学測定の精度が著しく低下してしまう。こ
の結果、適用可能な測定対象物94の種類が制約されて
しまうことになる。
【0008】また、一般的にフーリエ変換レンズ93は
複数枚の組合せレンズで構成されている関係上、複数の
レンズ表面で反射した光、レンズ間で多重反射した光、
それらが測定対象物の表面で反射した光などのように、
種々の光路を経た光がノイズ光として空間フィルタ95
に入射される。また、これらのノイズ光は、集光方向に
あるもの、拡がる方向にあるもの、アレイセンサカメラ
97の受光面に入射するもの、受光面から外れるものな
ど、種々の形態のものを含むことになる。そして、これ
らのノイズ光は何れもフーリエ変換面(フーリエ変換レ
ンズ93による集光面であり、空間フィルタ95の受光
面がフーリエ変換面に相当する)上では全領域に拡がっ
た分布を示すのであるから、フーリエ変換面上において
部分的な遮光処理を施してもノイズ光のみを選択的に除
去することは不可能である。
【0009】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、測定対象物に照射される前に測定光が透
過するレンズの表面反射光の影響を高精度に排除するこ
とができる光学測定装置を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の光学測定装置
は、レンズを介して測定光を測定対象物に照射し、測定
対象物からの反射光をレンズを介して検出部により検出
することにより測定対象物の性状を計測・検査する装置
において、直線偏光光を発生する第1手段と、レンズに
入射する以前において、第1手段により得られた直線偏
光光を円偏光光にする第1の1/4波長板と、レンズと
測定対象物との間において、測定対象物に照射される測
定光と測定対象物からの反射光との双方が透過し得るよ
うに配置された第2の1/4波長板と、レンズと検出部
との間において、測定対象物からの反射光と、測定光の
レンズ表面での反射光との双方が透過し得るように配置
された第3の1/4波長板と、第3の1/4波長板と検
出部との間において、測定対象物からの反射光と、測定
光のレンズ表面での反射光との双方が透過し得るように
配置された偏光素子とを有し、測定光のレンズ表面での
反射光の偏波面が偏光素子の偏光面と直角になるように
第1の1/4波長板、第2の1/4波長板、第3の1/
4波長板および偏光素子が配置されたものである。
【0011】請求項2の光学測定装置は、レンズを介し
て測定光を測定対象物に照射し、測定対象物からの反射
光をレンズを介して検出部により検出することにより測
定対象物の性状を計測・検査する装置において、直線偏
光光を発生する第1手段と、レンズと測定対象物との間
において、測定対象物に照射される測定光と測定対象物
からの反射光との双方が透過し得るように配置された1
/4波長板と、レンズと検出部との間において、測定対
象物からの反射光と、測定光のレンズ表面での反射光と
の双方が透過し得るように配置された偏光素子とを有
し、測定光のレンズ表面での反射光の偏波面が偏光素子
の偏光面と直角になるように1/4波長板と偏光素子と
が配置されたものである。
【0012】請求項3の光学測定装置は、第1手段によ
り得られた直線偏光光の偏波面を任意の方向に制御する
第2手段をさらに有し、測定光のレンズ表面での反射光
の偏波面が偏光素子の偏光面と直角になり、かつ測定対
象物からの反射光の偏波面が偏光素子の偏光面と平行に
なるように第2手段と1/4波長板と偏光素子とが配置
されたものである。
【0013】
【作用】請求項1の光学測定装置であれば、レンズを介
して測定光を測定対象物に照射し、測定対象物からの反
射光をレンズを介して検出部により検出することにより
測定対象物の性状を計測・検査するに当って、第1手段
により直線偏光光を発生し、レンズに入射する以前にお
いて、第1手段により得られた直線偏光光を第1の1/
4波長板により円偏光光にし、レンズと測定対象物との
間において、測定光を第2の1/4波長板を通して測定
対象物に照射し、測定対象物からの反射光を第2の1/
4波長板を通してレンズに導き、レンズと検出部との間
において、測定対象物からの反射光と、測定光のレンズ
