JP3168480B2 - 異物検査方法、および異物検査装置 - Google Patents

異物検査方法、および異物検査装置

Info

Publication number
JP3168480B2
JP3168480B2 JP11845592A JP11845592A JP3168480B2 JP 3168480 B2 JP3168480 B2 JP 3168480B2 JP 11845592 A JP11845592 A JP 11845592A JP 11845592 A JP11845592 A JP 11845592A JP 3168480 B2 JP3168480 B2 JP 3168480B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
transmittance
foreign matter
transmitting member
polarized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11845592A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05288688A (ja
Inventor
史倫 早野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP11845592A priority Critical patent/JP3168480B2/ja
Priority to US08/044,197 priority patent/US5436464A/en
Publication of JPH05288688A publication Critical patent/JPH05288688A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3168480B2 publication Critical patent/JP3168480B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光透過性部材を装着し
た被検査面で偏光ビ−ムを走査し、光透過性部材を介し
て被検査面上の異物からの散乱光を検出し、前記散乱光
の検出信号で前記異物を判別する異物検査装置、例え
ば、ペリクル膜を装着した半導体製造用マスク(レチク
ル)の回路パタ−ン面における異物検出を行うための異
物検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被検査面で偏光ビ−ムを走査し、被検査
面上の異物からの散乱光を検出光学系で検出し、散乱光
の検出信号のレベルで前記異物の大きさを判別する異物
検査方法が種々の用途に実用化されている。例えば、半
導体製造用マスク(レチクル)の回路パタ−ン面におけ
る異物検出を行うための異物検査装置が、ウェハ上に形
成される回路パタ−ンの欠陥を未然に阻止する目的で採
用されている。
【0003】このような異物検出を行うべき被検査面
は、一般的に、常時高度な清浄度が要求される。少々清
浄度に欠ける環境下においては、被検査面に新たな異物
が追加されたり、酸化等の不必要な化学反応が起きたり
しないように、被検査面に光透過性部材が装着される場
合がある。例えば、半導体製造用マスクの場合、回路パ
タ−ンの周囲に支持枠を配置してペリクル膜を張設し、
回路パタ−ンを外界から遮断する技術が既に実用化され
ている。
【0004】光透過性部材を装着した被検査面について
異物検出を行う場合、検査光を光透過性部材を介して被
検査面に入射させ、被検査面上の異物からの散乱光は、
光透過性部材を介して検出光学系に入射する。ここで、
光透過性部材を透過した検査光によって発生した散乱光
の強度は、光透過性部材が装着されていない被検査面上
に付着した同程度の異物で発生する散乱光の強度と比較
して、光透過性部材の検査光に対する透過率分にまで低
下する。さらに、光透過性部材を透過して検出光学系に
入射する散乱光の強度は、光透過性部材を透過する際
に、光透過性部材の散乱光に対する透過率分にまで低下
する。従って、光透過性部材を装着した被検査面上の異
物による検出信号のレベルは、光透過性部材が装着され
ていない被検査面上の同程度の異物による検出信号のレ
ベルに、光透過性部材の検査光に対する透過率と光透過
性部材の散乱光に対する透過率とをかけた分にまで低下
している。
【0005】従って、光透過性部材を装着した被検査面
上の異物と光透過性部材が装着されていない被検査面上
の同程度の異物の大きさを等しく判別するためには、光
透過性部材を装着した被検査面上の異物による検出信号
を[1/(光透過性部材の検査光に対する透過率×光透
過性部材の散乱光に対する透過率)]倍に補正演算する
必要がある。
【0006】しかし、光透過性部材の検査光に対する透
過率は、検査光の入射角度に応じて変化し、光透過性部
材の散乱光に対する透過率は、散乱光の検出光学系に向
う出射角度に応じて変化する。検査光の入射角度と散乱
光の検出光学系に向う出射角度は、検査光の走査位置に
応じてそれぞれ異なり、特に、光透過性部材の厚さが検
査光の波長程度で検査光が単色光の場合には、光透過性
部材の厚さによる波長選択性が加算される。このため、
入射角度が少しでも異なると光透過性部材の検査光に対
する透過率が大幅に変化し、検出光学系に向う出射角度
が少しでも異なると光透過性部材の散乱光に対する透過
率が大幅に変化する。言い換えれば、光透過性部材を装
着した同じ被検査面上の同程度の異物でも異なった走査
位置に付着していれば検出信号のレベルが大きく異な
る。
【0007】そこで、被検査面上の各走査位置につい
て、光透過性部材の検査光に対する透過率と光透過性部
