JPH0952938A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH0952938A
JPH0952938A JP20310695A JP20310695A JPH0952938A JP H0952938 A JPH0952938 A JP H0952938A JP 20310695 A JP20310695 A JP 20310695A JP 20310695 A JP20310695 A JP 20310695A JP H0952938 A JPH0952938 A JP H0952938A
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Masaki Hashimoto
昌己 橋本
Masayuki Endo
昌之 遠藤
Nobuo Bessho
信夫 別所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面の平坦性の低い基体であっても、当該基
体上に、平坦性の高い硬化膜を形成することができ、し
かも、各種耐性に優れた硬化膜を形成することができる
硬化性組成物を提供することを目的とする。 【構成】 (A)下記一般式(1)で表される構造単位
を30モル%以上含有してなる重合体または共重合体
と、(B)多価カルボン酸無水物および多価カルボン酸
から選択された少なくとも1種の化合物と、(C)多官
能性(メタ)アクリル化合物と、(D)光重合開始剤と
を含有してなることを特徴とする。 【化1】 〔式中、R1 は、水素原子または炭素原子数1〜5のア
ルキル基を示し、R2 は、水素原子または炭素原子数1
〜2のアルキル基を示し、mは1〜8の整数を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性組成物に関し、
特に液晶表示素子(LCD)用カラーフィルターおよび
電荷結合素子(CCD)用カラーフィルターに用いられ
る保護膜を形成するための材料として好適な硬化性組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】LCDやCCD等の光デバイスにおいて
は、その製造工程中に、溶剤、酸またはアルカリ溶液等
による、表示素子の浸漬処理が行なわれ、また、スパッ
タリングにより配線電極層を形成する際には、素子表面
が局部的に高温に曝される。従って、このような処理に
よって素子が劣化あるいは損傷することを防止するため
に、これらの処理に対して耐性を有する薄膜からなる保
護膜を素子の表面に設けることが行なわれている。
【0003】このような保護膜は、当該保護膜を形成す
べき基体または下層、さらに保護膜上に形成される層に
対して接着性が高いものであること、膜自体が平滑で強
靱であること、透明性を有するものであること、耐熱性
および耐光性が高く、長期間にわたって着色、黄変、白
化等の変質を起こさないものであること、耐水性、耐溶
剤性、耐酸性および耐アルカリ性に優れたものであるこ
と等の性能が要求される。これらの諸特性を満たす保護
膜を形成するための材料としては、例えば特開平5−7
8453号公報等に開示されているグリシジル基を有す
る重合体を含む熱硬化性組成物が知られている。
【0004】このような熱硬化性組成物においては、例
えば次のようにして保護膜が形成される。先ず、保護膜
を形成すべき基体の表面に熱硬化性組成物を塗布する。
次いで、塗布された熱硬化性組成物の予備焼成(プレベ
ーク)を行い、その後、本焼成(ポストベーク)を行う
ことにより、保護膜が形成される。
【0005】一方、スーパーツイステッドネマチック
(STN)方式のカラー液晶表示素子においては、ツイ
ステッドネマチック(TN)方式の液晶表示素子と比較
して、セルギャップの均一性が極めて重要である。従っ
て、STN方式のカラー液晶表示素子に用いられる基板
としては、その表面の平坦性が高いものであることが要
求される。表面の平坦性が低い基板を用いると、得られ
る液晶表示素子には、表示むらが発生するからである。
また、アクティブアドレッシング方式等の新型駆動方式
を採用すると、従来のSTN方式のものよりも高い表示
速度が得られ、それに伴って、更に薄くて均一性の高い
セルギャップが必要となることから、このような液晶表
示素子に用いられる基板には、表面の平坦性が極めて高
いものであることが要求される。
【0006】然るに、例えばカラーフィルターが形成さ
れた基板においては、その表面にカラーフィルターによ
る凹凸が形成される。そして、従来の熱硬化性組成物を
用いて、カラーフィルターが形成された表面上に保護膜
を形成する場合には、当該熱硬化性組成物の塗布工程お
よび予備焼成工程においては、表面の平坦性の高い塗膜
を形成することができるが、本焼成工程においては、比
較的高い温度で処理されるので、熱硬化性組成物の塗膜
が流動化し、これにより、当該塗膜の表面はカラーフィ
ルターによる凹凸に応じて変形し、表面の平坦性の高い
硬化膜を得ることは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
表面の平坦性が低い基体であっても、当該基体上に、平
坦性の高い硬化膜を形成することができ、しかも、表面
硬度が高く、耐熱性、耐酸性、耐アルカリ性などの各種
の耐性に優れた硬化膜を形成することができる硬化性組
成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の硬化性組成物
は、(A)下記一般式(1)で表される構造単位を30
モル%以上含有してなる重合体または共重合体と、
(B)多価カルボン酸無水物および多価カルボン酸から
選択された少なくとも1種の化合物と、(C)多官能性
(メタ)アクリル化合物と、(D)光重合開始剤とを含
有してなることを特徴とする。
【0009】
【化2】 〔式中、R1 は、水素原子または炭素原子数1〜5のア
ルキル基を示し、R2 は、水素原子または炭素原子数1
〜2のアルキル基を示し、mは1〜8の整数を示す。〕
【0010】
【作用】本発明の硬化性組成物によれば、多官能性(メ
タ)アクリル化合物および光重合開始剤が含有されてい
るので、光を照射することにより硬化させることができ
る。従って、本焼成を行う前に、硬化性組成物の塗膜に
光を照射し、当該塗膜の表面を硬化させることにより、
本焼成において塗膜が流動化することが防止され、その
結果、表面の平坦性が高い硬化膜を形成することができ
る。
【0011】以下、本発明の硬化性組成物について詳細
に説明する。本発明の硬化性組成物は、特定の構造単位
を特定の割合で含有する重合体または共重合体(以下、
「特定重合体」という。)よりなる成分(A)と、多価
カルボン酸無水物および多価カルボン酸から選択された
少なくとも1種の化合物よりなる成分(B)と、多官能
性(メタ)アクリル化合物よりる成分(C)と、光重合
開始剤よりなる成分(D)とを含有してなるものであ
る。
【0012】<成分(A)>成分(A)として用いられ