表面での反射光との双方を第3の1/4波長板を透過さ
せる。
【0014】したがって、レンズの表面反射光は第3の
1/4波長板を透過することにより直線偏光光になり、
測定対象物からの反射光も第3の1/4波長板を透過す
ることにより直線偏光光になる。そして、前者の直線偏
光光と後者の直線偏光光とは、偏光方向が互いに直交し
ている。第3の1/4波長板から出射した両直線偏光光
は偏光素子に導かれる。ここで、測定光のレンズ表面で
の反射光の偏波面が偏光素子の偏光面と直角になるよう
に第1の1/4波長板、第2の1/4波長板、第3の1
/4波長板および偏光素子が配置されているので、レン
ズの表面反射光が偏光素子により遮光される反面、測定
対象物からの反射光は偏光素子を透過する。したがっ
て、レンズの表面反射光を高精度に遮光することがで
き、ひいては高精度の光学測定を達成することができ
る。なお、請求項1の光学測定装置であれば、測定対象
物に照射される測定光は直線偏光であるから、偏光特性
を利用して測定対象物の性状を計測・検査する場合に適
用することができる。
【0015】請求項2の光学測定装置であれば、レンズ
を介して測定光を測定対象物に照射し、測定対象物から
の反射光をレンズを介して検出部により検出することに
より測定対象物の性状を計測・検査するに当って、第1
手段により直線偏光光を発生し、レンズと測定対象物と
の間において、測定光を1/4波長板を通して測定対象
物に照射し、測定対象物からの反射光を1/4波長板を
通してレンズに導く。
【0016】したがって、レンズの表面反射光は直線偏
光光であり、測定対象物からの反射光も1/4波長板を
透過することにより直線偏光光になる。そして、前者の
直線偏光光と後者の直線偏光光とは、偏光方向が互いに
直交している。これらの両直線偏光光は偏光素子に導か
れる。ここで、測定光のレンズ表面での反射光の偏波面
が偏光素子の偏光面と直角になるように1/4波長板と
偏光素子とが配置されているので、レンズの表面反射光
が偏光素子により遮光される反面、測定対象物からの反
射光は偏光素子を透過する。したがって、レンズの表面
反射光を高精度に遮光することができ、ひいては高精度
の光学測定を達成することができる。また、偏光素子と
検出部との間に、例えば空間フィルタ等の光学素子があ
る場合は空間フィルタの表面において光の反射が発生
し、その反射光は測定対象物により反射されて再び偏光
素子に導かれるのであるが、この反射光は直線偏光光で
あるとともに、レンズの表面反射光の偏波面と平行な偏
波面を有しているのであるから、偏光素子により透過が
阻止され、ノイズ光を一層低減できる。
【0017】さらに、請求項2の光学測定装置は、請求
項1の光学測定装置と比較して、1/4波長板の数を3
つから1つに減少させることができ、この結果、構成を
簡素化できるとともに、ノイズの原因になる可能性があ
る光学素子の数を減少させて光学測定の精度を一層高精
度化することができる。なお、請求項2の光学測定装置
であれば、測定対象物に照射される測定光は円偏光であ
るから、偏光特性の影響を受けることなく測定対象物の
性状を計測・検査する場合に適用することができる。
【0018】請求項3の光学測定装置であれば、第1手
段により得られた直線偏光光の偏波面を任意の方向に制
御する第2手段をさらに有し、測定光のレンズ表面での
反射光の偏波面が偏光素子の偏光面と直角になり、かつ
測定対象物からの反射光の偏波面が偏光素子の偏光面と
平行になるように第2手段と1/4波長板と偏光素子と
が配置されているのであるから、請求項1または請求項
2と同様の作用を達成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面によってこの発明
の実施の態様を詳細に説明する。図1はこの発明の光学
測定装置の一実施態様を概略的に示す正面図である。こ
の光学測定装置は、基板上に周期的構造を有してなる測
定対象物1からの散乱反射光を光学的にフーリエ変換す
るフーリエ変換レンズ2と、フーリエ変換レンズ2によ
り光学的にフーリエ変換された光が集光される空間フィ
ルタ3と、空間フィルタ3を透過した光を光学的に逆フ
ーリエ変換するフーリエ逆変換レンズ4と、フーリエ逆