材の散乱光に対する透過率とを予め設定しておき、走査
位置に応じて検出信号を補正演算する異物検査方法が提
案されている。
【0008】走査位置に応じて検出信号を補正演算する
異物検査装置の例が特開昭63−208746号公報に
示される。ここでは、ペリクル膜を装着した半導体製造
用マスク(レチクル)の回路パタ−ン上の異物検出が行
われ、X方向にレ−ザビ−ムを走査しながらY方向に被
検査面(レチクル)を送り、レ−ザビ−ム送光系に対し
て位置関係を固定して配置した複数の光電検出器によっ
て、被検査面上の異物からの散乱光を検出している。こ
こでは、X方向の走査位置に対してレ−ザビ−ムの入射
角度と光電検出器に入射する散乱光の出射角度の両方が
一対一に対応するから、X方向の走査位置を指定すれ
ば、レ−ザビ−ムの入射時の透過率と散乱光の出射時の
透過率の両方が確定し、予めメモリに蓄えておいたこれ
ら2種類の透過率を呼び出して散乱光の検出信号を補正
している。例えば、これら2種類の透過率が60%と5
0%であれば、ペリクル膜の無い場合に比較して検出信
号のレベルが30%(0.6×0.5)に低下している
ことになり、検出信号は自動的に(1/0.3)倍に増
幅される。
【0009】そして、ここで用いられる2種類の透過率
は、異物検出に先立って行われる実測操作を通じてメモ
リに蓄えられる。すなわち、実際の異物検査時における
レ−ザビ−ム送光系と被検査面(レチクル)の位置関係
によって定まるレ−ザビ−ムの入射角度の範囲と、レ−
ザビ−ム送光系と被検査面と検出光学系の位置関係によ
って定まる光電検出器に入射する散乱光の出射角度の範
囲とに相当する2つの角度グル−プが設定される。2つ
の角度グル−プの中のそれぞれの角度で実際の検査光
(レ−ザビ−ム)を実際の光透過性部材(ペリクル膜)
に入射して、2つの角度グル−プにおける検査光(レ−
ザビ−ム)に対する光透過性部材の透過率が実測され
る。なお、2つの角度グル−プ内の最小値から最大値ま
での範囲内で例えば1度単位で透過率を実測してもよ
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63−2087
46号公報の異物検査装置によれば、走査の各位置ごと
に検出信号が補正される。このため、異なった走査位置
に付着した2つの異物を検出信号で正確に判別でき、光
透過性部材を装着した被検査面上の異物と光透過性部材
が装着されていない被検査面上の異物とを検出信号で正
確に判別できる。しかしながら、偏光ビ−ムを用いて異
物検出を行う場合には、特開昭63−208746号公
報に示される方法で実測された透過率では正確な補正が
できなくなることが判明した。
【0011】一般にレ−ザ光は特定の偏光方向を持つも
のが多用されており、また、被検査面に対する特定の偏
光方向を設定した偏光ビ−ムは、被検査面上の回路パタ
−ンによる検出信号と比較して、異物による検出信号を
相対的に強め、被検査面における異物の存在を際立たせ
る目的のために採用される場合もある。しかしながら、
偏光ビ−ムで照射されても、異物の不規則な反射面によ
る散乱光は偏光状態が崩れており、同一入射角度におけ
る光透過性部材の偏光ビ−ム透過率と散乱光透過率は大
きく異なる(図3参照)。
【0012】従って、検査光(偏光ビ−ム)を光透過性
部材に入射して計測した透過率を散乱光透過率とみなし
て散乱光の検出信号を補正演算する特開昭63−208
746号公報の方法では、被検査面上の異物のサイズに
対する検出信号の大きさの誤差が拡大してしまい、検出
信号による、光透過性部材が装着されていない被検査面
上の異物との判別や、同じ被検査面上の異なった走査位
置に付着した異物同士の判別が正確でなくなる。
【0013】本発明は、偏光ビ−ムを検査光に用いる場
合について、異物による散乱光の透過率とみなされる光
透過性部材の透過率を用いる異物検出方法、および異物
による散乱光の透過率とみなされる光透過性部材の透過
率を正確に計測できる異物検査装置、すなわち、特開昭
63−208746号公報の異物検査装置よりも正確に
検出信号を補正できる異物検出方法、および異物検査装
置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の異物検出方法
は、光透過性部材を装着した被検査面で偏光ビ−ムを走
査し、光透過性部材を介して被検査面上の異物からの散
乱光を検出し、前記散乱光の検出信号で前記異物を判別
する異物検査方法において、前記走査による入射角度に
応じた光透過性部材の偏光ビ−ム透過率と、前記走査に
よる散乱光の検出光路の出射角度に応じた光透過性部材
の非偏光透過率の両方を用いて前記散乱光の検出信号の
感度を補正する方法である。
【0015】請求項2の異物検出方法は、請求項1の異
物検査方法において、前記非偏光透過率として前記偏光
ビ−ムとほぼ同一波長の非偏光ビ−ムに対する透過率を
用いる方法である。
【0016】請求項3の異物検査装置は、光透過性部材
を装着した被検査面で偏光ビ−ムを走査し、光透過性部
材を介して被検査面上の異物からの散乱光を検出し、前
記散乱光の検出信号で前記異物を判別する異物検査装置
において、前記走査による入射角度に応じた光透過性部
材の偏光ビ−ムに対する透過率を実測する第1計測手段
と、前記走査による前記散乱光の検出光路の出射角度に
応じた光透過性部材の前記偏光ビ−ムとほぼ同一波長の
非偏光ビ−ムに対する透過率を実測する第2計測手段
と、求められた前記偏光ビ−ムに対する透過率と前記非
偏光ビ−ムに対する透過率の両方を用いて前記散乱光の
検出信号を補正する補正演算回路と、を有するものであ
る。
【0017】請求項4の異物検査装置は、請求項3の異
物検査装置において、前記第2計測手段は、偏光ビ−ム