る特定重合体は、上記一般式(1)で表される構造単位
を含有してなるものである。上記一般式(1)におい
て、mは1〜8、好ましくは1〜4の整数である。ま
た、R1 は、水素原子または炭素原子数が1〜5の低級
アルキル基である。この低級アルキル基は、直鎖状のも
のおよび分岐鎖状のものの何れであってもよく、その具
体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基、tert−ブチル基およびn−ペンチル基
を挙げることができる。さらにR2 は水素原子、メチル
基またはエチル基である。
【0013】一般式(1)で表される構造単位を導入す
るために使用される単量体(以下、「特定単量体」とも
いう。)としては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピ
ルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グ
リシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチ
ル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、
(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−
エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル等を挙げ
ることができる。これらの中で、特に(メタ)アクリル
酸グリシジルが好ましい。これらの単量体は、単独でま
たは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0014】成分(A)として用いられる特定重合体に
おいては、上記一般式(1)で表される構造単位が、当
該重合体中に30モル%以上の割合で含有されているこ
とが必要とされ、好ましくは40〜95モル%、より好
ましくは50〜80モル%の割合で含有される。
【0015】成分(A)として用いられる特定重合体
は、上記一般式(1)で表される構造単位のみからなる
ものであっても、これら以外の構造単位を、70モル%
以下、好ましくは5〜60モル%、特に好ましくは20
〜50モル%の割合で含有されてなるものであってもよ
い。
【0016】一般式(1)で表される構造単位以外の構
造単位を導入するための単量体(以下、「その他の単量
体」ともいう。)としては、例えば(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、
(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、
(メタ)アクリル酸イソボニル等の(メタ)アクリル酸
エテスル;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、ビニルナフタレン等のビニル芳香族系化合物
を挙げることができる。これらの単量体は、単独でまた
は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】成分(A)として用いられる特定重合体の
分子量は、得られる硬化性組成物の溶液を塗布すること
により、表面が平坦な塗膜を形成することが可能である
限り特に限定されず、形成する塗膜の厚さ、硬化性組成
物の溶液の塗布条件、目的等に応じて適宜選択される
が、通常、ポリスチレン換算重量平均分子量が5000
〜300000の範囲にあるものが好ましい。また、成
分(A)として、一般式(1)で表される構造単位とこ
れら以外の構造単位とを有する特定重合体を用いる場合
には、当該重合体は、特定単量体とその他の単量体との
ランダム共重合体およびブロック共重合体のいずれであ
ってもよいが、好ましくはランダム共重合体である。
【0018】<成分(B)>成分(B)として用いられ
る多価カルボン酸無水物または多価カルボン酸は、成分
(A)として用いられる特定重合体の硬化剤として作用
するものである。
【0019】多価カルボン酸無水物の具体例としては、
無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無
水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバニル酸、無水マ
レイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテト
ラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸等の脂肪族ジカル
ボン酸無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン
酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物
等の脂環族多価カルボン酸二無水物;無水フタル酸、無
水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸無水
物;エチレングリコールビス無水トリメリテート、グリ
セリントリス無水トリメリテート等のエステル基含有酸
無水物を挙げることができる。これらのうち、芳香族多
価カルボン酸無水物、特に無水トリメリット酸が、耐熱
性の高い硬化膜が得られる点で好ましい。
【0020】また、多価カルボン酸の具体例としては、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテトラカル
ボン酸、マレイン酸、イタコン酸等の脂肪族多価カルボ
ン酸;ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサン
ジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボ
ン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等の脂環族多価
カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,5,8−ナ
フタレンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸を
挙げることができる。これらの中では、硬化性組成物の
反応性、形成される硬化膜の耐熱性等の観点から、芳香
族多価カルボン酸が好適である。これらの多価カルボン
酸無水物または多価カルボン酸は、単独でまたは2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0021】成分(B)の使用割合は、通常、成分
(A)100重量部に対して1〜100重量部、好まし
くは10〜70重量部である。成分(B)の割合が1重
量部未満である場合には、十分に高い架橋密度を有する
硬化膜が得られず、当該硬化膜の各種耐性が低下するこ