変換レンズ4により光学的に逆フーリエ変換された光が
集光される、CCDカメラなどからなる受光部(検出部
に相当する)5とを有する基本的な構成に加えて、レー
ザ光源(図示せず)からのレーザ光を直線偏光光にする
直線偏光化部(第1手段に相当し、例えば、偏光板が採
用可能である)12と、この直線偏光光の偏波面を制御
する偏波面制御部{第2手段に相当し、例えば、1/2
波長板(以下、λ/2板と略称する)13aと、λ/2
板13aを回転させる制御部13b(例えば、モータと
回転力伝達機構などから構成される)とから構成され
る}13と、この偏波面が制御さた直線偏光光のビーム
径を拡大するレンズ14と、レンズ14を透過した直線
偏光光の光路を変更するミラー6と、光路が変更された
直線偏光光を円偏光光にしてフーリエ変換レンズ2を通
して測定対象物に照射する第1のλ/4板7と、フーリ
エ変換レンズ2と測定対象物1との間に位置して、測定
対象物1に照射する光および測定対象物1からの反射光
の双方を透過させる第2のλ/4板8と、フーリエ変換
レンズ2の表面反射光およびフーリエ変換レンズ2を透
過した光の双方を透過させる第3のλ/4板9と、第3
のλ/4板9を透過した光のうち、フーリエ変換レンズ
2を透過した光のみを透過させて空間フィルタ3に導く
べく偏光面の向きが設定された偏光板10とを有してい
る。
【0020】前記空間フィルタ3は、測定対象物1の周
期的構造に対応する光を遮断すべく不透明部が露光、現
像処理などにより形成されたものであり、周期的構造以
外の構造(欠陥など)に対応する光のみを透過させるこ
とができる。前記偏光板10は、フーリエ変換レンズ2
の表面反射光の偏波面に対して偏光面が直角になり、フ
ーリエ変換レンズ2を透過した光の偏波面に対して偏光
面が平行になるように向きが設定されている。
【0021】なお、図1において、直線の矢印は光が直
線偏光であることを示し、円弧状矢印は光が円偏光であ
ることを示している。また、図1中に、代表的な光の光
路を実線および破線で示している。ここで、破線は測定
対象物1の表面における反射光を示し、実線はそれ以外
の光(フーリエ変換レンズ2の表面における反射光を含
む)を示している。
【0022】上記の構成の光学測定装置の作用は次のと
おりである。レーザ光源から出射され、直線偏光化部1
2により直線偏光光となった光は、偏波面制御部13に
よりその偏波面の向きが制御され、レンズ14によって
ビーム径が拡大されるとともに、ミラー6により反射さ
れ、第1のλ/4板7を透過して円偏光光となり、フー
リエ変換レンズ2に入射される。この光は、大部分がフ
ーリエ変換レンズ2を透過し、一部がフーリエ変換レン
ズ2の表面で反射される。
【0023】フーリエ変換レンズ2を透過した光は第2
のλ/4板8を透過して直線偏光光となり、測定対象物
1の表面に照射される。測定対象物1の表面で反射され
た光のうち、散乱反射光が再び第2のλ/4板8を透過
して円偏光光となり、フーリエ変換レンズ2を透過する
ことにより、光学的にフーリエ変換される。なお、フー
リエ変換レンズ2を透過した光は第2のλ/4板8を2
回透過しているのに対して、フーリエ変換レンズ2の表
面で反射された光は第2のλ/4板8を全く透過してい
ないのであるから、両円偏光光の回転方向が互いに逆に
なっている。
【0024】これら両円偏光光は共に第3のλ/4板9
を透過して偏波面が互いに直角方向を向く直線偏光光と
なる。これら両直線偏光光は共に偏光板10に入射され
るが、偏光板10の偏光面がフーリエ変換レンズ2を透
過した光の偏波面に対して平行に設定されているのであ
るから、フーリエ変換レンズ2を透過した光のみが偏光
板10を透過して空間フィルタ3面に集光される。
【0025】空間フィルタ3は測定対象物1の周期的構
造に対応する不透明部を有しているのであるから、周期
的構造以外の構造に対応する光のみが空間フィルタ3を
透過し、フーリエ逆変換レンズ4によって光学的に逆フ
ーリエ変換が施され、受光部5に導かれる。したがっ
て、フーリエ変換レンズ2の表面反射光、測定対象物1
の周期的構造に対応する光が受光部5に入射されること
を確実に防止し、測定対象物1の周期的構造以外の構造
に対応する光のみを受光部5により受光することができ