の偏光を解除して非偏光ビ−ムに変換する偏光解除手段
と、該非偏光ビ−ムを走査による散乱光の検出光路の出
射角度に応じた角度で光透過性部材に入射させて正反射
光の強度を検出する計測光学系と、該反射光の強度から
非偏光ビ−ムに対する透過率を算出する非偏光ビ−ム透
過率演算回路と、を含むものである。
【0018】請求項5の異物検査装置は、請求項3の異
物検査装置において、前記第1計測手段は、被検査面に
走査される偏光ビ−ムの光透過性部材による正反射光の
強度を検出する走査反射光検出器と、該反射光の強度か
ら偏光ビ−ムに対する透過率を算出する偏光ビ−ム透過
率演算回路と、を含むものである。
【0019】請求項6の異物検査装置は、請求項4の異
物検査装置において、計測光学系を、1つ以上の代表角
度で非偏光ビ−ムを光透過性部材に入射させて正反射光
の強度を検出するもの、また、非偏光ビ−ム透過率演算
回路を、該代表角度での透過率から補正演算回路で必要
な全部の非偏光ビ−ムに対する透過率を類推演算するも
のとしたものである。
【0020】
【作用】請求項1、2の異物検出方法では、光透過性部
材の検査光(偏光ビ−ム)に対する透過率の代りに、光
透過性部材の偏光ビ−ムとほぼ同一波長の非偏光ビ−ム
に対する透過率を、実際の異物による散乱光の透過率と
みなして検出信号の補正演算を行う。これは、異物の不
規則な反射面で散乱されて偏光状態を崩した偏光ビ−ム
散乱光に対する光透過性部材の透過率は、偏光ビ−ムに
対する透過率よりも、偏光ビ−ムとほぼ同一波長の非偏
光ビ−ムに対する透過率により近いものであるという認
識に基く。しかし、走査される検査光の入射に相当する
補正演算には、特開昭63−208746号公報の異物
検査装置と同様、光透過性部材の検査光(偏光ビ−ム)
に対する透過率が用いられる。
【0021】走査による入射角度に応じた光透過性部材
の偏光ビ−ム透過率と、走査による散乱光の検出光路の
出射角度に応じた光透過性部材の散乱光透過率(偏光ビ
−ムとほぼ同一波長の非偏光ビ−ムに対する透過率で代
用)とは、被検査面上の走査位置ごとに設定されて散乱
光の検出信号の補正演算に用いられる。これらの数値の
入力は、偏光ビ−ムの入射角度の範囲、散乱光の出射角
度の範囲、光透過性部材の厚さ、偏光ビ−ムの波長等に
基いて理論計算された数値を被検査面のX−Y座標の行
列の各交点に対応させて人手でセットしてもよいが、特
開昭63−208746号公報の異物検査装置と同様
に、実際の異物検査に先立って実物の光透過性部材で偏
光ビ−ム透過率と非偏光ビ−ム透過率を実測して蓄える
ようにしてもよい。また、偏光ビ−ム透過率と非偏光ビ
−ム透過率は光透過性部材の厚さに応じた一定の関係に
あるから、偏光ビ−ム透過率と非偏光ビ−ム透過率の一
方だけを実測し、他方についてはこの実測値から演算ま
たは対照表によって求めてもよい。
【0022】請求項3の異物検査装置では、実際の異物
検査に先立って実物の光透過性部材を用いて偏光ビ−ム
透過率と非偏光ビ−ム透過率を実測して蓄えており、実
際の異物検査で得られた検出信号はこれらの数値に基い
て補正演算される。実物の光透過性部材による偏光ビ−
ム透過率と非偏光ビ−ム透過率の実測は、実際の異物検
査に用いられる偏光ビ−ム送光系を利用して、実際の異
物検査時における被検査面の支持状態のままで行えるよ
うにしてもよいが、特開昭63−208746号公報の
異物検査装置と同様に、実際に異物検査を行う場所とは
独立させた透過率専用の実測位置を設定し、この実測位
置に異物検査用の送光光学系とは独立させた専用の送光
光学系を配置してもよい。
【0023】異物検査の際には被検査面で偏光ビ−ムが
走査されるため、被検査面上の異物に到達できる偏光ビ
−ムの強度は、偏光ビ−ムの入射角度(走査位置)に対
応した光透過性部材の透過率に依存し、検出光学系に検
出される散乱光の強度は、異物に到達した偏光ビ−ムの
強度と、検出光学系に向う散乱光の出射角度(走査位
置)に対応した光透過性部材の透過率とに依存する。第
1計測手段が偏光ビ−ム透過率の実測を行う際には、被
検査面上の走査位置を網羅した偏光ビ−ムの入射角度範
囲について偏光ビ−ムが光透過性部材に入射されて、透
過光または反射光の強度が測定され、この実測値から必
要な偏光ビ−ム透過率が演算される。第2計測手段が非
偏光ビ−ム透過率の実測を行う際には、被検査面上の走
査位置を網羅した散乱光の出射角度範囲について非偏光
ビ−ムが光透過性部材に入射されて、透過光または反射
光の強度が測定され、この実測値から必要な非偏光ビ−
ム透過率が演算される。このようにして求められた偏光
ビ−ム透過率および非偏光ビ−ム透過率は、走査位置に
対応させて引出し可能に記憶される。そして、実際の異
物検査において、補正演算回路は、検出光学系に検出さ
れた散乱光の検出信号を、その走査位置に対応させて呼
び出した偏光ビ−ム透過率と非偏光ビ−ム透過率の両方
を用いて補正演算する。
【0024】請求項4の異物検査装置では、第1計測手
段と第2計測手段とで部材を多く共用できる。偏光解除
手段は、第1計測手段および第2計測手段として計測光
学系を時間的に使い分けるための手段、すなわち、検出
光(偏光ビ−ム)を形成する偏光板や検出光(偏光ビ−
ム)の偏光状態を崩す散乱板や光ファイバ−束を挿入撤
退可能に設けたものでもよいが、第1計測手段と第2計
測手段で計測光学系を部分的に共用するための手段、す
なわち、光源から射出された偏光ビ−ムまたは非偏光ビ
−ムの光路を2つに分割し、一方の光路に、非偏光ビ−
ムの場合には偏光板、偏光ビ−ムの場合には散乱板や光
ファイバ−束を固定して取付けたものでもよい。計測光
学系を時間的に使い分ける場合、反射光または透過光の
強度から透過率を演算する手順にも共通点が多く、非偏