とがある。一方、成分(B)の割合が100重量部を超
える場合には、得られる硬化膜中に未反応の成分(B)
が多量に残存し、その結果、当該硬化膜の性質が不安定
なものとなったり、基体に対する硬化膜の密着性が低下
したりすることがある。
【0022】<成分(C)>成分(C)である多官能性
(メタ)アクリル化合物としては、後述する成分(D)
である光重合開始剤の作用により重合反応が可能な多官
能性(メタ)アクリル化合物が用いられる。
【0023】このような多官能性(メタ)アクリル化合
物としては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アク
リレート、オリゴエステルアクリレート等が挙げられ
る。これらは、例えばアロニックスM−400、同M−
405、同M−450、同M−7100、同M−803
0、同M−8060(以上、東亜合成化学工業(株)
製)、KAYARAD TMPTA、KAYARAD
DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同D
PCA−60、同DPCA−120(以上、日本化薬
(株)製)、VGPT(大阪有機化学工業(株)製)等
の商品名で市販されている。
【0024】これらの多官能性(メタ)アクリル化合物
の中では、特にオキシエチレン等のオキシアルキレン構
造を含まない多官能性(メタ)アクリル化合物が、光重
合開始剤による重合反応を起こしやすい点で、好まし
い。これらの市販品としては、例えば前記アロニックス
M−400、同M−405、同M−450、同M−71
00、同M−8030、同M−8060、KAYARA
D TMPTA、KAYARAD DPHA等が挙げら
れる。これらの多官能性(メタ)アクリル化合物は、単
独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0025】成分(C)の使用割合は、通常、成分
(A)100重量部に対して5〜200重量部、好まし
くは10〜100重量部である。成分(C)の使用割合
が5重量部未満の場合には、十分な平坦性を有する硬化
膜が得られないことがある。一方、成分(C)の使用割
合が200重量部を超える場合には、硬化膜形成時に膜
荒れや相分離が生じたり、あるいは硬化膜の耐熱性が低
下したりすることがある。
【0026】<成分(D)>成分(D)である光重合開
始剤は、光が照射されることにより成分(C)である多
官能性(メタ)アクリル化合物を重合させるために用い
られるものであり、多官能性(メタ)アクリル化合物中
の(メタ)アクリロイル基を反応させることが可能な光
ラジカル重合開始剤もしくは光カチオン重合開始剤が用
いられる。
【0027】光ラジカル重合開始剤の具体例としては、
ベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類;ベンゾイン
等のアシロイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル
等のアシロインエーテル類;チオキサントン、2,4−
ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルホ
ン酸、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェ
ノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α’−
ジメトキシアセトキシアセトフェノン、2,2’−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−メトキシア
セトフェノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェ
ニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフ
ェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン類;
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフ
ィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチルベンジルフォスフィンオ
キシド等のアシルホスフィンオキシド類;アントラキノ
ン、1,4−ナフトキノン等のキノン類;フェナシルク
ロライド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化
合物;ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化
物が挙げられる。
【0028】光カチオン重合開始剤の具体例としては、
フェニルジアゾニウムテトラフルオロボレート、フェニ
ルジアゾニウムヘキサフルオロホスホネート、フェニル
ジアゾニウムヘキサフルオロアルセネート、フェニルジ
アゾニウムトリフルオロメタンスルホナート、フェニル
ジアゾニウムトリフルオロアセテート、フェニルジアゾ
ニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェ
ニルジアゾニウムテトラフルオロボレート、4−メトキ
シフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスホネート、
4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアル
セネート、4−メトキシフェニルジアゾニウムトリフル
オロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジアゾ
ニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニル
ジアゾニウム−p−トルエンスルホナート、4−ter
t−ブチルフェニルジアゾニウムテトラフルオロボレー
ト、4−tert−ブチルフェニルジアゾニウムヘキサ
フルオロホスホネート、4−tert−ブチルフェニル
ジアゾニウムヘキサフルオロアルセネート、4−ter
t−ブチルフェニルジアゾニウムトリフルオロメタンス
ルホナート、4−tert−ブチルフェニルジアゾニウ
ムトリフルオロアセテート、4−tert−ブチルフェ
ニルジアゾニウム−p−トルエンスルホナート等のジア
ゾニウム塩類;ジフェニルヨードニウムテトラフルオロ
ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホス
ホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアル
セネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタン
スルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロア
セテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスル
ホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム
テトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニ
ルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メト
キシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアル
セネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム
トリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニ
ルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−
メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエン
スルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)
ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−te
rt−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホ
スホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨ
ードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−t
ert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメ
タンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニ
ル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−
tert−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエ
ンスルホナート等のヨードニウム塩類;トリフェニルス
ルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスル
ホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルス
ルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニル
スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフ
ェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェ
ニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メ
トキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロ
ボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウ
ムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニル
ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、
4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフル
オロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェ
ニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキ
シフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスル
ホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラ
フルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニ
ルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェ
ニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェ
ニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホ
ナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフル
オロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニル
−p−トルエンスルホナート等のスルホニウム塩類;
(1−6−η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)
鉄(1+)六フッ化リン酸(1−)等のメタロセン化合
物が挙げられる。
【0029】成分(D)としては、前記光重合開始剤の
中で、光ラジカル重合開始剤を用いることが好ましく、
光ラジカル重合開始剤の中でも、2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等のベン
ゾイルフォスフィンオキシド類が、得られる硬化膜の着
色が極めて小さい点で、特に好ましい。
【0030】成分(D)の使用割合は、成分(A)10
0重量部に対して1〜30重量部、特に5〜20重量部
であることが好ましい。成分(D)の使用割合が1重量
部未満である場合には、成分(C)の反応が不十分なも
のとなりやすく、得られる硬化膜の表面の平坦性が低下
することがあると共に、硬化膜の膜荒れが生じることが
ある。一方、成分(D)の使用割合が30重量部を超え
る場合には、成分(D)である光重合開始剤が異物とし
て析出し、得られる硬化膜の表面の平坦性が低下する恐
れがあり、また、後述する組成物溶液の色濃度が高くな
り、LCD等の表示素子に用いられる保護膜として不適
なものとなることがある。
【0031】本発明の硬化性組成物においては、上記の
光重合開始剤と併用して熱重合開始剤が含有されていて
いもよい。この熱ラジカル重合開始剤としては、例えば
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−ア
ゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキシルニトリ
ル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、