る。すなわち、受光部5により受光される光は、例え
ば、測定対象物1の欠陥などに対応する光であるから、
例えば、受光部5からの出力信号に基づいて連結性解析
などを行って、欠陥の有無を検査することができるとと
もに、欠陥の位置、大きさなどを検出することができ
る。
【0026】図2はこの実施態様におけるノイズ光除去
を詳細に示す図である。図2において、直線の矢印は光
が直線偏光であることを示し、円で囲まれた点は、前記
直線偏光と直交する方向の直線偏光であることを示し、
三角で囲まれた点は任意の方向の直線偏光を示し、円弧
状矢印は光が円偏光であることを示している。
【0027】図2から明らかなように、フーリエ変換レ
ンズ2の表面反射光は偏光板10により透過が阻止され
る。特には図示していないが、フーリエ変換レンズ2の
表面反射光の一部は、第3のλ/4板9や偏光板10の
表面で反射されることになるが、この反射光は光学測定
には殆ど影響を及ぼさないことが実験により確認され
た。また、測定対象物1の表面で反射され、第2のλ/
4板8、フーリエ変換レンズ2、第3のλ/4板9およ
び偏光板10をこの順に透過した光の一部は空間フィル
タ3の表面で反射され、測定対象物1の表面で再び反射
されて第3のλ/4板9に入射される。ここで、測定対
象物1の表面で2回反射されたことによる円偏光光と測
定対象物1の表面で1回だけ反射された円偏光光との回
転方向は互いに等しいのであるから、共に、第3のλ/
4板9により直線偏光光に変換された後に偏光板10を
透過し、空間フィルタ3に入射される。したがって、空
間フィルタ3により遮光される光を除いてフーリエ逆変
換レンズ4を通して検出部5に入射される。
【0028】この結果、測定対象物1の表面で2回反射
された光はノイズ光として作用することになるが、フー
リエ変換レンズ2の表面反射光と比較して著しく光強度
が小さいのであるから、フーリエ変換レンズ2の表面反
射光を除去できることに起因して著しく光学測定精度を
高めることができる。図3はこの発明の光学測定装置の
他の実施態様を概略的に示す正面図である。
【0029】この光学測定装置は、第1λ/4板7およ
び第3λ/4板9を省略した点が図1の実施態様と異な
るのみである。上記の構成の光学測定装置の作用は次の
とおりである。レーザ光源から出射され、直線偏光化部
12により直線偏光光となった光は、偏波面制御部13
によりその偏波面の向きが制御され、レンズ14により
ビーム径が拡大された光(測定光)は、ミラー6により
反射され、フーリエ変換レンズ2に入射される。この光
は、大部分がフーリエ変換レンズ2を透過し、一部がフ
ーリエ変換レンズ2の表面で反射される。
【0030】なお、ここでは測定光がミラー6により反
射され、フーリエ変換レンズ2にほぼ垂直に入射される
例を示したが、測定光がフーリエ変換レンズ2に対して
斜めに入射される場合には、偏波面制御部13により測
定光の偏波面の向きをP波偏光(偏波面の向きが入射面
に対して平行)となるように設定することが好ましい。
測定光の偏波面をP波偏光にした場合、フーリエ変換レ
ンズ2への入射角がブリュースター角の近傍となる測定
光についてはフーリエ変換レンズ2の表面で反射される
割合(反射率)を著しく小さくすることができるためで
ある。
【0031】フーリエ変換レンズ2を透過した光は第2
のλ/4板8を透過して円偏光光となり、測定対象物1
の表面に照射される。測定対象物1の表面で反射された
光のうち、散乱反射光が再び第2のλ/4板8を透過し
て直線偏光光となり、フーリエ変換レンズ2を透過する
ことにより、光学的にフーリエ変換される。なお、フー
リエ変換レンズ2を透過した光は第2のλ/4板8を2
回透過しているのに対して、フーリエ変換レンズ2の表
面で反射された光は第2のλ/4板8を全く透過してい
ないのであるから、両直線偏光光の偏波面の向きが互い
に直角になっている。
【0032】これら両直線偏光光は共に偏光板10に入
射されるが、偏光板10の偏光面がフーリエ変換レンズ
2を透過した光の偏波面に対して平行に設定されている
のであるから、フーリエ変換レンズ2を透過した光のみ
が偏光板10を透過して空間フィルタ3面に集光され