光ビ−ム透過率演算回路を偏光ビ−ム透過率演算回路と
しても共用できる。
【0025】請求項5の異物検査装置では、実際に異物
検査を行うための送光光学系を第1計測手段に共用でき
る。走査反射光検出器は、送光光学系によって被検査面
で走査された偏光ビ−ムの光透過性部材による正反射光
の強度を走査幅の全体で検出できる大きさと取付け位置
を有する。一方、偏光ビ−ム透過率演算回路は、走査反
射光検出器によって検出された正反射光の強度から偏光
ビ−ムに対する透過率を算出する。
【0026】請求項6の異物検査装置では、走査による
散乱光の出射角度範囲に応じた光透過性部材の非偏光ビ
−ム透過率として、非偏光ビ−ム透過率演算回路で類推
演算された値を採用している。すなわち、計測光学系
は、走査による散乱光の出射角度範囲内の全部の角度に
ついて反射光の強度を実測する訳ではなく、出射角度範
囲内に設定した1つ以上の代表角度で非偏光ビ−ムを光
透過性部材に入射させて正反射光の強度を検出する。そ
して、非偏光ビ−ム透過率演算回路は、この代表角度で
の透過率から補正演算回路で必要な全部の非偏光ビ−ム
に対する透過率を類推演算する。
【0027】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0028】図1は第1実施例の異物検査装置の模式
図、図2は図1の異物検査装置における偏光ビ−ムの入
射角度と散乱光の出射角度の線図、図3は図1のペリク
ル膜の透過率の線図、図4は図1の異物検査装置におけ
る補正演算回路および透過率演算回路の回路図である。
ここでは、特開昭63−208746号公報の異物検査
装置と同様に、実際に異物検査を行う場所とは独立させ
た透過率の実測位置が設定され、偏光ビ−ムと非偏光ビ
−ムとで光源を共有するものの、異物検査用の検出光学
系とは独立させた透過率計測専用の光学系(第1、第2
計測手段)が設けられる。
【0029】図1において、レチクル3の回路パタ−ン
の上方には支持枠2に張設されたペリクル膜1が設けら
れている。回路パタ−ン上の異物検出は、ペリクル膜1
を介して回路パタ−ン上に偏光ビ−ムを走査し、偏光ビ
−ムを照射された異物が発生する散乱光をペリクル膜1
を介して検出し、散乱光の検出信号の大きさで異物を判
別することで実行される。偏光ビ−ムの走査は、図中、
紙面と垂直なX方向に偏光ビ−ムを揺動する一方でY方
向にレチクル3を移動させて行われ、異物検出のための
送光光学系と検出光学系の相互の位置関係が固定されて
いるから、偏光ビ−ムの揺動位置(x)によって、偏光
ビ−ムの入射角度と散乱光の検出光路の出射角度とが一
義的に定まる。
【0030】異物検出のための送光光学系は、レ−ザ光
の偏光ビ−ムを出力する光源4、ビ−ムスプリッタ−
6、反射ミラ−8、駆動部10により振動される光走査
ミラ−9、光走査ミラ−9の走査範囲をカバ−して回路
パタ−ン上に偏光ビ−ムの焦点を形成する走査レンズ1
1等を含み、異物検出のための検出光学系は、異物から
の散乱光を検出する光電検出器13等を含む。光電検出
器13は、回路パタ−ン面の偏光ビ−ムの揺動中心を囲
んで対称に実際には2個以上(13a、13b)配置さ
れ、それぞれ集光レンズ等を含む。(図6参照)
【0031】補正演算回路12は、実際の異物検出に先
立って、入射角度に応じたペリクル膜1の偏光ビ−ム透
過率と、散乱光の検出光路の出射角度に応じたペリクル
膜1の散乱光透過率(偏光ビ−ムとほぼ同一波長の非偏
光ビ−ムに対する透過率で代用)とを偏光ビ−ムの揺動
位置(x)ごとに蓄積し、揺動位置(x)で呼び出した
偏光ビ−ム透過率と非偏光ビ−ム透過率との積値の逆数
を光電検出器13からの散乱光の検出信号に乗じる補正
演算を遂行する。
【0032】一方、実物のペリクル膜1を用いて偏光ビ
−ム透過率と非偏光ビ−ム透過率を計測する手段は、回
転ミラ−22を用いて非偏光ビ−ム23を光路28〜2
9の範囲で変位してペリクル膜1に対する種々の入射角
度を設定し、ペリクル膜1による正反射光30の強度を
検出するものである。送光光学系は、偏光ビ−ム16の
偏光状態を解除して非偏光ビ−ム18に変換する光ファ
イバ−束17、視野絞り19、開口絞り20、レンズ2
1、回転ミラ−22、レンズ24、ミラ−25、レンズ
26を含む。そして、検出光学系は、レンズ31、ミラ
−32、レンズ33、ビ−ムスプリッタ−36、偏光ビ
−ムと同一の偏光成分を抽出する偏光板34、光電検出
器34、35、ペリクル膜1へ入射する非偏光ビ−ム2
3の強度を検出する光電検出器39を含み、開口絞り2
0を透過する光量で視野絞り19の開口形状がペリクル
膜1上に投影される。光電検出器34、35の光電面は
ペリクル膜1を反射面とした開口絞り20と共役な位置
に配置される。透過率演算回路14は、光電検出器39
の検出出力を参照して、光電検出器34の検出出力から
は偏光ビ−ム透過率を、光電検出器35の検出出力から
は非偏光ビ−ム透過率をそれぞれ演算する。透過率の演
算は、反射光強度を入射光強度で除して反射率を求め、
全反射率との差(1−反射率)を透過率とする。これ
は、一般に光源として用いられる光の波長域(可視光
域)ではペリクル膜1の吸収率を無視できるからであ
る。
【0033】このように構成された異物検査装置では、
まず、レチクル3が右側の透過率計測位置に搬入され、
走査による入射角度範囲でペリクル膜1に非偏光ビ−ム
23が入射されるように回転ミラ−22を回転27して
光電検出器34で反射光30の強度を計測する。次に、
走査による散乱光の検出光路の出射角度範囲でペリクル
膜1に非偏光ビ−ム23が入射されるように回転ミラ−
22を回転して光電検出器35で反射光30の強度を計
測する。そして、回転ミラ−22を90度回転して非偏