4,4’−アゾビス−4−シアノバレル酸、1,1’−
アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等の
アゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、1,
1’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン等の有機過酸化物を用いることができる。
【0032】<その他の成分>本発明の硬化性組成物に
おいては、上述した成分(A)、成分(B)、成分
(C)および成分(D)以外に、必要に応じて、その他
の成分として、例えばシランカップリング剤、硬化促進
剤、界面活性剤、紫外線吸収剤等が含有されていてもよ
い。
【0033】〔シランカップリング剤〕シランカップリ
ング剤は、硬化膜とこれを形成すべき基体との密着性を
向上させるために使用されるものであり、カルボキシル
基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基
等の反応性置換基を有する官能性基含有アルコキシシラ
ン化合物が用いられる。
【0034】このような官能性基含有アルコキシシラン
化合物としては、例えばトリメトキシリル安息香酸、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニル
トリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ
−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルジエトキシシラン等を挙げる
ことができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0035】シランカップリング剤の使用割合は、一般
に、成分(A)100重量部に対して100重量部以
下、好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは
5〜30重量部である。シランカップリング剤の使用割
合が0.1未満である場合には、硬化膜とこれを形成す
べき基体との間に十分な密着性を与える効果が得られな
い場合がある。一方、シランカップリング剤の使用割合
が100重量部を超える場合には、得られる硬化膜の耐
アルカリ性、耐溶剤性等が低下することがある。
【0036】〔硬化促進剤〕硬化促進剤は、(A)成分
と(B)成分との反応を促進させるために使用されるも
のであり、一般に2級窒素原子または3級窒素原子を含
むヘテロ環構造を有する化合物が用いられる。このよう
な化合物の具体例としては、ピロール、イミダゾール、
ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、インド
ール、インダゾール、ベンズイミダゾール若しくはイソ
シアヌル酸またはこれらの誘導体等を挙げることができ
る。これらの中でも、2−メチルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、1
−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチル−1−(2’−シアノエチル)イミダゾール、
2−エチル−4−メチル−1−[2’−(3”,5”−
ジアミノトリアジニル)エチル]イミダゾール、ベンズ
イミダゾール等のイミダゾール誘導体が好適であり、最
も好適には、2−エチル−4−メチルイミダゾール、4
−メチル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−
2−メチルイミダゾール等が使用される。これらの化合
物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて硬化促進剤
として用いることができる。硬化促進剤は、成分(A)
100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.
05〜5重量部の割合で使用されることが好ましい。
【0037】〔界面活性剤〕界面活性剤としては、フッ
素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤を好適に
用いることができる。フッ素系界面活性剤としては、末
端、主鎖および側鎖の少なくとも何れかの部位にフルオ
ロアルキルまたはフルオロアルキレン基を有する化合物
を好適に用いることができ、その具体例としては、1,
1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−
テトラフロロプロピル)エーテル、1,1,2,2−テ
トラフロロオクチルヘキシルエーテル、オクタエチレン
グリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)
エーテル、ヘキサエチレングリコール(1,1,2,
2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、オクタ
プロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロ
ロブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ
(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エ
ーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナトリウム、
1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフ
ロロドデカン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロ
デカン等を挙げることができる。また、これらの市販品
としては、BM−1000、BM−1100(以上、B
M Chemie社製)、メガファックF142D、同
F172、同F173、同F183(以上、大日本イン
キ化学工業(株)製)等を挙げることができる。
【0038】またシリコーン系界面活性剤としては、例
えばトーレシリコーンDC3PA、同DC7PA、同S
H11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH
29PA、同SH30PA(以上、トーレシリコーン
(株)製)、TSF−4440、TSF−4300、T
SF−4445、TSF−4446、TSF−446
0、TSF−4452(以上、東芝シリコーン(株)
製)等の商品名で市販されているものを挙げることがで
きる。
【0039】これらの界面活性剤は単独でまたは2種以
上を組み合わせて使用することができる。界面活性剤の
使用割合は、その種類や硬化性組成物を構成する各成分
の種類や割合等によっても異なるが、一般に、成分
(A)100重量部に対して0〜10重量部、特に0.