る。空間フィルタ3は測定対象物1の周期的構造に対応
する不透明部を有しているのであるから、周期的構造以
外の構造に対応する光のみが空間フィルタ3を透過し、
フーリエ逆変換レンズ4によって光学的に逆フーリエ変
換が施され、受光部5に導かれる。
【0033】したがって、フーリエ変換レンズ2の表面
反射光、測定対象物1の周期的構造に対応する光が受光
部5に入射されることを確実に防止し、測定対象物1の
周期的構造以外の構造に対応する光のみを受光部5によ
り受光することができる。すなわち、受光部5により受
光される光は、例えば、測定対象物1の欠陥などに対応
する光であるから、例えば、受光部5からの出力信号に
基づいて連結性解析などを行って、欠陥の有無を検査す
ることができるとともに、欠陥の位置、大きさなどを検
出することができる。
【0034】また、図2の実施態様においては、第1お
よび第3のλ/4板7,9が省略されている関係上、全
体として構成が簡素化できているとともに、光学素子間
の多重反射などに起因するノイズ光の増加を防止するこ
とができる。図4は図3の実施態様におけるノイズ光除
去を詳細に示す図である。図4から明らかなように、フ
ーリエ変換レンズ2の表面反射光は偏光板10により透
過が阻止され、その一部は偏光板10により反射される
ことになる。しかし、この反射光は光学測定には殆ど影
響を及ぼさないことが実験により確認された。また、測
定対象物1の表面で反射され、フーリエ変換レンズ2を
透過した光の一部は、図4中の破線で示すように空間フ
ィルタ3で反射され、測定対象物1の表面で再び反射さ
れて偏光板10に入射される。空間フィルタ3による反
射後において、1回目に第2のλ/4板8を透過するこ
とにより円偏光光になるが、この円偏光光の回転方向
は、測定光が第2のλ/4板8を透過した場合における
円偏光光の回転方向とは逆である。したがって、測定対
象物1の表面で反射され、フーリエ変換レンズ2を透過
して偏光板10に入射された場合に、フーリエ変換レン
ズ2の表面反射光と同じ向きの偏波面を有していること
に起因して、確実に遮光されることになる。もちろん、
偏光板10による反射は発生するが、光学測定には殆ど
影響を及ぼさない。
【0035】したがって、測定対象物1の表面からの反
射光のみに基づいて正確な光学的測定を達成することが
できる。なお、以上には、レンズとしてフーリエ変換レ
ンズ2を採用し、空間フィルタ3を採用した実施態様を
説明したが、フーリエ変換レンズ以外のレンズを採用す
ることが可能である。
【0036】また、各実施態様を用いてフーリエ変換レ
ンズ2の表面反射光の光強度の平均を測定したところ、
24(測定器のダイナミックレンジは256階調)であ
り、従来例における反射光の光強度の平均がほぼ100
以上(測定器のダイナミックレンジは256階調)であ
ったのと比較して大幅に表面反射光の影響を排除できて
いることが分かる。
【0037】さらに、各実施態様において、偏波面制御
部13によって直線偏光光の偏波面を制御するようにし
ているが、直線偏光化部12により得られる直線偏光光
の偏波面の向きを正確に所望の方向に設定して偏波面制
御部13を省略することが可能である。
【0038】
【発明の効果】請求項1の発明は、レンズの表面反射光
を偏光素子により遮光する反面、測定対象物からの反射
光を偏光素子を透過させ、この結果、レンズの表面反射
光を高精度に遮光することができ、ひいては高精度の光
学測定を達成することができるという特有の効果を奏す
る。
【0039】請求項2の発明は、レンズの表面反射光を
偏光素子により遮光する反面、測定対象物からの反射光
を偏光素子を透過させ、この結果、レンズの表面反射光
を高精度に遮光することができ、ひいては高精度の光学
測定を達成することができ、さらに構成を簡素化できる
とともに、光学素子に起因するノイズ光を減少させるこ
とができるという特有の効果を奏する。
【0040】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2と同様の効果を奏するほか、直線偏光光の偏波面を制
御することによりレンズの表面反射光を低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光学測定装置の一実施態様を概略的