光ビ−ム18を光電検出器39に全量入射させてペリク
ル膜1への入射光30の強度を計測する。これらの計測
値に基いて透過率演算回路14で演算された「走査によ
る入射角度に応じた偏光ビ−ム透過率」と「走査による
散乱光の検出光路の出射角度に応じた非偏光ビ−ム透過
率」は、出力tとして回路パタ−ンのX−Y座標値に対
応させて呼び出し可能な状態で補正演算回路12に蓄え
られる。
【0034】その後、レチクル3は異物検出位置に送ら
れて、回路パタ−ン上の異物検出が遂行される。光源4
から出力された偏光ビ−ム5から光ファイバ−束17へ
の入射光16を除いた偏光ビ−ム7は、光走査ミラ−9
によって回路パタ−ン上でX方向に揺動される。一方、
レチクル3がY方向に移動して走査線l上に異物が侵入
すると、偏光ビ−ム7に照射された異物から上方の空間
に散乱光が放射され、散乱光のごく一部が検出光路方向
に進んで光電検出器13に入射する。補正演算回路12
では、駆動部10から出力sとして出力される偏光ビ−
ム7の揺動位置(x)とY方向送り機構から出力される
Y座標とから回路パタ−ン上における偏光ビ−ム7の照
射位置を判別し、該当する「走査による入射角度に応じ
た偏光ビ−ム透過率」と「走査による散乱光の検出光路
の出射角度に応じた非偏光ビ−ム透過率」を呼び出し
て、光電検出器13の検出信号を補正する。
【0035】図1の異物検査装置では、レチクル3で異
物検出が行われている間、右側の透過率計測位置には次
のレチクルがセットされて、実物のペリクル膜による偏
光ビ−ム透過率と非偏光ビ−ム透過率の計測が行われて
いる。また、非偏光ビ−ム18を光電検出器39に入射
させてペリクル膜1への入射光30の強度を計測してい
るため、光源4の出力が経時変化するような場合でも反
射率(最終的には透過率)を正確に計測できる。
【0036】図2において、(a) は走査による偏光ビ−
ムの入射角度の変化、(b) は走査による散乱光の検出光
路の出射角度の変化を示す。図1の偏光ビ−ム7は手前
を−奥側を+としたX方向(紙面と垂直な方向)に揺動
されており、LからRまでの揺動位置xに応じて偏光ビ
−ム7の入射角度はθiL〜θiC〜θiRに、一方、散乱光
の検出光路の出射角度はθdL〜θdC〜θdRに変化する。
【0037】図3において、図1の異物検査装置および
レチクルでは、ペリクル膜1の厚さが1μm で偏光ビ−
ム7の波長0.6μm と同程度で、偏光ビ−ム7が単色
光であるため、ペリクル膜1による波長選択性が加算さ
れて、入射角度に応じてペリクル膜1の偏光ビ−ム7に
対する透過率iは大幅に変化する。しかし、異物からの
散乱光に対するペリクル膜1の透過率の入射角度に応じ
た変化は、ペリクル膜1の非偏光ビ−ムに対する透過率
dの変化に近く、入射角度に応じて、偏光ビ−ム7に対
する透過率iよりもなだらかに変化する。従って、特開
昭63−208746号公報の異物検査装置に記載され
た方法では、散乱光透過率を検査光透過率(図1の場合
には偏光ビ−ム透過率)で代用するため、非偏光ビ−ム
に対する透過率dと偏光ビ−ム7に対する透過率iの格
差に相当する誤差が発生する。また、図3の線図中、図
1の異物検査装置で実際に偏光ビ−ムに対する透過率i
が計測される範囲pは、図2(a) のθiL〜θiC〜θiR
相当する範囲、非偏光ビ−ムに対する透過率dが計測さ
れる範囲qは、図2(b) のθdL〜θdC〜θdRに相当する
範囲だけである。
【0038】図4において、光電検出器13a、13b
の出力信号は、増幅器(プリアンプ)40、41により
増幅されて可変増幅器42、43に入力される。可変増
幅器42、43では、走査ミラ−9の駆動部10から出
力される走査角度、すなわちX方向の走査位置に応じて
増幅度を変化させる。これは、ペリクル1が無い状態で
も光電検出器から遠い位置の異物信号の方が近い位置の
異物信号よりも信号量が小さくなるのを補正するためで
ある。例えば、レチクル3の奥側に位置する光電検出器
13aにとっては、走査線l上の手前側の点Lよりも奥
側の点Rのほうが光電検出器13aからの距離が短く、
受光する異物信号が大きくなるので、奥側の点Rに近づ
くに従って増幅率を小さくし、走査線l上のどの位置に
あっても等しい異物信号が得られるようにしている。こ
のようにして、可変増幅器42、43から出力された信
号44、45は、ペリクル膜の透過率による光量低下を
補正する直前の信号となる。
【0039】図1の右側の透過率実測位置におけるペリ
クル透過率補正値の決定は、実際の異物検査に先立って
行われる。このとき、回転ミラ−22の駆動部46によ
り回転ミラ−22が回転し、光電検出器34では、非偏
光ビ−ムがペリクル膜に反射し、ビ−ムスプリッタ−3
6で分割された光の偏光成分だけが偏光素子37を通っ
て電気信号に変換される。レ−ザ光源4から出力される
偏光ビ−ムの光量が常に一定ならば、光電検出器34か
ら得られる電気信号に計数を掛けるだけで反射率が得ら
れる。この計数は増幅器47の増幅度によって与えられ
ている。回転ミラ−22を駆動部46により、θiCから
θiRの範囲内でθi が変化するように駆動するとき、θ
iCからθiRの間での反射率R(θi)が得られるが、ペリ
クル膜での光の吸収はないため、入射透過率T(θi)
は、T(θi)=1−R(θi)で求められる。
【0040】この処理は計算部48において行う。ま
た、図2(a) のように走査線l上のx位置と入射角θi
の関係は装置として決っているので、換算部49により
θi とxを換算したときのxに応じた入射透過率T
i(x)が判明する。また、光電検出器35からは非偏光
ビ−ムのペリクル反射率の電気情報が出力され、増幅器
50により反射率R(θd)が得られ、計算部51によ
り、T(θd)=1−R(θd)によって受光透過率T(θ