0001〜5重量部の範囲で使用されることが好まし
い。
【0040】本発明の硬化性組成物は、上記の成分
(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)および必
要に応じて含有されるその他の成分を均一に混合するこ
とによって調製されるが、通常、各成分を有機溶剤に溶
解して組成物溶液として調製される。この組成物溶液を
調製するために用いられる有機溶剤としては、各成分を
均一に溶解させることができ、かつ、各成分と反応しな
いものであれば特に制限されないが、一般的には、塗膜
を形成し易い点で、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリ
コールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキ
ルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル等のジエチレングリコー
ル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等の
プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メ
チル−2−ペンタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプ
ロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピ
オン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エ
チル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3
−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオ
ン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エ
トキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等
のエステル類を用いることができる。これらの溶剤は、
単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することが
できる。
【0041】また、成分(A)として用いられる特定重
合体と、成分(B)として用いられる多価カルボン酸無
水物または多価カルボン酸とは、互いに反応し易いもの
であるので、それぞれを別個の溶液として調製し、使用
する直前にこれらの溶液を所定の割合で均一に混合する
ことが好ましい。この場合には、成分(A)、成分
(C)、成分(D)およびその他の成分を第1溶液とし
て調製し、一方、成分(B)を第2溶液として調製する
ことが好ましい。
【0042】組成物溶液における硬化性組成物の濃度
は、特に制限されず、使用目的に応じて適宜選定するこ
とができるが、例えば、前記第1溶液および第2溶液と
して調製する場合には、第1溶液においては、成分
(A)の濃度が5〜50重量%、特に10〜40重量%
となるように溶剤で希釈することが好ましく、一方、第
2溶液においては、成分(B)の濃度が10〜50重量
%、特に15〜40重量%になるよう溶剤で希釈するこ
とが好ましい。
【0043】本発明の硬化性組成物を用いることによ
り、例えば次のようにして硬化膜を形成することができ
る。すなわち、調製された組成物溶液を、硬化膜を形成
すべき基体の表面に塗布し、予備焼成を行うことにより
溶剤を除去して硬化性組成物の塗膜を形成し、次いで、
この塗膜に光照射することにより塗膜の表面を硬化さ
せ、その後、本焼成を行うことにより、硬化膜とする。
【0044】以上において、組成物溶液の塗布方法とし
ては、特に限定されず、例えばスプレー法、ロールコー
ト法、回転塗布法等の各種の方法を採用することができ
る。予備焼成の条件としては、組成物溶液の各成分の種
類、使用割合等によっても異なるが、通常、60〜12
0℃で、0.5〜20分間程度である。光照射の条件と
しては、露光量が1平方センチメートル当たり100m
J以上が必要であり、好ましくは200mJ以上であ
る。露光量が100mJ以下である場合には、(C)成
分である多官能性(メタ)アクリル化合物の光重合反応
が不十分となり、平坦化性が低下したり、膜荒れが生じ
たりすることがある。光照射後の本焼成の条件として
は、150〜250℃で0.2〜2.0時間程度であ
る。また、予備焼成および本焼成は、それぞれ1段階ま
たは2段階以上の工程を組み合わせて行うことができ
る。
【0045】本発明の硬化性組成物によれば、成分
(C)として多官能性(メタ)アクリル化合物および成
分(D)として光重合開始剤が含有されているので、光
を照射することにより表面を硬化させることができる。
従って、硬化性組成物を塗布して予備焼成を行うことに
より、硬化性組成物の塗膜を形成した後、本焼成を行う
前に、この塗膜に光を照射し、当該塗膜の表面を硬化さ
せることにより、本焼成において塗膜の表面が流動する
ことが防止され、その結果、表面の平坦性が高い硬化膜
を形成することができる。また、本発明の硬化性組成物
により形成される硬化膜は、以下の実施例から明らかな
ように、各種の物性に優れたものであり、例えばLCD