に示す正面図である。
【図2】図1の実施態様におけるノイズ光除去を詳細に
示す図である。
【図3】この発明の光学測定装置の他の実施態様を概略
的に示す正面図である。
【図4】図3の実施態様におけるノイズ光除去を詳細に
示す図である。
【図5】従来の光学測定装置を概略的に示す正面図であ
る。
【符号の説明】 1 測定対象物 2 フーリエ変換レンズ 5 受光部 7 第1のλ/4板 8 第2のλ/4板 9 第3のλ/4板 12 直線偏光化部 13 偏波面制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01L 21/66 H01L 21/66 J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ(2)を介して測定光を測定対象
    物(1)に照射し、測定対象物(1)からの反射光をレ
    ンズ(2)を介して検出部(5)により検出することに
    より測定対象物(1)の性状を計測・検査する装置にお
    いて、 直線偏光光を発生する第1手段(12)と、 レンズ(2)に入射する以前において、第1手段(1
    2)により得られた直線偏光光を円偏光光にする第1の
    1/4波長板(7)と、 レンズ(2)と測定対象物(1)との間において、測定
    対象物(1)に照射される測定光と測定対象物(1)か
    らの反射光との双方が透過し得るように配置された第2
    の1/4波長板(8)と、 レンズ(2)と検出部(5)との間において、測定対象
    物(1)からの反射光と、測定光のレンズ(2)表面で
    の反射光との双方が透過し得るように配置された第3の
    1/4波長板(9)と、 第3の1/4波長板(9)と検出部(5)との間におい
    て、測定対象物(1)からの反射光と、測定光のレンズ
    (2)表面での反射光との双方が透過し得るように配置
    された偏光素子(10)とを有し、 測定光のレンズ(2)表面での反射光の偏波面が偏光素
    子(10)の偏光面と直角になるように第1の1/4波
    長板(7)、第2の1/4波長板(8)、第3の1/4
    波長板(9)および偏光素子(10)が配置されてある
    ことを特徴とする光学測定装置。
  2. 【請求項2】 レンズ(2)を介して測定光を測定対象
    物(1)に照射し、測定対象物(1)からの反射光をレ
    ンズ(2)を介して検出部(5)により検出することに
    より測定対象物(1)の性状を計測・検査する装置にお
    いて、 直線偏光光を発生する第1手段(12)と、 レンズ(2)と測定対象物(1)との間において、測定
    対象物(1)に照射される測定光と測定対象物(1)か
    らの反射光との双方が透過し得るように配置された1/
    4波長板(8)と、 レンズ(2)と検出部(5)との間において、測定対象
    物(1)からの反射光と、測定光のレンズ(2)表面で
    の反射光との双方が透過し得るように配置された偏光素
    子(10)とを有し、 測定光のレンズ(2)表面での反射光の偏波面が偏光素
    子(10)の偏光面と直角になるように1/4波長板
    (8)と偏光素子(10)とが配置されてあることを特
    徴とする光学測定装置。
  3. 【請求項3】 第1手段(12)により得られた直線偏
    光光の偏波面を任意の方向に制御する第2手段(13)
    をさらに有し、測定光のレンズ(2)表面での反射光の
    偏波面が偏光素子(10)の偏光面と直角になり、かつ
    測定対象物(1)からの反射光の偏波面が偏光素子(1
    0)の偏光面と平行になるように第2手段(13)と1
    /4波長板(7)(8)(9)と偏光素子(10)とが
    配置されてある請求項1または請求項2に記載の光学測
    定装置。
JP21089795A 1995-08-18 1995-08-18 光学測定装置 Pending JPH0953922A (ja)

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