d)が計算される。さらに換算部52により図2(b) 等に
基いて受光透過率Td(x)が計算される。乗算器53で
は換算部49によって得られる入射透過率Ti(x)と換
算部52によって得られる受光透過率Td(x)とが掛け
合せられて、まずT (x)が得られ、さらに検出感度補
正用の値としてT(x)の逆数T (x)-1が計算され
る。
【0041】図1において、光電検出器13a、13b
が左右対称に配置(図6参照)されていて、光電検出器
13aから見たときのペリクル透過率補正値がT (x)
-1であった場合、光電検出器13bにおけるペリクル透
過率補正値はxの符合を逆にしたもの、すなわちT (−
x)-1でよいことは言うまでもなく、この計算は計算部
54において行う。以上2つのデ−タ、すなわちT
(x)-1とT (−x)-1はそれぞれメモリ55、56に
格納される。
【0042】さて、異物信号処理に説明を戻すと、光走
査駆動部10の光走査位置(x)の出力信号57に応じ
て順次メモリ55、56から補正デ−タT (x)-1とT
(−x)-1が出力され、乗算器57、58においてペリ
クル透過率補正前の異物信号44、45と掛け合せる。
こうして得られた信号は、A/Dコンバ−タ−(アナロ
グ/デジタル変換器)59、60により、それぞれデジ
タル信号に変換され、論理積回路61により2つの信号
の両方ともある値以上であるならば、異物として検出す
る。これは、レチクル表面には異物以外に回路パタ−ン
も当然ついているわけだが、回路パタ−ンからの回折光
は指向性が強く、2つの光電検出器13a、13bの両
方ともに回折光が入ることはないという性質を利用し
て、回路パタ−ンと異物を区別して異物のみの検出を行
うためである。
【0043】図5は、第2実施例の異物検査装置の模式
図、図6は図5の異物検査装置の光学系の斜視図であ
る。ここでは、異物検出を行う同じ位置で異物検出に先
立つペリクル膜の透過率の計測を行い、異物検出を行う
ための送光光学系を透過率の計測を行うため送光光学系
としてそのまま利用し、ペリクル透過率を測定する光電
検出器100を設けた。
【0044】図5、図6において、異物検出のための基
本的な送光光学系は、第1実施例と同様であるが、ここ
では、非偏光ビ−ムを使用することとした。本実施例に
よる異物検査装置は、非偏光ビ−ムを出力する光源4、
ビ−ムスプリッタ−6、偏光板70、反射ミラ−8、駆
動部10により振動される光走査ミラ−9、光走査ミラ
−9の走査範囲をカバ−して回路パタ−ン上に偏光ビ−
ムの焦点を形成する走査レンズ11等を含み、異物検出
のための検出光学系は、異物からの散乱光を検出する光
電検出器13等を含む。さらに、本実施例においては、
偏光ビ−ムによる入射透過率を測定する光電検出器10
0を設けた。光電検出器100は、複数の光電検出器を
間隔を開けて並べたものである。
【0045】補正演算回路12は、第1実施例と同様
に、実際の異物検出に先立って、走査による入射角度に
応じたペリクル膜1の偏光ビ−ム透過率と、走査による
散乱光の検出光路の出射角度に応じたペリクル膜1の散
乱光透過率(偏光ビ−ムとほぼ同一波長の非偏光ビ−ム
に対する透過率で代用)とを偏光ビ−ムの揺動位置
(x)ごとに蓄積し、偏光ビ−ムの揺動位置(x)で呼
び出した偏光ビ−ム透過率と非偏光ビ−ム透過率の積値
を光電検出器13からの散乱光の検出信号に乗じる補正
演算を遂行する。
【0046】このように構成された異物検査装置では、
レチクル3が異物検出を開始する位置に搬入されると、
偏光板70を介してペリクル膜1に偏光ビ−ムが走査さ
れ、光電検出器アレイ100により、走査位置xのとび
とびの値に相当する入射角度における正反射光の強度が
計測される。そして、これらの反射光強度に基いて透過
率演算回路14が演算した偏光ビ−ム透過率は、補正演
算回路12に、光走査ミラ−9による走査位置(x)に
対応させて蓄えられる。本実施例においても、実測され
た走査位置xのとびとびの値に相当しない走査位置xの
偏光ビ−ム透過率については、両側の実測値に基いて類
推演算されて蓄えられる。類推演算は、補間法、あるい
は4次方程式等の高次方程式で最小二乗法近似する方法
等で行われる。
【0047】その後、実際の異物検出は、偏光板70を
介した偏光ビ−ムを光走査ミラ−9で走査して、図1の
実施例の場合と同様に行われ、補正演算回路12は、蓄
えた偏光ビ−ム透過率および非偏光ビ−ム透過率の両方
を用いて光電検出器13による検出信号を補正する。
【0048】さて、図6において、視野絞り19以降の
装置構成については、一部簡略化されているが、図1に
おける視野絞り19以降とほぼ同一構成となっている。
光電検出器100のx方向の長さは光走査していてもペ
リクル反射光をもれなく受光できるように長くなってい
る。この場合、図6の視野絞り19以降の構成も図1と
比較して簡略になる。何故ならば、非偏光ビ−ムを使っ
ているのでファイバ−は必要なく、また、光電検出器1
00が入射透過率測定の役目を果たしているため、図1
の光電検出器34、偏光素子(検光子)37、ビ−ムス
プリッタ−36が不要になることにより、光電検出器3
5に入る光量が増え、S/Nが向上するだけではなく、
回転ミラ−22は入射角θがθic〜θirの範囲になるよ
うにする必要がなくなる。なお、本実施例において、偏
光ビ−ムを射出する光源4を用い、入射透過率測定を光
電検出器100を用いて行うようにしてもよい。この場
合ファイバ−17等の偏光状態解除手段は必要となる。
また、偏光板70を光路7から退去可能な構成としても
よい。偏光板70を退去させて非偏光ビ−ムをペリクル
に入射して同様な操作を繰返すことにより、検出信号を
補正するために必要なペリクルの非偏光ビ−ム透過率も
また求めることができる。