用カラーフィルターおよびCCD用カラーフィルターに
用いられる保護膜として極めて好適である。
【0046】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0047】〈特定重合体の合成〉 〔合成例1〕特定単量体としてグリシジルメタクリレー
ト70重量部、およびその他の単量体としてスチレン3
0重量部を用い、これらの単量体をエチルカルビトール
アセテート300重量部中に添加混合し、この混合単量
体溶液中に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニト
リル(AIBN)0.5重量部を添加した後、80℃で
3時間の条件で混合単量体を重合させることにより、特
定重合体(A1)の濃度が25重量%である重合体溶液
(S1)を得た。特定重合体(A1)における一般式
(1)で表される構造単位の含有割合は、63.0モル
%であった。
【0048】〔合成例2〜4〕下記表1に示す配合に従
って、特定単量体およびその他の単量体を用いたこと以
外は合成例1と同様にしてそれぞれ特定重合体(A2)
〜特定重合体(A4)の濃度が25重量%である重合体
溶液(S2)〜重合体溶液(S4)を得た。特定重合体
(A2)〜特定重合体(A4)における一般式(1)で
表される構造単位の含有割合を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】〈実施例1〉上記重合体溶液(S1)10
0重量部(特定重合体(A1)25重量部)をエチルカ
ルビトールアセテート25重量部で希釈した後、この溶
液100重量部(特定重合体(A1)20重量部)中
に、成分(B)として無水トリメリット酸4重量部、成
分(C)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート4重量部、成分(D)として2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド1.5重
量部、シランカップリング剤としてβ−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン6重量
部、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール0.1重量部、および界面活性剤としてフッ素系界
面活性剤「メガファックF172(大日本インキ化学工
業(株)製)」0.01重量部を添加し、十分に攪拌す
ることにより、本発明の硬化性組成物を得た。
【0051】〔保護膜の形成〕 (1)ガラス基板上に、スピンコーターを用いて、上記
の硬化性組成物を膜厚が2μmとなるように塗布し、ホ
ットプレートにより80℃で3分間の条件で予備焼成を
行って塗膜を形成した。次いで、形成された塗膜に、露
光機「CanonPLA501F」により、600mJ
/cm2 の露光量で光照射し、その後、クリーンオーブ
ン中で、250℃で1時間の条件で本焼成を行うことに
より、ガラス基板上に保護膜を形成した。 (2)ガラス基板「コーニング#7059(ダクラス
ダウコーニング社製)」上に、ゼラチンと重クロム酸カ
リウム溶液とを用いて、染色法によりストライプ状の
赤、青、緑の3色のカラーフィルターを形成した(スト
ライプ幅150μm)。このカラーフィルターが形成さ
れた基板の表面の凹凸を、「α−ステップ」(テンコー
ル社製)を用いて調べたところ、1.0μmであった。
この基板に形成されたカラーフィルター上に、上記
(1)と同様にして、硬化性組成物の塗布、予備焼成、
露光および本焼成を行うことにより、保護膜を形成し
た。
【0052】〔保護膜の評価〕 密着性 JIS K−5400(1900)8.5の付着性試験
のうち、8.5・2碁盤目テープ法に従って、上記
(1)および(2)により形成された保護膜に100個
の碁盤目をカッターナイフで形成して付着性試験を行
い、剥離した碁盤目の数を測定し、次の基準により保護
膜の密着性について評価した。 ○:5個以下 △:6〜49個 ×:50個以上
【0053】表面硬度 JIS K−5400(1990)8.4の鉛筆引っか
き試験のうち、8.4・1の試験法に準拠し、上記
(1)により形成された保護膜について鉛筆引っかき試
験を行い、保護膜の表面硬度の評価を行った。
【0054】耐酸性 上記(1)により保護膜が形成されたガラス基板を、2
0重量%塩化水素水溶液中に40℃で10分間浸漬した
後、保護膜の外観の変化を調べることにより、保護膜の
耐酸性の評価を行った。
【0055】耐アルカリ性 上記(1)により保護膜が形成されたガラス基板を、1
0重量%水酸化ナトリウム水溶液中に40℃で60分間
浸漬した後、保護膜の外観の変化を調べることにより、
保護膜の耐アルカリ性の評価を行った。
【0056】耐熱性 上記(1)により保護膜が形成されたガラス基板につい
て、波長400〜700nmにおける透過スペクトルを
測定し、その後、この基板をクリーンオーブン中にて2
50℃で60分間加熱した後、波長400〜700nm
における透過スペクトルを測定し、加熱前後における透
過スペクトルの変化を調べ、下記の基準により、保護膜
の耐熱性を評価した。評価基準は次のとおりである。 ○:透過スペクトルの変化が1%以内 ×:透過スペクトルの変化が1%以上
【0057】平坦化性 上記(2)により形成された保護膜の表面の凹凸を、
「α−ステップ」を用いて調べ、下記の基準により、平
坦化性を評価した。 ○:保護膜形成後のカラーフィルターの表面の凹凸が
0.1μm以下 △:保護膜形成後のカラーフィルターの表面の凹凸が
0.1〜0.5μm ×:保護膜形成後のカラーフィルターの表面の凹凸が
0.5以上 以上、評価結果を表2に示す。
【0058】〈実施例2〉上記重合体溶液(S2)10
0重量部(特定重合体(A2)25重量部)をエチルカ
ルビトールアセテート25重量部で希釈した後、この溶
液100重量部(特定重合体(A2)20重量部)中
に、成分(B)としてトリメリット酸6重量部、成分
(C)としてペンタエリスリトールテトラアクリレート
10重量部、成分(D)として2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド1.0重量
部および1,1’−アゾビス−1−シクロヘキシロニト
リル0.5重量部、シランカップリング剤としてγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン5重量部、硬化
促進剤として1−ベンジル−2−メチルイミダゾール
0.1重量部、並びに界面活性剤としてシリコーン系界
面活性剤「SH29PA(トーレシリコーン(株)
製)」0.01重量部を添加し、十分に攪拌することに
より、本発明の硬化性組成物を得た。この硬化性組成物
について、実施例1と同様にして評価を行った。結果を
表2に示す。
【0059】〈実施例3〉上記重合体溶液(S3)10
0重量部(特定重合体(A3)25重量部)をエチルカ
ルビトールアセテート25重量部で希釈した後、この溶
液100重量部(特定重合体(A3)20重量部)中
に、成分(B)として無水フタル酸4重量部、成分
(C)としてオリゴエステルアクリレート7重量部、成
分(D)として2,2’−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン2.0重量部、シランカップリング剤とし
てγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン7重量
部、および硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール0.1重量部を添加し、十分に攪拌すること
により、本発明の硬化性組成物を得た。この硬化性組成
物について、実施例1と同様にして評価を行った。結果
を表2に示す。
【0060】〈実施例4〉上記重合体溶液(S4)10
0重量部(特定重合体(A4)25重量部)をエチルカ
ルビトールアセテート25重量部で希釈した後、この溶
液100重量部(特定重合体(A4)20重量部)中
に、成分(B)として無水トリメリット酸7重量部、成
分(C)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート14重量部、成分(D)として2,4,6−トリメ
チルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド1.5
重量部、シランカップリング剤としてβ−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン4重
量部、硬化促進剤として2−ヘプタデシルイミダゾール
0.2重量部、および界面活性剤としてフッ素系界面活
性剤「メガファックF172(大日本インキ化学工業
(株)製)」0.01重量部を添加し、十分に攪拌する
ことにより、本発明の硬化性組成物を得た。この硬化性
組成物について、実施例1と同様にして評価を行った。
結果を表2に示す。
【0061】〈実施例5〉シランカップリング剤を用い
なかったこと以外は実施例1と同様にして本発明の硬化
性組成物を得、その評価を行った。結果を表2に示す。
【0062】〈比較例1〉成分(D)を用いなかったこ
と以外は実施例1と同様にして比較用の硬化性組成物を
得、その評価を行った。結果を表2に示す。
【0063】〈比較例2〉成分(C)を用いなかったこ
と以外は実施例1と同様にして比較用の硬化性組成物を
得、その評価を行った。結果を表2に示す。
【0064】成分(A)および成分(B)を用いなかっ
たこと以外は実施例1と同様にして比較用の硬化性組成
物を得、その評価を行った。結果を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物によれば、表面の
平坦性が低い基体であっても、当該基体上に、平坦性が
高い硬化膜を形成することができ、しかも、表面硬度が
高く、耐熱性、耐酸性、耐アルカリ性などの各種の耐性
に優れた硬化膜を形成することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で表される構造
    単位を30モル%以上含有してなる重合体または共重合
    体と、 (B)多価カルボン酸無水物および多価カルボン酸から
    選択された少なくとも1種の化合物と、 (C)多官能性(メタ)アクリル化合物と、 (D)光重合開始剤とを含有してなることを特徴とする
    硬化性組成物。 【化1】 〔式中、R1 は、水素原子または炭素原子数1〜5のア
    ルキル基を示し、R2 は、水素原子または炭素原子数1
    〜2のアルキル基を示し、mは1〜8の整数を示す。〕
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