【0049】以上の発明に共通した応用例としては、異
物検査用の偏光レ−ザと又はレ−ザと偏光素子の組合せ
と、ペリクル透過率測定用のレ−ザを別々にして、例え
ば、異物検査用は直線偏光He −Ne レ−ザを用い、透
過率測定用としてはランダム偏光He −Ne レ−ザを用
いて、ランダム(非偏光)成分と偏光成分とに分けてペ
リクル透過率を測定してもよい。この場合は、偏光解消
素子として光ファイバ−を用いていないだけの違いであ
る。
【0050】さらに、本発明は、異物検査装置の光入射
角度、受光角度、光走査等を限定するものではなく、例
えば、落射暗視野照射方法にてペリクル越しにレチクル
上の異物を顕微鏡検査する場合にも適用されるし、ま
た、ペリクルに限らず光透過性基板を通して異物等の欠
陥を検査する装置にも適用される。
【0051】
【発明の効果】請求項1〜2の異物検出方法によれば、
偏光ビ−ムを検査光に用いても、光透過性部材を装着し
た被検査面上の異物を感度ムラなく検出することがで
き、検出精度が向上する。また、光透過性部材を装着し
ていない被検査面上の異物との判別や、同じ被検査面上
の異なった走査位置に付着した異物同士の判別が正確で
ある。
【0052】請求項3の異物検査装置によれば、実物の
光透過性部材を用いて必要な透過率を実測するから検出
信号の補正が正確である。
【0053】請求項4〜5の異物検査装置によれば、光
学系を共有できるので、透過率を実測する光学系が簡単
で済む。
【0054】請求項6の異物検査装置によれば、必要な
透過率の実測が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の異物検査装置の模式図である。
【図2】図1の異物検査装置における偏光ビ−ムの入射
角度と散乱光の出射角度の線図である。
【図3】図1のペリクル膜の透過率の線図である。
【図4】図1の異物検査装置における補正演算回路およ
び透過率演算回路の回路図である。
【図5】第2実施例の異物検査装置の模式図である。
【図6】図5の異物検査装置の光学系の斜視図である。
【符号の説明】
1 ペリクル膜 2 支持枠 3 レチクル 4 光源 6 ビ−ムスプリッタ− 8 反射ミラ− 9 光走査ミラ− 10 駆動部 11 走査レンズ 12 補正演算回路 13 光電検出器 14 透過率演算回路 17 光ファイバ−束 19 視野絞り 20 開口絞り 21 レンズ 22 回転ミラ− 24 レンズ 25 ミラ− 26 レンズ 31 レンズ 32 ミラ− 33 レンズ 34 光電検出器 35 光電検出器 36 ビ−ムスプリッタ− 37 偏光素子 39 光電検出器

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性部材を装着した被検査面で偏光
    ビ−ムを走査し、光透過性部材を介して被検査面上の異
    物からの散乱光を検出し、前記散乱光の検出信号で前記
    異物を判別する異物検査方法において、前記走査による
    入射角度に応じた光透過性部材の偏光ビ−ム透過率と、
    前記走査による散乱光の検出光路の出射角度に応じた光
    透過性部材の非偏光透過率の両方を用いて前記散乱光の
    検出信号の感度を補正することを特徴とする異物検査方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1の異物検査方法において、前記
    非偏光透過率として前記偏光ビ−ムとほぼ同一波長の非
    偏光ビ−ムに対する透過率を用いることを特徴とする異
    物検査方法。
  3. 【請求項3】 光透過性部材を装着した被検査面で偏光
    ビ−ムを走査し、光透過性部材を介して被検査面上の異
    物からの散乱光を検出し、前記散乱光の検出信号で前記
    異物を判別する異物検査装置において、前記走査による
    入射角度に応じた光透過性部材の偏光ビ−ムに対する透
    過率を実測する第1計測手段と、前記走査による前記散
    乱光の検出光路の出射角度に応じた光透過性部材の前記
    偏光ビ−ムとほぼ同一波長の非偏光ビ−ムに対する透過
    率を実測する第2計測手段と、求められた前記偏光ビ−
    ムに対する透過率と前記非偏光ビ−ムに対する透過率の
    両方を用いて前記散乱光の検出信号を補正する補正演算
    回路と、を有することを特徴とする異物検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の異物検査装置において、前記
    第2計測手段は、偏光ビ−ムの偏光を解除して非偏光ビ
    −ムに変換する偏光解除手段と、該非偏光ビ−ムを走査
    による散乱光の検出光路の出射角度に応じた角度で光透
    過性部材に入射させて正反射光の強度を検出する計測光
    学系と、該反射光の強度から非偏光ビ−ムに対する透過
    率を算出する非偏光ビ−ム透過率演算回路と、を含むこ
    とを特徴とする異物検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項3の異物検査装置において、前記
    第1計測手段は、被検査面に走査される偏光ビ−ムの光
    透過性部材による正反射光の強度を検出する走査反射光
    検出器と、該反射光の強度から偏光ビ−ムに対する透過
    率を算出する偏光ビ−ム透過率演算回路と、を含むこと
    を特徴とする異物検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項4の異物検査装置において、計測
    光学系は、1つ以上の代表角度で非偏光ビ−ムを光透過
    性部材に入射させて正反射光の強度を検出するもの、ま
    た、非偏光ビ−ム透過率演算回路は、該代表角度での透
    過率から補正演算回路で必要な全部の非偏光ビ−ムに対
    する透過率を類推演算するものとしたことを特徴とする
    異物検査装置。
JP11845592A 1992-04-13 1992-04-13 異物検査方法、および異物検査装置 Expired - Fee Related JP3168480B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11845592A JP3168480B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 異物検査方法、および異物検査装置
US08/044,197 US5436464A (en) 1992-04-13 1993-04-08 Foreign particle inspecting method and apparatus with correction for pellicle transmittance

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11845592A JP3168480B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 異物検査方法、および異物検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05288688A JPH05288688A (ja) 1993-11-02
JP3168480B2 true JP3168480B2 (ja) 2001-05-21

Family

ID=14737073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11845592A Expired - Fee Related JP3168480B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 異物検査方法、および異物検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3168480B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7522263B2 (en) * 2005-12-27 2009-04-21 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and method
JP5033589B2 (ja) * 2007-11-09 2012-09-26 株式会社日立ハイテクノロジーズ 半導体ウェハの異物検査装置
CN107421721B (zh) * 2017-09-06 2023-06-13 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 基于散射板的散射光收光系统透过率标定装置
CN111426700B (zh) * 2020-05-11 2024-05-17 中国科学院上海光学精密机械研究所 吸收性缺陷单光束光热测量装置和测量方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05288688A (ja) 1993-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5436464A (en) Foreign particle inspecting method and apparatus with correction for pellicle transmittance
US7502101B2 (en) Apparatus and method for enhanced critical dimension scatterometry
JPH0820371B2 (ja) 欠陥検査装置及び欠陥検査方法
JP3183046B2 (ja) 異物検査装置及びそれを用いた半導体デバイスの製造方法
JPH0915163A (ja) 異物検査方法及び装置
JPH075115A (ja) 表面状態検査装置
JPH0333645A (ja) 表面状態検査装置、露光装置、及び表面状態検査方法
JP4104924B2 (ja) 光学的測定方法およびその装置
JP2010271133A (ja) 光走査式平面検査装置
JP3168480B2 (ja) 異物検査方法、および異物検査装置
JP2651815B2 (ja) 異物検査装置
KR102248379B1 (ko) 반도체 소자의 결함 검사장치.
JP2001272355A (ja) 異物検査装置
JPS63208746A (ja) 欠陥検査装置
JPH0795040B2 (ja) 微小異物検査装置
JP3406951B2 (ja) 表面状態検査装置
KR20180058399A (ko) 라인빔을 사용하는 결함검출모듈 및 상기 결함검출모듈 어레이를 이용한 결함검출장치
JP2006313107A (ja) 検査装置及び検査方法並びにそれを用いたパターン基板の製造方法
JP5777068B2 (ja) マスク評価装置
JP3159271B2 (ja) 異物検査方法及び装置
JPH10293103A (ja) 光学測定方法および装置およびパターン付き基板用光学測定装置
JP2830430B2 (ja) 異物検査装置
JP2505331B2 (ja) 平板状物体の寸法および欠陥計測装置
JPH11183151A (ja) 透明シート検査装置
JPH0547091B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees